説明

配管ユニットおよび太陽熱給湯システム

【課題】施工性を向上して施工工数を削減できるとともに、給湯器に供給される水の温度を調整できる配管ユニット及び太陽熱給湯システムを提供する。
【解決手段】配管ユニット30は、混合弁31と、給水源と太陽熱温水器とに接続され且つ冷水が流れる冷水通過管37と、混合弁31と冷水通過管37とが接続される冷水分岐管38と、混合弁31と太陽熱温水器とが接続される温水導入管39と、混合弁31と給湯器とが接続される混合水導出管40と、冷水通過管37を流れる冷水の温度を検出する入力温度センサ32と、混合水導出管40を流れる混合水の温度及び流量を検出する出力温度センサ33及び流量センサ34と、を備え、そして、混合弁31、冷水通過管37、冷水分岐管38、温水導入管39、混合水導出管40、入力温度センサ32、出力温度センサ33、及び、流量センサ34がケース35に収容されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽熱温水器と、太陽熱温水器の下流に配設された給湯器と、を備え、太陽熱温水器により給湯器において削減できた熱量を算出する太陽熱給湯システムで用いられる配管ユニット、および、このような太陽熱給湯システムに関する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化の影響の顕在化などを背景に、その要因の一つとして考えられている二酸化炭素の排出量削減が求められている。特に、近年住宅におけるエネルギー消費量の増加に伴い、住宅から排出される二酸化炭素量が増加傾向にあり、このような住宅から排出される二酸化炭素の削減が急務の課題となっている。
【0003】
二酸化炭素の排出量を削減するためには、化石燃料に代えて、利用に際して二酸化炭素を排出しないエネルギーの利用を促進する必要がある。そして、このような二酸化炭素を排出しないエネルギーとして、太陽エネルギーや、風力、地熱などの自然エネルギーがあるが、これら自然エネルギーの中でも太陽エネルギーは、住宅での利用が比較的容易であるので、二酸化炭素排出量削減対策の柱として、太陽エネルギーを利用した機器の導入の推進が検討されている。
【0004】
このような太陽エネルギーを利用する機器として、例えば、太陽熱温水器などがある。しかしながら、従来、太陽熱温水器は、太陽熱により温水を得るという単機能のみを搭載したものであり、利用者が、太陽熱温水器によってどの程度エネルギー(即ち、熱量)を得ることができたか、つまり、太陽熱温水器によって熱量を得ることにより、どの程度ガスや電気などの消費量を削減でき、それにより、どの程度二酸化炭素の排出量を削減できたかを知ることができなかった。そして、この問題を解決するものとして、以下に示す太陽熱給湯システムがある。
【0005】
このような太陽熱給湯システム701は、図4に示すように、給水源としての水道管705に接続され且つ水道管705から供給された冷水を太陽熱によって加熱して温水を生成する太陽熱温水器710と、太陽熱温水器710の下流に配設され且つ太陽熱温水器710から供給された温水を加熱して予め定められた温度の湯を生成するガス給湯器720と、太陽熱温水器710に供給される冷水の温度を検出する入力温度センサ732と、太陽熱温水器710から出力される温水の温度を検出する出力温度センサ733及び該温水の流量を検出する流量センサ734と、入力温度センサ732、出力温度センサ733、及び、流量センサ734、が接続された宅内表示盤740と、を備えている。
【0006】
宅内表示盤740は、マイクロコンピュータを備えており、入力温度センサ732によって検出された冷水の温度、出力温度センサ733によって検出された温水の温度、及び、流量センサ734によって検出された温水の流量、に基づいて、太陽熱温水器710によって得られた熱量、即ち、太陽熱温水器710によりガス給湯器720において削減できた湯の生成に要する熱量を算出して、この算出した熱量を宅内表示盤740の表示部に表示する。そして、太陽熱給湯システム701は、生成した湯を台所や風呂などの需用部706に供給する。このような太陽熱給湯システム701によれば、太陽熱温水器710によりガス給湯器720において削減できた湯の生成に要する熱量を表示して、それにより、利用者が二酸化炭素の排出量削減への貢献度を知ることができた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上述したような太陽熱給湯システム701では、入力温度センサ732を、水道管705から供給された冷水が太陽熱温水器710に向けて流れる冷水管路761に、出力温度センサ733及び流量センサ734を、太陽熱温水器710から供給された温水が給湯器に向けて流れる温水管路762に、それぞれ個別に設置して、これら点在して設置された各センサと宅内表示盤740との間をそれぞれ個別のケーブルで配線するので、例えば、既存の給湯設備に太陽熱給湯システムを組み込むときなどの施工性が悪く、そのため、上述した設置及び配線などの施工に多くの工数がかかって高コストとなり、太陽熱温水器の普及の妨げとなるという問題があった。
【0008】
また、一般的に普及しているガス給湯器は、それに対して供給可能な水の上限温度が定められている。しかしながら、上述した太陽熱給湯システム701においては、ガス給湯器720が、太陽熱温水器710から直接温水を供給されるので、ガス給湯器に供給される水(温水)の温度が調整できず、ガス給湯器720の上限温度を超える温水が供給される恐れがあり、ガス給湯器720が故障してしまうという問題があった。
【0009】
本発明は、上記課題に係る問題を解決することを目的としている。即ち、本発明は、施工性を向上して施工工数を削減できるとともに、給湯器に供給される水の温度を調整できる配管ユニット及び太陽熱給湯システムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、太陽熱温水器と、前記太陽熱温水器の下流に配設された給湯器と、を備え、給水源から供給される水が、前記太陽熱温水器、又は、前記太陽熱温水器及び前記給湯器により加熱されて予め定められた温度の湯が生成される際に、前記太陽熱温水器により前記給湯器において削減できた熱量を算出する太陽熱給湯システムで用いられる配管ユニットであって、(イ)前記給水源から供給される水が入力される冷水入力口と、前記太陽熱温水器から供給される水が入力される温水入力口と、前記冷水入力口に入力された水と前記温水入力口に入力された水とが所定の割合で混合された混合水が出力される混合水出力口と、を備えた混合手段と、(ロ)一端部が前記給水源に接続され且つ他端部が前記太陽熱温水器の入水口に接続されて、内部を前記給水源から供給される水が前記太陽熱温水器に向けて流れる冷水通過管と、(ハ)一端部が前記冷水入力口に接続され且つ他端部が前記冷水通過管の中央部に接続されて、内部を前記冷水通過管を流れる水の一部が前記冷水入力口に向けて流れる冷水分岐管と、(ニ)一端部が前記温水入力口に接続され且つ他端部が前記太陽熱温水器の出水口に接続されて、内部を太陽熱温水器から供給される水が前記温水入力口に向けて流れる温水導入管と、(ホ)一端部が前記混合水出力口に接続され且つ他端部が前記給湯器の入水口に接続されて、内部を前記混合水出力口から出力される水が前記給湯器に向けて流れる混合水導出管と、(ヘ)前記冷水通過管を流れる水の温度を検出する入力温度センサと、(ト)前記混合水導出管を流れる水の温度を検出する出力温度センサと、(チ)前記混合水導出管を流れる水の流量を検出する流量センサと、(リ)前記混合手段、前記冷水通過管、前記冷水分岐管、前記温水導入管、前記混合水導出管、前記入力温度センサ、前記出力温度センサ、及び、前記流量センサ、のそれぞれが一体に収容されるケースと、を備えている
ことを特徴とする配管ユニットである。
【0011】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記入力温度センサ、前記出力温度センサ、及び、前記流量センサ、のそれぞれから出力される信号が接続されるとともに、これらの信号を外部の機器に接続するための配線接続部を備えていることを特徴とするものである。
【0012】
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記混合手段が、弁体と、駆動制御信号を受信し且つ該駆動制御信号に応じた割合で前記冷水入力口に入力された水と前記温水入力口に入力された水とが混合されるように前記弁体を駆動する駆動手段と、を備えていることを特徴とするものである。
【0013】
請求項4に記載された発明は、太陽熱温水器と、前記太陽熱温水器の下流に配設された給湯器と、給水源、前記太陽熱温水器、及び、前記給湯器に接続される配管ユニットと、前記給水源から供給される水が、前記太陽熱温水器、又は、前記太陽熱温水器及び前記給湯器により加熱されて予め定められた温度の湯が生成される際に、前記太陽熱温水器により前記給湯器において削減できた熱量を算出する熱量算出手段と、を備えた太陽熱給湯システムにおいて、前記配管ユニットとして、請求項1〜3のいずれか一項に記載された配管ユニットを備え、そして、前記熱量算出手段が、前記入力温度センサによって検出された前記冷水通過管を流れる水の温度、前記出力温度センサによって検出された前記混合水導出管を流れる水の温度、及び、前記流量センサによって検出された前記混合水導出管を流れる水の流量、に基づいて、前記太陽熱温水器により前記給湯器において削減できた前記熱量を算出する手段であることを特徴とする太陽熱給湯システムである。
【0014】
請求項5に記載された発明は、請求項4に記載された発明において、前記太陽熱温水器により前記給湯器において削減できた前記熱量を、前記太陽熱温水器により前記給湯器において削減できた金額及び二酸化炭素排出量のうち少なくとも一方に換算するための換算情報が記憶されている換算情報記憶手段と、前記換算情報記憶手段に記憶されている前記換算情報、及び、前記熱量算出手段によって算出された前記熱量、に基づいて、前記金額及び前記二酸化炭素排出量のうち少なくとも一方を算出する削減指標算出手段と、前記削減指標算出手段によって算出された前記金額及び前記二酸化炭素排出量のうち少なくとも一方を表示する表示手段と、を備えていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1、4に記載された発明によれば、入力温度センサ、出力温度センサ、及び、流量センサ、のそれぞれが1つのケースに一体に収容されているので、これら各センサのそれぞれを個別に設置する必要が無く、ケースを設置することでこれら各センサを一括して設置でき、施工性を向上できる。また、混合手段、冷水通過管、冷水分岐管、温水導入管、混合水導出管、のそれぞれがケースに一体に収容されているので、配管ユニットを中心として太陽熱給湯システムの配管を行うことができ、即ち、給水源、太陽熱温水器、及び、給湯器のそれぞれを、配管ユニットとのみ接続することで太陽熱給湯システムを構成することができ、そのため、配管構成を簡易にでき、施工性を向上できる。したがって、施工性が向上することにより設置や配線などにかかる施工工数を削減でき、太陽熱給湯システムのコストを低減して、その普及を促進することができる。
【0016】
また、混合手段によって、太陽熱温水器から供給された水が給水源から供給された水と混合されるので、太陽熱温水器によって加熱された水の温度を低下させることができ、そのため、給湯器に供給可能な水の上限温度が規定されている場合などに、混合手段で混合された水の温度がこの上限温度以下となるように、太陽熱温水器によって加熱された水と給水源から供給された水とを所定の割合で混合して、給湯器に供給される水の温度を調整できる。したがって、上限温度を超える温度の水が給湯器に供給されることを防止して、給湯器の故障を防ぐことができる。
【0017】
また、入力温度センサが、冷水通過管を流れる水の温度を検出するので、即ち、太陽熱給湯システムによって湯を生成するときに給水源から供給される水が必ず流れる箇所で水の温度を検出するので、給水源から供給される水の温度を正確に検出することができ、そのため、太陽熱温水器により給湯器において削減できた熱量を正確に算出することができる。
【0018】
請求項2に記載された発明によれば、入力温度センサ、出力温度センサ、及び、流量センサ、のそれぞれから出力される信号が接続されるとともに、これらの信号を外部の機器に接続するための配線接続部を備えているので、各センサがそれぞれ出力する信号が1つの配線接続部にまとめられており、そのため、この配線接続部と宅内表示盤などの外部機器とを、複数の導線からなる1本のケーブルで接続することで各センサの配線が容易にでき、更に施工性が向上して、施工工数を削減することができる。
【0019】
請求項3に記載された発明によれば、混合手段が、弁体と、駆動制御信号を受信し且つ該駆動制御信号に応じた割合で温水入力口に入力された水と冷水入力口に入力された水とが混合されるように弁体を駆動する駆動手段と、を備えているので、外部から駆動制御信号を与えることにより、太陽熱温水器によって加熱された水と給水源から供給された水との混合割合を任意に変更できる。例えば、混合手段として、サーモスタット式混合弁のように混合後の水の温度が予め固定されているものを用いた構成では、60℃の湯が必要なときに、太陽熱温水器から供給される水の温度が75℃で、混合弁の設定温度が40℃だとすると、混合後の水の温度が40℃に下げられてしまうので、給湯器により再度60℃に加熱する必要があるところ、混合手段に上述した弁体と駆動手段とを備えた構成では、混合後の水の温度が所望の温度(例えば、60℃)となるように、上述の混合割合を変えることができ、混合後の水を再度加熱することなく所望の温度の湯が得られ、給湯器等で消費されるエネルギー(熱量)を節減できる。
【0020】
請求項5に記載された発明によれば、太陽熱温水器により給湯器において削減できた熱量を、太陽熱温水器により給湯器において削減できた金額及び二酸化炭素削減量のうち少なくとも一方に換算して表示するので、太陽熱温水器によって削減(節約)できた金額や二酸化炭素排出量などの削減指標を利用者に認識させることができ、これがガスなどのエネルギー節減の励みとなって、二酸化炭素排出量の削減を促進することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の一実施形態の配管ユニット及び太陽熱給湯システムについて、図1〜図2を参照して説明する。
【0022】
配管ユニット30は、図1に示すように、ケース35と、混合手段としての混合弁31と、冷水通過管37と、冷水分岐管38と、温水導入管39と、混合水導出管40と、入力温度センサ32と、出力温度センサ33と、流量センサ34と、配線接続部としてのコネクタ36と、を備えている。
【0023】
ケース35は、合成樹脂又は板金などからなり、上下二分割可能なように下ケース351と上ケース(図示なし)とで構成されている。下ケース351は、矩形状の底面部351aと、底面部351aの周縁から立設して底面部351aを囲う壁部351bと、を備えている。底面部351aの外側の面には、ケース35を住宅等の壁面に固定するための図示しないブラケットが設けられおり、底面部351aの内側の面には、冷水通過管37、冷水分岐管38、温水導入管39、及び、混合水導出管40をケース35内に固定する複数のクランプ55が設けられている。上ケースは、下ケース351と同様に、下ケースの底面部351aと同形の上面部(図示なし)と、該上面部の周縁から立設して該上面部を囲う壁部(図示なし)と、を備えている。下ケース351と上ケースとのそれぞれの壁部は、互いの端部を重ねて接合されて4つの平板部(符号35b1〜35b4)からなる壁部35bを構成する。そして、下ケース351と上ケースとは、例えば、接着剤や掛止爪と爪受部とで構成される係合手段などによって、互いに接合されて固定され、底面部35a(即ち、底面部351a)、上面部、及び、壁部35bからなる箱状のケース35を構成する。なお、ケース35の形状は、本発明の目的に反しない限り任意である。
【0024】
混合弁31は、例えば、混合後の水(即ち、混合水)の温度が所定の温度となるように、温水と冷水との混合割合を自動的に調整する感温ばねを備えてなる周知の自動温度調節機能付(サーモスタット式)湯水混合弁である。この混合弁31は、給水源から供給される水(冷水)が入力される冷水入力口31aと、太陽熱温水器から供給される水(温水)が入力される温水入力口31bと、温水と冷水とが混合された水(混合水)が出力される混合水出力口31cと、が設けられており、温水の温度に応じて上述した感温ばねが変形することにより、混合水出力口31cから出力される混合水の温度が所定の温度となるように、所定の割合で温水と冷水とを混合する。
【0025】
冷水通過管37は、L字状に形成された管路であり、一端部37aがケース35の壁部35bの平板部35b2から突出して配設され、且つ、他端部37bが平板部35b2と直交して隣接する平板部35b1から突出して配設されている。冷水通過管の中央部37cはケース35内に配置されている。冷水通過管37の一端部37aは、管路などを通じて給水源に接続される。冷水通過管37の他端部37bは、同じく管路などを通じて太陽熱温水器の入水口に接続される。冷水通過管37は、その内部を給水源から供給される水(冷水)が一端部37aから他端部37bに向かって流れて、該冷水が太陽熱温水器に供給される。
【0026】
冷水分岐管38は、直線状に形成された管路であり、一端部38aが混合弁31の冷水入力口31aに接続され、且つ、他端部38bが冷水通過管37の中央部37cに接続されている。つまり、冷水分岐管38は、冷水通過管37から分岐するように配設されており、その内部を冷水通過管37を流れる冷水の一部が、他端部38b(即ち、冷水通過管37)から一端部38a(即ち、冷水入力口31a)に向かって流れて、該冷水が冷水入力口31aに入力される。
【0027】
温水導入管39は、直線状に形成された管路であり、一端部39aが混合弁31の温水入力口31bに接続され、且つ、他端部39bが平板部35b1から突出して配設されている。つまり、温水導入管39の他端部39bと冷水通過管37の他端部37bとは、同じ方向に向けられてケース35から突出している。温水導入管39の他端部37bは、管路などを通じて太陽熱温水器の出水口に接続される。温水導入管39は、その内部を太陽熱温水器から供給される水(温水)が、他端部39bから一端部39a(即ち、温水入力口31b)に向かって流れて、該温水が温水入力口31bに入力される。また、温水導入管39の他端部39bと冷水通過管37の他端部37bとは、同じ方向に向けられてケース35から突出しているので、それぞれの他端部39b、37bに太陽熱温水器を容易に接続できる。
【0028】
混合水導出管40は、L字状に形成された管路であり、一端部40aが混合弁31の混合水出力口31cに接続され、且つ、他端部40bが平板部35b1と相対する平板部35b3から突出して配設されている。混合水導出管40の他端部40bは、管路などを通じて給湯器の入水口に接続される。混合水導出管40は、その内部を冷水と温水とが所定の割合で混合された混合水が、一端部40a(即ち、混合水出力口31c)から他端部40bに向かって流れて、該混合水が給湯器に供給される。
【0029】
冷水通過管37と冷水分岐管38とは、例えば、ねじ構造などにより互いに接続されて固定されており、同じく、混合弁31と、冷水分岐管38、温水導入管39、及び、混合水導出管40とについても、ねじ構造などにより互いに接続されて固定されている。また、冷水通過管37、冷水分岐管38、温水導入管39、及び、混合水導出管40のそれぞれは、ケース35の底面部35aに設けられたクランプ55によって、ケース35内に収容されて固定されている。
【0030】
入力温度センサ32は、例えば、周知のサーミスタ式温度センサであり、その先端に設けられた検温部が、冷水通過管37を流れる水に触れるように、冷水通過管37の一端部37a寄りの周壁に埋設されている。入力温度センサ32は、冷水通過管37を流れる水の温度を検出して、この検出した温度に応じた信号を出力する。入力温度センサ32は、そのリード線32aを介してコネクタ36が備える図示しない端子金具に電気的に接続されている。なお、入力温度センサ32は、冷水通過管37の他端部37b寄りの周壁に埋設されていても良く、冷水通過管37を流れる水の温度が検出できるのであれば、その埋設(配設)箇所は任意である。
【0031】
出力温度センサ33は、入力温度センサ32と同一のサーミスタ式温度センサであり、その先端に設けられた検温部が、混合水導出管40を流れる水に触れるように、混合水導出管40の周壁に埋設されている。出力温度センサ33は、混合水導出管40を流れる混合水の温度を検出して、この検出した温度に応じた信号を出力する。出力温度センサ33は、そのリード線33aを介してコネクタ36が備える図示しない端子金具に電気的に接続されている。なお、上述した入力温度センサ32、出力温度センサ33として、例えば、熱電対式温度センサなど、流体の温度検出に適したものであれば、サーミスタ式温度センサ以外の温度センサを用いても良い。
【0032】
流量センサ34は、例えば、周知の超音波式流量センサを用いており、混合水導出管40に配設されて、混合水導出管40を流れる水の流量を検出して、この検出した流量に応じた信号を出力する。流量センサ34は、そのリード線34aを介してコネクタ36が備える図示しない端子金具に電気的に接続されている。なお、流量センサ34として、流体の流量検出に適したものであれば、超音波式流量センサ以外、例えば、フローセンサ式流量センサや電磁式流量センサなどの流量センサを用いても良い。
【0033】
コネクタ36は、例えば、角筒状などに形成された合成樹脂製のハウジング36aと、ハウジング36a内に固定された複数の端子金具(図示なし)と、を備えている。コネクタ36のハウジング36aは、相手方コネクタとの嵌合部36bをケース35の外部に向けて、壁部35bの平板部35b2と相対する平板部35b4に取り付けられている。コネクタ36は、ハウジング36aに設けられた図示しないブラケットとビスなどからなる固定手段によって、壁部35bに固定される。コネクタ36は、ケーブルなどを介して、宅内表示盤などの外部機器と接続される。
【0034】
次に、上述した配管ユニット30の組み立て手順について説明する。
【0035】
まず、冷水分岐管38の他端部38bを冷水通過管37の中央部37cに接続して、入力温度センサ32を冷水通過管37に取り付け、出力温度センサ33及び流量センサ34を混合水導出管40に取り付けたのち、冷水分岐管38の一端部38aを混合弁31の冷水入力口31aに接続し、温水導入管39の一端部39aを混合弁31の温水入力口31bに接続し、混合水導出管40の一端部40aを混合弁31の混合水出力口31cに接続して、それぞれを互いに固定する。そして、入力温度センサ32のリード線32aと、出力温度センサ33のリード線33aと、流量センサ34のリード線34aと、をそれぞれ端子金具とかしめて、又は、はんだ付けして、物理的且つ電気的に接続し、これら複数の端子金具をコネクタ36のハウジング36a内部に収容して固定する。
【0036】
そして、冷水通過管37の一端部37a及び他端部37bと、温水導入管39の他端部39bと、混合水導出管40の他端部40bと、をそれぞれ下ケース351(即ち、ケース35)の壁部351b(即ち、壁部35b)から突出させるようにして、混合弁31、冷水通過管37、冷水分岐管38、温水導入管39、及び、混合水導出管40のそれぞれを下ケース351内に収容し、底面部351aの内側の面に設けられたクランプ55を用いて固定する。また、コネクタ36を下ケース351の壁部351bの所定の箇所に取り付ける。そして、下ケース351の壁部351bの端部と上ケースの壁部の端部とを互いに重ねて、係合手段によって互いを接合して固定する。このようにして、混合弁31、冷水通過管37、冷水分岐管38、温水導入管39、混合水導出管40、入力温度センサ32、出力温度センサ33、及び、流量センサ34をケース35に一体に収容した配管ユニット30が組み立てられる。
【0037】
以上より、本発明によれば、入力温度センサ32、出力温度センサ33、及び、流量センサ34、のそれぞれが1つのケース35に一体に収容されているので、これら各センサのそれぞれを個別に設置する必要が無く、ケース35を設置することでこれら各センサを一括して設置でき、施工性を向上できる。また、混合弁31、冷水通過管37、冷水分岐管38、温水導入管39、混合水導出管40、のそれぞれがケース35に一体に収容されているので、配管ユニット30を中心として太陽熱給湯システムの配管を行うことができ、即ち、給水源、太陽熱温水器、及び、給湯器のそれぞれを、配管ユニット30とのみ接続することで太陽熱給湯システムを構成することができ、そのため、配管構成を簡易にでき、施工性を向上できる。したがって、そのため、施工性が向上することにより設置や配線などにかかる施工工数を削減でき、太陽熱給湯システムのコストを低減して、その普及を促進することができる。
【0038】
また、混合弁31によって、太陽熱温水器から供給された水(温水)が給水源から供給された水(冷水)と混合されるので、太陽熱温水器によって加熱された温水の温度を低下させることができ、そのため、給湯器に供給可能な水の上限温度が規定されている場合などに、混合弁31で混合された混合水の温度がこの上限温度以下となるように、温水と冷水とを所定の割合で混合して、給湯器に供給される水の温度を調整できる。したがって、上限温度を超える温度の水が給湯器に供給されることを防止して、給湯器の故障を防ぐことができる。
【0039】
また、入力温度センサ32が、冷水通過管37を流れる水の温度を検出するので、即ち、太陽熱給湯システムによって湯を生成するときに給水源から供給される水(冷水)が必ず流れる箇所で水の温度を検出するので、給水源から供給される水の温度を正確に検出することができる。例えば、太陽熱温水器によって加熱された水の温度が予め定められた湯の温度より低い場合は、太陽熱温水器によって加熱された水が、混合弁31において給水源から供給された水と混合されることなく、そのまま給湯器に供給されるが、このとき、混合弁31の冷水入力口31aに接続された冷水分岐管38内の水は流れることなくその内部に滞留している。そして、入力温度センサ32が、冷水分岐管38内を流れる水の温度を検出するように配設されていると、冷水分岐管38内に滞留している水の温度を検出してしまい、給水源から供給された水の温度が正確に検出できないという問題が生じるが、本発明においては、このような問題がなく、給水源から供給される水の温度を正確に検出することができ、太陽熱温水器により給湯器において削減できた熱量を正確に算出することができる。
【0040】
また、入力温度センサ32、出力温度センサ33、及び、流量センサ34、のそれぞれから出力される信号が接続されるとともに、これらの信号を外部の機器に接続するためのコネクタ36を備えているので、各センサがそれぞれ出力する信号が1つのコネクタ36にまとめられており、そのため、このコネクタ36と宅内表示盤などの外部機器とを、複数の導線からなる1本のケーブルなどで接続することで各センサの配線が容易にでき、更に施工性が向上して、施工工数を削減することができる。
【0041】
また、給水源に接続される冷水通過管37の一端部37aが、平板部35b2から突出して配設され、且つ、太陽熱温水器に接続される冷水通過管37の他端部37b及び温水導入管39の他端部39bが、平板部35b1から突出して配設され、且つ、給湯器に接続される混合水導出管40の他端部40bが、平板部35b3から突出して配設されているので、即ち、各管路が、接続先毎に異なる平板部から突出して配設されているので、接続先を間違えてしまうことがなくなり、作業ミスを防いで、施工性を向上させることができる。
【0042】
太陽熱給湯システム1は、太陽熱温水器10と、給湯器20と、上述した配管ユニット30と、宅内表示盤50と、冷水管路61A、61Bと、温水管路62と、混合水管路63と、加熱水管路64と、を備えている。
【0043】
太陽熱温水器10は、太陽熱を取り込んで水を温める集熱器11と、集熱器11で温められた水、即ち、温水が蓄えられる貯湯槽12と、を備える周知の自然循環式太陽熱温水器である。太陽熱温水器10は、日当たりの良い住宅等の屋根などに設置される。貯湯槽12には、水が入力される入水口12aと、温められた水が出力される出水口12bとが設けられている。太陽熱温水器10は、貯湯槽12の入水口12aから入力された水を、集熱器11で取り込んだ太陽熱によって温めて温水を生成し、この温水を貯湯槽12に貯える。そして貯えた温水を貯湯槽12の出水口12bから出力して、太陽熱温水器10の下流に供給する。なお、本実施形態においては、自然循環式太陽熱温水器を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、集熱器と貯湯槽とが分離して設置され、集熱器と貯湯槽との間で熱交換媒体をポンプで強制的に循環させて貯湯槽内の水を温める強制循環式太陽熱温水器など、他の方式の太陽熱温水器を用いても良い。
【0044】
給湯器20は、例えば、ガスバーナと熱交換器とを備えており、予め定められた(即ち、設定された)温度の加熱水(即ち、湯)を生成する周知のガス給湯器である。給湯器20には、水が入力される入水口20aと、加熱された水(湯)が出力される出水口20bとが設けられている。給湯器20は、入水口20aから入力された水を、ガスバーナ及び熱交換器で加熱して予め定められた(設定された)温度の湯を生成し、この湯を出水口20bから出力して、給湯器20の下流に供給する。給湯器20は、後述する宅内表示盤50と接続されており、宅内表示盤50から受信する制御信号に基づいて、電源オン、電源オフ、及び、生成する湯の温度設定がされる。なお、本実施形態においては、ガス給湯器を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、電気によって水を加熱する電気給湯器など、他の方式の給湯器を用いても良い。
【0045】
配管ユニット30は、冷水を供給する給水源としての水道管5と、太陽熱温水器10と、給湯器20と、をそれぞれ接続している。即ち、配管ユニット30の冷水通過管37の一端部37aには、冷水管路61Aを通じて、水道管5が接続されている。配管ユニット30の冷水通過管37の他端部37bには、冷水管路61Bを通じて、太陽熱温水器10の入水口12aが接続されている。配管ユニット30の温水導入管39の他端部39bには、温水管路62を通じて、太陽熱温水器10の出水口12bが接続されている。配管ユニット30の混合水導出管40の他端部40bには、混合水管路63を通じて、給湯器20の入水口20aが接続されている。また、給湯器20の出水口20bには、加熱水管路64を通じて、台所や風呂などの需用部6が接続されている。これにより、水道管5の冷水が、配管ユニット30及び太陽熱温水器10に供給され、太陽熱温水器10で生成された温水が、配管ユニット30に供給され、配管ユニット30で生成された混合水が、給湯器20に供給され、給湯器20で加熱された湯が、需用部6に供給される。このように、配管ユニット30を中心として、水道管5、太陽熱温水器10、及び、給湯器20のそれぞれが配設されている。
【0046】
宅内表示盤50は、住宅内などに設置されて、ガス、灯油、及び、電力の消費量などの情報を利用者に対して表示するとともに、太陽熱給湯システム1(即ち、給湯器20)によって生成される湯の温度設定などの操作が入力されるものであり、各種情報表示機能及び各種操作入力機能が集約された装置である。宅内表示盤50は、例えば、中央演算処理装置(CPU)、ROM、RAM等を備える周知のマイクロコンピュータ(以下、「μCOM」という)などから構成されており、該μCOMに接続されてμCOMからの制御信号に基づいて各種情報を表示する液晶ディスプレイなどの表示装置(図示なし)と、各種操作が入力される操作部(図示なし)と、を備えている。宅内表示盤50は、ガスメータ51、灯油メータ52、及び、電力メータ53、のそれぞれと接続されており、これら各メータからガス使用量、灯油使用量、及び、電力使用量の各種情報を受信して表示装置に表示する。また、宅内表示盤50は、給湯器20と接続されており、宅内表示盤50の操作部に入力された操作に応じて給湯器20に対して制御信号を送信して、例えば、給湯器20の電源オン、電源オフや、給湯器20に設定された湯の温度設定の変更をする。
【0047】
また、宅内表示盤50は、配管ユニット30が備えるコネクタ36と嵌合するコネクタ54aが端部に設けられ且つ複数の導線からなるケーブル54を介して、配管ユニット30と電気的に接続されており、配管ユニット30が備える入力温度センサ32、出力温度センサ33、及び、流量センサ34のそれぞれが出力した信号が宅内表示盤50、即ち、μCOMに入力される。宅内表示盤50は、配管ユニット30に接続される外部機器に相当する。
【0048】
宅内表示盤50が備えるμCOMのCPUは、上記入力温度センサ32が出力した信号から、混合弁31に入力された冷水の温度を求め、上記出力温度センサ33が出力した信号から、混合弁31から出力された混合水の温度を求め、上記流量センサ34が出力した信号から、混合弁31から出力された混合水の流量(積算流量)を求める。そして、混合水の流量の変動(即ち、混合水の流動)を検出したとき、冷水の温度をTc[℃]、混合水の温度をTm[℃]、混合水の流量をF[L]、熱量換算係数C、とすると、次の式、
Q=(Tm−Tc)×F×C/1000[MJ]・・・(1)
によって、太陽熱温水器10によって得た熱量Q、即ち、太陽熱温水器10により給湯器20において削減することができた湯の生成に要する熱量を算出する。なお、一例として、流量Fは、水1L=1kgとしており、また、熱量換算係数Cとは、水の比熱を示しており、C=1[kcal/kg ℃]=4.18605[kJ/kg K]とする。
【0049】
そして、μCOMのCPUは、熱量をQ[MJ]、ガスの総発熱量をH[MJ/Nm3]とすると、次の式、
V=Q/H[Nm3]・・・(2)
によって、太陽熱温水器10により給湯器において削減できた湯の生成に要するガスの使用体積Vを算出する。なお、一例として、都市ガスの単位使用体積あたりの総発熱量H1は、46.08[MJ/Nm3]であり、プロパンガスの単位使用体積あたりの総発熱量H2は、101.38[MJ/Nm3]である。
【0050】
そして、μCOMのCPUは、ガスの使用体積をV[Nm3]、単位使用体積あたりのガス使用料金をB[円/Nm3]とすると、次の式、
Y=V×B[円/Nm3]・・・(3)
によって、太陽熱温水器10により給湯器において削減できた湯の生成に要するガス使用料金Y(即ち、金額)を算出する。なお、一例として、都市ガスの単位使用体積あたりのガス使用料金Y1は、153[円/Nm3]であり、プロパンガスの単位使用体積あたりの総発熱量Y2は、385[円/Nm3]である。
【0051】
さらに、μCOMのCPUは、ガスの使用体積をV[Nm3]、単位使用体積あたりの二酸化炭素排出量をE[kgCO2/Nm3]、給湯器におけるガスの燃焼効率をkとすると、次の式、
X=V×E×k[kgCO2]・・・(4)
によって、太陽熱温水器10により給湯器において削減できた湯の生成に伴って排出される二酸化炭素排出量Xを算出する。なお、一例として、都市ガスの単位使用体積あたりの二酸化炭素排出量E1は、2.355[kgCO2/Nm3]であり、プロパンガスの単位使用体積あたりの二酸化炭素排出量E2は、5.893[kgCO2/Nm3]であり、給湯器におけるガスの燃焼効率kは、80%(一般型ガス給湯器)〜95%(高効率型ガス給湯器)である。
【0052】
そして、要求に応じて、または、給湯器20の使用時(即ち、混合水の流動時)にリアルタイムで、削減できた熱量Qと、削減指標としての削減できたガス使用料金Y及び二酸化炭素排出量Xと、を表示装置に表示する。なお、宅内表示盤50が備えるμCOMは、請求項中の熱量算出手段(CPU)、削減指標算出手段(CPU)、及び、換算情報記憶手段(ROM)、に相当し、表示装置は、請求項中の表示手段に相当する。また、上述した(1)式〜(4)式、及び、各定数はμCOMのROMに記憶されており、これらが請求項中の換算情報に相当する。
【0053】
例えば、給湯器20が都市ガスを燃料ガスとする一般型ガス給湯器であり、冷水の温度をTc=20[℃]、混合水の温度をTm=40[℃]、混合水の流量をF=50[L]、給湯器20におけるガスの燃焼効率をk=80%とすると、削減できた熱量Q、ガス使用体積V、ガス使用料金Y、及び、二酸化炭素排出量Xは、
熱量Q=(40−20)×50×4.18605/1000=4.18605[MJ]
ガス使用体積V=4.18605×46.08=0.0908[Nm3
ガス使用料金Y=0.0908×153=13.89[円]
二酸化炭素排出量X=0.0908×2.355×0.80=0.171[kg]
となる。
【0054】
また、上述した(2)式〜(4)式を用いる代わりに、μCOMのROMに、(A)熱量と、給湯器20でその熱量を得るのに必要なガス使用体積と、の関係を示す、熱量−ガス使用体積換算テーブルと、(B)ガス使用体積と、ガス使用体積に相当する料金(金額)と、の関係を示す、ガス使用体積−金額換算テーブルと、(C)ガス使用体積と二酸化炭素排出量との関係を示す、ガス使用体積−二酸化炭素排出量換算テーブル、を記憶しておき、これらテーブルを用いて、削減できた料金及び二酸化炭素排出量求めてもよい。その場合、μCOMのCPUは、上記(1)式を用いて算出した熱量を、上述した熱量−ガス使用体積換算テーブルに当てはめて、該熱量に対するガス使用体積を求めて、このガス使用体積を、上述したガス使用体積−料金換算テーブルに当てはめて、削減できた料金を求める。また、上記熱量に対するガス使用体積を、ガス使用体積−二酸化炭素排出量換算テーブルに当てはめて、削減できた二酸化炭素排出量を求める。この場合、熱量−ガス使用体積換算テーブルと、ガス使用体積−金額換算テーブルと、ガス使用体積−二酸化炭素排出量換算テーブルと、が請求項中の換算情報に相当する。
【0055】
次に、上述した太陽熱給湯システム1での本発明にかかる動作の一例について説明する。
【0056】
まず、宅内表示盤50が操作されることにより給湯器20が電源オンされる。このとき、給湯器20において生成する湯の温度(例えば、60℃)が予め設定されている。そして、需用部6において蛇口などが開かれて給湯器20から需用部6に向けて湯が流れ始める。すると、水道管5から冷水が、太陽熱温水器10から温水が、それぞれ配管ユニット30に導入されて、混合弁31において、所定の温度(例えば、40℃)となるように冷水と温水とが、所定の割合で混合されて混合水が生成される。そして、この混合水が給湯器20に供給され、給湯器20において混合水を加熱して設定された温度の湯を生成して需用部6に供給する。
【0057】
そして、宅内表示盤50のμCOMは、流量センサ34によって混合水の流動(即ち、混合水の生成)を検知すると、配管ユニット30に入力された冷水の温度、配管ユニット30から出力された混合水の温度、及び、配管ユニット30から出力された混合水の流量に基づいて、太陽熱温水器10により給湯器20において削減された湯の生成に要する熱量を算出し、そして、この熱量から、削減されたガス使用体積、ガス使用料金(金額)、及び、二酸化炭素排出量を算出して、これら熱量、ガス使用料金、及び、二酸化炭素排出量を積算して記憶する。その後、利用者によって熱量及び金額の表示を要求する操作が宅内表示盤50に入力されると、記憶された熱量、ガス使用料金、及び、二酸化炭素排出量を宅内表示盤50に設けられた表示装置に表示する。または、給湯器20の使用時(即ち、混合水の流動時)に、リアルタイムにこれら積算した熱量、ガス使用料金、及び、二酸化炭素排出量を表示するようにしても良い。
【0058】
以上より、本発明によれば、配管ユニット30において、入力温度センサ32、出力温度センサ33、及び、流量センサ34、のそれぞれが1つのケース35に一体に収容されているので、これら各センサのそれぞれを個別に設置する必要が無く、ケース35を設置することでこれら各センサを一括して設置でき、施工性を向上できる。また、混合弁31、冷水通過管37、冷水分岐管38、温水導入管39、混合水導出管40、のそれぞれがケース35に一体に収容されているので、配管ユニット30を中心として太陽熱給湯システム1の配管を行うことができ、即ち、水道管5、太陽熱温水器10、及び、給湯器20のそれぞれを、配管ユニット30とのみ接続することで太陽熱給湯システム1を構成することができ、そのため、配管構成を簡易にでき、施工性を向上できる。したがって、施工性が向上することにより設置や配線などにかかる施工工数を削減でき、太陽熱給湯システム1のコストを低減して、その普及を促進することができる。
【0059】
また、混合弁31によって、太陽熱温水器10から供給された水(温水)が水道管5から供給された水(冷水)と混合されるので、太陽熱温水器10によって加熱された温水の温度を低下させることができ、そのため、給湯器20に供給可能な水の上限温度が規定されている場合などに、混合弁31で混合された混合水の温度がこの上限温度以下となるように、温水と冷水とを所定の割合で混合して、給湯器20に供給される水の温度を調整できる。したがって、上限温度を超える温度の水が給湯器に供給されることを防止して、給湯器20の故障を防ぐことができる。
【0060】
また、入力温度センサ32が、冷水通過管37を流れる水の温度を検出するので、即ち、太陽熱給湯システム1によって湯を生成するときに水道管5から供給される水(冷水)が必ず流れる箇所で水の温度を検出するので、水道管5から供給される水の温度を正確に検出することができる。例えば、太陽熱温水器10によって加熱された水(温水)の温度が予め定められた湯の温度より低い場合は、この温水が、混合弁31において冷水と混合されることなく、そのまま給湯器20に供給されるが、このとき、混合弁31の冷水入力口31aに接続された冷水分岐管38内の水は流れることなくその内部に滞留している。そして、入力温度センサ32が、冷水分岐管38内を流れる水の温度を検出するように配設されていると、冷水分岐管38内に滞留している水の温度を検出してしまい、水道管5から供給された水の温度が正確に検出できないという問題が生じるが、本発明においては、このような問題がなく、水道管5から供給される水の温度を正確に検出することができ、太陽熱温水器10により給湯器20において削減できた熱量を正確に算出することができる。
【0061】
また、配管ユニット30において、入力温度センサ32、出力温度センサ33、及び、流量センサ34、のそれぞれから出力される信号が接続されるとともに、これらの信号を外部の機器に接続するためのコネクタ36を備えているので、各センサがそれぞれ出力する信号が1つのコネクタ36にまとめられており、そのため、ケーブル54によって、このコネクタ36と宅内表示盤50とを接続することで各センサの配線が容易にでき、更に施工性が向上して、施工工数を削減することができる。
【0062】
また、太陽熱温水器10により給湯器20において削減できた湯の生成に要する熱量を、太陽熱温水器10により給湯器20において削減できたガス使用料金(金額)及び二酸化炭素排出量に換算して表示するので、太陽熱温水器10によって削減(節約)できた金額及び二酸化炭素排出量を利用者に認識させることができ、これがガスなどのエネルギーの節減の励みとなって、二酸化炭素排出量の削減を促進することができる。
【0063】
なお、上述した各実施形態では、太陽熱温水器10により給湯器20において削減できた湯の生成に要する熱量、及び、この熱量に相当するガス使用料金を、利用者が視覚的に認識できるように表示装置に表示するものであったが、例えば、宅内表示盤50に通信機能を設けて電話回線などに接続し、これら削減できた熱量及びガス使用料金を、該電話回線などを通じて、集計センタなどに送信するようにしてもよい。このようにすることで、削減できた熱量をオンラインでリアルタイムに集計することができる。また、自治体などにおいて、消費エネルギー削減に対する補助金などの制度が導入されたときに、個別に各住宅を検針することなく自動的に検針することができ、そのため、制度の運営にかかる人件費等の経費を節約することができる。なお、請求項中で用いている「表示する」とは、外部にあらわし示すことであり、視覚的に認識させることの他にも、上述したような集計センタなどに送信する意味も含んでいる。
【0064】
さらに、宅内表示盤50に、例えば、無線LANなどのパソコンと通信可能な通信機能を設け、専用のアプリケーションソフトウェアをインストールしたパソコンで、上述した削減できた熱量及びガス使用料金などの宅内表示盤50に表示される情報を閲覧できるようにしてもよい。このようにすることで、太陽熱給湯システム専用の高機能な閲覧端末に代えて、広く普及しているパソコンを用いることができ、太陽熱給湯システムのコストを下げることができ、その普及を促進することができる。
【0065】
なお、上述した太陽熱給湯システム1では、混合手段として、温水と冷水との混合割合を自動的に調整する感温ばねを備えてなる周知の自動温度調節機能付(サーモスタット式)湯水混合弁を用いるものであったが、これに限定されるものではなく、例えば、制御信号等を与えることにより温水と冷水との混合割合を任意に変更できる電子制御式混合弁を用いても良い。このような電子制御式混合弁を用いた本発明の他の実施形態としての太陽熱給湯システム2を、図3に示す。
【0066】
太陽熱給湯システム2は、配管ユニット130と、太陽熱温水器110と、給湯器20と、宅内表示盤50と、を備えている。なお、図3において、図2に示される太陽熱給湯システム1と同一の構成物には、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0067】
配管ユニット130は、上述した実施形態の配管ユニット30が備える混合弁31に代えて、温水と冷水との混合割合を調整する図示しない弁体と、駆動制御信号を受信し且つ該駆動制御信号に応じた割合で冷水入力口31aに入力された水(冷水)と温水入力口31bに入力された水(温水)とが混合されるように前記弁体を駆動する駆動手段としての図示しないステッピングモータと、を備えた電子制御式混合弁131(以下、混合弁131)を備えている。
【0068】
混合弁131のステッピングモータは、リード線131a、コネクタ36、ケーブル54を順次介して宅内表示盤50と接続されている。そして、宅内表示盤50は、出力温度センサ33によって混合水の温度を検出し、設定された湯の温度と検出された混合水の温度とを比較する。このとき、混合水の温度が設定された湯の温度より高い場合は、駆動制御信号をステッピングモータに送信し、混合水の温度が設定された湯の温度となるように混合弁131の弁体を駆動させる。また、混合水の温度が設定された湯の温度より低い場合は、駆動制御信号をステッピングモータに送信し、温水が冷水と混合されることなく、そのまま給湯器20に供給されるように、混合弁131の弁体を駆動させる。また、宅内表示盤50による混合弁131の他の制御方法として、例えば、夏場は混合水の温度が低くなるように、冬場は混合水の温度が高くなるように、季節ごとに自動的に混合水の混合割合を変えてもよい。この場合、宅内表示盤50には、時計機能(カレンダー機能)を実装する必要がある。また、本実施形態では宅内表示盤50から混合弁131を制御するものであるが、これ以外にも、混合弁131のステッピングモータは、給湯器20接続されて、給湯器20から駆動制御信号を受信することにより、混合弁131と給湯器とを連動して制御しても良い。例えば、給湯器20は、配管ユニット30から供給される混合水の温度を検出し、この検出された混合水の温度が給湯器20に設定された湯の温度より低いときは、混合水の温度を上げる駆動制御信号を混合弁131のステッピングモータに送信し、この検出された混合水の温度が給湯器20に設定された湯の温度より高いときは、混合水の温度を下げる駆動制御信号を混合弁131のステッピングモータに送信する。
【0069】
太陽熱温水器110は、周知の強制循環式太陽熱温水器であり、集熱器111と、貯湯槽112と、ポンプ114と、太陽電池115と、熱交換器116、を備えている。集熱器111は、太陽熱を集める部材であり、マンションなどの壁面に設置が可能な薄型のものである。貯湯槽112は、マンションなどのベランダに設置可能なように小径に形成された複数の円筒状のタンク113が並列に接続されて構成されている。タンク113には、水が入力される入水口113aと、温められた水が出力される出水口113bと、が設けられている。入水口113aは、冷水管路61Bを通じて、配管ユニット130の冷水通過管37の他端部37bに接続されており、出水口113bは、温水管路62を通じて、配管ユニット130の温水導入管39の他端部39bに接続されている。また、貯湯槽112の内部には、上述した配管ユニット130が、収容されている。なお、配管ユニット130の各構成要素を貯湯槽112内部に収容し、貯湯槽112のケースを配管ユニットのケースとしてもよい。この場合、貯湯槽112が配管ユニットに相当する。熱交換器116は、内部に熱交換媒体が充填された無端状の管路であり、集熱器111及び貯湯槽112をまたがって配設されているとともに、集熱器111及び貯湯槽112内に配置された箇所がつづら折れ状に折り曲げられている。ポンプ114は、熱交換器116内の熱交換媒体を循環させる。太陽電池115は、太陽光からポンプ114を駆動させるための電力を生成する。太陽熱温水器110は、熱交換器116内の熱交換媒体を、ポンプ114で強制的に循環させることにより、集熱器111で集めた太陽熱を貯湯槽112(タンク113)内に蓄えた冷水に伝えて、この冷水を加熱して温水を生成する。
【0070】
以上より、本発明によれば、混合弁131が、弁体と、駆動制御信号を受信し且つ該駆動制御信号に応じた割合で温水入力口31bに入力された水(温水)と冷水入力口31aに入力された水(冷水)とが混合されるように弁体を駆動する駆動手段としてのステッピングモータと、を備えているので、宅内表示盤50から駆動制御信号を与えることにより、太陽熱温水器110によって加熱された水(温水)と水道管5から供給された水(冷水)との混合割合を任意に変更できる。例えば、混合弁として、サーモスタット式混合弁のように混合後の水の温度が予め固定されているものを用いた構成では、60℃の湯が必要なときに、太陽熱温水器から供給される水の温度が75℃で、混合弁の設定温度が40℃だとすると、混合後の水の温度が40℃に下げられてしまうので、給湯器により再度60℃に加熱する必要があるところ、混合弁に上述した弁体と駆動手段とを備えた構成では、混合後の水の温度が所望の温度(例えば、60℃)となるように、上述の混合割合を変えることができ、混合後の水を再度加熱することなく所望の温度の湯が得られ、ガスなどのエネルギーが無駄に消費されてしまうことがなく、給湯器等で消費されるエネルギー(熱量)を節減できる。
【0071】
なお、上述した各実施形態では、給湯器20としてガス給湯器を用いるものであったが、これに限定されるものではなく、例えば、電気給湯器などを用いても良い。その場合、上述した(1)式〜(4)式等の換算情報などを、電気給湯器に合わせて適宜変更する必要がある。
【0072】
また、上述した各実施形態では、例えば、夏場など太陽熱温水器で生成される温水が十分高温である場合には、太陽熱温水器からの温水と水道管からの冷水とが混合されて給湯器に供給されるので、十分な量の混合水を給湯器に供給することができ、需用部で大量に湯が消費されたときでも水圧が落ちることはない。しかしながら、冬場など太陽熱温水器で生成される温水が低温である場合には、太陽熱温水器からの温水が混合弁で混合されずに給湯器に供給されるので、十分な量の混合水を給湯器に供給することができず、需用部で大量に湯が消費されたときに水圧が落ちてしまう。このような状態でさらに配管や混合弁等による圧力損失が生じると、需用部に十分な量の湯を供給することができない。そこで、本発明では、冷水通過管37の径よりも、温水導入管39及び混合水導出管40の径を大きくしてもよい。このようにすることで、配管ユニット30内を流れる水における、配管や混合弁等による圧力損失を低減することができ、需用部に十分な量の湯を供給することができる。
【0073】
なお、前述した実施形態は本発明の代表的な形態を示したに過ぎず、本発明は、実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】本発明の配管ユニットの一実施形態を示す正面図である。
【図2】本発明の太陽熱給湯システムの一実施形態を示す概略構成図である。
【図3】本発明の太陽熱給湯システムの他の実施形態を示す概略構成図である。
【図4】従来の太陽熱給湯システムの概略構成図である。
【符号の説明】
【0075】
1、2 太陽熱給湯システム
10、110 太陽熱温水器
20 給湯器
30、130 配管ユニット
31、131 混合弁(混合手段)
32 入力温度センサ
33 出力温度センサ
34 流量センサ
35 ケース
36 コネクタ(配線接続部)
37 冷水通過管
38 冷水分岐管
39 温水導入管
40 混合水導出管
50 宅内表示盤(熱量算出手段、削減指標算出手段、換算情報記憶手段)
54 ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
太陽熱温水器と、前記太陽熱温水器の下流に配設された給湯器と、を備え、給水源から供給される水が、前記太陽熱温水器、又は、前記太陽熱温水器及び前記給湯器により加熱されて予め定められた温度の湯が生成される際に、前記太陽熱温水器により前記給湯器において削減できた熱量を算出する太陽熱給湯システムで用いられる配管ユニットであって、
(イ)前記給水源から供給される水が入力される冷水入力口と、前記太陽熱温水器から供給される水が入力される温水入力口と、前記冷水入力口に入力された水と前記温水入力口に入力された水とが所定の割合で混合された混合水が出力される混合水出力口と、を備えた混合手段と、
(ロ)一端部が前記給水源に接続され且つ他端部が前記太陽熱温水器の入水口に接続されて、内部を前記給水源から供給される水が前記太陽熱温水器に向けて流れる冷水通過管と、
(ハ)一端部が前記冷水入力口に接続され且つ他端部が前記冷水通過管の中央部に接続されて、内部を前記冷水通過管を流れる水の一部が前記冷水入力口に向けて流れる冷水分岐管と、
(ニ)一端部が前記温水入力口に接続され且つ他端部が前記太陽熱温水器の出水口に接続されて、内部を太陽熱温水器から供給される水が前記温水入力口に向けて流れる温水導入管と、
(ホ)一端部が前記混合水出力口に接続され且つ他端部が前記給湯器の入水口に接続されて、内部を前記混合水出力口から出力される水が前記給湯器に向けて流れる混合水導出管と、
(ヘ)前記冷水通過管を流れる水の温度を検出する入力温度センサと、
(ト)前記混合水導出管を流れる水の温度を検出する出力温度センサと、
(チ)前記混合水導出管を流れる水の流量を検出する流量センサと、
(リ)前記混合手段、前記冷水通過管、前記冷水分岐管、前記温水導入管、前記混合水導出管、前記入力温度センサ、前記出力温度センサ、及び、前記流量センサ、のそれぞれが一体に収容されるケースと、を備えている
ことを特徴とする配管ユニット。
【請求項2】
前記入力温度センサ、前記出力温度センサ、及び、前記流量センサ、のそれぞれから出力される信号が接続されるとともに、これらの信号を外部の機器に接続するための配線接続部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の配管ユニット。
【請求項3】
前記混合手段が、弁体と、駆動制御信号を受信し且つ該駆動制御信号に応じた割合で前記冷水入力口に入力された水と前記温水入力口に入力された水とが混合されるように前記弁体を駆動する駆動手段と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の配管ユニット。
【請求項4】
太陽熱温水器と、前記太陽熱温水器の下流に配設された給湯器と、給水源、前記太陽熱温水器、及び、前記給湯器に接続される配管ユニットと、前記給水源から供給される水が、前記太陽熱温水器、又は、前記太陽熱温水器及び前記給湯器により加熱されて予め定められた温度の湯が生成される際に、前記太陽熱温水器により前記給湯器において削減できた熱量を算出する熱量算出手段と、を備えた太陽熱給湯システムにおいて、
前記配管ユニットとして、請求項1〜3のいずれか一項に記載された配管ユニットを備え、そして、
前記熱量算出手段が、前記入力温度センサによって検出された前記冷水通過管を流れる水の温度、前記出力温度センサによって検出された前記混合水導出管を流れる水の温度、及び、前記流量センサによって検出された前記混合水導出管を流れる水の流量、に基づいて、前記太陽熱温水器により前記給湯器において削減できた前記熱量を算出する手段であることを特徴とする太陽熱給湯システム。
【請求項5】
前記太陽熱温水器により前記給湯器において削減できた前記熱量を、前記太陽熱温水器により前記給湯器において削減できた金額及び二酸化炭素排出量のうち少なくとも一方に換算するための換算情報が記憶されている換算情報記憶手段と、
前記換算情報記憶手段に記憶されている前記換算情報、及び、前記熱量算出手段によって算出された前記熱量、に基づいて、前記金額及び前記二酸化炭素排出量のうち少なくとも一方を算出する削減指標算出手段と、
前記削減指標算出手段によって算出された前記金額及び前記二酸化炭素排出量のうち少なくとも一方を表示する表示手段と、
を備えていることを特徴とする請求項4に記載の太陽熱給湯システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−107087(P2010−107087A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278150(P2008−278150)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000006895)矢崎総業株式会社 (7,019)
【Fターム(参考)】