配線基板の検査装置及び配線基板の検査方法、異方性導電体貼付装置及び異方性導電体貼付方法
【課題】 本発明は、液晶表示パネル等の製造において、異方性導電体を基板に適正に貼付し得るようにする。
【解決手段】 基板6の配線パターン部に向けて光を照射する光源71を設け、この光源71から照射された光の配線パターン部における透過光または反射光を受光部72で受け、制御器8に供給する。
制御器8は、受光部72からの受光信号レベルと基準レベルLとを比較し、配線パターン部に異物が存在するか否かを判定する。
この判定結果に基づき、制御器8は異方性導電体を配線パターン部に貼付するか否かを決定することにより、無駄な貼付を回避して、異方性導電体の貼付工程の効率化を図ることができる。
【解決手段】 基板6の配線パターン部に向けて光を照射する光源71を設け、この光源71から照射された光の配線パターン部における透過光または反射光を受光部72で受け、制御器8に供給する。
制御器8は、受光部72からの受光信号レベルと基準レベルLとを比較し、配線パターン部に異物が存在するか否かを判定する。
この判定結果に基づき、制御器8は異方性導電体を配線パターン部に貼付するか否かを決定することにより、無駄な貼付を回避して、異方性導電体の貼付工程の効率化を図ることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着部材を介して基板に電子部品を適正に接続搭載するのに採用可能な配線基板の検査装置及び配線基板の検査方法、並びに異方性導電体貼付装置及び異方性導電体貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネル(LCD)等の製造に採用される異方性導電体貼付装置は、駆動用の電子部品の基板への接続搭載に先立ち、基板周縁の配線パターン部に、接続部材である異方性導電体を押圧ツールにより貼付するように構成されている。(例えば、特許文献1参照)
異方性導電体が貼付される液晶基板は、液晶を充填したガラス製の基板を挟むように、表示面に二枚の偏光板が予め貼り付けられている。(例えば、特許文献2参照)
【特許文献1】特開平8−107268号公報
【特許文献2】特開平10−282464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
液晶基板の大型化の傾向に加えて、液晶表示装置自体の軽量化及びコンパクト化が要求されるので、液晶基板に占める表示面の割合が多くなり、液晶駆動用の電子部品を接続搭載する液晶基板周縁部のスペースはますます狭められる傾向にある。
液晶基板では、表示面に偏光板が貼り付けられているが、基板周縁の配線パターン部が狭められた大型の基板では、偏光板のわずかな位置ずれによっても、偏光板の一部が基板周縁の配線パターン部にはみ出してしまう可能性がある。
偏光板の一部が配線パターン部にはみ出し、配線パターン部のリード線上を覆ってしまうと、貼付する異方性導電体がリード線に接触しない部分が生じ、電子部品を異方性導電体上に押圧実装しても、電子部品の電極と基板のリード線とが電気的に接続されない状態となる。
【0004】
従来の異方性導電体貼付装置では、偏光板が配線パターン部を覆っているか否かを適切かつ効率よく検知する手段が無かったので、電子部品を接続実装してはじめて、電子部品の電極と基板のリード線との間の電気的導通が得られないことに気付くことがあった。異方性導電体の貼付状態の良否を電子部品を接続実装してから気付いたのでは、無駄な異方性導電体の貼付を行ってしまったことになり、製造効率を低下させたので改善が要望されていた。
そこで本発明は、基板の配線パターン部を例えば偏光板等の異物が覆っていて、異方性導電体等の貼付作業を行うのが不適当な状態にあるか否かを異方性導電体の貼付作業に先立ち予め検知し得る配線基板の検査装置及び配線基板の検査方法、及び異方性導電体等の貼付作業を行うのが不適当な状態にあることを検知して、異方性導電体の無駄な貼付作業を回避し得る異方性導電体貼付装置及び異方性導電体貼付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、偏光板や埃等の異物が基板の配線パターン部を覆っているときには、その基板の配線パターン部における光の透過光量あるいは反射光量がその異物により変化することに着目してなされたものである。すなわち、
第1の発明は、電子部品が接着部材を介して接続される基板の配線パターン部の良否を検査する配線基板の検査装置において、ステージ上に載置された前記基板の前記配線パターン部に向けて光を照射する光源と、この光源から照射された光の前記配線パターン部における透過光または反射光を受光し、その透過光量または反射光量を検出する受光部と、この受光部と前記ステージとを相対的に移動させる駆動機構と、この受光部で検出された光量レベルと予め設定された基準光量とを比較し、前記比較結果から前記配線パターン部の良否を判定する比較判定部とを具備することを特徴とする。
このように第1の発明に係る配線基板の検査装置によれば、受光部と比較判定部とを備え、比較判定部は、受光部で検出された光量レベルと予め設定された基準光量とを比較するので、配線パターン部に埃や塵、あるいは不要部材等の異物が付着しているのを検知できる。
【0006】
第2の発明は、電子部品が接着部材を介して接続される基板の配線パターン部の良否を検査する配線基板の検査方法において、前記基板の被検査対象領域である前記配線パターン部に光を照射する第1の工程と、この第1の工程で照射された光の前記配線パターン部における透過光量または反射光量を検出する第2の工程と、この第2の工程で検出された前記透過光量または前記反射光量を予め設定された基準光量と比較する第3の工程と、この第3の工程における比較結果から前記配線パターン部の良否を判定する第4の工程とを有することを特徴とする。
このように第2の発明に係る配線基板の検査方法によれば、第3の工程において、透過光量または反射光量を予め設定された基準光量と比較するので、第1の発明と同様に、配線パターン部に埃や塵、あるいは不要部材等の異物が付着しているのを検知できる。
【0007】
第3の発明は、基板に電子部品を接続搭載するために、異方性導電体を基板の配線パターン部に貼付する異方性導電体貼付装置において、前記基板の配線パターン部に向けて光を照射する光源と、この光源から照射された光の前記配線パターン部における透過光または反射光を受光し、その透過光量または反射光量を検出する受光部と、この受光部で検出された光量と予め設定された基準光量とを比較し、前記配線パターン部における前記異方性導電体の貼付の適否を判定する比較判定部と、この比較判定部における前記異方性導電体の貼付の適否判定結果に基づき、配線パターン部に対し前記異方性導電体を貼付する押圧ツールとを具備することを特徴とする。
【0008】
このように、第3の発明に係る異方性導電体貼付装置によれば、比較判定部を備え、基板の配線パターン部における、光の透過光量あるいは反射光量と基準光量とを比較するので、配線パターン部を偏光板が覆っていたりあるいは埃や塵が付着しているのを検出でき、配線パターン部に対する異方性導電体の無駄な貼付を未然に回避して、貼付効率を向上させることができる。
【0009】
第4の発明は、基板に電子部品を接続搭載するために、異方性導電体を基板の配線パターン部に貼付する異方性導電体貼付方法において、前記基板の配線パターン部に光を照射する第1の工程と、この第1の工程で照射された光の前記配線パターン部における透過光量または反射光量を検出する第2の工程と、この第2の工程で検出された前記透過光量または前記反射光量を予め設定された基準光量と比較し、その比較結果に基づき前記配線パターン部に対する前記異方性導電体貼付の適否を判定する第3の工程と、この第3の工程により異方性導電体の貼付が適当と判定された基板の配線パターン部に前記異方性導電体を貼付する第4の工程とからなることを特徴とする。
【0010】
このように、第4の発明に係る異方性導電体貼付方法によれば、第3の工程において、透過光量または反射光量を予め設定された基準光量と比較するので、第3の発明と同様に、配線パターン部を偏光板が覆ったりあるいは埃あるいは塵等が付着しているのを検出でき、異方性導電体の無駄な貼付を未然に回避して、貼付効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0011】
以上説明のように、本発明に係る配線基板の検査装置及び配線基板の検査方法によれば、検出された光量レベルと予め設定された基準光量とを比較するので、配線パターン部に埃や塵、あるいは不要部材が付着しているか否かを検知することができる。
【0012】
また、本発明による異方性導電体貼付装置及び異方性導電体貼付方法によれば、基板の配線パターン部における、光の透過光量あるいは反射光量と基準光量とを比較するので、配線パターン部を偏光板が覆っていたりあるいは配線パターン部に埃や塵等の異物が付着して、異方性導電体を貼付するのに不適切な状態にあるか否かを自動的に検知し、不適切な場合には、押圧ツールの動作開始を中止させるとともに、必要に応じ報知器に送信して警報を発するように操作することができるので、無駄な異方性導電体の貼付を回避して、電子部品の不用意な接続搭載を未然に防ぐことができ、実用に際し得られる効果大である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
液晶表示パネルは、ガラス製の基板にTCP(Tape Carrier Package)等の電子部品が実装されて製造され、その基板への電子部品の実装に際し、基板と電子部品との間の接着部材に異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film、以下「ACF」という)等の異方性導電体が使用される。
【0014】
異方性導電体であるACFは、両面に粘着性を有して、基板側あるいは電子部品側のいずれか一方に貼付されるが、以下説明する液晶表示パネルの製造工程では、ACFは基板側に貼付されるものとする。
【0015】
両面に粘着性を有するACFは、離型紙(セパレータ)に貼り合わされ、離型紙とともに一体となった状態で異方性導電体貼付装置に供給される。なお、ここでは、ACFとこのACFに一体に貼り付けられた離型紙とを総称して、単にテープと呼ぶこととする。
【0016】
図1は、本発明による配線基板の検査装置及び配線基板の検査方法を用いた異方性導電体貼付装置の一実施の形態を示した正面図である。
ACF1Aと離型紙1Bとが一体となったテープ1は、貼付装置の供給部2に供給される。
【0017】
供給部2には、テープ1が巻回されたリール21を回転駆動するモータ21aが取り付けられていて、そのモータ駆動によりテープ1が送り出される。
【0018】
供給部2から送り出されたテープ1は、搬送部3のチャック機構により拘束されつつ引き出されて搬送され、その引き出し搬送されたテープ1は、切り込み形成部4を介して、ステージ5上に載置されたガラス製の基板6上方に送り出される。
【0019】
切り込み形成部4では、ハーフカッタ(切断刃)41によるACF1Aの切り込みにより、基板6に貼付される所定長さ分のACF片を順次形成する。
詳細構成は省略して図示していないが、基板6を載置したステージ5には、X−Y−θ移動機構が組み込まれ、基板6はそのX−Y−θ移動機構によりX−Y−θ方向に移動可能なテーブル5aに吸着保持されている。
【0020】
また、図1のA−A線から矢印方向を見た図2の拡大右側面図にも示したように、ステージ5に併設するように、光源71及び受光部72が上下方向に配設されている。ステージ5は、基板6の配線パターン部が光源71からの光を横断する位置にあって、適宜、その位置を選択固定あるいは移動するように制御器8により駆動制御される。そして、受光部72は受光素子が配線パターン部の長手方向にアレイ状に配列されて構成され、光電変換により、配線パターン部を透過した光をその受光量に対応した電気信号に変換して導出する。
制御器8は、後述するように、貼付装置におけるACF1Aの貼付動作を統括制御するのに加えて、図3に示したように、比較判定部81と基準レベル設定部82とを内蔵し、比較判定部81は受光部72からの検出光量に対応した信号を導入し、その信号と基準レベル設定部82に予め設定された基準レベルL信号とを比較する。
図4は、基板6の偏光板61,62はリード線6aが形成された配線パターン部にはみ出すことなく、表示面に適正に貼り付けられた状態のもとで、光源71からの光が基板6を透過して受光部72に受光される部分を示した拡大正面図、図4(b)は、図4(a)のB−B線から矢印方向を見た平面図である。
【0021】
図5(a)は、図4(a)を矢印C方向から基板6を見た右側面図で、図5(b)は、図4(a)及び図4(b)に示したように、偏光板61,62が配線パターン部にはみ出すことなく適正位置に貼り付けられたときの、受光部72からの出力信号波形を示したものである。
図4及び図5(a)に示したように、基板6において、偏光板61,62が適正位置に貼り付けられた状態では、配線パターン部でのリード線6aの配列パターンに対応し、リード線6aによる透過光の大きな減衰と、他のガラス部分での少ない減衰との繰り返しパターンからなる配列パターンに対応した、図5(b)に示すパルス状の信号波形が得られ、制御器8の比較判定部81に供給される。
【0022】
制御器8の基準レベル設定部82には、リード線6aを透過して得られた信号レベルと、リード線6a以外の領域を透過して得られた信号レベルとを識別する図5(b)に示す基準レベルLの値が予め設定記憶されていて、比較判定部81は、その基準レベルLを閾値として読み出し、受光部72からの信号と比較するので、制御器8は図5(c)に示す判定出力信号を導出することができる。
一方、図6に示したように、ステージ5上の基板6において、例えば基板6上方の偏光板61が位置ずれを引き起こしているとすると、図7に示したように、受光部72の出力信号は、偏光板61による透過光の減衰により、ガラス部分を通過した光は、基準レベルL以下の出力信号となる。従って、比較判定部81からは信号が出力されず、配線パターン部に偏光板あるいは他の何らかの異物が重畳しているかあるいは付着しているものと判定することができる。
従って、比較判定部81からの出力信号の有無により、基板6の配線パターン部領域でのACF1A貼付の適不適の判定ができるので、その異物を間に挟み込んでACF1A等の異方性導電体を貼付してしまうという、無用な貼付操作を回避できる。
なお、上記説明では、受光部72はセンサがアレイ状に配列されているものとして説明したが、センサが連続状に構成され、制御器8によるステージ5の駆動制御により、リード線6a以外の領域を通過するビーム状の光が、基準レベルLを超えたか否かを判定するように構成することもできる。
また、リード線6aの配列パターンが予め分かっている場合は、その配列パターンに対応した基準のパターンを基準レベル設定部82に記憶させておき、受光部72から供給される受光パターンとの間のレベル比較により、異物の有無を判定しても良い。
【0023】
上記説明では、基板6の上の偏光板61が配線パターン部を覆っているものとして説明したが、下面側の偏光板62が位置ずれした場合も同様に、検知判定される。もっとも、下面側の偏光板62が位置ずれしたとしても、上面へのACF1Aの貼付操作を行うのに障害とはならない。
【0024】
いずれにしても、この実施の形態によれば、基板6の配線パターン部に重なる異物が光源71からの光を遮光ないしは減衰させることに着目し、それによる受光レベルの変化を検知して配線パターン部の良否を的確に判定して検査するので、その後の工程で不適切な配線パターン部にACF1A等の異方性導電体を貼付してしまう無駄を排除することができる。
従って、制御器8の比較判定部81において、基板6の配線パターン部が適正であると判定したときには、制御器8は、ステージ5及び圧着ツール9を駆動制御し、図1及び図2に波線で示したように、基板6の配線パターン部が押圧ツール9のヘッド9aの下方に位置するように位置合わせを行い、押圧ツール6のヘッド9aを降下させ、バックアップ部材9bとの間で、基板6上のテープ1の離型紙1B面を押圧する。これにより、粘着性を有するACF片を基板6上に貼付することができる。
【0025】
基板6に貼付されたACF片上の離型紙1Bは、搬送部3の引き剥がし機構により引き剥がされるとともに、チャック機構による引き出し搬送操作により巻取り部10に供給されて巻き取られる。
【0026】
供給部2をはじめとし、搬送部3、切り込み形成部4、及び押圧ツール9等は制御部8による統括制御により、装置全体が有機的に連動動作し、所定長さのACF1Aが、供給される基板6に逐次貼付される。
【0027】
このようにして異方性導電体であるACF片が適正に貼付された後の基板6は搬出され、次の工程において、ACF片上に位置合わされた電子部品が接続実装が行われる。
【0028】
図8は、図1ないし図7に示したこの実施の形態における異方性導電体貼付装置における貼付方法の手順を説明したフローチャートである。
すなわち、まず制御部8は、基板2を載置したステージ5を駆動制御し、光源71からの基板6に対する光の照射位置が、基板6の配線パターン部に位置するように位置合わせを行う(ステップ8a)。
【0029】
次に、受光部72は、基板6の配線パターンの透過光を受光して、透過光量を検出し、その検出信号を制御器8に供給する(ステップ8b)。
制御器8は、受光部72で検出された透過光量が基準レベルLを超えているか否かを判定する(ステップ8c)。
ステップ8cにおいて、透過光量が基準レベルLを超えている(YES)と判定したとき、制御器8は、ACF(異方性導電体)を貼付するように制御し、ステップ8cにおいて、透過光量が基準レベルLを超えていない(NO)と判定したとき、配線パターン部に異常ありと判定し、当該基板を排除するように制御する(ステップ8e)。
【0030】
このように、この実施の形態によれば、制御器8は、比較判定部81を備え、比較判定部81は、基板6の配線パターン部における光の透過光量を基準(光量)レベルLと比較して判定するので、配線パターン部に偏光板や埃あるいは塵等が付着しているか否かを検出することができ、また異方性導電体の無駄な貼付を未然に回避して、貼付効率を向上させることができる。
なお、上記説明では、受光部72は基板6を透過した光を受光するように説明したが、配線パターン部の異物の存在により、基板6からの反射光量が変化することを利用して異物の有無を判定し、受光部72を基板6で反射した光を受光するように構成しても良い。
すなわち、光源71からの光が基板6の配線パターン部に照射されて反射したとき、ガラス基板面からの反射光量が多いのに対し、リード線6aでは光の吸収が大きく反射光量は少ない。また、配線パターン部に偏光板61,62がはみ出てガラス基板面を覆ったときには、その偏光板61,62が光を多く吸収して、反射光量は少なく変化することから、上記実施の形態と同様に、受光部72における受光光量に対応した信号を制御器8に供給することにより、同様な作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明による配線基板の検査装置を用いた異方性導電体貼付装置の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】図1に示した装置のA−A線から矢印方向を見た拡大側面図である。
【図3】図1に示した制御器の構成図である。
【図4】図4(a)は図1の要部拡大正面図、図4(b)は図4(a)のB−B線から矢印方向を見た平面図である。
【図5】図5(a)は基板の拡大側面図、図5(b)は受光部の出力信号波形図、図5(c)は制御器の比較判定部の出力信号波形図である。
【図6】図6(a)は基板の要部拡大平面図である。
【図7】図1に示した受光部の出力信号波形図である。
【図8】図1に示した装置の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0032】
1 テープ
1A ACF(異方性導電体)
1B 離型紙
2 供給部
21 リール
21aモータ
3 搬送部
4 切り込み形成部
41 ハーフカッタ(切断刃)
5 ステージ
5a テーブル
6 基板
6a リード線
61 偏光板
62 偏光板
71 光源
72 受光部
8 制御器
81 比較判定部
82 基準レベル設定部
9 押圧ツール
9a ヘッド
9b バックアップ部材
10 巻取り部
L 基準レベル
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着部材を介して基板に電子部品を適正に接続搭載するのに採用可能な配線基板の検査装置及び配線基板の検査方法、並びに異方性導電体貼付装置及び異方性導電体貼付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネル(LCD)等の製造に採用される異方性導電体貼付装置は、駆動用の電子部品の基板への接続搭載に先立ち、基板周縁の配線パターン部に、接続部材である異方性導電体を押圧ツールにより貼付するように構成されている。(例えば、特許文献1参照)
異方性導電体が貼付される液晶基板は、液晶を充填したガラス製の基板を挟むように、表示面に二枚の偏光板が予め貼り付けられている。(例えば、特許文献2参照)
【特許文献1】特開平8−107268号公報
【特許文献2】特開平10−282464号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
液晶基板の大型化の傾向に加えて、液晶表示装置自体の軽量化及びコンパクト化が要求されるので、液晶基板に占める表示面の割合が多くなり、液晶駆動用の電子部品を接続搭載する液晶基板周縁部のスペースはますます狭められる傾向にある。
液晶基板では、表示面に偏光板が貼り付けられているが、基板周縁の配線パターン部が狭められた大型の基板では、偏光板のわずかな位置ずれによっても、偏光板の一部が基板周縁の配線パターン部にはみ出してしまう可能性がある。
偏光板の一部が配線パターン部にはみ出し、配線パターン部のリード線上を覆ってしまうと、貼付する異方性導電体がリード線に接触しない部分が生じ、電子部品を異方性導電体上に押圧実装しても、電子部品の電極と基板のリード線とが電気的に接続されない状態となる。
【0004】
従来の異方性導電体貼付装置では、偏光板が配線パターン部を覆っているか否かを適切かつ効率よく検知する手段が無かったので、電子部品を接続実装してはじめて、電子部品の電極と基板のリード線との間の電気的導通が得られないことに気付くことがあった。異方性導電体の貼付状態の良否を電子部品を接続実装してから気付いたのでは、無駄な異方性導電体の貼付を行ってしまったことになり、製造効率を低下させたので改善が要望されていた。
そこで本発明は、基板の配線パターン部を例えば偏光板等の異物が覆っていて、異方性導電体等の貼付作業を行うのが不適当な状態にあるか否かを異方性導電体の貼付作業に先立ち予め検知し得る配線基板の検査装置及び配線基板の検査方法、及び異方性導電体等の貼付作業を行うのが不適当な状態にあることを検知して、異方性導電体の無駄な貼付作業を回避し得る異方性導電体貼付装置及び異方性導電体貼付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、偏光板や埃等の異物が基板の配線パターン部を覆っているときには、その基板の配線パターン部における光の透過光量あるいは反射光量がその異物により変化することに着目してなされたものである。すなわち、
第1の発明は、電子部品が接着部材を介して接続される基板の配線パターン部の良否を検査する配線基板の検査装置において、ステージ上に載置された前記基板の前記配線パターン部に向けて光を照射する光源と、この光源から照射された光の前記配線パターン部における透過光または反射光を受光し、その透過光量または反射光量を検出する受光部と、この受光部と前記ステージとを相対的に移動させる駆動機構と、この受光部で検出された光量レベルと予め設定された基準光量とを比較し、前記比較結果から前記配線パターン部の良否を判定する比較判定部とを具備することを特徴とする。
このように第1の発明に係る配線基板の検査装置によれば、受光部と比較判定部とを備え、比較判定部は、受光部で検出された光量レベルと予め設定された基準光量とを比較するので、配線パターン部に埃や塵、あるいは不要部材等の異物が付着しているのを検知できる。
【0006】
第2の発明は、電子部品が接着部材を介して接続される基板の配線パターン部の良否を検査する配線基板の検査方法において、前記基板の被検査対象領域である前記配線パターン部に光を照射する第1の工程と、この第1の工程で照射された光の前記配線パターン部における透過光量または反射光量を検出する第2の工程と、この第2の工程で検出された前記透過光量または前記反射光量を予め設定された基準光量と比較する第3の工程と、この第3の工程における比較結果から前記配線パターン部の良否を判定する第4の工程とを有することを特徴とする。
このように第2の発明に係る配線基板の検査方法によれば、第3の工程において、透過光量または反射光量を予め設定された基準光量と比較するので、第1の発明と同様に、配線パターン部に埃や塵、あるいは不要部材等の異物が付着しているのを検知できる。
【0007】
第3の発明は、基板に電子部品を接続搭載するために、異方性導電体を基板の配線パターン部に貼付する異方性導電体貼付装置において、前記基板の配線パターン部に向けて光を照射する光源と、この光源から照射された光の前記配線パターン部における透過光または反射光を受光し、その透過光量または反射光量を検出する受光部と、この受光部で検出された光量と予め設定された基準光量とを比較し、前記配線パターン部における前記異方性導電体の貼付の適否を判定する比較判定部と、この比較判定部における前記異方性導電体の貼付の適否判定結果に基づき、配線パターン部に対し前記異方性導電体を貼付する押圧ツールとを具備することを特徴とする。
【0008】
このように、第3の発明に係る異方性導電体貼付装置によれば、比較判定部を備え、基板の配線パターン部における、光の透過光量あるいは反射光量と基準光量とを比較するので、配線パターン部を偏光板が覆っていたりあるいは埃や塵が付着しているのを検出でき、配線パターン部に対する異方性導電体の無駄な貼付を未然に回避して、貼付効率を向上させることができる。
【0009】
第4の発明は、基板に電子部品を接続搭載するために、異方性導電体を基板の配線パターン部に貼付する異方性導電体貼付方法において、前記基板の配線パターン部に光を照射する第1の工程と、この第1の工程で照射された光の前記配線パターン部における透過光量または反射光量を検出する第2の工程と、この第2の工程で検出された前記透過光量または前記反射光量を予め設定された基準光量と比較し、その比較結果に基づき前記配線パターン部に対する前記異方性導電体貼付の適否を判定する第3の工程と、この第3の工程により異方性導電体の貼付が適当と判定された基板の配線パターン部に前記異方性導電体を貼付する第4の工程とからなることを特徴とする。
【0010】
このように、第4の発明に係る異方性導電体貼付方法によれば、第3の工程において、透過光量または反射光量を予め設定された基準光量と比較するので、第3の発明と同様に、配線パターン部を偏光板が覆ったりあるいは埃あるいは塵等が付着しているのを検出でき、異方性導電体の無駄な貼付を未然に回避して、貼付効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0011】
以上説明のように、本発明に係る配線基板の検査装置及び配線基板の検査方法によれば、検出された光量レベルと予め設定された基準光量とを比較するので、配線パターン部に埃や塵、あるいは不要部材が付着しているか否かを検知することができる。
【0012】
また、本発明による異方性導電体貼付装置及び異方性導電体貼付方法によれば、基板の配線パターン部における、光の透過光量あるいは反射光量と基準光量とを比較するので、配線パターン部を偏光板が覆っていたりあるいは配線パターン部に埃や塵等の異物が付着して、異方性導電体を貼付するのに不適切な状態にあるか否かを自動的に検知し、不適切な場合には、押圧ツールの動作開始を中止させるとともに、必要に応じ報知器に送信して警報を発するように操作することができるので、無駄な異方性導電体の貼付を回避して、電子部品の不用意な接続搭載を未然に防ぐことができ、実用に際し得られる効果大である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
液晶表示パネルは、ガラス製の基板にTCP(Tape Carrier Package)等の電子部品が実装されて製造され、その基板への電子部品の実装に際し、基板と電子部品との間の接着部材に異方性導電フィルム(Anisotropic Conductive Film、以下「ACF」という)等の異方性導電体が使用される。
【0014】
異方性導電体であるACFは、両面に粘着性を有して、基板側あるいは電子部品側のいずれか一方に貼付されるが、以下説明する液晶表示パネルの製造工程では、ACFは基板側に貼付されるものとする。
【0015】
両面に粘着性を有するACFは、離型紙(セパレータ)に貼り合わされ、離型紙とともに一体となった状態で異方性導電体貼付装置に供給される。なお、ここでは、ACFとこのACFに一体に貼り付けられた離型紙とを総称して、単にテープと呼ぶこととする。
【0016】
図1は、本発明による配線基板の検査装置及び配線基板の検査方法を用いた異方性導電体貼付装置の一実施の形態を示した正面図である。
ACF1Aと離型紙1Bとが一体となったテープ1は、貼付装置の供給部2に供給される。
【0017】
供給部2には、テープ1が巻回されたリール21を回転駆動するモータ21aが取り付けられていて、そのモータ駆動によりテープ1が送り出される。
【0018】
供給部2から送り出されたテープ1は、搬送部3のチャック機構により拘束されつつ引き出されて搬送され、その引き出し搬送されたテープ1は、切り込み形成部4を介して、ステージ5上に載置されたガラス製の基板6上方に送り出される。
【0019】
切り込み形成部4では、ハーフカッタ(切断刃)41によるACF1Aの切り込みにより、基板6に貼付される所定長さ分のACF片を順次形成する。
詳細構成は省略して図示していないが、基板6を載置したステージ5には、X−Y−θ移動機構が組み込まれ、基板6はそのX−Y−θ移動機構によりX−Y−θ方向に移動可能なテーブル5aに吸着保持されている。
【0020】
また、図1のA−A線から矢印方向を見た図2の拡大右側面図にも示したように、ステージ5に併設するように、光源71及び受光部72が上下方向に配設されている。ステージ5は、基板6の配線パターン部が光源71からの光を横断する位置にあって、適宜、その位置を選択固定あるいは移動するように制御器8により駆動制御される。そして、受光部72は受光素子が配線パターン部の長手方向にアレイ状に配列されて構成され、光電変換により、配線パターン部を透過した光をその受光量に対応した電気信号に変換して導出する。
制御器8は、後述するように、貼付装置におけるACF1Aの貼付動作を統括制御するのに加えて、図3に示したように、比較判定部81と基準レベル設定部82とを内蔵し、比較判定部81は受光部72からの検出光量に対応した信号を導入し、その信号と基準レベル設定部82に予め設定された基準レベルL信号とを比較する。
図4は、基板6の偏光板61,62はリード線6aが形成された配線パターン部にはみ出すことなく、表示面に適正に貼り付けられた状態のもとで、光源71からの光が基板6を透過して受光部72に受光される部分を示した拡大正面図、図4(b)は、図4(a)のB−B線から矢印方向を見た平面図である。
【0021】
図5(a)は、図4(a)を矢印C方向から基板6を見た右側面図で、図5(b)は、図4(a)及び図4(b)に示したように、偏光板61,62が配線パターン部にはみ出すことなく適正位置に貼り付けられたときの、受光部72からの出力信号波形を示したものである。
図4及び図5(a)に示したように、基板6において、偏光板61,62が適正位置に貼り付けられた状態では、配線パターン部でのリード線6aの配列パターンに対応し、リード線6aによる透過光の大きな減衰と、他のガラス部分での少ない減衰との繰り返しパターンからなる配列パターンに対応した、図5(b)に示すパルス状の信号波形が得られ、制御器8の比較判定部81に供給される。
【0022】
制御器8の基準レベル設定部82には、リード線6aを透過して得られた信号レベルと、リード線6a以外の領域を透過して得られた信号レベルとを識別する図5(b)に示す基準レベルLの値が予め設定記憶されていて、比較判定部81は、その基準レベルLを閾値として読み出し、受光部72からの信号と比較するので、制御器8は図5(c)に示す判定出力信号を導出することができる。
一方、図6に示したように、ステージ5上の基板6において、例えば基板6上方の偏光板61が位置ずれを引き起こしているとすると、図7に示したように、受光部72の出力信号は、偏光板61による透過光の減衰により、ガラス部分を通過した光は、基準レベルL以下の出力信号となる。従って、比較判定部81からは信号が出力されず、配線パターン部に偏光板あるいは他の何らかの異物が重畳しているかあるいは付着しているものと判定することができる。
従って、比較判定部81からの出力信号の有無により、基板6の配線パターン部領域でのACF1A貼付の適不適の判定ができるので、その異物を間に挟み込んでACF1A等の異方性導電体を貼付してしまうという、無用な貼付操作を回避できる。
なお、上記説明では、受光部72はセンサがアレイ状に配列されているものとして説明したが、センサが連続状に構成され、制御器8によるステージ5の駆動制御により、リード線6a以外の領域を通過するビーム状の光が、基準レベルLを超えたか否かを判定するように構成することもできる。
また、リード線6aの配列パターンが予め分かっている場合は、その配列パターンに対応した基準のパターンを基準レベル設定部82に記憶させておき、受光部72から供給される受光パターンとの間のレベル比較により、異物の有無を判定しても良い。
【0023】
上記説明では、基板6の上の偏光板61が配線パターン部を覆っているものとして説明したが、下面側の偏光板62が位置ずれした場合も同様に、検知判定される。もっとも、下面側の偏光板62が位置ずれしたとしても、上面へのACF1Aの貼付操作を行うのに障害とはならない。
【0024】
いずれにしても、この実施の形態によれば、基板6の配線パターン部に重なる異物が光源71からの光を遮光ないしは減衰させることに着目し、それによる受光レベルの変化を検知して配線パターン部の良否を的確に判定して検査するので、その後の工程で不適切な配線パターン部にACF1A等の異方性導電体を貼付してしまう無駄を排除することができる。
従って、制御器8の比較判定部81において、基板6の配線パターン部が適正であると判定したときには、制御器8は、ステージ5及び圧着ツール9を駆動制御し、図1及び図2に波線で示したように、基板6の配線パターン部が押圧ツール9のヘッド9aの下方に位置するように位置合わせを行い、押圧ツール6のヘッド9aを降下させ、バックアップ部材9bとの間で、基板6上のテープ1の離型紙1B面を押圧する。これにより、粘着性を有するACF片を基板6上に貼付することができる。
【0025】
基板6に貼付されたACF片上の離型紙1Bは、搬送部3の引き剥がし機構により引き剥がされるとともに、チャック機構による引き出し搬送操作により巻取り部10に供給されて巻き取られる。
【0026】
供給部2をはじめとし、搬送部3、切り込み形成部4、及び押圧ツール9等は制御部8による統括制御により、装置全体が有機的に連動動作し、所定長さのACF1Aが、供給される基板6に逐次貼付される。
【0027】
このようにして異方性導電体であるACF片が適正に貼付された後の基板6は搬出され、次の工程において、ACF片上に位置合わされた電子部品が接続実装が行われる。
【0028】
図8は、図1ないし図7に示したこの実施の形態における異方性導電体貼付装置における貼付方法の手順を説明したフローチャートである。
すなわち、まず制御部8は、基板2を載置したステージ5を駆動制御し、光源71からの基板6に対する光の照射位置が、基板6の配線パターン部に位置するように位置合わせを行う(ステップ8a)。
【0029】
次に、受光部72は、基板6の配線パターンの透過光を受光して、透過光量を検出し、その検出信号を制御器8に供給する(ステップ8b)。
制御器8は、受光部72で検出された透過光量が基準レベルLを超えているか否かを判定する(ステップ8c)。
ステップ8cにおいて、透過光量が基準レベルLを超えている(YES)と判定したとき、制御器8は、ACF(異方性導電体)を貼付するように制御し、ステップ8cにおいて、透過光量が基準レベルLを超えていない(NO)と判定したとき、配線パターン部に異常ありと判定し、当該基板を排除するように制御する(ステップ8e)。
【0030】
このように、この実施の形態によれば、制御器8は、比較判定部81を備え、比較判定部81は、基板6の配線パターン部における光の透過光量を基準(光量)レベルLと比較して判定するので、配線パターン部に偏光板や埃あるいは塵等が付着しているか否かを検出することができ、また異方性導電体の無駄な貼付を未然に回避して、貼付効率を向上させることができる。
なお、上記説明では、受光部72は基板6を透過した光を受光するように説明したが、配線パターン部の異物の存在により、基板6からの反射光量が変化することを利用して異物の有無を判定し、受光部72を基板6で反射した光を受光するように構成しても良い。
すなわち、光源71からの光が基板6の配線パターン部に照射されて反射したとき、ガラス基板面からの反射光量が多いのに対し、リード線6aでは光の吸収が大きく反射光量は少ない。また、配線パターン部に偏光板61,62がはみ出てガラス基板面を覆ったときには、その偏光板61,62が光を多く吸収して、反射光量は少なく変化することから、上記実施の形態と同様に、受光部72における受光光量に対応した信号を制御器8に供給することにより、同様な作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明による配線基板の検査装置を用いた異方性導電体貼付装置の一実施の形態を示す正面図である。
【図2】図1に示した装置のA−A線から矢印方向を見た拡大側面図である。
【図3】図1に示した制御器の構成図である。
【図4】図4(a)は図1の要部拡大正面図、図4(b)は図4(a)のB−B線から矢印方向を見た平面図である。
【図5】図5(a)は基板の拡大側面図、図5(b)は受光部の出力信号波形図、図5(c)は制御器の比較判定部の出力信号波形図である。
【図6】図6(a)は基板の要部拡大平面図である。
【図7】図1に示した受光部の出力信号波形図である。
【図8】図1に示した装置の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0032】
1 テープ
1A ACF(異方性導電体)
1B 離型紙
2 供給部
21 リール
21aモータ
3 搬送部
4 切り込み形成部
41 ハーフカッタ(切断刃)
5 ステージ
5a テーブル
6 基板
6a リード線
61 偏光板
62 偏光板
71 光源
72 受光部
8 制御器
81 比較判定部
82 基準レベル設定部
9 押圧ツール
9a ヘッド
9b バックアップ部材
10 巻取り部
L 基準レベル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子部品が接着部材を介して接続される基板の配線パターン部の良否を検査する配線基板の検査装置において、
ステージ上に載置された前記基板の前記配線パターン部に向けて光を照射する光源と、
この光源から照射された光の前記配線パターン部における透過光または反射光を受光し、その透過光量または反射光量を検出する受光部と、
この受光部と前記ステージとを相対的に移動させる駆動機構と、
前記受光部で検出された光量レベルと予め設定された基準光量とを比較し、この比較結果から前記配線パターン部の良否を判定する比較判定部と
を具備することを特徴とする配線基板の検査装置。
【請求項2】
前記受光部は、前記配線パターン部に照射されたビーム状の光の透過率、または配線パターン部に照射された光の反射率を算出して出力することを特徴とする請求項1に記載の配線基板の検査装置。
【請求項3】
前記比較判定部は、被検査対象である前記基板を覆う偏光板の有無を検知することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配線基板の検査装置。
【請求項4】
電子部品が接着部材を介して接続される基板の配線パターン部の良否を検査する配線基板の検査方法において、
前記基板の被検査対象領域である前記配線パターン部に光を照射する第1の工程と、
この第1の工程で照射された光の前記配線パターン部における透過光量または反射光量を検出する第2の工程と、
この第2の工程で検出された前記透過光量または前記反射光量を予め設定された基準光量と比較する第3の工程と、
この第3の工程における比較結果から前記配線パターン部の良否を判定する第4の工程と
を有することを特徴とする配線基板の検査方法。
【請求項5】
基板に電子部品を接続搭載するために、異方性導電体を基板の配線パターン部に貼付する異方性導電体貼付装置において、
前記基板の配線パターン部に向けて光を照射する光源と、
この光源から照射された光の前記配線パターン部における透過光または反射光を受光し、その透過光量または反射光量を検出する受光部と、
この受光部で検出された光量と予め設定された基準光量とを比較し、前記配線パターン部における前記異方性導電体の貼付の適否を判定する比較判定部と、
この比較判定部における前記異方性導電体の貼付の適否判定結果に基づき、配線パターン部に対し前記異方性導電体を貼付する押圧ツールと
を具備することを特徴とする異方性導電体貼付装置。
【請求項6】
前記比較判定部は、前記配線パターン部における偏光板の有無を検知して、前記異方性導電体の貼付の適否を判定することを特徴とする請求項5に記載の異方性導電体貼付装置。
【請求項7】
基板に電子部品を接続搭載するために、異方性導電体を基板の配線パターン部に貼付する異方性導電体貼付方法において、
前記基板の配線パターン部に光を照射する第1の工程と、
この第1の工程で照射された光の前記配線パターン部における透過光量または反射光量を検出する第2の工程と、
この第2の工程で検出された前記透過光量または前記反射光量を予め設定された基準光量と比較し、その比較結果に基づき前記配線パターン部に対する前記異方性導電体貼付の適否を判定する第3の工程と、
この第3の工程により異方性導電体の貼付が適当と判定された基板の配線パターン部に前記異方性導電体を貼付する第4の工程と
を有することを特徴とする異方性導電体貼付方法。
【請求項1】
電子部品が接着部材を介して接続される基板の配線パターン部の良否を検査する配線基板の検査装置において、
ステージ上に載置された前記基板の前記配線パターン部に向けて光を照射する光源と、
この光源から照射された光の前記配線パターン部における透過光または反射光を受光し、その透過光量または反射光量を検出する受光部と、
この受光部と前記ステージとを相対的に移動させる駆動機構と、
前記受光部で検出された光量レベルと予め設定された基準光量とを比較し、この比較結果から前記配線パターン部の良否を判定する比較判定部と
を具備することを特徴とする配線基板の検査装置。
【請求項2】
前記受光部は、前記配線パターン部に照射されたビーム状の光の透過率、または配線パターン部に照射された光の反射率を算出して出力することを特徴とする請求項1に記載の配線基板の検査装置。
【請求項3】
前記比較判定部は、被検査対象である前記基板を覆う偏光板の有無を検知することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配線基板の検査装置。
【請求項4】
電子部品が接着部材を介して接続される基板の配線パターン部の良否を検査する配線基板の検査方法において、
前記基板の被検査対象領域である前記配線パターン部に光を照射する第1の工程と、
この第1の工程で照射された光の前記配線パターン部における透過光量または反射光量を検出する第2の工程と、
この第2の工程で検出された前記透過光量または前記反射光量を予め設定された基準光量と比較する第3の工程と、
この第3の工程における比較結果から前記配線パターン部の良否を判定する第4の工程と
を有することを特徴とする配線基板の検査方法。
【請求項5】
基板に電子部品を接続搭載するために、異方性導電体を基板の配線パターン部に貼付する異方性導電体貼付装置において、
前記基板の配線パターン部に向けて光を照射する光源と、
この光源から照射された光の前記配線パターン部における透過光または反射光を受光し、その透過光量または反射光量を検出する受光部と、
この受光部で検出された光量と予め設定された基準光量とを比較し、前記配線パターン部における前記異方性導電体の貼付の適否を判定する比較判定部と、
この比較判定部における前記異方性導電体の貼付の適否判定結果に基づき、配線パターン部に対し前記異方性導電体を貼付する押圧ツールと
を具備することを特徴とする異方性導電体貼付装置。
【請求項6】
前記比較判定部は、前記配線パターン部における偏光板の有無を検知して、前記異方性導電体の貼付の適否を判定することを特徴とする請求項5に記載の異方性導電体貼付装置。
【請求項7】
基板に電子部品を接続搭載するために、異方性導電体を基板の配線パターン部に貼付する異方性導電体貼付方法において、
前記基板の配線パターン部に光を照射する第1の工程と、
この第1の工程で照射された光の前記配線パターン部における透過光量または反射光量を検出する第2の工程と、
この第2の工程で検出された前記透過光量または前記反射光量を予め設定された基準光量と比較し、その比較結果に基づき前記配線パターン部に対する前記異方性導電体貼付の適否を判定する第3の工程と、
この第3の工程により異方性導電体の貼付が適当と判定された基板の配線パターン部に前記異方性導電体を貼付する第4の工程と
を有することを特徴とする異方性導電体貼付方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2008−153595(P2008−153595A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−342803(P2006−342803)
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月20日(2006.12.20)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】
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