説明

配管接続構造

【課題】結合リングがフランジ部に対して斜めに傾いた状態で取り付けられることを防止する。
【解決手段】内周面に凹溝43が設けられた結合リング40を、対向するフランジ部20に外嵌させ、該結合リング40を内径が縮小するように締め付けて、凹溝43の側面の傾斜面43aがフランジ部20の裏面の傾斜面22を押圧し、その際に生じる軸方向の分力によりフランジ部20同士が圧着結合されるように構成したものであって、フランジ部20に対し、結合リング40を正規の取り付け姿勢よりも所定角度以上傾いた姿勢のまま取り付けて締め付けた場合にのみ、締め付け完了前に当該結合リング40の一部44aに当接するとともに、前記一部44aのそれ以上の配管10側への接近を禁止し、その後の締め付けに伴って当該結合リング40の姿勢を正規の取り付け姿勢に近づける取り付け矯正面51を、フランジ部20又は配管10に設けるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一対の配管を接続する配管接続構造に関し、より詳しくは、端部にフランジ部が設けられた一対の配管を直列接続する配管接続構造に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の配管接続構造として、一対の配管の端部に円環板状のフランジ部を設け、そのフランジ部を結合リングを用いて結合するものが知られている(特許文献1)。この結合リングの内周面には、周方向に延びるように凹溝が設けられている。
【0003】
配管の接続時には、前記凹溝を、対向させたフランジ部の外周縁部に外嵌させた後、締結具を用いて、前記結合リングの内径を狭める。これによって、前記凹溝の側面に形成された傾斜面が、フランジ部の対向面とは反対側の裏面に形成された傾斜面を押圧する。その際に、フランジ部を軸方向に押圧する分力が生じ、この分力によって前記フランジ部を圧着結合するようにしてある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−286325号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、結合リングを取り付ける際に、結合リングがフランジ部に対して斜めになってしまうと、前記締結具を締めていっても、配管同士が十分に密着しない状態になってしまったり、配管同士の軸がずれてしまったりするという問題がある。その結果、配管が適切に接続されず、配管内部を流通する流体が漏れ出す恐れがある。
【0006】
そこで、本発明は上記の問題を解決すべくなされたものであり、結合リングがフランジ部に対して斜めに傾いた状態で取り付けられることを防止して、確実に配管を接続できる配管接続構造を提供することをその主たる所期課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明に係る配管接続構造は、一対の配管の端部にそれぞれ設けたフランジ部を対向させた状態で、内周面に凹溝が周方向に延びるように設けられた結合リングを、前記対向するフランジ部の外周縁部に外嵌させ、該結合リングをその内径が縮小するように締め付けることによって、前記凹溝の側面に形成した傾斜面がフランジ部の対向面とは反対側の裏面に形成した傾斜面を押圧し、その際に生じる軸方向の分力により前記フランジ部同士が圧着結合されるように構成したものであって、前記フランジ部に対し、前記結合リングを正規の取り付け姿勢よりも所定角度以上傾いた姿勢のまま取り付けて締め付けた場合にのみ、締め付け完了前に当該結合リングの一部に当接するとともに、前記一部のそれ以上の配管側への接近を禁止し、その後の締め付けに伴って当該結合リングの姿勢を前記正規の取り付け姿勢に近づける取り付け矯正面を、前記フランジ部又は配管に設けたことを特徴とするものである。
【0008】
このようなものであれば、前記取り付け矯正面が、前記フランジ部に対し、前記結合リングを正規の取り付け姿勢よりも所定角度以上傾いた姿勢のまま取り付けて締め付けた場合にのみ、締め付け完了前に当該結合リングの一部に当接するとともに、前記一部のそれ以上の配管側への接近を禁止し、その後の締め付けに伴って当該結合リングの姿勢を前記正規の取り付け姿勢に近づけるので、結合リングを取り付ける際に、結合リングが配管に対して斜めになってしまった場合であっても、結合リングの一部が配管側に近づかないようにするとともに、結合リングの他の部分が配管側に近づくようにして、前記フランジ部に対する結合リングの傾きを小さくすることができ、結合リングの姿勢を改善することができる。その結果、結合リングがフランジ部に対して斜めに傾いた状態で取り付けられることを防止でき、フランジ部を確実に結合でき、フランジ部が設けられた配管を確実に接続できる。
【0009】
より確実に結合リングの姿勢を改善するためには、前記取り付け矯正面が、フランジ部の傾斜面の途中から突出する突出部に設けられていることが望ましい。
【0010】
前記突出部が周回しており、前記取り付け矯正面が環状をなすものであれば、前記フランジ部に対して、前記結合リングがどの方向から取り付けられた場合であっても、結合リングの姿勢を改善できる。
【0011】
前記配管接続構造に用いられるフランジ付き配管もまた、本発明の一様態である。より詳しくは、前記フランジ付き配管は、前記配管と、前記配管の端部に設けられた前記フランジ部と、前記配管又は前記フランジ部に設けられた前記取り付け矯正面とを具備する。
【発明の効果】
【0012】
上述した構成の配管又は結合リングを用いた配管接続構造であれば、結合リングがフランジ部に対して斜めに傾いた状態で取り付けられることを防止して、確実に配管を接続できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態における配管接続構造を示す分解図。
【図2】同実施形態における配管接続構造の正規の接続完了状態を示す縦断面図。
【図3】同実施形態における結合リングの開放状態を示す部分横断面図。
【図4】同実施形態における結合リングの結合状態を示す図。
【図5】同実施形態における配管接続構造の傾いた状態での接続過程を示す縦断面図。
【図6】同実施形態における配管接続構造の若干傾いた接続完了状態を示す縦断面図。
【図7】他の実施形態における配管接続構造の接続完了状態を示す縦断面図。
【図8】さらに他の実施形態における配管接続構造の接続完了状態を示す縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。本実施形態に係る配管接続構造100は、一対の配管10を直列接続するものであり、例えば前記配管10とその配管10によって接続される流体機器(図示しない)とを具備する流体供給ラインに用いられるものである。この配管接続構造100は、前記一対の配管10の先端部にそれぞれ設けた一対のフランジ部20と、前記各フランジ部20間に介在するガスケット30と、前記各フランジ部20を結合する結合リング40とを具備する。各部について詳述する。
【0015】
フランジ部20は、図1、2に示すように、概略円環板状をなし、ここでは前記配管10と一体で設けられて、フランジ部20の軸A1が、前記配管10の軸と略一致するようにしてある。このフランジ部20は、前記配管10とともにフランジ付き配管1の一部を構成するものである。図2に示すように、前記フランジ部20の先端面(以下、対向面ともいう)には、円環状をなす突起21が設けられており、フランジ部20の裏面には先端に向かうにつれ径が大きくなる傾斜面22が形成されている。フランジ部20の側周面における先端部には、若干小径となる段部23が形成されている。
【0016】
ガスケット30は、図2に示すように、前記各フランジ部20に挟まれて、前記フランジ部20の突起21が食い込むことにより、気密性を担保するものである。具体的にこのガスケット30は、等厚円環板状をなし、前記各フランジ部20間に挟まれるガスケット本体31と、概略円筒形状をなし、前記ガスケット本体31が一端を塞ぐように取り付けられた嵌合部32とを具備する。嵌合部32の内径は、前記フランジ部20の段部23の外径に略一致するように設定されており、前記嵌合部32が前記段部23に嵌まって、前記ガスケット本体31の軸と前記フランジ部20の軸A1とを略一致させるようにしてある。嵌合部32の外径は、前記フランジ部20の最も大径となる部分である、側周面の基端部の外径よりも小さく設定されている。ガスケット本体31の内径は、前記配管10の内径と略一致している。
【0017】
結合リング40は、図3に開放状態を、図4に環状態を示すように、隣り合うもの同士が互いに回転可能に連結された一連のユニット部材41a〜cと、両端のユニット部材41a、cを連結して前記一連のユニット部材41a〜cを環状にする締結具42とを具備するものである。各ユニット部材41a〜c(ここでは3つ)の内周面には、周方向に延びる凹溝43が設けてある。図2に示すように、凹溝43は、対向したフランジ部20の外周縁部に外嵌させることができる幅を有し、凹溝43の側面には、フランジ部20の傾斜面22に対応する角度の傾斜面43aが形成されている。凹溝43の縁には、結合リング40の軸A2を中心とし、結合リング40の軸A2に平行な環状をなす面(以下、被矯正面44ともいう)が形成されている。
【0018】
締結具42は、図3、図4等に示すように、ボルト部42aとナット部42bとを具備する。ボルト部42aは基端部が一端のユニット部材41aの先端部に回転可能に連結されており、図2に示すように、先端部が他端のユニット部材41cの先端部に設けられた溝状の切欠部42cに嵌まり込むように構成したものである。前記切欠部42cにはまり込んで突出したボルト部42aにナット部42bを螺合させることによって、両端のユニット部材41a、cを連結し、結合リング40の内径を拡縮することができる。
【0019】
しかして、本実施形態の配管接続構造100は、突出部50をさらに具備している。図1、2等に示すように、この突出部50は、概略環状をなし、ここでは、前記フランジ部20の傾斜面22の途中(ここでは傾斜面22の基端部)から突出するとともに、前記フランジ部20の基端部を周回するように設けられたものである。突出部50のラジアル方向外向きの面(以下、取り付け矯正面51ともいう)は、フランジ部20の軸A1を中心とし、前記フランジ部20の軸A1に平行な環状をなす面であり、ここでは傾斜面22と連続している。この取り付け矯正面51の軸方向の長さは、結合リング40の軸方向の長さと、対向させた一対のフランジ部20及び突出部50の軸方向の長さとが略一致するように設定されている。突出部50の軸方向外向きの面52は、前記フランジ部20の軸A1に直交する円環板状をなす面である。
【0020】
なお、ここでは、取り付け矯正面51は、前記フランジ部20の軸A1に平行であるものとし、言い換えれば、取り付け矯正面51の法線ベクトルは、ラジアル方向外向きの成分を含むが、軸方向に平行な成分は実質的に含まないものとした。しかしながら、取り付け矯正面51はこれに限られるものではなく、基端側や先端側に傾いていても良い。取り付け矯正面51が基端側に傾いている場合(前記法線ベクトルが、軸方向に平行であり基端側を向く成分と、ラジアル方向外向きの成分とを含む場合)には、フランジ部20の軸A1に対する取り付け矯正面51の傾きが、前記フランジ部20の傾斜面22の傾きよりも小さく、かつラジアル方向外向きであればよい。これに対し、取り付け矯正面が先端側に傾いている場合(前記法線ベクトルが、軸方向に平行であり先端側を向く成分と、ラジアル方向外向きの成分とを含む場合)には、ラジアル方向外向きであればよい。
【0021】
前記取り付け矯正面51及び前記被矯正面44の説明を兼ねて、このような配管接続構造100を用いて、配管10同士を接続する手順の一例について説明する。はじめに、結合リング40を取り付ける際に、結合リング40がフランジ部20に対してほとんど斜めにならず、正規の取り付け姿勢をほぼ保っている場合について、図2を参照しながら説明する。
【0022】
まず、一方のフランジ部20の段部23に、ガスケット30の嵌合部32を嵌め込み、ガスケット30の軸とフランジ部20の軸A1とを略一致させるとともに、前記一方のフランジ部20の突起21とガスケット本体31の一面とを当接させる。さらに、ガスケット本体31の裏面に、他方のフランジ部20の突起21を当接させる。
【0023】
次に、両端のユニット部材41a、cが連結されていない開放状態の結合リング40を、対向したフランジ部20の外周縁部に巻きつけて、前記外周縁部に前記結合リング40の凹溝43を外嵌させる。その後、両端のユニット部材41a、cを、締結具42によって連結して締め付けて、内径を縮小させていく。
【0024】
この結合リング40の締め付け過程において、結合リング40の被矯正面44が、フランジ部20の取り付け矯正面51に近づいていく。フランジ部20に対して、結合リング40が正規の取り付け姿勢又はそれに準ずる姿勢を保っているので、前記被矯正面44が前記取り付け矯正面51と当接せず離間した状態を保ったまま、前記被矯正面44が配管10側へと近づいていく。なお、結合リング40が正規の取り付け姿勢であることとは、ここでは、フランジ部20の軸A1と、結合リング40の軸A2とが略一致する状態であることを指し、前記準ずる姿勢であることとは、結合リング40が若干傾いた姿勢であり、より具体的には、前記各軸A1、A2がなす傾斜角度が、所定角度(ここでは3度以下であり、1度が好ましい)未満である状態を指す。
【0025】
取り付け矯正面51と被矯正面44との接近と並行して、前記凹溝43の傾斜面43aが、前記フランジ部20の傾斜面22を押圧していく。その際にフランジ部20同士を軸方向に密着させる向きに押圧する分力が生じ、この分力によって、フランジ部20同士が押し付けられ、突起21がガスケット30に食い込み、配管10同士が気密に接続される。
【0026】
次に、結合リング40を取り付ける際に、結合リング40がフランジ部20に対して斜めになってしまい、正規の取り付け姿勢を保っていない場合について、図5、6を参照しながら説明する。
【0027】
まず、上述の手順と同様に、一対のフランジ部20とガスケット30とを組み立てる。次に、フランジ部20に結合リング40を取り付けて締め付けるのであるが、この結合リング40の締め付け過程において、図5に示すように、フランジ部20に対して、結合リング40が正規の取り付け姿勢よりも前記所定角度以上傾いた姿勢となっている。なお、結合リング40が前記傾いた姿勢であることとは、ここでは、前記フランジ部20の軸A1と、結合リング40の軸A2とがなす傾斜角度が、前記所定角度以上である状態を指す。
【0028】
結合リング40を締め付けていくと、結合リング40の内径が狭まり、結合リング40の被矯正面44が、フランジ部20の取り付け矯正面51に近づいていく。この時、結合リング40が傾いているので、結合リング40の被矯正面44の一部44a(ここでは被矯正面44の一端部)が、前記取り付け矯正面51(ここでは取り付け矯正面51の外縁51a)に当接する。これにより、前記被矯正面44の一部44aは、それ以上配管10側に近づくことができなくなる。この状態において、被矯正面44の他の部分44b(ここでは被矯正面44の他端部)とフランジ部20の軸A1との距離は、被矯正面44の前記一部44aとフランジ部20の軸A1との距離よりも大きくなっている。
【0029】
その後、さらに結合リング40を締め付けていくと、被矯正面44の一部44aは、配管10側との距離(フランジ部20の軸A1との距離)を一定に保ったまま、移動しないか、又は軸方向と平行に移動する。これに対し、結合リング40の他の部分44bは、さらに配管10側に近づいていく。これにより、被矯正面44の他の部分44bとフランジ部20の軸A1との距離が縮まり、被矯正面44の一部44aとフランジ部20の軸A1との距離に近づいていく。その結果、前記結合リング40の傾きが小さくなり、結合リング40の姿勢は、正規の取り付け姿勢に近づいていく。
【0030】
上述の手順と同様に、取り付け矯正面51と被矯正面44との接近と並行して、前記凹溝43の傾斜面43aが、フランジ部20の傾斜面22を押圧し、その際に生じた軸方向への分力によって、フランジ部20同士が押し付けられて、配管10同士が気密に接続される。図5に示す締め付け完了前の状態と、図6に示す締め付け完了時の状態とを比較すると、締め付け完了時には、結合リング40の姿勢が改善されており、傾きが小さくなっていることが分かる。
【0031】
このような構成のものであれば、前記取り付け矯正面51が、前記フランジ部20に対し、前記結合リング40を正規の取り付け姿勢よりも所定角度以上傾いた姿勢のまま取り付けて締め付けた場合にのみ、締め付け完了前に当該結合リング40の一部44aに当接するとともに、前記一部44aのそれ以上の配管10側への接近を禁止し、その後の締め付けに伴って当該結合リング40の姿勢を前記正規の取り付け姿勢に近づけるので、結合リング40を取り付ける際に、結合リング40が配管10に対して斜めになってしまった場合であっても、結合リング40の一部44aが配管10側に近づかないようにするとともに、結合リング40の他の部分44bが配管10側に近づくようにして、前記フランジ部20に対する結合リング40の傾きを小さくすることができ、結合リング40の姿勢を改善することができる。その結果、結合リング40がフランジ部20に対して斜めに傾いた状態で取り付けられることを防止でき、フランジ部20を確実に結合でき、フランジ部20が設けられた配管10を確実に接続できる。
【0032】
また、結合リング40の軸方向の長さと、対向させた一対のフランジ部20及び突出部50の軸方向の長さとが略一致するように、取り付け矯正面51の軸方向の長さを設定してあるので、結合リング40から突出部50がほとんどはみ出さないようにでき、フランジ付き配管1の長さを可及的に短くすることができる。
【0033】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。例えば、取り付け矯正面は、フランジ部の傾斜面から突出する突出部に設けられるものとしたが、フランジ部の側周面や、前記配管の外周面に設けられるものとしてもよい。具体的な例としては、図7に示すように、結合リングの凹溝傾斜面に環状の突出部が設けられており、その突出部のラジアル方向内向きの面に被矯正面が形成されるとともに、フランジ部の側周面に取り付け矯正面が形成されたものを挙げることができる。また、配管の外周面に取り付け矯正面が形成されたものの例としては、図8に示すように、結合リングの縁を、ラジアル方向内向きにさらに突出させ、その突出部に被矯正面を形成したものを挙げることができる。また、突出部を、フランジ部又は配管と一体で設けるのではなく、別体で設けてもよい。その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【符号の説明】
【0034】
100・・・配管接続構造
10・・・配管
20・・・フランジ部
22・・・フランジ部の傾斜面
40・・・結合リング
43・・・凹溝
43a・・・結合リングの傾斜面
44・・・被矯正面
44a・・・被矯正面の一部
51・・・取り付け矯正面
A1・・・フランジ部の軸
A2・・・結合リングの軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の配管の端部にそれぞれ設けたフランジ部を対向させた状態で、内周面に凹溝が周方向に延びるように設けられた結合リングを、前記対向するフランジ部の外周縁部に外嵌させ、該結合リングをその内径が縮小するように締め付けることによって、前記凹溝の側面に形成した傾斜面がフランジ部の対向面とは反対側の裏面に形成した傾斜面を押圧し、その際に生じる軸方向の分力により前記フランジ部同士が圧着結合されるように構成したものであって、
前記フランジ部に対し、前記結合リングを正規の取り付け姿勢よりも所定角度以上傾いた姿勢のまま取り付けて締め付けた場合にのみ、締め付け完了前に当該結合リングの一部に当接するとともに、前記一部のそれ以上の配管側への接近を禁止し、その後の締め付けに伴って当該結合リングの姿勢を前記正規の取り付け姿勢に近づける取り付け矯正面を、前記フランジ部又は配管に設けたことを特徴とする配管接続構造。
【請求項2】
前記取り付け矯正面が、フランジ部の傾斜面の途中から突出する突出部に設けられている請求項1記載の配管接続構造。
【請求項3】
前記突出部が周回しており、前記取り付け矯正面が環状をなす請求項2記載の配管接続構造。
【請求項4】
請求項1記載の前記配管接続構造に用いられるものであって、
前記配管と、前記配管の端部に設けられた前記フランジ部と、前記配管又は前記フランジ部に設けられた前記取り付け矯正面とを具備するフランジ付き配管。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−117622(P2012−117622A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−268768(P2010−268768)
【出願日】平成22年12月1日(2010.12.1)
【出願人】(594165734)イハラサイエンス株式会社 (40)
【出願人】(000127961)株式会社堀場エステック (88)
【Fターム(参考)】