説明

配管スペースユニット

【課題】 キッチン設置時、リフォーム時、あるいは転居時等に、施工現場において意匠性を維持しつつ寸法調節が容易な配管スペースユニットを提供することを課題とする。
【解決手段】 配管スペースSを覆う配管スペースユニット2に、キッチンキャビネット1が設置された床面Fから該キャビネット1の側面とほぼ同一面上で該キャビネット1の上面を超えて上方に延びる左右の側板21,21と、壁面Wに沿って該左右の側板21,21の上端部間に架設された天板22と、上記キャビネット1の後部上端に載置されて、該後部上端から天板22までの間における左右の側板21,21間の前面を覆う前板23とを備える。そして、前板23に切断することにより高さの変更が可能なものを使用し、上記前面を覆う高さh1に調節して用いる。さらに、前板23を不燃ボードにステンレス製の薄板を被覆したパネル部材で構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キッチンキャビネット後方の配管スペースに設置するユニットに関し、台所用家具の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、シンクやガスコンロ等が備え付けられたキッチンキャビネットと後方の壁面との間に、水道管やガス管等を配管するためのスペースが設けられることがある。その場合、配管スペースが露出すると、キッチンとしての意匠性を損ねたり、あるいはごみや水等が入り込むことになる。このような不具合を解消するものとして、例えば、特許文献1には、配管スペースを前方と上方とから覆う断面L字状の天板が開示されている。また、特許文献2には、左右の側板と該側板間の中間部に組み付けられた天板と同じく上部に組み付けられた物品収納部とで配管スペースを覆うユニットが開示されている。
【0003】
さらに、図8(a)に示す床面Fに設置されたキッチンキャビネットAと壁面Wとの間の配管スペースを覆う配管スペースユニットBは、床面FからキッチンキャビネットA上面のワークトップA1を超えて上方に延びる左右の側板(手前側のみ図示)B1,B1と、該側板B1,B1の上端部間に架設された天板B2と、ワークトップA1の後部上端から天板B2までの間における側板B1,B1間の前面を覆う前板B3とを備えており、この場合にも前述した不具合が解消されるようになる。
【0004】
【特許文献1】特開平5−79068号公報
【特許文献2】特開平7−8344号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、キッチン設置時、リフォーム時、あるいは転居時等に、施工現場において配管スペースユニットBの高さ調節を行なわなければならないことがある。例えば、前述した図8(a)の配管スペースユニットBに比較して天板B2の高さ位置を低くした図8(b)に示す新たな構成の配管スペースユニットB′への改造が要求される場合には、上記配管スペースユニットBで用いた側板B1,B1及び前板B3をそれぞれ矢印x,yで示す箇所で切断して鎖線ハッチングで示す部位を切除することによって高さが調節された側板B1′,B1′及び鎖線で示す前板B3′を用いればよいが、特に前板B3,B3′は不燃性が要求されることからステンレス、人工大理石、ほうろう板等の不燃材料でなる厚板が用いられることがあり、このような前板B3の施工現場における切断は容易ではない。
【0006】
したがって、この場合には図8(b)に示すように、現状寸法の前板B3が、天板B2から垂下されて下端部がキッチンキャビネットAの背後に潜り込むように設置されることになる。その結果、キッチンキャビネットAと配管スペースユニットB′詳しくは側板B1′,B1′との間に上記前板B3の厚み分の隙間Gが形成されて、側方から見たときの意匠性が損なわれるため、化粧パネル等でこの隙間Gを覆わなければならないという問題が生じるようになる。
【0007】
そこで、本発明は、以上の現状に鑑み、キッチン設置時、リフォーム時、あるいは転居時等に、施工現場において意匠性を維持しつつ寸法調節が容易な配管スペースユニットを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
【0009】
まず、請求項1に記載の発明は、キッチンキャビネットと該キャビネット後方の壁面との間に設けられた配管スペースを覆う配管スペースユニットに関するもので、上記キャビネットが設置された床面から該キャビネットの側面とほぼ同一面上で該キャビネットの上面を超えて上方に延びる左右の側板と、壁面に沿って該左右の側板の上端部間に架設された天板と、上記キャビネットの後部上端に載置されて、該後部上端から天板までの間における左右の側板間の前面を覆う前板とを有すると共に、上記前板は、切断することにより高さの変更が可能なものが使用されて、上記前面を覆う高さに調節されて用いられていることを特徴とする。
【0010】
次に、請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の配管スペースユニットにおいて、側板は、切断することにより高さの変更が可能なものが使用されて、天板の高さ位置に応じた高さに調節されて用いられていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、上記請求項1または請求項2に記載の配管スペースユニットにおいて、前板は、不燃材料板に金属板を被覆したパネル部材で構成されていることを特徴とする。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、上記請求項1から請求項3のいずれかに記載の配管スペースユニットにおいて、天板は、基板と該基板を覆う金属板とで構成されていると共に、該金属板の前部が垂下して前板の上端部を覆うように折曲されていることを特徴とする。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、上記請求項1から請求項4のいずれかに記載の配管スペースユニットにおいて、天板は、左右の側板の上端部に対して、係脱部材を用いて着脱可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0014】
そして、請求項6に記載の発明は、上記請求項3から請求項5のいずれかに記載の配管スペースユニットにおいて、キッチンキャビネットの上面はステンレス製のワークトップで構成されており、かつ、天板及び前板の金属板は、上記ワークトップと同一のステンレス素材で形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
まず、請求項1に記載の発明によれば、配管スペースユニットを側板と天板と前板とを有するものとし、キッチンキャビネットの後部上端から天板までの間の左右の側板間の前面を覆う前板を、該前面を覆う高さに調節するので、従来のように前板の下端部をキャビネットの背後に潜り込ませることによるキャビネットと配管スペースユニットとの間の隙間は形成されない。したがって、キッチン設置時、リフォーム時、あるいは転居時等に、施工現場において意匠性を維持しつつ寸法調節が容易な配管スペースユニットが実現される。
【0016】
次に、請求項2に記載の発明によれば、天板の高さ位置に応じて側板の高さを調節するので、該側板の上端部間に架設される天板の高さ位置を容易に変更することができる。
【0017】
また、請求項3に記載の発明によれば、前板は不燃材料板と金属板とを備えているので、不燃化を図ることができる。
【0018】
また、請求項4に記載の発明によれば、天板を基板と金属板とで構成するので、堅固な天板が得られる。その上で、金属板において垂下する前部で前板の上端部を覆うので、切断によって高さ調節された前板の切断端部は隠蔽され、意匠性が維持される。
【0019】
また、請求項5に記載の発明によれば、天板を左右の側板の上端部に対して着脱可能としたので、適宜天板を取り外すことにより、配管スペースに設置された配管の点検が容易となる。
【0020】
そして、請求項6に記載の発明によれば、天板及び前板の金属板をキッチンキャビネット上面のワークトップと同一のステンレス素材で形成したので、さびの発生が防止されるのはもちろんのこと、正面視でキッチンキャビネットと配管スペースユニットとが統一デザインとされ、高級感溢れるキッチンが実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態に係る配管スペースユニットについて説明する。
【0022】
図1及び図2に示すように、床面Fに設置されたキッチンキャビネット1と後方の壁面Wとの間に配管スペースSが設けられており、ここに該スペースSを覆う配管スペースユニット2が設置されている。
【0023】
すなわち、キッチンキャビネット1は、キャビネット本体11と、該本体11の上部に載置されたステンレス製のワークトップ12とを有している。ワークトップ12には、左側のガスコンロ13と右側のシンク14と後部のバックガード15とが備え付けられている。本体11内には、図示しない給水本管及び給湯本管から配管スペースSや本体11の後板16に設けられた開口16aを経由してシンク14上方の水栓17に接続された給水管18a及び給湯管18bと、シンク14下部から上記開口16aや配管スペースSを経由して図示しない排水本管に接続された排水管19とが設けられている。なお、ガスコンロ13に接続されたガス管は省略している。
【0024】
本発明の特徴部分である配管スペースSを覆う配管スペースユニット2は、図3に示すように、上記キッチンキャビネット1が設置された床面Fから該キャビネット1の側面とほぼ同一面上で該キャビネット1の上面を超えて上方に延びる左右の側板21,21と、壁面Wに沿って該左右の側板21,21の上端部間に架設された天板22と、上記キャビネット1の後部上端に載置されて、該後部上端から天板22までの間における左右の側板21,21間の前面を覆う前板23とを有している。なお、図3では、配管スペースユニット2の構成を明示するため、天板22のみ分解して架設前の状態とされている。
【0025】
上下に長い側板21,21は、左右に長い3つの横桟木24…24で図示しないダボとダボ孔との係合を介して連結されている。また、前板23の背後つまり左右の側板21,21間の上部前部に取付板25が架設されており、該取付板25の下端部は、前板23の下端部よりさらに下方に延びている。また、前後に対向する取付板25と横桟木24とは、左右方向のほぼ中間箇所で比較的上下寸法が短い支持板26で接着剤を介して連結されており、これによりフレーム27が形成されている。なお、側板21,21、横桟木24…24、取付板25、及び支持板26は、いずれもパーティクルボードのような木質のものである。
【0026】
図4に示すように、フレーム27の上端部間つまり左右の側板21,21の上端部間に天板22が架設されている。なお、図4についての説明において、「前、後」とは図例の矢印方向を、また、「左、右」とは奥方側と手前側とを示す。
【0027】
天板22は、合板製の基板22aと該基板22aを覆うステンレス製の薄板22bとで構成されている。薄板22bは、左右と後部とが垂下するように折曲されていると共に、前部が一旦垂下したのち基板22a方向に向かった上で上方に折り込まれている。また、薄板22b表面には、アクリルシリコン塗装が施されている。これにより、油汚れを容易に洗い流すことができるようになる。
【0028】
基板22aと薄板22bとは両面接着テープで固定されている。そして、各側板21の上端面に設けられた2つのダボ21a,21aと基板22aに設けられた2つのダボ孔22a′,22a′との係合を介し、天板22がフレーム27に対して着脱可能に取り付けられている。
【0029】
キッチンキャビネット1の後部上端つまりワークトップ12のバックガード15に載置されて、該バックガード15から天板22までの間における左右の側板21,21間の前面を覆う前板23は、上記取付板25の前面に両面接着テープで貼着されている。そして、前板23の上端部は、天板22における薄板22bの前部折曲部によって覆われるように設けられている。さらに、矢印aで示す天板22と前板23との隙間、及び矢印bで示すバックガード15と前板23との隙間はそれぞれコーキングされている。
【0030】
前板23は、ケイ酸カルシウム製の不燃ボード23aに耐熱性接着剤を用いてステンレス製の薄板23bを貼着した高さh1のパネル部材で構成されている。そして、この前板23は、図5及び図6に示すような、薄板23b′の4周縁部が折曲されて、これら折曲片で不燃ボード23a′の4方端面が覆われ、かつ、高さ調節前つまり切断前に高さh0とされた前板23′を、矢印cで示す箇所で切断することによって得られる。なお、図3に示すように、前述した横桟木24…24のうち最下方の横桟木24は、左右の側板21,21における床面Fからの設置高さが上記高さh0となるように取り付けられている。
【0031】
不燃ボード23a,23a′には厚み3mm、一方、薄板23b,23b′には厚み0.7mmのものが使用されている。薄板23b,23b′の厚みは0.1mm以上、1mm以下が好ましく、これにより、前板23,23′の耐久性を維持しつつ、高さ調節時に例えば電動丸鋸等による前板23′の切断が容易となる。また、薄板23b,23b′表面には、アクリルシリコン塗装が施されている。これにより、油汚れを容易に洗い流すことができるようになる。
【0032】
次に、この配管スペースユニット2の施工現場における組立手順について説明する。一例として、キッチンキャビネット1に応じて高さを調節された前板23を用いた配管スペースユニット2の場合について説明する。
【0033】
まず、図3に示したように、左右一対の側板21,21に横桟木24…24、取付板25、及び支持板26を組み付けてフレーム27を形成する。このフレーム27の後面を壁面Wにネジ止めし、前面をキッチンキャビネット1にネジ止めする。なお、この場合、側板21,21の高さを変更しなくても所定の天板22の高さ位置が実現されている。
【0034】
キッチンキャビネット1の本体11上部にワークトップ12を載置する。フレーム27の取付板25の前面上部に前板23を貼着する。
【0035】
このとき、キッチンキャビネット1の後部上端つまりワークトップ12のバックガード15から架設される天板22までの高さh1が、図5及び図6に示した高さ調節前の前板23′の高さh0より低いと、不燃ボード23a′にステンレス製の薄板23b′を被覆したパネル部材で構成されていると共に不燃ボード23a′の4方端面が薄板23b′の折曲片で覆われた高さh0の該前板23′を、高さh1の部位が得られるように矢印c及び鎖線で示す箇所で電動丸鋸で切断し、図4に示したような、バックガード15から天板22までの間における左右の側板21,21間の前面を覆うことができる高さh1に調節された前板23とする。その場合、前板23′の不燃ボード23a′は厚み3mm、また、薄板23b′は厚み0.7mmであるので、電動丸鋸のような施工現場で多用される切断手段による切断は容易である。
【0036】
図4に示したように、所定高さh1に調節された前板23を、薄板23bを前方に向けると共に切断端面を上方に向け、かつ、下端部をバックガード15に載置させて、取付板25の前面上部に貼着する。その場合、前板23の切断端面では、不燃ボード23a及び薄板23bの切断端面は露出している。一方、前板23の下端部では、不燃ボード23aの端面は薄板23bの折曲片で覆われている。
【0037】
フレーム27の上端部にダボ21a…21aとダボ孔22a′…22a′との係合を介して基板22aを取り付け、そして、薄板22bで該基板22aを覆う。これにより、所定の高さ位置に基板22aと薄板22bとでなる天板22が設定されるようになる。そして、矢印aで示す天板22と前板23との隙間、及び矢印bで示すバックガード15と前板23との隙間をそれぞれコーキングする。
【0038】
以上のように構成したことにより、まず、配管スペースユニット2を左右の側板21,21と上部の天板22と上部前部の前板23とを有するものとし、キッチンキャビネット1の後部上端つまりワークトップ12のバックガード15から天板22までの間の左右の側板21,21間の前面を覆う前板23を、該前面を覆う高さh1に調節するので、従来のように前板の下端部をキャビネットの背後に潜り込ませることによるキャビネットと配管スペースユニットとの間の隙間は形成されない。したがって、キッチン設置時、リフォーム時、あるいは転居時等に、施工現場において意匠性を維持しつつ寸法調節が容易な配管スペースユニット2が実現される。
【0039】
さらに、高さの変更が可能な前板23′を用いるため、特にキッチン設置時には、予め各種高さの前板を準備しなくてもよく、部材を共通化することができるメリットがある。
【0040】
また、前板23はケイ酸カルシウム製の不燃ボード23aとステンレス製の薄板23bとを備えているので、不燃化を図ることができる。
【0041】
また、天板22を基板22aと該基板22aを覆うステンレス製の薄板22bとで構成するので、堅固な天板22が得られる。その上で、薄板22bにおいて垂下する前部で前板23の上端部を覆うので、切断によって高さ調節された前板23の切断端部は隠蔽され、意匠性が維持される。
【0042】
また、天板22を基板22aを介して左右の側板21,21の上端部に対してダボ21a…21aのような係脱部材を用いて着脱可能としたので、適宜天板22を取り外すことにより、配管スペースSに設置された給水管18a、給湯管18b、及びガス管の点検が容易となる。
【0043】
そして、天板22及び前板23の薄板22b,23bをキッチンキャビネット1上面のワークトップ12と同一のステンレス素材で形成したので、さびの発生が防止されるのはもちろんのこと、正面視でキッチンキャビネット1と配管スペースユニット2とが統一デザインとされ、高級感溢れるキッチンが実現される。
【0044】
次に、天板22の高さ位置に応じて高さを調節された側板21,21を用いた配管スペースユニットとその組立手順の一例について説明する。なお、この配管スペースユニットの前方には、図2に示したキッチンキャビネット1が設置されるものとする。
【0045】
すなわち、図3に示した高さ調節前の側板21,21の下部を所定部位だけ例えば電動丸鋸で切除し、図7に示すような新たな高さの側板21″,21″とする。そして、該側板21″,21″の上端部間に天板22を架設する。その場合、高さ調節前の前板23′も上部を所定部位だけ、つまり前述した側板21,21における切除分だけ切除して、新たな高さh2の前板23″とする。
【0046】
このように、切断することにより高さの変更が可能な側板21,21を使用し、天板22の高さ位置に応じた高さに調節された新たな側板21″,21″を用いるので、該側板21″,21″の上端部間に架設される天板22の高さ位置を容易に変更することができる。
【0047】
さらに、図5及び図6に示した高さ調節前の前板23′の高さh0と、図3に示した高さ調節前の側板21,21における最下方の横桟木24の床面Fからの取付高さh0とを一致させているので、図7に示すように、キッチンキャビネット1のワークトップ12におけるバックガード15に高さh2に調節された前板23″が載置されているときには、上記最下方の横桟木24は床面Fから高さh2の箇所に位置して新たな配管スペースユニット2″に留まることになる。したがって、この配管スペースユニット2″の強度は良好に維持される。
【0048】
なお、上記実施の形態では、高さ調節前の前板23′を所定高さh1,h2に切断した前板23,23″を用いたが、調節の必要がない場合には上記前板23′をそのまま用いてもよい。
【0049】
また、上記実施の形態では、前板23の不燃ボード23aにケイ酸カルシウム製のものを用いたが、これに限定されることはなく、適宜の不燃材料を用いることができる。
【0050】
そして、上記実施の形態では、取付板25は前板23に比較して高さが高く、その下端部は前板23の下端部よりさらに下方に延びていたが、高さを低くしてもよいし、さらには取付位置を適宜変更してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上説明したように、本発明によれば、キッチン設置時、リフォーム時、あるいは転居時等に、施工現場において意匠性を維持しつつ寸法調節が容易な配管スペースユニットが提供される。すなわち、本発明は、キッチンキャビネット後方の配管スペースに設置するユニットに関し、台所用家具の技術分野に広く好適である。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態に係る配管スペースユニットをキッチンキャビネットの後方に設置した状態を示す正面図である。
【図2】同じく側面図である。
【図3】配管スペースユニットの斜視図であって、天板のみ架設前の様子を示す。
【図4】図1のII−II線による拡大断面図であって、天板及び前板の設置状態を示す。
【図5】高さ調節前の前板の斜視図である。
【図6】図5の矢印IIIによる一部を破断した拡大矢視図である。
【図7】側板のd高さを調節した場合の状態を示す図2に相当する側面図である。
【図8】従来の配管スペースユニットにおける問題を説明するための側面図であって、(a)は天板の高さ位置を変更する前の状態、(b)は天板の高さ位置を変更した状態を示す。
【符号の説明】
【0053】
1 キッチンキャビネット
2,2″ 配管スペースユニット
12 ワークトップ
21,21″ 側板
22 天板
22a 基板
22b 薄板(金属板)
23,23′,23″ 前板
23a,23a′ 不燃ボード(不燃材料板)
23b,23b′ 薄板(金属板)
F 床面
S 配管スペース
W 壁面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
キッチンキャビネットと該キャビネット後方の壁面との間に設けられた配管スペースを覆う配管スペースユニットであって、上記キャビネットが設置された床面から該キャビネットの側面とほぼ同一面上で該キャビネットの上面を超えて上方に延びる左右の側板と、壁面に沿って該左右の側板の上端部間に架設された天板と、上記キャビネットの後部上端に載置されて、該後部上端から天板までの間における左右の側板間の前面を覆う前板とを有すると共に、上記前板は、切断することにより高さの変更が可能なものが使用されて、上記前面を覆う高さに調節されて用いられていることを特徴とする配管スペースユニット。
【請求項2】
側板は、切断することにより高さの変更が可能なものが使用されて、天板の高さ位置に応じた高さに調節されて用いられていることを特徴とする請求項1に記載の配管スペースユニット。
【請求項3】
前板は、不燃材料板に金属板を被覆したパネル部材で構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配管スペースユニット。
【請求項4】
天板は、基板と該基板を覆う金属板で構成されていると共に、該金属板の前部が垂下して前板の上端部を覆うように折曲されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の配管スペースユニット。
【請求項5】
天板は、左右の側板の上端部に対して、係脱部材を用いて着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の配管スペースユニット。
【請求項6】
キッチンキャビネットの上面はステンレス製のワークトップで構成されており、かつ、天板及び前板の金属板は、上記ワークトップと同一のステンレス素材で形成されていることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれかに記載の配管スペースユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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