説明

配送サービス確認方法、配送業務管理サーバ、プログラム及び記録媒体

【課題】 荷物の配送サービスにおいて受取人の利便性を向上させる。
【解決手段】 配送業務管理サーバ30は、受付端末70a〜70dから送信されてくる配送関連情報を蓄積しており、これらの配送関連情報を受取人に通知するための配送通知メールを生成し、これを受取人の携帯電話機10bに送信する。また、配送業務管理サーバ30は、受取人の携帯電話機10bから送信されてくる電子メールの記述内容に応じて、自身が記憶している配送関連情報を更新する。配送関連情報が更新された場合、配送業者は、更新後の配送先や配送日の内容に従って荷物を配送することになる。ただし、配送関連情報を更新することが可能なのは、上述した受取人宛の配送通知メールに対する返信メールによって配送関連情報の変更を指示した場合だけである。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば荷物の配送サービスに関し、特に荷物の受取人の利便性を向上させるための配送サービス確認方法、配送業務管理サーバ、プログラム及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】荷物の配送サービスが広範に普及している。この配送サービスとは、各地に点在する配送業者の集配所において発送人から依頼された荷物を受け付け、その発送人が指定する受取人の住所へ受け付けた荷物を配送するというサービスである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種の配送サービスにおいては、以下に示す点で受取人側に不便な問題がある。一般に、受取人は、実際に荷物が配送されてくるまで、自分宛の荷物が配送されてくるという事実を把握していない。これは、配送業者に対して発送人の申し出だけで配送依頼がなされてしまうという理由によるものである。従って、受取人が受け取ることを承諾していないような商品を悪意で送りつけるというような被害も発生している。
【0004】また、通常、荷物の配送先としては受取人の住所等が発送人によって指定されるが、この配送先がいったん指定されてしまうと、受取人側の都合による受取場所の変更は実際にはかなり困難である。この理由としては、既に荷物が届いた集配所から異なる集配所まで移動することはコスト増を招き、そのコスト増分の料金支払いを簡便に行う手段が確立されていないことが挙げられる。そこで、例えば、配送前に受取場所を受取人に確認してもらうというような対策も考えられるが、配送業者にとっては、膨大な数の受取人に逐一、電話等で確認する作業は煩雑である。また、この際に、受取人の本人性を確実かつ効率よく確認する手段も確立していない。
【0005】また、いわゆる着払いで配送される荷物もあるが、この場合、受取人は配送料金に見合う金銭やクレジットカードを予め用意しておかないとその荷物を受け取ることができない。
【0006】本発明は、このような背景の下になされたものであり、受取人の利便性を高めることが可能な仕組みを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、本発明は、配送業務管理サーバが、荷物の配送に関連する配送関連情報が記述された配送通知メールを、当該荷物の受取人の通信端末に送信する通知メール送信ステップと、前記通信端末が、前記送信された配送通知メールを受信する通知メール受信ステップと、前記通信端末が、前記受信した配送通知メールの記述内容を表示する表示ステップと、前記通信端末が、前記受取人の操作に応じて、前記配送通知メールの記述内容に応答するための応答メールを生成する応答メール生成ステップと、前記通信端末が、前記生成した応答メールを前記配送業務管理サーバに送信する応答メール送信ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記送信された応答メールを受信する応答メール受信ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記受信した応答メールが前記通知メール送信ステップにおいて送信された配送通知メールに対する返信メールであるか否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて前記応答メールが前記配送通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、前記配送業務管理サーバが、前記受信した応答メールによる応答内容を受け入れる受入ステップとを備える配送サービス確認方法を提供するものである。
【0008】この配送サービス確認方法によれば、荷物の配送に関連する配送関連情報が記述された配送通知メールをその荷物の受取人の通信端末に送信することによって、受取人に対して配送関連情報が提示される。さらに、この受取人によって記述された応答メールが配送通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、その応答メールによる応答内容が受け入れられる。
【0009】また、本発明は、荷物の配送に関連する配送関連情報が記述された配送通知メールを、当該荷物の受取人の通信端末に送信する通知メール送信手段と、前記通信端末から送信され、前記配送通知メールの記述内容に応答するための応答メールを受信する応答メール受信手段と、前記受信した応答メールが前記通知メール送信手段によって送信された配送通知メールに対する返信メールであるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記応答メールが前記配送通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、前記受信した応答メールによる応答内容を受け入れる受入手段とを備える配送業務管理サーバを提供するものである。
【0010】この配送業務管理サーバによれば、荷物の配送に関連する配送関連情報が記述された配送通知メールをその荷物の受取人の通信端末に送信することによって、受取人に対して配送関連情報が提示される。さらに、この受取人によって記述された応答メールが配送通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、その応答メールによる応答内容が受け入れられる。
【0011】また、本発明は、コンピュータに、荷物の配送に関連する配送関連情報が記述された配送通知メールを、当該荷物の受取人の通信端末に送信する通知メール送信機能と、前記通信端末から送信され、前記配送通知メールの記述内容に応答するための応答メールを受信する応答メール受信機能と、前記受信した応答メールが前記通知メール送信手段によって送信された配送通知メールに対する返信メールであるか否かを判断する判断機能と、前記判断手段によって前記応答メールが前記配送通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、前記受信した応答メールによる応答内容を受け入れる受入機能とを実現させるためのプログラムを提供するものである。
【0012】このプログラムによれば、荷物の配送に関連する配送関連情報が記述された配送通知メールをその荷物の受取人の通信端末に送信することによって、受取人に対して配送関連情報が提示される。さらに、この受取人によって記述された応答メールが配送通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、その応答メールによる応答内容が受け入れられる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明の実施形態について説明する。ただし、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内で種々の変更が可能である。
A:構成まず、本実施形態の構成について説明する。
(1)システム全体の構成図1は、この発明の実施形態に係るシステムの全体構成を示すブロック図である。図1に示すように、このシステムは、携帯電話機10a、10bと、基地局21a、21bや図示せぬ交換局を収容する携帯電話網20と、図示せぬルータを介して携帯電話網20にそれぞれ接続された配送業務管理サーバ30、測位サーバ40及び課金サーバ50と、配送業務管理サーバ30や複数の受付端末70a〜70dを収容したWAN(Wide Area Network)である配送業務ネットワーク60と、課金サーバ50と専用線によって接続された金融機関システム80とを備えている。本実施形態においては、配送業者に対し荷物の配送を依頼す発送人が携帯電話機10aを所持し、配送業者によって配送される荷物を受け取る受取人が携帯電話機10bを所持しているものとして説明を行う。
【0014】携帯電話機10aは、自機が在圏する無線セルを管轄する基地局21aと無線通信を行い、携帯電話網20によって提供される通話サービスやデータ通信サービスを受ける。同様に、携帯電話機10bは、自機が在圏する無線セルを管轄する基地局21bと無線通信を行い、携帯電話網20によって提供される通話サービスやデータ通信サービスを受ける。なお、図1においては、携帯電話機10a、10bや基地局21a、21bは、図面が煩雑になるのを避けるためにそれぞれ2つずつしか図示していないが、実際はもっと多数存在する。これら携帯電話機10a、10bは、電話機全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)や各種メモリ、基地局21a、21bと無線通信を行うためのアンテナや無線通信回路、ユーザが各種指示を入力するためのキーパッド、各種情報を表示するための液晶ディスプレイ、ユーザが音声通話を行うためのマイクロホン及びスピーカ(いずれも図示略)などを備えている。携帯電話機10a、10bのメモリには、メールクライアントとして電子メールの送受信を行うためのメーラが格納されている。携帯電話機10a、10bのCPUは、メモリに記憶されたメーラを読み出して実行することにより、携帯電話網20を介して電子メールを送受信することができるようになっている。
【0015】受付端末70a〜70dは各々、発送人による配送依頼を受け付ける場所に設置されている。ここで、配送依頼を受け付ける場所とは、配送業者が運営する各地の集配所や営業所、或いはコンビニエンスストアや商店等の配送業務の取次を行う店舗等を含み、以下、これらを単に集配所と総称する。受付端末70a〜70dは各々、端末全体を制御するためのCPUや各種メモリ、オペレータが各種指示を入力するための操作キーやバーコードリーダ、各種情報を表示するための液晶ディスプレイ、配送業務管理サーバ30と配送業務ネットワーク60を介してデータ通信を行うための通信制御回路(いずれも図示略)等を備えている。受付端末70a〜70dのオペレータは、発送人から配送の依頼を受け付けると、荷物の配送先、配送日、配送料金等の配送業務に関連する各種情報(以下、配送関連情報と呼ぶ)を受付端末70a〜70dに入力する。このようにして入力された配送関連情報は、受付端末70a〜70dから配送業務ネットワーク60を介して配送業務管理サーバ30に送信されるようになっている。
【0016】配送業務管理サーバ30は、受付端末70a〜70dから送信されてくる配送関連情報を蓄積しており、これらの配送関連情報を受取人に通知するための電子メール(以下、配送通知メール)を生成し、これを受取人の携帯電話機10bに送信するようになっている。また、配送業務管理サーバ30は、受取人の携帯電話機10bから送信されてくる電子メールの記述内容に応じて、自身が記憶している配送関連情報を更新するようになっている。配送関連情報が更新された場合、配送業者は、更新後の配送先や配送日の内容に従って荷物を配送することになる。ただし、配送関連情報を更新することが可能なのは、上述した受取人宛の配送通知メールに対する返信メールによって配送関連情報の変更が指示された場合のみである。具体的には、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)において、電子メールの発信元が生成した電子メールを識別するための識別情報としてMessage-IDが規定されているが、返信メールにはこの返信対象となる電子メールのMessage-IDが付加されるようになっている。従って、配送業務管理サーバ30は、受信した電子メールのヘッダに付加されている、返信対象となる電子メールのMessage-IDを参照することによって、自身が生成した電子メールの返信であるか否かを判断することができる。さらに、配送業務管理サーバ30は、上述した集配所の所在地や営業時間(以下これらを集配所情報と呼ぶ)を記憶しており、携帯電話機10a、10bの近辺にある集配所に対応する集配所情報を検索して(以下、集配所検索と呼ぶ)、検索の結果得られた集配所情報を携帯電話網20を介して携帯電話機10a、10bに送信するようになっている。これによって、例えば携帯電話機10bのユーザである受取人は、自身の近辺にある集配所やその営業時間を知ることができるので、これらの集配所のうちのいずれかを荷物の受け取り場所として指定することが可能となる。
【0017】測位サーバ40は、携帯電話機10a、10bが在圏している無線セルを管轄する基地局21a、21bの位置に基づいて、上記携帯電話機10a、10bの位置を示す位置情報を生成するようになっている。具体的には、この測位サーバ40は、全ての基地局21a、21bに割り当てられた基地局IDと、その基地局の位置を示す住所を関連付けて記憶したデータベースを備えており、携帯電話機10a、10bから携帯電話網20を介して送信されてくる測位要求信号を受信すると、これに応じて、上記データベースに記憶している内容と携帯電話機10a、10bから受信した基地局IDとに基づいて携帯電話機10a、10bの位置を示す位置情報を住所表記で算出するようになっている。このようにして生成された位置情報は、測位サーバ40から携帯電話網20を介して配送業務管理サーバ30に送信され、配送業務管理サーバ30において上述した集配所検索のために利用されるようになっている。
【0018】課金サーバ50は、携帯電話網20の通信事業者による通話サービスやデータ通信サービスに対応した課金情報に加えて、配送業者が行う配送サービスに対応した課金情報を記憶している。金融機関システム80は、課金サーバ50から専用線を介して送信されてくる課金情報に基づいて、指定された銀行口座から指定された金額を引き落としたり、この銀行口座に指定された金額を振り込んだりするようになっている。
【0019】(2)配送業務管理サーバ30の構成次に、図2のブロック図を参照しながら、上述した配送業務管理サーバ30の構成について詳細に説明する。図2に示すように、配送業務管理サーバ30は、CPU31、ROM(ReadOnly Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、通信部34、ハードディスク装置35、操作部36、表示部37及びこれらを相互に接続するバス38を備えている。ROM32にはIPL(Initial Program Loader)等の制御プログラムが格納されている。CPU31は、このROM32やハードディスク装置35から各種のプログラムを読み出し、これを実行する。RAM33は、CPU31のワークエリアとして用いられ、例えばCPU31によって実行されるプログラムが展開されたり、プログラム実行時に用いられる各種データが一時的に記憶される。通信部34は、携帯電話網20に接続するための接続インタフェースやモデムを備えており、携帯電話網20を介して各種の通信装置とデータ通信を行う。操作部36は、キーボードやマウスを備え、オペレータによる入力操作を受け付け、この操作に応じた信号をバス38を介してCPU31に供給する。また、表示部37は、CRTディスプレイや液晶ディスプレイからなり、CPU31の制御の下各種情報を表示するようになっている。ハードディスク装置35には、配送業務を管理するための配送業務管理プログラム35aが記憶されているほか、上述した配送関連情報を記憶するための配送関連情報記憶領域35bと、集配所の所在地等の集配所情報を記憶するための集配所情報記憶領域35cとが設けられている。CPU31は、上記配送業務プログラムを実行することにより、電子メールを生成して当該メールの送受信を行ったり、受取人の携帯電話機10bから送信されてきた電子メールの正当性を確認したり、配送料金に関する課金額の算出を行ったりする。
【0020】(2−1)配送関連情報記憶領域35bの記憶内容ここで、図3のフォーマット図を参照しながら、上述した配送関連情報記憶領域35bに記憶されている配送関連情報の内容について説明する。図3に示すように、この配送関連情報記憶領域35bには、「発送人氏名」、「発送人住所」、「発送人メールアドレス」、「発送依頼受付集配所」、「受取人氏名」、「受取人住所」、「受取人メールアドレス」、「配送担当集配所」、「配送先」、「配送日」、「配送時間帯」、「荷物の内容」、「大きさ」、「重さ」、「配送料金」、「配送通知メールのMessage-ID」、「着払いか発払いか」という情報が対応付けて記述されている。図3に示す例では、発送人の氏名は「△△□□」、住所は「X市Y町1−1−1」、メールアドレスは「aaa@ggg.co.jp」であり、この発送人によって依頼された荷物を「X市集配所」で受け付けたことを意味している。また、この荷物の受取人の氏名は「○○××」、住所は「A市B町1−2−3」、メールアドレスは「bbb@ggg.co.jp」であり、この受取人宛の荷物の配送担当集配所が「A市第1集配所」であり、配送先が受取人の住所である「A市B町1−2−3」、荷物の内容が「衣類」、配送料金が「2000円」、配送通知メールのMessage-IDが「M0001」、配送料金は「発払い」であることを意味している。なお、図示は省略しているが、上記のように例示したものの他にも、例えば、荷物の大きさ、重さ、荷物を配送する予定の配送時間帯等の配送に関する情報であれば、配送関連情報の範疇に含めることができる。上記の「配送通知メールのMessage-ID」以外の配送関連情報は、各受付端末70a〜70dにおいてオペレータによって入力された後に配送業務管理サーバ30に送信され、この配送関連情報記憶領域35bに記憶されるようになっている。「配送通知メールのMessage-ID」以外の配送関連情報が配送関連情報記憶領域35bに記憶されると、配送業務管理サーバ30は、配送関連情報を受取人に通知するための配送通知メールを生成し、生成した配送通知メールを受取人のメールアドレスに従って携帯電話機10bに送信するようになっている。この配送通知メール生成の際に、当該メールを一意に識別するためのMessage-IDが生成され、このMessage-IDが上記配送通知メールのヘッダフィールドに記述されるとともに、配送関連情報記憶領域35bの「配送通知メールのMessage-ID」フィールドに書き込まれるようになっている。
【0021】(2−2)集配所情報記憶領域35cの記憶内容次に、図4のフォーマット図を参照しながら、前述した集配所情報記憶領域35cに記憶されている集配所情報の内容について説明する。図4に示すように、集配所情報記憶領域35cには、所定の基準で区分された住所と、その住所の近辺に位置する1又は複数の集配所の名称及び営業時間とが対応付けられて記憶されている。これらの集配所情報は、配送業者により予め入力されることによってこの集配所情報記憶領域35cに記憶される。図4に示す例では、「A市B町」の近辺には配送業者の集配所として、「A市第1集配所」、「A市第2集配所」及び「コンビニエンスストアB町店」の3箇所があり、これらの営業時間はそれぞれ「9時〜17時」、「9時半〜18時」、「24時間」であることを意味している。
【0022】(3)課金サーバ50によって記憶されている課金情報の内容次に、図5のフォーマット図を参照しながら、前述した課金サーバ50によって記憶されている課金情報の内容について説明する。図5に示すように、課金サーバ50は、「携帯電話機ID」、「加入者氏名」、「利用銀行口座」、「通信料金」、「配送料金」をそれぞれ対応付けて記憶している。本実施形態では、携帯電話機IDとして携帯電話機10a、10bの電話番号を利用している。図5に示す例では、例えば携帯電話機ID「09011111111」(これを携帯電話機10bの携帯電話機IDとする)に対応する携帯電話機10の加入者の氏名は「○○××」であり、この加入者に対して月額の通信料金として「7600円」が課金され、配送料金の月額として「−100円」が課金されていることを意味している。ここで、配送料金がマイナスとなっているのは、配送依頼時点では受取人「○○××」の住所まで配送するようになっていたが、その後、受取人の指示により所望の集配所まで荷物を取りに行くことになったため、その配送先変更に応じた差額分が、配送依頼時点に払い込まれた配送料金から減額されることを意味している。即ち、受取人自身の住所まで配送してもらうのではなく、受取人が集配所まで荷物を取りに行くので、配送業者の配送負担が減った分に相当する100円が減額され、この減額分は受取人の行動負担によるものなので、この受取人に支払われるのである。従って、図5に示す例では、利用銀行口座「T銀行H支店普通預金口座番号1000101」から通信料金「7600円」が引き落とされるとともに、上記利用口座に対し配送料金の減額分「100円」が振り込まれることになる。もちろん、この場合、「7600円」と「100円」の差額「7500円」が利用銀行口座から引き落とされるようにしてもよい。なお、受取人の指示により配送先が変更され、この結果、発送人によって払い込まれた配送料金からさらに増額する場合もあり得る。例えば、発送人によって指定された配送先より更に遠い場所を受取人が指定した場合等である。この場合には、通信料金に加えて、増額分の配送料金が受取人の利用銀行口座から引き落とされることになる。また、着払いで荷物を配送する場合は、その着払い料金そのものが、配送料金として受取人に課金されることとなる。
【0023】課金サーバ50は、これらの課金情報を毎月1回等の所定期間毎に専用線を介して金融機関システム80に送信し、金融機関システム80は、送信されてくる課金情報に基づいて利用銀行口座から通信料金や配送料金を引き落としたり、利用銀行口座に対し減額分の配送料金を振り込んだりする処理を行う。なお、金融機関システム80は、課金サーバ50によって指定された利用銀行口座における残高不足や、受取人の信用不足による決済取引中止等の事由により、引き落とし処理を行うことができなかった場合、引き落としができなかった旨やその理由を課金サーバ50に通知する。課金サーバ50は、この通知に応じて、引き落としができなかった旨や理由を記述した電子メールを生成し、この電子メールを受取人の携帯電話機10bに送信する。このような処理を行うことによって、課金サーバ50は、受取人に対し通信料金や配送料金の支払いを促すことができる。以上が本実施形態の構成である。
【0024】B:動作次に、図6及び図7に示すシーケンスを参照しながら、上記構成からなる実施形態の動作について説明する。集配所において発送人からの配送依頼を受け付けると、この集配所のオペレータは配送依頼伝票に記載されている事項に基づいて受付端末(ここでは受付端末70aとする)に配送関連情報を入力していく。ここで入力される配送関連情報は、発送人の名前、住所、発送人の携帯電話機10aのメールアドレス、受取人の名前、住所、受取人の携帯電話機10bのメールアドレスの他、発送依頼受付集配所、配送担当集配所、配送先、配送日、配送時間帯、荷物の内容、大きさ、重さ、配送料金、着払いか発払いか等の、Message-ID以外の配送関連情報である。受付端末70aは、この入力操作を受け付け(ステップS11)、入力された配送関連情報を配送業務ネットワーク60を介して配送業務管理サーバ30に送信する(ステップS12)。
【0025】配送業務管理サーバ30は、上述した配送業務管理プログラム35aを常時実行しており、上記配送関連情報を受信すると、これをハードディスク装置35の配送関連情報記憶領域35bに記憶する(ステップS13)、これによって配送関連情報記憶領域35bの記憶内容は前述した図3に示すような状態となる。ただし、この時点では、配送通知メールのMessage-IDが記述されておらず、Message-IDに対応するフィールドはブランクになっている。
【0026】次いで、配送業務管理サーバ30は、配送関連情報記憶領域35bに記憶された内容に基づいて受取人宛の配送通知メールを生成する(ステップS14)。図8は、この配送通知メールのヘッダフィールドに記述された内容を示すフォーマット図である。図8に示すように、この配送通知メールのヘッダフィールドには、配送通知メールの送信元メールアドレス「From:Takuhai@ttt.co.jp」や宛先メールアドレス「To:bbb@ggg.co.jp」等とともに、「Message-ID:M0001」が記述されている。この時点で、配送業務管理サーバ30によって「Message-ID:M0001」が配送関連情報記憶領域35bに書き込まれる。また、この配送通知メールの本文フィールドには、いつ、どこに、誰から誰宛にどのような荷物を配送する予定であるかということが記述されている。
【0027】配送業務管理サーバ30は、このようにして生成した配送通知メールを、対応する宛先メールアドレス「bbb@ggg.co.jp」に従って携帯電話機10bに送信する(ステップS15)。
【0028】携帯電話機10bは配送通知メールを受信すると、メール受信の旨を液晶ディスプレイに表示し、ユーザである受取人の開封操作に従って、受信した配送通知メールを表示する(ステップS16)。ここで、携帯電話機10bによって表示される配送通知メールには、図9の模式図に示すように、発送人「△△□□」から受取人「○○××」宛の荷物を配送日「7月1日」に配送先住所「A市B町1−2−3」に配送することが記載されている。
【0029】受取人は、この配送通知メールによって通知された内容に対して応答を行うには、この配送通知メールに対する返信メールによってその応答内容を提示する必要がある。この応答には、配送通知メールの通知内容を変更したい旨の応答はもちろん、その通知内容を変更することなく、そのまま了承する場合の応答や、配送そのものを拒否する応答をも含む。ここで、例えば、配送先として最寄りの集配所に変更したい場合には、受取人は自身の近辺に存在する集配所を検索することができる。この場合には、図9に示す配送通知メールにおいて「集配所検索」と表記されたソフトボタンSB1を選択操作すればよい。このソフトボタンSB1には、測位サーバ40のネットワークアドレスと、測位要求の旨を示すコマンドとが予め関連づけられており、携帯電話機10bは、上記選択操作を受け付けると(ステップS17)、これに応じて測位サーバ50に対して測位要求信号を送信する(ステップS18)。この際、携帯電話機10bは、自身が在圏している無線セルを管轄する基地局21bから受信した基地局IDを上記測位要求信号に付加して送信することとなる。
【0030】測位サーバ40は、上記測位要求信号を受信すると、この要求信号に含まれている基地局IDを抽出し、この基地局IDをキーとしてデータベースを検索し、対応する住所表記の位置情報を取得する(ステップS19)。そして、測位サーバ40は、取得した位置情報を携帯電話網20を介して配送業務管理サーバ30に送信する(ステップS20)。
【0031】配送業務管理サーバ30は、携帯電話機10bの位置情報を受信すると、この位置情報に基づいて集配所情報記憶領域35cを検索し、対応する集配所名称及び営業時間(即ち集配所情報)を抽出する(ステップS21)。
【0032】次いで、配送業務管理サーバ30は、抽出した集配所情報を測位サーバ40に返信する(ステップS22)。これに応じて、測位サーバ40は、受信した集配所情報を携帯電話機10bに転送する(ステップS23)。
【0033】携帯電話機10bは、受信した集配所情報を、図10に例示するようにして液晶ディスプレイにリスト表示する(ステップS24)。これによって、受取人は、最寄りの受け取り可能な集配所とその営業時間を確認することが可能となる。
【0034】受け取り可能な集配所を確認した受取人は、携帯電話機10bのキーパッドを操作して配送通知メールに対する返信の旨を指示すると、この操作に応じて、携帯電話機10bは返信メールの書式を表示する(ステップS25)。この返信メールのヘッダフィールドには、図11に示すように、「In-Reply-To:M0001」と記述され、「Message-ID:M0001」が示す電子メールを返信対象とした返信メールであることが示されている。受取人は、この返信メールの本文中に、上述した配送通知メールに記述された内容でよい旨とか、配送通知メールに記述された内容を変更したい旨とその変更内容等を記述する。図12に示す例では、配送日を「7月2日」に変更し、配送先を「コンビニエンスストアB町店」に変更したい旨が記述されている。携帯電話機10bは、受取人のメール送信を指示する操作に応じて、上記返信メールを配送業務管理サーバ30に送信する(ステップS26)。
【0035】配送業務管理サーバ30は、この返信メールを受信すると、まずこのメールのヘッダフィールドに記述されている「From:bbb@ggg.co.jp」及び「In-Reply-To:M0001」を参照し、返信対象となる電子メールのMessage-ID「M0001」が受取人のメールアドレス「bbb@ggg.co.jp」に対応して配送関連情報記憶領域35bに記憶されているか否かを判断する(ステップS27)。ここで、Message-ID「M0001」が「bbb@ggg.co.jp」に対応して記憶されていなければ、配送業務管理サーバ30は、受信した返信メールに記述された内容は正当な受取人による指示内容ではないと判断し、その指示内容を受け入れない旨を表示部37に表示させる(ステップS28)とともに、上記返信メールの送信元に対して指示を受け付けない旨の電子メールを生成し、これを送信して処理が終了する。
【0036】一方、Message-ID「M0001」が「bbb@ggg.co.jp」に対応して記憶されていれば、配送業務管理サーバ30は、受信した返信メールに記述された内容は正当な受取人による指示の内容であると判断し、その指示内容を受け入れる旨を表示部37に表示させる(ステップS28)。次いで、配送業務管理サーバ30は、返信メールの記述内容に応じて、配送関連情報記憶領域35bに記憶されている内容を更新する(ステップS29)。より具体的には、オペレータが、返信メールの記述内容を操作部36を用いて入力し、配送業務管理サーバ30は、入力された内容を配送関連情報記憶領域35bに上書きする。
【0037】次いで、配送業務管理サーバ30は、更新された内容を記述した電子メールを生成し(ステップS30)、これを受取人の携帯電話機10bと発送人の携帯電話機10aの双方に送信する(ステップS31、S32)。図13は、受取人の携帯電話機10b宛の電子メールの記述内容を示す模式図である。図13に示すように、この電子メールには、配送日が「7月2日」に変更され、配送先が「コンビニエンスストアB町店」に変更され、さらに、この変更によって配送料金が100円減額された旨が記述されている。なお、受取人の携帯電話機10bと発送人の携帯電話機10aの双方に上記電子メールを送信するのではなく、いずれか一方だけに送信するようにしてもよい。
【0038】次いで、配送業務管理サーバ30は、配送関連情報の変更によって配送料金に変更が生じた場合に、その変更に係る配送料金の差額分を配送関連情報記憶領域35bから抽出し(ステップS33)、これを課金サーバ50に送信する(ステップS34)。これに応じて、課金サーバ50は、自身が記憶している配送料金を更新する(ステップS35)。これによって、課金サーバ50は、前述した図5に示したような内容を記憶することになる。
【0039】なお、上記の動作例においては、配送内容の変更を指示する場合を例に挙げて説明したが、配送内容をそのまま了承する場合や、配送そのものを拒否する場合もあり得る。配送内容をそのまま了承する場合にあっては、受取人はその旨を返信メールに記述し、配送業務管理サーバ30はその記述内容を確認するだけで、配送関連情報を更新する必要はない。また配送そのものを拒否する場合にあっては、受取人はその旨を返信メールに記述し、配送業務管理サーバ30はその記述内容を確認して上記受取人に対応する配送業務を停止させる。そして、オペレータが電話等で受取人に対し事情を問いあわせ、その後は、発送人に対し問い合わせをする等して適切な対応を行えばよい。
【0040】また、着払いの場合は、配送業務管理サーバ30に記憶された配送料金が課金サーバ50に送信されることによって、受取人の銀行口座から着払い配送料金を引き落とすことが可能となる。
【0041】また、前述したように、金融機関システム80は、課金サーバ50によって依頼された引き落とし処理ができなかった場合、その旨や理由を課金サーバ50に通知し、課金サーバ50は、この通知に応じて、引き落としができなかった旨や理由を記述した電子メールを生成し、この電子メールを受取人の携帯電話機10bに送信する処理を行う。
【0042】以上説明した実施形態によれば、受取人は、配送通知メールによって事前に配送の内容を知ることができるとともに、電子メールによって配送の変更を指示することも可能となる。この場合に、配送通知メールの返信メールによってのみ、その変更が可能となるので、受取人の指示内容であることが確実に確認できる。さらに、配送料金が変更になった場合においては、その変更にかかる料金を通信料金とあわせて課金することができるので、配送業者と受取人の双方の手間が省ける。
【0043】C:変形例記述のとおり、本発明はその趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。この変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
【0044】(1)携帯電話機10a、10bの代替装置実施形態では、受取人や発送人が利用する通信端末として携帯電話機10a、10bを用いた場合について説明した。しかしながら、この通信端末は、携帯電話機に限定されるものではなく、電子メールの送受信が可能な端末であればよい。例えば、携帯電話網20を介してデータ通信を行うことが可能なPDA(Personal Digital Assistant)やモバイルコンピュータなどであってもよいし、PHS(Personal Handyphone System:登録商標)端末であってもよい。また、携帯電話機等の移動通信端末に限定されるわけでもなく、電子メール送受信機能を搭載した固定電話やパーソナルコンピュータ等の固定通信端末であってもよい。
【0045】(2)配送業務管理サーバ30の設置形態実施形態においては、配送業務管理サーバ30は、携帯電話網20に直接接続されていたが、これに限らず、インターネットのようなネットワークを介して携帯電話網20に接続されていてもよい。
【0046】(3)配送関連情報の自動更新実施形態では、返信メールの記述内容に応じてオペレータがその内容を配送業務管理サーバ30に入力していた。しかし、これに限らず、返信メールの本文の書式を予め規定しておけば、配送業務管理サーバ30のみによって返信メールの記述内容を自身の記憶内容に反映することも可能である。例えば、返信メールの本文先頭から受取人が希望する「配送日、配送場所」を順に記述するように規定しておけば、配送業務管理サーバ30自身が、返信メールを開封して本文を参照し、その本文を構成するテキスト情報を「配送日、配送場所」というように把握し、この把握内容に応じて配送関連情報を更新すればよい。
【0047】(4)位置検出手段実施形態では、携帯電話機10bの位置検出手段として基地局IDを利用していたが、これに限らず、GPS等のその他の位置検出手段を利用してもよいことはもちろんである。また、携帯電話機に代えて、電子メール送受信機能を搭載した固定通信端末を利用する場合、この固定通信端末を収容する通信網が、各固定端末の識別情報(例えば各固定端末に割り当てられたメールアドレス)とその位置を対応付けて記憶したデータベースを備えておき、このデータベースを参照することによって電子メールの送信元の固定端末の位置を検出すればよい。
【0048】(5)配送関連情報の更新タイミング実施形態では、配送関連情報の更新タイミングは、返信メールを受け入れた直後(図7のステップS29)であったが、必ずしもこれに限定されない。例えば、図7のステップS31において、配送業務管理サーバ30は、更新された内容を記述した電子メールを受取人の携帯電話機10bに送信するが、この電子メールに対する返信メールの記述内容に応じて配送関連情報を更新するようにしてもよい。即ち、図13に示すように、上記電子メールには、配送日が「7月2日」で、配送先が「コンビニエンスストアB町店」であり、配送料金が100円減額された旨が記述されているが、受取人がこの内容でよいか否かを、上記電子メールに対する返信メールで通知する。配送業務管理サーバ30は、この返信メールについてステップS27と同様の手法で確認し、確認された場合に初めて配送関連情報を更新すればよい。このようにすれば、受取人に対し配送関連情報の変更(特に配送料金の変更)について了承を得た上で、配送関連情報の更新を行うことができる。従って、例えば配送先の変更に伴い配送料金が増額するような場合、受取人はその増額分を確認した上で実際に配送先を変更することができる。
【0049】(6)配送料金の差額分の請求先実施形態では、配送料金の差額分の請求先を受取人としていたが、必ずしもこれに限らない、例えば、親(発送人)が子(受取人)に荷物を送る際に配送料金は全て親が払うようなことが想定される場合、発送人に対して、携帯電話機10aの通信料金とともに上記差額分を課金すればよい。この場合、配送業務管理サーバ30は、発送人の携帯電話機10aの電話番号とともに上記差額を課金サーバ50に通知し、課金サーバ50はこの通知に従って発送人の銀行口座から差額分を引き落とすための処理を行えばよい。
【0050】(7)配送先変更の際の配送日時変更実施形態では、受取人が返信メールによって配送先を変更する際に、配送日も同時に指定するようになっている。しかし、受取人は、配送先のみを指定し、配送日については何時でも良いようなケースも考えられる。このような場合、受取人は配送先のみを返信メールに記述し、配送業務管理サーバ30は指定された配送先に荷物を届けることが可能な配送日、配送時間帯を算出し、これを電子メールに記述して受取人の携帯電話機10bに送信すればよい。
【0051】(8)プログラムの形態配送業務管理サーバ30が上述した処理を行うために実行するプログラムは、この配送業務管理サーバ30にアプリケーションプログラムとしてインストールすることが可能である。例えば、配送業務管理サーバ30のCPU31を用いて読み取り可能な磁気記録媒体、光記録媒体あるいはROMなどの記録媒体に記録して提供することができる。また、このようなプログラムを携帯電話網20やインターネットなどのネットワーク経由で配送業務管理サーバ30に提供することももちろん可能である。
【0052】(9)電子メールの形態実施形態では、SMTPに従った電子メールを利用した例を説明したが、メールのプロトコルや仕様は上記の例に限定されず、例えば、SMS(Short Message Service)やショートメール(登録商標)等の形態であってもよい。ただし、上述したSMTPと同様に、返信対象となるメールを特定できるような仕組みを備えていることが必要である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、荷物の配送に関連する配送関連情報が記述された配送通知メールをその荷物の受取人の通信端末に送信することによって、受取人に対して配送関連情報を提示することができる。さらに、この受取人によって記述された応答メールが配送通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、その応答メールによる応答内容が受け入れられるようになっているので、受取人が所望する内容であることを確認でき、これによってセキュリティの向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施形態に係るシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態に係る配送業務管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】 同実施形態に係る配送業務管理サーバの配送関連情報記憶領域に記憶された内容を例示するフォーマット図である。
【図4】 同実施形態に係る配送業務管理サーバの集配所情報記憶領域に記憶された内容を例示するフォーマット図である。
【図5】 同実施形態に係る課金サーバによって記憶されている内容を例示するフォーマット図である。
【図6】 同実施形態に係るシステム全体の動作例を示すシーケンス図である。
【図7】 同実施形態に係るシステム全体の動作例を示すシーケンス図である。
【図8】 同実施形態において利用される配送通知メールのヘッダフィールドの記述内容を示す図である。
【図9】 同実施形態において利用される配送通知メールの記述内容を示す図である。
【図10】 同実施形態において利用される集配所リストの内容を示す図である。
【図11】 同実施形態において利用される返信メールのヘッダフィールドの記述内容を示す図である。
【図12】 同実施形態において利用される返信メールの記述内容を示す図である。
【図13】 同実施形態において利用される電子メールの記述内容を示す図である。
【符号の説明】
10a、10b・・・携帯電話機(通信端末、移動通信端末)、20・・・携帯電話網(移動通信網)、21・・・基地局(移動通信網)、30・・・配送業務管理サーバ(配送業務管理サーバ)、31・・・CPU(通知メール送信手段、応答メール受信手段、判断手段、受入手段、抽出手段、料金計算手段、料金通知メール生成手段、料金通知メール送信手段、計算手段、差額通知手段、料金通知手段、メール送信手段、料金応答メール受信手段、着払い料金通知手段)、32・・・ROM、33・・・RAM、34・・・通信部(通知メール送信手段、応答メール受信手段、料金通知メール送信手段、差額通知手段、料金通知手段、メール送信手段、料金応答メール受信手段、着払い料金通知手段)、35・・・ハードディスク装置(配送関連情報記憶手段、受取場所記憶手段)、35a・・・配送業務プログラム、35b・・・配送関連情報記憶領域、35c・・・集配所情報記憶領域、36・・・操作部、37・・・表示部、40・・・測位サーバ(移動通信網)、50・・・課金サーバ(通信事業者の課金サーバ)、60・・・配送業務ネットワーク、70a〜70d・・・受付端末、80・・・金融機関システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】 配送業務管理サーバが、荷物の配送に関連する配送関連情報が記述された配送通知メールを、当該荷物の受取人の通信端末に送信する通知メール送信ステップと、前記通信端末が、前記送信された配送通知メールを受信する通知メール受信ステップと、前記通信端末が、前記受信した配送通知メールの記述内容を表示する表示ステップと、前記通信端末が、前記受取人の操作に応じて、前記配送通知メールの記述内容に応答するための応答メールを生成する応答メール生成ステップと、前記通信端末が、前記生成した応答メールを前記配送業務管理サーバに送信する応答メール送信ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記送信された応答メールを受信する応答メール受信ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記受信した応答メールが前記通知メール送信ステップにおいて送信された配送通知メールに対する返信メールであるか否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて前記応答メールが前記配送通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、前記配送業務管理サーバが、前記受信した応答メールによる応答内容を受け入れる受入ステップとを備えることを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項2】 請求項1記載の配送サービス確認方法において、前記通知メール送信ステップにおいて、前記配送業務管理サーバは、前記配送通知メールに割り当てられたメール識別情報を当該配送通知メールに含めて前記通信端末に送信し、前記応答メール生成ステップにおいて、前記通信端末は、自身が受信した配送通知メールに対する返信メールとして前記応答メールを生成する場合には、前記配送通知メールに含まれているメール識別情報を返信対象の電子メールを示すメール識別情報として前記応答メールに含めて生成し、前記判断ステップにおいて、前記配送業務管理サーバは、前記配送通知メールに割り当てられているメール識別情報と、前記応答メールに含まれる返信対象の電子メールを示すメール識別情報とを比較することにより前記判断を行うことを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項3】 請求項1記載の配送サービス確認方法において、前記応答内容は、前記配送通知メールに記述された配送関連情報の変更を指示する内容、前記配送通知メールに記述された配送関連情報を前記受取人が了承した旨の内容、又は、前記配送通知メールに記述された配送関連情報に基づく前記荷物の配送を前記受取人が拒否する旨の内容のうちのいずれか1の内容であることを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項4】 請求項1記載の配送サービス確認方法において、前記応答メールによる応答内容が前記配送関連情報の変更を指示する内容である場合に、前記配送業務管理サーバが、前記受入ステップによって受け入れられた応答内容に応じて、予め記憶している配送関連情報を更新する更新ステップを備えることを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項5】 請求項4記載の配送サービス確認方法において、前記更新ステップにより更新された配送関連情報を記述した電子メールを前記受取人の通信端末又は前記荷物の発送人の通信端末の少なくともいずれか一方に送信するメール送信ステップを備えることを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項6】 請求項1記載の配送サービス確認方法において、前記応答メールによる応答内容が前記配送関連情報の変更を指示する内容である場合に、前記配送業務管理サーバが、前記受入ステップによって受け入れられた応答内容に応じて、変更すべき配送関連情報を記述した変更通知メールを生成する変更通知メール生成ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記変更通知メールを前記通信端末に送信する変更通知メール送信ステップと、前記通信端末が、前記送信された変更通知メールを受信する変更通知メール受信ステップと、前記通信端末が、前記受信した変更通知メールの記述内容を表示する表示ステップと、前記通信端末が、前記受取人の操作に応じて、前記変更通知メールの記述内容に応答するための変更応答メールを生成する変更応答メール生成ステップと、前記通信端末が、前記生成した変更応答メールを前記配送業務管理サーバに送信する変更応答メール送信ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記送信された変更応答メールを受信する変更応答メール受信ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記受信した変更応答メールが前記変更通知メール送信ステップにおいて送信された変更通知メールに対する返信メールであるか否かを判断する判断ステップと、前記判断ステップにおいて前記変更応答メールが前記変更通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、前記配送業務管理サーバが、前記受信した変更応答メールによる応答内容を受け入れる受入ステップと、前記受け入れた応答内容に応じて、予め記憶している配送関連情報を更新する更新ステップを備えることを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項7】 請求項1記載の配送サービス確認方法において、前記通信端末を収容する通信網が、前記通信端末の位置を検出する位置検出ステップと、前記通信網が、前記検出された位置を示す位置情報を前記配送業務管理サーバに通知する位置通知ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記通知された位置情報が示す位置の所定範囲内において予め定められている前記荷物の受取場所を抽出する抽出ステップと前記配送業務管理サーバが、前記抽出した受取場所を示す情報を前記通信端末に送信する受取場所送信ステップと、前記通信端末が、前記送信された受取場所を示す情報を受信する受取場所受信ステップと、前記通信端末が、前記受信した受取場所を示す情報を表示する受取場所表示ステップとを備え、前記応答メール生成ステップにおいて、前記通信端末は、前記受取人により入力された受取場所を記述することによって前記応答メールを生成することを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項8】 請求項1記載の配送サービス確認方法において、前記応答メールによる応答内容が前記荷物の配送先の変更を指示する内容である場合に、前記配送業務管理サーバが、前記変更された配送先までの前記荷物の配送に要する配送料金を計算する料金計算ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記計算された配送料金を記述した料金通知メールを生成する料金通知メール生成ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記生成した料金通知メールを前記通信端末に送信する料金通知メール送信ステップと、前記通信端末が、前記送信された料金通知メールを受信する料金通知メール受信ステップと、前記通信端末が、前記受信した料金通知メールを表示する料金通知メール表示ステップとを備えることを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項9】 請求項8記載の配送サービス確認方法において、前記通信端末が、前記受取人の操作に応じて、前記料金通知メールに記述されている配送料金での配送の要否を記述した料金応答メールを生成する料金応答メール生成ステップと、前記通信端末が、前記生成した料金応答メールを前記配送業務管理サーバに送信する料金応答メール送信ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記送信された料金応答メールを受信する料金応答メール受信ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記受信した料金応答メールに記述された配送の要否に応じて、予め記憶している配送関連情報を更新する更新ステップを備えることを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項10】 請求項8記載の配送サービス確認方法において、前記配送先の変更に伴い配送予定日時が変更する場合、前記料金通知メール生成ステップにおいて、前記配送業務管理サーバは前記配送料金に加えて、変更された前記配送予定日時を料金通知メールに記述することを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項11】 請求項1記載の配送サービス確認方法において、前記応答メールによる応答内容が前記荷物の配送先の変更を指示する内容である場合に、前記配送業務管理サーバが、前記変更された配送先までの前記荷物の配送に要する配送料金を計算する計算ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記計算された配送料金と、前記荷物の配送依頼時に支払われている配送料金との差額を、前記通信端末に対し通信サービスを提供する通信事業者の課金サーバに通知する差額通知ステップと、前記通信事業者の課金サーバが、前記通知された差額を、前記通信サービスの対価である通信料金とともに前記受取人に対して課金するための処理を行う課金ステップとを備えることを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項12】 請求項1記載の配送サービス確認方法において、前記応答メールによる応答内容が前記荷物の配送先の変更を指示する内容である場合に、前記配送業務管理サーバが、前記変更された配送先までの前記荷物の配送に要する配送料金を計算する計算ステップと、前記配送業務管理サーバが、前記計算された配送料金と、前記荷物の配送依頼時に支払われている配送料金との差額を、前記荷物の発送人の通信端末に対し通信サービスを提供する通信事業者の課金サーバに通知する差額通知ステップと、前記通信事業者の課金サーバが、前記通知された差額を、前記通信サービスの対価である通信料金とともに前記発送人に対して課金するための処理を行う課金ステップとを備えることを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項13】 請求項1記載の配送サービス確認方法において、前記通知メール送信ステップにおいて、前記受取人が配送料金が支払うべき着払い配送である場合には、前記配送業務管理サーバは着払い配送である旨を記述した配送通知メールを前記通信端末に送信し、前記配送業務管理サーバが、前記受入ステップにより受け入られた応答メールによる応答内容が前記着払い配送を肯定する内容であった場合には、当該着払い配送に要する着払い配送料金を、前記通信端末に対して通信サービスを提供する通信事業者の課金サーバに通知する着払い料金通知ステップと、前記通信事業者の課金サーバが、前記通知された着払い配送料金を、前記通信サービスの対価である通信料金とともに前記受取人に対して課金するための処理を行う着払い課金ステップとを備えることを特徴とする配送サービス確認方法。
【請求項14】 荷物の配送に関連する配送関連情報が記述された配送通知メールを、当該荷物の受取人の通信端末に送信する通知メール送信手段と、前記通信端末から送信され、前記配送通知メールの記述内容に応答するための応答メールを受信する応答メール受信手段と、前記受信した応答メールが前記通知メール送信手段によって送信された配送通知メールに対する返信メールであるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記応答メールが前記配送通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、前記受信した応答メールによる応答内容を受け入れる受入手段とを備えることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項15】 請求項14記載の配送業務管理サーバにおいて、前記通知メール送信手段は、前記配送通知メールに割り当てられたメール識別情報を当該配送通知メールに含めて前記通信端末に送信し、前記判断手段は、前記配送通知メールに割り当てられているメール識別情報と、前記応答メールに含まれる返信対象の電子メールを示すメール識別情報とを比較することにより前記判断を行うことを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項16】 請求項14記載の配送業務管理サーバにおいて、前記応答内容は、前記配送通知メールに記述された配送関連情報の変更を指示する内容、前記配送通知メールに記述された配送関連情報を前記受取人が了承した旨の内容、又は、前記配送通知メールに記述された配送関連情報に基づく前記荷物の配送を前記受取人が拒否する旨の内容のうちのいずれか1の内容であることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項17】 請求項14記載の配送業務管理サーバにおいて、前記配送関連情報を記憶する配送関連情報記憶手段と、前記応答メールによる応答内容が前記配送関連情報の変更を指示する内容である場合に、前記受入手段によって受け入れられた応答内容に応じて、前記配送関連情報記憶手段によって記憶されている配送関連情報を更新する更新手段とを備えることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項18】 請求項14記載の配送業務管理サーバにおいて、前記更新手段により更新された配送関連情報を記述した電子メールを前記受取人の通信端末又は前記荷物の発送人の通信端末の少なくともいずれか一方に送信するメール送信手段を備えることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項19】 請求項14記載の配送業務管理サーバにおいて、前記配送関連情報を記憶する配送関連情報記憶手段と、前記応答メールによる応答内容が前記配送関連情報の変更を指示する内容である場合に、前記受入手段によって受け入れられた応答内容に応じて、変更すべき配送関連情報を記述した変更通知メールを生成する変更通知メール生成手段と、前記生成した変更通知メールを前記通信端末に送信する変更通知メール送信手段と、前記通信端末によって送信され、前記変更通知メールに応答する変更応答メールを受信する変更応答メール受信手段と、前記受信した変更応答メールが前記変更通知メール送信手段において送信された変更通知メールに対する返信メールであるか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記変更応答メールが前記変更通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、前記受信した変更応答メールによる応答内容を受け入れる受入手段と、前記受け入れた応答内容に応じて、前記配送関連情報記憶手段に記憶している配送関連情報を更新する更新手段とを備えることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項20】 請求項14記載の配送業務管理サーバにおいて、前記荷物の受取が可能な受取場所を予め記憶する受取場所記憶手段と、前記通信端末を収容する通信網によって通知された前記通信端末の位置と、前記受取場所記憶手段による記憶内容に基づいて、前記通信端末の位置の所定範囲内に存在する前記荷物の受取場所を抽出する抽出手段と、前記抽出した受取場所を示す情報を前記通信端末に送信する受取場所送信手段とを備えることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項21】 請求項14記載の配送業務管理サーバにおいて、前記応答メールによる応答内容が前記荷物の配送先の変更を指示する内容である場合に、前記変更された配送先までの前記荷物の配送に要する配送料金を計算する料金計算手段と、前記計算された配送料金を記述した料金通知メールを生成する料金通知メール生成手段と、前記生成した料金通知メールを前記通信端末に送信する料金通知メール送信手段とを備えることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項22】 請求項21記載の配送業務管理サーバにおいて、前記通信端末から送信され、前記料金通知メールに記述されている配送料金での配送の要否が記述されている料金応答メールを受信する料金応答メール受信手段と、前記受信した料金応答メールに記述された配送の要否に応じて、予め記憶している配送関連情報を更新する更新手段を備えることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項23】 請求項21記載の配送業務管理サーバにおいて、前記配送先の変更に伴い配送予定日時が変更する場合、前記料金通知メール手段は、前記配送料金に加えて、変更された前記配送予定日時を料金通知メールに記述することを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項24】 請求項14記載の配送業務管理サーバにおいて、前記応答メールによる応答内容が前記荷物の配送先の変更を指示する内容である場合に、前記変更された配送先までの前記荷物の配送に要する配送料金を計算する計算手段と、前記計算された配送料金と、前記荷物の配送依頼時に支払われている配送料金との差額を、前記通信端末に対し通信サービスを提供する通信事業者の課金サーバに通知する差額通知手段とを備えることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項25】 請求項14記載の配送業務管理サーバにおいて、前記応答メールによる応答内容が前記荷物の配送先の変更を指示する内容である場合に、前記変更された配送先までの前記荷物の配送に要する配送料金を計算する計算手段と、前記計算された配送料金と、前記荷物の配送依頼時に支払われている配送料金との差額を、前記荷物の発送人の通信端末に対し通信サービスを提供する通信事業者の課金サーバに通知する差額通知手段とを備えることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項26】 請求項14記載の配送業務管理サーバにおいて、前記通知メール送信手段は、前記受取人が配送料金が支払うべき着払い配送である場合には、前記配送業務管理サーバは着払い配送である旨を記述した配送通知メールを前記通信端末に送信し、前記受入手段により受け入られた応答メールによる応答内容が前記着払い配送を肯定する内容であった場合には、当該着払い配送に要する着払い配送料金を、前記通信端末に対して通信サービスを提供する通信事業者の課金サーバに通知する着払い料金通知手段を備えることを特徴とする配送業務管理サーバ。
【請求項27】 コンピュータに、荷物の配送に関連する配送関連情報が記述された配送通知メールを、当該荷物の受取人の通信端末に送信する通知メール送信機能と、前記通信端末から送信され、前記配送通知メールの記述内容に応答するための応答メールを受信する応答メール受信機能と、前記受信した応答メールが前記通知メール送信手段によって送信された配送通知メールに対する返信メールであるか否かを判断する判断機能と、前記判断手段によって前記応答メールが前記配送通知メールに対する返信メールであると判断された場合に、前記受信した応答メールによる応答内容を受け入れる受入機能とを実現させるためのプログラム。
【請求項28】 請求項27記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図8】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2003−85248(P2003−85248A)
【公開日】平成15年3月20日(2003.3.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−275635(P2001−275635)
【出願日】平成13年9月11日(2001.9.11)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)