説明

部品管理システム

【課題】部品の保管位置に対応して照射位置を変更できる部品管理システムを提供すること。
【解決手段】複数部品Sを保管し、入出庫をするための部品管理システム1であって、複数部品Sを保管するための棚11,12が設けられた保管棚10と、保管棚10に保管された部品Sを取り出す側と対向する位置に設けられ、部品Sの保管位置を指し示すためにレーザ照射位置Pを変更可能なレーザポインタ20と、部品SのID情報および保管位置情報を入力する入力手段30と、部品SのID情報と保管位置情報との対応関係を記憶する保管位置記憶部52を有し、レーザポインタ20のレーザ照射位置Pを制御する制御手段50とを備え、部品出庫時にオペレータが入力手段30に出庫する部品SのID情報を入力すると、制御手段50は、該対応関係に基づいてレーザポインタ20のレーザ照射位置Pを当該部品Sの保管位置に制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品を保管する保管棚の部品管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
部品を保管棚に保管するシステムとして、保管棚とランプとを対応づけたものがある(特許文献1)。また、部品を保管棚に入庫する際に、入庫した部品の保管位置にLEDランプ等の表示器を設置し、部品のID情報とLEDランプとの対応関係をシステムに記憶しておき、部品を出庫する際に出庫したい部品のID情報をシステムに入力することで、部品の保管位置に対応する表示器が点灯し、保管位置がすぐに確認でき、スムーズに出庫作業を行うことができるシステムがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平05−051104号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、保管棚での部品の保管は、保管棚の決められた保管位置に部品を保管する、すなわち部品と保管位置との対応関係が予め決定されている場合のみならず、大きさの異なる複数の部品を保管することや保管数が変化することを考慮して、部品を入庫する際に部品の保管位置を任意に選択する、すなわち部品と保管位置との対応関係が部品を保管棚に保管した時点で決定される場合がある。この場合は、部品の保管位置が予め決められていないため、部品入庫のたびに表示器の設置場所を変更しなければならず、表示器の設置場所の変更に伴い配線作業等も行わなければならず、保管作業が煩雑になるという問題がある。また、表示器の設置場所を変更しない場合は、表示器に対応する保管位置における保管棚の広さに合致しない部品を保管することとなり、保管棚の保管効率が低下するという問題がある。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、部品の保管位置に対応して照射位置を変更できる部品管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る部品管理システムは、複数部品を保管し、入出庫をするための部品管理システムであって、複数部品を保管するための棚が設けられた保管棚と、該保管棚に保管された部品を取り出す側と対向する位置に設けられ、部品の保管位置を指し示すためにレーザ照射位置を変更可能なレーザポインタと、部品のID情報および保管位置情報を入力する入力手段と、部品のID情報と保管位置情報との対応関係を記憶する保管位置記憶部を有し、レーザポインタのレーザ照射位置を制御する制御手段とを備え、部品出庫時にオペレータが入力手段に出庫する部品のID情報を入力すると、制御手段は、該対応関係に基づいてレーザポインタのレーザ照射位置を当該部品の保管位置に制御することを特徴とする。
【0007】
また、上記部品管理システムにおいて、保管位置情報は、部品の保管位置に対応する保管棚における座標情報であり、部品入庫時に、オペレータが入力手段を介して制御手段により部品の保管位置を該レーザポインタで指し示した場合に、該指し示したレーザ照射位置に対応する座標情報を該入庫する部品のIDとともに該保管位置記憶部に記憶することが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る部品管理システムは、部品のID情報と保管位置情報との対応関係を予め記憶しておき、部品出庫時に入力手段により入力された部品のID情報と、対応関係とに基づいて、レーザ照射位置を変更可能なレーザポインタのレーザ照射位置を部品の保管位置に制御するので、部品の保管位置に対応して照射位置を容易に変更することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、実施形態に係る部品管理システムの構成例を示す図である。
【図2】図2は、レーザポインタの構成例を示す図である。
【図3】図3は、保管棚の座標マップを示す図である。
【図4】図4は、実施形態に係る部品管理システムによる部品Sの入出庫動作を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0011】
〔実施形態〕
図1は、実施形態に係る切削装置の構成例を示す図である。図2は、レーザポインタの構成例を示す図である。図3は、保管棚の座標マップを示す図である。
【0012】
本実施形態に係る部品管理システムは、複数部品を保管棚に保管し、部品を出入庫するためのものである。図1に示すように、部品管理システム1は、保管棚10と、レーザポインタ20と、入力手段30と、照射位置検出手段40と、保管位置記憶部52を含む制御手段50とを含んで構成されている。
【0013】
保管棚10は、複数の部品Sを保管するものであり、図示しない床に設置されるものである。保管棚10は、少なくとも1つ以上、本実施形態では2つの棚11,12が設けられている。各棚11,12および天板13は、複数の支柱14に固定手段、例えばボルトとナットなどで固定され、図示しない床に対する高さが決定されている。各棚11,12は、各棚11,12に保管される部品Sの大きさや数に対応するため、すなわち部品Sの保管位置の自由度を高めるために仕切りを設けないことが好ましい。棚12および天板13は、各棚11,12に保管された部品Sをオペレータが取り出す側であるアクセス側に、部品Sの保管位置に対応するタグTを貼着できるリブ12a,13aが形成されている。なお、アクセス側は、保管棚10が壁際に設置されている場合は壁と対向する側となるが、保管棚10が壁際でなれければ奥行き方向において対向する両側であってもよい。また、各棚11,12および天板13の支柱14に対する固定位置を任意に変更することができることが好ましい。これにより、各棚11,12および天板13に保管する部品の大きさや数に基づいて、棚11と棚12との間および棚12と天板13との間の高さ方向における距離、すなわち部品Sが保管される保管領域の高さを変更することができる。ここで、タグTは、他のタグと区別できる情報、例えば保管する部品SのID情報などが表示されていることが好ましい。
【0014】
ここで、保管棚10に保管される部品Sは、本実施形態では被加工物を加工する加工装置を製造するための部品である。部品Sとしては、同一形状の物や、形状や大きさが異なる物がある。例えば、保管棚10には、同図に示すように、板状の部品S1、立方体の部品S2、部品S2よりも容積が小さい部品S3などが、各棚11,12に単数あるいは複数個をまとめて保管される。なお、部品Sには、単体で製品として取り扱われるものも含まれる。
【0015】
レーザポインタ20は、部品Sの保管棚10における保管位置を指し示すためのものであり、保管棚10に対してレーザ照射位置Pを変更することができ、本実施形態では保管されている部品Sの保管位置に対応するタグTにレーザを照射する。レーザポインタ20は、図2に示すように、基台21と、照射方向移動手段22と、レーザ本体23と、移動検出手段24とを含んで構成されている。
【0016】
基台21は、レーザポインタ20を保管棚10のアクセス側と対向する位置となるように、保管棚10が設置されている場所の図示しない天井や壁に固定されている。
【0017】
照射方向移動手段22は、レーザ本体23から照射されるレーザの照射方向を移動する装置である。照射方向移動手段22は、第1移動手段22aと、第2移動手段22bとを有する。第1移動手段22aは、サーボモータなどの図示しない駆動源を有し、駆動源が発生する駆動力により、第2移動手段22bを介してレーザ本体23を水平面において回転方向Aに回転させる装置である。第1移動手段22aは、レーザ本体23による照射位置を保管棚10におけるX座標で変化させるものでもある。X座標は、図3に示すように、保管棚10をアクセス側から見た場合に、保管棚10の幅方向の位置を規定するものである。第2移動手段22bは、図2に示すように、第1移動手段22aと同様に駆動源が発生する駆動力により、レーザ本体23を水平面と直交する平面において揺動方向Bに揺動させる装置である。第2移動手段22bは、レーザ本体23による照射位置を保管棚10におけるZ座標で変化させるものでもある。Z座標は、図3に示すように、保管棚10をアクセス側から見た場合に、保管棚10の高さ方向の位置を規定するものである。なお、第1移動手段22aおよび第2移動手段22bは、制御手段50と接続され、回転角度および揺動角度が制御される。
【0018】
レーザ本体23は、レーザ半導体などの図示しないレーザ発振機を有し、レーザ光を照射するものである。レーザ本体23は、レーザ照射位置Pに、点状あるいは線状にレーザを照射するものである。
【0019】
移動検出手段24は、レーザ本体23の移動方向を検出するセンサ、すなわちレーザ本体23から照射されるレーザの照射方向を検出するものである。移動検出手段24は、第1移動検出手段24aと、第2移動検出手段24bとを有する。第1移動検出手段24aは、レーザ本体23の水平面における回転角度を検出するものであり、保管棚10をアクセス側から見た場合における保管棚10におけるX座標でのレーザ照射位置Pを検出するためのものである。第2移動検出手段24bは、レーザ本体23の水平面と直交する平面における揺動角度を検出するものであり、保管棚10におけるZ座標でのレーザ照射位置Pを検出するためのものである。なお、第1移動検出手段24aおよび第2移動検出手段24bは、本実施形態ではロータリーエンコーダであり、照射位置検出手段40と接続され、回転角度および揺動角度、すなわちレーザの照射方向を照射位置検出手段40に出力する。
【0020】
入力手段30は、オペレータが部品SのID情報および保管位置情報を入力するものである。入力手段30は、タッチパネル式の携帯端末やモニタとキーボードを有するコンピュータなどの図示しない表示部および入力部を含んだ装置である。入力手段30は、図1に示すように、制御手段50と有線または無線で電気的に接続されており、入力部により入力された部品SのID情報および保管位置情報が制御手段50に出力される。ここで、部品SのID情報とは、部品S固有の情報をいい、部品名や品番などである。また、保管位置情報は、保管棚10において部品Sが保管されている位置に関する情報をいい、本実施形態では保管された部品Sの保管位置に対応してリブ12a,13aに貼着されたタグTの保管棚10におけるXZ座標情報である。なお、入力手段30は、制御手段50を介してレーザポインタ20を制御することができる。つまり、入力手段30は、レーザ本体23の移動方向、すなわちレーザ本体23から照射されるレーザの照射方向を移動することができる。
【0021】
照射位置検出手段40は、レーザの照射方向に基づいて、XZ座標における実際のレーザ照射位置Pを検出するものである。照射位置検出手段40は、移動検出手段24により検出された回転角度および揺動角度、レーザポインタ20と保管棚10のアクセス側の面までの距離などに基づいて、レーザの照射方向をXZ座標における実際のレーザ照射位置Pに変換する。照射位置検出手段40は、制御手段50と接続され、XZ座標における実際のレーザ照射位置Pを制御手段50に検出信号として出力する。
【0022】
制御手段50は、レーザポインタ20によるレーザの照射およびレーザ照射位置Pを照射位置検出手段40から出力された検出信号に基づいて制御するものである。制御手段50は、座標マップ部51と、保管位置記憶部52としての機能を有して構成されている。
【0023】
座標マップ部51は、図3に示すように、保管棚10をアクセス側から見た場合における保管棚10をXZ座標における位置情報、すなわち座標マップとして記憶するものである。座標マップには、保管棚10をアクセス側から見た場合に、棚11と棚12との間および棚12と天板13との間で形成される保管領域がXZ座標で設定されている。
【0024】
保管位置記憶部52は、図1に示すように、部品のID情報と保管位置情報との対応関係、本実施形態では部品SのID情報と部品Sの保管位置に対応したタグTのXZ座標情報とを関連づけて記憶するものである。例えば、部品S1のID情報と棚12に積層することで複数保管された部品S1の保管位置に対応するタグT1のXZ座標情報とを対として記憶する。また、部品S2のID情報と棚11に保管された部品S2の保管位置に対応するタグT2のXZ座標情報とを対として記憶する。部品S3のID情報と棚11に幅方向に並べて複数保管された部品S3の保管位置に対応するタグT3のXZ座標情報とを対として記憶する。
【0025】
次に、本実施形態に係る部品管理システム1を用いた部品Sの入出庫動作について説明する。図4は、実施形態に係る部品管理システムによる部品Sの入出庫動作を示すフロー図である。
【0026】
同図に示すように、まず、部品Sを入庫する(ステップST1)。ここでは、オペレータにより、部品Sを保管棚10の保管領域に部品Sを載置することで、部品Sを入庫する。このとき、オペレータは、入庫された部品Sの近傍に位置するリブ12a,13a、本実施形態では、部品Sが載置された棚11,12の上に配置される棚12のリブ12a、天井13のリブ13aに部品Sの保管位置に対応するタグTを貼着する。
【0027】
次に、部品SのID情報を入力する(ステップST2)。ここでは、オペレータにより、保管棚10に入庫した部品SのID情報が入力手段30を用いて入力される。
【0028】
次に、部品Sの保管位置情報を入力する(ステップST3)。ここでは、オペレータにより、保管棚10に入庫した部品Sの保管位置に対応するタグTのXZ座標情報を保管位置情報として入力手段30により入力される。タグTのXZ座標情報は、例えば、リブ12a,13aに予めXZ座標に関する情報を表示しておき、オペレータがタグTを貼着した位置のXZ座標を入力手段30により入力しても良い。また、入力手段30がタッチパネルの場合、入力手段30に座標マップ部51に記憶されている座標マップを表示して、オペレータが表示された座標マップのうち、タブTを貼着した位置をタッチすることで、座標マップにおいてタッチされたXZ座標をタグTのXZ座標情報として入力しても良い。
【0029】
次に、制御手段50は、部品SのID情報と保管位置情報との対応関係を記憶する(ステップST4)。ここでは、制御手段50は、入力手段30により入力された部品SのID情報と部品Sの保管位置に対応するタグTのXZ座標情報とを対として保管位置記憶部52に記憶する。これにより、部品Sの入庫作業が完了し、部品SがタグTと関連づけられて保管棚10に保管される。
【0030】
次に、部品Sの保管位置情報を再び入力する(ステップST5)。ここでは、部品Sを保管棚10から出庫するために、オペレータにより、保管棚10に保管した部品SのID情報が入力手段30により入力される。
【0031】
次に、制御手段50は、レーザ照射位置Pを制御する(ステップST6)。ここでは、制御手段50は、出庫する部品SのID情報と、保管位置記憶部52に記憶されている対応関係と、照射位置検出手段40から出力される検出信号とに基づいて、レーザ照射位置Pを出庫する部品Sの保管位置に対応するタグTに移動させる。具体的には、制御手段50は、XZ座標における実際のレーザ照射位置Pが、出庫する部品SのID情報と対である部品Sの保管位置に対応するタグTのXZ座標となるように、照射方向移動手段22によりレーザの照射方向を移動させる。
【0032】
次に、部品Sの出庫を行う(ステップST7)。ここでは、レーザ照射位置Pに基づいてオペレータにより、保管棚10に保管した部品Sの出庫を行う。オペレータは、レーザ照射されることで他のタグTよりも明るいタグTを捜索し、捜索したタグTに表示されている部品SのID情報と出庫する部品SのID情報とが一致するかを確認し、一致する場合タグTに対応して保管されている部品Sを出庫する。
【0033】
以上のように、本実施形態に係る部品管理システム1は、部品SのID情報と部品Sの保管位置に対応するタグTとの対応関係を予め記憶しておき、出庫する部品SのID情報と、保管位置記憶部52に記憶されている対応関係と、照射位置検出手段40から出力される検出信号とに基づいて、レーザポインタ20のレーザ照射位置Pが部品Sの保管位置に対応するタグTとなるように制御するので、部品Sの保管位置に対応してレーザ照射位置Pを容易に変更することができる。従って、部品Sの入庫時に保管棚10に対する部品Sの保管位置を任意に決定しても、あるいは保管棚10に保管している部品Sの保管位置を任意に変更しても、入力手段30により、オペレータが部品SのID情報および保管位置情報を入力しておけば、部品Sの出庫時に、部品Sの保管位置に対応するタグTにレーザを照射することができ、レーザ照射位置Pの変更作業が容易であり、出入庫作業の効率化を図ることができる。
【0034】
なお、上記実施形態では、部品Sの保管位置を指し示すために、レーザ照射位置Pを部品Sの保管位置に対応するタグTとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、レーザ照射位置Pを保管されている部品S自体、リブ12a,13aのうち部品Sの保管位置に対応する、すなわち保管されている部品S近傍の位置としてもよい。また、レーザ照射位置Pは、一点に限られるものではなく、部品Sの保管位置に対応する複数点、任意の領域としてもよい。例えば、制御手段50は、レーザ照射位置PをタグTの複数点あるいはタグTの領域としてもよく、複数点の場合は各点が繰り返しレーザ照射位置Pとなるように、タグTの領域の場合はレーザ照射位置PがタグTの外周を沿うようにレーザポインタ20を制御しても良い。
【0035】
〔実施形態の変形例1〕
上記実施形態における保管位置情報の入力は、レーザポインタ20を用いて行ってもよい。部品S入庫時に、オペレータが入力手段30を介して制御手段50により部品Sの保管位置をレーザポインタ20で指し示した場合に、指し示したレーザ照射位置Pに対応するXZ座標情報を保管位置情報として、入力された部品SのID情報とともに保管位置記憶部52に記憶してもよい。具体的には、入力手段30により部品SのIDの情報を入力し、オペレータによりレーザポインタ20を入力手段30により操作し、保管棚10に入庫した部品Sの保管位置に対応するタグTにレーザ照射位置Pを一致させる。そして、制御手段50は、照射位置検出手段40から出力された検出信号、すなわちタグTと一致したレーザ照射位置PのXZ座標情報を入力手段30により入力された保管位置情報とし、部品SのID情報とこの保管位置情報との対応関係を保管位置記憶部52に記憶する。従って、オペレータは、保管棚10のXY座標を意識せずに、保管位置情報を入力することができる。
【0036】
〔実施形態の変形例2〕
上記実施形態における部品SのID情報および保管位置情報の入力を、タグTおよびレーザポインタ20を用いて行ってもよい。タグTは、部品SのID情報とともに、部品SのID情報に対応するバーコードが表示されている。また、入力手段30は、バーコードからの反射光を受光しバーコードを読み取ることで部品SのID情報および保管位置情報を入力する機能を有する。部品入庫時に、レーザポインタ20によりレーザをバーコードに照射し、入力手段30がバーコードを読み取ることで部品SのID情報が入力され、バーコードを読み取った際に照射位置検出手段40から出力された検出信号、すなわちバーコードを読み取った際のレーザ照射位置Pに対応するXY座標情報を入力手段30により入力された保管位置情報とし、部品SのID情報とこの保管位置情報との対応関係を保管位置記憶部52に記憶する。この場合は、レーザポインタ20が照射するレーザが高さ方向と平行な線状であり、オペレータにより入力手段30からバーコードの読み取り指示が入力されると、制御手段50が保管棚10のアクセス側の面、特にリブ12a,13aをそれぞれ幅方向に走査することで、レーザをバーコードに照射する。従って、オペレータが部品SのID情報および保管位置情報を入力手段30に直接入力することなく、部品SのID情報および保管位置情報を入力することができる。なお、上記変形例2において、バーコードは、1次元バーコード、2次元バーコードのいずれであってもよい。また、バーコードを読み取ることで部品SのID情報および保管位置情報を入力する機能をレーザポインタ20に持たせても良い。この場合は、バーコードからの反射光を例えばミラーを用いてレーザポインタ20まで反射させる。
【符号の説明】
【0037】
1 部品管理システム
10 保管棚
20 レーザポインタ
30 入力手段
40 照射位置検出手段
50 制御手段
51 座標マップ部
52 保管位置記憶部
P レーザ照射位置
S 部品
T タグ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数部品を保管し、入出庫をするための部品管理システムであって、
複数部品を保管するための棚が設けられた保管棚と、
該保管棚に保管された部品を取り出す側と対向する位置に設けられ、部品の保管位置を指し示すためにレーザ照射位置を変更可能なレーザポインタと、
部品のID情報および保管位置情報を入力する入力手段と、
部品のID情報と保管位置情報との対応関係を記憶する保管位置記憶部を有し、レーザポインタのレーザ照射位置を制御する制御手段とを備え、
部品出庫時にオペレータが入力手段に出庫する部品のID情報を入力すると、制御手段は、該対応関係に基づいてレーザポインタのレーザ照射位置を当該部品の保管位置に制御する
ことを特徴とする部品管理システム。
【請求項2】
保管位置情報は、部品の保管位置に対応する保管棚における座標情報であり、
部品入庫時に、オペレータが入力手段を介して制御手段により部品の保管位置を該レーザポインタで指し示した場合に、該指し示したレーザ照射位置に対応する座標情報を該入庫する部品のIDとともに該保管位置記憶部に記憶する
請求項1に記載の部品管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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