説明

配管系において直列使用するためのウェーハ形状中空繊維モジュール

配管系において直列使用するように適合化されたウェーハ形状中空繊維モジュール。配管システムは、2つの規格ボルト留めフランジ連結部と、これらの2つの規格ボルト留めフランジ連結部の間にシールされる少なくとも1つのウェーハ形状中空繊維モジュールとを備えてよい。ウェーハ形状中空繊維モジュールは、開端部と、第1のシール表面および入口ポートを有する閉端部と、を有する円筒状ハウジング、円筒状ハウジングを貫通する少なくとも1つの側部ポート、ならびに、第2のシール表面および出口ポートを有し開端部に接合される端部キャップを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2008年6月5日に出願された米国仮出願第61/059,054号の利益を主張するものである。
【0002】
本出願は、中空繊維モジュールに関し、詳細には、新規のまたは既存の配管系において直列使用するためのウェーハ形状中空繊維モジュールと、その製造方法とに関する。
【背景技術】
【0003】
中空繊維膜コンタクタは、混入ガスの液体からの除去、液体からの気泡除去、液体のろ過、およびガスの液体への付加を含む(しかしそれらに限定されない)、多数の目的に対して使用し得る。膜コンタクタは、多数の様々な用途において使用することができ、例えば、中空繊維膜コンタクタは、水の直列型pH調節について使用することが可能である。
【0004】
細長い円筒状中空繊維膜コンタクタについての現行の設計は、ポッティング材料からなる対向する環状リング中に埋め込まれた中空繊維マットを含み、中空繊維部材の端部が、開口している。さらに、これらの埋め込まれたマットは、中空繊維部材の主軸に沿って細長い円筒状ハウジング内に挿入されて、デバイスを形成する。この現行の設計は有効であるが、1つまたは複数の課題または問題を有し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現行の設計が有し得る1つの問題は、このハウジングによって、パイプ、チューブ、ダクト、等々の新規のもしくは既存の配管系との直列でのモジュールの容易な設置、交換、または維持が、可能にならない場合がある点である。現行の設計が有し得るもう1つの問題は、このデバイスを通して流体を移動させることに伴う圧力降下量である。
【0006】
新規のまたは既存の配管系において直列使用するためのウェーハ形状中空繊維モジュールの本発明の少なくとも1つの実施形態は、これらの問題の1つまたは複数に対処するように設計される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の少なくとも1つの実施形態が、配管系において直列使用するためのウェーハ形状中空繊維モジュールを備える。この実施形態においては、配管系は、2つの規格ボルト留めフランジ連結部と、これらの2つの規格ボルト留めフランジ連結部の間にシールされる少なくとも1つのウェーハ形状中空繊維モジュールとを備える。少なくとも1つの実施形態においては、ウェーハ形状中空繊維モジュールは、開端部と、入口ポートを有する第1のシール表面を有する閉端部と、を有する円筒状ハウジング、円筒状ハウジングを貫通する少なくとも1つの側部ポート、出口ポートを有する第2のシール表面を有し開端部に接合される端部キャップ、複数の中空繊維を備える円筒状ハウジング内の膜マットのスタック、ならびに、膜マットを互いに接合し、同時に円筒状ハウジングの閉端部にスタックの一方の端部を接合し、端部キャップにスタックの他方の端部を接合し、それによりハウジング内において内部チャンバおよび少なくとも1つの外部チャンバを画成するポッティング材料であり、入口ポートおよび出口ポートが内部チャンバと連通状態にある、ポッティング材料を備える。
【0008】
本発明を例示するために、図面では、現時点において好ましいものであり得る形態を示す。しかし、本発明は、示される正確な構成および手段に限定されないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の少なくとも1つの実施形態によるウェーハ形状中空繊維モジュールの断面斜視図である。
【図2】直列に設置された図1のウェーハ形状中空繊維モジュールを有する配管系の斜視図である。
【図3】直列に設置された図1のウェーハ形状中空繊維モジュールを有する、図2の配管系の断面図である。
【図4】本発明の少なくとも1つの実施形態による、少なくとも1つの流体ラインを処理する方法の一実施形態の図である。
【図5】本発明の少なくとも1つの実施形態によるウェーハ形状中空繊維モジュールの製造方法の一実施形態の図である。
【図6A】本発明の選択された実施形態によるモジュールの整列されたスタックの概略図である。
【図6B】本発明の選択された実施形態によるモジュールの整列されたスタックの概略図である。
【図6C】本発明の選択された実施形態によるモジュールの整列されたスタックの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
同様の数字が同様の要素を示す図面を参照すると、図1には、ウェーハ形状中空繊維モジュール14の一実施形態が示される。ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、図2に図示されるように新規のまたは既存の配管系10との直列での設置用の、交換用の、または維持のための、中空繊維モジュールを提供するためのものであってよい。ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、概して、円筒状ハウジング16、端部キャップ28、ポッティング材料38、および膜マットのスタック34を備え得る。モジュール14が、再利用材料、天然材料、再生可能材料、再利用可能材料、バイオ材料、もしくは同様の材料を含み得るまたはそれらから作製され得ること、モジュール14が、例えば分離可能構成要素からなど、容易に再利用されるように作製され得ること、および/または、円筒状ハウジング16が、再使用可能であること、等々が好ましい場合がある。このモジュールは、民生利用、産業利用、業務利用、住居利用、軍事利用、航空宇宙利用、航空利用、海事利用、自治体利用、および/または同様の利用に適合され得る。
【0011】
円筒状ハウジング16は、ウェーハ形状中空繊維モジュール14とともに含まれてよい。図1を参照されたい。円筒状ハウジング16は、膜マットのスタック34を収容するためのものであってよい。円筒状ハウジング16は、膜マットのスタック34を収容するための任意のデバイスであってよい。円筒状ハウジング16は、閉端部20、開端部18、および少なくとも1つの側部ポート26を備える概してウェーハ形状のハウジングであってよい。円筒状ハウジング16は、膜マットのスタック34を受容するようにサイズ設定されてよい。円筒状ハウジング16は、円形内部形状またはダブル「D」内部形状を含む(しかしそれらに限定されない)、任意の内部形状を有してよい。ポッティング材料38が、円筒状ハウジング16を、内部チャンバ40と少なくとも1つの外部チャンバ42とに分割してよい。円筒状ハウジング16、側部ポート26、および端部キャップ28は、金属、プラスチック、または複合材料を含む、任意の材料から作製されてよい。好ましくは、円筒状ハウジング16は、成形ピースであってよい。円筒状ハウジング16、側部ポート26、および端部キャップ28は、例えば、アクリロニトリルブタジエンスチレン(「ABS」)またはポリカーボネートなどの剛性材料から製造されてよい。円筒状ハウジング16は、その中心から外方端部までの距離により画定されるハウジング直径44を有し得る。
【0012】
一実施形態においては、円筒状ハウジング16は、配管系10の2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間に位置決めされ得るように、モジュール14の形状およびサイズを与えるように寸法設定され得る(図2および図3を参照)。例えば、4インチ直径のパイプについては、ハウジング直径44は、約6.75インチであってよい。これにより、モジュール14は、4インチ直径パイプ62にフィットするように適合化された規格ボルト留めフランジ連結部12のボルト13の間に、容易に設置され得る、交換され得る、または維持され得るようになる。
【0013】
端部キャップ28は、円筒状ハウジング16の開端部18に接合され得る。図1を参照されたい。端部キャップ28は、円筒状ハウジング16を閉じるためのものであってよい。膜マットのスタック34が、円筒状ハウジング16内に挿入された後に、端部キャップ28は、円筒状ハウジング16の開端部18に接合され得る。好ましくは、端部キャップ28は、気密シールによって、円筒状ハウジング16の外壁部に接合され得る。かかるシール手段には、接着部、溶接部、スピン溶接部、ねじ留め部、およびOリング等々が含まれ得る。出口ポート32が、端部キャップ28中に含まれてよい。さらに、端部キャップ28は、第2のシール表面30を備えてよい。一実施形態においては、端部キャップ28は、空気流が頭隙70全体を通過することが可能になるように、内側に環状溝を備えてよい。
【0014】
入口ポート24および出口ポート32が、ウェーハ形状中空繊維モジュール14中に含まれてよい。図1を参照されたい。閉端部20は、円筒状ハウジング16内に流体を受けるための入口ポート24を備えてよい。円形入口ポート24は、閉端部20中の開口25によって画成され得る。端部キャップ28は、円筒状ハウジング16から流体を排出するための出口ポート32を備えてよい。円形出口ポート32は、端部キャップ28中の開口33によって画成され得る。入口ポート24および出口ポート32は、内部チャンバ40により互いに連通状態にあってよい。入口ポート24および出口ポート32は、組み合わされた状態において、流体ラインまたは流体流が、円筒状ハウジング16を通り内部チャンバ40内に移動するのを可能にし得る。入口ポート24および出口ポート32は、流体ラインがウェーハ形状モジュール14を通りいずれかの方向に流れることが可能となるように、反転可能であってよい。入口ポート24および出口ポート32は、それぞれ、閉端部20および端部キャップ28中の開口であってよい。閉端部20および開端部18中のこれらの開口は、円形を含む(しかしそれに限定されない)、任意の形状であってよい。
【0015】
流体ラインは、液体ライン、ガスライン、真空ライン、周囲空気ライン、超臨界流体、またはモジュール14の所望の用途に応じた任意の他の流体ラインを含む(しかしそれらに限定されない)、任意の流体ラインであってよい。本明細書において使用される際に、液体または液体ラインは、逆浸透透過水、逆浸透濃縮水、地下水、地表水、脱イオン水、蒸留水、超純水、現像液溶液、被覆剤溶液、尿、血液、化学薬品、飲用液体、または任意の他の液体もしくは混合物を含む(しかしそれらに限定されない)、任意のタイプの液体であってよい。本明細書において使用される際に、ガスまたはガスラインは、煙道ガス、通気孔ガス、アンモニア、アルゴン、硫化水素、塩化水素、塩素水、CO2、SO2、NO2/NO(NOX)、アンモニア、H2S、または任意の他のガスもしくは混合物を含む(しかしそれらに限定されない)、任意のタイプのガスであってよい。
【0016】
少なくとも1つの側部ポート26は、円筒状ハウジング16中に設けられてよい。図1および図2を参照されたい。側部ポート26は、開端部18と閉端部20との間のいずれかの位置にあってよい。側部ポート26は、外部チャンバ42を介してスタック34の中空繊維36と連通状態にあってよい。好ましくは、1つの側部ポート26が、各外部チャンバ42の中心に位置決めされるべきである。さらに、各側部ポート26は、迅速連結取付具、ねじ式取付具、圧縮取付具、ねじりロック取付具、ルエル式取付具、または、真空ライン、ガスライン、液体ライン、もしくは任意の他のタイプの流体ラインに連結するための他の取付具を含む(しかしそれらに限定されない)、着脱自在な取付部を備えてよい。一実施形態においては、側部ポート26は、外部チャンバ42を介して中空繊維36に真空または部分真空を供給するためのものであってよい。別の実施形態においては、側部ポート26は、1つの外部チャンバ42から中空繊維36を通り別の外部チャンバ42まで、モジュール14中のガスを一掃するためのものであってよい。さらに別の実施形態においては、側部ポート26は、外部チャンバまたは複数の外部チャンバ42を介して中空繊維36に加圧ガスを供給するためのものであってよい。さらに別の実施形態においては、側部ポート26は、外部チャンバまたは複数の外部チャンバ42を経由して中空繊維36を通して液体を移動させるためのものであってよい。
【0017】
第1のシール表面22が、閉端部20上に含まれてよい。図1を参照されたい。第1のシール表面22は、規格ボルト留めフランジ連結部12bでウェーハ形状中空繊維モジュール14をシールするための表面を提供するためのものであってよい(モジュール14は、反転可能であり、第1のシール表面22は、ボルト留めフランジ連結部12aまたは12bにシールされ得ることを理解されたい)。図2を参照されたい。第1のシール表面22は、平坦表面を含む(しかしそれに限定されない)、規格ボルト留めフランジ連結部12bでウェーハ形状中空繊維モジュール14をシールすることが可能な閉端部20上の任意の表面であってよい。この平坦表面は、平坦壁部または規格ガスケット(プラスチックガスケット、ゴムガスケット、Oリング、紙環状ガスケット、ゲル、またはコーキング等々)を含む任意の手段によって、規格ボルト留めフランジ連結部12にシールされ得る。一実施形態においては、第1のシール表面22は、第1の外側半径50と第1の内側半径52とによって画定され得る。第1の外側半径50は、円筒状ハウジング16の半径であってよく、第1の内側半径52は、入口ポート24の半径であってよい。一実施形態においては、第1のシール表面22は、少なくとも約0.1インチである、第1の外側半径50と第1の内側半径52との差異によって画定され得る。1つの好ましい実施形態においては、第1のシール表面22は、少なくとも約0.188インチである、第1の外側半径50と第1の内側半径52との差異によって画定され得る。
【0018】
第2のシール表面30が、端部キャップ28上に含まれてよい。図1を参照されたい。第2のシール表面30は、規格ボルト留めフランジ連結部12aでウェーハ形状中空繊維モジュール14をシールするための表面を提供するためのものであってよい(モジュール14は、反転可能であり、第2のシール表面30は、ボルト留めフランジ連結部12aまたは12bにシールされ得ることを理解されたい)。図2を参照されたい。一実施形態においては、第2のシール表面30は、第1のシール表面22と同一のサイズであってよいが、ウェーハ形状中空繊維モジュール14の対向端部上に位置し得る。第2のシール表面30は、平坦表面を含む(しかしそれに限定されない)、規格ボルト留めフランジ連結部12aでウェーハ形状中空繊維モジュール14をシールすることが可能な端部キャップ28上の任意の表面であってよい。この平坦表面は、平坦壁部または規格ガスケット(プラスチックガスケット、ゴムガスケット、Oリング、紙環状ガスケット、ゲル、またはコーキング等々)を含む任意の手段によって、規格ボルト留めフランジ連結部12にシールされ得る。一実施形態においては、第2のシール表面30は、第2の外側半径56と第2の内側半径58とによって画定され得る。第2の外側半径56は、端部キャップ28の半径であってよく、第2の内側半径58は、出口ポート32の半径であってよい。一実施形態においては、第2のシール表面30は、少なくとも約0.1インチである、第2の外側半径56と第2の内側半径58との差異によって画定され得る。1つの好ましい実施形態においては、第2のシール表面30は、少なくとも約0.188インチである、第2の外側半径56と第2の内側半径58との差異によって画定され得る。
【0019】
膜マットのスタック34は、円筒状ハウジング16内に挿入され得る。図1を参照されたい。膜マットのスタック34は、閉端部20と端部キャップ28との間に挟まれてよい。ポッティング材料38が、スタック34を共に接合し、円筒状ハウジング16内において定位置にスタック34を保持してよい。スタック34の膜マットは、各膜マットの中空繊維部材36が整列され、それによりガスがウェーハ形状中空繊維モジュール14中で一掃され得るように、積層されてよい。さらに、スタック34の膜マットは、1つおきの膜マットの中空繊維部材36が垂直に整列されて、ガスが2つの異なる方向へとモジュール14中で一掃され得るように、または2つの異なるガスがモジュール14中で一掃され得るように、積層されてよい。膜マットは、複数の共に接合された中空繊維部材36を含む概して平坦な構造体へと、織成されて、編成されて、または他の態様で共に接合されてよい。膜マットは、円筒状ハウジング16の長手方向軸に対して実質的に垂直方向に積層されてよい。スタック34の膜マットの寸法は、スタック34が円筒状ハウジング16内に挿入される場合に、スタック34の周囲端部68と円筒状ハウジング16の内壁部との間に頭隙70が作られ得るように、円筒状ハウジング16よりも若干小さくてよい(図1を参照)。スタック34の膜マットは、円形形状またはダブル「D」形状を含む(しかしそれらに限定されない)、任意の形状に切断されてよい。
【0020】
少なくとも1つの実施形態によれば、有効な膜マットのスタック34のアスペクト比(「有効スタックアスペクト比」)は、スタック厚に対する、有効スタック直径(ポッティング材料の内径または入口開口の直径の、いずれか小さい方)の比として定義される。例えば、選択される実施形態によれば、有効スタックアスペクト比は、約1から8の範囲であってよく、好ましくは約1から6の範囲であってよく、さらに好ましくは約1から4の範囲であってよく、最も好ましくは1.5から3の範囲であってよい。モジュールの特定の用途、所望の圧力降下、および/またはモジュール製造プロセス等々に応じて、有効スタックアスペクト比はより大きくまたはより小さくてもよいことが理解されよう。
【0021】
少なくともいくつかの特定の例によれば、モジュール14は、以下のおおよその有効スタック直径およびスタック厚、すなわち、1インチ直径および1/2インチ厚、2インチ直径および3/4インチ厚、3インチ直径および1インチ厚、4インチ直径および1.5インチ厚、6インチ直径および3インチ厚、ならびに8インチ直径および3インチ厚等々を有する膜マットスタックを備え得る。
【0022】
中空繊維部材36は、膜マットのスタック34中に含まれてよい。図1を参照されたい。中空繊維部材36は、外部チャンバまたは複数の外部チャンバ42を介して側部ポート26と連通する開端部を有してよい。中空繊維部材36は、内部チャンバ40と外部チャンバまたは複数の外部チャンバ42との間を連通させて、例えば混入ガスの液体からの除去、液体からの気泡除去、液体のろ過、ガスの液体への付加、またはガスへの給湿等々を可能にするためのものであってよい。一実施形態においては、中空繊維部材36は、内部チャンバ40からポッティング材料38を通り外部チャンバまたは複数の外部チャンバ42内へと延在してよい。膜マットのスタック34の中空繊維部材36は、同様の材料および特性からなるものであってよく、あるいは様々な材料および/または特性からなるものであってよい。中空繊維部材36は、内腔および内腔を囲む壁部を有する繊維であってよい。中空繊維部材36は、中実壁部、多孔質壁部、または微孔質壁部(例えば、対称孔、非対称孔、およびスキン膜等々)を有してよい。中空繊維部材36は、任意の適切な材料から作製され得る。かかる材料には、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン(例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリールスルホン)、セルロースおよびその誘導体、PVDF、ポリフェニルオキサイド(PPO)、PFAA、PTFE、他のフッ化ポリマー、ポリアミド、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリイミド、イオン交換膜(例えば、Nafion(登録商標))等々が含まれる。
【0023】
ポッティング材料38は、ウェーハ形状中空繊維モジュール14内に流体密封環状壁部または部分環状壁部を与えるためのものであってよい。図1を参照されたい。ポッティング材料38は、円筒状ハウジング16を内部チャンバ40と少なくとも1つの外部チャンバ42とに分割する、流体密封環状壁部または部分環状壁部であってよい。ポッティング材料38により画成される流体密封環状壁部または部分環状壁部は、閉端部20および端部キャップ28に接合されてよく、さらにスタック34の各膜マット間で連続するまたは一体であるものであってよい。これにより、ポッティング材料38は、円筒状ハウジング16および端部キャップ28に対してデバイス強度を与えることができる。ポッティング材料38は、閉端部20と端部キャップ28との間において、円筒状ハウジング16と膜マットのスタック34との間の流体密封係合を維持し得る。ポッティング材料38は、例えば任意の適切な熱硬化性材料または任意の適切な熱可塑性材料などの、任意の材料であってよい。ポッティング材料38のための例示的な材料には、エポキシ、ポリオレフィン、およびポリウレタンが含まれるが、これらに限定されない。
【0024】
内部チャンバ40は、ポッティング材料38により、円筒状ハウジング16内において外部チャンバまたは複数の外部チャンバ42から分割されてよい。図1を参照されたい。内部チャンバ40は、入口ポート24および出口ポート32と連通状態にあってよい。内部チャンバ40は、流体ラインまたは流体流(ガス、液体、空気、等々)がウェーハ形状中空繊維モジュール14内において膜マットのスタック34を通り移動するのを可能にするためのものであってよい。内部チャンバ40は、周囲のポッティング材料38の直径と等しい直径を有してよい。
【0025】
少なくとも1つの外部チャンバ42が、円筒状ハウジング16内に含まれてよい。図1を参照されたい。外部チャンバまたは複数の外部チャンバ42は、中空繊維部材36の端部が開状態に留まり、側部ポート26に連通する、膜マットのスタック34の周囲端部68のためのスペースを与えるためのものであってよい。頭隙70が、外部チャンバまたは複数の外部チャンバ42内に含まれてよい。外部チャンバ42により、中空繊維部材36は、頭隙70から側部ポート26まで連通することが可能となり得る。
【0026】
頭隙70は、外部チャンバ42内に含まれてよい。図1を参照されたい。頭隙70は、膜マットのスタック34の周囲壁部と円筒状ハウジング16の内表面との間のスペースによって画成され得る。頭隙70により、側部ポート26と、膜マットのスタック34の中空繊維部材36の開端部との間の連通が可能になり得る。一実施形態においては、頭隙70は、頭隙70を通るように流体流を配向するための複数のバッフルを備えてよい。
【0027】
ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間に短いスプールピース(当技術においてはウェーハとして知られている)として挿入させることが可能である。図2を参照されたい。2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間にウェーハ形状中空繊維モジュール14を挿入することにより、新規のもしくは既存の配管系10との直列でのモジュール14の容易な設置、交換、または維持が可能になり得る。本発明においては、新規のもしくは既存の配管系と「直列に」(in−line)モジュール14が設置される、交換される、または維持されることは、モジュール14が、配管系の導管の流路中に直接的に設置されることを意味する。規格ボルト留めフランジ連結部12は、導管62に連結されて、配管系10を形成することができる。
【0028】
配管系10は、パイプ系、ダクト系、チューブ系、または同様のものの任意の他の導管系を含む(しかしそれらに限定されない)、任意の新規のまたは既存の配管系であってよい。配管系10は、任意の既知の配管系構成要素を含んでよい。一実施形態においては、配管系10は、2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間に設置されるウェーハ形状中空繊維モジュール14を含んでよい。図2および図3を参照されたい。配管系10は、導管62に連結される規格ボルト留めフランジ連結部12を含んでよい。導管62は、パイプ、ダクト、チューブ、または同様のものの任意の他の導管を含む(しかしそれらに限定されない)、任意の導管であってよい。配管系10は、任意のサイズの導管を有してよい。一実施形態においては、配管系10は、1/2インチから24インチの間の直径を有する導管を有してよい。
【0029】
規格ボルト留めフランジ連結部12は、配管系10中に含まれてよい。図2を参照されたい。規格ボルト留めフランジ連結部12は、ウェーハ形状中空繊維モジュール14を任意の新規のまたは既存の配管系と直列で使用し得るようにするためのものであってよい。規格ボルト留めフランジ連結部12は、任意のサイズ、任意の材料、および任意の形状のボルト留めフランジ連結部を含む(しかしそれらに限定されない)、ウェーハ形状中空繊維モジュール14を任意の新規のまたは既存の配管系と直列で使用し得るようにすることの可能な任意の規格ボルト留めフランジ連結部であってよい。一実施形態においては、規格ボルト留めフランジ連結部12は、日本工業規格(「JIS」)ボルト留めフランジ連結部であってよい。別の実施形態においては、規格ボルト留めフランジ連結部12は、米国規格協会(「ASA」)による米国標準規格協会(「ANSI」)ボルト留めフランジ連結部であってよい。2つの規格ボルト留めフランジ連結部12(図2においては12aおよび12bで示される)は、複数のボルト13により連結され、第1のシール48および第2のシール54によりウェーハ形状モジュール14の両側部に対してシールされ得る。
【0030】
複数のボルト13は、規格ボルト留めフランジ連結部12中に含まれてよい。図2および図3を参照されたい。ボルト13は、ウェーハ形状モジュール14の各側部上にボルト留めフランジ連結部12を連結するためのものであってよい。複数のボルト13は、4つのボルト、5つのボルト、6つのボルト、7つのボルト、8つのボルト、12個のボルト、16個のボルト、または20個のボルトを含む(しかしそれらに限定されない)、任意の個数のボルトを含んでよい。ボルト13は、任意の直径を有してよい。ボルト13は、対応するボルト穴径47よりも若干小さな直径を有してよい。図3を参照されたい。例えば、ボルト13は、ボルト穴径47よりも約1/8インチ小さい直径を有してよい。ボルト穴径47は、任意の距離であってよい。2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間にモジュール14を設置するためには、ボルト13の少なくとも半数が、取り外され、残りのボルトが、緩められて、2つのフランジ連結部12の間にモジュール14を位置決めし得るようにすることができる。モジュール14が2つのフランジ連結部12の間に位置決めされると、取り外されたボルト13を、それぞれのボルト穴中に挿入して戻すことができる。次いで、ボルト13を締めて、規格ボルト留めフランジ連結部12とウェーハ形状モジュール14との間にシールを形成することができる。
【0031】
複数のボルト13は、規格ボルト留めフランジ連結部12の中心から各ボルト13の中心までの距離により画定されるボルト穴中心径46を有してよい。ボルト13の内側部分が、規格ボルト留めフランジ連結部12の間にウェーハ形状中空繊維モジュール14を位置決めすることができる。その結果、ハウジングの直径44は、ボルト穴中心径46とボルト穴径47との差異に近似する。一実施形態においては、ハウジングの直径44は、ボルト穴中心径46とボルト穴径47との差異よりも若干小さくてよい。これにより、複数のボルト13間においてモジュール14をより容易に設置することが可能になり得る。別の実施形態においては、ハウジングの直径44は、ボルト穴中心径46とボルト穴径47との差異にほぼ等しくてよい。別の実施形態においては、ハウジングの直径44は、ボルト穴中心径46とボルト穴径47との間の規定された許容差にほぼ等しくてよい。さらに別の実施形態においては、ハウジングの直径44は、ボルト穴中心径46とボルト穴径47との差異よりも約0.015インチ小さくてよい。
【0032】
以下の表は、どの直径の配管系モジュール14が直列で設置されるべきであるか(図3を参照)に基づいた、円筒状ハウジング16の直径についての近似サイズの例を提示する。
【0033】
【表1】

【0034】
上述の表中のこれらの数字は、ANSI B16.5 Class 150 鍛造フランジに基づく。しかし、これらの数字は、ハウジングの直径44を決定するための計算を単に代表するものであり、本発明は、これらの特定のボルト留めフランジ連結部に限定されない。
【0035】
第1のシール48および第2のシール54が、配管系10中に含まれてよい。図2を参照されたい。第1のシール48が、端部キャップ28の第2のシール表面30に対してボルト留めフランジ連結部12aをシールし、第2のシール54が、閉端部20の第1のシール表面22に対してボルト留めフランジ連結部12bをシールしてよく、またはその逆も可能である。第1のシール48および第2のシール54は、平坦表面または規格ボルト留めフランジガスケットを含む(しかしそれらに限定されない)、ウェーハ形状モジュール14に対してボルト留めフランジ連結部12をシールするように適合化された任意のタイプのシールであってよい。
【0036】
ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、混入ガスを液体から除去するため、または液体から気泡除去するための技術において知られている他のデバイスに勝る、複数の性能上の強化点をもたらし得る。これらの利点には、横断流距離および最大通水断面が非常に小さいことによる最小限のシェル側圧力降下;最小限の再構成により新規のまたは既存の配管系中にモジュール14を容易に設置、交換、または維持し得ること(殆どの既存の設計は、大きく、多くの場合複雑な配管修正を伴う);膜マットを用いた既知の製造技術による低コスト製造(例えば、米国特許公開第2006/0163140号および第2007/0278145号を参照されたい);ならびに、この設計が積層可能であること(換言すれば、複数のウェーハを背合わせに、または同方向に、連続して配置することが可能であること)が含まれるが、それらに限定されない。
【0037】
例えば、この設計により、ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間に設置され、シールされ得る。モジュール14のウェーハ形状により、配管系10などの新規のまたは既存の配管系と直列にモジュール14を容易に設置する(または、後に交換するまたは維持する)ことが可能となる。さらに、直径に比較して比較的低いプロファイルを有するこのウェーハ形状設計により、中空繊維モジュール14は、入口ポート24から出口ポート32まで比較的制限の小さな流路を形成することができ、これにより、内部チャンバ40を通り移動する流体における圧力降下が比較的小さくなる。この圧力降下は、図2において矢印66により示される。内部チャンバ40を通り移動する流体が被る圧力降下がより小さいほど、配管系10中の流体ラインに対してウェーハ形状モジュール14が有し得る影響はより小さくなり得る。一実施形態においては、2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間の圧力降下により測定された場合の内部チャンバ40による圧力降下66は、約4インチ径を有する内部チャンバ40について、10標準リットル/分のガス流量では約1.5psi未満であり得る。好ましい一実施形態においては、2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間の内部チャンバ40による圧力降下は、約4インチ径を有する内部チャンバ40について、10標準リットル/分のガス流量では約0.1psi未満であり得る。一実施形態においては、1.0リットル/分の流量の塩化ナトリウム塩水溶液についての圧力降下(dP)は、約4インチの直径を有する内部チャンバ40と約2インチの厚さを有する膜マットのスタック34とを備えるモジュール14については、1.0psi未満であり得る。一実施形態においては、水についての圧力降下は、4インチの直径を有する内部チャンバ40を通る10リットル/分の流れについては、1.5psi未満であり得る。これらの強化された性能の結果として、ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、新規のまたは既存の配管系と直列に容易に位置決め(設置、交換、または維持)され得る。
【0038】
理想的には、ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、(水処理に対して)ガス処理を要する複数のガス輸送用途に適し得る。例としては、化学吸収剤または非化学吸収剤を使用した除去プロセスにおける空気またはバイオガスからのCO2、SO2、NO2/NO(NOX)、アンモニア、H2S、(または任意の他の望ましくない種)の除去;気相と液相との間での水蒸気移動による空気またはプロセスガスへの湿気の付加またはそれらからの湿気の除去が含まれるが、それらに限定されない。上記に挙げられたガス処理用途の両例においては、気相は、シェル側(外側)を流れ、液体は、中空繊維36の内部を通り流れる。シェル側での圧力降下が基本的に無視し得るほど小さいことにより、既存の空気移動装置(送風機または圧縮機)をアップグレードする必要を伴うことなく、これらのデバイスを「直列」に設置することが可能となり得る。
【0039】
本ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、ガス流に限定されない。これは、飲料の直列型炭酸化、水の直列型pH調節、および溶解ガスの水性溶液からの除去など、液体流の脱気用途および混気用途についても非常に効果的に機能する。これらの用途においては、水は、シェル側を流れ、気相(高圧のまたは真空下の)は、内腔側を通り流れる。
【0040】
図6を参照すると、このデバイスの別の可能性は、同一または異なる繊維タイプをそれぞれが有する複数のかかるモジュール14を端部間連結により積層することである。例えば、1つのウェーハ形状モジュール14が、ガス流から1つの成分を選択的に除去することができ、第2のウェーハ形状モジュール14が、異なる成分を選択的に除去することができ、第3のウェーハ形状モジュール14が、熱交換、ろ過、等々のために使用することができる。図6Aは、2つのモジュールを示し、図6Bは、3つのモジュールを示し、図6Cは、5つのモジュールを示す。理解されるように、より長いボルトが必要となる場合があり、それらの間においてガスケットが使用される場合がある。
【0041】
作動時には、ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、混入ガスを流体から除去する、流体から気泡除去する、流体をろ過する、ガスを液体に付加する、または流体に給湿するために、新規のまたは既存の配管系10と直列で使用され得る。例えば、第1の流体ライン(すなわち、ガス、液体、空気、等々)が、入口ポート24を介してウェーハ形状中空繊維モジュール14内に案内され、出口ポート32を介して排出され得る(またはその逆も可能である)。流体が中空繊維部材36の外表面上を移動する際に、ガスが、第2の流体ライン(ガス、液体、空気、真空、等々)により除去され(混入ガスまたは気泡)、または付加され、不要な物質が、阻止され得る(ろ過)。モジュールの用途に応じて、中空繊維36の特徴は変わり得る(様々なタイプの中空繊維を使用することができ、および/または、様々な構成の中空繊維を使用することができる)。
【0042】
混入ガス除去モード、気泡除去モード、またはろ過モードにおいては、液体が内部チャンバ40を通り移動する際に、ガスが、中空繊維部材36の壁部を通り、内腔内に進み、頭隙70および外部チャンバ42を経由して側部ポート26を通り出ることによって、除去され得る。ガスの除去は、側部ポート26を介した真空または部分真空の印加によって容易化され得る。さらに、ガスの除去は、側部ポート26を介したウェーハ形状中空繊維モジュール14中のガスの一掃によって容易化され得る。液体からのガスの除去を容易化するために、側部ポート26を介してウェーハ形状モジュール14中で一掃され得るガスには、二酸化炭素、窒素、酸素、等々が含まれるが、それらに限定されない。ウェーハ形状モジュール14が2つ以上の側部ポート26を有する場合には、液体からのガスの除去の容易化において、周囲空気もまた使用され得る。1つの側部ポート26が、開いたままであってよく、他の側部ポート26は、真空ラインに連結される。したがって、真空が印加されると、ウェーハ形状モジュール14の外部からの周囲空気が、ウェーハ形状モジュール14中で一掃され得る。さらに、ウェーハ形状モジュール14中のガスを一掃することにより、ウェーハ形状モジュール14内での任意の凝縮蓄積物の除去が容易になり得る。少なくとも1つのろ過モードにおいては、汚染された流体が、入口ポート24(または出口ポート32)を介して案内され、側部ポート26を介して排出される(またはその逆である)。流体は、中空繊維部材36を介して内部チャンバ40から外部チャンバまたは複数の外部チャンバ42に進み、そこで、中空繊維部材36の壁部が、汚染物質を阻止する。
【0043】
代替としては、液体にガスを付加するモードにおいては、ガス(二酸化炭素、窒素、酸素、等々)が、液体中に付加され得る。液体が入口ポート24または出口ポート32を経由して内部チャンバ40を通り流れる際に、ガスが、内部チャンバ40内の液体よりも低い圧力で側部ポート26を介して案内され得る。この低圧により、ガスは、液体中に吸収され得るようになり、これは、液体中のガスの気泡化を低減させ得る。次いで、ガスは、側部ポート26から頭隙70へ、そして中空繊維内腔内に、そして中空繊維部材36の壁部を通って出て液体中に移動し得る。
【0044】
空気またはバイオガスからCO2、SO2、NO2、および/または他の望ましくない種などのガスを除去するモードにおいては、空気またはバイオガスが内部チャンバ40を通り進入する際に、CO2、SO2、NO2、および/または他の望ましくない種は、中空繊維部材36の壁部を通り内腔中の吸収剤液体内に進み、この液体が頭隙70および外部チャンバ42を経由して側部ポート26を通り流出することによって、選択的に除去され得る。CO2、SO2、NO2、および/または他の望ましくない種の除去は、このガス種がこの液体と化学的に反応する場合には、容易化され得る。
【0045】
流体流の給湿モードまたは除湿モードにおいては(ガスまたは液体)、流体流が内部チャンバ40を通り進入する際に、流体流は、側部ポート26を介して中空繊維部材36中に加圧液体を送り、この液体からの蒸気が中空繊維部材36の壁部を通り内部チャンバ40内に進むことを可能にすることによって、給湿または除湿され得る。理解されるであろうが、1つまたは複数の流体流の処理が、浸透、ホメオスタシス、平衡、溶媒の添加、ある流体の別の流体中への溶解、吸収、流体濃度の低減(例えば水を加えることによる)、および任意の他のそれらのようなプロセスなどのプロセスを含んでもよい。
【0046】
図4におよび少なくとも1つの実施形態において示されるように、流体ラインを処理する方法72が、本発明中に含まれ得る。方法72は、少なくとも1つのウェーハ形状中空繊維モジュール14を用意するステップ74と、配管系10中に2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間にウェーハ形状中空繊維モジュール14を設置するステップ76と、第1の流体流にウェーハ形状中空繊維モジュール14の側部ポート26を連結するステップ78と、配管系10を介してウェーハ形状中空繊維モジュール14の内部チャンバ40中に第2の流体ラインまたは流体流を送るステップ80とを含んでよい。
【0047】
配管系10中に2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間にウェーハ形状中空繊維モジュール14を設置するステップ76は、方法72に含まれてよい。図3を参照されたい。ステップ76は、2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間にウェーハ形状中空繊維モジュール14を設置するための任意のステップを含んでよい。ステップ76は、新規のウェーハ形状中空繊維モジュール14を設置することであってよく、または、現在使用されているモジュール14を交換もしくは維持することであってもよい。一実施形態においては、ステップ76は、2つの規格ボルト留めフランジ連結部12上のそれぞれの穴の中に半数以下のボルト13を挿入するステップ(それらの穴は、モジュール14の挿入が可能になるように、2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の少なくとも半分が開くようにするために、隣接し合う穴でなければならない)と、規格ボルト留めフランジ連結部12の間にモジュール14を挿入するステップと、挿入されたボルト13を使用してモジュール14を位置決めするステップと、残りのボルト13を挿入するステップと、ボルト13を締めることにより、2つの規格ボルト留めフランジ連結部12の間でモジュール14をシールするステップとを含んでよい。
【0048】
混入ガスを除去する、液体から気泡除去する、または液体をろ過するステップ82が、ウェーハ形状モジュール14により流体ラインを処理する方法72の一実施形態に含まれてよい。図4を参照されたい。ステップ82は、真空または部分真空に第1の流体ラインを連結するステップ84と、第2の流体ライン中で液体を移動させるステップ86とを含む(しかしそれらに限定されない)、混入ガスを除去する、液体から気泡除去する、または液体をろ過するための任意のステップを含んでよく、それにより、混入ガスの除去、液体からの気泡除去、または液体のろ過が、側部ポート26に接した真空または部分真空によって実施される。
【0049】
液体中のガスを一掃するステップ88が、ウェーハ形状中空繊維モジュール14により流体ラインを処理する方法72の一実施形態に含まれてよい。図4を参照されたい。ステップ88は、一方の側部ポート26から中空繊維36を通り他方の側部ポート26から出るように、第1の流体ライン中でガスを送るステップ90と、第2の流体ライン中で液体を移動させるステップ92とを含む(しかしそれらに限定されない)、液体中のガスを一掃するための任意のステップを含んでよく、それにより、ガスが中空繊維36を通り流れることによって、液体中からガスが一掃される。この実施形態においては、ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、2つの分離された外部チャンバ42と連通状態にある2つの側部ポート26を備えてよい。
【0050】
液体にガスを付加するステップ94が、ウェーハ形状中空繊維モジュール14により流体ラインを処理する方法72の一実施形態に含まれてよい。図4を参照されたい。ステップ94は、一方の側部ポート26から中空繊維36を通り他方の側部ポート26から出るように、第1の流体ライン中で加圧ガスを送るステップ96と、第2の流体ライン中で液体を移動させるステップ98とを含む(しかしそれらに限定されない)、液体にガスを付加するための任意のステップを含んでよく、それにより、この加圧ガスは、ガスが中空繊維36を通り流れることによって、液体に付加される。
【0051】
CO2、SO2、NO2、および/または他の望ましくない種を除去するステップ100が、ウェーハ形状モジュール14により流体ラインを処理する方法72の一実施形態に含まれてよい。図4を参照されたい。ステップ100は、側部ポート26を経由して第1の流体ライン中で液体を移動させるステップ102と、入口ポート24および出口ポート32を経由して第2のライン中で空気またはバイオガスを送るステップ104とを含む(しかしそれらに限定されない)、CO2、SO2、NO2、および/または他の望ましくない種を除去するための任意のステップを含んでよく、それにより、中空繊維36を通る液体によって、空気またはバイオガスからCO2、SO2、NO2、または他の望ましくない種が除去され得る。
【0052】
流体流に給湿または除湿を行なうステップ106が、ウェーハ形状中空繊維モジュール14により流体ラインを処理する方法72の一実施形態に含まれてよい。図4を参照されたい。ステップ106は、前記側部ポート26を経由して第1の流体ライン中で加圧液体を移動させるステップ108と、前記入口ポート24および前記出口ポート32を経由して第2のライン中で流体流を送るステップ110とを含む(しかしそれらに限定されない)、流体流に給湿または除湿を行なうための任意のステップを含んでよく、それにより、流体流は、ガス流と中空繊維36を通り移動する加圧液体との間での水蒸気の移動によって給湿または除湿され得る。
【0053】
ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、好ましくは以下のように製造され得る。
【0054】
ウェーハ形状中空繊維モジュール14は、リキッドオンリキッド(liquid−on−liquid)ポッティング技術(以下において詳細に説明される)を利用して、またはラジアル方向ポッティングとその後の当技術において一般的に知られているような大型デバイス用の機械加工とを利用して作製することが可能である。
【0055】
図1を参照すると、円筒状ハウジング16は、膜マットのスタック34で充填され得る。スタック34の膜マットは、円筒状ハウジング16の空洞部をほぼ満たすように寸法設定されてよく、円筒状ハウジング16の長手方向軸に対して実質的に垂直となるように積層されてよい。円筒状ハウジング16および端部キャップ28は、任意の材料から作製されてよい。かかる材料には、ポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ABS、Noryl(登録商標)、PVDF、PFA、または他のフッ化プラスチック、繊維強化プラスチック、ポリスルホン、ポリカーボネート、ポリアミド、金属、等々が含まれる。
【0056】
スタック34の膜マットは、ディスクモジュール構造としても知られる、複数の共に接合された中空繊維部材36を含む概して平坦な構造体へと、接合されて、溶接されて、織成されて、不織成されて、編成されて、または他の態様で共に接合されてよい。膜マットの中空繊維部材36は、同様の材料および特性からなるものであってよく、あるいは様々な材料および/または特性からなるものであってよい。スタック34のこれらの膜マットは、円筒状ハウジング16内にフィットするように、大きな繊維から所望のサイズおよび形状へと切断されてよい。切断は、型抜き、超音波切断、ナイフ切断(例えば高温の)、等々によって遂行されてよい。
【0057】
中空繊維部材36は、内腔および内腔を囲む壁部を有する繊維であってよい。壁部は、外表面またはシェルを有し得る。中空繊維部材36は、中身の詰まった壁部、多孔質壁部、または微孔質壁部(例えば、対称孔、非対称孔、およびスキン膜等々)を有してよい。これらの中空繊維は、任意の材料から作製され得る。かかる材料には、ポリオレフィン(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン)、ポリスルホン(例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリールスルホン)、セルロースおよびその誘導体、PVDF、ポリフェニルオキサイド(PPO)、PFAA、PTFE、他のフッ化ポリマー、ポリアミド、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリイミド、イオン交換膜(例えば、Nafion(登録商標))等々が含まれる。
【0058】
端部キャップ28は、膜マットのスタック34が円筒状ハウジング16内に挿入された後に、円筒状ハウジング16の開端部18を覆って配置されてよい。端部キャップ28は、円筒状ハウジング16に接合され得る。この接合は、例えば接着部、溶接部、またはねじ留め部などの任意の手段によって遂行され得る。端部キャップ28は、その接触表面に沿って円筒状ハウジング16に接合され得る。円筒状ハウジング16および端部キャップ28は、膜マットのスタック34を挟み、製造プロセスの次の作業の最中にスタック34を定位置に保持することができる。
【0059】
スピニングの前に、全ての側部ポート26が、塞がれてよい。遠心力により、流体は、側部ポート26の位置する円筒状ハウジング16の外部へと追いやられ得るため、ハウジングが以下のステップにおいてスピンされる際に円筒状ハウジング16内の流体を保持するために、側部ポート26の閉塞がなされてよい。側部ポート26の閉塞は、コルク、プラグ、ストッパ、キャップ、等々を含む(しかしそれらに限定されない)任意のデバイスによってなされてよい。代替としては、側部ポートは、ポッティング材料の追加後に、例えば穿孔およびねじ開口の雌ねじ立てなどによってハウジング16に付加されてよい。
【0060】
円筒状ハウジング16および端部キャップ28は、円筒状ハウジング16の中心長手方向軸を中心としてウェーハ形状モジュール14をスピンさせ得るデバイス上に、出口ポート32または入口ポート24を介して設置されてよい。
【0061】
スピニング中に、境界流体が、出口ポート32または入口ポート24のいずれかの中に案内される。境界流体は、遠心力の作用によって、円筒状ハウジング16の内壁部へと流れ、それにより境界壁部または部分境界壁を形成する(円筒状ハウジング16の内部形状により決定される)。境界壁部は、膜マットのスタック34の周囲端部68のためのスペース(外部チャンバ42および頭隙70)を形成し、したがって、製造プロセスのポッティングステップの間にわたって中空繊維部材36の端部を開いた状態に維持することができる。
【0062】
ポッティング材料38は、境界流体が挿入された後に、出口ポート32または入口ポート24のいずれかの中に案内され得る。ポッティング材料38は、遠心力の作用によって、円筒状ハウジング16の内壁部上の境界流体へと流れる。境界流体が、ポッティング材料38に対して不活性であってよく、ポッティング材料38よりも高密度であってよいため、これにより、ポッティング材料38は、境界流体壁部に対して環状リングまたは部分環状リング(ハウジング16の内部形状により決定される)を形成する。好ましくは、スピニングは、ポッティング材料38が流れないまたは実質的に流れない(すなわち、環状壁部の形状を保持または実質的に保持する)ところまで硬化するのに十分な時間を得たときに、停止される。
【0063】
ポッティング材料38は、例えば熱硬化性材料または熱可塑性材料などの、任意の材料であってよい。これらの材料は、以下の例示的な考慮要件、すなわち、中空繊維部材36、円筒状ハウジング16、および端部キャップ28への接合強度、機械的強度、ならびに耐化学性によって選択される。ポッティング材料38のための例示的な材料には、エポキシおよびポリオレフィンが含まれるが、それらに限定されない。
【0064】
先述のスピニングステップは、さらに以下のように説明され得るが、本発明はそれに限定されないことが理解されよう。円筒状ハウジング16は、水平方向にスピンされてよい。スピニング速度は、約150〜5000rpmであってよい(例えば、ポッティングの粘度により決定される)。硬化が周囲温度で実施される場合には、スピニングは、実質的にもはや流れなくなるまで、最大で24時間またはそれ以上を要し得るが、硬化がより高い温度で実施される場合には、硬化時間は短縮され得る。例えば、50℃では、スピニング時間は約2時間にまで短縮され、65℃では、スピニング時間は約0.5〜0.75時間にまで短縮され得る。
【0065】
ポッティング材料38が硬化された後には、側部ポート26が開かれてよい。このステップにより、境界流体を排出するまたは除去することが可能となる。境界流体の排出は、側部ポート26が開かれた後に、先行ステップにおけるように円筒状ハウジング16をスピンさせることによって容易化され得る。境界流体が排出されると、ウェーハ形状中空繊維モジュール14が、最終形態をとり得る。
【0066】
上述のこのリキッドオンリキッドプロセス(ポッティング材料オン境界流体)により、ポッティング後に埋め込まれたスタックを機械加工する必要性を無くすことができ、追加的な組立ステップを無くすことができる。したがって、このプロセスは、ラジアル方向ポッティング後に当技術において知られている機械加工方法が続くものに比較して、製造時間および製造コストを大幅に削減することができる。しかし、本発明は、ラジアル方向ポッティングとその後の機械加工方法とによっても作製することが可能である。
【0067】
流体流の処理方法は、真空または部分真空に前記第1の流体ラインを連結するステップと、前記第2の流体ライン中で前記液体を移動させるステップとを含む、混入ガスまたは混入気泡を液体から除去するステップ、または液体をろ過するステップをさらに含んでよく、これにより、前記側部ポートに接した前記真空または部分真空によって、混入ガスを除去し、前記液体から気泡除去し、または前記液体をろ過する。
【0068】
流体流の処理方法は、一方の側部ポートから前記中空繊維を通り他方の側部ポートから出るように、前記第1の流体ライン中でガスを送るステップと、前記第2の流体ライン中で液体を移動させるステップとを含む、液体中のガスを一掃するステップをさらに含んでよく、ここで、前記ウェーハ形状中空繊維モジュールは、2つの分離された外部チャンバと連通状態にある2つの側部ポートを備え、それにより、前記ガスは、前記ガスが前記中空繊維を通り流れることによって、前記液体中から一掃される。
【0069】
流体流の処理方法は、前記ウェーハ形状中空繊維モジュールが2つの分離された外部チャンバと連通状態にある2つの側部ポートを備えるステップと、一方の側部ポートから前記中空繊維を通り他方の側部ポートから出るように、前記第1の流体ライン中で加圧ガスを送るステップと、前記第2の流体ライン中で液体を移動させるステップとを含む、液体にガスを付加するステップをさらに含んでよく、それにより、前記加圧ガスは、前記ガスが前記中空繊維を通り流れることよって、前記液体に付加される。
【0070】
流体流の処理方法は、前記第1の流体ライン中で液体を移動させるステップと、前記第2のライン中で空気またはバイオガスを送るステップとを含む、空気またはバイオガスからCO2、SO2、NO2/NO(NOX)、アンモニア、H2S、または他の望ましくない種を除去するステップをさらに含んでよく、それにより、CO2、SO2、NO2/NO(NOX)、アンモニア、H2S、または他の望ましくない種が、前記中空繊維を通る前記液体によって、前記空気またはバイオガスから除去される。
【0071】
流体流の処理方法は、前記第1の流体ライン中で液体を移動させるステップと、前記第2の流体ライン中でガス流を送るステップとを含む、流体流に給湿または除湿を行なうステップをさらに含んでよく、それにより、前記流体は、前記中空繊維を通り移動することによって前記流体流を給湿または除湿する。
【0072】
図5に図示されるように、および一実施形態によれば、ウェーハ形状中空繊維モジュール14を作製する方法112が本発明に含まれてよい。方法112は、ウェーハ形状中空繊維モジュール14を作製するための任意のステップを含んでよい。一実施形態によれば、方法112は、開端部18を介して円筒状ハウジング16内に膜マットのスタック34を挿入するステップ114と、端部キャップ28に開端部18を接合するステップ116と、側部ポート26を塞ぐステップ118と、円筒状ハウジング16の長手方向中心を通る軸を中心としてある速度でモジュール14をスピンさせるステップ120と、スピニングの際にモジュール14をある温度まで加熱して、ポッティング材料38の粘度を下げ、ポッティング材料38の硬化を容易にする任意ステップ121と、入口ポート24または出口ポート32内に境界流体を挿入するステップ122であって、スピニングにより、前記境界流体が円筒状ハウジング16の壁部の周囲に環状境界または部分環状境界を形成し、中空繊維部材36の端部を開いた状態に維持する、ステップ122と、入口ポート24または出口ポート32内にポッティング材料38を挿入するステップ124であって、スピニングにより、ポッティング材料38が環状境界に対して環状リングまたは部分環状リングを形成する、ステップ124と、ポッティング材料38が硬化されるまでモジュール14をスピンさせ続け、それによりスタック34の膜マットを互いに接合し、同時に閉端部20にスタック34の一方の端部を接合し、端部キャップ28にスタック34の他方の端部を接合し、それにより円筒状ハウジング16内で内部チャンバ40と少なくとも1つの外部チャンバ42とを画成するステップ126と、側部ポート26を開口し、境界流体を排出または除去するステップ128とを含んでよい。
【0073】
方法112の一実施形態においては、円筒状ハウジング16は、円筒状内部形状を有してよく、それにより、ポッティング材料38は、内部チャンバ40の周囲に1つの連続的な外部チャンバ42を画成する。方法112の別の実施形態においては、円筒状ハウジング16は、ダブル「D」内部形状を有してよく、それにより、ポッティング材料38は、内部チャンバ40の周囲に2つの外部チャンバ42を画成する。
【0074】
本発明は、本発明の趣旨および基本的属性から逸脱することなく他の形態において具現化することが可能であり、したがって、本発明の範囲内において示唆されるように、先述の明細書ではなく添付の特許請求の範囲に対して参照がなされるべきである。例えば、モジュール14は、円筒状ハウジングと、一方の端部キャップが入口24を画成し、他方の端部キャップが出口32を画成する、2つの端部キャップとを備えてよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のボルトにより連結された2つの規格ボルト留めフランジ連結部と、
前記2つの規格ボルト留めフランジ連結部の間でシールされる少なくとも1つのウェーハ形状中空繊維モジュールと
を備える配管系であって、前記ウェーハ形状中空繊維モジュールは、
開端部および閉端部を有する円筒状ハウジングであり、前記閉端部は第1のシール表面および入口ポートを有する、円筒状ハウジングと、
前記円筒状ハウジングを貫通する少なくとも1つの側部ポートと、
前記開端部に接合される端部キャップであり、第2のシール表面および出口ポートを有する端部キャップと、
複数の中空繊維を備える、前記円筒状ハウジング内の膜マットのスタックと、
前記スタックの前記膜マットを互いに接合し、同時に前記円筒状ハウジングの前記閉端部に前記スタックの一方の端部を接合し、前記端部キャップに前記スタックの他方の端部を接合し、それにより前記ハウジング内において内部チャンバおよび少なくとも1つの外部チャンバを画成する、ポッティング材料であり、前記入口ポートおよび前記出口ポートは、前記内部チャンバと連通状態にある、ポッティング材料と
を備える、配管系。
【請求項2】
前記配管系は、
前記円筒状ハウジングの直径により画定されるハウジング直径と、
前記ボルト留めフランジ連結部の中心から前記ボルトのそれぞれの中心までの直径により画定されるボルト穴中心径と、
各ボルト穴によって画定されるボルト穴径と
をさらに有し、前記ハウジング直径は、前記ボルト穴中心径と前記ボルト穴径との差異に近似する、請求項1に記載の配管系。
【請求項3】
前記ハウジング直径は、前記ボルト穴中心径と前記ボルト穴径との差異よりも若干小さい、請求項2に記載の配管系。
【請求項4】
前記ボルト留めフランジ連結部の1つに対して第1のシール表面をシールする第1のシールであって、前記第1のシール表面は、前記円筒状ハウジングにより画定される第1の外側半径と、前記入口ポートにより画定される第1の内側半径とを有し、前記第1の外側半径と前記第1の内側半径との差異は、少なくとも0.1インチである、第1のシールと、
他方のボルト留めフランジ連結部に対して第2のシール表面をシールする第2のシールであって、前記第2のシール表面は、前記端部キャップにより画定される第2の外側半径と、前記出口ポートにより画定される第2の内側半径とを有し、前記第2の外側半径と前記第2の内側半径との差異は、少なくとも0.1インチである、第2のシールと
をさらに備える、請求項1に記載の配管系。
【請求項5】
前記2つの規格ボルト留めフランジ連結部は、パイプ、ダクト、チューブ、または同様のものの任意の導管である導管に直列で連結される、請求項1に記載の配管系。
【請求項6】
前記ウェーハ形状中空繊維モジュールの前記内部チャンバは、前記2つの規格ボルト留めフランジ連結部の間において、10リットル/分のガス流量にて1.5psi未満の圧力降下を生じさせ、前記内部チャンバは、4インチの直径を有する、請求項1に記載の配管系。
【請求項7】
開端部および閉端部を有する円筒状ハウジングであって、前記閉端部は第1のシール表面および入口ポートを有し、前記第1のシール表面は、前記円筒状ハウジングにより画定される第1の外側半径と、前記入口ポートにより画定される第1の内側半径とを有し、前記第1の外側半径と前記第1の内側半径との差異は、少なくとも0.1インチである、円筒状ハウジングと、
前記円筒状ハウジングを貫通する少なくとも1つの側部ポートと、
前記開端部に接合される端部キャップであり、第2のシール表面および出口ポートを有し、前記第2のシール表面は、前記端部キャップにより画定される第2の外側半径と、前記出口ポートにより画定される第2の内側半径とを有し、前記第2の外側半径と前記第2の内側半径との差異は、少なくとも0.1インチである、端部キャップと、
複数の中空繊維膜を備える、前記円筒状ハウジング内の膜マットのスタックと、
前記スタックの前記膜マットを互いに接合し、同時に前記円筒状ハウジングの前記閉端部に前記スタックの一方の端部を接合し、前記端部キャップに前記スタックの他方の端部を接合し、それにより前記ハウジング内において内部チャンバおよび少なくとも1つの外部チャンバを画成する、ポッティング材料であって、前記入口ポートおよび前記出口ポートは、前記内部チャンバと連通状態にある、ポッティング材料と
を備える、ウェーハ形状中空繊維モジュールであって、
それにより、複数のボルトにより共に連結される2つの規格ボルト留めフランジ連結部により導管と直列で機能するように適合化される、ウェーハ形状中空繊維モジュール。
【請求項8】
前記円筒状ハウジングの直径により画定されるハウジング直径と、
前記ボルト留めフランジ連結部の中心から前記ボルトのそれぞれの中心までの直径により画定されるボルト穴中心径と、
各ボルト穴によって画定されるボルト穴径と
をさらに有し、前記ハウジング直径は、前記ボルト穴中心径と前記ボルト穴径との差異に近似する、請求項7に記載のウェーハ形状中空繊維モジュール。
【請求項9】
前記ハウジング直径は、前記ボルト穴中心径と前記ボルト穴径との差異にほぼ等しい、請求項8に記載のウェーハ形状中空繊維モジュール。
【請求項10】
膜マットの前記スタックは、前記ハウジング内に位置決めされ、前記膜マットはそれぞれ、前記ハウジングの長手方向軸に対して実質的に垂直に積層され、
膜マットの前記スタックは、前記膜マットのそれぞれの周囲端部が、その下方の前記膜マットの前記周囲端部に整列されるように、積層され、
膜マットの前記スタックは、積層され前記ハウジング内に挿入される際に、前記マットの前記周囲端部と前記ハウジングとの間に頭隙が形成されるように、前記円筒状ハウジングよりも若干小さく寸法設定され、
前記中空繊維は、前記内部チャンバから前記ポッティング材料を通り前記外部チャンバ内に延在する、請求項7に記載のウェーハ形状中空繊維モジュール。
【請求項11】
1つの前記側部ポートおよび1つの前記外部チャンバを有し、
前記1つの外部チャンバは、前記内部チャンバを連続的に囲んで、前記1つの側部ポートが前記1つの外部チャンバと連通状態になるのを可能にし、
前記円筒状ハウジングは、円筒状内部形状を有する、請求項8に記載のウェーハ形状中空繊維モジュール。
【請求項12】
前記円筒状ハウジングの両側部上の2つの側部ポートと、
ガスが前記膜コンタクタ中で一掃されるのを可能にする、前記ポッティング材料により分離される2つの外部チャンバと
を備え、
前記側部ポートの1つが、前記外部チャンバの1つと連通し、他方の側部ポートが、他方の外部チャンバと連通し、
前記円筒状ハウジングは、ダブル「D」内部形状を有する、請求項7に記載のウェーハ形状中空繊維モジュール。
【請求項13】
前記モジュールは、単独で、または、端部間連結により積層された複数のかかるモジュールの中の1つとして使用されるように適合化される、請求項7に記載のウェーハ形状中空繊維モジュール。
【請求項14】
流体流の処理方法であって、
少なくとも1つのウェーハ形状中空繊維モジュールを用意するステップであり、前記少なくとも1つのウェーハ形状中空繊維モジュールは、
開端部および閉端部を有する円筒状ハウジングであり、前記閉端部は第1のシール表面および入口ポートを有する、円筒状ハウジングと、
前記円筒状ハウジングを貫通する少なくとも1つの側部ポートと、
前記開端部に接合される端部キャップであり、第2のシール表面および出口ポートを有する端部キャップと、
複数の中空繊維膜を備える、前記円筒状ハウジング内の膜マットのスタックと、
前記膜マットを互いに接合し、同時に前記円筒状ハウジングの前記閉端部に前記スタックの一方の端部を接合し、前記端部キャップに前記スタックの他方の端部を接合し、それにより前記ハウジング内において内部チャンバおよび少なくとも1つの外部チャンバを画成する、ポッティング材料であり、前記入口ポートおよび前記出口ポートは、前記内部チャンバと連通状態にある、ポッティング材料と
を備える、ステップと、
新規のまたは既存の配管系中に2つの規格ボルト留めフランジ連結部の間に前記ウェーハ形状中空繊維モジュールを設置するステップと、
前記ウェーハ形状中空繊維モジュールの前記側部ポートに第1の流体ラインを連結するステップと、
前記新規のまたは既存の配管系に第2の流体ラインを連結するステップであり、前記第2の流体ラインは、前記規格ボルト留めフランジ連結部に連結された導管により前記ウェーハ形状中空繊維モジュールの前記内部チャンバと連通する、ステップと
を含む、方法。
【請求項15】
ウェーハ形状中空繊維モジュールの作製方法であって、
円筒状ハウジング内に前記円筒状ハウジングの開端部を介して中空繊維を備える膜マットのスタックを挿入するステップと、
第2のシール表面および出口ポートを備える端部キャップに前記開端部を接合するステップであり、前記ハウジングは、第1のシール表面および入口ポートを備える閉端部と、前記閉端部と前記開端部との間に少なくとも1つの側部ポートとを有する、ステップと、
前記側部ポートを塞ぐステップと、
前記円筒状ハウジングの長手方向中心を通る軸を中心としてある速度で前記ウェーハ形状中空繊維モジュールをスピンさせるステップと、
スピニングの際に前記ウェーハ形状中空繊維モジュールをある温度まで加熱して、前記ポッティング材料の粘度を下げ、前記ポッティング材料の硬化を容易にするステップと、
前記入口ポートまたは前記出口ポート内に境界流体を挿入するステップであり、前記スピニングにより、前記境界流体が前記円筒状ハウジングの壁部の周囲に環状境界または部分環状境界を形成し、前記中空繊維部材の端部を開いた状態に維持する、ステップと、
前記入口ポートまたは前記出口ポート内にポッティング材料を挿入するステップであり、前記スピニングにより、前記ポッティング材料が前記環状境界に対して環状リングまたは部分環状リングを形成し、前記境界流体は、前記ポッティング材料に対して不活性であり、前記ポッティング材料よりも高密度である、ステップと、
前記ポッティング材料が硬化されるまで前記ウェーハ形状モジュールをスピンさせ続け、それにより前記膜マットを互いに接合し、同時に前記閉端部に前記スタックの一方の端部を接合し、前記端部キャップに前記スタックの他方の端部を接合し、それにより前記ハウジング内で内部チャンバと少なくとも1つの外部チャンバとを画成するステップと、
前記側部ポートを開口し、前記境界流体を排出するステップと
を含む、方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6A】
image rotate

【図6B】
image rotate

【図6C】
image rotate


【公表番号】特表2011−528609(P2011−528609A)
【公表日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−512631(P2011−512631)
【出願日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2009/046199
【国際公開番号】WO2009/149228
【国際公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【出願人】(598064680)セルガード エルエルシー (17)
【Fターム(参考)】