配管内壁洗浄用高圧洗浄装置
【課題】本発明は、配管内のノズル付き洗浄用ホースが、作業員のスイッチ切換え操作により的確に所望の回転速度で旋回したり往復回転したりできるようにして、洗浄作業を能率よく且つ安全に行えるようにした配管内壁洗浄用高圧洗浄装置を提供することを課題とする。
【解決手段】枠体１に支持された円筒状ドラム３において、同ドラム３の内周壁に沿い中間部を巻付けられた高圧ホース４が、その基端に高圧水源への接続部５を有するとともに、その先端には配管Ｐの内壁を清掃するためのノズル６ａ付きノズル部材６を装着されている。そして、枠体１の上部のスイッチボックス14には、主スイッチ18のほか、ドラム３の正逆回転切換スイッチ12，タイマー付き切換スイッチ13，モーター回転速度制御レバー16，緊急時に使用される押下げ遮断型操作部材20ａが設けられて、使い勝手の向上が図られる。
【解決手段】枠体１に支持された円筒状ドラム３において、同ドラム３の内周壁に沿い中間部を巻付けられた高圧ホース４が、その基端に高圧水源への接続部５を有するとともに、その先端には配管Ｐの内壁を清掃するためのノズル６ａ付きノズル部材６を装着されている。そして、枠体１の上部のスイッチボックス14には、主スイッチ18のほか、ドラム３の正逆回転切換スイッチ12，タイマー付き切換スイッチ13，モーター回転速度制御レバー16，緊急時に使用される押下げ遮断型操作部材20ａが設けられて、使い勝手の向上が図られる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、配管の内壁を高圧水で洗浄するための装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
一般家庭におけるキッチンのシンク（流し）の排水管には、その内壁に微細な生ゴミ成分が付着して積層し、排水の妨げになるという不具合がある。そこで定期的に排水管内壁の清掃を行う必要があるが、従来の洗浄装置では、排水管に挿入されるホースの先端のノズルから斜め後方へ噴出するジェット水によって上記ホースの挿入が行われるようになっているものの、上記ノズルを旋回させたり、旋回方向を切換えたりして前進させるためには、同ノズルのノズル孔の配置などに種々の工夫を施したり、経験を積んだ作業員によるめんどうなホースさばきなどの操作を必要としたりしていた。
【特許文献１】特開２００１−３４２６６１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
本発明は、配管内のノズル付き洗浄用ホースが、作業員のスイッチ切換え操作により的確に所望の回転速度で旋回したり往復回転したりできるようにして、洗浄作業を能率よく且つ安全に行えるようにした配管内壁洗浄用高圧洗浄装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
本発明の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置は、枠体と、同枠体に前後一対の軸受を介し水平軸線のまわりに回転可能に支承された円筒状ドラムと、同ドラムの内周壁に沿い中間部を巻付けられて基端に高圧水源への接続部を有するとともに先端にノズル部材を装着された高圧ホースと、上記円筒状ドラムを回転駆動するための減速機構付きモーターと、同モーターの制御器とを備え、同制御器が、上記ドラムの回転方向を制御すべく上記モーターの正回転および逆回転のいずれか一方を選択する正逆回転切換スイッチと、上記モーターを正回転方向に所要時間だけ回転させてから自動的に逆回転方向に所要時間だけ回転させるための正逆回転切換動作を繰返すタイマー付き切換スイッチとを備えて構成されたことを特徴としている。
【０００５】
また、本発明の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置は、上記の正逆回転切換スイッチおよびタイマー付き切換スイッチの各操作部分が、上記枠体の上部に装着されたスイッチボックスに集約して配設されていることを特徴としている。
【０００６】
さらに、本発明の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置は、上記モーターの回転速度を制御するモーター制御回路が上記スイッチボックスに内蔵されるとともに、同モーター制御回路に付設されたモーター回転速度制御レバーが、上記スイッチボックスの外面に突設されていることを特徴としている。
【０００７】
また、本発明の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置は、上記モーターの回路を緊急に遮断しうる押下げ遮断型操作部材付きスイッチ機構を備え、同スイッチ機構の押下げ遮断型操作部材が上記スイッチボックスの上面に突設されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【０００８】
本発明の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置では、基端に高圧水源への接続部を有するとともに先端にノズル部材を装着された高圧ホースが、その中間部を回転可能の円筒状ドラムの内周壁に沿い巻付けられて枠体に支持されているので、上記ノズル部材を洗浄すべき配管内に挿入してから上記円筒状ドラムを回転制御することにより、上記高圧ホースの先端のノズル部材は、同高圧ホースと共に上記配管内に挿し込まれるように繰出されながら、同配管の内壁面に高圧水を噴射して洗浄作用を行うことができる。
【０００９】
そして、上記ドラムを回転させるモーターの正回転および逆回転のいずれか一方を選択するための正逆回転切換スイッチを操作したり、上記モーターを正回転方向に所要時間だけ回転させてから自動的に逆回転方向に所要時間だけ回転させるための切換動作を繰返すタイマー付き切換スイッチをオン状態にしたりすることにより、適切に上記ノズルの回転状態を切換え制御することが可能になり、このようにして配管内壁の洗浄作業が能率よく且つ簡便に行われるようになる。
【００１０】
また、上記の正逆回転切換スイッチおよびタイマー付き切換スイッチの各操作部分が、上記枠体の上部におけるスイッチボックスに集約して配設されることにより、その配管内壁洗浄用高圧洗浄装置としての操作性が一層高められるようになる。
【００１１】
さらに、上記モーターの回転速度を制御するモーター制御回路が上記スイッチボックスに内蔵されるとともに、同モーター制御回路に付設されたモーター回転速度制御レバーが、上記スイッチボックスの外面に突設されていると、その配管内壁洗浄用高圧洗浄装置としての操作性がさらに一段と高められ、洗浄作業の高能率化に寄与することができる。
【００１２】
そして、上記モーターの回路を緊急に遮断しうる押下げ遮断型操作部材付きスイッチ機構が設けられて、その押下げ遮断型操作部材が上記スイッチボックスの上面に突設されていると、緊急時には作業員が上記押下げ遮断型操作部材を叩くようにして押し下げることにより瞬時に本装置を停止させることが可能になり、安全性の大幅な向上が期待される。
【実施例】
【００１３】
図１は本発明の一実施例としての配管内壁洗浄用高圧洗浄装置を正面側から見た斜視図、図２は上記装置を背面側から見た斜視図、図３は上記装置の電気回路等を示す説明図、図４は図３のＡ−Ａ矢視図である。
【００１４】
図１，２に示すように、枠体１に前後一対の軸受２ａ，２ｂを介し水平軸線のまわりに回動可能に支承された円筒状ドラム３において、同ドラム３の内周壁に沿い中間部を巻付けられた高圧ホース４が、その基端に高圧水源への接続部５を有するとともに、その先端には配管Ｐの内壁を清掃するためのノズル６ａ付きノズル部材６を装着されている。
【００１５】
また、円筒状ドラム３をベルト車７およびベルト８を介して回転駆動するための減速機構９付きモーター10と、同モーター10の制御器11（図２および図３参照）とが設けられており、同制御器11は、ドラム３の回転方向を規制するため、モーター10の正回転および逆回転のいずれか一方を選択する正逆回転切換スイッチ12と、モーター10を正回転方向に所要時間（例えば２秒間）回動させてから自動的に逆回転方向に所要時間（例えば２秒間）だけ回転させるための切換動作を繰返すタイマー13ａ付き切換スイッチ13とを備えて構成されている。なお、このタイマー13ａ付き切換スイッチ13としては、機械的なもののほか、電子制御によるもの（例えば三菱電機製ＭＥＬＳＥＣ ＦＸＯＳ−１０ＭＲ）を用いるようにしてもよい。
【００１６】
そして、正逆転切換スイッチ12およびタイマー13ａ付き切換スイッチ13の各操作部分は、枠体１の上部に装着されたスイッチボックス14に集約して配設されている。
【００１７】
さらに、モーター１0の回転速度を制御するモーター制御回路15（図３参照）が、スイッチボックス14に内蔵されるとともに、同モーター制御回路15に付設されたモーター回転速度制御部材16が、スイッチボックス14の外面に突設されている。
なお、図１〜３に示すように、モーター10を電源17に接続しうる主スイッチ18も、スイッチボックス14の上面に設けられている。
【００１８】
そして、ノズル６が配管Ｐの屈曲部などで引掛かるような緊急事態を生じた場合に一時的に電気回路を遮断するため、図３に示すように、押し下げ遮断型操作部材20ａ付きスイッチ機構20も設けられて、その操作部材20ａは、図１，２に示すように、スイッチボックス14の上面において上方へ突設されている。
【００１９】
操作部材20ａがバネ21に抗して図３に鎖線で示すように押し下げられると、モーター10へ到る電気回路の両端子28，29間がスイッチ機構20付き接続部20ｂの降下により遮断されるとともに、操作部材20ａの下端部22の突起22ａが、バネ23に抗しながら支持部材25における回転子24のアーム24ａの上面を下方へ押し下げるようにして同アーム24ａの下方まで降下するので、同突起22ａは舌片24ａの下側に係合するようになり、これにより操作部材20ａは上記電気回路を遮断した状態に維持される。
【００２０】
そして、上記電気回路の両端子28，29間を接続するためには、操作部材20ａを回動させて、突起22ａをアーム24ａから解放させればよく、これに伴いバネ21の作用で操作部材20ａは上昇し、接続部20ｂが両端子28，29間を接続するようになる。
なお、図３における符号26は、受部27の上端に当接すべく回転子24に突設された突起部を示している。また、図２における符号Ｇは、高圧ホース４に供給される高圧水の圧力を計測するための水圧計を示している。
【００２１】
上述の本実施例の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置では、基端に高圧水源への接続部５を有するとともに先端にノズル部材６を装着された高圧ホース４が、その中間部を回転可能の円筒状ドラム３の内周壁に沿い巻付けられて枠体１に支持されているので、ノズル部材６を洗浄すべき配管Ｐ内に挿入してから円筒状ドラム３を回転制御することにより、高圧ホース４の先端のノズル部材６は、同高圧ホース４と共に配管Ｐ内に挿し込まれるように繰出されながら、同配管Ｐの内壁面に高圧水を噴射して洗浄作用を行うことができる。
【００２２】
そして、ドラム３を回転させるモーター10の正回転および逆回転のいずれか一方を選択するための正逆回転切換スイッチ12を操作したり、モーター10を正回転方向に所要時間だけ回転させてから自動的に逆回転方向に所要時間だけ回転させるための切換動作を繰返すタイマー13ａ付き切換スイッチ13をオン状態にしたりすることにより、適切にノズル６の回転状態を切換え制御することが可能になり、このようにして配管Ｐの内壁の洗浄作業が能率よく且つ簡便に行われるようになる。
【００２３】
また、上記の正逆回転切換スイッチ12およびタイマー13ａ付き切換スイッチ13の各操作部分が、枠体１の上部におけるスイッチボックス14に集約して配設されることにより、その配管内壁洗浄用高圧洗浄装置としての操作性が一層高められるようになる。
【００２４】
さらに、モーター10の回転速度を制御するモーター制御回路がスイッチボックス14に内蔵されるとともに、同モーター制御回路15に付設されたモーター回転速度制御部材16が、スイッチボックス14の外面に突設されているので、その配管内壁洗浄用高圧洗浄装置としての操作性がさらに一段と高められ、洗浄作業の高能率化に寄与することができる。
【００２５】
そして、モーター10の回路を緊急に遮断しうる押下げ遮断型操作部材20ａ付きスイッチ機構20が設けられて、その押下げ遮断型操作部材20ａがスイッチボックス14の上面に突設されているので、緊急時には作業員が上記押下げ遮断型操作部材20ａを上方から叩くようにして押し下げることにより瞬時に本装置を停止させることが可能になり、安全性の大幅な向上が期待される。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】本発明の一実施例としての配管内壁洗浄用高圧洗浄装置を正面側から見た斜視図である。
【図２】上記装置を背面側から見た斜視図である。
【図３】上記装置の電気回路等を示す説明図である。
【図４】図３のＡ−Ａ矢視図である。
【符号の説明】
【００２７】
１ 枠体
２ａ，２ｂ 軸受
３ 円筒状ドラム
４ 高圧ホース
５ 高圧水源への接続部
６ ノズル部材
６ａ ノズル
７ ベルト車
８ ベルト
９ 減速機構
10 モーター
11 制御器
12 正逆回転切換スイッチ
13 切換スイッチ
13ａ タイマー
14 スイッチボックス
15 モーター制御回路
16 モーター回転速度制御部材
17 電源
18 主スイッチ
20 スイッチ機構
20ａ 押し下げ遮断型操作部材
20ｂ 接続部
21 バネ
22 操作部材下端部
22ａ 突起
23 バネ
24 回転子
24ａ アーム
25 支持部材
26 突起部
27 受部
28，29 端子
Ｇ 水圧計
Ｐ 配管
【技術分野】
【０００１】
本発明は、配管の内壁を高圧水で洗浄するための装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
一般家庭におけるキッチンのシンク（流し）の排水管には、その内壁に微細な生ゴミ成分が付着して積層し、排水の妨げになるという不具合がある。そこで定期的に排水管内壁の清掃を行う必要があるが、従来の洗浄装置では、排水管に挿入されるホースの先端のノズルから斜め後方へ噴出するジェット水によって上記ホースの挿入が行われるようになっているものの、上記ノズルを旋回させたり、旋回方向を切換えたりして前進させるためには、同ノズルのノズル孔の配置などに種々の工夫を施したり、経験を積んだ作業員によるめんどうなホースさばきなどの操作を必要としたりしていた。
【特許文献１】特開２００１−３４２６６１号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００３】
本発明は、配管内のノズル付き洗浄用ホースが、作業員のスイッチ切換え操作により的確に所望の回転速度で旋回したり往復回転したりできるようにして、洗浄作業を能率よく且つ安全に行えるようにした配管内壁洗浄用高圧洗浄装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００４】
本発明の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置は、枠体と、同枠体に前後一対の軸受を介し水平軸線のまわりに回転可能に支承された円筒状ドラムと、同ドラムの内周壁に沿い中間部を巻付けられて基端に高圧水源への接続部を有するとともに先端にノズル部材を装着された高圧ホースと、上記円筒状ドラムを回転駆動するための減速機構付きモーターと、同モーターの制御器とを備え、同制御器が、上記ドラムの回転方向を制御すべく上記モーターの正回転および逆回転のいずれか一方を選択する正逆回転切換スイッチと、上記モーターを正回転方向に所要時間だけ回転させてから自動的に逆回転方向に所要時間だけ回転させるための正逆回転切換動作を繰返すタイマー付き切換スイッチとを備えて構成されたことを特徴としている。
【０００５】
また、本発明の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置は、上記の正逆回転切換スイッチおよびタイマー付き切換スイッチの各操作部分が、上記枠体の上部に装着されたスイッチボックスに集約して配設されていることを特徴としている。
【０００６】
さらに、本発明の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置は、上記モーターの回転速度を制御するモーター制御回路が上記スイッチボックスに内蔵されるとともに、同モーター制御回路に付設されたモーター回転速度制御レバーが、上記スイッチボックスの外面に突設されていることを特徴としている。
【０００７】
また、本発明の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置は、上記モーターの回路を緊急に遮断しうる押下げ遮断型操作部材付きスイッチ機構を備え、同スイッチ機構の押下げ遮断型操作部材が上記スイッチボックスの上面に突設されていることを特徴としている。
【発明の効果】
【０００８】
本発明の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置では、基端に高圧水源への接続部を有するとともに先端にノズル部材を装着された高圧ホースが、その中間部を回転可能の円筒状ドラムの内周壁に沿い巻付けられて枠体に支持されているので、上記ノズル部材を洗浄すべき配管内に挿入してから上記円筒状ドラムを回転制御することにより、上記高圧ホースの先端のノズル部材は、同高圧ホースと共に上記配管内に挿し込まれるように繰出されながら、同配管の内壁面に高圧水を噴射して洗浄作用を行うことができる。
【０００９】
そして、上記ドラムを回転させるモーターの正回転および逆回転のいずれか一方を選択するための正逆回転切換スイッチを操作したり、上記モーターを正回転方向に所要時間だけ回転させてから自動的に逆回転方向に所要時間だけ回転させるための切換動作を繰返すタイマー付き切換スイッチをオン状態にしたりすることにより、適切に上記ノズルの回転状態を切換え制御することが可能になり、このようにして配管内壁の洗浄作業が能率よく且つ簡便に行われるようになる。
【００１０】
また、上記の正逆回転切換スイッチおよびタイマー付き切換スイッチの各操作部分が、上記枠体の上部におけるスイッチボックスに集約して配設されることにより、その配管内壁洗浄用高圧洗浄装置としての操作性が一層高められるようになる。
【００１１】
さらに、上記モーターの回転速度を制御するモーター制御回路が上記スイッチボックスに内蔵されるとともに、同モーター制御回路に付設されたモーター回転速度制御レバーが、上記スイッチボックスの外面に突設されていると、その配管内壁洗浄用高圧洗浄装置としての操作性がさらに一段と高められ、洗浄作業の高能率化に寄与することができる。
【００１２】
そして、上記モーターの回路を緊急に遮断しうる押下げ遮断型操作部材付きスイッチ機構が設けられて、その押下げ遮断型操作部材が上記スイッチボックスの上面に突設されていると、緊急時には作業員が上記押下げ遮断型操作部材を叩くようにして押し下げることにより瞬時に本装置を停止させることが可能になり、安全性の大幅な向上が期待される。
【実施例】
【００１３】
図１は本発明の一実施例としての配管内壁洗浄用高圧洗浄装置を正面側から見た斜視図、図２は上記装置を背面側から見た斜視図、図３は上記装置の電気回路等を示す説明図、図４は図３のＡ−Ａ矢視図である。
【００１４】
図１，２に示すように、枠体１に前後一対の軸受２ａ，２ｂを介し水平軸線のまわりに回動可能に支承された円筒状ドラム３において、同ドラム３の内周壁に沿い中間部を巻付けられた高圧ホース４が、その基端に高圧水源への接続部５を有するとともに、その先端には配管Ｐの内壁を清掃するためのノズル６ａ付きノズル部材６を装着されている。
【００１５】
また、円筒状ドラム３をベルト車７およびベルト８を介して回転駆動するための減速機構９付きモーター10と、同モーター10の制御器11（図２および図３参照）とが設けられており、同制御器11は、ドラム３の回転方向を規制するため、モーター10の正回転および逆回転のいずれか一方を選択する正逆回転切換スイッチ12と、モーター10を正回転方向に所要時間（例えば２秒間）回動させてから自動的に逆回転方向に所要時間（例えば２秒間）だけ回転させるための切換動作を繰返すタイマー13ａ付き切換スイッチ13とを備えて構成されている。なお、このタイマー13ａ付き切換スイッチ13としては、機械的なもののほか、電子制御によるもの（例えば三菱電機製ＭＥＬＳＥＣ ＦＸＯＳ−１０ＭＲ）を用いるようにしてもよい。
【００１６】
そして、正逆転切換スイッチ12およびタイマー13ａ付き切換スイッチ13の各操作部分は、枠体１の上部に装着されたスイッチボックス14に集約して配設されている。
【００１７】
さらに、モーター１0の回転速度を制御するモーター制御回路15（図３参照）が、スイッチボックス14に内蔵されるとともに、同モーター制御回路15に付設されたモーター回転速度制御部材16が、スイッチボックス14の外面に突設されている。
なお、図１〜３に示すように、モーター10を電源17に接続しうる主スイッチ18も、スイッチボックス14の上面に設けられている。
【００１８】
そして、ノズル６が配管Ｐの屈曲部などで引掛かるような緊急事態を生じた場合に一時的に電気回路を遮断するため、図３に示すように、押し下げ遮断型操作部材20ａ付きスイッチ機構20も設けられて、その操作部材20ａは、図１，２に示すように、スイッチボックス14の上面において上方へ突設されている。
【００１９】
操作部材20ａがバネ21に抗して図３に鎖線で示すように押し下げられると、モーター10へ到る電気回路の両端子28，29間がスイッチ機構20付き接続部20ｂの降下により遮断されるとともに、操作部材20ａの下端部22の突起22ａが、バネ23に抗しながら支持部材25における回転子24のアーム24ａの上面を下方へ押し下げるようにして同アーム24ａの下方まで降下するので、同突起22ａは舌片24ａの下側に係合するようになり、これにより操作部材20ａは上記電気回路を遮断した状態に維持される。
【００２０】
そして、上記電気回路の両端子28，29間を接続するためには、操作部材20ａを回動させて、突起22ａをアーム24ａから解放させればよく、これに伴いバネ21の作用で操作部材20ａは上昇し、接続部20ｂが両端子28，29間を接続するようになる。
なお、図３における符号26は、受部27の上端に当接すべく回転子24に突設された突起部を示している。また、図２における符号Ｇは、高圧ホース４に供給される高圧水の圧力を計測するための水圧計を示している。
【００２１】
上述の本実施例の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置では、基端に高圧水源への接続部５を有するとともに先端にノズル部材６を装着された高圧ホース４が、その中間部を回転可能の円筒状ドラム３の内周壁に沿い巻付けられて枠体１に支持されているので、ノズル部材６を洗浄すべき配管Ｐ内に挿入してから円筒状ドラム３を回転制御することにより、高圧ホース４の先端のノズル部材６は、同高圧ホース４と共に配管Ｐ内に挿し込まれるように繰出されながら、同配管Ｐの内壁面に高圧水を噴射して洗浄作用を行うことができる。
【００２２】
そして、ドラム３を回転させるモーター10の正回転および逆回転のいずれか一方を選択するための正逆回転切換スイッチ12を操作したり、モーター10を正回転方向に所要時間だけ回転させてから自動的に逆回転方向に所要時間だけ回転させるための切換動作を繰返すタイマー13ａ付き切換スイッチ13をオン状態にしたりすることにより、適切にノズル６の回転状態を切換え制御することが可能になり、このようにして配管Ｐの内壁の洗浄作業が能率よく且つ簡便に行われるようになる。
【００２３】
また、上記の正逆回転切換スイッチ12およびタイマー13ａ付き切換スイッチ13の各操作部分が、枠体１の上部におけるスイッチボックス14に集約して配設されることにより、その配管内壁洗浄用高圧洗浄装置としての操作性が一層高められるようになる。
【００２４】
さらに、モーター10の回転速度を制御するモーター制御回路がスイッチボックス14に内蔵されるとともに、同モーター制御回路15に付設されたモーター回転速度制御部材16が、スイッチボックス14の外面に突設されているので、その配管内壁洗浄用高圧洗浄装置としての操作性がさらに一段と高められ、洗浄作業の高能率化に寄与することができる。
【００２５】
そして、モーター10の回路を緊急に遮断しうる押下げ遮断型操作部材20ａ付きスイッチ機構20が設けられて、その押下げ遮断型操作部材20ａがスイッチボックス14の上面に突設されているので、緊急時には作業員が上記押下げ遮断型操作部材20ａを上方から叩くようにして押し下げることにより瞬時に本装置を停止させることが可能になり、安全性の大幅な向上が期待される。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】本発明の一実施例としての配管内壁洗浄用高圧洗浄装置を正面側から見た斜視図である。
【図２】上記装置を背面側から見た斜視図である。
【図３】上記装置の電気回路等を示す説明図である。
【図４】図３のＡ−Ａ矢視図である。
【符号の説明】
【００２７】
１ 枠体
２ａ，２ｂ 軸受
３ 円筒状ドラム
４ 高圧ホース
５ 高圧水源への接続部
６ ノズル部材
６ａ ノズル
７ ベルト車
８ ベルト
９ 減速機構
10 モーター
11 制御器
12 正逆回転切換スイッチ
13 切換スイッチ
13ａ タイマー
14 スイッチボックス
15 モーター制御回路
16 モーター回転速度制御部材
17 電源
18 主スイッチ
20 スイッチ機構
20ａ 押し下げ遮断型操作部材
20ｂ 接続部
21 バネ
22 操作部材下端部
22ａ 突起
23 バネ
24 回転子
24ａ アーム
25 支持部材
26 突起部
27 受部
28，29 端子
Ｇ 水圧計
Ｐ 配管
【特許請求の範囲】
【請求項１】
枠体と、同枠体に前後一対の軸受を介し水平軸線のまわりに回転可能に支承された円筒状ドラムと、同ドラムの内周壁に沿い中間部を巻付けられて基端に高圧水源への接続部を有するとともに先端にノズル部材を装着された高圧ホースと、上記円筒状ドラムを回転駆動するための減速機構付きモーターと、同モーターの制御器とを備え、同制御器が、上記ドラムの回転方向を制御すべく上記モーターの正回転および逆回転のいずれか一方を選択する正逆回転切換スイッチと、上記モーターを正回転方向に所要時間だけ回転させてから自動的に逆回転方向に所要時間だけ回転させるための正逆回転切換動作を繰返すタイマー付き切換スイッチとを備えて構成されたことを特徴とする、配管内壁洗浄用高圧洗浄装置。
【請求項２】
上記の正逆回転切換スイッチおよびタイマー付き切換スイッチの各操作部分が、上記枠体の上部に装着されたスイッチボックスに集約して配設されていることを特徴とする、請求項１に記載の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置。
【請求項３】
上記モーターの回転速度を制御するモーター制御回路が上記スイッチボックスに内蔵されるとともに、同モーター制御回路に付設されたモーター回転速度制御レバーが、上記スイッチボックスの外面に突設されていることを特徴とする、請求項２に記載の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置。
【請求項４】
上記モーターの回路を緊急に遮断しうる押下げ遮断型操作部材付きスイッチ機構を備え、同スイッチ機構の押下げ遮断型操作部材が上記スイッチボックスの上面に突設されていることを特徴とする、請求項２または３に記載の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置。
【請求項１】
枠体と、同枠体に前後一対の軸受を介し水平軸線のまわりに回転可能に支承された円筒状ドラムと、同ドラムの内周壁に沿い中間部を巻付けられて基端に高圧水源への接続部を有するとともに先端にノズル部材を装着された高圧ホースと、上記円筒状ドラムを回転駆動するための減速機構付きモーターと、同モーターの制御器とを備え、同制御器が、上記ドラムの回転方向を制御すべく上記モーターの正回転および逆回転のいずれか一方を選択する正逆回転切換スイッチと、上記モーターを正回転方向に所要時間だけ回転させてから自動的に逆回転方向に所要時間だけ回転させるための正逆回転切換動作を繰返すタイマー付き切換スイッチとを備えて構成されたことを特徴とする、配管内壁洗浄用高圧洗浄装置。
【請求項２】
上記の正逆回転切換スイッチおよびタイマー付き切換スイッチの各操作部分が、上記枠体の上部に装着されたスイッチボックスに集約して配設されていることを特徴とする、請求項１に記載の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置。
【請求項３】
上記モーターの回転速度を制御するモーター制御回路が上記スイッチボックスに内蔵されるとともに、同モーター制御回路に付設されたモーター回転速度制御レバーが、上記スイッチボックスの外面に突設されていることを特徴とする、請求項２に記載の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置。
【請求項４】
上記モーターの回路を緊急に遮断しうる押下げ遮断型操作部材付きスイッチ機構を備え、同スイッチ機構の押下げ遮断型操作部材が上記スイッチボックスの上面に突設されていることを特徴とする、請求項２または３に記載の配管内壁洗浄用高圧洗浄装置。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図２】
【図３】
【図４】
【公開番号】特開２００７−５４７３８（Ｐ２００７−５４７３８Ａ）
【公開日】平成１９年３月８日（２００７．３．８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−２４３３５４（Ｐ２００５−２４３３５４）
【出願日】平成１７年８月２４日（２００５．８．２４）
【出願人】（５０４２６５０６４）
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１９年３月８日（２００７．３．８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年８月２４日（２００５．８．２４）
【出願人】（５０４２６５０６４）
【Ｆターム（参考）】
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