説明

部分フッ素化メタクリルポリマーを含む非水性組成物

a)フッ素化メタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約40重量%〜80重量%の範囲で存在し、
b)非フッ素化アルキルアクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約10重量%〜35重量%の範囲で存在し、そして
c)非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約5重量%〜25重量%の範囲で存在し、そして
d)すべての繰り返し単位の合計が100重量%である
という条件で、
(1)少なくとも1つのフッ素化メタクリレート、および(2)少なくとも1つの非フッ素化アルキルアクリレートおよび(3)少なくとも1つの非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートからの繰り返し単位を任意の順番で含む溶剤型の非水性フッ素化メタクリレートポリマー。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶剤型(すなわち、非水性)フッ素化メタクリルポリマーと、その製造と、撥水性および撥油性、ならびに耐汚染性を付与するための革および硬表面基材上でのその使用方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
撥水剤/撥油剤または汚染レジストとしてのとしてのほとんどの商業的に入手可能なフッ素化アクリルポリマーは、電気化学的フッ素化またはテロメリゼーションによって製造される。電気化学的フッ素化は、無水フッ化水素酸をフッ素源として利用する。しかし、工業的に製造されるフッ化水素酸は不純物を含有し;それは、これらの不純物を除去するためにさらに複雑な方法を必要とする。
【0003】
テロメリゼーション法は、出発原料としてテトラフルオロエチレンを使用する。しかし、テトラフルオロエチレンは、入手可能性が制限された高価な中間体である。テロメリゼーション生成物は、異なる炭素鎖長の分布を含有する同族体の混合物を含有する。それ故、固定長のフッ素化炭素鎖を含有するフッ素化界面活性剤を製造するためには、Erik Kissaによって「Fluorinated Surfactants,Synthesis−Properties−Applications」に記載されているように、テロメリゼーション生成物の所定の逐次分離が必要とされる。
【0004】
たとえば、米国特許第7,101,924号明細書は、ポリマー、少なくとも1つの水分散性ポリエステル、水および少なくとも1つの酸発生化合物を含む、撥油性および撥水性を付与する酸処理された水性分散系であって、前記ポリマーが、少なくとも1つのフルオロアルキルモノマーおよび任意選択的に少なくとも1つのエチレン系不飽和モノマーからの繰り返し単位を含み;前記フルオロアルキルモノマーが(メタ)アクリレートである水性分散系を開示している。米国特許第7,101,924号明細書に記載されている上記撥油剤および撥水剤の好適な基材は、糸、スレッド、繊維、布、紙およびカーペットからなる群から選択される。
【0005】
歴史的に、米国特許第7,101,924号明細書の実施例における上記のものなどの、多くの撥剤は、6個以上の炭素鎖長を有するパーフルオロアルキル基を含有する。たとえば、Koji Hondaらは、「Molecular Aggregation Structure and Surface Properties of Poly(fluoroalkylacrylate)Thin Films」Macromolecules(2005),38(13),5699−5705において、少なくとも6個の炭素のパーフルオロアルキル鎖の配向が並列配置に維持されるが、6個以下の炭素を含有するそのようなパーフルオロアルキル鎖については、再配向が起こることを教示している。この再配向は、表面挙動の変換に対する効果を低下させる。
【0006】
それにもかかわらず、フッ素化材料の高価格は化合物に組み込まれるフッ素の量によって決定されるので、より長いパーフルオロアルキル鎖を含有するそのようなフッ素化材料を使用するという欠点がある。それ故、短いおよび正確な鎖長のパーフルオロアルキル基を持ったフッ素化化学薬品から製造することができるフッ素化撥剤を得ることが望ましい。短いおよび正確な鎖長のパーフルオロアルキル基を持ったそのようなそのようなフッ素化撥剤が同じかまたは優れてさえいる性能を本質的に依然として提供することがさらに望ましい。
【0007】
正確な6個の炭素鎖長を有するフッ素化基を含有する溶剤型フッ素化メタクリルポリマーが所望の撥油性および撥水性、ならびに耐汚染性特性を革、および硬表面基材を含む処理基材に付与できることが本発明において意外にも発見される。
【0008】
さらに、繊維処理用途においては通常、フルオロアルキル(メタ)アクリレートモノマーが、米国特許第7,101,924号明細書に記載されているようなメタクリレートまたはアクリレートなどの少なくとも1つのエチレン系不飽和モノマーと共重合させられる。本発明におけるフッ素化メタクリルポリマーは、少なくとも1つのフッ素化メタクリルモノマーおよび少なくとも1つの非フッ素化アクリレートからの繰り返し単位の共重合によって製造される。溶剤型フッ素化メタクリルポリマーで覆い、所望の撥油性および撥水性ならびに耐汚染性特性を革、および硬表面基材を含む処理基材に与えるためには、非フッ素化アクリレートが好ましく、非フッ素化メタクリレートが本発明において特に排除されることが意外にも発見される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
溶剤型フッ素化メタクリレートポリマー組成物は、
a)フッ素化メタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約40重量%〜80重量%の範囲で存在し、
b)非フッ素化アルキルアクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約10重量%〜35重量%の範囲で存在し、そして
c)非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約5重量%〜25重量%の範囲で存在し、そして
d)すべての繰り返し単位の合計が100重量%である
という条件で、
(1)少なくとも1つのフッ素化メタクリレート、および(2)少なくとも1つの非フッ素化アルキルアクリレートおよび(3)少なくとも1つの非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートからの繰り返し単位を任意の順番で含む。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において商標は大文字で示される。
【0011】
本発明は、
a)フッ素化メタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約40重量%〜80重量%の範囲で存在し、
b)非フッ素化アルキルアクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約10重量%〜35重量%の範囲で存在し、そして
c)非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約5重量%〜25重量%の範囲で存在し、そして
d)すべての繰り返し単位の合計が100重量%である
という条件で、
(1)少なくとも1つのフッ素化メタクリレート、および(2)少なくとも1つの非フッ素化アルキルアクリレートおよび(3)少なくとも1つの非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートからの繰り返し単位を任意の順番で含む溶剤型フッ素化メタクリレートポリマー組成物に関する。
【0012】
上記の溶剤型フッ素化メタクリレートポリマーは、フッ素化メタクリレートモノマーと下で詳述されるようなその他のモノマーとの重合製造される。
【0013】
本発明における使用に好適なフッ素化メタクリレートモノマーは、
CF3(CF25−CH2CH2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−CH2CH2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−R2−SC(O)−C(CH3)=CH2
613−R2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−SO2−N(R1)−R2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−CO−N(R1)−R2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−CH2CH(OR3)CH−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−R2−SO2−N(R1)−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−R2−O−CON(R1)−R2−OC(O)−C(CH3)=CH2
(式中、
1はHまたはC1〜C4アルキルであり;
2はC1〜C10アルキレンであり;
3はHまたはC1〜C4アシルである)
である。
【0014】
そして好ましいフッ素化メタクリレートモノマーは、
CF3(CF25−CH2CH2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−CH2CH2−OC(O)−C(CH3)=CH2
であり、最も好ましいフッ素化メタクリレートモノマーは、
CF3(CF25−CH2CH2−OC(O)−C(CH3)=CH2
である。
【0015】
上記のフッ素化メタクリレートモノマーは、Sigma−Aldrich(St.Louis,Mo.)からか、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)からかのどちらかから入手可能である。
【0016】
本発明における使用に好適な非フッ素化アクリレートモノマーは、アルキル基が8〜40個の炭素原子を含有する直鎖もしくは分岐鎖、またはそれらの混合物であるアルキルアクリレートを含む。アルキルアクリレートのための好ましいアルキル基は8〜20個の炭素原子を含有する。アルキルアクリレート(線状もしくは分岐)は、アルキル基がオクチル、2−エチルヘキシル、デシル、イソデシル、ラウリル、セチル、またはステアリルであるアルキルアクリレートによって例示されるが、それらに限定されない。好ましい例は、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレートおよびステアリルアクリレートである。
【0017】
ヒドロキシアルキルメタクリレートは、範囲2〜4個の炭素原子のアルキル鎖長を有し、2−ヒドロキシエチルメタクリレートによって例示される。
【0018】
本発明におけるフッ素化アクリレートポリマーは、フッ素化アクリレートとそれぞれについて上にリストされたようなその他のモノマーとの混合物のフリーラジカル開始重合によって有機溶媒中で製造される。本発明におけるフッ素化ポリマーは、かき混ぜ装置ならびに外部加熱および冷却装置を備え付けている好適な反応容器において有機溶媒中で上記のモノマーをかき混ぜることによって製造される。フリーラジカル開始剤が添加され、温度は約20℃から約70℃に上げられる。重合開始剤は、2,2’−アゾビス(2−メチルブタンニトリル)によって例示される。これらの開始剤は、「VAZO」の名称で商業的に、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)によって販売されている。好適な重合調節剤または連鎖移動剤の例は、ドデシルメルカプタンである。本発明におけるポリマーの製造に有用な好適な有機溶媒としては、テトラヒドロフラン、アセトン、メチルイソブチルケトン、イソプロパノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、およびそれらの混合物が挙げられる。酢酸ブチルが好ましい。反応は、酸素を排して、窒素などの、不活性ガス下に行われる。ポリマーは、沈澱によって単離し、任意選択的にたとえば、再結晶によって精製することができる。溶媒は、蒸発によって除去することができるか、または希釈および基材への塗布のために保持される。反応の生成物は、フッ素化アクリレートポリマーである。
【0019】
生じるフッ素化メタクリレートポリマーは、基材への最終塗布のための溶剤として好適である単なるアルコールおよびケトンを含む群から選択される溶剤(本明細書において以下「塗布溶剤」)にさらに分散させるかまたは溶解させることができる。あるいは、界面活性剤を使って従来法によって製造される、水性分散系は、蒸発による溶剤の除去および当業者に公知の乳化または均質化手順の使用によって調製される。そのような溶剤を含まないエマルジョンは、可燃性および揮発性有機化合物(VOC)懸念を最小限にするために好ましい。基材への塗布のための最終製品は、フッ素化メタクリレートポリマーの分散系(水性の場合)または溶液(水以外の溶剤が使用される場合)である。
【0020】
本発明(invnetion)はまた、撥水性および撥油性を付与するために革基材を溶剤型フッ素化メタクリレートポリマー組成物と接触させる工程を含む革基材の処理方法であって、フッ素化メタクリレートポリマー組成物が、
a)フッ素化メタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約40重量%〜80重量%の範囲で存在し、
b)非フッ素化アルキルアクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約10重量%〜35重量%の範囲で存在し、そして
c)非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約5重量%〜25重量%の範囲で存在し、そして
d)すべての繰り返し単位の合計が100重量%である
という条件で、
(1)少なくとも1つのフッ素化メタクリレート、および(2)少なくとも1つの非フッ素化アルキルアクリレートおよび(3)少なくとも1つの非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートからの繰り返し単位を任意の順番で含む方法を提供する。
【0021】
革基材は、天然産物、それ故、可変基材である皮をベースにしている。たとえば、上記方法での処理にかけられる革基材は、前処理皮、すなわち、硬化させられ、肉および余分の毛が取り除かれ、そしてクロムなめしまたは同等の方法によって処理された皮であることができる。そのようななめした皮は、業界では生皮またはウェットブルー皮と言われ、用語「ウェットブルー皮段階」は、全体なめしプロセスにおけるこの段階を記載するために本明細書においては使用される。ウェットブルー皮は、皮が以前に処理された化学薬品を除去するために洗浄され、微温等中でリンスされた。次の工程は、革のpHを一様にし、柔軟性などの所望の特性を皮中へ構築する緩衝およびキャラクター形成工程であった。皮の再なめしは、追加の望ましい特性を高めるおよび付与するためにそれらを追加のキャラクタービルダーで処理することによって続行された。
【0022】
本発明の方法においては、革基材を溶剤型フッ素化メタクリレートポリマーと接触させるプロセスは、あらゆる好適な方法によって実施することができる。そのような方法は、当業者に知られており、たとえば、吹き付け、浸漬、発泡、ニップ、液浸、ブラシ、ローラー、スポンジ、マット、および類似の従来技法による塗布を含む。吹き付け、浸漬およびブラシ技法による塗布が好ましい。革基材は、天然産物である皮をベースにしており、それ故可変基材である。浴条件および濃度を調節してそのような自然変動に適応するための方法は、当業者によく知られている。
【0023】
それ故、本発明は、本発明の上記方法に従って処理された革基材を含む。
【0024】
本発明は、撥水性および撥油性、ならびに耐汚染性を付与するために硬表面基材を溶剤型フッ素化メタクリレートポリマー組成物と接触させる工程を含む硬表面基材の処理方法であって、フッ素化メタクリレートポリマー組成物が、
a)フッ素化メタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約40重量%〜80重量%の範囲で存在し、
b)非フッ素化アルキルアクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約10重量%〜35重量%の範囲で存在し、そして
c)非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの約5重量%〜25重量%の範囲で存在し、そして
d)すべての繰り返し単位の合計が100重量%である
という条件で、
(1)少なくとも1つのフッ素化メタクリレート、および(2)少なくとも1つの非フッ素化アルキルアクリレートおよび(3)少なくとも1つの非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートからの繰り返し単位を任意の順番で含む方法をさらに提供する。
【0025】
用語「硬表面」は、本明細書において使用される場合、石、石積み、コンクリート、無釉タイル、煉瓦、多孔質粘土および表面気孔率を持った様々なその他の基材などの、多孔質表面を含む。そのような基材の具体的な例としては、無釉コンクリート、煉瓦、タイル、石(花崗岩、石灰岩および大理石を含む)、グラウト、モルタル、彫像、モニュメント、木材、テラゾなどの複合材料、ならびに石膏ボードで二次加工されたものを含む壁および天井パネルが挙げられる。これらは、ビルディング、道路、駐車場の傾斜路、ドライブウェイ、床張り、暖炉、暖炉前、カウンタートップ、および室内および屋外用途におけるその他の装飾用途の建造に使用される。
【0026】
撥水性および撥油性を基材に付与するための硬表面の本発明の処理方法は、基材への上記組成物の塗布を含む。組成物は、吹き付け、ブラシ、ローラー、ドクターブレード、ワイプ、および浸漬技法を含むがそれらに限定されない、従来手段を用いて、好ましくは第1コーティング、任意選択的に引き続いてウェット−オン−ウェット技法を用いる1つの追加コートを用いて組成物を基材と接触させる工程によって基材に塗布される。より多孔質の基材は、その後の追加コートを必要とする可能性がある。ウェット−オン−ウェット手順は、基材中へ染み込むことを可能にするが乾燥させない(たとえば、約10〜30分間)第1コートを塗布する工程と、次に第2コートを塗布する工程とを含む。あらゆるその後のコートは、第2コートについて記載されたものと同じ技法を用いて塗布される。基材表面は次に、周囲条件下に乾燥するに任せられるか、または乾燥は必要ならば暖かい空気によって促進することができる。ウェット−オン−ウェット塗布手順は、基材表面においていっそう多くの保護コーティングを分配するかまたは構築するための手段を提供する。吹き付けおよびウェット−オン−ウェット塗布が好ましい。そして吹き付け塗布が最も好ましい。
【0027】
本発明は、本発明の方法に従って処理された基材をさらに含む。これらの基材は、室内および屋外建造用途に使用される多孔質表面仕上げ材料を含む。多種多様な建造基材が本明細書における使用に好適である。そのよう材料の例としては、無釉コンクリート、煉瓦、タイル、石(花崗岩および石灰岩を含む)、グラウト、モルタル、テラゾなどの複合材料、石膏ボードで二次加工されたものを含む壁および天井パネル、大理石、彫像、モニュメント、ならびに木材が挙げられる。処理基材は、所望の撥水性および撥油性、ならびに耐汚染性特性を有する。
【0028】
花崗岩または大理石などの、それほど多孔質ではない材料、および石灰岩またはSaltilloなどの、より多孔質の材料を含む、本発明において処理可能な基材は、それらの気孔率の点で広く変動する。本発明は、所望の撥水性および撥油性、ならびに耐汚染性を石灰岩またはSaltilloなどのより多孔質の基材に付与するためにとりわけ好適である。したがって石灰岩およびSaltilloが本明細書における実施例で試験された。撥水性および撥油性、ならびに耐汚染性をより多孔質の基材に付与するためにうまくいく処理はまた、それほど多孔質ではない基材に対してもまた非常にうまくいくであろうが、逆は真ではない。本発明は、それらの表面外観を変えないまま撥水性および撥油性、ならびに耐汚染性をより多孔質の基材に付与する。
【実施例】
【0029】
試験方法1−撥水性
処理基材の撥水性は、AATCC標準試験方法No.193−2004とTEFLON Global Specifications and Quality Control Tests information packetに概説されているようなDuPont Technical Laboratory Methodとに従って測定した。この試験は、水性液体による湿潤に対する処理基材の耐性を測定するものである。様々な表面張力の水−アルコール混合物の滴を基材上に置き、表面湿潤の程度を目視により測定する。撥水性格付けが高ければ高いほど、水性物質による汚染に対する仕上げ基材の耐性はより良好である。撥水性試験液の組成を表1に示す。
【0030】
【表1】

【0031】
試験手順:試験液1の3滴を処理基材上に置く。10秒後に、滴を、真空吸引を用いることによって除去する。液体浸透がまったく観察されないかまたは部分吸収(基材上でのより暗い湿潤パッチの出現)が観察される場合、試験を試験液2で繰り返す。液体浸透(基材上でのより暗い湿潤パッチの出現)が観察されるまで、試験を、試験液3および次第により高い試験液番号で繰り返す。試験結果は、基材中へ浸透しない最高の試験液番号である。より高いスコアはより大きい撥性を示す。
【0032】
試験方法2−撥油性
処理試料を、次の通り行われるAATCC標準試験方法No.118の修正によって撥油性について試験した。上記のようなポリマーの水性分散系で処理された基材を、23℃および20%相対湿度ならびに65℃および10%相対湿度で最低2時間順化させる。下で表2に特定される、一連の有機液体を次に試料に液滴で適用する。最低番号の試験液(撥性格付けNo.1)から始めて、1滴(直径約5mmまたは0.05mL容積)を、少なくとも5mm離して3箇所のそれぞれ上に置く。滴を30秒間観察する。この期間の終わりに、3滴のうちの2滴が、滴周りにまったくウィッキングなしで依然として球形状である場合、次の最高番号の液体の3滴を隣接部位に置き、同様に30秒間観察する。試験液の1つが、3滴のうちの2滴が球形〜半球形に留まることができない結果をもたらすか、または湿潤もしくはウィッキングが起こるまで、この手順を続行する。撥油性格付けは、30秒間まったくウィッキングなしに、3滴のうちの2滴が球形〜半球形に留まった最高番号の試験液である。一般に、5以上の格付けの処理試料は良好〜優秀であると考えられ;1以上の格付けを有する試料は、ある種の用途に使用することができる。
【0033】
【表2】

【0034】
試験方法3.耐汚染性の測定
評価されるべき石(たとえば、Walker Zanger Alhambra Limestone、Cashmere White Granite、Walker Zanger White Venatino Marble(試験される場合)、およびMexican粘土タイルとしても知られる、Saltilloタイルなど)の12インチ×12インチタイル。基材を水道水下にリンスすることから始めること;あらゆるダストまたはデブリを表面から除去するために全体基材を必ず湿らすこと。表面上のあらゆる過剰の水を、Sontara(登録商標)ワイプなどの糸屑を含まないクロスを使用して除去すること。基材を次に、60℃の温度設定のファン強制オーブン中に2時間入れる。基材を取り出し、最低15分間放冷すること。各タイルを絶縁テープを使用して10セクションに均等に分割して試験エリアを分ける。(これは、生成物の交差汚染を減らすのに役立つであろう)。
【0035】
処理液は、下塗剤製品対象を所望の処理濃度まで水または溶剤に希釈することによって作る。生成物を、1インチのポリエステル剛毛塗装用ブラシを使用してタイルに塗布し、同じブラシであらゆる過剰の液体を除去する前に10分間乾燥するに任せた。溶剤型溶液を塗布する場合、Sontara不織クロスを使用すること。促進乾燥プロセスの後に、所望のコーティングを基材に塗布すること。基材を60℃で60分間オーブンに戻すこと。基材を取り出し、最低15分間放冷すること。促進乾燥および硬化プロセスの後に汚染試験分析を行うことができる。妥当な場合、処理タイル試料を、第2コートを塗布する前に追加の30分間放置する。このプロセスを、所望の数のコートが塗布されてしまうまで繰り返す。典型的には、生成物の2つのコートを基材に塗布する。(塗布されるコートの数は、基材の気孔率に依存する。)
【0036】
次の食品汚染を、処理および乾燥した石灰岩およびSaltilloタイルの表面上に間を置いて置き、タイル上に24時間そのままにした:1)コーラ、2)マスタード、3)ベーコンオイル、4)モーター油、5)ブラックコーヒー、6)レモンジュース、7)グレープジュース、8)ケチャップ、9)イタリアンサラダドレッシング、10)キャノーラ油。
【0037】
24時間後に、食品汚染をタイル表面から拭き取るかまたは軽くこすり落とした。タイルの表面を水でリンスし、あらゆる残った乾燥食品残渣を除去するために堅いナイロン剛毛ブラシを使用して表面をこすって洗った。タイルを次に水でリンスし、格付けする前に少なくとも24時間乾燥させた。
【0038】
清掃後にタイル表面上に留まっている汚染を、次の通り0〜4の尺度に従って目視により格付けした:0=汚染なし;1=非常に軽い汚染;2=軽い汚染:3=中程度の汚染;および4=重い汚染。各基材タイプについての格付けを、汚染のそれぞれについて合計して各基材についての複合格付けを得る。各基材について最高合計スコアは、9つの汚染×1汚染当たりの最高スコア4=36であった。こうして、両方の基材(石灰岩およびSaltillo)についての最高複合スコアは、2×1基材当たりの最高スコア(36)=72であった。30以下のスコアが許容され、そしてゼロが、汚染がまったく存在しない最良の防護を示す状態で、より低いスコアはより良好な汚染防護を示す。
【0039】
試験方法4.目視による水および油ビーディング
目視による水および油ビーディング法は、撥水性および撥油性を測定するために用いる。脱イオン水または植物油の3滴を各基材上に置く。脱イオン水または油のすべての滴をタイル上に置き、5分間放置した後、目視による水および油ビーディングチャートを使用して、0が基材中への液体の浸透を表し、そして5が優れたビーディングを表す状態で、0〜5の尺度を用いて接触角を格付けする。(下の格付けチャートを参照されたい。)
5 接触角 100〜120° 4 接触角 75〜90°
3 接触角 45〜75° 2 接触角 25〜45°
1 接触角 10〜25 0 接触角 <10°
【0040】
実施例1:
反応器に、水冷冷却器、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、および窒素スパージを備え付けた。酢酸ブチル(264.83グラム)、ステアリルアクリレート(SA)(103.68グラム)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(25.15グラム)およびE.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手可能であるCF3(CF25CH2CH2OC(O)C(CH3)CH2を装入した。酢酸ブチルを使用してビーカーをリンスした。反応器を50℃に加熱し、30分間表面下スパージし、かき混ぜ機を200rpmにセットした。30分後にスパージをブランケットに切り替えた。温度を75℃に上げ、酢酸ブチル(72.93グラム)中の、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手可能である、VAZO 67(2.68グラム)の溶液1を加えた。温度を5時間保持し、5時間目の冒頭に酢酸ブチル(72.93グラム)中の開始剤VAZO 67(1.34グラム)の第2添加を行った。反応を1時間にわたって100℃に上昇するようにセットした。反応器を、追加の2時間の加熱後に周囲室温に冷却した。全溶媒酢酸ブチル(641.02グラム)を反応器に加え、混合物を30分間撹拌して、実際の35.85%固形分を含有する25%活性物ポリマー溶液を与えた。上記生成物を次に、2.0%固形分を含有するサンプリング溶液にし、上記の試験方法に従った革撥水性および撥油性についての次の試験に使用した。結果を表3に示した。
【0041】
比較例A:
E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)からZONYL 225として入手可能である、フッ素化撥水剤/撥油剤ならびに耐汚染剤をまた、2.0%固形分溶液にし、上記の同じ手順に従った革撥水性および撥油性についての試験に使用した。結果を表3に示した。
【0042】
【表3】

【0043】
実施例2:
実施例1からの上記生成物を次に、2.0%固形分を含有するサンプリング溶液にし、上記の試験方法に従った硬表面耐汚染性試験、ならびに撥水性/撥油性試験に使用した。結果を表4に示した。
【0044】
比較例B:
E.I.du Pont de Nemours and Company,(Wilmington,DE)からZONYL 225として入手可能である、フッ素化撥水剤/撥油剤ならびに耐汚染剤をまた、2.0%固形分溶液にし、上記の同じ手順に従った硬表面耐汚染性試験、ならびに撥水性/撥油性試験に使用した。結果を表4に示した。
【0045】
【表4】

【0046】
実施例3:
反応器に、水冷冷却器、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、および窒素スパージを備え付けた。メチルイソブチルケトン(42.95グラム)、ステアリルアクリレート(SA)(11.6グラム)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(6.09グラム)およびE.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手可能であるCF3(CF25CH2CH2OC(O)C(CH3)CH2(25.77グラム)を装入した。メチルイソブチルケトンを使用してビーカーをリンスした。反応器を50℃に加熱し、30分間表面下スパージし、かき混ぜ機を200rpmにセットした。30分後にスパージをブランケットに切り替えた。温度を80℃に上げ、メチルイソブチルケトン(2.0グラム)中の、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手可能である、VAZO 67(0.15グラム)の溶液1を加えた。温度を5時間保持し、5時間目の冒頭にメチルイソブチルケトン(1.0グラム)中の開始剤VAZO 67(0.16グラム)の第2添加を行った。反応を1時間にわたって100℃に上昇するようにセットした。反応器を、追加の2時間の加熱後に周囲室温に冷却した。全溶媒メチルイソブチルケトンを反応器に加え、混合物を30分間撹拌して、35%活性物ポリマー溶液を与えた。上記生成物を次に、2.0%固形分を含有するサンプリング溶液にし、上記の試験方法に従った革撥水性および撥油性についての次の試験に使用した。結果を表5に示した。
【0047】
比較例C:
実施例3からの上記生成物を次に、蒸留水(29.5グラム)とともにWitco C6094(2.0グラム)を組み合わせることによって2.0%固形分を含有する水性分散系にし、水浴中で70℃に加熱した。上記生成物実施例3(25.0グラム)を、プラスチックビーカー中でWitco C6094溶液と組み合わせ、4分間音波処理した。生じた溶液から次に、rotovapでメチルイソブチルケトンをストリッピングし、上記の試験方法に従った革撥水性および撥油性についての次の試験に使用した。結果を表5に示した。
【0048】
【表5】

【0049】
上の表5に示されるように、本発明のフルオロポリマーが水で分散系にされるとき、撥水性および撥油性性能は、本発明のフルオロポリマーが非水性組成物にされるときと比較して著しく低下する。
【0050】
比較例D:
反応器に、水冷冷却器、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、および窒素スパージを備え付け、メチルイソブチルケトン(42.95グラム)、ステアリルアクリレート(SA)(11.6グラム)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(6.09グラム)およびE.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手可能であるCF3(CF25CH2CH2OC(O)C(CH3)CH2(25.77グラム)、ならびに塩化ビニリデン(4.5グラム)を装入した。メチルイソブチルケトンを使用してビーカーをリンスした。反応器を50℃に加熱し、30分間表面下スパージし、かき混ぜ機を200rpmにセットした。30分後にスパージをブランケットに切り替えた。温度を80℃に上げ、メチルイソブチルケトン(2.0グラム)中の、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手可能である、VAZO 67(0.15グラム)の溶液1を加えた。温度を5時間保持し、5時間目の冒頭にメチルイソブチルケトン(1.0グラム)中の開始剤VAZO 67(0.16グラム)の第2添加を行った。反応を1時間にわたって100℃に上昇するようにセットした。反応器を、追加の2時間の加熱後に周囲室温に冷却した。全溶媒メチルイソブチルケトンを反応器に加え、混合物を30分間撹拌して、35%活性物ポリマー溶液を与えた。上記生成物を次に、2.0%固形分を含有するサンプリング溶液にし、上記の試験方法に従った革撥水性および撥油性についての次の試験に使用した。結果を表6に示した。
【0051】
比較例E:
反応器に、水冷冷却器、熱電対、オーバーヘッド攪拌機、および窒素スパージを備え付けた。メチルイソブチルケトン(42.95グラム)、ステアリルメタクリレート(SMA)(11.6グラム)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)(6.09グラム)およびE.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手可能であるCF3(CF25CH2CH2OC(O)C(CH3)CH2(25.77グラム)を装入した。メチルイソブチルケトンを使用してビーカーをリンスした。反応器を50℃に加熱し、30分間表面下スパージし、かき混ぜ機を200rpmにセットした。30分後にスパージをブランケットに切り替えた。温度を80℃に上げ、メチルイソブチルケトン(2.0グラム)中の、E.I.du Pont de Nemours and Company(Wilmington,DE)から入手可能である、VAZO 67(0.15グラム)の溶液1を加えた。温度を5時間保持し、5時間目の冒頭にメチルイソブチルケトン(1.0グラム)中の開始剤VAZO 67(0.16グラム)の第2添加を行った。反応を1時間にわたって100℃に上昇するようにセットした。反応器を、追加の2時間の加熱後に周囲室温に冷却した。全溶媒メチルイソブチルケトンを反応器に加え、混合物を30分間撹拌して、35%活性物ポリマー溶液を与えた。上記生成物を次に、2.0%固形分を含有するサンプリング溶液にし、上記の試験方法に従った革撥水性および撥油性についての次の試験に使用した。結果を表6に示した。
【0052】
【表6】

【0053】
上の表5に示されるように、塩化ビニリデンが本発明のフルオロポリマー中へ組み込まれるとき(実施例D)、撥水性および撥油性性能は、塩化ビニリデンがまったく組み込まれないとき(実施例3)と比較して著しく低下する。上の表5に示されるように、ステアリルメタクリレートが本発明のフルオロポリマー中へ組み込まれるとき(実施例E)、撥水性および撥油性性能は、ステアリルアクリレートが代わりに組み込まれるとき(実施例3)と比較して著しく低下する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)フッ素化メタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの40重量%〜80重量%の範囲で存在し、
b)非フッ素化アルキルアクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの10重量%〜35重量%の範囲で存在し、そして
c)非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートの繰り返し単位が、付加した全モノマーの5重量%〜25重量%の範囲で存在し、そして
d)すべての繰り返し単位の合計が100重量%である
という条件で、
(1)少なくとも1つのフッ素化メタクリレート、および(2)少なくとも1つの非フッ素化アルキルアクリレートおよび(3)少なくとも1つの非フッ素化ヒドロキシアルキルメタクリレートからの繰り返し単位を任意の順番で含む溶剤型の非水性フッ素化メタクリレートポリマー。
【請求項2】
前記フッ素化メタクリレートが、
CF3(CF25−CH2CH2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−CH2CH2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−R2−SC(O)−C(CH3)=CH2
613−R2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−SO2−N(R1)−R2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−CO−N(R1)−R2−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−CH2CH(OR3)CH−OC(O)−C(CH3)=CH2
613−R2−SO2−N(R1)−OC(O)−C(CH3)=CH2、および
613−R2−O−CON(R1)−R2−OC(O)−C(CH3)=CH2
(式中、
1はHまたはC1〜C4アルキルであり;
2はC1〜C10アルキレンであり;
3はHまたはC1〜C4アシルである)
からなる群から選択される、請求項1に記載のポリマー。
【請求項3】
前記非フッ素化アルキルアクリレートが、アルキル基が8〜40個の炭素原子を含有する直鎖もしくは分岐鎖、またはそれらの混合物であるアルキルアクリレートである請求項1に記載のポリマー。
【請求項4】
前記非フッ素化アルキルアクリレートが、式R5CH(R4)−OC(O)−CH=CH2(式中、R4はHまたはC1〜C2アルキルであり、R5はC8〜C40アルキルである)で表される請求項1に記載のポリマー。
【請求項5】
前記ヒドロキシアルキルメタクリレートが、2〜4個の範囲にある炭素原子のアルキル鎖長を有する請求項1に記載のポリマー。
【請求項6】
塩化ビニリデンに由来するいかなる繰り返し単位も含まない請求項1に記載のポリマー。
【請求項7】
撥水性および撥油性を付与するために革基材を請求項1に記載の溶剤型フッ素化メタクリレートポリマーと接触させる工程を含む革基材の処理方法。
【請求項8】
天然産物である皮、前処理皮、硬化させられたまたはなめされた皮である、請求項7に記載の方法で処理される革基材。
【請求項9】
撥水性、撥油性、および耐汚染性を付与するために硬表面基材を請求項1に記載の溶剤型フッ素化メタクリレートポリマーと接触させる工程を含む硬表面基材の処理方法。
【請求項10】
前記硬表面基材が、無釉コンクリート、煉瓦、タイル、石、花崗岩、石灰岩、グラウト、モルタル、複合材料、テラゾ、石膏ボード、大理石、彫像、モニュメント、または木材である請求項9に記載の方法。
【請求項11】
無釉コンクリート、煉瓦、タイル、石、花崗岩、石灰岩、グラウト、モルタル、複合材料、テラゾ、石膏ボード、大理石、彫像、モニュメント、または木材である請求項9に記載の方法で処理される基材。

【公表番号】特表2013−519758(P2013−519758A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553034(P2012−553034)
【出願日】平成23年2月11日(2011.2.11)
【国際出願番号】PCT/US2011/024526
【国際公開番号】WO2011/100546
【国際公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】