配線・配管材保護カバー装置
【課題】 設置場所の状況に応じて、付属保護カバーの基台を使用するかどうかを選択することができる、配線・配管材保護カバー装置を提供する。
【解決手段】 配線・配管材保護カバー装置2は、建物の構築面1に固定される、直状保護カバー3と付属保護カバー4とを備える。付属保護カバー4は、構築面1に固定される基台4aと、蓋体4bとを備える。そして、付属保護カバー4は、直状保護カバー1の端部を受け入れる受口4cを蓋体4bに有する。この蓋体4bは、基台4aに取り付けられるよう、受口4cよりも奥側に、基台4aに設けられた被嵌着部4dに嵌着する嵌着部4eを有する。そして、蓋体4bは、付属保護カバー4において基台4aを用いない状態で、受口4cよりも奥方へと進入した直状保護カバー3の端部に取り付けられるよう、その直状保護カバー3の長手方向に連続する被係合部3cに係合する係合部4fを有する。
【解決手段】 配線・配管材保護カバー装置2は、建物の構築面1に固定される、直状保護カバー3と付属保護カバー4とを備える。付属保護カバー4は、構築面1に固定される基台4aと、蓋体4bとを備える。そして、付属保護カバー4は、直状保護カバー1の端部を受け入れる受口4cを蓋体4bに有する。この蓋体4bは、基台4aに取り付けられるよう、受口4cよりも奥側に、基台4aに設けられた被嵌着部4dに嵌着する嵌着部4eを有する。そして、蓋体4bは、付属保護カバー4において基台4aを用いない状態で、受口4cよりも奥方へと進入した直状保護カバー3の端部に取り付けられるよう、その直状保護カバー3の長手方向に連続する被係合部3cに係合する係合部4fを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、配線・配管材保護カバー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、配線・配管材を配設するにあたって、その配線・配管材を収容保護する直状保護カバーおよび付属保護カバーが用いられた。図22に示す第1の例(特許文献1参照)では、直状保護カバー11、11どうしを繋ぐ部分に、付属保護カバーとしての連結カバー12が用いられた。ここで、直状保護カバー11と連結カバー12とは、それぞれが独立して壁面に固定されたが、特に、連結カバー12にあっては、基台12aと蓋体12bとからなって、その基台12a部分で、壁面に固定されていた。
【0003】
また、図23に示す第2の例(特許文献2参照)では、直状保護カバー21、21どうしを繋ぐ部分に、付属保護カバーとしての補助カバー22が用いられた。ここで、補助カバー22は、基台を有せず、覆い部分のみからなっていた。このため、この補助カバー22は、壁面には、直接固定することができなかった。そこで、補助カバー22に設けられた嵌合凸部22aが、直状保護カバー21に設けられた嵌合凹部21aに係合し、これによって、補助カバー22は、直状保護カバー21に取り付けられた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−200647
【特許文献2】実開昭63−15396
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記従来の第1の例に示す連結カバー12(付属保護カバー)においては、基台12aを壁面に固定することで、安定した固定が保証される反面、基台12aを必要とし、基台12aを固定しにくい場所には、不向きだった。また、第2の例に示す補助カバー22(付属保護カバー)においては、取付けが容易ではあったが、基台がないことから安定した固定を確保することができず、外力の加わりやすい場所には不向きであった。
【0006】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、設置場所の状況に応じて、付属保護カバーの基台を使用するかどうかを選択することができる、配線・配管材保護カバー装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る配線・配管材保護カバー装置は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置は、建物の構築面に配設される配線・配管材を収容保護すべく、前記構築面における前記配線・配管材の配設経路上に並ぶように固定される、直状保護カバーと付属保護カバーとを備える。ここで、前記付属保護カバーは、前記構築面に固定される基台と、その基台に組み付けられて、内側が前記配線・配管材が通る通路となる蓋体とを備える。また、前記付属保護カバーは、前記直状保護カバーの端部を受け入れる受口を前記蓋体に有する。そして、前記蓋体は、前記基台に取り付けられるよう、前記受口よりも奥側に、前記基台に設けられた被嵌着部に嵌着する嵌着部を有する。一方、前記直状保護カバーは、その直状保護カバーの長手方向に沿って連続して形成された被係合部を有する。そこで、前記蓋体は、前記付属保護カバーにおいて前記基台を用いない状態で、前記受口よりも奥方へと進入した前記直状保護カバーの端部に取り付けられるよう、その直状保護カバーの前記被係合部に係合する係合部を有する。そして、前記付属保護カバーにおいて前記基台を用いない状態で、前記蓋体に対し、前記直状保護カバーが、前記受口から前記嵌着部のある奥方位置まで進入可能となるよう、前記嵌着部が前記直状保護カバーと干渉しない位置に設けられている。
【0008】
この配線・配管材保護カバー装置によると、直状保護カバーは、建物の構築面に固定される。直状保護カバーに続く付属保護カバーは、基台と、蓋体とを備え、その蓋体に、直状保護カバーの端部を受け入れる受口を有している。この付属保護カバーは、基台が構築面に固定され、蓋体が、その嵌着部が基台の被嵌着部に嵌着するようにして基台に取り付けられることで、その全体が構築面に固定される。そして、付属保護カバーにおいて、基台を使用しない場合には、蓋体に対し、直状保護カバーを、蓋体の受口よりも奥側に進入させれば、蓋体の係合部が直状保護カバーの被係合部に係合し、蓋体は、直状保護カバーに取り付けられる。こうして、蓋体が、構築面に固定された直状保護カバーに取り付けられ、これによって、蓋体は、この直状保護カバーを通して構築面に固定されることとなる。すなわち、この配線・配管材保護カバー装置は、基台を使用する場合、基台を使用しない場合のどちらにも対応することができる。そこで、基台の固定作業のための十分なスペースがある場所では、基台を使用することで、付属保護カバーを構築面に安定して固定することができ、また、蓋体への外力が加わりにくい場所では、基台を使用しないことで、設置作業を容易にすることができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記係合部は、前記受口に設けられる第1係合部と、前記受口よりも奥側に設けられる第2係合部とからなり、その第2係合部が前記嵌着部を兼ねてもよい。このように、係合部が、受口側の第1係合部と受口よりも奥側の第2係合部とで構成されることで、付属保護カバーに基台を使用した場合にも、蓋体は、係合部を構成する第1係合部が直状保護カバーの被係合部に係合する。これにより、蓋体は、基台だけでなく、直状保護カバーにも取り付けられ、付属保護カバーは、構築面に一層安定して固定される。その上、第2係合部が嵌着部を兼ねることから、その構成が簡単となる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項2に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記係合部は、凸状に形成され、前記被係合部と前記被嵌着部とは、凹状に形成されてもよい。
【0011】
また、請求項4に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記係合部は、前記受口のみに設けられてもよい。
【0012】
また、請求項5に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記係合部は、前記受口よりも奥側のみに設けられ、その係合部が前記嵌着部を兼ねてもよい。
【0013】
また、請求項6に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記直状保護カバーは、前記構築面に固定されるベース体と、そのベース体に組み付けられてそのベース体とで前記配線・配管材を収容するカバー体とを備えてもよい。
【0014】
また、請求項7に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項6に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記ベース体と前記カバー体は、それぞれ、長手方向に直交する断面の形状が一定であって、前記被係合部は、前記ベース体に設けられるのが望ましい。こうして、直状保護カバーにおける被係合部が、カバー体ではなくベース体に設けられることで、付属保護カバーに基台を使用しない場合であっても、配線・配管材保護カバー装置を設置した後に、付属保護カバーの蓋体をそのままにして、カバー体を、蓋体の受口から抜き出すように長手方向にずらしてベース体から取り外すことができる。
【発明の効果】
【0015】
この発明に係る配線・配管材保護カバー装置によれば、基台を使用する場合、基台を使用しない場合のどちらにも対応することができるため、設置場所の状況に応じて、付属保護カバーの基台を使用するかどうかを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施の形態の、直状保護カバーの拡大断面図である。
【図2】同じく、付属保護カバーの平面図である。
【図3】同じく、正面図である。
【図4】同じく、底面図である。
【図5】同じく、基台の斜視図である。
【図6】同じく、蓋体の斜視図である。
【図7】同じく、配線・配管材保護カバー装置において、基台を使用した場合の、正面図である。
【図8】同じく、底面図である。
【図9】同じく、配線・配管材保護カバー装置において、基台を使用しない場合であって、直状保護カバーの端部を受口よりも奥側に進入させたときの、底面図である。
【図10】同じく、配線・配管材保護カバー装置において、基台を使用しない場合であって、直状保護カバーの端部を受口にとどめたときの、底面図である。
【図11】同じく、斜視図である。
【図12】この発明の第1変形例の、付属保護カバーの断面図である。
【図13】同じく、基台の斜視図である。
【図14】同じく、蓋体の斜視図である。
【図15】この発明の第2変形例の、付属保護カバーの断面図である。
【図16】同じく、基台の斜視図である。
【図17】同じく、蓋体の斜視図である。
【図18】この発明の第3変形例の、付属保護カバーの断面図である。
【図19】同じく、基台の斜視図である。
【図20】同じく、蓋体の斜視図である。
【図21】同じく、付属保護カバーにおいて、基台の筒部側を折り取った場合の、断面図である。
【図22】従来の直状保護カバーおよび連結カバーを示す斜視図である。
【図23】従来の直状保護カバーおよび補助カバーを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明に係る配線・配管材保護カバー装置を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1〜図11は、本発明の一実施の形態を示す。図中符号1は、建物の、壁、床、天井、柱等の構築面である。2は、配線・配管材保護カバー装置であって、直状保護カバー3(すなわち真っ直ぐ延びるように形成された保護カバー)と、付属保護カバー4とを備える。そして、これら直状保護カバー3と付属保護カバー4とは、前記建物の構築面1に配設される光ファイバー等の配線・配管材(配線材または配管材)を収容保護すべく、構築面1における配線・配管材の配設経路上に並ぶように固定される。
【0019】
直状保護カバー3は、構築面1に固定されるベース体3aと、そのベース体3aに組み付けられてそのベース体3aとで配線・配管材を収容するカバー体3bとを備える。これらベース体3aとカバー体3bは、それぞれ、長手方向に直交する断面の形状が一定となっている。そして、直状保護カバー3は、その直状保護カバー3の長手方向に沿って連続して形成された被係合部3cを有する。図示実施の形態においては、この被係合部3cは、ベース体3aに設けられている。
【0020】
付属保護カバー4は、構築面1に固定される基台4aと、その基台4aに組み付けられて、内側が配線・配管材が通る通路4xとなる蓋体4bとを備える。そこで、付属保護カバー4は、直状保護カバー3の端部を受け入れる受口4cを前記蓋体4bに有する。そして、蓋体4bは、基台4aに取り付けられるよう、受口4cよりも奥側に、基台4aに設けられた被嵌着部4dに嵌着する嵌着部4eを有する(図3、図4参照)。また、蓋体4bは、付属保護カバー4において基台4aを用いない状態で、受口4cよりも奥方へと進入した直状保護カバー3の端部に取り付けられるよう、その直状保護カバー3の前記被係合部3cに係合する係合部4fを有する(図9参照)。ここで、付属保護カバー4において基台4aを用いない状態で、蓋体4bに対し、直状保護カバー3が、受口4cから嵌着部4eのある奥方位置まで進入可能となるよう、嵌着部4eが直状保護カバー3と干渉しない位置に設けられている。
【0021】
詳細には、付属保護カバー4において、係合部4fは、受口4cに設けられる第1係合部401と、受口4cよりも奥側に設けられる第2係合部402とからなる。そして、この第2係合部402が、前記嵌着部4eを兼ねる。こうして、第2係合部402が嵌着部4eを兼ねることで、直状保護カバー3が受口4cから嵌着部4eのある奥方位置まで進入した際には、直状保護カバー3の被係合部3cに、第1係合部401と第2係合部402(つまり、嵌着部4e)が係合するため、嵌着部4eは、直状保護カバー3と干渉することはない。
【0022】
具体的には、直状保護カバー3は、図1に示すように、前記ベース体3aと前記カバー体3bとが、それぞれ、例えば合成樹脂によって形成される。ベース体3aは、底板3dと、その底板3dから起立する左右の側壁3e、3eとから構成される。そこで、このベース体3aは、底板3dを貫通して構築面1にねじ込まれたり打ち込まれたりする、ビスとか釘等の固着具、あるいは底板3dに貼り付けられる両面粘着テープ等により、構築面1に取付固定される。また、ベース体3aは、両側壁3e、3eの外面(詳しくは、両側壁3e、3eの下部部分の外面)に、前記被係合部3cが、ベース体3aの長手方向に沿って連続して形成(詳しくは、凹状に形成)されている。さらに、ベース体3aは、両側壁3e、3eの外面(詳しくは、両側壁3e、3eの上端部分の外面)に、被掛合部3fが、ベース体3aの長手方向に沿って連続して形成(詳しくは、凹状に形成)されている。一方、カバー体3bは、天板3gと、その天板3gから垂下する左右の側壁3h、3hとから構成される。このカバー体3bは、ベース体3aに被るように、かつ、両側壁3h、3hが、ベース体3aの両側壁3e、3eの上側部分を挟むように組み付けられる。そして、カバー体3bは、ベース体3aに取り付けられるよう、ベース体3aに設けられた被掛合部3fに掛かる掛合部3iを有する。詳細には、掛合部3iは、両側壁3h、3hの内面(詳しくは、両側壁3h、3hの下部部分の内面)に、カバー体3bの長手方向に沿って連続して形成(詳しくは、凸状に形成)されている。そして、これらベース体3aとカバー体3bとで形成される筒内が、配線・配管材が通る通路3xとなる。
【0023】
付属保護カバー4は、曲がって配設される配線・配管材のその曲がり部を収容保護すべく、曲がって形成されて、その曲がりの各端部に、前記受口4cが設けられる。詳細には、付属保護カバー4は、平面1aからなる構築面1における、その平面1aでの配線・配管材の曲がり部を収容保護すべく、その平面1a上で曲がるように形成される。
【0024】
この付属保護カバー4は、前記基台4aと前記蓋体4bとが、それぞれ、例えば合成樹脂によって形成される。基台4aは、付属保護カバー4(詳しくは、蓋体4b)の受口4cから控えた奥側を占めるように、蓋体4bよりも短く形成されている(図4参照)。つまり、図示実施の形態においては、受口4cとなるのは、付属保護カバー4の端部において、蓋体4bの先端から基台4aの先端までの範囲Rの部分である(図4参照)。この基台4aは、平面1a上で曲がるように形成される底板4gと、その底板4gから起立する内側および外側の側壁4h、4hとから構成される。底板4gには、基台4aを構築面1に固定するための、所要の間隔で長手方向に離された複数個の固定孔4i、4iがあけられており、基台4aは、この固定孔4iを通って構築面1にねじ込まれたり打ち込まれたりする、ビスとか釘とかの固着具により、構築面1に取付固定される。また、基台4aには、長手方向の各端部において、両側壁4h、4hの外面に、前記被嵌着部4dが形成(詳しくは、凹状に形成)されている。
【0025】
蓋体4bは、平面1a上で曲がるように形成される天板4jと、その天板4jから垂下する内側および外側の側壁4k、4kとから構成される。この蓋体4bは、基台4aに被るように、かつ、両側壁4k、4kが、基台4aの両側壁4h、4hを挟むようにして組み付けられる。そして、蓋体4bは、受口4cからその奥側に渡るように連続して、両側壁4k、4kの内面に、前記係合部4fおよび嵌着部4eが形成(詳しくは凸状に形成)されている。そこで、係合部4fは、その受口4c側が、前記第1係合部401となり、受口4cよりも奥側が、嵌着部4eを兼ねた前記第2係合部402となる。また、蓋体4bは、第2係合部402よりも奥側における天板4jの内面に、ストッパーとしての突起4mが設けられており、この突起4mにより、直状保護カバー3のそれ以上の進入を阻止するようになっている(図9参照)。
【0026】
次に、以上の構成からなる配線・配管材保護カバー装置2の作用効果について説明する。この配線・配管材保護カバー装置2は、直状保護カバー3と付属保護カバー4とからなり、直状保護カバー3は、建物の構築面1に固定される。直状保護カバー3に続く付属保護カバー4は、基台4aと、蓋体4bとを備え、その蓋体4bに、直状保護カバー3の端部を受け入れて収容する受口4cを有している。この付属保護カバー4は、基台4aが構築面1に固定され、蓋体4bが、その嵌着部4eが基台4aの被嵌着部4dに嵌着するようにして基台4aに取り付けられ、これによって、付属保護カバー4の全体が構築面1に固定される(図7、図8参照)。
【0027】
そして、付属保護カバー4において、基台4aを使用しない場合には、蓋体4bに対し、直状保護カバー3を、蓋体4bの受口4cよりも奥側に進入させれば、蓋体4bの係合部4fが直状保護カバー3の被係合部3cに係合し、蓋体4bは、直状保護カバー3に取り付けられる(図9参照)。こうして、蓋体4bが、構築面1に固定された直状保護カバー3に取り付けられ、これによって、蓋体4bは、この直状保護カバー3を通して構築面1に固定されることとなる。
【0028】
すなわち、この配線・配管材保護カバー装置2は、基台4aを使用する場合、基台4aを使用しない場合のどちらにも対応することができる。そこで、基台4aの固定作業のための十分なスペースがある場所では、基台4aを使用することで、付属保護カバー4を構築面1に安定して固定することができ、また、蓋体4bへの外力が加わりにくい場所では、基台4aを使用しないことで、設置作業を容易にすることができる。つまり、この配線・配管材保護カバー装置2は、基台4aを使用する場合、基台4aを使用しない場合のどちらにも対応することができるため、設置場所の状況に応じて、付属保護カバー4の基台4aを使用するかどうかを選択することができる。
【0029】
また、付属保護カバー4の蓋体4bにおいて、係合部4fが、受口4c側の第1係合部401と受口4cよりも奥側の第2係合部402とで構成されることで、付属保護カバー4に基台4aを使用した場合にも、蓋体4bは、係合部4fを構成する第1係合部401が直状保護カバー3の被係合部3cに係合する(図8参照)。これにより、蓋体4bは、基台4aだけでなく、直状保護カバー3にも取り付けられ、付属保護カバー4は、構築面1に一層安定して固定される。その上、第2係合部402が嵌着部4eを兼ねることから、その構成が簡単となる。また、付属保護カバー4に基台4aを使用しない場合には、直状保護カバー3の端部を、蓋体4bの受口4cよりも奥側に進入させると、第1係合部401と第2係合部402が直状保護カバー3の被係合部3cに係合し(図9参照)、直状保護カバー3の端部を受口4cにとどめると、第1係合部401のみが直状保護カバー3の被係合部3cに係合する(図10参照)。すなわち、付属保護カバー4に基台4aを使用しない場合には、直状保護カバー3の端部を、蓋体4bの受口4cよりも奥側に進入させたときだけでなく、受口4cにとどめたときにも、蓋体4bは、直状保護カバー3に取り付けられる。つまり、基台4aを使用しない場合には、蓋体4bに対する直状保護カバー3の端部の進入量を、状況に応じて変えることができ、これにより、その進入量の調整範囲において、付属保護カバー4に対する直状保護カバー3の端部の長さ調整が不要となる。
【0030】
また、直状保護カバー3における被係合部3cが、カバー体3bではなくベース体3aに設けられることで、付属保護カバー4に基台4aを使用しない場合であっても、配線・配管材保護カバー装置2を設置した後に、付属保護カバー4の蓋体4bをそのままにして、カバー体3bを、蓋体4bの受口4cから抜き出すように長手方向にずらしてベース体3aから取り外すことができる。
【0031】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、直状保護カバー3および付属保護カバー4によって保護される配線・配管材は、配線材としては、光ファイバーの他に、電力線とか信号線等であってもよく、配管材としては、通水管とかドレーン管とか冷媒管等であってもよい。
【0032】
また、直状保護カバー3における、被係合部3cは、ベース体3aに設けられた被掛合部3fとは別に設けられているが、直状保護カバー3の端部部分においてカバー体3bを一部除去するようにして被掛合部3fを露出させ、その露出した被掛合部3fを被係合部3cとして用いてもよい。そして、この際、蓋体4bとカバー体3bとは、当接あるいは近接するようにしてもよく、また、蓋体4b内にカバー体3bの端部が収容されるようにしてもよい。
【0033】
また、付属保護カバー4は、平面1aからなる構築面1における、その平面1a上で曲がるように形成されなくとも、図12に示すように、入隅に配備されるものであってもよい(図13および図14に、基台4aおよび蓋体4bを示す。)。すなわち、付属保護カバー4は、入隅を形成する2平面1a、1aからなる構築面1における、その入隅での配線・配管材の曲がり部を収容保護すべく、入隅上を曲がるように形成されてもよい。そして、この付属保護カバー4においても、その各端部に、受口4cが設けられる。
【0034】
また、図15に示すように、付属保護カバー4は、出隅に配備されるものであってもよい(図16および図17に、基台4aおよび蓋体4bを示す。)。すなわち、付属保護カバー4は、出隅を形成する2平面1a、1aからなる構築面1における、その出隅での配線・配管材の曲がり部を収容保護すべく、出隅上を曲がるように形成されてもよい。そして、この付属保護カバー4においても、その各端部に、受口4cが設けられる。
【0035】
また、付属保護カバー4は、曲がるように形成されなくとも、真っ直ぐ形成されたり、T字状に形成されたりして、その各端部に、受口4cが設けられてもよい。
【0036】
また、付属保護カバー4は、直状保護カバー3、3を繋ぐように、その各端部に、受口4cが設けられなくとも、図18に示すように、一方の端部にのみ、受口4cが設けられてもよい(図19および図20に、基台4aおよび蓋体4bを示す。)。この例では、付属保護カバー4は、平面1aからなる構築面1における、その平面1a上で真っ直ぐ形成されて、その一方の端部に受口4cが設けられ、他方の端部に、配線・配管材が出入りする開口部4pが設けられる。図示実施の形態においては、付属保護カバー4は、他方の端部側が、構築面1から離れる上側に膨出形成されるとともに、他方の端部において、基台4aに、前記開口部4pとしての開口孔4qが設けられる。詳細には、基台4aは、下側に突出して内部が前記開口孔4qとなる筒部4rを有して、その筒部4rが、構築面1に設けられた貫通孔1bに差し入れられる。そこで、配線・配管材は、直状保護カバー3、付属保護カバー4、そして構築面1の貫通孔1bを通るように配設される。そして、付属保護カバー4おいては、配線・配管材が通る通路4xは、他方の端部側が、基台4aと蓋体4bの、構築面1から離れる側に膨出する膨出部4s、4tによって湾曲形成され、直状保護カバー3側から進入した配線・配管材は、湾曲形成された通路4xを通って、開口部4p(詳しくは、開口孔4q)に導かれる。また、この付属保護カバー4の基台4aは、筒部4rと膨出部4sとの間に、溝によって薄肉となった薄肉部4vが設けられており、その薄肉部4v部分で筒部4r側を容易に折り取ることができるようになっている(図21に、筒部4r側を折り取った状態の付属保護カバー4を示す。)。こうして筒部4r側を折り取ることで、その部分が、前記開口部4pとしての拡大開口部4wとなり、この付属保護カバー4を配備する際には、開口部4pとして、筒部4rによって形成された開口孔4qと、筒部4rのない拡大開口部4wとを選択することができる。また、蓋体4bには、他方の端部(つまり、受口4cから離れた側)において、構築面1側となる側壁4kの下端部分に、外方に突出する鍔4yが形成されている。これにより、構築面1の貫通孔1bの径が大きい場合とか、貫通孔1bと基台4aの開口部4pとの芯がずれた場合にも、鍔部4yで開口部4pを覆うことができる。
【0037】
また、係合部4fは、受口4cに設けられる第1係合部401と、受口4cよりも奥側に設けられる第2係合部402とが、連続して形成されなくとも、これら第1係合部401と第2係合部402とが分断されるように離れて形成されてもよい。
【0038】
また、係合部4fは、受口4cに設けられる第1係合部401と、受口4cよりも奥側に設けられる第2係合部402とからならなくとも、係合部4fを第1係合部401のみで構成することで、係合部4fは、受口4cのみに設けられてもよい。そして、この場合には、嵌着部4eを、例えば、受口4cの奥側を幅広に形成した蓋体4bの側壁4k、4kの内面に設けたり、嵌着部4eを凹状に形成するとともに被嵌着部4dを凸状に形成したりすれば、嵌着部4eが直状保護カバー3と干渉することがない。
【0039】
また、反対に、係合部4fを第2係合部402のみで構成することで、係合部4fは、受口4cよりも奥側のみに設けられ、その係合部4fが嵌着部4eを兼ねてもよい。
【0040】
また、直状保護カバー3において、被係合部3cは、ベース体3aに設けられているが、カバー体3bに設けられてもよい。
【0041】
また、直状保護カバー3は、ベース体3aと、そのベース体3aに組み付けられるカバー体3bとからならなくとも、両者が一体となった筒状、パイプ状等に形成されてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 構築面
2 配線・配管材保護カバー装置
3 直状保護カバー
3a ベース体
3b カバー体
3c 被係合部
4 付属保護カバー
4a 基台
4b 蓋体
4c 受口
4d 被嵌着部
4e 嵌着部
4f 係合部
4x 通路
401 第1係合部
402 第2係合部
【技術分野】
【0001】
この発明は、配線・配管材保護カバー装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、配線・配管材を配設するにあたって、その配線・配管材を収容保護する直状保護カバーおよび付属保護カバーが用いられた。図22に示す第1の例(特許文献1参照)では、直状保護カバー11、11どうしを繋ぐ部分に、付属保護カバーとしての連結カバー12が用いられた。ここで、直状保護カバー11と連結カバー12とは、それぞれが独立して壁面に固定されたが、特に、連結カバー12にあっては、基台12aと蓋体12bとからなって、その基台12a部分で、壁面に固定されていた。
【0003】
また、図23に示す第2の例(特許文献2参照)では、直状保護カバー21、21どうしを繋ぐ部分に、付属保護カバーとしての補助カバー22が用いられた。ここで、補助カバー22は、基台を有せず、覆い部分のみからなっていた。このため、この補助カバー22は、壁面には、直接固定することができなかった。そこで、補助カバー22に設けられた嵌合凸部22aが、直状保護カバー21に設けられた嵌合凹部21aに係合し、これによって、補助カバー22は、直状保護カバー21に取り付けられた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−200647
【特許文献2】実開昭63−15396
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前記従来の第1の例に示す連結カバー12(付属保護カバー)においては、基台12aを壁面に固定することで、安定した固定が保証される反面、基台12aを必要とし、基台12aを固定しにくい場所には、不向きだった。また、第2の例に示す補助カバー22(付属保護カバー)においては、取付けが容易ではあったが、基台がないことから安定した固定を確保することができず、外力の加わりやすい場所には不向きであった。
【0006】
この発明は、上記した従来の欠点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、設置場所の状況に応じて、付属保護カバーの基台を使用するかどうかを選択することができる、配線・配管材保護カバー装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る配線・配管材保護カバー装置は、前記目的を達成するために、次の構成からなる。すなわち、
請求項1に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置は、建物の構築面に配設される配線・配管材を収容保護すべく、前記構築面における前記配線・配管材の配設経路上に並ぶように固定される、直状保護カバーと付属保護カバーとを備える。ここで、前記付属保護カバーは、前記構築面に固定される基台と、その基台に組み付けられて、内側が前記配線・配管材が通る通路となる蓋体とを備える。また、前記付属保護カバーは、前記直状保護カバーの端部を受け入れる受口を前記蓋体に有する。そして、前記蓋体は、前記基台に取り付けられるよう、前記受口よりも奥側に、前記基台に設けられた被嵌着部に嵌着する嵌着部を有する。一方、前記直状保護カバーは、その直状保護カバーの長手方向に沿って連続して形成された被係合部を有する。そこで、前記蓋体は、前記付属保護カバーにおいて前記基台を用いない状態で、前記受口よりも奥方へと進入した前記直状保護カバーの端部に取り付けられるよう、その直状保護カバーの前記被係合部に係合する係合部を有する。そして、前記付属保護カバーにおいて前記基台を用いない状態で、前記蓋体に対し、前記直状保護カバーが、前記受口から前記嵌着部のある奥方位置まで進入可能となるよう、前記嵌着部が前記直状保護カバーと干渉しない位置に設けられている。
【0008】
この配線・配管材保護カバー装置によると、直状保護カバーは、建物の構築面に固定される。直状保護カバーに続く付属保護カバーは、基台と、蓋体とを備え、その蓋体に、直状保護カバーの端部を受け入れる受口を有している。この付属保護カバーは、基台が構築面に固定され、蓋体が、その嵌着部が基台の被嵌着部に嵌着するようにして基台に取り付けられることで、その全体が構築面に固定される。そして、付属保護カバーにおいて、基台を使用しない場合には、蓋体に対し、直状保護カバーを、蓋体の受口よりも奥側に進入させれば、蓋体の係合部が直状保護カバーの被係合部に係合し、蓋体は、直状保護カバーに取り付けられる。こうして、蓋体が、構築面に固定された直状保護カバーに取り付けられ、これによって、蓋体は、この直状保護カバーを通して構築面に固定されることとなる。すなわち、この配線・配管材保護カバー装置は、基台を使用する場合、基台を使用しない場合のどちらにも対応することができる。そこで、基台の固定作業のための十分なスペースがある場所では、基台を使用することで、付属保護カバーを構築面に安定して固定することができ、また、蓋体への外力が加わりにくい場所では、基台を使用しないことで、設置作業を容易にすることができる。
【0009】
また、請求項2に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記係合部は、前記受口に設けられる第1係合部と、前記受口よりも奥側に設けられる第2係合部とからなり、その第2係合部が前記嵌着部を兼ねてもよい。このように、係合部が、受口側の第1係合部と受口よりも奥側の第2係合部とで構成されることで、付属保護カバーに基台を使用した場合にも、蓋体は、係合部を構成する第1係合部が直状保護カバーの被係合部に係合する。これにより、蓋体は、基台だけでなく、直状保護カバーにも取り付けられ、付属保護カバーは、構築面に一層安定して固定される。その上、第2係合部が嵌着部を兼ねることから、その構成が簡単となる。
【0010】
また、請求項3に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項2に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記係合部は、凸状に形成され、前記被係合部と前記被嵌着部とは、凹状に形成されてもよい。
【0011】
また、請求項4に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記係合部は、前記受口のみに設けられてもよい。
【0012】
また、請求項5に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記係合部は、前記受口よりも奥側のみに設けられ、その係合部が前記嵌着部を兼ねてもよい。
【0013】
また、請求項6に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記直状保護カバーは、前記構築面に固定されるベース体と、そのベース体に組み付けられてそのベース体とで前記配線・配管材を収容するカバー体とを備えてもよい。
【0014】
また、請求項7に記載の発明に係る配線・配管材保護カバー装置のように、請求項6に記載の配線・配管材保護カバー装置において、前記ベース体と前記カバー体は、それぞれ、長手方向に直交する断面の形状が一定であって、前記被係合部は、前記ベース体に設けられるのが望ましい。こうして、直状保護カバーにおける被係合部が、カバー体ではなくベース体に設けられることで、付属保護カバーに基台を使用しない場合であっても、配線・配管材保護カバー装置を設置した後に、付属保護カバーの蓋体をそのままにして、カバー体を、蓋体の受口から抜き出すように長手方向にずらしてベース体から取り外すことができる。
【発明の効果】
【0015】
この発明に係る配線・配管材保護カバー装置によれば、基台を使用する場合、基台を使用しない場合のどちらにも対応することができるため、設置場所の状況に応じて、付属保護カバーの基台を使用するかどうかを選択することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の一実施の形態の、直状保護カバーの拡大断面図である。
【図2】同じく、付属保護カバーの平面図である。
【図3】同じく、正面図である。
【図4】同じく、底面図である。
【図5】同じく、基台の斜視図である。
【図6】同じく、蓋体の斜視図である。
【図7】同じく、配線・配管材保護カバー装置において、基台を使用した場合の、正面図である。
【図8】同じく、底面図である。
【図9】同じく、配線・配管材保護カバー装置において、基台を使用しない場合であって、直状保護カバーの端部を受口よりも奥側に進入させたときの、底面図である。
【図10】同じく、配線・配管材保護カバー装置において、基台を使用しない場合であって、直状保護カバーの端部を受口にとどめたときの、底面図である。
【図11】同じく、斜視図である。
【図12】この発明の第1変形例の、付属保護カバーの断面図である。
【図13】同じく、基台の斜視図である。
【図14】同じく、蓋体の斜視図である。
【図15】この発明の第2変形例の、付属保護カバーの断面図である。
【図16】同じく、基台の斜視図である。
【図17】同じく、蓋体の斜視図である。
【図18】この発明の第3変形例の、付属保護カバーの断面図である。
【図19】同じく、基台の斜視図である。
【図20】同じく、蓋体の斜視図である。
【図21】同じく、付属保護カバーにおいて、基台の筒部側を折り取った場合の、断面図である。
【図22】従来の直状保護カバーおよび連結カバーを示す斜視図である。
【図23】従来の直状保護カバーおよび補助カバーを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明に係る配線・配管材保護カバー装置を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
図1〜図11は、本発明の一実施の形態を示す。図中符号1は、建物の、壁、床、天井、柱等の構築面である。2は、配線・配管材保護カバー装置であって、直状保護カバー3(すなわち真っ直ぐ延びるように形成された保護カバー)と、付属保護カバー4とを備える。そして、これら直状保護カバー3と付属保護カバー4とは、前記建物の構築面1に配設される光ファイバー等の配線・配管材(配線材または配管材)を収容保護すべく、構築面1における配線・配管材の配設経路上に並ぶように固定される。
【0019】
直状保護カバー3は、構築面1に固定されるベース体3aと、そのベース体3aに組み付けられてそのベース体3aとで配線・配管材を収容するカバー体3bとを備える。これらベース体3aとカバー体3bは、それぞれ、長手方向に直交する断面の形状が一定となっている。そして、直状保護カバー3は、その直状保護カバー3の長手方向に沿って連続して形成された被係合部3cを有する。図示実施の形態においては、この被係合部3cは、ベース体3aに設けられている。
【0020】
付属保護カバー4は、構築面1に固定される基台4aと、その基台4aに組み付けられて、内側が配線・配管材が通る通路4xとなる蓋体4bとを備える。そこで、付属保護カバー4は、直状保護カバー3の端部を受け入れる受口4cを前記蓋体4bに有する。そして、蓋体4bは、基台4aに取り付けられるよう、受口4cよりも奥側に、基台4aに設けられた被嵌着部4dに嵌着する嵌着部4eを有する(図3、図4参照)。また、蓋体4bは、付属保護カバー4において基台4aを用いない状態で、受口4cよりも奥方へと進入した直状保護カバー3の端部に取り付けられるよう、その直状保護カバー3の前記被係合部3cに係合する係合部4fを有する(図9参照)。ここで、付属保護カバー4において基台4aを用いない状態で、蓋体4bに対し、直状保護カバー3が、受口4cから嵌着部4eのある奥方位置まで進入可能となるよう、嵌着部4eが直状保護カバー3と干渉しない位置に設けられている。
【0021】
詳細には、付属保護カバー4において、係合部4fは、受口4cに設けられる第1係合部401と、受口4cよりも奥側に設けられる第2係合部402とからなる。そして、この第2係合部402が、前記嵌着部4eを兼ねる。こうして、第2係合部402が嵌着部4eを兼ねることで、直状保護カバー3が受口4cから嵌着部4eのある奥方位置まで進入した際には、直状保護カバー3の被係合部3cに、第1係合部401と第2係合部402(つまり、嵌着部4e)が係合するため、嵌着部4eは、直状保護カバー3と干渉することはない。
【0022】
具体的には、直状保護カバー3は、図1に示すように、前記ベース体3aと前記カバー体3bとが、それぞれ、例えば合成樹脂によって形成される。ベース体3aは、底板3dと、その底板3dから起立する左右の側壁3e、3eとから構成される。そこで、このベース体3aは、底板3dを貫通して構築面1にねじ込まれたり打ち込まれたりする、ビスとか釘等の固着具、あるいは底板3dに貼り付けられる両面粘着テープ等により、構築面1に取付固定される。また、ベース体3aは、両側壁3e、3eの外面(詳しくは、両側壁3e、3eの下部部分の外面)に、前記被係合部3cが、ベース体3aの長手方向に沿って連続して形成(詳しくは、凹状に形成)されている。さらに、ベース体3aは、両側壁3e、3eの外面(詳しくは、両側壁3e、3eの上端部分の外面)に、被掛合部3fが、ベース体3aの長手方向に沿って連続して形成(詳しくは、凹状に形成)されている。一方、カバー体3bは、天板3gと、その天板3gから垂下する左右の側壁3h、3hとから構成される。このカバー体3bは、ベース体3aに被るように、かつ、両側壁3h、3hが、ベース体3aの両側壁3e、3eの上側部分を挟むように組み付けられる。そして、カバー体3bは、ベース体3aに取り付けられるよう、ベース体3aに設けられた被掛合部3fに掛かる掛合部3iを有する。詳細には、掛合部3iは、両側壁3h、3hの内面(詳しくは、両側壁3h、3hの下部部分の内面)に、カバー体3bの長手方向に沿って連続して形成(詳しくは、凸状に形成)されている。そして、これらベース体3aとカバー体3bとで形成される筒内が、配線・配管材が通る通路3xとなる。
【0023】
付属保護カバー4は、曲がって配設される配線・配管材のその曲がり部を収容保護すべく、曲がって形成されて、その曲がりの各端部に、前記受口4cが設けられる。詳細には、付属保護カバー4は、平面1aからなる構築面1における、その平面1aでの配線・配管材の曲がり部を収容保護すべく、その平面1a上で曲がるように形成される。
【0024】
この付属保護カバー4は、前記基台4aと前記蓋体4bとが、それぞれ、例えば合成樹脂によって形成される。基台4aは、付属保護カバー4(詳しくは、蓋体4b)の受口4cから控えた奥側を占めるように、蓋体4bよりも短く形成されている(図4参照)。つまり、図示実施の形態においては、受口4cとなるのは、付属保護カバー4の端部において、蓋体4bの先端から基台4aの先端までの範囲Rの部分である(図4参照)。この基台4aは、平面1a上で曲がるように形成される底板4gと、その底板4gから起立する内側および外側の側壁4h、4hとから構成される。底板4gには、基台4aを構築面1に固定するための、所要の間隔で長手方向に離された複数個の固定孔4i、4iがあけられており、基台4aは、この固定孔4iを通って構築面1にねじ込まれたり打ち込まれたりする、ビスとか釘とかの固着具により、構築面1に取付固定される。また、基台4aには、長手方向の各端部において、両側壁4h、4hの外面に、前記被嵌着部4dが形成(詳しくは、凹状に形成)されている。
【0025】
蓋体4bは、平面1a上で曲がるように形成される天板4jと、その天板4jから垂下する内側および外側の側壁4k、4kとから構成される。この蓋体4bは、基台4aに被るように、かつ、両側壁4k、4kが、基台4aの両側壁4h、4hを挟むようにして組み付けられる。そして、蓋体4bは、受口4cからその奥側に渡るように連続して、両側壁4k、4kの内面に、前記係合部4fおよび嵌着部4eが形成(詳しくは凸状に形成)されている。そこで、係合部4fは、その受口4c側が、前記第1係合部401となり、受口4cよりも奥側が、嵌着部4eを兼ねた前記第2係合部402となる。また、蓋体4bは、第2係合部402よりも奥側における天板4jの内面に、ストッパーとしての突起4mが設けられており、この突起4mにより、直状保護カバー3のそれ以上の進入を阻止するようになっている(図9参照)。
【0026】
次に、以上の構成からなる配線・配管材保護カバー装置2の作用効果について説明する。この配線・配管材保護カバー装置2は、直状保護カバー3と付属保護カバー4とからなり、直状保護カバー3は、建物の構築面1に固定される。直状保護カバー3に続く付属保護カバー4は、基台4aと、蓋体4bとを備え、その蓋体4bに、直状保護カバー3の端部を受け入れて収容する受口4cを有している。この付属保護カバー4は、基台4aが構築面1に固定され、蓋体4bが、その嵌着部4eが基台4aの被嵌着部4dに嵌着するようにして基台4aに取り付けられ、これによって、付属保護カバー4の全体が構築面1に固定される(図7、図8参照)。
【0027】
そして、付属保護カバー4において、基台4aを使用しない場合には、蓋体4bに対し、直状保護カバー3を、蓋体4bの受口4cよりも奥側に進入させれば、蓋体4bの係合部4fが直状保護カバー3の被係合部3cに係合し、蓋体4bは、直状保護カバー3に取り付けられる(図9参照)。こうして、蓋体4bが、構築面1に固定された直状保護カバー3に取り付けられ、これによって、蓋体4bは、この直状保護カバー3を通して構築面1に固定されることとなる。
【0028】
すなわち、この配線・配管材保護カバー装置2は、基台4aを使用する場合、基台4aを使用しない場合のどちらにも対応することができる。そこで、基台4aの固定作業のための十分なスペースがある場所では、基台4aを使用することで、付属保護カバー4を構築面1に安定して固定することができ、また、蓋体4bへの外力が加わりにくい場所では、基台4aを使用しないことで、設置作業を容易にすることができる。つまり、この配線・配管材保護カバー装置2は、基台4aを使用する場合、基台4aを使用しない場合のどちらにも対応することができるため、設置場所の状況に応じて、付属保護カバー4の基台4aを使用するかどうかを選択することができる。
【0029】
また、付属保護カバー4の蓋体4bにおいて、係合部4fが、受口4c側の第1係合部401と受口4cよりも奥側の第2係合部402とで構成されることで、付属保護カバー4に基台4aを使用した場合にも、蓋体4bは、係合部4fを構成する第1係合部401が直状保護カバー3の被係合部3cに係合する(図8参照)。これにより、蓋体4bは、基台4aだけでなく、直状保護カバー3にも取り付けられ、付属保護カバー4は、構築面1に一層安定して固定される。その上、第2係合部402が嵌着部4eを兼ねることから、その構成が簡単となる。また、付属保護カバー4に基台4aを使用しない場合には、直状保護カバー3の端部を、蓋体4bの受口4cよりも奥側に進入させると、第1係合部401と第2係合部402が直状保護カバー3の被係合部3cに係合し(図9参照)、直状保護カバー3の端部を受口4cにとどめると、第1係合部401のみが直状保護カバー3の被係合部3cに係合する(図10参照)。すなわち、付属保護カバー4に基台4aを使用しない場合には、直状保護カバー3の端部を、蓋体4bの受口4cよりも奥側に進入させたときだけでなく、受口4cにとどめたときにも、蓋体4bは、直状保護カバー3に取り付けられる。つまり、基台4aを使用しない場合には、蓋体4bに対する直状保護カバー3の端部の進入量を、状況に応じて変えることができ、これにより、その進入量の調整範囲において、付属保護カバー4に対する直状保護カバー3の端部の長さ調整が不要となる。
【0030】
また、直状保護カバー3における被係合部3cが、カバー体3bではなくベース体3aに設けられることで、付属保護カバー4に基台4aを使用しない場合であっても、配線・配管材保護カバー装置2を設置した後に、付属保護カバー4の蓋体4bをそのままにして、カバー体3bを、蓋体4bの受口4cから抜き出すように長手方向にずらしてベース体3aから取り外すことができる。
【0031】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるわけではなく、その他種々の変更が可能である。例えば、直状保護カバー3および付属保護カバー4によって保護される配線・配管材は、配線材としては、光ファイバーの他に、電力線とか信号線等であってもよく、配管材としては、通水管とかドレーン管とか冷媒管等であってもよい。
【0032】
また、直状保護カバー3における、被係合部3cは、ベース体3aに設けられた被掛合部3fとは別に設けられているが、直状保護カバー3の端部部分においてカバー体3bを一部除去するようにして被掛合部3fを露出させ、その露出した被掛合部3fを被係合部3cとして用いてもよい。そして、この際、蓋体4bとカバー体3bとは、当接あるいは近接するようにしてもよく、また、蓋体4b内にカバー体3bの端部が収容されるようにしてもよい。
【0033】
また、付属保護カバー4は、平面1aからなる構築面1における、その平面1a上で曲がるように形成されなくとも、図12に示すように、入隅に配備されるものであってもよい(図13および図14に、基台4aおよび蓋体4bを示す。)。すなわち、付属保護カバー4は、入隅を形成する2平面1a、1aからなる構築面1における、その入隅での配線・配管材の曲がり部を収容保護すべく、入隅上を曲がるように形成されてもよい。そして、この付属保護カバー4においても、その各端部に、受口4cが設けられる。
【0034】
また、図15に示すように、付属保護カバー4は、出隅に配備されるものであってもよい(図16および図17に、基台4aおよび蓋体4bを示す。)。すなわち、付属保護カバー4は、出隅を形成する2平面1a、1aからなる構築面1における、その出隅での配線・配管材の曲がり部を収容保護すべく、出隅上を曲がるように形成されてもよい。そして、この付属保護カバー4においても、その各端部に、受口4cが設けられる。
【0035】
また、付属保護カバー4は、曲がるように形成されなくとも、真っ直ぐ形成されたり、T字状に形成されたりして、その各端部に、受口4cが設けられてもよい。
【0036】
また、付属保護カバー4は、直状保護カバー3、3を繋ぐように、その各端部に、受口4cが設けられなくとも、図18に示すように、一方の端部にのみ、受口4cが設けられてもよい(図19および図20に、基台4aおよび蓋体4bを示す。)。この例では、付属保護カバー4は、平面1aからなる構築面1における、その平面1a上で真っ直ぐ形成されて、その一方の端部に受口4cが設けられ、他方の端部に、配線・配管材が出入りする開口部4pが設けられる。図示実施の形態においては、付属保護カバー4は、他方の端部側が、構築面1から離れる上側に膨出形成されるとともに、他方の端部において、基台4aに、前記開口部4pとしての開口孔4qが設けられる。詳細には、基台4aは、下側に突出して内部が前記開口孔4qとなる筒部4rを有して、その筒部4rが、構築面1に設けられた貫通孔1bに差し入れられる。そこで、配線・配管材は、直状保護カバー3、付属保護カバー4、そして構築面1の貫通孔1bを通るように配設される。そして、付属保護カバー4おいては、配線・配管材が通る通路4xは、他方の端部側が、基台4aと蓋体4bの、構築面1から離れる側に膨出する膨出部4s、4tによって湾曲形成され、直状保護カバー3側から進入した配線・配管材は、湾曲形成された通路4xを通って、開口部4p(詳しくは、開口孔4q)に導かれる。また、この付属保護カバー4の基台4aは、筒部4rと膨出部4sとの間に、溝によって薄肉となった薄肉部4vが設けられており、その薄肉部4v部分で筒部4r側を容易に折り取ることができるようになっている(図21に、筒部4r側を折り取った状態の付属保護カバー4を示す。)。こうして筒部4r側を折り取ることで、その部分が、前記開口部4pとしての拡大開口部4wとなり、この付属保護カバー4を配備する際には、開口部4pとして、筒部4rによって形成された開口孔4qと、筒部4rのない拡大開口部4wとを選択することができる。また、蓋体4bには、他方の端部(つまり、受口4cから離れた側)において、構築面1側となる側壁4kの下端部分に、外方に突出する鍔4yが形成されている。これにより、構築面1の貫通孔1bの径が大きい場合とか、貫通孔1bと基台4aの開口部4pとの芯がずれた場合にも、鍔部4yで開口部4pを覆うことができる。
【0037】
また、係合部4fは、受口4cに設けられる第1係合部401と、受口4cよりも奥側に設けられる第2係合部402とが、連続して形成されなくとも、これら第1係合部401と第2係合部402とが分断されるように離れて形成されてもよい。
【0038】
また、係合部4fは、受口4cに設けられる第1係合部401と、受口4cよりも奥側に設けられる第2係合部402とからならなくとも、係合部4fを第1係合部401のみで構成することで、係合部4fは、受口4cのみに設けられてもよい。そして、この場合には、嵌着部4eを、例えば、受口4cの奥側を幅広に形成した蓋体4bの側壁4k、4kの内面に設けたり、嵌着部4eを凹状に形成するとともに被嵌着部4dを凸状に形成したりすれば、嵌着部4eが直状保護カバー3と干渉することがない。
【0039】
また、反対に、係合部4fを第2係合部402のみで構成することで、係合部4fは、受口4cよりも奥側のみに設けられ、その係合部4fが嵌着部4eを兼ねてもよい。
【0040】
また、直状保護カバー3において、被係合部3cは、ベース体3aに設けられているが、カバー体3bに設けられてもよい。
【0041】
また、直状保護カバー3は、ベース体3aと、そのベース体3aに組み付けられるカバー体3bとからならなくとも、両者が一体となった筒状、パイプ状等に形成されてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1 構築面
2 配線・配管材保護カバー装置
3 直状保護カバー
3a ベース体
3b カバー体
3c 被係合部
4 付属保護カバー
4a 基台
4b 蓋体
4c 受口
4d 被嵌着部
4e 嵌着部
4f 係合部
4x 通路
401 第1係合部
402 第2係合部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建物の構築面に配設される配線・配管材を収容保護すべく、前記構築面における前記配線・配管材の配設経路上に並ぶように固定される、直状保護カバーと付属保護カバーとを備え、
前記付属保護カバーは、前記構築面に固定される基台と、その基台に組み付けられて、内側が前記配線・配管材が通る通路となる蓋体とを備え、また、
前記付属保護カバーは、前記直状保護カバーの端部を受け入れる受口を前記蓋体に有し、
前記蓋体は、前記基台に取り付けられるよう、前記受口よりも奥側に、前記基台に設けられた被嵌着部に嵌着する嵌着部を有し、
前記直状保護カバーは、その直状保護カバーの長手方向に沿って連続して形成された被係合部を有し、
前記蓋体は、前記付属保護カバーにおいて前記基台を用いない状態で、前記受口よりも奥方へと進入した前記直状保護カバーの端部に取り付けられるよう、その直状保護カバーの前記被係合部に係合する係合部を有し、かつ、
前記付属保護カバーにおいて前記基台を用いない状態で、前記蓋体に対し、前記直状保護カバーが、前記受口から前記嵌着部のある奥方位置まで進入可能となるよう、前記嵌着部が前記直状保護カバーと干渉しない位置に設けられていることを特徴とする配線・配管材保護カバー装置。
【請求項2】
前記係合部は、前記受口に設けられる第1係合部と、前記受口よりも奥側に設けられる第2係合部とからなり、その第2係合部が前記嵌着部を兼ねることを特徴とする、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項3】
前記係合部は、凸状に形成され、前記被係合部と前記被嵌着部とは、凹状に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項4】
前記係合部は、前記受口のみに設けられることを特徴とする、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項5】
前記係合部は、前記受口よりも奥側のみに設けられ、その係合部が前記嵌着部を兼ねることを特徴とする、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項6】
前記直状保護カバーは、前記構築面に固定されるベース体と、そのベース体に組み付けられてそのベース体とで前記配線・配管材を収容するカバー体とを備えることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項7】
前記ベース体と前記カバー体は、それぞれ、長手方向に直交する断面の形状が一定であって、前記被係合部は、前記ベース体に設けられることを特徴とする、請求項6に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項1】
建物の構築面に配設される配線・配管材を収容保護すべく、前記構築面における前記配線・配管材の配設経路上に並ぶように固定される、直状保護カバーと付属保護カバーとを備え、
前記付属保護カバーは、前記構築面に固定される基台と、その基台に組み付けられて、内側が前記配線・配管材が通る通路となる蓋体とを備え、また、
前記付属保護カバーは、前記直状保護カバーの端部を受け入れる受口を前記蓋体に有し、
前記蓋体は、前記基台に取り付けられるよう、前記受口よりも奥側に、前記基台に設けられた被嵌着部に嵌着する嵌着部を有し、
前記直状保護カバーは、その直状保護カバーの長手方向に沿って連続して形成された被係合部を有し、
前記蓋体は、前記付属保護カバーにおいて前記基台を用いない状態で、前記受口よりも奥方へと進入した前記直状保護カバーの端部に取り付けられるよう、その直状保護カバーの前記被係合部に係合する係合部を有し、かつ、
前記付属保護カバーにおいて前記基台を用いない状態で、前記蓋体に対し、前記直状保護カバーが、前記受口から前記嵌着部のある奥方位置まで進入可能となるよう、前記嵌着部が前記直状保護カバーと干渉しない位置に設けられていることを特徴とする配線・配管材保護カバー装置。
【請求項2】
前記係合部は、前記受口に設けられる第1係合部と、前記受口よりも奥側に設けられる第2係合部とからなり、その第2係合部が前記嵌着部を兼ねることを特徴とする、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項3】
前記係合部は、凸状に形成され、前記被係合部と前記被嵌着部とは、凹状に形成されていることを特徴とする、請求項2に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項4】
前記係合部は、前記受口のみに設けられることを特徴とする、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項5】
前記係合部は、前記受口よりも奥側のみに設けられ、その係合部が前記嵌着部を兼ねることを特徴とする、請求項1に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項6】
前記直状保護カバーは、前記構築面に固定されるベース体と、そのベース体に組み付けられてそのベース体とで前記配線・配管材を収容するカバー体とを備えることを特徴とする、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【請求項7】
前記ベース体と前記カバー体は、それぞれ、長手方向に直交する断面の形状が一定であって、前記被係合部は、前記ベース体に設けられることを特徴とする、請求項6に記載の配線・配管材保護カバー装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
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【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2012−180900(P2012−180900A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−44305(P2011−44305)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000243803)未来工業株式会社 (550)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【出願人】(000243803)未来工業株式会社 (550)
【Fターム(参考)】
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