説明

部品の外観検査装置

【課題】 被検査部品(ワーク)の全ての面が多面的(多角度的)にガラスを介さずに直接撮像されるとともに、外観検査装置に供給された姿勢のまま、ワークが排出される部品の外観検査装置を提供する。
【解決手段】 被検査部品20を吸引して搬送する少なくとも3つの回転円盤D2,D3,D4と当該部品20を撮像する複数の撮像カメラCとを備える部品の外観検査装置であって、上記部品20を載置状態で搬送する複数の回転円盤D2,D4は、それらの上面D2a,D4aが同じ高さであり、かつ、駆動軸J2,J4が上向きとなる駆動手段M2,M4に連結され、上記部品20を吊り下げ状態で撮像するために配される回転円盤D3は、その前後の搬送用の回転円盤D2,D4と平行であり、かつ、駆動軸J3が下向きとなる駆動手段M3に連結される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水平配置の回転円盤を使用して部品の外観検査を行う部品の外観検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯情報端末やデジタルカメラなどの電子機器は、多数のチップ型電子部品や実装型コネクタ等の多面体形状の部品を高密度実装することで、小型・薄型化を実現している。高密度実装にともない、上記部品(ワークとも呼ばれる)の外観特性(寸法、形状、キズの有無など)がますます重要となり、外観検査が必須とされつつある。以下、本明細書ではこれら披検査部品全般を、ワークと記述する。製造工程で製造されたチップ型電子部品や実装型コネクタ等のワークは、外観検査装置に供給され、外観検査装置に配された複数の撮像カメラで撮像され、得られた撮像データにより外観検査装置に配されたパソコン等の判定回路によりワークの良否判定がなされ、外観検査装置に配された不良ワーク除去手段により不良判定された不良ワークが除去され、良品判定された良品ワークのみが次工程に供給される。次工程としては、ワークを回路基板等に実装する実装工程やテーピングやマガジン詰め等を行う包装工程がある。
【0003】
チップ型電子部品や実装型コネクタ等のワークは、実装に適した多面体形状(例えば6面体形状)を呈しており、ワークの全ての面(例えば6面全て)やそれらの面同士の各エッジ部分を多面的(多角度的)に外観検査する場合がある。例えば実装型コネクタでは、実装前に電気特性検査を行なうことが困難であり、品質管理上、これらの外観検査が必須と考えられる。上記ワークを正確に撮像するためには、撮像の際にワークの位置がぶれないようにワークの姿勢を安定させる必要がある。上記ワークの輪郭をはっきり映すためには、ワーク同士が接触しないようにワーク同士の間隔をあける必要がある。上記ワークを鮮明に映すためには、ワークと撮像カメラとの間から介在物(ガラス等)をなくす必要がある。また、良品判定された良品ワークを次工程で実装するためには、外観検査装置に供給された姿勢のままでワークの外観検査と排出が行われる必要がある。一般に、ワークの下面がワークの実装面となる。
【0004】
上記ワークの外観を多面的(多角度的)に撮像するためには、ワークを持ち替えなければならず、外観検査機構は複雑になる傾向があり、不良ワークを除去する不良ワーク除去手段と良品ワークのみを次工程に供給する良品排出機構を上記外観検査機構に加えることで、複雑で大掛かりな外観検査装置となってしまうのが実態である。
【0005】
そこで本発明者は鋭意研究を重ね、特願2006−290599号に係る部品の外観検査装置を既に出願している(以下、特許文献1と記す)。また、従来の部品の外観検査装置としては、例えば特開2004−345859号公報に係る装置がすでに開示されている(以下、特許文献2と記す)。
【0006】
特許文献1記載の部品の外観検査装置は、複数の回転円盤が装置本体にそれぞれ水平に配され、これらの回転円盤は駆動軸が上方に向けられた各駆動手段と連結されている。ワークの下面(実装面)を撮像カメラにより撮像する場合の回転円盤は、透明なガラス製である。ワークは上記透明なガラス製の回転円盤の内周上に載置された状態で回転に伴う遠心力や求心力によりワークの姿勢がふらつかない程度の搬送速度で搬送されながらワークの下面(実装面)が撮像カメラにより撮像される。ワークの下面を撮像する場合には、ガラス越しに(ガラス製の回転ディスク越しに)撮像されることとなる(その図1等参照)。
【0007】
特許文献2記載の部品の外観検査装置は、第1の回転円盤と第2の回転円盤が上下に間隔をあけて装置本体にそれぞれ水平に配される。上記第1の回転円盤の内周上に載置された状態で回転に伴う遠心力や求心力によりワークの姿勢がふらつかない程度の搬送速度で搬送されながら、ワークの上面や一方側の垂直側面が複数の撮像カメラによりガラスを介さずに直接撮像され、引き続きワークの一方側の垂直側面が上記第2の回転円盤に受け渡しされる。そしてワークは、上記第2の回転円盤の外周垂直面上にワークの一方側の垂直側面が吸引支持され、ワークの下面や他方側の垂直側面がガラスを介さずに直接撮像される(その図1等参照)。特許文献2の部品の外観検査装置が検査できるワークは、直方体形状のワークのみである。
【0008】
特許文献2には、従来例として部品の外観検査装置が記載されている(その図6から図8)。この従来例の部品の外観検査装置は、第1の回転円盤と第2の回転円盤が上下に間隔をあけて装置本体に水平に配されており、第2の回転円盤は、外観検査装置本体の下方側から上方側に伸びた駆動軸により、一見すると皿回しのような状態で軸支されている(その図7)。ワークは、上記第1の回転円盤の内周上に載置された状態で回転に伴う遠心力や求心力によりワークの姿勢がふらつかない程度の搬送速度で搬送されながら、ワークの上面や一方側の側面が複数の撮像カメラにより直接撮像可能な状態となり、引き続きワークは第2の回転円盤に受け渡しされ、第2の回転円盤の内周下にワークの上面が吸引支持されて吊り下げられ、ワークの下面および他方側の側面が直接撮像可能な状態となる(その図6等参照)。
【特許文献1】特願2006−290599号
【特許文献2】特開2004−345859号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献1記載の部品の外観検査装置は、ワークの下面がガラス越しに(ガラス製の回転円盤越しに)撮像される。したがって、ガラスを介さずに直接ワークの下面を撮像する場合に比べて、ワークの下面が鮮明に映しだされないという問題点を有する。
【0010】
上記特許文献2記載の部品の外観検査装置は、ワークの下面と側面とが垂直になっている直方体の部品のみが検査可能である。つまり、ワークの下面と側面が垂直になっていない多面体の部品(例えば実装型コネクタ等)ではワークの受け渡しすらできない。すなわち、図10(d)に示すようなワークのみの検査を想定しており、図10(a)〜(c)に示すようなワークの検査はできないと考えられる。
【0011】
上記特許文献2と、特許文献2に従来例として記載されている部品の外観検査装置は、その第2の回転円盤が外観検査装置本体の下方側から上方側に伸びた駆動軸によって、一見すると皿回しのような状態で軸支されているため、第2の回転円盤の駆動軸の長さは第1の回転円盤の駆動軸の長さに比べて2倍程度長くなり、上記第2の回転円盤の外周付近の姿勢は上記駆動軸の長さの分だけ回転に対して上下に不安定な状態となる。つまり、上記第2の回転円盤は、第1の回転円盤とのクリアランスを一定範囲に保つことが困難である。この結果、排出されるワークの姿勢が一定しないという問題点を有する。
【0012】
そこで本発明の目的は、水平配置の回転円盤の回転姿勢を安定させるとともに、多種多様な被検査部品(ワーク)の全ての面を多面的(多角度的)にガラスを介さずに直接撮像されるようにし、更に外観検査装置に供給された姿勢のままワークの外観検査と排出が行われる外観検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の請求項1の部品の外観検査装置は、被検査部品を吸引しながら搬送する少なくとも3つの回転円盤と、当該部品を撮像する複数の撮像カメラとを備え、上記3つの回転円盤のうち、搬送順番としての最初の位置の回転円盤と最後の位置の回転円盤は、上記部品をそれらの上面で吸引により載置して撮像するもので、それらの上面が同じ高さであり、かつ、駆動軸が上向きとなる駆動手段に連結され、上記3つの回転円盤の中央の位置の回転円盤は、上記部品をその下面で吸引により吊り下げ状態で撮像するもので、その前後の搬送用の回転円盤と平行であり、かつ、駆動軸が下向きとなる駆動手段に連結され、これら回転円盤と駆動軸との組み合わせにより、上記部品を、その供給姿勢のまま検査し排出することを特徴とする。
【0014】
本発明によれば、被検査部品(ワーク)をその上面で載置する回転円盤とその下面で吸引により吊り下げ状態とする回転円盤との組み合わせにより、上記部品をその供給姿勢のまま検査して排出する。すなわち、上記部品を吊り下げ状態で撮像するために配される回転円盤は、その前後の搬送用の回転円盤と平行であり、かつ、駆動軸が下向きとなる駆動手段に連結されているので、外観検査装置に供給された姿勢のままで、ワークが回転円盤から回転円盤へと受け渡され排出され次工程に供給される。次工程としては、ワークを回路基板等に実装する実装工程やテーピングやマガジン詰め等を行う包装工程がある。撮像手段による撮像は、部品を吊り下げ状態で搬送する回転円盤では、ワークの上面が吸引支持され吊り下げられた状態でワークの下面が撮像される。この部品を吊り下げ状態で撮像するために配される回転円盤は駆動軸が下向きとなる駆動手段と連結され、その前後の搬送用の回転円盤は駆動軸が上向きとなる駆動手段と連結されているため、これらすべての回転円盤の駆動軸の長さを等しくすることができ、これらすべての駆動軸の長さを最も短くすることができる。したがって、上記複数の回転円盤の姿勢が安定し、上記部品を吊り下げ状態で撮像するために配される回転円盤とその前後の搬送用の回転円盤とのクリアランスを一定範囲に保つ。
【0015】
本発明の請求項2の部品の外観検査装置は、被検査部品を吸引しながら搬送する少なくとも4つの回転円盤と、当該部品を撮像する複数の撮像カメラとを備え、上記4つの回転円盤のうち、搬送順番としての第1の回転円盤と第2の回転円盤と第4の回転円盤は、上記部品をその上面で載置して撮像するもので、それらの上面が同じ高さであり、かつ、駆動軸が上向きとなる駆動手段に連結され、上記4つの回転円盤の搬送順番としての第3の回転円盤は、上記部品をその下面で吸引により吊り下げ状態で撮像するもので、その前後の搬送用の回転円盤と平行であり、かつ、駆動軸が下向きとなる駆動手段に連結され、その前後の搬送用の回転円盤と平行であり、かつ、駆動軸が下向きとなる駆動手段に連結され、これら回転円盤と駆動軸との組み合わせにより、上記部品を、その供給姿勢のまま検査し排出することを特徴とする。
【0016】
本発明によれば、外観検査装置に供給された被検査部品(ワーク)は、第1の回転円盤によってワーク同士の間隔が開き、第2の回転円盤によってワークの下面が吸引支持された状態でワークの露出面(上面や一方側の側面)が撮像される。次に、ワークは、第2の回転円盤及び第4の回転円盤と平行な第3の回転円盤に受け渡され、第3の回転円盤によってワークの上面が吸引支持され吊り下げられた状態でワークの露出面(下面や他方側側面や前面や背面)が撮像される。上記ワークを撮像する際に、撮像されるワークとその前後のワークとの間隔が開いているので、上記撮像されるワークの輪郭をはっきり映すことができる。
【0017】
本発明の部品の外観検査装置は、前記第1の回転円盤と第2の回転円盤と第4の回転円盤は、それらの上面が装置本体の載置台の上面と同じ高さであり、かつ、当該載置台に内蔵され、前記第3の回転円盤は、その下面が当該載置台の上面と平行に配された懸架台の下面と平行であり、かつ、当該懸架台に内蔵されることが好ましい。
【0018】
前記第1の回転円盤と第2の回転円盤と第4の回転円盤の上面が装置本体の載置台の上面と同じ高さで当該載置台に内蔵されることで、被検査部品(ワーク)の下面が接触する搬送路の高さが全て同一となり(ワークの搬送路に段差が生じず)、スムーズにワークが搬送される。また、前記第3の回転円盤の下面が上記載置台の上面と平行に配された懸架台の下面と平行で当該懸架台に内蔵されることで、第3の回転円盤の前後に位置する第2の回転円盤と第4の回転円盤との平行を保つことが容易である。
【0019】
本発明の部品の外観検査装置は、前記複数の回転円盤は、いずれも前記部品を吸引する吸引穴が形成され、所定長の吸引用スリットが形成されたサクションリングを介して吸引手段により吸引されることが好ましい。
【0020】
前記複数の回転円盤が、いずれも前記部品を吸引する吸引穴が形成され、所定長の吸引用スリットが形成されたサクションリングを介して吸引手段により吸引されることにより、ワーク及び上記それぞれの回転円盤の姿勢が安定する。そして、ワークを回転円盤から回転円盤へと受け渡す際に、受け渡し側の回転円盤の吸引用スリットが終端となり、受け取り側の回転円盤の吸引スリットが始端となることで、ワークを滑らかに回転円盤から回転円盤へと受け渡すことができる。
【0021】
本発明の部品の外観検査装置は、前記複数の回転円盤の直径がいずれも等しく、かつ、前記搬送順番としての前の位置の回転円盤の回転速度よりも次の位置の回転円盤の回転速度が大きいことが好ましい。
【0022】
本発明によれば、前記複数の回転円盤の直径がいずれも等しいことで、ワークを回転円盤から回転円盤へと受け渡す際のワーク搬送速度の調整が容易である。そして、前記ワーク同士の間隔が一定範囲で開いた状態を保つためには、前の位置の回転円盤から次の位置の回転円盤へと受け渡されるワークの搬送速度を徐々に大きく(速く)させるか、或いは等速度で搬送させなければならないと考えられる。いっぽうで、前の位置の回転円盤から次の位置の回転円盤へと受け渡される間に慣性の法則によりワークが滑る(スリップする)ことから複数の回転円盤は、ワークの搬送順番に回転速度を大きくさせることが好ましい。つまり、前記第2の回転円盤の回転速度V2が前記第1の回転円盤の回転速度V1よりも大きく設定され、前記第3の回転円盤の回転速度V3が前記第2の回転円盤の回転速度V2よりも大きく設定される(V3>V2>V1)。本発明によれば、ワーク同士の間隔が一定範囲で開いた状態が保たれることで、撮像カメラの視野範囲に撮像されるワークの前後のワークを入れないようにできるので、上記撮像されるワークのみを視野に入れて正確に良否判定することができる。
【0023】
本発明は、前記第4の回転円盤の回転速度V4が前記第3の回転円盤V3の回転速度よりも大きいことが好ましい。前記撮像されたワークは、前記第3の回転円盤から前記第4の回転円盤に受け渡されるとともに、判定回路によりワークの良否判定がなされ、不良ワーク除去手段により不良判定された不良ワークが除去され、良品判定された良品ワークのみが第4の回転円盤から排出されるが、前記第4の回転円盤の回転速度V4が前記第3の回転円盤の回転速度V3よりも大きく設定され(V4>V3)、ワーク同士の間隔が一定範囲で開いた状態が保たれるので、上記不良ワーク除去手段が不良ワークのみを正確に除去する。
【0024】
本発明は、前記第4の回転円盤に近接して第5の回転円盤が配されるとともに当該5つの回転円盤の直径がいずれも等しく、かつ、前記搬送順番としての第1の回転円盤の回転速度よりも第2の回転円盤の回転速度が大きくて第2の回転円盤の回転速度よりも第3の回転円盤の回転速度が大きくて第3の回転円盤の回転速度よりも第4の回転円盤の回転速度が大きく、かつ、前記第4の回転円盤の回転速度よりも前記第5の回転円盤の回転速度が小さいことが好ましい。前記不良ワーク除去手段により不良ワークが除去された後、良品のみのワークワーク同士の間隔が不均一となるが、前記第4の回転円盤に近接して第5の回転円盤が配され、前記第5の回転円盤の回転速度V5が前記第4の回転円盤の回転速度V4よりも小さく設定され(V5<V4)、前記良品ワーク同士の間隔が不均一となった場合でも良品ワーク同士が連なった状態で整列させ排出させることができるので、次工程での作業タクト(作業ピッチ)を最小にできる。
【0025】
本発明は、前記回転円盤から回転円盤へとワークを受け渡す搬送路に沿った凸カーブ及び凹カーブが形成された搬送ガイド壁を備えることが好ましい。本発明によれば、前記回転円盤から回転円盤へとワークを受け渡す搬送路に沿った凸カーブ及び凹カーブが形成された搬送ガイド壁を備えることで、搬送路の位置調整が容易である。
【発明の効果】
【0026】
本発明の部品の外観検査装置よれば、被検査部品(ワーク)は、上記部品を吊り下げ状態で撮像するために配される回転円盤(第3の回転円盤)によってワークの上面が吸引支持され吊り下げられた状態でワークの下面が撮像される。そして上記部品を吊り下げ状態で撮像するために配される回転円盤(第3の回転円盤)は駆動軸が下向きとなる駆動手段と連結され、その前後の搬送用の回転円盤(第1の回転円盤、第2の回転円盤、第4の回転円盤)は駆動軸が上向きとなる駆動手段と連結されているため、これらすべての回転円盤の駆動軸の長さを等しくし、かつ、短くすることができる。したがって、上記複数の回転円盤の姿勢が安定し、上記部品を吊り下げ状態で撮像するために配される回転円盤(第3の回転円盤)とその前後の搬送用の回転円盤(第1の回転円盤、第2の回転円盤、第4の回転円盤)とのクリアランスを一定範囲に保つ。そして上記部品を吊り下げ状態で撮像するために配される回転円盤(第3の回転円盤)は、その前後の搬送用の回転円盤(第1の回転円盤、第2の回転円盤、第4の回転円盤)と平行であり、かつ、駆動軸が下向きとなる駆動手段に連結されているので、外観検査装置に供給された姿勢のままで、ワークが回転円盤から回転円盤へと受け渡され排出され次工程に供給される。つまり、回転円盤によるワークの載置と吊り下げとの組み合わせにより、検査対象となるワークの形状を問わず多様なワークの外観検査を行うことが可能になる。
【0027】
前記第1の回転円盤と第2の回転円盤と第4の回転円盤の上面が装置本体の載置台の上面と同じ高さで当該載置台に内蔵されることで、ワークの下面が接触する搬送路の高さが全て同一となり、スムーズにワークが搬送される。前記複数の回転円盤がいずれも前記部品を吸引する吸引穴が形成され、所定長の吸引用スリットが形成されたサクションリングを介して吸引手段により吸引されることにより、ワーク及び上記それぞれの回転円盤の姿勢が安定する。
【0028】
そして、前記複数の回転円盤の直径がいずれも等しく、かつ、かつ、前記搬送順番としての前の位置の回転円盤の回転速度よりも次の位置の回転円盤の回転速度が大きいことで、ワーク同士の間隔が一定範囲で開いた状態を保つため、撮像カメラの視野範囲に撮像されるワークの前後のワークを入れないようにできるので、上記撮像されるワークのみを視野に入れて正確に良否判定したり、上記不良ワーク除去手段が不良ワークのみを正確に除去することができる。また、前記第4の回転円盤に近接して第5の回転円盤が配され、前記第5の回転円盤の回転速度が前記第4の回転円盤の回転速度よりも小さく設定されることで、上記不良ワークが除去され上記良品ワーク同士の間隔が不均一となった場合でも良品ワーク同士が連なった状態で整列させ排出させることができるので、次工程での作業タクト(作業ピッチ)を最小にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を引用しながら説明する。
【0030】
(被検査部品の形態)
図10は、多面体形状の被検査部品(ワーク)20(21,22,23,24)を例示する斜視図である。図10(a)は、実装型コネクタに代表される長方形状の部品に複数の凹凸が形成された立体構造を呈するワーク21である。図10(b)は、チップコイルに代表される直方体の四隅に略円柱状の足が付設されたワーク22である。図10(c)は、チップICに代表される直方体の両側に複数の凹みを有するワーク23である。図10(d)は、チップコンデンサに代表される直方体形状のワーク24である。符号20Hはワーク20の高さを表し、符号20Wはワーク20の巾を表し、符号20Lはワーク20の全長を表す。また、符号20aはワーク20の上面を表し、符号20cはワーク20の下面(実装面)を表す。図10(a)に示す実装型コネクタ21は、樹脂製であり、金属やセラミックに比べて比重が小さくて吸引しやすい反面、吸引を解くと姿勢が不安定になり易い。また実装型コネクタ21は、実装前に電気特性検査を行なうことが困難であり、品質管理上の外観検査が必須であると考えられる。
【0031】
(第1の実施の形態)
図1と図2は、本発明の第1の実施形態の部品の外観検査装置1aを模式的に示す斜視図である。図1は、懸架台23を載置台13に対して平行に近接させた使用状態を示している。図2は、懸架台23を載置台13に対して交差するように上方向に起こしたメンテナンス状態を示している。図3は、図1を矢印eの方向から見た矢視図である。
【0032】
本発明の部品の外観検査装置1aは、装置本体の基台3上に載置台13が配設され、載置台13上に懸架台23が回転軸Pjを介して上下方向に回動可能に取り付けられている(図1〜3)。懸架台23には垂直方向に立設した立設壁Pdが備わり、上下スライド機構Pcが取り付けられている。上下スライド機構Pcの上面側に取り付けられた高さ調整つまみPs2により懸架台23の位置を上下に調整することで、ワーク20の高さ20Hに応じて懸架台23の高さを調整できる。
【0033】
懸架台23の下側には平行に引き出された引き出し壁Pbが備わり、引き出し壁Pbの側面から載置台13の側面側に向かって回転軸Pjが挿通される。懸架台23を載置台13に対して交差するように上方向に起こすと、第3の回転円盤D3の下面D3cが見やすくなる。したがって、第3の回転円盤D3のメンテナンスが容易である。
【0034】
載置台13には引き出し壁Pb側に突出した突出部13pが備わり、突出部13pの上面側には突出部13pの上面から下面までを貫通するネジ部を有する角度調整つまみPs1が取り付けられている。懸架台23を載置台13に対して平行になるように近接させると、引き出し壁Pbの先端側の上面が載置台13の突出部13pの下面から突出した角度調整つまみPs1のネジ部の下面に当接する位置で懸架台23が静止する。角度調整つまみPs1により懸架台23の上下方向の角度調整を行うことで、懸架台23の下面23cと載置台13の上面13aとが平行に調整される。
【0035】
本発明の部品の外観検査装置1aは、多面体形状の被検査部品(ワーク)20を整列させながら第1の回転円盤D1側に供給するパーツフィーダー(部品整列供給手段)4と、ワーク20を吸引支持して搬送する4つの回転円盤D(D1〜D4)と、ワーク20の搬送姿勢を整える8つの搬送ガイド壁(G1〜G8)と、ワーク20の露出面を撮像する6つの撮像カメラC(C1〜C6)と、撮像されたワーク20の良否判定を行う判定回路(パソコン)8と、不良ワークを除去する不良品除去手段9を備える(図1、図2)。ここで、不良品除去手段9は、不良ワークをエアにより突き落として除去する不良除去具9である。そして不良ワークは、不良品排出口11から排出される。
【0036】
上記4つの回転円盤Dは、第2の回転円盤D2にワーク20を一定間隔で整列供給する第1の回転円盤D1と、ワーク20を撮像エリアに搬送する第2の回転円盤D2及び第3の回転円盤D3と、良品ワークを良品排出口12から排出する第4の回転円盤D4からなる(図1、図2)。
【0037】
図4は、図1を上から見た平面図であり、回転円盤D(D1からD4)の配置関係を模式的に示している。図5は、説明の都合上、図4から回転円盤Dを取り除いて、サクションリングS(S1からS4)の配置関係を模式的に示している。図6は、図4のA1−A1線断面図とA2−A2線断面図を合成して、4つの回転円盤D(D1,D2,D3,D4)の配置関係と4つのサクションリングS(S1からS4)の配置関係を模式的に示している。各々の回転円盤D1,D2,D4は、それぞれサクションリングS1,S2,S4を介して、装置本体の載置台13に内蔵されている(図6)。そして、各々の回転円盤の上面D1a,D2a,D4aの高さは、載置台13の上面13aと同じ高さである。これは、ワーク2の搬送路の高さを一致させることで、ワーク2をスムーズに搬送させるためである。
【0038】
第3の回転円盤D3は、ワーク20を吊り下げ状態で撮像するために配置される。回転円盤D3は、サクションリングS3を介して、懸架台23に内蔵されている(図6)。第3の回転円盤D3の下面D3cの高さは、載置台13の上面13aと平行に配された懸架台23の下面23cと同じ高さである。これは、第2の撮像円盤D2及び良品排出円盤D4と第3の撮像円盤D3との平行を保つためである。
【0039】
第2の回転円盤D2は、ワーク20の一方側の側面や上面20aを撮像するために配置される。第2の回転円盤D2による撮像エリアでは、載置台13が凹んだ形状の凹み部13k1が形成されている。凹み部13k1は、撮像カメラC2の焦点をワーク20に合わせやすいように、第2の回転円盤D2の外周側面の一部が露出する程度まで凹んでいる(図1、図4)。ワーク20は、ワーク20の下面20cが吸引支持された状態でワーク20の上面20aが撮像カメラC1にて撮像され、ワーク20の一方側の側面が撮像カメラC2にて撮像される(図1)。また、第3の回転円盤D3による撮像箇所の載置台13が点線13k2にて切り取られた形状になっており、ワーク20の露出面(下面や他方側側面や前面)を直接撮像できる十分なスペースを確保している(図2)。凹み部13k3は、第3の回転円盤D3から突出したボルト部(駆動軸J3と回転円盤D3とを固定するボルト部)が載置台13に衝突しないようにするためのもので(図2)、これにより第3の回転円盤D3の下面をワーク20に近づけることができる。第3の回転円盤D3では、撮像カメラC3により、ワーク20の下面20cが撮像され、撮像カメラC4により、ワーク20の他方側の側面が撮像され、撮像カメラC5により、ワーク20の背面が撮像され、撮像カメラC6により、ワーク20の前面が撮像される。
【0040】
図7(a)は、回転円盤Dを示す平面図であり、図7(b)は、上面(または下面)の一部拡大図である。回転円盤Dには、その上面から下面までを貫通する複数の吸引穴7aが形成されている。吸引穴7aはワーク20を吸引支持するためのものであり、ワーク20の搬送路の一部となる回転円盤Dの外周寄りの内周面に円環状に配列されている。回転円盤DとサクションリングSはそれぞれ硬質の金属製であり、それらの上面と下面には鏡面仕上げが施されている。
【0041】
回転円盤D1,D2,D4の下方側にはそれぞれ所定長の吸引用スリットSL1,SL2,SL4が形成されたサクションリングS1,S2,S4が配され(図5)、これら吸引用スリットSLを介して真空ポンプ(吸引手段)7cによりワーク20が吸引支持される。回転円盤D3の上方側には所定長の吸引用スリットSL3が形成されたサクションリングS3が配され(図5)、吸引用スリットSL3を介して真空ポンプ7cによりワーク2が吸引支持される。サクションリングS(S1,S2,S3,S4)の外形と回転円盤D(D1,D2,D3,D4)の外径とは、ほぼ同一寸法であるが、サクションリングSの外径に対して回転円盤Dの外形が僅かに小さく設定されている。これは、回転円盤D同士を衝突させないためである。吸引用スリットSLは、ワーク20の搬送路に沿って形成された平面視で略C形状の溝であり(図5)、吸引支持に必要なエリアだけが凹んでおり、吸引パイプ7bを介して真空ポンプ7cと接続されている。吸引用スリットSLの巾は、吸引穴7aの配列の巾と同程度に設定されている。
【0042】
上記の構成により、回転円盤D1,D2,D4の上面D1a,D2a,D4aに受け渡しされたワーク20が吸引穴7aからの吸引力により吸引支持されるとともに、それぞれの回転円盤の下面D1c,D2c,D4cがそれらの下方側に配された所定長の吸引用スリットSL1,SL2,SL4を介して真空ポンプ7cにより上記載置台13側に吸引される。したがって、ワーク20及び回転円盤D1,D2,D4の姿勢が安定する。また、前記回転円盤D3の下面D3cに受け渡しされたワーク20が吸引穴7aからの吸引力により吸引されるとともに、当該回転円盤D3の上面D3aがその上方側に配された所定長の吸引用スリットSL3を介して真空ポンプ7cにより上記懸架台23側に吸引される。したがって、ワーク20及び回転円盤D3の姿勢が安定する。
【0043】
各々の回転円盤D1,D2,D4は、それぞれ駆動軸J1,J2,J4を介して駆動手段(駆動モータ)M1,M2,M4と連結され回転する。駆動軸J1,J2,J4は、上向きとなる。第3の回転円盤D3は、駆動軸J3を介して駆動手段(駆動モータ)M3と連結され回転する。駆動軸J3は、下向きとなる。各々の駆動軸J(J1,J2,J3,J4)の長さは等しく、各々の回転円盤D(D1,D2,D3,D4)の直径は等しい。そして駆動軸Jの長さは、回転円盤Dの直径よりも短い。これは、回転円盤Dの姿勢を安定させ易くするためである。複数のサクションリングSを組み合わせることで、複数の吸引用スリットSLが組み合わされ、ワーク20を吸引支持する搬送路が形成されることから、この複数のサクションリングSの位置は、あらかじめ決まった位置に固定されるものである。したがって、回転円盤Dは回転するがサクションリングSは回転しない。
【0044】
駆動手段(駆動モータ)M1,M2,M4は、それぞれ独立した駆動をする。本実施の形態では、前記4つの回転円盤Dが各々独立した駆動モータMと連結されていることで、ワーク搬送速度Vの設定が容易になるように設計されている。すなわち、前記4つの回転円盤Dの内周に形成されたワーク搬送路の直径を等しくした上で、各々独立した4つの駆動モータMの回転速度V(4つの回転円盤Dの回転速度V)をそれぞれ設定すればワーク20の搬送速度Vhが一義的に決定する。
【0045】
図4は、外観検査装置1aを上から見た平面図であり、回転円盤Dと搬送ガイド壁Gとの配置関係を模式的に示している。また、ワーク20の所定位置での搬送速度VhをVh1からVh4で表している。また、図中の記号Vh1からVh4の矢印の向きはワーク20の進行方向を表している。図4では、回転円盤D1,D3は反時計回りで回転し、回転円盤D2,D4は時計回りで回転する。また、図5は、説明の都合上、図4から回転円盤Dを取り除いた状態で、サクションリングS(S1からS4)の配置関係を模式的に示しており、ワーク20は、これらサクションリングSに形成された吸引用スリットSL(SL1からSL4)に沿って搬送される。
【0046】
搬送ガイド壁(G1〜G8)は、硬質金属製の板状のもので、その外周に沿ってワーク20の搬送姿勢を整えたり、回転円盤Dから回転円盤Dへの受け渡しに使用される。搬送ガイド壁G1とG2の組み合わせは、ワーク20をパーツフィーダー4から第1の回転円盤D1へ受け渡すとともに、ワーク20の搬送姿勢を整える。搬送ガイド壁G1とG2は、長方形の平板形状を呈しており、ネジ(又はボルト)により位置調整自在に載置台13に固定されている(図1)。向かい合って配される一対の搬送ガイド壁G1とG2のワーク搬送側面G1bとG2bは、直線形状である(図4)。ワーク搬送側面G1bとG2bとの間隔(隙間)Wは、ワーク20の巾20Wよりも大きく設定され、かつ、ワーク20の全長20Lよりも小さく設定される。ワーク20の下面(実装面)20cは、第1の回転円盤D1に形成された吸引穴7aから吸引用スリットSL1を介して真空ポンプ7cにより吸引支持され、その姿勢が安定する。したがって、パーツフィーダー4から第1の回転円盤D1へと押し出されるワーク20の向きが変わることはない。第1の回転円盤D1は反時計回りで回転し、ワーク搬送側面G2bは、ワーク搬送側面G1bよりも第1の回転円盤D1の左の外周側に配されているため、ワーク20は、直線形状のワーク搬送側面G2bに沿って搬送される(図4)。したがって、ワーク20の搬送姿勢が整えられる。
【0047】
搬送ガイド壁G3は、第1の回転円盤D1から第2の回転円盤D2へとワーク20を受け渡すとともに、ワーク20の搬送姿勢を整えるものである。搬送ガイド壁G3には、凸状のカーブG3b1と凹状のカーブG3b2が形成されている(図4)。搬送ガイド壁G3は、平板形状を呈しており、ネジ(又はボルト)により位置調整自在に載置台13に固定されている(図1)。凸状のカーブG3b1は、第1の回転円盤D1の外周と同じ向きに設定され、凹状のカーブG3b2は、第2の回転円盤D2の外周と同じ向きに設定されている(図4)。
【0048】
第1の回転円盤D1は反時計回りで回転し、第2の回転円盤D2は時計回りで回転する。凸状のカーブG3b1は、第1の回転円盤D1の中心側(ワーク搬送側面G1bの延長線上)から外周側(第1の回転円盤D1と第2の回転円盤D2の近接箇所)に向かって配されており、凸状のカーブG3b1に沿ってワーク20が搬送される。ここでワーク20の下面(実装面)20cは、吸引用スリットSL1の始端SL1dに到達して第1の回転円盤D1に形成された吸引穴7aから吸引用スリットSL1を介して真空ポンプ7cにより吸引支持され、その姿勢が安定する。そして、凸状のカーブG3b1に沿って搬送されたワーク20は、上記第1の回転円盤D1と第2の回転円盤D2の近接箇所付近で吸引用スリットSL1が終端SL1eとなり、吸引スリットSL2が始端SL2dとなるため、ワーク20は、第1の回転円盤D1から第2の回転円盤D2へと受け渡される。ここでワーク20の下面(実装面)20cは、第2の回転円盤D2に形成された吸引穴7aから吸引用スリットSL2を介して真空ポンプ7cにより吸引支持され、その姿勢が安定する。凹状のカーブG3b2は、第2の回転円盤D2の外周側(第1の回転円盤D1と第2の回転円盤D2の近接箇所)から中心側(第2の回転円盤D2の外縁から僅かに内側)に向かって配されており、凹状のカーブG3b2に沿ってワーク20が搬送される(図4)。上記第1の回転円盤D1から第2の回転円盤D2へとワーク20を受け渡す際には、吸引用スリットSL1が終端SL1eとなり、吸引スリットSL2が始端SL2dとなるため、搬送ガイド壁G3が、第1の回転円盤D1から第2の回転円盤D2へとワーク20を受け渡すこととなる。これら吸引用スリットSL1と吸引スリットSL2と搬送ガイド壁G3の組み合わせにより、ワーク20を滑らかに搬送軌道に乗せて第1の回転円盤D1から第2の回転円盤D2へと受け渡すことができる。
【0049】
搬送ガイド壁G4とG5の組み合わせは、第2の回転円盤D2から第3の回転円盤D3へとワーク20を受け渡すとともに、ワーク20の搬送姿勢を整えるものである。搬送ガイド壁G4には、凸状のカーブG4bが形成されている(図4)。搬送ガイド壁G4は、平板形状を呈しており、ネジ(又はボルト)により位置調整自在に載置台13に固定されている(図1)。搬送ガイド壁G5には、凹状のカーブG5bが形成されている(図4)。搬送ガイド壁G5は、平板形状を呈しており、ネジ(又はボルト)により位置調整自在に懸架台23に固定されている(図1)。凸状のカーブG4bは、第2の回転円盤D2の外周と同じ向きに設定され、凹状のカーブG5bは、第3の回転円盤D3の外周と同じ向きに設定されている(図4)。
【0050】
第2の回転円盤D2は時計回りで回転し、第3の回転円盤D3は反時計回りで回転する。凸状のカーブG4bは、第2の回転円盤D2の中心側(第2の回転円盤D2の外縁から僅かに内側)から外周側(第2の回転円盤D2と第3の回転円盤D3の交差箇所)に向かって配されており、凸状のカーブG4bに沿ってワーク20が搬送される。ここでワーク20の下面(実装面)20cは、第2の回転円盤D2に形成された吸引穴7aから吸引用スリットSL2を介して真空ポンプ7cにより吸引支持され、その姿勢が安定する。そして、凸状のカーブG4bに沿って搬送されたワーク20は、上記第2の回転円盤D2と第3の回転円盤D3の交差箇所付近で吸引用スリットSL2が終端SL2eとなり、吸引スリットSL3が始端SL3dとなるため、ワーク20は、第2の回転円盤D2から第3の回転円盤D3へと受け渡される。ここでワーク20の上面20aは、第3の回転円盤D3に形成された吸引穴7aから吸引用スリットSL3を介して真空ポンプ7cにより吸引支持され、その姿勢が安定する。凹状のカーブG5bは、第3の回転円盤D3の外周側(第2の回転円盤D2と第3の回転円盤D3の近接箇所)から中心側(第3の回転円盤D3の外縁から僅かに内側)に向かって配されており、凹状のカーブG5bに沿ってワーク20が搬送される(図4)。これら吸引用スリットSL2と吸引スリットSL3と搬送ガイド壁G4と搬送ガイド壁G5の組み合わせにより、ワーク20を滑らかに搬送軌道に乗せて第2の回転円盤D2から第3の回転円盤D3へと受け渡すことができる。ワーク20は、第3の回転円盤D3によってワーク20の上面20aが吸引支持され吊り下げられた状態となる。
【0051】
搬送ガイド壁G6は、第3の回転円盤D3から第4の回転円盤D4へとワーク20を誘導するとともに、ワーク20の搬送姿勢を整えるものである。搬送ガイド壁G6には、凸状のカーブG6bが形成されている(図4)。搬送ガイド壁G6は、平板形状を呈しており、ネジ(又はボルト)により位置調整自在に懸架台23に固定されている(図1)。凸状のカーブG6bは、第3の回転円盤D3の外周と同じ向きに設定されている(図4)。凸状のカーブG6bは、第3の回転円盤D3の中心側(第3の回転円盤D3の外縁から僅かに内側)から外周側(第3の回転円盤D3と第4の回転円盤D4の交差箇所)に向かって配されており、凸状のカーブG6bに沿ってワーク20が搬送される。ここでワーク20の上面20aは、第3の回転円盤D3に形成された吸引穴7aから吸引用スリットSL3を介して真空ポンプ7cにより吸引支持され、その姿勢が安定する。そして、凸状のカーブG6bに沿って搬送されたワーク20は、上記第3の回転円盤D3と第4の回転円盤D4の交差箇所付近で吸引用スリットSL3が終端SL3eとなり、吸引スリットSL4が始端SL4dとなるため、ワーク20は、第3の回転円盤D3から第4の回転円盤D4へと受け渡される。ワーク20は、自重で第4の回転円盤D4に着地することとなるが、ここでワーク20の下面(実装面)20cは、第4の回転円盤D4に形成された吸引穴7aから吸引用スリットSL4を介して真空ポンプ7cにより吸引支持され、その姿勢が安定する。これら吸引用スリットSL3と吸引スリットSL4と搬送ガイド壁G6の組み合わせにより、これらにより、ワーク20を滑らかに搬送軌道に乗せて第3の回転円盤D3から第4の回転円盤D4へと受け渡すことができる。第4の回転円盤D4へと受け渡されたワーク20のうち、不良ワークについては、不良品除去手段9により不良品排出口11から排出され、良品ワークのみが良品排出口12に搬送される。
【0052】
搬送ガイド壁G7とG8の組み合わせは、第4の回転円盤D4から良品排出口12へとワーク20を誘導するとともに、ワーク20の搬送姿勢を整えるものである。搬送ガイド壁G7には、凹状のカーブG7b1と直線G7b2が形成されている(図4)。搬送ガイド壁G7は、平板形状を呈しており、ネジ(又はボルト)により位置調整自在に載置台13に固定されている(図1)。凹状のカーブG7b1は、第4の回転円盤D4の外周と同じ向きに設定されている(図4)。搬送ガイド壁G8には、凸状のカーブG8b1と直線G8b2が形成されている(図4)。搬送ガイド壁G8は、平板形状を呈しており、ネジ(又はボルト)により位置調整自在に載置台13に固定されている(図1)。凸状のカーブG8b1は、第4の回転円盤D4の外周と同じ向きに設定されている(図4)。
【0053】
向かい合って配される一対の搬送ガイド壁G7とG8の入口側(ワーク20の入口側)には、凹状のカーブG7b1と相対する凸状のカーブG8b1が形成され、一対の搬送ガイド壁G7とG8の出口側(良品排出口12側)のワーク搬送側面G7b2とG8b2は、直線形状である(図4)。ワーク搬送側面G7b2とG8b2との間隔(隙間)Wは、ワーク20の巾20Wよりも大きく設定され、かつ、ワーク20の全長20Lよりも小さく設定される。ワーク20の下面(実装面)20cは、第4の回転円盤D1に形成された吸引穴7aから吸引用スリットSL4を介して真空ポンプ7cにより吸引支持され、その姿勢が安定する。したがって、第4の回転円盤D4から良品排出口12へと搬送されるワーク20の向きが変わることはない。
【0054】
第4の回転円盤D4は時計回りで回転する。凹状のカーブG7b1は、第4の回転円盤D4の外周側(第4の回転円盤D4の外縁付近)から中心側(第4の回転円盤D4の外縁から僅かに内側)に向かって配されており、凹状のカーブG7b1に沿ってワーク20が搬送される。ここでワーク20の下面(実装面)20cは、第4の回転円盤D4に形成された吸引穴7aから吸引用スリットSL4を介して真空ポンプ7cにより吸引支持され、その姿勢が安定する。そして、凹状のカーブG7b1に沿って搬送されたワーク20は、図4のB4−B4線付近(第4の回転円盤D4の中心線付近)で搬送ガイド壁G7よりも内側(第4の回転円盤D4の中心側)に配された搬送ガイド壁G8の直線形状のワーク搬送側面G8b2に沿って搬送されることとなる(図4)。そして、良品排出口12の手前で吸引用スリットSL4が終端SL4eとなるため、ワーク20は、第4の回転円盤D4から良品排出口12へと受け渡される。したがって、ワーク20の下面(実装面)20cが下向きで排出される。
【0055】
次にワーク20の搬送速度Vhについて、図4に従って以下に説明する。パーツフィーダー4から外観検査装置1aに供給されたワーク20は、ワーク搬送側面G2bに沿って搬送される。第1の回転円盤D1は回転速度V1で反時計回りに回転する。搬送ガイド壁G2の出口側から排出されたワーク20は、搬送ガイド壁G3の凸状のカーブG3b1に向かって、搬送速度Vh1で搬送される。次にワーク20は、第1の回転円盤D1から第2の回転円盤D2へと受け渡され、搬送ガイド壁G3の凹状のカーブG3b2に沿って、搬送速度Vh2で搬送される。搬送速度Vh2は搬送速度Vh1よりも大きく設定される(Vh2>Vh1)。第2の回転円盤D2と第1の回転円盤D1の直径は等しいので、第1の回転円盤D1から第2の回転円盤D2へ受け渡しされるワーク20が慣性の法則によってスリップすることを考慮して、第2の回転円盤D2の回転速度V2は、第1の回転円盤D1の回転速度V1よりも大きく設定される(V2>V1)。
【0056】
第2の回転円盤D2の回転速度V2が第1の回転円盤D1の回転速度V1よりも大きく設定される(V2>V1)ことで、ワーク同士の間隔が一定範囲で開いた状態が保たれ、撮像されるワークのみを視野に入れて正確に良否判定することができる。つまり、撮像カメラC2にてワーク20の一方側側面の輪郭をはっきり映すことができる。ワーク20は、その下面20cが吸引支持された状態でその上面20aが撮像カメラC1にて撮像され、その一方側側面が撮像カメラC2にて撮像される(図1参照)。
【0057】
次にワーク20は、搬送ガイド壁G4の凸状のカーブG4bに沿って搬送され、第2の回転円盤D2から第3の回転円盤D3へと受け渡され、搬送ガイド壁G5の凹状のカーブG5bに沿って搬送される。第3の回転円盤D3の下面D3cと第2の回転円盤D2の上面D2aとのギャップは、ワーク20の高さ20Hよりも若干大きく設定される。ワーク20は、搬送速度Vh3で凹状のカーブG5bに沿って搬送される。搬送速度Vh3は搬送速度Vh2よりも大きく設定される(Vh3>Vh2)。第3の回転円盤D3と第2の回転円盤D2の直径は等しいので、第2の回転円盤D2から第3の回転円盤D3へ受け渡しされるワーク20が慣性の法則によってスリップすることを考慮して、第3の回転円盤D3の回転速度V3は、第2の回転円盤D2の回転速度V2よりも大きく設定される(V3>V2)。
【0058】
第3の回転円盤D3の回転速度V3が第2の回転円盤D2の回転速度V2よりも大きく設定され(V3>V2)、ワーク同士の間隔が一定範囲で開いた状態が保たれ、撮像されるワークのみを視野に入れて正確に良否判定することができる。つまり、撮像カメラC4にてワーク20の他方側側面の輪郭をはっきり映すことができる。ワーク20は、その上面20aが吸引支持され吊り下げられた状態でその下面20cが撮像カメラC3にて撮像され、その他方側側面が撮像カメラC4にて撮像され、その背面が撮像カメラC5にて撮像され、その前面が撮像カメラC6にて撮像される(図1参照)。そして、撮像カメラC6の前方側は、載置台13がその視界を遮らないように、載置台13の巾を狭く形成している。
【0059】
次にワーク20は、搬送ガイド壁G6の凸状のカーブG6bに沿って搬送され、第3の回転円盤D3から第4の回転円盤D4へと受け渡され、搬送される。搬送速度Vh4は搬送速度Vh3よりも大きく設定される(Vh4>Vh3)。第4の回転円盤D4と第3の回転円盤D3の直径は等しいので、第3の回転円盤D3から第4の回転円盤D4へ受け渡しされるワーク20が慣性の法則によってスリップすることを考慮して、第4の回転円盤D4の回転速度V4は、第3の回転円盤D4の回転速度V4よりも大きく設定される(V4>V3)。
【0060】
第4の回転円盤D4の回転速度V4が第3の回転円盤D3の回転速度V3よりも大きく設定され(V4>V3)、ワーク同士の間隔が一定範囲で開いた状態が保たれ、不良ワーク除去手段9が不良ワークのみを正確に除去する。撮像カメラC(C1からC6)にて撮像されたデータが判定回路(パソコン)8に取り込まれ、ワーク20の良否判定がなされる。不良ワークは、不良除去手段9により不良品排出口11へと排出される。
【0061】
そして良品判定された良品ワーク20のみが、搬送ガイド壁G7の凹状のカーブG7b1に沿って搬送され、引き続き、直線形状のワーク搬送側面G8b1に沿って搬送される。この結果、良品ワーク20のみが外観検査装置1aに供給された姿勢のままで、良品排出口12から排出され次工程に供給されることとなる。次工程としては、ワークを回路基板等に実装する実装工程やテーピングやマガジン詰め等を行う包装工程がある。
【0062】
(第2の実施の形態)
図8は、本発明の第2の実施形態の部品の外観検査装置11aを模式的に示す斜視図である。以下本発明の部品の外観検査装置11aが部品の外観検査装置1aと相違する点について主に説明する。
【0063】
本発明の部品の外観検査装置11aは、装置本体の基台3上に載置台13が配設され、載置台13上に懸架台33が上方向に脱着可能に取り付けられている(図8)。懸架台33の四方に取り付けられた高さ調整つまみPs3が懸架台33の位置を上下に調整することで、ワーク20の高さ20Hに応じて懸架台33の高さを調整できる構造である。懸架台33の四方が載置台13に載置されているので、懸架台33に配置する駆動モータM3を大型にした場合でも安定した動作となる。
【0064】
図9は、回転円盤Dの配置例を模式的に示す平面図である。図9(a)は、4つの回転円盤D(D1からD4)があり、それらの直径が等しい場合の配置例(第1の実施の形態、第2の実施の形態に適用)である。
【0065】
(第3の実施の形態)
図9(b)は、5つの回転円盤D(D1からD5)があり、それらの直径が等しい場合の配置例である。本発明の部品の外観検査装置1bは、第4の回転円盤D4に近接して、第4の回転円盤D4の回転速度V4よりも遅い回転速度V5で部品を搬送する第5の回転円盤Dを備える。第5の回転円盤の回転速度V5が前記第4の回転円盤の回転速度V4よりも小さく設定され(V5<V4)、前記良品ワーク20同士の間隔が不均一となった場合でも良品ワーク20同士が連なった状態で整列させ排出させることができるので、次工程での作業タクト(作業ピッチ)を最小にできる。
【0066】
(第4の実施の形態)
図9(c)は、3つの回転円盤D(D1からD3)があり、それらの直径が等しい場合の配置例(第4の実施の形態)である。本発明の部品の外観検査装置1cは、3つの回転円盤D(D1からD3)からなることで、検査装置のサイズを最小にできる。上記ワーク20の供給としては、例えばリニアパーツフィーダー(部品整列供給手段)4により所定間隔で間欠的にワーク20を供給することでワーク20の間隔を開けることができる。
【0067】
(第5の実施の形態)
図9(d)は、第1の回転円盤D1から第5の回転円盤D5へとワーク20が周回するように配されており(第5の実施の形態)、設備配置等の都合によりワーク20の搬送路をカーブさせたいレイアウトに対応する。
【0068】
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば撮像カメラCを追加配置して、ワーク20の全面(例えば6面)のみならず、それら面同士の各エッジ部分(例えばエッジ12箇所)についても多面的に外観検査してもよいし、撮像カメラCを必要最小限の構成として、ワーク20の検査面を例えば4面としてもよい。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本発明を適用した実施形態の部品の外観検査装置を模式的に示す斜視図である。
【図2】本発明を適用した実施形態の部品の外観検査装置のメンテナンス状態を模式的に示す斜視図である。
【図3】図1を矢印eの方向から見た矢視図である。
【図4】上記実施形態の回転円盤の配置関係を模式的に示す平面図である。
【図5】上記実施形態のサクションリングの配置関係を模式的に示す平面図である。
【図6】上記実施形態の回転円盤の配置関係を模式的に示す断面図である。
【図7】上記実施形態の回転円盤を示す平面図である。
【図8】本発明を適用した他の実施形態の部品の外観検査装置を模式的に示す斜視図である。
【図9】本発明を適用した実施形態の回転円盤の配置例を模式的に示す平面図である。
【図10】被検査部品を例示する斜視図である。
【符号の説明】
【0070】
1a、1b、1c、1d、1e、11a 部品の外観検査装置、
20 被検査部品(ワーク、良品ワーク)、
3 基台、
13 載置台、23、33 懸架台、
4 パーツフィーダー(部品整列供給手段)、
7a 吸引穴、
8 判定回路、
9 不良除去手段、
C 撮像カメラ、 C1 第1の撮像カメラ、
D 回転円盤、 D1 第1の回転円盤、
G 搬送ガイド壁、 G1 第1の搬送ガイド壁、
M 駆動手段(駆動モータ)、
M1 第1の駆動手段(第1の駆動モータ)、
J 駆動軸、 J1 第1の駆動軸、
S サクションリング、 S1 第1のサクションリング、
SL 吸引用スリット、 SL1 第1の吸引用スリット、
V 回転速度、 V1 第1の回転円盤の回転速度、
Vh 搬送速度


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検査部品を吸引しながら搬送する少なくとも3つの回転円盤と、当該部品を撮像する複数の撮像カメラとを備え、
上記3つの回転円盤のうち、搬送順番としての最初の位置の回転円盤と最後の位置の回転円盤は、上記部品をそれらの上面で吸引により載置して撮像するもので、それらの上面が同じ高さであり、かつ、駆動軸が上向きとなる駆動手段に連結され、上記3つの回転円盤の中央の位置の回転円盤は、上記部品をその下面で吸引により吊り下げ状態で撮像するもので、その前後の搬送用の回転円盤と平行であり、かつ、駆動軸が下向きとなる駆動手段に連結され、
これら回転円盤と駆動軸との組み合わせにより、上記部品を、その供給姿勢のまま検査し排出することを特徴とする部品の外観検査装置。
【請求項2】
被検査部品を吸引しながら搬送する少なくとも4つの回転円盤と、当該部品を撮像する複数の撮像カメラとを備え、
上記4つの回転円盤のうち、搬送順番としての第1の回転円盤と第2の回転円盤と第4の回転円盤は、上記部品をそれらの上面で載置して撮像するもので、それらの上面が同じ高さであり、かつ、駆動軸が上向きとなる駆動手段に連結され、上記4つの回転円盤の搬送順番としての第3の回転円盤は、上記部品をその下面で吸引により吊り下げ状態で撮像するもので、その前後の搬送用の回転円盤と平行であり、かつ、駆動軸が下向きとなる駆動手段に連結され、その前後の搬送用の回転円盤と平行であり、かつ、駆動軸が下向きとなる駆動手段に連結され、
これら回転円盤と駆動軸の組み合わせにより、上記部品を、その供給姿勢のまま検査し排出することを特徴とする部品の外観検査装置。
【請求項3】
前記第1の回転円盤と第2の回転円盤と第4の回転円盤は、それらの上面が装置本体の載置台の上面と同じ高さで当該載置台に内蔵され、前記第3の回転円盤は、その下面が当該載置台の上面と平行に配された懸架台の下面と平行で当該懸架台に内蔵されることを特徴とする請求項2記載の部品の外観検査装置。
【請求項4】
前記複数の回転円盤は、いずれも前記部品を吸引する吸引穴が形成され、所定長の吸引用スリットが形成されたサクションリングを介して吸引手段により吸引されることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の部品の外観検査装置。
【請求項5】
前記複数の回転円盤の直径がいずれも等しく、かつ、前記搬送順番としての前の位置の回転円盤の回転速度よりも次の位置の回転円盤の回転速度が大きいことを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の部品の外観検査装置。
【請求項6】
前記第4の回転円盤に近接して第5の回転円盤が配されるとともに当該5つの回転円盤の直径がいずれも等しく、かつ、前記搬送順番としての第1の回転円盤の回転速度よりも第2の回転円盤の回転速度が大きくて第2の回転円盤の回転速度よりも第3の回転円盤の回転速度が大きくて第3の回転円盤の回転速度よりも第4の回転円盤の回転速度が大きく、かつ、前記第4の回転円盤の回転速度よりも前記第5の回転円盤の回転速度が小さいことを特徴とする請求項2記載の部品の外観検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−168570(P2009−168570A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−5745(P2008−5745)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(000147774)株式会社石川製作所 (36)
【出願人】(596044169)英光産業株式会社 (14)
【Fターム(参考)】