説明

配送システム、配送方法、及びプログラム

【課題】個人情報を効果的に保護することが可能な配送システム、配送方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】管理サーバ20では、制御部が、受付端末10−kにおいてユーザから注文された商品の配送先を取得し、取得した配送先に対応付けた二次元コードを生成し(ステップS41)、生成した二次元コードを店舗サーバ40−jに送信する(ステップS42)。店舗サーバ40−jでは、制御部が、管理サーバ20から送信された二次元コードを受信すると(ステップS43)、受信した二次元コードを印刷し(ステップS44)、注文された商品などに添付する。さらに、管理サーバ20では、注文された商品を集配する旨を指示し(ステップS48)、配送者は、添付された二次元コードから配送先を取得し、その配送先に注文された商品を配送する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配送システム、配送方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電子商取引において、仲立ち企業に複数の店舗が出店し、様々な商品を販売する電子商店街(オンラインモール、電子モール)がある。オンラインモールでは、商品を購入するユーザは、出店している複数の店舗を縦断しながら様々な商品を検討・購入することができる。一方、オンラインモールへの参加店舗は、電子商店街の集客力を利用できたり、出店している店舗全体で共通のポイントサービスを利用することができたり(例えば特許文献1参照)など、種々のメリットを受けることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−250623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
オンラインモールでは、商品を注文したユーザのもとに商品を配送するため、ユーザの名前や住所などの個人情報が必要になる。しかし、オンラインモールには、様々な店舗が参加するため、その中には、個人情報の保護管理が万全でない店舗や、さらにはユーザの個人情報を利用するような悪意のある店舗などもありうる。そのため、ユーザの個人情報について、出店している店舗に依存しないような適切な保護管理のもと、ユーザが安心して商品を注文することができるような仕組みが求められていた。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、個人情報を効果的に保護することが可能な配送システム、配送方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る配送システムは、
受付端末と、該受付端末から商品の注文を受け付ける店舗サーバと、にネットワークを介して接続され、ユーザの識別情報と該ユーザの配送先とを対応付けて記憶するデータベースを備える配送システムであって、
前記店舗サーバから前記注文された商品の配送要求を受信したことに応答して、前記受付端末に、該受付端末のユーザの識別情報を要求する識別情報要求手段と、
前記識別情報要求手段による要求に応答して前記受付端末から送信される該受付端末のユーザの識別情報を受信する識別情報受信手段と、
前記識別情報受信手段によって受信された識別情報に対応する配送先を前記データベースから取得する配送先取得手段と、
前記配送先取得手段によって取得された配送先に対応する暗号化されたコードを生成するコード生成手段と、
前記コード生成手段によって生成された前記コードを前記店舗サーバに送信して、該コードを前記注文された商品に添付するように指示するコード添付指示手段と、
前記コード添付指示手段によって添付が指示された前記コードから特定される前記データを受信したことに応答して、該データの送信元に該データに対応する配送先を送信することにより、該配送先に前記注文された商品を配送するように指示する配送指示手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
上記配送システムにおいて、
前記識別情報要求手段と前記識別情報受信手段と前記配送先取得手段と前記コード生成手段と前記コード添付指示手段とを備える管理サーバと、
前記管理サーバと前記ネットワークを介して接続され、前記配送指示手段を備える配送サーバと、を具備し、
前記管理サーバは、
前記配送先取得手段によって取得された配送先を送信して、該配送先の登録を前記配送サーバに要求する配送先登録要求手段と、
前記配送サーバから送信される前記配送先の登録先を受信する登録先受信手段と、
をさらに備え、
前記配送サーバは、
前記配送先登録要求手段による登録の要求に応答して、前記管理サーバから受信した前記配送先を、所定の読取装置でのみ取得可能に登録する配送先登録手段と、
前記配送先登録手段によって登録された前記配送先の登録先を前記管理サーバに送信する登録先送信手段と、
をさらに備え、
前記コード生成手段は、前記登録先受信手段によって受信された前記配送先の登録先をコード化することにより、前記配送先に対応する暗号化されたコードを生成し、
前記配送指示手段は、前記所定の読取装置が前記コードから読み取った前記登録先を受信したことに応答して、該登録先に登録されている前記配送先を該所定の読取装置に送信することにより、該配送先に前記注文された商品を配送するように指示する、
ようにしてもよい。
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る配送方法は、
受付端末と、該受付端末から商品の注文を受け付ける店舗サーバと、にネットワークを介して接続され、ユーザの識別情報と該ユーザの配送先とを対応付けて記憶するデータベースを備える配送システムにおける配送方法であって、
前記配送システムが、前記店舗サーバから前記注文された商品の配送要求を受信したことに応答して、前記受付端末に、該受付端末のユーザの識別情報を要求する識別情報要求ステップと、
前記配送システムが、前記識別情報要求ステップによる要求に応答して前記受付端末から送信される該受付端末のユーザの識別情報を受信する識別情報受信ステップと、
前記配送システムが、前記識別情報受信ステップによって受信された識別情報に対応する配送先を前記データベースから取得する配送先取得ステップと、
前記配送システムが、前記配送先取得ステップによって取得された配送先に対応する暗号化されたコードを生成するコード生成ステップと、
前記配送システムが、前記コード生成ステップによって生成された前記コードを前記店舗サーバに送信して、該コードを前記注文された商品に添付するように指示するコード添付指示ステップと、
前記配送システムが、前記コード添付指示ステップによって添付が指示された前記コードから特定される前記データを受信したことに応答して、該データの送信元に該データに対応する配送先を送信することにより、該配送先に前記注文された商品を配送するように指示する配送指示ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係るプログラムは、
受付端末と、該受付端末から商品の注文を受け付ける店舗サーバと、にネットワークを介して接続され、ユーザの識別情報と該ユーザの配送先とを対応付けて記憶するデータベースを備える配送システムのコンピュータに、
前記店舗サーバから前記注文された商品の配送要求を受信したことに応答して、前記受付端末に、該受付端末のユーザの識別情報を要求する識別情報要求手順と、
前記識別情報要求手順による要求に応答して前記受付端末から送信される該受付端末のユーザの識別情報を受信する識別情報受信手順と、
前記識別情報受信手順によって受信された識別情報に対応する配送先を前記データベースから取得する配送先取得手順と、
前記配送先取得手順によって取得された配送先に対応する暗号化されたコードを生成するコード生成手順と、
前記コード生成手順によって生成された前記コードを前記店舗サーバに送信して、該コードを前記注文された商品に添付するように指示するコード添付指示手順と、
前記コード添付指示手順によって添付が指示された前記コードから特定される前記データを受信したことに応答して、該データの送信元に該データに対応する配送先を送信することにより、該配送先に前記注文された商品を配送するように指示する配送指示手順と、
を実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、個人情報を効果的に保護することが可能な配送システム、配送方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】配送システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】受付端末の構成例を示すブロック図である。
【図3】(a)〜(d)共に、受付端末の画面表示例を示す図である。
【図4】管理サーバの構成例を示すブロック図である。
【図5】二次元コードの一例を示す平面図である。
【図6】会員サーバの構成例を示すブロック図である。
【図7】会員DBの構成例を示す図である。
【図8】店舗サーバの構成例を示すブロック図である。
【図9】商品DBの構成例を示す図である。
【図10】配送サーバの構成例を示すブロック図である。
【図11】配送DBの構成例を示す図である。
【図12】商品注文処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】商品注文処理の一例を示すフローチャートである。
【図14】商品注文処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】商品注文処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】商品注文処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】商品注文処理の一例を示すフローチャートである。
【図18】配送先の読み取り処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0013】
まず、本実施形態に係る配送システムの構成について、図面を参照しつつ説明する。
【0014】
図1は、配送システム1の構成例を示すブロック図である。
【0015】
配送システム1は、図1に示すように、管理サーバ20と、会員サーバ30と、配送サーバ50と、から構成され、例えばインターネット網などのネットワーク100を介して相互に接続される。そして、配送システム1は、さらに複数の受付端末10−k(kは自然数)、及び、複数の店舗サーバ40−j(jは自然数)と、ネットワーク100を介して接続される。
【0016】
図2は、受付端末10−kの構成例を示すブロック図である。
【0017】
受付端末10−kは、例えば配送システム1を利用してオンラインモールで商品を注文するユーザが使用する携帯電話、パーソナルコンピュータ(PC)、あるいはスマートフォンなどの情報処理装置によって実現され、無線通信によって接続されたネットワーク100を介して、種々の外部サーバのURL(Uniform Resource Locator)にアクセスできるものである。例えば、受付端末10−kのユーザは、店舗サーバ40−jのURLにアクセスし、当該店舗サーバ40−jにおいて販売されている商品を注文・購入することができる。なお、受付端末10−kは、ネットワーク100を介して通信可能な機器であれば、その他の情報処理装置であってもよい。
【0018】
受付端末10−kは、図2に示すように、表示部11と、操作部12と、通信部13と、制御部14と、を備え、これらはバスを介して相互に接続される。
【0019】
表示部11は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などから構成され、制御部14による制御の下、受付端末10−kの操作のための画像や、受付端末10−kがアクセスした外部サーバから取得された画像など、種々の画像を表示する。
【0020】
操作部12は、ユーザによって操作されるもので、例えば十字カーソルキーや、数字や文字を入力するための英数字ボタンなどから構成される。ユーザは、操作部12を操作して、種々のURLへのアクセスを指示したり、所定のログイン画面にてログインID(Identification Data)及びパスワードを入力したり、所定の会員登録画面にてデータを入力したりする。
【0021】
通信部13は、例えば無線通信装置などから構成され、制御部14による制御のもと、ユーザから入力された各種の入力情報を管理サーバ20に送信したり、アクセスしたURLの店舗サーバ40−jから各種の商品情報を受信したりする。
【0022】
制御部14は、例えばCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などから構成され、CPUがRAMをワークメモリとして用いてROMなどに記憶されている各種プログラムを適宜実行することにより、受付端末10−kの各部の動作を制御する。
【0023】
図3は、受付端末10−kの画面表示例を示す図である。受付端末10−kの表示部11は、例えば図3(a)に示すように、配送システム1を利用するオンラインのショッピングモール(オンラインモール)のURLにアクセスした際の画面や、図3(b)に示すように、このオンラインモールに出店している店舗サーバ40−jのURLにアクセスした際の画面、を表示する。また、受付端末10−kの表示部11は、例えば図3(c)に示すように、会員サーバ30において提供される会員ページへのログイン画面や、図3(d)に示すように、当該会員ページへの会員登録画面などを表示する。
【0024】
図1に示す管理サーバ20は、例えば配送システム1を管理する管理会社内に設置され、例えばフレームワークやワークステーションなどから構成される。
【0025】
図4は、管理サーバ20の構成例を示すブロック図である。
【0026】
管理サーバ20は、図4に示すように、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、を備え、これらはバスを介して相互に接続される。
【0027】
通信部21は、例えばNIC(Network Interface Card)などの通信装置を含んで構成され、制御部23による制御のもと、ネットワーク100を介して接続される受付端末10−kや会員サーバ30、店舗サーバ40−j、配送サーバ50とデータのやりとりを行う。例えば、通信部21は、受付端末10−kからログインIDやパスワードなどのユーザの識別情報を受信したり、会員サーバ30から送信されるユーザの登録情報を受信したり、店舗サーバ40−jに後述する二次元コードを送信したり、配送サーバ50に注文された商品の配送先を送信したりする。
【0028】
記憶部22は、例えばROMやRAMなどから構成され、通信部21がやりとりした各種データや、制御部23が実行する各種処理に必要となるデータなどを記憶する。
【0029】
制御部23は、例えばCPU、ROM、及びRAMなどから構成され、CPUがRAMをワークメモリとして用いてROMなどに記憶されている各種プログラムを適宜実行することにより、管理サーバ20の各部の動作を制御する。
【0030】
管理サーバ20は、オンラインモールにおいてユーザが商品を注文した際に、二次元コードを生成し、店舗サーバ40−jに提供する。ここで二次元コードとは、例えばQR(Quick Response)コード(登録商標)などのような、縦方向と横方向の二方向に情報をもつことができる表示形式のコードであり、例えば店舗サーバ40−jの店舗で販売される商品などに添付される。
【0031】
図5は、二次元コードの一例を示す平面図である。
【0032】
二次元コード2は、図5に示すように、特定比率の正方形を組み合わせた3つの位置決めシンボル3a、3b、及び3cを備え、この位置決めシンボル3a、3b、及び3c間に、例えば複数の正方形のセルがマトリクス状に配置される。二次元コード2では、複数のセルのうち、所定明度未満のセル(この例では黒)と、所定明度以上のセル(この例では白)と、の分布パターンによって、各種情報が表現される。ここでは、オンラインモールで注文された商品をユーザに配送するための配送先に対応付けられた二次元コード2が、管理サーバ20によって生成される。
【0033】
なお、二次元コード2は、ロゴが重ねられて表示されるものであってもよい。すなわち、図5に示されたような明度の分布パターンをもつ複数のセル上に、図形、文字、記号、絵などのロゴが重ねてデザインされてもよい。このとき、重ねられるロゴのうち所定明度以上の領域に所定明度未満の所定形状(例えば円形、星形、多角形など)のセルを重ね合わせ、ロゴのうち所定明度未満の領域に所定明度以上の所定形状のセルを重ね合わせることにより、ロゴ内の領域においても二次元コード2上のロゴ外の領域と同様に各種情報が表現される。例えば、注文された商品や店舗、あるいは商品の配送会社を表すロゴが二次元コード2上に重ねられてデザインされることで、ユーザの視認性や親しみやすさを高めることができる。
【0034】
図1に示す会員サーバ30は、オンラインモールを利用するユーザ(会員)の情報を管理するためのもので、例えばフレームワークやワークステーションなどから構成される。会員サーバ30は、例えば管理サーバ20が設置された管理会社内に設置されるものであってもよいし、あるいは、管理会社とは別に、配送システム1を導入したオンラインモールの運営会社内に設置されるものであってもよい。
【0035】
図6は、会員サーバ30の構成例を示すブロック図である。
【0036】
会員サーバ30は、図6に示すように、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、を備え、これらはバスを介して相互に接続される。
【0037】
通信部31は、例えばNICなどの通信装置を含んで構成され、制御部33による制御のもと、ネットワーク100を介して接続される受付端末10−kや管理サーバ20とデータのやりとりを行う。例えば、通信部31は、受付端末10−kから管理サーバ20を介して送信されるユーザの識別情報を受信したり、管理サーバ20にユーザの登録情報を送信したりする。
【0038】
記憶部32は、例えばハードディスクドライブなどから構成され、会員DB321を備える。会員DBは、配送システム1を利用するオンラインモールの会員の登録情報を記憶する。
【0039】
制御部33は、例えばCPU、ROM、及びRAMなどから構成され、CPUが、RAMをワークメモリとして用いてROMや記憶部32などに記憶されている各種プログラムを適宜実行することにより、会員サーバ30の各部の動作を制御する。
【0040】
図7は、会員DBの構成例を示すブロック図である。
【0041】
会員DB321は、図7に示すように、ログインID及びパスワードと、ユーザの個人データと、購入履歴などを対応付けて記憶する。ここで、ユーザの個人データには、ユーザの名前や住所、電話番号、メールアドレス、そしてユーザの年齢や性別、業種又は職種といった管理に注意を要する個人情報が含まれる。
【0042】
図1に示す店舗サーバ40−jは、オンラインモールに参加する外部の店舗(参加店舗)内に設置されるもので、例えばフレームワークやワークステーションなどから構成される。
【0043】
図8は、店舗サーバ40−jの構成例を示すブロック図である。
【0044】
店舗サーバ40−jは、図8に示すように、通信部41と、印刷部42と、記憶部43と、制御部44と、を備え、これらはバスを介して相互に接続される。
【0045】
通信部41は、例えばNICなどの通信装置を含んで構成され、制御部44による制御のもと、ネットワーク100を介して接続される受付端末10−kや管理サーバ20とデータのやりとりを行う。例えば、通信部41は、この店舗が取り扱っている商品の情報を受付端末10−kに送信したり、管理サーバ20にて生成された二次元コード2を受信したりする。
【0046】
印刷部42は、例えばカラーレーザプリンタなどから構成され、管理サーバ20から受信した二次元コード2のシールを印刷する。印刷される二次元コード2は、商品の配送者が配送先を取得するための固有のURLを表現するものであり、注文された商品(又はその包装など)に添付される。
【0047】
記憶部43は、例えばハードディスクドライブなどから構成され、商品DB431を備えている。
【0048】
制御部44は、例えばCPU、ROM、及びRAMなどから構成され、CPUが、RAMをワークメモリとして用いてROMや記憶部43などに記憶されている各種プログラムを適宜実行することにより、店舗サーバ40−jの各部の動作を制御する。
【0049】
図9は、商品DBの構成例を示すブロック図である。
【0050】
商品DB431は、その店舗で取り扱っている商品の情報を記憶するもので、図9に示すように、商品IDごとに、商品名とその価格とその商品の在庫数などを対応付けて記憶する。
【0051】
図1に示す配送サーバ50は、オンラインモールにおいて注文された商品の配送を管理するためのもので、例えばフレームワークやワークステーションなどから構成される。配送サーバ50は、例えば管理サーバ20が設置された管理会社内に設置されるものであってもよいし、あるいは、管理会社とは別に、商品の配送を担当する配送会社内に設置されるものであってもよい。
【0052】
図10は、配送サーバ50の構成例を示すブロック図である。
【0053】
配送サーバ50は、図10に示すように、通信部51と、記憶部52と、制御部53と、を備え、これらはバスを介して相互に接続される。
【0054】
通信部51は、例えばNICなどの通信装置を含んで構成され、制御部53による制御のもと、ネットワーク100を介して接続される管理サーバ20とデータのやりとりを行う。例えば、通信部51は、管理サーバ20から注文された商品の配送先の受信などを行う。
【0055】
記憶部52は、例えばハードディスクドライブなどから構成され、配送DB521を備えている。
【0056】
制御部53は、例えばCPU、ROM、及びRAMなどから構成され、CPUが、RAMをワークメモリとして用いてROMや記憶部52などに記憶されている各種プログラムを適宜実行することにより、配送サーバ50の各部の動作を制御する。
【0057】
図11は、配送DBの構成例を示すブロック図である。
【0058】
配送DB521は、注文された商品をユーザに配送するための情報を記憶するためのもので、図11に示すように、配送IDごとに、注文データと、配送先と、配送DB521でのこれらの登録先を示すURLと、を対応付けて記憶する。このURLは、管理サーバ20が生成する二次元コード2に含まれるものであり、注文された商品の配送者は、後述する所定の読取装置で二次元コード2を読み取り、そこに含まれるURLに記憶された配送先を取得する。ここで、配送先は、ユーザの個人情報であるため、注文された商品を配送する配送者以外の者が取得できないように、配送者が使用する所定の読取装置でのみ取得可能となるように記憶される。すなわち、例えば、配送者専用の読取装置から配送DB521にアクセスした旨の認証がされない限り、配送先が取得されないような保護処理がされる。
【0059】
次に、上記構成を備える配送システム1において実行される各種処理について図面を参照しつつ説明する。
【0060】
受付端末10−kにおいて、ユーザが操作部12を操作して配送システム1を利用するオンラインモールのURLへのアクセスが指示されると、制御部14が、下記の商品注文処理を開始する。
【0061】
図12〜図17は、商品注文処理の一例を示すフローチャートである。
【0062】
この商品注文処理が開始されると、受付端末10−kの制御部14が、まず、オンラインモールのURLにアクセスして(ステップS1)、店舗選択画面を取得する。
【0063】
次に、制御部14は、取得したオンラインモールの店舗選択画面を表示部11に表示する(ステップS2)。例えば、表示部11には、図3(a)に示すような、書店やパソコンショップ、インテリアショップなどの様々な店舗が出店されたショッピングモールの画面が表示される。ユーザは、これら店舗のうちから商品を購入したい店舗を選択することができる。
【0064】
続いて、制御部14は、ユーザによる操作部12の操作により、表示された店舗のうち、ユーザが商品を購入したい店舗が選択されたか否かを判別し(ステップS3)、選択されていなければ(ステップS3;No)、ループして待つ。
【0065】
その後、店舗が選択されると(ステップS3;Yes)、制御部14は、選択された店舗のURL、すなわち選択された店舗の店舗サーバ40−jのURLにアクセスして(ステップS4)、この店舗が提供する商品を購入するための商品選択画面を取得する。
【0066】
そして、制御部14は、取得した商品選択画面を表示部11に表示する(ステップS5)。例えば、オンラインモールに出店された店舗のうちから書店が選択された場合、表示部11には、図3(b)に示すような、雑誌やビジネス書、ガイドブックなどの様々な書籍の商品が並べられて表示されることになる。ユーザは、これら商品のうちから購入したい商品を選択することができる。
【0067】
続いて、制御部14は、ユーザによる操作部12の操作により、表示された商品のうち、ユーザが購入したい商品が選択されたか否かを判別し(ステップS6)、選択されていなければ(ステップS6;No)、ループして待つ。
【0068】
そして、商品が選択されると(ステップS6;Yes)、制御部14は、注文が確定したか否かを判別する(ステップS7)。すなわち、ユーザが購入したい商品をすべて選択し、ショッピングを終了する旨の操作が操作部12によってなされたか否かを判別する。
【0069】
注文が確定していないと(ステップS7;No)、制御部14は、ステップS5の処理までリターンし、再び商品選択画面を表示部11に表示し、商品が選択されるまで待つ。これにより、ユーザは、1つの店舗で販売されている様々な商品のうち、複数の商品を同時に購入することができる。なお、このとき、ステップS2に示す店舗選択画面を表示する処理までリターンし、1つの店舗に限らず、オンラインモールに出店している複数の店舗からそれぞれ商品を購入できるようにしてもよい。
【0070】
一方、注文が確定すると(ステップS7;Yes)、フローチャートの処理は、図13以降に示す注文された商品をユーザのもとに配送するための処理へと移行する。
【0071】
図13に示すフローチャートにおいて、受付端末10−kの制御部14は、確定した注文データを通信部13からネットワーク100を介して店舗サーバ40−jに送信する(ステップS8)。すなわち、「どの商品を何個注文したか」などの注文データが、当該注文された商品を扱う店舗の店舗サーバ40−jに送信され、注文された商品の配送処理が開始される。
【0072】
そして、店舗サーバ40−jでは、制御部44が、受付端末10−kから送信された注文データを通信部41にて受信した後(ステップS9)、当該注文された商品の配送要求を通信部41からネットワーク100を介して配送システム1の管理サーバ20に送信する(ステップS10)。すなわち、注文された商品を扱う店舗が直接商品をユーザのもとに配送するのではなく、管理サーバ20を通じて配送処理を行う。注文データを受信した店舗サーバ40−jは、そのための配送要求を管理サーバ20に対して行う。なお、このとき送信される配送要求には、受付端末10−kから受け付けられた注文データなどの情報が含まれ、注文された商品を配送するのに必要な情報を管理サーバ20に提供する。
【0073】
そして、管理サーバ20では、制御部23が、店舗サーバ40−jから送信された商品の配送要求を通信部21にて受信した後(ステップS11)、ユーザの識別要求を、通信部21からネットワーク100を介して、この注文を受け付けた受付端末10−kに送信する(ステップS12)。すなわち、管理サーバ20は、注文された商品を配送するための配送先の情報を取得するため、注文をしたユーザの識別情報を受付端末10−kに要求する。
【0074】
そして、受付端末10−kでは、制御部14が、管理サーバ20から送信されたユーザの識別要求を通信部13にて受信する(ステップS13)。その後、フローチャートの処理は、図14に示すユーザの識別情報から商品の配送先を取得する処理へと移行する。
【0075】
図14に示すフローチャートにおいて、管理サーバ20からユーザの識別要求を受信した受付端末10−kでは、受信した識別要求に応答するため、まず制御部14が、会員サーバ30のURLにアクセスする。そして、オンラインモールの会員ページへのログイン画面の表示データを取得し、所定のログイン画面を表示部11に表示する(ステップS14)。
【0076】
例えば、表示部11には、図3(c)に示すように、ユーザの識別情報としてのログインIDとパスワードを入力する項目や、入力したIDとパスワードでログインするボタン、ログインIDを持っていないユーザのための「初めての方はこちら」ボタン(アイコン)などが表示される。
【0077】
続いて、制御部14は、ユーザによる操作部12の操作により、ログイン画面に表示された項目のうち、「初めての方はこちら」との項目が選択されたか否かを判別する(ステップS15)。
【0078】
ここで、「初めての方はこちら」との項目が選択されていれば(ステップS15;Yes)、フローチャートの処理は、図15に示すオンラインモールの会員登録の処理へと移行する。
【0079】
図15に示すフローチャートにおいて、受付端末10−kの制御部14は、会員登録画面の表示データを会員サーバ30から取得して、所定の会員登録画面を表示部11に表示する(ステップS16)。例えば、表示部11には、図3(d)に示すように、ユーザの名前や住所、年齢や職種などといった個人情報を含むユーザの情報を入力する項目が表示される。ユーザは、操作部12を操作して名前や住所などの個人データを入力することで、オンラインモールの会員となることができる。
【0080】
続いて、制御部14は、ユーザによる操作部12の操作により、会員登録画面に個人データが入力された状態で、確定ボタン(アイコン)がクリックされたか否かを判別し(ステップS17)、クリックされていなければ(ステップS17;No)、ループして待つ。
【0081】
その後、確定ボタンがクリックされると(ステップS17;Yes)、制御部14は、入力された個人データを通信部13から会員サーバ30に送信する(ステップS18)。
【0082】
そして、会員サーバ30では、制御部33が、受付端末10−kから送信された個人データを通信部31にて受信し(ステップS19)、会員DB321に記憶することにより、会員登録を行う(ステップS20)。そして、制御部33が、会員登録完了通知を通信部31から受付端末10−kに送信する(ステップS21)。
【0083】
そして、受付端末10−kでは、制御部14が、会員サーバ30から送信された会員登録完了通知を通信部13にて受信した後(ステップS22)、会員登録が完了したことを示す会員登録完了画面を表示部11に表示する(ステップS23)。これにより、ユーザは、会員登録が完了したことを認識することができる。
【0084】
その後、制御部14が、所定期間の経過後、又はユーザによる操作部12の操作により、ログイン画面への移動が指示されたときに、図14に示すステップS14の処理へとリターンし、所定のログイン画面を表示部11に表示する。
【0085】
これに対して、図14に示すステップS15において、「初めての方はこちら」との項目が選択されていないと判別した場合(ステップS15;No)、制御部14は、ユーザによる操作部12の操作により、ログインボタンがクリックされたか否かを判別する(ステップS24)。すなわち、制御部14は、例えば図3(c)に示すログイン画面において、ユーザによってログインIDとパスワードが入力された状態で、「ID/パスでログイン」との項目が選択されたか否かを判別する。
【0086】
ここで、ログインボタンがクリックされていなければ(ステップS24;No)、制御部14は、ステップS14の処理にリターンし、所定のログイン画面を表示部11に表示し続ける。
【0087】
これに対して、ログインボタンがクリックされると(ステップS24;Yes)、制御部14は、入力されたログインIDとパスワードを、通信部13から管理サーバ20に送信する(ステップS25)。すなわち、受付端末10−kの制御部14は、管理サーバ20から受信した識別要求に対し、ユーザの識別情報としてログインIDとパスワードが指定された識別応答を管理サーバ20に送信する。
【0088】
そして、管理サーバ20では、制御部23が、受付端末10−kから送信されたログインIDとパスワードが指定された識別応答を通信部21にて受信する(ステップS26)。ログインIDとパスワードを受信すると、制御部23は、通信部21から会員サーバ30にアクセスし、受信したログインIDとパスワードが会員DB321に登録されているか否かを判別することにより、ユーザ認証を行う(ステップS27)。
【0089】
このとき、ユーザ認証の結果、受信したログインIDとパスワードが会員DB321に登録されていなかった場合(図示せず)、制御部23は、ユーザ認証に失敗した旨の通知を、通信部21からログインIDとパスワードを送信した受付端末10−kに送信する。そして、これを受信した受付端末10−kでは、制御部14が、ユーザ認証に失敗した旨を表示部11に表示することにより、ユーザに通知する。
【0090】
一方で、管理サーバ20において、ユーザ認証の結果、受信したログインIDとパスワードが会員DB321に登録されていた場合は、制御部23は、会員DB321から、ユーザの個人データを取得する(ステップS28)。すなわち、会員DB321に記憶されているユーザの会員登録データのうち、ユーザの名前や住所といった商品を配送するために必要な情報を含むユーザの個人データを取得する。
【0091】
そして、制御部23は、取得したユーザの配送先を含む個人データを、通信部21からログインIDとパスワードを送信した受付端末10−kに送信する(ステップS29)。
【0092】
そして、受付端末10−kでは、制御部14が、管理サーバ20から送信されたユーザの個人データを通信部13にて受信する(ステップS30)。ユーザの個人データを受信すると、制御部14は、受信した個人データに含まれる配送先に商品を配送してよいかの確認のため、名前や住所などといった配送先を表示部11に表示する(ステップS31)。
【0093】
このとき、制御部14は、操作部12を介して、ユーザから配送先を変更する旨を受け付けたか否かを判別する(ステップS32)。配送先を変更する場合(ステップS32;Yes)、制御部14は、操作部12を介して、ユーザから別の配送先を受け付ける(ステップS33)。一方、配送先を変更しない場合は(ステップS32;No)、ステップS33の処理をスキップする。
【0094】
配送先が確定すると、制御部14は、通信部13からネットワーク100を介して、確定した配送先を含むユーザの個人データを管理サーバ20に送信する(ステップS34)。そして、フローチャートは、図16に示す配送サーバ50への登録処理へと移行する。
【0095】
なお、このとき、個人データと注文データが会員サーバ30に送信され、会員サーバ30が備える会員DB321に記憶されるようにしてもよい。すなわち、例えば、配送先が変更された際の新たな配送先を会員DB321に追加記憶したり、注文データをユーザの購入履歴として会員DB321に蓄積して記憶したりしてもよい。
【0096】
図16に示すフローチャートにおいて、管理サーバ20では、制御部23が、受付端末10−kから送信されたユーザの個人データを通信部21にて受信する(ステップS35)。受信した個人データには、注文された商品を配送するための確定した配送先などが含まれる。
【0097】
続いて、制御部23が、受信した個人データに含まれる配送先や、注文データを指定する登録要求を、通信部21からネットワーク100を介して配送サーバ50に送信する(ステップS36)。すなわち、オンラインモールで注文された商品の配送を管理する配送サーバ50に、配送先や注文データなど配送に必要な情報の登録を要求する。
【0098】
そして、配送サーバ50では、制御部53が、管理サーバ20から送信された登録要求を通信部51にて受信し(ステップS37)、受信した登録要求に指定された配送先や注文データを、配送DB521に登録する(ステップS38)。配送DB521には、図11に示すように、注文データと配送先、そしてこの配送DB521でのこれらの登録先であるURLが、対応付けられて記憶される。
【0099】
配送先などが登録されると、次に制御部53が、登録先であるURLを指定する登録応答を、通信部51から管理サーバ20に送信する(ステップS39)。すなわち、配送サーバ50は、登録要求をした管理サーバ20に対し、登録が完了したことを通知するとともに、どこに登録されたかの情報を示す登録先の情報を、URLとして提供する。
【0100】
そして、管理サーバ20では、制御部23が、配送サーバ50から送信された登録応答を通信部21にて受信した後(ステップS40)、フローチャートは、図17に示す二次元コード2を生成・送信する処理へと移行する。
【0101】
図17に示すフローチャートにおいて、管理サーバ20では、制御部23が、受信した登録応答に指定されたURLを示す二次元コード2を生成し(ステップS41)、生成した二次元コード2を、通信部21からネットワーク100を介して店舗サーバ40−jに送信して(ステップS42)、二次元コード2を前記注文された商品に添付するように指示する。
【0102】
ここで生成される二次元コード2は、注文された商品をユーザに配送する配送者専用の読取装置によって読み取られるものであり、ユーザの個人情報である配送先の情報が、送信先である店舗サーバ40−jや、その他配送者以外の者に取得されないよう、暗号化される。すなわち、例えば、二次元コード2上の情報が、配送者にのみ復号可能な変換アルゴリズムで変換され、配送者専用の読取装置以外では読み取り不能にするなどの保護処理がされる。あるいは、二次元コード2が示すURLにおいて、配送者がアクセスした旨の認証がされない限り、配送DB521から配送先が読み出されないようにするなどの保護処理がされてもよい。
【0103】
そして、店舗サーバ40−jでは、制御部44が、管理サーバ20から送信された二次元コード2を通信部41にて受信すると(ステップS43)、受信した二次元コード2を印刷部42にてシート状のシールにして印刷する(ステップS44)。印刷された二次元コード2は、注文された商品、又はその包装など、に添付され、注文したユーザのもとに配送されるまで保管されることになる。
【0104】
その後、制御部44が、注文された商品の在庫数などを調整することで商品DB431を更新し(ステップS45)、処理の完了通知を通信部41から管理サーバ20に送信する(ステップS46)。
【0105】
そして、管理サーバ20では、制御部23が、店舗サーバ40−jから送信された完了通知を通信部21にて受信した後(ステップS47)、配送サーバ50の配送者に、注文された商品を集配する旨、すなわち注文された商品を集荷し、ユーザのもとに配送する旨を指示する(ステップS48)。その後、制御部23は、注文完了通知を通信部21からネットワーク100を介して受付端末10−kに送信する(ステップS49)。
【0106】
そして、受付端末10−kでは、制御部14が、管理サーバ20から送信された注文完了通知を受信した後(ステップS50)、所定の注文完了の確認画面を表示部11に表示してから(ステップS51)、商品注文処理を終了する。
【0107】
その後、商品を配送する際には、配送サーバ50の配送DB521に登録された注文データをもとに、配送者が、「どの店舗においてどの商品を何個注文したか」などの情報を取得し、注文された商品を販売する店舗、又はその保管場所へ赴く。注文された商品には、ステップS44の処理にて印刷された二次元コード2が添付されており、配送者が、所定の読取装置を用いて二次元コード2を読み取る。すると、例えば、図18に示す配送先の読取処理が開始される。
【0108】
図18に示すフローチャートにおいて、配送者が読取装置60を用いて二次元コード2を読み取ると(ステップS52)、二次元コード2から読み取ったURLにアクセスする(ステップS53)。そして、配送サーバ50では、制御部53が、読取装置60からアクセスされたことに応答して、アクセスされたURLに登録されている配送先を、配送DB521から取得する(ステップS54)。このとき、配送者以外の者が配送先を取得することができないように、配送サーバ50では、読取装置60から認証番号などの識別情報を受信し、アクセス元が配送者専用の読取装置60である旨の認証が行われ、この認証の成功が確認された後に、配送DB521から配送先が取得される。
【0109】
その後、制御部53は、取得した配送先を、通信部51からネットワーク100を介して読取装置60に送信することにより(ステップS55)、この配送先に注文された商品を配送するように指示する。そして、読取装置60では、配送サーバ50から送信された配送先を受信すると(ステップS56)、受信した配送先が所定の印刷装置などによって印刷される(ステップS57)。あるいは、受信した配送先が、読取装置60やその他の表示装置に表示されてもよい。これにより、配送者は、注文された商品の配送先を認識することができる。その後、配送者が注文された商品を配送先へ配送することで、最終的に商品がユーザのもとに届くことになる。
【0110】
以上説明したように、本実施形態に係る配送システム1によれば、オンラインモールに出店している店舗においてユーザが商品の注文をすると、注文された商品を配送するための配送先が会員DB321から取得され、取得された配送先に対応付けられた二次元コード2が生成される。そして、注文された商品を扱う店舗の店舗サーバ40−jには、注文された商品の配送先は送信されず、生成された二次元コード2が送信される。注文された商品の配送先は、配送者が商品などに添付された二次元コード2を読み取ることで取得され、商品がユーザのもとへと配送される。
【0111】
すなわち、ユーザの名前や住所などの個人データが含まれる配送先の情報は、商品の配送時に配送者のみに伝えられ、商品を販売している店舗自体には伝えられることなく、注文した商品がユーザのもとに届けられることになる。そのため、たとえオンラインモールに出店している店舗の中にユーザの個人情報の保護管理が万全でない店舗や、さらにはユーザの個人情報を利用するような悪意のある店舗などがあったとしても、ユーザは安心して商品を購入することができ、もってオンラインモールの利用促進の効果へとつながることになる。
【0112】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記実施形態の変形態様について、説明する。
【0113】
例えば、上記実施形態では、商品の注文をした受付端末10−kから送信されたユーザのログインIDとパスワードに基づいて、会員DB321から当該ユーザの名前や住所等の個人データが取得された。しかしログインIDとパスワードに限定されるものではなく、ユーザを識別可能な情報であれば、例えば受付端末10−kごとに設定された個体識別番号に基づいて、会員DB321から当該ユーザの名前や住所等の個人データが取得されてもよい。
【0114】
また、上記実施形態では、本発明の配送システム1を構成する管理サーバ20、会員サーバ30、および、配送サーバ50は、別個のものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、これらのうちいずれか2つ、又は、これら3つすべての機能が、1つのサーバ内にまとめられていてもよい。すなわち、例えば、管理サーバ20と会員サーバ30がまとめられ、管理サーバ20が会員DB321を備えるようにしてもよいし、管理サーバ20と配送サーバ50がまとめられ、管理サーバ20が配送DB521を備えるようにしてもよい。あるいは、これら3つのサーバがまとめられ、管理サーバ20が会員DB321と配送DB521を備えるようにしてもよい。
【0115】
また、上記実施形態では、管理サーバ20に接続される会員サーバ30は、1つであるものとして説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、会員サーバ30は、複数であってもよい。すなわち、複数の会員サーバ30がネットワーク100を介して管理サーバ20に接続され、管理サーバ20が、複数の会員サーバ30のうちユーザの個人データを取得する会員サーバ30を選択し、その会員DB321からユーザの個人データを取得するようにしてもよい。複数の会員サーバ30に接続されることで、管理サーバ20は、より広い範囲からユーザの個人データを取得することができるようになる。
【0116】
また、上記実施形態では、ユーザの配送先に対応する二次元コード2が生成され、注文された商品などに添付された上で商品が配送された。一方で、二次元コード2に限らず、替わりにバーコードなどの1次元のコードや、例えば伝票番号のように配送先の情報に対応させた数字や記号などの各種コードを用いることによっても、商品を販売する各店舗にユーザの個人情報を伝えることなくユーザに商品を配送することはできる。しかし、二次元コード2を用いることで、より多くの情報量を格納でき、とくに配送先が登録された配送DB521のURLを表現することで、商品の配送者が配送先を容易に取得することができる。またユーザにとっても、配送された商品に二次元コード2が添付されることで、自己の個人情報がコード化により保護されているということをより認識しやすくなり、より安心感をもってオンラインモールを利用することができるという効果につながる。
【0117】
また、上記実施形態では、ユーザは、配送システム1を利用して、店舗サーバ40−jにおいて販売される商品を購入した。しかし、本発明の配送システム1は、商品の購入に限定されるものではなく、例えば、ユーザが商品をレンタルする場合にも適用できる。さらに、必ずしも商品を有償で購入することに限られず、商品を無償で譲渡する場合にも、本発明の配送システム1は適用できる。
【0118】
また、上記実施形態において、CPUが実行するプログラムは、予めROMや記憶部などに記憶されるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、上述の処理を実行させるためのプログラムを、既存の汎用コンピュータに適用することで、上記実施形態に係る受付端末10−k、管理サーバ20や、会員サーバ30、店舗サーバ40−j、配送サーバ50として機能させてもよい。
【0119】
このようなプログラムの提供方法は任意であり、例えばコンピュータが読取可能な記録媒体(フレキシブルディスク、CD(Compact Disc)−ROM、DVD(Digital Versatile Disc)−ROMなど)に格納して配布してもよいし、インターネットなどのネットワーク上のストレージにプログラムを格納しておき、これをダウンロードさせることにより提供してもよい。
【0120】
さらに、上記の処理をOSとアプリケーションプログラムとの分担、又はOSとアプリケーションプログラムとの協働によって実行する場合には、アプリケーションプログラムのみを記録媒体やストレージに格納してもよい。また、搬送波にプログラムを重畳し、ネットワークを介して配信することも可能である。例えば、ネットワーク上の掲示板(BBS:Bulletin Board System)に上記プログラムを掲示し、ネットワークを介してプログラムを配信してもよい。そして、このプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、上記の処理を実行できるように構成してもよい。
【符号の説明】
【0121】
1 配送システム
2 二次元コード
3a、3b、3c 位置決めシンボル
10ーk受付端末
20 管理サーバ
30 会員サーバ
40−j店舗サーバ
50 配送サーバ
60 読取装置
11 表示部
12 操作部
42 印刷部
13、21、31、41、51 通信部
22、32、43、52 記憶部
14、23、33、44、53 制御部
100 ネットワーク
321 会員DB
431 商品DB
521 配送DB

【特許請求の範囲】
【請求項1】
受付端末と、該受付端末から商品の注文を受け付ける店舗サーバと、にネットワークを介して接続され、ユーザの識別情報と該ユーザの配送先とを対応付けて記憶するデータベースを備える配送システムであって、
前記店舗サーバから前記注文された商品の配送要求を受信したことに応答して、前記受付端末に、該受付端末のユーザの識別情報を要求する識別情報要求手段と、
前記識別情報要求手段による要求に応答して前記受付端末から送信される該受付端末のユーザの識別情報を受信する識別情報受信手段と、
前記識別情報受信手段によって受信された識別情報に対応する配送先を前記データベースから取得する配送先取得手段と、
前記配送先取得手段によって取得された配送先に対応する暗号化されたコードを生成するコード生成手段と、
前記コード生成手段によって生成された前記コードを前記店舗サーバに送信して、該コードを前記注文された商品に添付するように指示するコード添付指示手段と、
前記コード添付指示手段によって添付が指示された前記コードから特定される前記データを受信したことに応答して、該データの送信元に該データに対応する配送先を送信することにより、該配送先に前記注文された商品を配送するように指示する配送指示手段と、
を備えることを特徴とする配送システム。
【請求項2】
前記識別情報要求手段と前記識別情報受信手段と前記配送先取得手段と前記コード生成手段と前記コード添付指示手段とを備える管理サーバと、
前記管理サーバと前記ネットワークを介して接続され、前記配送指示手段を備える配送サーバと、を具備し、
前記管理サーバは、
前記配送先取得手段によって取得された配送先を送信して、該配送先の登録を前記配送サーバに要求する配送先登録要求手段と、
前記配送サーバから送信される前記配送先の登録先を受信する登録先受信手段と、
をさらに備え、
前記配送サーバは、
前記配送先登録要求手段による登録の要求に応答して、前記管理サーバから受信した前記配送先を、所定の読取装置でのみ取得可能に登録する配送先登録手段と、
前記配送先登録手段によって登録された前記配送先の登録先を前記管理サーバに送信する登録先送信手段と、
をさらに備え、
前記コード生成手段は、前記登録先受信手段によって受信された前記配送先の登録先をコード化することにより、前記配送先に対応する暗号化されたコードを生成し、
前記配送指示手段は、前記所定の読取装置が前記コードから読み取った前記登録先を受信したことに応答して、該登録先に登録されている前記配送先を該所定の読取装置に送信することにより、該配送先に前記注文された商品を配送するように指示する、
ことを特徴とする請求項1に記載の配送システム。
【請求項3】
受付端末と、該受付端末から商品の注文を受け付ける店舗サーバと、にネットワークを介して接続され、ユーザの識別情報と該ユーザの配送先とを対応付けて記憶するデータベースを備える配送システムにおける配送方法であって、
前記配送システムが、前記店舗サーバから前記注文された商品の配送要求を受信したことに応答して、前記受付端末に、該受付端末のユーザの識別情報を要求する識別情報要求ステップと、
前記配送システムが、前記識別情報要求ステップによる要求に応答して前記受付端末から送信される該受付端末のユーザの識別情報を受信する識別情報受信ステップと、
前記配送システムが、前記識別情報受信ステップによって受信された識別情報に対応する配送先を前記データベースから取得する配送先取得ステップと、
前記配送システムが、前記配送先取得ステップによって取得された配送先に対応する暗号化されたコードを生成するコード生成ステップと、
前記配送システムが、前記コード生成ステップによって生成された前記コードを前記店舗サーバに送信して、該コードを前記注文された商品に添付するように指示するコード添付指示ステップと、
前記配送システムが、前記コード添付指示ステップによって添付が指示された前記コードから特定される前記データを受信したことに応答して、該データの送信元に該データに対応する配送先を送信することにより、該配送先に前記注文された商品を配送するように指示する配送指示ステップと、
を備えることを特徴とする配送方法。
【請求項4】
受付端末と、該受付端末から商品の注文を受け付ける店舗サーバと、にネットワークを介して接続され、ユーザの識別情報と該ユーザの配送先とを対応付けて記憶するデータベースを備える配送システムのコンピュータに、
前記店舗サーバから前記注文された商品の配送要求を受信したことに応答して、前記受付端末に、該受付端末のユーザの識別情報を要求する識別情報要求手順と、
前記識別情報要求手順による要求に応答して前記受付端末から送信される該受付端末のユーザの識別情報を受信する識別情報受信手順と、
前記識別情報受信手順によって受信された識別情報に対応する配送先を前記データベースから取得する配送先取得手順と、
前記配送先取得手順によって取得された配送先に対応する暗号化されたコードを生成するコード生成手順と、
前記コード生成手順によって生成された前記コードを前記店舗サーバに送信して、該コードを前記注文された商品に添付するように指示するコード添付指示手順と、
前記コード添付指示手順によって添付が指示された前記コードから特定される前記データを受信したことに応答して、該データの送信元に該データに対応する配送先を送信することにより、該配送先に前記注文された商品を配送するように指示する配送指示手順と、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2013−105334(P2013−105334A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248943(P2011−248943)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(503342764)カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社 (13)
【出願人】(507092573)A・Tコミュニケーションズ株式会社 (15)
【Fターム(参考)】