説明

配送を促進するための方法及びシステム

本発明は、広くは物流システム及び方法に関する。具体的には、本発明は、商品の配送を促進するための方法及び対応するコンピュータシステムに関し、該方法は、コンピュータシステムのフロントエンドのユーザが配送サービスを予約したことの自動的検出と、前記配送サービスに関連付けられた配送情報の取得と、前記配送情報に基づいた、前記配送サービスの対象である配送品に対する集配サービスの自動スケジューリング、及び集配スケジュール情報を組み込んだ電子メールメッセージ又はインスタントメッセージのユーザへの送信と、の工程を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くは物流システム及び方法に関する。具体的には、本発明は、商品の配送を促進するための方法及びコンピュータシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
物流システムは商品の配送を管理する。物流システムは、互いに一体化した多数のモジュールを備えて、多様な機能性を実行する。例えば、物流システムは、各商品の配送のための提案を評価するとともに、その配送のための契約を発注する購買モジュールを備えてもよい。購買モジュールによって発注された少なくとも一つの契約が成立した配送群のためである場合、その提案を分析して、その配送の少なくとも幾つかが成立する機会があれば購買モジュールに知らせる最適化モジュールがあってもよい。管理モジュールは、受け取った提案の状態及び購買モジュールによって発注された契約に関する情報を維持してもよい。スケジューリングモジュールは、発注された契約に従って配送を計画してもよい。配送管理モジュールに基づいて、購買モジュールによって発注されるとともにスケジューリングモジュールによって計画された配送の状況を追跡することも可能である。会計モジュールは、例えば、第一及び第二の非同期クロック領域の間を通過された配送管理モジュールによって追跡された配送の状況に従って、支払いを許可する。
【0003】
電子メールを介して配送についての状況情報を更新するための方法及びシステムが、米国特許第6,047,264号明細書から知られている。この明細書は、電子メールメッセージを作成して送信することによって、人の助けを借りることなく、電子メールを介してユーザの注文及び配送の状況を自動的に更新するための方法を開示する。
【0004】
ウェブベースの電子配送システムが、米国特許第6,220,509号明細書中に記載されている。一配送会社及び複数ユーザ用に適したブラウザ設計、並びに一ユーザ及び複数の配送会社用に適した他のブラウザ設計を提供する小荷物追跡システムが開示されている。
【0005】
一般的に、郵便物及び小荷物品の配送は、三つの主要な輸送区間に関して記載されることができる。第一区間において、配送品、例えば、封筒、小荷物などは、初めの発送人の住所から配送サービス会社の地元の収集センターまで運ばれる。第二区間において、配送品は、地元の収集センターから配送センターに輸送される。第三区間において、配送品は、配送センターからその最終目的地住所に輸送される。
【0006】
一般的に、複数の配送サービス会社が、上述の三つの主要な輸送区間に渡って利用可能である。例えば、現地配達人は、会社から全国又は地方の運送業者の投函場所まで小荷物の輸送を提供することで、第一区間を処理するだろう。次に、全国又は地方の運送業者は、第二区間に渡ってサービスを提供して、投函場所、恐らく一つ又はそれ以上の中間ハブを介して、目的地住所近くの配送センターに小荷物を輸送するだろう。第三の配送要素は、最終区間に渡って配送を提供するだろう。
【0007】
単一の配送サービス会社が二又はそれ以上の区間に渡ってサービスを提供することも可能である。例えば、現地配達人は、会社又は住居から現地の郵便局まで小荷物を輸送することによって、第一区間に渡ってサービスを提供して、別の配送サービス会社が第二及び第三区間に渡ってサービスを提供するだろう。自身で宅配便を提供する配送要素がある。
【0008】
配送サービス会社の中には、配送過程の第二及び第三区間を実行するための確立した構造基盤を有するものもある。これらの会社は、郵便物及び小荷物品が収集倉庫で一度受け取られると、それらの品物を分類、経路指定及び輸送するために十分整備されている。
【0009】
しかし、第一区間は、発送人が配送品を収集センターに持ち込むか、配送サービス会社が初めの住所地から品物を集配するための準備をすることを要する。例えば、最近まで、配送サービスを使用するために、郵便配達員が定期配送巡回に来るのを待たなければならないか、品物を郵便局まで運んで品物を配送するために並んで待たなければならなかった。この問題に対処するために、配送サービス会社の中には、ユーザからの配送品の収集及び受取人の現地郵便局までの配送品の輸送を専門に扱うものもあった。それによって、配送サービス会社は、発送人の建物から配送品の集配を提供する。
【0010】
集配サービスの提供に加えて、配送サービス会社は、配送サービスへの消費者アクセスを改良するための新技術を模索している。このような場合において、ユーザは、ウェブページを検索して、限られた集配サービスを依頼するだろう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
現在行われているように、集配過程は、ユーザ及び配送人にとって煩雑であるとともに費用がかかる。各集配地点から収集されるべき多数の小荷物がなければ、単一ユーザからの配送品の集配費用は、配送サービス会社にとって比較的高い。また、サービス会社がその集配所を最適化するために、ユーザはスケジュールの制約に従わなければならない。例えば、集配サービスを利用するために、ユーザは、各集配のためにインターネット経由でウェブサイトを介して集配時間を計画しなければならない。
【0012】
ユーザが郵便物及び小荷物を配送する助けとなるこれらの解決策は、例えば、時間のかかるユーザ相互作用を要すること、時間の制約を伴うこと、及び/又はより高い費用を要求することによって、ユーザにとって依然として負担となっている。したがって、ユーザのための配送過程を促進するための効率的な解決策が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
以下の記載において、配送は、任意の利用可能な輸送手段を用いる任意の郵便物又は商品の輸送をいう。一般的に、配送は、元の場所から目的地までの一又はそれ以上の輸送区間を含む。郵便物、小包、小荷物又は積み荷に関する用語は、任意の及び全ての配送品に言及するために同じ意味に使用される。
【0014】
本開示において、配達人、集配サービス会社及び荷送人を、初めの場所から異なる場所への配送品の輸送業務を実行する一人の人、複数の人又は会社として、同じ意味で使用する。
本発明にかかる配送を促進するための方法は、以下の工程、すなわち、
コンピュータシステムのフロントエンドのユーザが配送サービスを予約したことの自動的検出と、
配送サービスに関連付けられた配送情報の取得と、
配送情報に基づいた、配送サービスの対象である配送品に対する集配サービスの自動スケジューリング、及び集配スケジュール情報を組み込んだ電子メールメッセージ又はインスタントメッセージのユーザへの送信と、
を含む。
【0015】
本発明にかかる方法は、そのシステム及びユーザ環境、又は移動体か固定装置かに依存しない。本方法は、それがマイクロソフトアウトルック、ロータスノーツなどのように任意の電子メールユーザを用いて電子メール又はインスタントメッセージを送受信可能な任意の装置上で機能することが可能であるために、選択的ではない。電子メールユーザに依存性があるが、ハードウェアに依存性はない。
【0016】
本方法は、小規模及び中規模ユーザに、電子メールを介する配達人との取引能力を提供する簡素だが革新的な解決策を開示する。本発明は、電子メールを介して、配送請求書、商業送り状などを受送信するための明らかな痕跡を有するツールを提供する。
【0017】
また、その解決策によって、ユーザは、自分の小荷物が待機する集配場所及び時間の詳細を提供することによって、配達人の集配のための準備が可能となる。
【0018】
コンピュータシステムは、ユーザが集配を認めなかったことを決定することが可能である。この場合、コンピュータシステムは所定の手順を実行することができる。例えば、コンピュータシステムは、配送取引が注文されたが、集配が計画されなかったことを発送人に通知するための電子メールを作成することができる。そのような電子メールは、例えば、一度の承認又は連続的な承認などの集配の計画を、ユーザが承認するための提案を含むことが可能である。また、コンピュータシステムは他の対象受取人への通知を作成することができる。
【0019】
正確かつ適宜の配送情報は、配送を迅速に処理するために不可欠である。このツールについての独特なことは、ユーザが、自分たちの配送情報を荷送人に容易に送信することができ、荷送人は、電子メールを介して配送情報を受け取ることができるので、他の点では任意の現行商取引ツールで引き付けることが困難な小中規模のユーザに対して、新しいセグメントを切り開く。電子メールは、今日汎用かつ広く利用された通信モードであり、既知の荷送人でこの機能性を提供するものはこれまでいないので、今後そのツールは、サービス提供における即座のニーズ及びギャップに適合する。
【0020】
任意の装置上にある自分の電子メール又はインスタントメセージアカウントにアクセス可能な任意のユーザは、そのサービスを利用することができよう。基本的に、SMS(ショートメッセージサービス)又はMMS(マルチメディアメッセージングサービス)などの他のメッセージシステムを用いて本発明を実行することが可能である。
【0021】
好ましい実施形態において、本方法は、ユーザによって送信されるべき確認メッセージを含む電子メール暫定メッセージ又はインスタント暫定メッセージを自動的に送信するさらなる工程を含む。
【0022】
集配指示が一度伝送されると、計画された集配の確認電子メールメッセージ又はインスタントメッセージが、ユーザに自動的に伝送されることが可能である。
【0023】
さらに好ましい実施形態において、本方法は、予約された配送サービスに対応する記入式配送請求書用紙から配送情報を取得するさらなる工程を含む。
【0024】
さらに好ましい実施形態において、本方法は、電子メール又はインスタントメッセージによって、配送サービス会社に配送情報を通信するさらなる工程を含む。
【0025】
コンピュータシステムは、ユーザ識別、配送の現在位置、並びに、例えば、優先度、速達便、国際速達便、小包郵便、又は小包選択、或いは任意の他種類の空路、地上又は水路配送モードなどの配送モードを含む配送関連情報を、集配サービス会社に提供することが可能である。
【0026】
集配指示は、例えば、インスタントメッセージ、電子メールメッセージ、SMS,MMS又は音声メールメッセージなどの多様な通信形式において、集配サービス会社に通信されることが可能である。
【0027】
システムが、集配が計画されるべきであると決定すれば、システムは、配達人と通信するための、例えば、電話、音声メッセージ又はテキストメッセージなどの手段を自動的に選択して、その情報を配達人に直接伝送することが可能である。例えば、配達人は、配送品中に含まれる商品のタイプについて通知されて、集配用の忠告を与えられることが可能である。重量が大きすぎて一人の人では処理できない場合、そのような忠告例によって、配送品を運ぶための十分な助けがもたらされるだろう。
【0028】
他の好ましい実施形態において、配送情報は集配サービス会社の運転手に直接通信される。
【0029】
この場合、多数の配送パラメータに基づいた担当者の選別が最適化されることが可能である。例えば、所定時間での所定運転手の位置に基づいて、集配位置に最も近い運転手を選択することによって、運転者の走行距離が最小化されるので、集配遅延も最小化されることが可能である。
【0030】
さらに好ましい実施形態において、集配サービスのスケジューリングは、ユーザに関連付けられた以前から存在するアカウント情報へのアクセスを含む。
【0031】
他の実施形態によれば、集配サービスのスケジューリングは、以前から存在するアカウント情報内の課金情報に基づいた集配サービス用の支払い金の検証を含む。
【0032】
集配サービス用の支払い金は、集配サービス会社への集配指示の伝送の前に、ユーザの請求口座を通して検証されることが可能である。
【0033】
支払い金取引が履行されない場合、ポップアップウインドウなどのユーザ警告が、代わりの支払口座を選択するか、現在の口座を更新するかの機会を、ユーザに提供するために使用されることが可能である。
【0034】
配送サービスの予約時に、ユーザは集配サービス申請用の支払形式を選択して、必要なクレジットカード又はデビットカード課金情報を提供することが可能である。課金情報に変更がなければ、ユーザは、次のサービス用の新しい課金情報を提供する必要がない。
【0035】
配送注文がなされた場合、ユーザは、システムが集配を自動的に計画してユーザの口座を決済するための常設の権限を有しているかどうか知らせることが可能である。ユーザは、確認選択肢、例えば、それぞれの計画された集配のためにユーザに集配確認メッセージを送信するかどうか、及びその確認メッセージがどのようにそしてどこに伝送されるべきかを選択可能である。また、ユーザは、一つ又はそれ以上の集配パラメータ用の希望を知らせることが可能である。例えば、ユーザは、一つ又はそれ以上の好ましい標準集配時間を知らせることが可能である。
【0036】
また、ユーザは、集配サービスに特有の選択肢以外のさらなる選択肢を選択することが可能である。例えば、ユーザは、システムが自動音声メール又は電子メールなどによって、所定の受け取り手に通知メッセージを自動的に送信するべきかどうか、又は小荷物が配送されている間、ユーザに追跡状況を自動的に送信するべきかどうかを知らせることが可能である。本発明の実施形態は、登録時での、或いは、自動的に、又はユーザや配送会社からの要求によって任意のより遅い時間での任意のサービスに関連した任意のカスタマイズを提供することが可能である。
【0037】
本発明の実施形態は、初期設定で、ユーザが配送請求書を印刷すると、集配サービスが自動的に誘発されるように設定されることが可能である。
【0038】
登録工程において、ユーザは、集配指示が発せられた後、配達人が通常配送品を集配する標準時間を選択することが可能である。例えば、特別な要求がなければ、集配は一日当たりある指定された時間に限られている。したがって、配達人は、一貫した日常経路を発展させて、配達人がユーザの場所に到着する時間の前に集配指示が記録されたかどうかに基づいて、所定ユーザの場所を訪ねるか又は回避することが可能である。任意の日の指定された集配時間の後に発生した任意の配送品は、指定された集配時間の翌日に集配されることが可能である。
【0039】
配達人への電子メール又は他のメッセージ通知に加えて、配達人のみが利用可能なウェブページが、配送請求書の発行日時、ユーザ情報、配送サービス会社、配送モード、配送目的地住所、配送費用及び任意の他の関連情報を含む配送の詳細情報を有する新しい集配通知を含むために更新されることが可能である。また、配達人は、新しい集配メッセージが、電子メール、インスタントメッセージ又は他の電子通信などで到着した場合添付される当日用の集配指示の電子リストを有することが可能である。
【0040】
本発明にかかる配送を促進するためのコンピュータシステムは、
コンピュータシステムのフロントエンドのユーザが配送サービスを予約したことを自動的に検出するための手段と、
配送サービスに関連付けられた配送情報を取得するための手段と、
配送情報に基づいた、配送サービスの対象である配送品を取得するための集配サービスを自動的にスケジューリングするとともに、計画された集配サービスを含む電子メールメッセージ又はインスタントメッセージをユーザに送信するための手段と、
を含む。
【0041】
通信モジュールは、複数の通信手段を介して送られる、例えば、音声メール、テキストメッセージなどの複数のメッセージ形式を用いて、システムが、複数装置と通信可能なツールを提供することが可能である。例えば、システムが配達人と通信するための通信モジュールのツールを使用する場合、システムは、電話によって配達人と通信される音声メッセージを自動的に作成することが可能である。
【0042】
好ましい実施形態において、コンピュータシステムは、電子メール暫定メッセージ又はインスタント暫定メッセージを自動的に作成するための手段を含む。
【0043】
他の好ましい実施形態において、コンピュータシステムは、記入式配送請求書用紙から配送情報を取得するための手段を含む。
【発明を実施するための形態】
【0044】
図1は、電子メールを介してPDF形式を表示するフロントエンドのユーザとともに本発明にかかるコンピュータシステムの例を示す図を示す。データは、サーバ、すなわち、GAS(一般的アプリケーションサーバ)を含むバックエンドにXML/ZIP形式で伝送される。GASが、ユーザからの配送及び集配要求を処理する。
【0045】
動的経路選択(DCS)が、柔軟性を向上させるために実装されることが好ましい。
【0046】
図2は、ユーザの要求が集配要求である場合の工程例を示すフローチャートを示す。本実施例におけるGASは、主として、C++で書かれた一連のライブラリである。
【0047】
ユーザアプリケーションが集配要求を送信する。
【0048】
データベースESDDBが、初めの経路コードに対する初めの経路選択サービスを呼び出す。
【0049】
次に、集配検証サービスを呼び出す。
【0050】
予約インタフェースを介して、サイバーサービスCSVから経路コードを取得する。
【0051】
その後、集配サービスが集配積み込みサービスを要求して、集配ファイルを作成する。
【0052】
集配ファイルをサイバーサービスCSVに送信することが好ましい。
【0053】
さらに、集配サービスがユーザに集配番号を有する応答を送信する。
【0054】
図3は、本発明の実施形態を含む現実的な適用を示す概略図を示す。集配サービス会社はシンガポールにおけるDHLである。
【0055】
DHLは好ましい物流システム会社である。物流システムは、対象物の処理、及び、例えば、経路選択サービス又は積み込みサービス及び/又は発送情報などの好ましいさらなる機能性を含む。
【0056】
図4は、PDF形式で提供される集配申し込み用紙の例を示す。
【0057】
もちろん、PDF形式は、その情報を伝送するための適切な形式の一例に過ぎない。
【0058】
本明細書中に記載する発明を、方法及びそれらの方法を実行するためのコンピュータシステムに関して記載する。しかし、本発明がコンピュータメモリ内に保存されるとともにマイクロプロセッサによって実行されることが可能な、コンピュータプログラムコードなどのコンピュータソフトウェアとして実装され得ることは、当業者にとって明らかであろう。
【0059】
コンピュータシステムの各要素又はモジュールは、例えば、アプリケーションサーバ内部などのより大きな構造基盤の部分として、或いは一つ又はそれ以上のプラグインプログラム、アプレット、動的に載荷されたライブラリとして、若しくは、配送情報管理を提供するために、プログラムに、一つ又はそれ以上のコンピュータ上で起動させる任意の他の設定として実行されることが可能である。プログラムは、第三アプリケーションに内蔵されるか、第三アプリケーションに適合することが可能である。例証目的のためにモジュール表現で記載しているが、本発明の実施形態をモジュール実装に限定する必要がない。本明細書中に記載する機能性は、単一工程として、又は複数工程及び/又はアプリケーションの組み合わせとして、ソフトウェア及び/又はハードウェア内に実装可能である。
【0060】
コンピュータシステムのさらなる要素は、ユーザが、例えば、インターネットエクスピローラ又はネットスケープナビゲータなどのウェブブラウザソフトウェアを用いて、遠隔アクセス可能なサーバ内に備えられてもよい。また、そのようなコンピュータシステムの実施例は、ユーザのコンピュータ上で実行するユーザアプリケーションを含んでもよい。ユーザアプリケーションは、独立工程として、又はウェブブラウザ機能を拡張するとともにコンピュータシステムと通信可能なヘルパアプリケーションとして、実行可能である。ユーザアプリケーションは、ユーザのコンピュータから配送取引に関する特定データを収集して、ユーザが配送請求書用紙に記入する場合に、そのような取引を検出することが可能である。
【0061】
ユーザは、ユーザの住所、ユーザの課金情報、例えば、クレジットカード情報、及びユーザの配送希望などの情報を提供するために、コンピュータシステムを用いて登録することができる。登録に続いて、ユーザは、認証方法、例えば、ユーザ識別及びパスワードパラメータを用いて、システムにアクセス可能である。
【0062】
本発明の一又はそれ以上の実施形態は、第三配送及び郵送ソフトウェアツールと一緒に及び/又はそれらを支持して機能する。例えば、ユーザが配送請求書用紙を印刷する場合、ユーザアプリケーションが自動的に起動されることが可能である。配送請求書用紙印刷工程の部分として、ユーザは、選択した配送分類、目的地住所、小荷物の重量及び/又は大きさなどの、その配送についての取引特定情報を提供する。さらなる取引特定情報、例えば、価値、訂正住所などは、ユーザ情報に基づいてコンピュータシステムのバックエンドによって得られる。
【0063】
本明細書中に幾つかの実施例を示したが、本発明の多様な側面は、コンピュータ、サーバ、周辺機器、記憶装置、及びデータ通信用装置などの異種の処理装置と結合する全てのシステム設計を一般的に含む、多様なタイプのコンピュータシステムとともに使用可能である。そのようなコンピュータシステムの例として、ローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、及びグローバルエリアネットワーク(GAN)が挙げられる。
【0064】
幾つかの実施例は、インターネット/XMLソリューションに主に焦点を当てているが、本発明の範囲はそれに限定されない。あらゆるタイプのデータネットワークにおけるターミナル、スイッチ、及びリンクの多種多様な実施例、配置及び設定が利用可能である。
【0065】
本発明にかかるコンピュータシステムは、複数の要素モジュールを含むことが可能である。これらのソフトウェア要素モジュールは、市販の在庫ソフトウェア、特注ソフトウェアであるか、独立に開発されたソフトウェアであってもよい。例えば、運賃データベースが市販されている。それらのソフトウェア要素モジュールが強力であり、後述のワークフローを達成するための他のソフトウェア要素と統合可能であれば、それらをコンピュータシステム内で使用可能である。
【0066】
コンピュータシステムは、一つ又は比較的少数の場所内に集中されるか、比較的多数の場所を通じて分布されてもよい。以下で明らかになるように、各物理的配送は、システム内で、配送申し込み、配送引受、通関手続きなどの複数の異なる関連作業工程フローを示す。さらに、配送用に支払われるべき税が、複数の異なる関連作業工程フローの様々な段階において算出されることができる。
【0067】
本発明の他の特徴は、添付図面に従って読んだ場合、実施形態の詳細な説明及び特許請求の範囲から当業者にとって明らかになろう。前述の及び以下の文書及び例証の開示は、本発明の実施形態の開示に焦点を合わせているが、同様なことが、例証及びほんの一例としてであって、限定の目的ではなく、本発明の学術的な実践によって修正可能であることが、理解されるべきである。前述の開示は、本発明の実施形態と見なされることを記載したが、その中で様々な修正が行われてもよいこと、及び本発明が様々な形態で実施可能であることが理解される。本発明は、特許請求の範囲及びそれらの全範囲の相当語句によって定義される。
【図面の簡単な説明】
【0068】
【図1】本発明にかかるコンピュータシステムの例を示す図である。
【図2】ユーザの要求が集配要求である場合の工程例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の現実的な適用を示す概略図である。
【図4】PDF形式で提供される集配申し込み用紙の例である。
【符号の説明】
【0069】
DCS 動的経路選択
AWB 航空貨物運送状
GAS 一般的アプリケーションサーバ
ESDDB データベース
CSV サイバーサービス
BIS 企業情報システム
DCON ディスプレイ制御装置
P/up 集配
CSM ユーザサービス管理
CRD 共通参照データベース
ESD 電子ソフトウェア配布

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配送を促進するための方法であって、
コンピュータシステムのフロントエンドのユーザが配送サービスを予約したことの自動的検出と、
前記配送サービスに関連付けられた配送情報の取得と、
前記配送情報に基づいた、前記配送サービスの対象である配送品に対する集配サービスの自動スケジューリング、及び集配スケジュール情報を組み込んだ電子メールメッセージ又はインスタントメッセージのユーザへの送信と、
を含む、配送を促進するための方法。
【請求項2】
前記方法は、前記ユーザによって送信されるべき確認メッセージを含む電子メール暫定メッセージ又はインスタント暫定メッセージを自動的に送信するさらなる工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、前記予約された配送サービスに対応する記入式配送請求書用紙から前記配送情報を取得するさらなる工程を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、インスタントメッセージ又は電子メールによって、配送サービス会社に前記配送情報を通信するさらなる工程を含む、前記請求項の一つに記載の方法。
【請求項5】
前記配送情報は、前記集配サービス会社の運転手に直接通信される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記集配サービスのスケジューリングは、前記ユーザに関連付けられた以前から存在するアカウント情報へのアクセスを含む、前記請求項の一つに記載の方法。
【請求項7】
前記集配サービスのスケジューリングは、前記以前から存在するアカウント情報内の課金情報に基づいた前記集配サービス用の支払い金の検証を含む、前記請求項の一つに記載の方法。
【請求項8】
配送を促進するためのシステムであって、
コンピュータシステムのフロントエンドのユーザが配送サービスを予約したことを自動的に検出するための手段と、
前記配送サービスに関連付けられた配送情報を取得するための手段と、
前記配送情報に基づいた、前記配送サービスの対象である配送品を取得するための集配サービスを自動的にスケジューリングするとともに、計画された集配サービスを含む電子メールメッセージ又はインスタントメッセージを前記ユーザに送信するための手段と、
を含む、配送を促進するためのシステム。
【請求項9】
前記コンピュータシステムは、電子メール暫定メッセージ又はインスタント暫定メッセージを自動的に作成するための手段を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記コンピュータシステムは、記入式配送請求書用紙から配送情報を取得するための手段を含む、請求項8又は9に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−525469(P2010−525469A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−504456(P2010−504456)
【出願日】平成19年4月27日(2007.4.27)
【国際出願番号】PCT/EP2007/003755
【国際公開番号】WO2008/131792
【国際公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(503276470)ドイチェ ポスト アーゲー (50)