説明

部品選択支援システム

【課題】複数のユーザが複数のサプライヤーからの部品情報をタイムリーに入手できる部品選択支援システムを提供する。
【解決手段】サプライヤーからの部品情報をサプライヤーとユーザ以外の第三者である仲介者が管理する管理コンピュータ10に記憶し、ユーザが、部品表作成時、ユーザの端末から部品形式を入力したとき、インターネット等通信回線で接続された管理コンピュータ10のサプライヤー別部品情報格納エリア100a〜100cとユーザ別部品情報格納エリア101a〜101c内から所定の部品情報を検索しユーザの端末に表示できる機能を具備しており、ユーザはサプライヤーに部品表情報を開示することなくタイムリーに複数のサプライヤーの部品情報を入手し部品選択の判断にし、部品表を効率的に作成する。またサプライヤーは、ユーザが部品選択の決定のために部品情報を欲しているタイミングに部品情報を多くのユーザに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、部品選択支援システムに係り、特に、ユーザが部品表作成にあたって、管理コンピュータのサプライヤー別部品情報格納エリアとユーザ別部品情報格納エリアにあるサプライヤーと自社独自の部品情報を検索し伝達し表示する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に製品や設備を開発したり製造したりするためには多くの市販部品を購入し使用する。設計者は使用部品の選択に際し、製品や設備への適合性を判断するために、過去の使用経験やサプライヤーの部品情報を活用する。また部品選択では、設計の効率化や社内での部品の標準化、生産部門や購買部門との部品情報の連動を目的として、社内で独自の部品管理システムを構築する動きがみられる。一方、製品や設備の設計プロセスには部品表を作成する段階があり、部品表の作成段階で使用部品を決定することとなる。部品表作成においても開発生産性を高めるため、部品表情報を社内で共有化できる部品情報共有化システムの導入の取り組みがなされている。
【0003】
一方、サプライヤーからの部品情報は、既にサプライチェーンが確立している大手のユーザ等ではサプライヤーとのネットワークシステムを構築し、サプライヤーとユーザ間で情報伝達を行っている場合もみられる。また、サプライヤーが主体となりユーザとの情報伝達をCRM(Customer Relationship Management)システムで行っている場合もある。しかし、中小、中堅規模を中心とする大半のユーザは部品管理システムや部品情報共有化システムを導入しておらず、ユーザがサプライヤーからの部品情報の必要性に迫られた時に、サプライヤーが部品情報を開示しているサプライヤーのウエブサイトやサプライヤーの営業部門に、能動的にアクセスし時間を費やして情報を取得している。
【特許文献】本発明に関連する技術分野にかかる公知の特許文献としては例えば次のようなものがある。 特開2003−178113 公報 特開2005−346530 公報
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2003−178113は部品管理システム及び部品管理方法に係るもので、設計者や製造者が良質の部品を容易に選択することを目的としているが、部品選択行為と部品表作成の関連性がなく、部品表作成プロセスの中で部品選択を容易におこなえるものではない。特開2005−346530は、部品表情報共有システムに係るもので、社内での部品表情報を共有することを目的としており、1社のユーザが独自で運用するシステムであり複数の企業が同時に使用するシステムではない。
また、従来の部品選択に係る問題は次のような点にある。
【0005】
設計者は部品選択において、従来から使用している部品に関しては自らの知識や経験をもとに部品を選択し決定することが多く、その決定にしたがい部品表を作成し、その後、部品表情報が購買部門や製造部門に伝達される。この場合、設計者が選択した部品が生産中止になっていたばあい、サプライヤーへの発注後に生産中止を知ることとなり、代替品の再選択が必要になり、ここで設計の後戻りが発生する。これは開発の生産性を大きく低下させることになる。
【0006】
また、設計者が選択した部品の設計変更がされていた場合、ユーザが設計変更情報を知らぬ間に従来通り所定の部品を購入し、その後、生産過程で問題が発生する可能性もある。仮に発注過程で設計変更がわかったとしても、その情報を加えて設計上の影響を再検討することとなり、この場合も設計の後戻りを起こす。
【0007】
選択しようとする部品の生産中止や設計変更情報を設計段階で確認するためには、設計者が各部品に関して自分自身でサプライヤーのホームページ等の公開情報で確認したり、サプライヤーの営業部門に問い合わせたりする必要があり、多くの時間と労力を要している。
【0008】
部品選択に必要な情報は設計変更や生産中止情報にとどまらず、過去には必要としなかったが、新たに設計段階で確認すべき項目が生じる場合がある、たとえば、RoHS指令対応や安全規格取得対応等である。これら情報の確認においても、自分自身でサプライヤーのホームページ等の公開情報で確認したり、サプライヤーの営業部門に問い合わせたりする必要があり、多くの時間と労力を要することとなる。
【0009】
従来、部品選択は設計者自身の経験や知識で行われることが多く、他の設計者が過去に当該部品を使用して問題を起こしたとしても、社内で情報を共有化していないため、問題となった情報を知ることが出来ず、他の設計者が同じ部品を使用して再度同じような問題を引き起こすということにもなる。
【0010】
また、社内で情報を共有化していないと、自社の他の設計者が得た当該部品の使用に際しての使い方等に関するノウハウについても知ることができず、せっかく社内に蓄積したノウハウを活用することができない。
【0011】
さらに、他の設計者が使用した部品を知らないために、類似部品にも関わらず、設計者が自分自身の都合で他の設計者の使用した部品と違う部品を選択し、購入部品の品種が増大し、部品の標準化が図れずに在庫管理費が増大する原因を引き起こしてしまう。
【0012】
部品選択プロセス改善を、自社独自の部品管理システムを構築し行う動きがあるが、その場合においては、部品管理システム構築のために多くの費用と長い時間と多くの人を費やす必要があるため導入するための経営資源が整っている一部企業に限られ、広く多くのユーザに広がらない。
【0013】
そして、独自の部品管理システムを導入した場合でも、システムの運用には現場への導入、定着のためのトレーニングやシステム変更への対応や、各サプライヤーの部品情報の更新作業などの管理コストが必要となり、システム導入の機会を狭めている。
【0014】
また、従来の部品管理システムは所定の部品を検索し部品情報を得るものであり、部品検索行為を必要とする。つまり、部品検索と部品表を作成する行為は切り離されており、ユーザが部品表作成時に部品情報を検索する場合において、作業効率が悪い。
【0015】
一方、サプライヤーの立場では、ユーザへ提供すべき、部品の生産中止や設計変更など部品情報は自社のウエブサイトや営業部門を通じてユーザに提供しているのが一般的だが、営業部門の営業活動には限りがあるし、ユーザがサプライヤーのウエブにアクセスして部品情報を入手する行為は、ユーザに多大な手間と時間を費やさせることになっている。
【0016】
またサプライヤーはユーザが部品をどのタイミングで使用するのかを把握できない。したがって、ユーザが使用部品の選択の判断を下す部品表作成のタイミングで部品情報を伝達できる手段をもたない。これが、部品に関する最新情報を伝達できない状況を起こす要因となり、顧客であるユーザに対して、不便を生じさせている。すなわち、部品情報を欲しているユーザとユーザが部品情報を望んでいるタイミングで情報を提供したいサプライヤーの間に情報伝達のための効果的な方法が無い。
【0017】
さらに、サプライヤーが主体となるCRMシステムには構築と運用にコストがかかるし、サプライヤーの管理するシステムにユーザが自社の使用している部品表情報を開示することは一般的に行われることはない。したがって、単独のサプライヤーが主体となりユーザの部品選択支援システムを構築できない。
【0018】
この発明は、
このような事情に鑑みてなされるもので、ユーザが部品表作成の段階でサプライヤーの部品情報とユーザ独自の部品情報を素早く、簡単に検索し参照できることにより部品選択を支援し、ユーザの設計効率と品質を高めることを可能とする。
【0019】
また、この発明はユーザの部品管理や設計コストを抑えることを目的とする。
【0020】
さらに、この発明はサプライヤーからユーザへの部品情報を効果的に伝達することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0021】
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
【0022】
ユーザが所定の部品形式を入力でき、部品情報を閲覧できる表示機能を持つ端末と、第三者の仲介者が管理する管理コンピュータと、サプライヤーの部品情報を入力する端末をそなえ、各端末と管理コンピュータはインターネット等通信回線でつながっている。
そして、管理コンピュータは部品情報格納エリアと部品情報検索機能と部品情報伝達機能を有している。
部品表は、ユーザの端末から部品メーカ、部品形式等の情報を入力することにより作成するが、部品形式を入力したタイミングにおいて、管理コンピュータのサプライヤー別部品情報格納エリアに保管したサプライヤーの部品情報とユーザが保有している部品情報を格納しているユーザ別部品情報格納エリアの両方を検索しユーザが部品形式を入力した端末の同じ画面上に表示する手段を有している。さらに、ユーザが部品表作成プロセスで所定の部品に関する独自の部品情報を入力すると、管理コンピュータ内のユーザ別部品情報格納エリアに格納できる手段を備えている。
この時、サプライヤーの部品情報にはサプライヤー名、部品形式、設計変更、生産中止、規格取得、原産国、RoHs指令対応、使用材料成分等が含まれる。また、ここでいうサプライヤーは、部品メーカや部品販売商社等のことである。
また、部品情報の更新や書き換え操作は、あらかじめ権限を付与されたものが行えるものである。一方、各ユーザが保有する独自の部品情報はユーザ別部品情報格納エリアに格納されユーザ及びユーザが許容した人以外はデータにアクセスすることはできない。
このシステムにおいてユーザの部品情報はユーザ固有のものでありサプライヤーへの流出は好ましくない。したがって、本システムの構築及び運営はサプライヤーとユーザの二者以外の第三者である仲介者によってなされ、そして、複数のサプライヤーと複数のユーザとの部品情報伝達が可能となる点に特徴を有している。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、サプライヤーとユーザ以外の第三者である仲介者が管理コンピュータを管理しシステムを運用するので、複数のサプライヤーの部品情報を複数のユーザに、ユーザが部品情報を必要とする部品表作成のタイミングで、独自にシステムを構築することなく伝達することができるため、ユーザは、システム費用が大幅に低減でき、中小、中堅企業を中心に多くの企業が利用できる。
【0024】
第三者である仲介者がシステムを管理することで、ユーザは部品表作成時においてサプライヤーに自社の部品表情報を開示することなく素早くタイムリーにサプライヤーの部品情報を入手できる。
【0025】
管理コンピュータにサプライヤーからの部品情報を随時格納することにより、ユーザは部品に関する設計変更、生産中止、規格取得、原産国、RoHs指令対応等の情報やその他部品に係る追加情報をタイムリーに入手でき、部品情報を部品選択の判断に利用することで、最適な部品を選択することができる。
【0026】
さらに、ユーザが部品形式を入力するタイミングで瞬時に部品情報を検索し部品形式を入力した画面上に部品情報が表示されることにより、部品情報入手の時間と手間を大幅に削減でき、部品選択が効率的に行え、部品表作成、設計の効率化がはかれる。
【0027】
使用経験のある部品であっても、設計変更、生産中止、規格取得、原産国、RoHs指令対応等情報が変化することがある。その場合でも、部品表作成の段階で確認できるため、これまで見逃していた部品情報の変化を設計段階で確認できるようになり、設計の後戻りを低減できる。
【0028】
部品の設計変更情報を部品表作成段階で確認できていなかった場合、生産工程や製品完成以降に重大な問題を発生する可能性を秘めることになるが、部品表作成の段階で部品の設計変更情報を確認できることにより、問題を防止することができる。
【0029】
またユーザが独自に持つ部品に関する使い方ノウハウ、使用注意点、不具合情報等をユーザに割り当てられたユーザ別情報格納エリアに格納できるので自社内での部品に関するノウハウを蓄積することができる。
【0030】
さらに、社内で蓄積した部品情報を社内の複数のユーザで共有できることにより、全体最適な部品選定ができ部品の標準化が可能となるとともに、他の設計者の経験や知恵が社内の全体の資産として活かすことで、設計の後戻りの削減と設計の品質向上をはかることができる。
【0031】
また、サプライヤーは、部品情報を提供するために独自の部品情報配信システムを構築しなくても、多数のユーザに対して、ユーザが部品の採用を検討している時、すなわちユーザが部品に関する情報を欲しているタイミングにユーザへ提供すべき、部品の生産中止や設計変更など部品情報を提供できるので、ユーザすなわち顧客の部品選択の手助けとなり取引関係を良好にし、取引機会を増やすことが見込まれる。
【0032】
また、サプライヤーの部品情報格納エリアは各サプライヤーでエリアを分割することにより共用できるため、各サプライヤーが独自でシステムを構築して、運用するより費用を低減できる。そのため、中小規模のサプライヤーでも使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】部品選択支援システムの概略を示す構成図
【図2】クラウドコンピュータによる部品選択支援システムの構成図
【図3】部品選択支援システムにおける部品検索の動作を説明するフローチャート
【図4】部品表の代表的なフォーマット
【図5】代表的な部品形式入力と部品情報表示画面
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明による部品選択支援システムの実施形態について図1〜図5を参照しながら、より詳細に説明する。
【0035】
図1は、実施例にかかる部品選択支援システムの機能構成の概略を示す構成図である。
【0036】
部品選択支援システムは、ユーザが所定の部品形式を入力でき部品情報を閲覧できる表示機能を持つ端末30と、サプライヤーの部品情報を入力する端末20aと、第三者である仲介者が管理する管理コンピュータ10がインターネット等通信回線40でつながっている。ここで、ユーザの端末は一企業で20a、20b、20cのように複数台あってよいし、21a、22aのように複数企業が管理コンピュータとつなげることができる。また、サプライヤーの端末は30、31、32のようにサプライヤー別に複数台あってよい。なおここで端末は一般に市販されているパーソナルコンピュータや同等の機能を持つ端末機でインターネット接続機能があればよい。
【0037】
管理コンピュータ10は、各サプライヤーの部品情報を格納したサプライヤー別部品情報格納エリア100aと各々のユーザの部品情報を格納するユーザ別部品情報格納エリア101a部を有している。なおサプライヤー別部品情報格納エリアは100a、100b、100cのようにサプライヤー別に格納エリアが設定されている。また、ユーザ別部品情報格納エリアは101a、101b、101cのようにユーザ別に格納エリアが設定されている。
各サプライヤーの部品情報はインターネット等通信回線40をデータ伝達経路として、管理コンピュータ10の個別に割り当てられたサプライヤー別部品情報格納エリアにアクセスできる権限を付与されたものが随時格納することができる。
【0038】
なおサプライヤー別部品情報格納エリア100aには、設計変更、生産中止、規格取得、原産国、RoHs指令対応情報等、部品発売後に追加された情報や変化が生じた情報を随時格納されている。また、その他に納期情報、代替推奨商品等、部品の特性に合致した項目に関して情報を入力してもよい。格納した情報は情報の更新日時、更新者氏名が含まれてもよい。
【0039】
ユーザ別部品情報格納エリア101aには、ユーザが知り得た、部品の使い方ノウハウ、使用注意点、不具合等の情報が格納される。格納した情報は情報の更新日時、更新者氏名が含まれてもよい。
【0040】
部品選択支援システムはクラウドコンピュータシステムで実現することも可能である。
図2はクラウドコンピュータシステムによる部品選択支援システムの代表図である。
クラウドコンピュータ50にサプライヤー別部品情報格納エリア500aとユーザ別部品情報格納エリア501aと部品表作成アプリケーション502を具備している点に特徴を有する。
【0041】
図3は部品選択支援システムにおける部品検索の動作を説明するフローチャートである。
【0042】
ユーザが部品表を作成する際、ユーザはあらかじめ管理者から付与されたユーザIDとパスワードで端末20aからネットワークにログインし、ネットワーク上でつながっている第三者が管理するコンピュータ10と接続され部品表作成をスタートする(ステップS1)。ユーザが所定の部品のサプライヤー名と部品形式を入力画面上で入力する(ステップS2)。入力された部品形式情報は、管理コンピュータ10に格納されているサプライヤ別部品情報格納エリア500aとユーザ別部品情報格納エリアより部品形式にひもつけられた部品情報が検索された後ユーザの端末20aに部品情報として読み出され、ユーザがそれを閲覧する(ステップS3)。
ユーザは、部品情報を閲覧した後、所定形式の部品を使用するか否かの判断材料をする(ステップS4)。そして、再度、他の部品を選択する必要があると判断した場合、ステップS2に戻り、他の部品形式を入力しなおす。一方、選択した部品で再選択の必要が無いと判断した場合、ステップS5に進み、採用部品を決定する。
そして、部品表の作成が終了すると、ログオフコマンドにて回線を閉じ部品選択支援システムを終了する。
【0043】
図4は部品表の代表的なフォーマットである。図5は部品形式入力および部品情報表示画面の代表例である。
【0044】
ここで、部品表の項目については、製品名、サプライヤー名、部品形式、個数、部品情報がある、なお記入項目は、サプライヤー名と部品形式以外の項目についてはユーザにて追加や削除など変更することができるようにしてもよい。例えば、図4の部品形式セル7001aの「IMARK−0000」にカーソルを移し端末のエンターキイを押すと部品形式入力画面が表示される。
【0045】
ユーザが部品形式を入力するために、カーソルを図4の部品形式セル(IMARK−0000)7001aでエンターキイを押すと、図5の部品形式入力画面が表示される。図5の部品形式入力画面にて8000aの部品形式入力枠に部品形式を入力すると、サプライヤー別部品情報格納エリアとユーザ別部品情報格納エリアから検索された部品情報がサプライヤー部品情報表示枠8001aとユーザ部品情報表示枠8001bに表示される。すなわち、ユーザは部品形式を入力すると瞬時に部品情報を閲覧し、部品採用の選択のための情報を得ることが可能となる。
【0046】
また図5の部品形式入力画面上に詳細情報ボタン8002が配置されており、ユーザが部品情報に関する詳細情報を確認したい場合、詳細情報ボタン8002を選択すると、詳細情報ボタンに組み込まれたリンク機能によりサプライヤーのウェブサイトにアクセスし、所定の部品に関連する部品の仕様やCADデータを確認することが可能となる。
【0047】
図5の詳細情報ボタン8002の動作に関しては、動作のモニター機能をもたせることで、各部品別に外部リンク先へのアクセス状況を把握できるので、各部品のユーザの選好状況を分析することができる。
【0048】
図4の部品表において、ユーザが部品情報セル7001bに独自の部品情報を入力すると、管理コンピュータ10上のユーザ別部品情報格納エリアに部品情報が転送され格納される。これにより、ユーザ企業の設計者同志や部品選択支援システムの利用権限を付与された設計部門以外の部門のメンバー同志が部品情報を共有することが可能となる。
【0049】
上述した実施例で示した部品情報に含まれる項目は一例であり、これに限られない。また、部品表入力画面や表示デザインは一例であり、これに限られない。
上述した実施例では、部品表作成を1ユーザと1サプライヤーで例示したが、これに限定されず、1ユーザが複数のサプライヤーからの部品情報を入手することが可能である。
また部品表作成は1企業もしくは設定したグループ企業の中で複数のユーザが平行して行うことができるし、企業の拠点が遠隔地で複数にわたる場合にも可能である。
【0050】
さらに、本部品選択支援システムを応用することにより部品以外の商品に対しても適応できる。商品管理表や備品管理表、材料管理等として適応することができる。
【符号の説明】
10 第三者の仲介者の管理する管理コンピュータ
100a、100b、100c サプライヤー別部品情報格納エリア
101a、101b、101c ユーザ別部品情報格納エリア
20a、20b、20c ユーザ1の端末
21a、21b、21c ユーザ2の端末
22a ユーザNの端末
30 サプライヤー1の端末
31 サプライヤー2の端末
32 サプライヤー3の端末
40 インターネット回線
50 第三者の仲介者による管理されたクラウドコンピュータ
502 クラウドコンピュータ上の部品表作成アプリケーション
60 クラウドネットワーク
700 部品表フォーマット
7001a 部品形式セル
7001b 部品情報セル
800 部品形式入力と部品情報表示画面
8000a 部品形式入力枠
8001a サプライヤー部品情報表示枠
8001b ユーザ部品情報表示枠
8002 詳細情報ボタン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所定の部品形式を入力でき部品情報を閲覧できる表示機能を持つ端末と、サプライヤーの部品情報を入力する端末と、第三者である仲介者が管理する管理コンピュータがインターネット等通信回線でつながっているシステムであって、あらかじめ管理者より許可されたユーザが部品表を作成するにあたって部品表に所定のサプライヤーの部品形式を入力すると同時に、管理コンピュータのサプライヤー別部品情報格納エリアとユーザ別部品情報格納エリアの両方をサプライヤーの部品形式によって検索し、ユーザが部品形式を入力した端末に所定の部品の設計変更、生産中止、規格取得、原産国、RoHs指令対応、部品の使い方ノウハウ、使用注意点、不具合等の情報を表示する手段を備え、それら情報は、あらかじめ管理者より許可されたユーザ及びサプライヤー等が、管理者により割り当てられたサプライヤー別部品情報格納エリアとユーザ別部品情報格納エリアに入力できる手段を備え、前記管理コンピュータのサプライヤ別部品情報格納エリアは、複数の会社のユーザが同時にアクセスでき、複数のユーザに対して部品情報を伝達できることを特徴とする部品選択支援システム。
【請求項2】
ユーザが所定の部品形式を入力し、管理コンピュータの部品情報格納エリアから検索された部品情報を表示した画面上にて、所定の部品に関連する部品の仕様やCADデータ、同等品商品などの情報にインターネットを経由してサプライヤーが提供しているウエブサーバにアクセスできるリンク機能を具備しており、各部品別に外部リンク先へのアクセス状況をモニターする機能を持つ請求項1に記載した部品選択支援システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−252678(P2012−252678A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−138911(P2011−138911)
【出願日】平成23年6月6日(2011.6.6)
【出願人】(511152669)アイマーケ株式会社 (1)
【Fターム(参考)】