説明

配管溶接部の非破壊検査装置

【課題】設置場所が狭い配管の溶接箇所の検査が確実に行え、特にエルボと溶接する直管が短い場合でも、エルボの両側の溶接部を容易に検査できる装置を提供する。
【解決手段】配管溶接部の非破壊検査装置は、配管1の溶接部3aや3b部分近辺の所定位置に位置決め固定する検査機本体10及び固定部本体20と、これら各本体10、20間を直角又は平行に配置した状態で一体結合にする連結ユニット30とから構成する。検査機本体10には、駆動手段にて配管の周方向に回転する可動C形リング11を設けており、この可動C形リング11に、探触子55を配置する探触子ホルダ12を設けている。非破壊検査時に、可動C形リング11は溶接部の一方側から他方側に移動させられ、探触子55で溶接部を両側から検査する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管溶接部の非破壊検査装置に係り、特に配管の直管間にエルボを配置して溶接するエルボの溶接部を超音波探傷や過流探傷で非破壊検査するに好適な配管溶接部の非破壊検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、圧力容器に接続するような配管は、その溶接部を超音波探傷等の非破壊検査で欠陥検査を行っている。例えば、配管の直管間にエルボを配置し、両者間を溶接して一体にする配管の場合は、直管とエルボとの溶接部を配管外面から全周検査をするためには、探傷センサを配管外面に接近させ、溶接線に沿って全周を移動させて検査を行うことが必要である。
【0003】
このため、回転及び移動機能を有する駆動装置に探傷センサを備えており、更に駆動装置は配管への固定具と連結或いは一体化されている。また、固定具は検査する溶接部に接続された配管の直管部分に固定されるのが一般的である。
【0004】
従来の検査装置は、配管の表面の周方向に周回リング案内部となる軌道を設け、この軌道上に軌道に沿って走行する駆動装置本体を配置し、この駆動装置本体と共に周方向に移動する探触子で配管の溶接部を走査して超音波探傷や過流探傷を行うようにしているのが普通である。
【0005】
この種の装置として、例えば特許文献1に記載の超音波探傷装置が提案されている。この超音波探傷装置では、配管の外表面に周回リング案内部を着脱自在に取付け、この周回リング案内部に沿って移動し、かつ配管の長手方向にのびたアームを有する周回リングを備えている。そして、このアーム上に、アームに沿って移動する探触子移動部に第一の超音波探触子を設けると共に、同様に探触子移動部に設ける探触子保持アームに第二の超音波探触子を設け、これらの超音波探触子を配管の長手方向に所定の間隔をおいて保持させて構成し、配管の溶接部を各超音波探触子によって両側から探傷するようにしている。
【0006】
【特許文献1】特開平7−181171号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1の超音波探傷装置では、配管の直管部が十分に長くて固定器具や駆動装置を取付けて固定できると共に、探傷探触子の動作を妨げない場合の配管における溶接部の検査に限定される。このため、特に圧力容器に接続する配管のように、配管の設置場所での制限があって、直管部が短くて超音波探傷装置を構成する固定具と駆動装置を取付ける空間がない場合等には、配管に取付けて溶接部の検査に使用することができない問題があった。
【0008】
このように、検査装置を用いて配管の溶接部の探傷検査できない場合には、例えば目視検査、浸透探傷検査、磁粉探傷検査、或いは人手による超音波探傷検査或いは放射線透過検査等の他の検査に頼らざるを得ず、溶接部の亀裂等の欠陥寸法及び欠陥深さを検査するには検査精度が低下する欠点があった。
【0009】
本発明の目的は、設置場所が狭い配管の溶接箇所の検査が確実に行え、特にエルボと直管とを溶接する構造で、直管が短い場合であってもエルボの両側に存在する溶接部を容易に検査できる配管溶接部の非破壊検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の配管溶接部の非破壊検査装置は、配管に挿入可能な開口部を形成して、溶接部を有する配管外面の所定位置に配置する検査機本体と、配管に挿入可能な寸法の開口部を形成して、配管外面の所定位置に位置決め固定する固定部本体と、前記の検査機本体と固定部本体間を一体に結合して両者の位置関係を維持する連結ユニットとを備え、前記検査機本体には、駆動手段にて配管の周方向に回転する可動C形リングを配置し、前記可動C形リングに、探触子を配置する探触子ホルダを設けて構成する。
【発明の効果】
【0011】
本発明ように配管溶接部の非破壊検査装置を構成すれば、設置場所が狭い配管の溶接部の検査を確実に行うことができ、特にエルボと溶接接続する直管が短い配管構成でも、エルボの両側の溶接部を容易に検査することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の配管溶接部の非破壊検査装置では、検査機本体と固定部本体の双方は、配管に挿入可能な開口部を形成して溶接部のある配管外面の所定位置に、直角或いは並行位置関係に配置する。そして、これら検査機本体と固定部本体とは、連結ユニットで一体に結合して両者の位置関係を維持する。検査機本体には、駆動手段にて配管の周方向に回転駆動する可動C形リングを配置しており、この可動C形リングには、溶接部の非破壊検査を行う探触子を配置する探触子ホルダを設けている。
【実施例1】
【0013】
以下、本発明の配管溶接部の非破壊検査装置を、超音波探傷で非破壊検査を行う例の図1に示す実施例を用いて説明する。この図1は、直管1a、1b間にエルボ2を配置し、溶接部3a、3bで結合した配管1部分に、非破壊検査装置を配置し、溶接部3aを超音波探傷の検査を行う状態を示している。
本発明の配管溶接部の非破壊検査装置は、後述するようにそれぞれ配管1の所定部分に挿入可能な寸法の開口部を形成して所定位置に挿入配置する検査機本体10、及び配管の所定位置に挿入可能な寸法の開口部を形成して配置すると共に位置決め固定する固定部本体20と、これら各本体10、20間を結合して一体にし、固定部本体20側で検査機本体10を支持して両者の位置関係を維持する連結ユニット30とから構成している。この例は、溶接部3aを非破壊検査するため、配管1へ水平に挿入配置した検査機本体10と、配管の別の部分へ垂直に挿入固定する固定部本体20とは、両者の配置位置の関係が直角の状態である場合を示している。
【0014】
検査機本体10には、配管1の周方向に全周回転させるため、英文字のC形状に形成した板状の可動C形リング11を有し、この可動C形リング11には、探触子を固定するための探触子ホルダ12を着脱可能に設けている。可動C形リング11と共に回転する図5に示す如く探触子ホルダ12に配置された探触子55には、パルス信号を送信および超音波エコーを受信するための超音波探傷器43を接続する。固定部本体20に設けるエアシリンダ21及び連結ユニット30に設けるエアシリンダ31には、それぞれこれらの駆動用の圧縮空気供給ユニット47を接続し、圧縮空気を供給する。
非破壊検査装置の近傍には、配管溶接部の検査時に使用する探傷データの収録処理装置41及びデータ処理部の処理結果を表示するための表示装置42を配置する。収録処理装置41は、可動C形リング11を回転駆動するモータ13及び超音波探傷器43等を制御するための操作スイッチを有する制御部44、探傷データの演算処理部45及び探傷データを処理するためのデータ処理部46から構成する公知の装置を用いている。
【0015】
検査機本体10は、配管外面に挿入可能な寸法の開口を形成する固定板14及び固定板14に対して平行移動が可能にした可動板15や、可動板15の後述する駆動手段部分を覆う保護板16を有している。
【0016】
固定板14には、可動板15上部の左右に案内棒18を貫通するように設け、また図2に示すようにモータにて回転するボールねじ17を設けている。このボールねじ17を、可動板15の上面部に設ける固定ナット17aと係合させ、平行移動手段としている。平行移動手段は、ボールねじ17が例えば収録処理装置41の制御部44から指示してモータを回転すると、可動板15を案内棒18で案内させ、矢印で示す如く前後に平行移動が円滑に行えるようにしている。この平行移動手段によって、探触子ホルダ12を有する可動C形リング11が配置される可動板15は、配管1の溶接部の一方側から他方側へ円滑に移動でき、溶接部の非破壊検査を両側からが行うことができる。
【0017】
また、固定板14の開口部分には、図3に示すように所定間隔をおいて芯出し冶具18a、18bを配管面側に設けており、配管に検査機本体10を挿入したときには、この芯出し冶具18a、18bが配管の外周面に接し、検査機本体10の配置位置が定まり、可動C形リング11は配管1と同心円に配置され、配管1の全周を支障なく回転できるようになる。
【0018】
可動C形リング11は、その外周部分に外歯車を形成しており、これに可動板15の左右に配置する駆動歯車51a、51bが係合し、左右の駆動歯車51a、51bの少なくとも一方が係合した状態で、可動C形リング11を駆動し、配管の全周を回転させる。
【0019】
可動C形リング11を配管1の周方向へ回転駆動するため、図4に示すように駆動歯車51a、51bと同軸に設ける各プーリ52a、52b、このプーリ52a、52bで駆動歯車51a、51bを同時に回転させるため、駆動力伝達にモータ13で駆動するプーリベルト53a、53b、53cを備え、歯車伝達方式でも何ら支障のない駆動手段としている。
【0020】
上記した平行移動手段や駆動手段は、図の例に限ることなく検査機本体10の構造変更等に併せて適宜変更して使用することができる。例えば、平行移動手段では、これを構成するボールねじ17、固定ナット17a更には案内棒18の配置に関しては、ボールねじ17と固定ナット17aとを2組設け、これで案内棒18を省略して兼用させることもできる。
【0021】
可動C形リング11に設ける探触子ホルダ12は、図5に示すように正面中央部等の取付け易い位置にねじ等の固定材54で着脱可能に設ける。探触子ホルダ12には、押さえばね56で配管1側に押圧される一つの探触子55を配置し、この探触子55が可動C形リング11の回転で配管1外面を摺動し、上記した可動板15の平行移動の動作を活用して溶接部の各側面から非破壊検査を実施する。
【0022】
また、固定部本体20は、図6や図7に示すように固定下板22と固定上板23とを一定寸法を離して一体に結合し、この間に連結ユニット30用の結合材24を上部に設けて構成している。これら固定下板22と固定上板23と結合材24には、連結ユニット30用の結合溝25を形成している。
【0023】
固定下板22と固定上板23との空間部分には、エアシリンダ21や配管1と対向する押付け板26を配置し、エアシリンダ21の先端に設ける可動アーム27には、可動軸28aを中心として回転して押付け板26を配管1外面に押す押付け機構部28を結合している。その上、固定下板22と固定上板23の配管側面には、固定部本体20を配管1に挿入した時に接触する接触部29を形成している。
【0024】
更に、固定下板22の外面には、連結ユニット30を配置する際の挿入ガイド57を結合材24相当位置に設けると共に位置決め板58を取付け、また固定部本体20を配管1外面に配置して押付け板26と接触部29とで所定箇所に適切に固定するため、水準器60を取付けている。
【0025】
上記した固定部本体20を、配管に挿入して固定する前の状態を図8(a)に示し、またエアシリンダ21を動かして押付け板26を配管1側に移動させ、固定部本体20を配管1に押圧固定したときの状態を図8(b)に示したものである。押付け板26と接触部29の組合せで固定部本体20を配管1に固定する代りに、接触部29の位置に押付け板26相当の部材を配置して使用することもできる。
【0026】
配管1外面の所定位置に固定した固定部本体20には、検査機本体10に取付けた連結ユニット30を図9の位置関係で示すように位置決めして配置し、挿入ガイド57間に案内されて連結ユニット30のガイド面59a、59bが結合材24等に適切に接触するようにしている。
【0027】
連結ユニット30は、図10(a)に示すように固定部本体20との位置決めのために用いるガイド板32a、32bを連結材32cにて一体にし、このガイド板32a、32b間に案内軸36及びこれに係合してエアシリンダ31のピストン35の動作で左右に動く連結可動板33を配置する。連結ユニット30を、図1のように検査機本体10と固定部本体20とが直角位置の状態で使用するときには、連結可動板33には、固定部本体20の結合溝25に対応する面に結合ピン34を設け、結合溝25に結合ピン34が挿入できるように構成する。
【0028】
ガイド板32a、32bの自由端を検査機本体10に取付けて、固定部本体20との結合する。それ故、連結ユニット30にも連結材32c部分に、固定部本体20と同様に水準器60を取付け、検査機本体10に結合して配管1へ挿入して配置し、固定部本体20と一体に連結するときに活用する。
【0029】
ピストン35によって動く連結可動板53aと結合ピン54aは、結合溝25に結合ピン34を結合溝25に挿入するとき、連結可動板34の移動前の状態では図10(b)に示す状態にあり、また移動後は図10(c)に示す状態となり、検査機本体10及び連結ユニット30を固定部本体20と結合して一体にする。
【0030】
検査対象の溶接部3aを非破壊検査するため、配管1に図1のように検査機本体10と固定部本体20とを直角の位置関係に配置するとき、連結ユニット30を用いての連結過程について、図11を用いて説明する。連結ユニット30は、図11(a)のように予め検査機本体10に固定しており、検査機本体10と連結ユニット30とを配管1に挿入固定した固定部本体20の上方から図11(b)の状態に吊降ろし、連結可動板33の結合ピン34を固定部本体20の結合溝25に挿入する。
【0031】
連結ユニット30は、挿入時に図12(a)、(b)、(c)に順に示すように挿入ガイド57に案内されて、連結可動板34面の結合ピン34を結合溝25部分に近づけた状態から、両者の位置合わせが終了した状態を経て、結合溝25部分に適切に挿入し、連結可動板34の移動で結合溝25と結合が行われる。
【0032】
図13に、配管1に非破壊探傷装置を挿入配置し、溶接部3bを非破壊検査する状態を示している。このときは場合、配管1に位置決め固定する固定部本体20に対して、検査機本体10を平行の状態に配置し、これら両者を連結ユニット30によって一体に結合する。このような平行の配置状態の場合に使用する連結ユニット30は、図14(a)に示すように上記した図10(a)と同様の構成である。図14(a)では、連結可動板34に設ける結合ピン34を、固定部本体20の結合溝に挿入する都合上、連結可動板34の長手方向の端面に取付けている点が相違する。
検査機本体10と固定部本体20とを平行配置する図13の場合で、結合溝25に結合ピン34を結合溝25に挿入するとき、連結可動板34の移動前は図14(b)に示す状態にあり、また移動後は図14(c)に示す状態となり、検査機本体10及び連結ユニット30を固定部本体20と結合して一体にする。
【0033】
次に、本発明の非破壊検査装置での非破壊検査の手順について、図15のフローチャートを用いて説明する。まず、溶接部の検査位置を確認し(ステップS1)、次に連結ユニット30を検査機本体10に予め取付ける(ステップS2)。このとき、検査機本体10と固定部本体20の配置状態に応じて、即ち両者の配置関係が直角の状態である場合は、図10(a)の連結ユニット30を使用し、また両者の配置関係が平行の状態である場合は、図14(a)の連結ユニット30を使用する。
【0034】
続いて、検査対象の溶接部の位置を考慮し、上記したように固定部本体20を吊って移動し、配管1の溶接部の近傍に挿入しエアシリンダ21の動作で固定し(ステップS3)、次に吊って配管1の所定位置に移動して検査機本体10及び連結ユニット30を配置後、連結ユニット30のエアシリンダ31を動作させて図1や図13に示すように固定部本体20に一体に結合させる(ステップS4)。
この状態において、可動C形リング11が配管1の全周を回転するとき、探触子ホルダ12に配置した探触子55が、配管1の溶接部の探傷を一方側から行い、その後に上記した如く可動板15の平行移動後、配管1の溶接部の探傷を他方側からも実施する(ステップS5)。溶接部の両側の探傷が終了すれば、固定部本体20や連結ユニット30のエアシリンダ21、31に供給していた圧縮空気を排気してから、検査機本体10と固定部本体20の結合が解かれる連結ユニット30の切り離しを行い(ステップS6)、その後配管1から非破壊検査装置の全体を取外し(ステップS7)、溶接部の検査が終了する。
【0035】
本発明では、エルボ2の両端に溶接される直管1a、1bの2本のうち、いずれか1本が非破壊検査装置を取付けるのに十分な寸法、例えば50mm程度の長さがあれば、検査機本体10の可動板14を、溶接部の一方側から他方側に移動させることにより、探触子55を配置した可動C形リング11を配管1の全周を回転させて、エルボ2両側の溶接部3a、3bの非破壊検査を容易に行うことができる。特に本発明は、圧力容器に接続する配管等において、配管の設置スペースが少なく、エルボと溶接接続する直管が短い場合に、溶接部の非破壊検査を行うのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の一実施例である配管溶接部の非破壊検査装置の斜視図である。
【図2】本発明の配管溶接部の非破壊検査装置を構成する検査機本体の要部を示す斜視図である。
【図3】本発明で用いる検査機本体を図2とは反対側から見た状態の斜視図である。
【図4】本発明で用いる検査機本体における可動C形リングの部分を示す構成図である。
【図5】本発明で用いる検査機本体における探触子ホルダの取付け状態を示す正面図である。
【図6】本発明の配管溶接部の非破壊検査装置を構成する固定部本体の要部を示す斜視図である。
【図7】本発明で用いる固定部本体を配管に取付けた状態を示す斜視図である。
【図8】本発明で用いる固定部本体の配管への取付け状態を示す構成図である。
【図9】本発明で用いる固定部本体と連結ユニットの位置関係を示す斜視図である。
【図10】本発明の配管溶接部の非破壊検査装置を構成する連結ユニットを示す図である。
【図11】本発明の配管溶接部の非破壊検査装置における結合部分の状態を示す斜視図である。
【図12】本発明の配管溶接部の非破壊検査装置における連結ユニットの結合過程の状況を示す斜視図である。
【図13】本発明の配管溶接部の非破壊検査装置での別の使用状況を示す斜視図である。
【図14】本発明で用いる連結ユニットの図13での状態を示す構成図である。
【図15】本発明の配管溶接部の非破壊検査装置による検査手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0037】
1…配管、1a、1b…直管、2…エルボ、3a、3b…溶接部、10…検査機本体、11…可動C形リング、12…探触子ホルダ、13…モータ、14…固定板、15…可動板、17…ボールねじ、17…固定ナット、20…固定部本体、21、31…エアシリンダ、26…取付け板、30…連結ユニット、33…連結可動板、34…結合ピン、51a、51b…駆動歯車、52a、52b…プーリ、53a、53b、53c…プーリベルト、55…探触子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配管に挿入可能な開口部を形成して、溶接部を有する配管外面の所定位置に配置する検査機本体と、配管に挿入可能な寸法の開口部を形成して、配管外面の所定位置に位置決め固定する固定部本体と、前記検査機本体と固定部本体間を一体に結合して両者の位置関係を維持する連結ユニットとを備え、前記検査機本体には、駆動手段により配管の周方向に回転する可動C形リングを配置し、前記可動C形リングに、探触子を配置する探触子ホルダを設けて構成したことを特徴とする配管溶接部の非破壊検査装置。
【請求項2】
請求項1において、前記検査機本体は、配管外面に配置する固定板と、可動C形リングを回転可能に保持する可動板と、前記固定板と可動板に設ける並行移動手段とを有し、前記並行移動手段にて可動板を固定板に対して平行移動が可能に構成したことを特徴とする配管溶接部の非破壊検査装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記可動C形リングの外周面に外歯車を設け、前記外歯車に係合して前記可動C形リングを回転させる歯車を、前記検査機本体に所定間隔で配置し、前記歯車を駆動する駆動手段を備えて構成したことを特徴とする配管溶接部の非破壊検査装置。
【請求項4】
請求項2において、前記並行移動手段は、前記固定板側に固定するボールねじと、前記可動板に取付けてボールねじに係合する固定ナットとから構成したことを特徴とする配管溶接部の非破壊検査装置。
【請求項5】
請求項3において、前記駆動手段には、歯車を駆動するプーリベルトを有して構成したことを特徴とする配管溶接部の非破壊検査装置。
【請求項6】
請求項1から3のいずれかにおいて、前記連結ユニットは、検査機本体と固定部本体とが直角の配置関係を維持するように一体に結合するものであることを特徴とする配管溶接部の非破壊検査装置。
【請求項7】
請求項1から3のいずれかにおいて、前記連結ユニットは、検査機本体と固定部本体とが平行の配置関係を維持するように一体に結合するものであることを特徴とする配管溶接部の非破壊検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2007−132667(P2007−132667A)
【公開日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−322996(P2005−322996)
【出願日】平成17年11月8日(2005.11.8)
【出願人】(390023928)日立エンジニアリング株式会社 (134)
【Fターム(参考)】