説明

配送受付処理システム、携帯情報装置、印刷装置、配送受付処理装置、および配送受付処理装置の宅配伝票作成方法

【課題】 宅配物に貼付して用いる宅配伝票用紙に、顧客が自ら必要事項を記入する手間を省くことができる配送受付処理システム等を提供することを目的とする。
【解決手段】 アドレス帳機能を有する携帯電話20と、宅配物の配送受付処理を行う配送受付処理装置50と、により構成される配送受付処理システム10であって、携帯電話20は、アドレス帳機能を実現するためのアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段21と、アドレス情報をコード化してシンボル画像を生成するシンボル画像生成手段22と、シンボル画像を画面上に表示するシンボル画像表示手段23と、を備え、配送受付処理装置50は、画面上に表示されたシンボル画像を読み取るシンボル画像読み取り手段40と、読み取ったシンボル画像をデコードするシンボル画像デコード手段41と、デコードして得られたテキストデータのアドレス情報を宅配伝票用紙の所定位置に印刷する印刷手段48と、を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、宅配物に貼付して用いる宅配伝票への印刷サービスを行う配送受付処理システム、携帯情報装置、印刷装置、配送受付処理装置、および配送受付処理装置の宅配伝票作成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、宅配物の配送を依頼する場合、利用者は、コンビニエンス・ストアや宅配会社の営業所に宅配物を直接持ち込んだり、電話やインターネットで自宅への集荷を依頼したりしている(例えば、特許文献1参照)。この際、いずれの場合においても、宅配物に貼付する宅配伝票の記載が必要となる。
【特許文献1】特開平10−245094号公報(第2−3頁、第2図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
例えば前者の場合、利用者は、宅配物を持ち込んだ先で宅配伝票用紙を受け取り、利用者の住所・氏名・電話番号、並びに配送先の住所・氏名・電話番号、その他、配送指定時間、品名等の必要事項を記入しなければならず、配送先が複数の場合は、その配送先の数だけ宅配伝票用紙への記入が必要となる。このため、宅配伝票用紙の記入に時間がかかり、本人の手間ばかりでなく他の顧客にも迷惑を掛けてしまうといった問題があった。また、後者の場合も、集荷担当者が自宅に到着した際に宅配伝票用紙を受け取り、利用者がその場で記入するため、利用者にとっても、また集荷担当者にとっても時間のロスが大きく、処理効率が悪いといった問題があった。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑み、宅配物に貼付して用いる宅配伝票用紙に、利用者が自ら必要事項を記入する手間を省くことができる配送受付処理システム、携帯情報装置、印刷装置、配送受付処理装置、および配送受付処理装置の宅配伝票作成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の配送受付処理システムは、アドレス帳機能を有する携帯情報装置と、宅配物の配送受付処理を行う配送受付処理装置と、により構成される配送受付処理システムであって、携帯情報装置は、住所、氏名、電話番号等のアドレス情報を記憶し、アドレス帳機能を実現するためのアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段と、アドレス情報をコード化してシンボル画像を生成するシンボル画像生成手段と、シンボル画像を画面上に表示するシンボル画像表示手段と、を備え、配送受付処理装置は、画面上に表示されたシンボル画像を読み取るシンボル画像読み取り手段と、読み取ったシンボル画像をデコードするシンボル画像デコード手段と、デコードして得られたテキストデータのアドレス情報を宅配伝票用紙の所定位置に印刷する印刷手段と、を備えていることを特徴とする。
【0006】
また、本発明の配送受付処理装置の宅配伝票作成方法は、アドレス情報をコード化してシンボル画像を生成すると共に当該シンボル画像を画面上に表示可能な携帯情報装置を用いて宅配伝票を作成する配送受付処理装置の宅配伝票作成方法であって、携帯情報装置の画面上に表示されたシンボル画像を読み取るステップと、読み取ったシンボル画像をデコードするステップと、読み取ったシンボル画像をデコードして得られたテキストデータのアドレス情報を宅配伝票用紙に印刷するステップと、を備えていることを特徴とする。
【0007】
これらの構成によれば、配送受付処理装置により、携帯情報装置の画面上に表示されたシンボル画像を読み取るだけで宅配伝票用紙にアドレス情報を印刷できるため、利用者(携帯情報装置保有者)は手書き入力の手間を省くことができる。また、携帯情報装置の一例として携帯電話があるが、当該携帯電話は常時携行するものであるため、利用者は宅配伝票の印刷サービスを利用するための特別な装置を持ち歩く必要がない。一方、配送受付を行う担当者にとっては、宅配伝票用紙を利用者に手渡して必要事項の記入を依頼するなどの手間を省くことができるため、配送受付業務の効率化を図ることができる。なお、「シンボル画像」とは、任意のシンボルコード体系(シンボロジー)に合わせて、情報をコード化(エンコード)した画像を指すものであり、バーコードや2次元コード(QRコード、Maxiコード、Veriコード、データマトリクス、PDF417等)などがその一例として挙げられる。また、「シンボル画像をデコードする」とは、シンボル画像をテキストデータに変換することを指すものである。
【0008】
この場合、アドレス情報は、宅配物の配送先に関する配送先情報と、宅配物の配送元に関する配送元情報と、から成り、印刷手段は、配送先情報および配送元情報を宅配伝票用紙の所定位置に印刷することが好ましい。
【0009】
この構成によれば、配送先情報および配送元情報の両情報を宅配伝票用紙に印刷するため、いずれか一方の情報だけを印刷する場合と比較して、より利用者の手書き入力の手間を省くことができる。
【0010】
この場合、シンボル画像生成手段は、配送先情報および配送元情報に基づき、少なくとも1のシンボル画像を生成することが好ましい。
【0011】
この構成によれば、配送先情報および配送元情報の両情報を、少なくとも1のシンボル画像で表現可能であるため、1のシンボル画像で表現した場合は、携帯情報装置は情報毎にシンボル画像を生成する必要がない。また、配送受付処理装置はシンボル画像を一回読み取るだけで両情報を取得することができるため、より迅速に配送受付処理を行うことができる。なお、情報毎に2つのシンボル画像を生成するようにしても良い。
【0012】
これらの場合、シンボル画像読み取り手段は、携帯情報装置の画面上に表示されたシンボル画像以外に、印刷出力されたシンボル画像を読み取り可能であることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、パーソナルコンピュータ等を用いてアドレス情報をシンボル画像に変換し、これをプリンタで印刷出力することで、携帯情報装置を所有しない者であっても本システムを利用することができる。したがって、携帯情報装置を使用しない人や使用が困難な人の、本システムの利用を妨げることがない。
【0014】
これらの場合、配送受付処理装置は、デコードして得られたテキストデータであるアドレス情報を画面上に表示するアドレス情報表示手段と、アドレス情報の編集を行うためのアドレス情報編集手段と、アドレス情報編集手段による編集終了時または編集の必要がない場合に、印刷手段による印刷実行を指示するための印刷指示手段と、をさらに備えていることが好ましい。
【0015】
この構成によれば、アドレス情報を画面上に表示するため、利用者は画面上で入力確認を行うことができる。また、アドレス情報の編集処理を行うことができるため、誤った情報を宅配伝票用紙に印刷してしまったり、印刷後アドレス情報を手書き修正したりする必要がない。さらに、印刷指示手段を備えたことにより、利用者または配送受付処理装置の担当者に、アドレス情報の入力確認を促すことができる。すなわち、利用者または担当者は、配送受付処理装置の画面上で、アドレス情報の入力に間違いがないことを確認した上で印刷実行を指示することになるため、入力ミスを低減することができる。なお、印刷実行の指示は、利用者側が行うように構成されることが好ましい。この構成によれば、宅配伝票用紙に印刷されたアドレス情報が間違っていた場合でも、利用者の判断で印刷実行を指示することとなるため、担当者側に責任追求されることがない。なお、「アドレス情報編集手段」および「印刷指示手段」は、タッチパネルやキーボード等で構成されるものである。
【0016】
これらの場合、配送受付処理装置は、宅配物のサイズに関する情報を含む宅配物情報を入力する宅配物情報入力手段と、宅配物情報およびアドレス情報に基づき、宅配料金を算出する宅配料金算出手段と、算出した宅配料金を画面上に表示する宅配料金表示手段と、をさらに備えていることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、配送受付処理装置において宅配料金を算出可能であり、その算出結果を画面上に表示するため、配送受付処理装置の担当者は宅配料金を調べる手間を省くことができる。なお、宅配物情報として、宅配物のサイズ(重量および大きさ)以外に、宅配物の品名(内容)、配送形態(冷蔵配送など)、配送指定日時等も入力可能に構成されることが好ましい。また、宅配料金は、これらの各項目に基づいて算出されることが好ましい。
【0018】
この場合、携帯情報装置は、宅配料金を支払うための決済手段をさらに備えていることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、シンボル画像を表示する携帯情報装置(携帯電話、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等)により、宅配料金の支払いも行うことができるため、利用者は現金等による支払いの手間を省くことができる。なお、宅配料金の決済方法は、携帯電話の電話料金として支払いを行う方法であっても良いし、事前にチャージした金額の中から支払いを行うプリペイド方式であっても良いし、携帯電話へのクレジットカードの番号入力によるカード払いであっても良い。また、決済時における携帯電話からの決済情報の提供は、画面上に表示したバーコード、赤外線、RFID(Radio Frequency-Identification:電波方式認識)等を利用しても良い。すなわち、決済手段として、携帯情報装置(携帯電話)を用いた種々の支払い方法を適用可能である。
【0020】
これらの場合、印刷手段は、アドレス情報の他、宅配物情報および/または宅配料金を宅配伝票用紙に印刷することが好ましい。
【0021】
この構成によれば、アドレス情報以外にも宅配物情報および/または宅配料金を印刷できるため、利用者による宅配伝票用紙への手書き入力の手間をさらに省くことができる。
【0022】
この場合、配送受付処理装置は、宅配伝票用紙の印刷書式が異なる複数の宅配業者の配送受付処理が可能であり、複数の宅配業者の中から、宅配を依頼する宅配業者を選択する宅配業者選択手段と、宅配業者毎に印刷書式を記憶する印刷書式記憶手段と、をさらに備え、印刷手段は、宅配業者選択手段によって選択された宅配業者の印刷書式で、アドレス情報、宅配物情報および/または宅配料金を宅配伝票用紙に印刷することが好ましい。
【0023】
この構成によれば、宅配業者毎に異なる複数の印刷書式を記憶しており、利用者または担当者によって選択された宅配業者の印刷書式で印刷するため、1台で複数の宅配業者の配送受付処理を行うことができる。
【0024】
この場合、配送受付処理装置は、複数の印刷方式による印刷が可能であり、宅配業者毎に印刷方式を記憶する印刷方式記憶手段をさらに備え、印刷手段は、宅配業者選択手段によって選択された宅配業者の印刷方式で、宅配伝票用紙に印刷することが好ましい。
【0025】
この構成によれば、宅配業者によって印刷方式(宅配伝票用紙の形態)が異なる場合であっても、宅配業者を指定するだけで、その宅配業者が取り扱う宅配伝票用紙に応じた印刷方式で印刷を行うことができる。
【0026】
これらの場合、配送受付処理装置は、デコードしたアドレス情報を保存するか否かを選択するアドレス情報保存選択手段と、アドレス情報保存選択手段によりアドレス情報を保存することが選択された場合、当該アドレス情報を保存するアドレス情報保存手段と、アドレス情報に含まれる一部の情報に基づいて、アドレス情報保存手段に保存されたアドレス情報を検索するアドレス情報検索手段と、をさらに備えていることが好ましい。
【0027】
この構成によれば、アドレス情報を保存しておき、これを検索可能とすることで、利用者からの問い合わせがあった場合などに対応することができる。また、お中元やお歳暮などで宅配物を依頼する場合は、同様のアドレス情報を用いる場合が多いが、アドレス情報に含まれる一部の情報(例えば電話番号)に基づいて情報検索ができるため、利用者は携帯情報装置を用いなくとも(携帯情報装置にシンボル画像を表示させ、これを配送受付処理装置に読み取らせなくても)一部の情報を伝えるだけで容易に宅配依頼を行なうことができる。
【0028】
上記において、宅配伝票の代用としてICタグを用いる場合、配送受付処理装置は、印刷手段に代えて、ICタグにアドレス情報を書き込むアドレス情報書き込み手段を備えていることが好ましい。
【0029】
この構成によれば、ICタグを用いた配送受付処理システムにおいても本発明を適用可能となる。また、ICタグを用いることで、宅配伝票が不要となるため紙資源を節約することができると共に、宅配伝票用紙に記載された顧客の個人情報(住所、氏名、電話番号等)が配送中に他人の目に晒されることがないためプライバシーを保護することができる。また、ICタグとして、RFIDタグ(非接触ICタグ)を用いる場合は、無線通信を利用して非接触で情報の読み出しおよび書き込みが可能となるため、コンビに収容された宅配物の情報をまとめて読み取るなど、より利便性の高い配送受付処理システムを実現することができる。
【0030】
これらの場合、印刷手段は、複数枚の用紙が重ねられた複写用紙に印刷可能なワイヤドット印刷方式、またはサーマルラベルに印刷可能なサーマル印刷方式を採用していることが好ましい。
【0031】
この構成によれば、ワイヤドット印刷方式を採用することにより、複数枚の用紙が重ねられた複写用紙に印刷することができるため、従来から利用されている複写式の宅配伝票用紙を用いることができる。また、サーマル印刷方式を採用することにより、取り扱いが容易なサーマルラベルを宅配伝票用紙として用いることができる。
【0032】
本発明の他の配送受付処理システムは、アドレス帳機能を有する携帯情報装置と、宅配物に貼付して用いられる宅配伝票用紙に印刷を行う印刷装置と、当該印刷装置の印刷制御を行う印刷制御装置と、により構成される配送受付処理システムであって、携帯情報装置は、アドレス帳機能を実現するためのアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段と、アドレス情報をコード化してシンボル画像を生成するシンボル画像生成手段と、シンボル画像を画面上に表示するシンボル画像表示手段と、を備え、印刷制御装置は、画面上に表示されたシンボル画像を読み取るシンボル画像読み取り手段と、読み取ったシンボル画像をデコードして得られたテキストデータのアドレス情報を印刷装置に送信するアドレス情報送信手段と、を備え、印刷装置は、印刷制御装置から送信されたアドレス情報を宅配伝票用紙に印刷する印刷手段を備えていることを特徴とする。
【0033】
この構成によれば、印刷制御装置により、携帯情報装置の画面上に表示されたシンボル画像を読み取ってデコードして得られたテキストデータのアドレス情報を印刷装置に送信するだけで宅配伝票用紙にアドレス情報を印刷できるため、利用者(携帯情報装置保有者)は手書き入力の手間を省くことができる。また、配送受付を行う担当者にとっては、宅配伝票用紙を利用者に手渡して必要事項の記入を依頼するなどの手間を省くことができるため、配送受付業務の効率化を図ることができる。さらに、印刷制御装置を、シンボル画像読み取り手段として機能するスキャナを備えたパーソナルコンピュータ等で構成すれば、あとは印刷装置を導入するだけでよいため、臨時で配送受付を行うような場合であっても容易且つ安価に本システムを構築することができる。
【0034】
本発明の携帯情報装置は、上記のいずれか1項に記載の配送受付処理システムにおける携帯情報装置として機能すると共に、通信機能を有することを特徴とする。
【0035】
この構成によれば、携帯情報装置を用いて、アドレス情報を提供することができるため、利用者が自ら宅配伝票用紙に記入する手間を省くことができる。なお、携帯情報装置とは、携帯電話やPHSなどの移動通信端末以外に、PDAなど携帯可能な通信機能付き情報処理装置を指すものである。
【0036】
本発明の印刷装置は、上記のいずれか1項に記載の配送受付処理システムにおける配送受付処理装置として機能することを特徴とする。
【0037】
この構成によれば、携帯情報装置の画面上に表示されたシンボル画像を読み取るだけで、宅配伝票用紙にアドレス情報を印刷することができるため、配送受付業務の効率化を図ることができる。
【0038】
本発明の配送受付処理装置は、宅配物の配送先および/または配送元の住所、氏名等のアドレス情報をコード化したシンボル画像を読み取り、宅配伝票を作成する配送受付処理装置であって、シンボル画像を読み取るシンボル画像読み取り手段と、読み取ったシンボル画像をデコードし、アドレス情報のテキストデータを生成するシンボル画像デコード手段と、所定の伝票書式または印刷位置情報を記憶する記憶手段と、テキストデータを、所定の伝票書式または印刷位置情報に基づいて、所定の宅配伝票用紙の配送先欄およびまたは配送元欄に印刷する印刷制御手段と、を備えていることを特徴とする。
【0039】
この構成によれば、配送受付処理装置により、アドレス情報をコード化したシンボル画像を読み取るだけで宅配伝票用紙の配送先欄およびまたは配送元欄にアドレス情報を印刷できるため、配送依頼者は手書き入力の手間を省くことができる。一方、配送受付を行う担当者にとっては、宅配伝票用紙を利用者に手渡して必要事項の記入を依頼するなどの手間を省くことができるため、配送受付業務の効率化を図ることができる。また、所定の宅配伝票用紙に応じた所定の伝票書式または印刷位置情報を記憶し、これに基づいて印刷を行うため、従来から用いている宅配伝票を利用することができる。
【0040】
この場合、記憶手段は、デコードして得られたテキストデータをさらに保存することが好ましい。
【0041】
この構成によれば、アドレス情報のテキストデータを保存しておき、これを検索可能とすることで、利用者からの問い合わせがあった場合などに対応することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
以下、本発明の一実施形態に係る配送受付処理システム、配送受付処理装置、携帯情報装置、印刷装置、および配送受付処理装置の宅配伝票作成方法について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。本発明は、宅配利用者が、携帯情報装置のアドレス情報をコード化したシンボル画像を表示画面上に表示させて、これを配送受付処理装置の読み取り口にかざすことで、アドレス情報を宅配伝票用紙に印刷させることができるものである。これにより、利用者(顧客)側にとっては、自らが手書きで宅配伝票用紙に記入を行う手間を省くことができるといった効果を奏し、宅配物を受託する側にとっても、配送受付の際の処理効率が高まり、利用者に対してより質の高いサービスを提供することができるといった効果を奏するものである。そこで、以下、コンビニエンス・ストア等の店舗にて配送受付業務を行う場合、すなわち利用者が店舗に荷物を持ち込むことにより宅配物の委託を行う場合を例に挙げて説明する。
【0043】
図1に示すように、本発明の配送受付処理システム10は、宅配物の配送を依頼する利用者(以下、「顧客」と称する)が保有する携帯電話(携帯情報装置)20と、宅配伝票S(図8参照)の作成(印刷)など宅配物の配送受付処理を行う配送受付処理装置50と、によって構成されている。
【0044】
携帯電話20は、アドレス帳機能を実現するためのアドレス情報を記憶するアドレス情報記憶手段21と、アドレス情報をコード化してシンボル画像を生成するシンボル画像生成手段22と、シンボル画像を表示画面31上(図2参照)に表示するシンボル画像表示手段23と、宅配料金を支払うための決済手段24と、を備えている。
【0045】
アドレス情報記憶手段21は、アドレス帳機能として、知人の住所や電話番号等の一覧を表示する「住所録メニュー」表示機能、並びに顧客自身の情報を表示する「プロフィール」表示機能を有しており(図4(a)参照)、これらの機能によって表示されるアドレス情報の中から、宅配物の配送先と配送元が指定できるようになっている。
【0046】
シンボル画像生成手段22は、指定された配送先のアドレス情報である配送先情報と、指定された配送元のアドレス情報である配送元情報との両情報をコード化(エンコード)することによって、シンボル画像B(2次元コード)を生成する。また、シンボル画像表示手段23は、シンボル画像生成手段22によって生成したシンボル画像Bを可視可能な状態で表示画面31上に表示する(図5(b)参照)。
【0047】
決済手段24は、携帯電話20に搭載された決済機能を用いて配送受付処理装置50に決済情報を提供することにより宅配料金の支払いを行うものであり、顧客が支払い方法として現金やクレジットカード払いを希望する場合は機能しない。なお、当該決済手段24は、後述する配送受付処理装置50の決済処理手段49が採用する決済システムに対応していることが前提となっている。
【0048】
一方、配送受付処理装置50は、携帯電話20の表示画面31上に表示されたシンボル画像Bを読み取るシンボル画像読み取り手段40と、読み取ったシンボル画像Bをデコードしテキストデータのアドレス情報を生成するシンボル画像デコード手段41と、デコードして得られたテキストデータのアドレス情報をディスプレイ51,61上(図3参照)に表示するアドレス情報表示手段42と、アドレス情報の編集を行うアドレス情報編集手段43と、宅配物に関する種々の情報を入力する宅配物情報入力手段44と、宅配料金を算出する宅配料金算出手45段と、算出した宅配料金をディスプレイ51,61上に表示する宅配料金表示手段46と、宅配伝票Sの印刷を指示する印刷指示手段47と、当該指示に基づいて宅配伝票Sの印刷を行う印刷手段48と、携帯電話20の決済手段24により提供された決済情報を取得することによって宅配料金の決済処理を行う決済処理手段49と、を備えている。
【0049】
シンボル画像読み取り手段40は、シンボル画像Bが表示された携帯電話20の表示画面31を読み取り口52(図3(a)参照)またはハンドスキャナ(コードリーダ)63(図3(b)参照)で読み取るものである。なお、当該シンボル画像読み取り手段40は、携帯電話20の表示画面31に表示されたシンボル画像B以外にも、紙などの媒体上に印刷出力されたシンボル画像Bも読み取り可能となっている。これにより、携帯電話20を所有しない者であっても、パーソナルコンピュータ等を用いてアドレス情報をシンボル画像Bに変換し、これをプリンタで印刷出力することで、本システム10を利用可能となる。
【0050】
アドレス情報表示手段42は、シンボル画像読み取り手段40によって読み取ったシンボル画像Bをテキストデータに変換することで生成されるアドレス情報を、顧客および配送受付業務を行う担当者(以下、「オペレータ」と称する)に対して、顧客用ディスプレイ51(図3(a)参照)およびオペレータ用ディスプレイ61(図3(b)参照)に表示する。
【0051】
アドレス情報編集手段43は、アドレス情報表示手段42によって表示されたアドレス情報の修正や追加等の編集を、オペレータが必要に応じて行うものである。なお、アドレス情報の編集の必要がない場合、当該アドレス情報編集手段43は機能しない。また、編集後のアドレス情報も、アドレス情報表示手段42によって表示される。
【0052】
宅配物情報入力手段44は、宅配物のサイズ(重量および大きさ)、宅配物の品名(内容)、配送形態(冷蔵配送など)、配送指定日時等を宅配物情報としてオペレータが入力するものである。
【0053】
宅配料金算出手段45は、アドレス情報(アドレス情報編集手段43により編集が行われた場合は編集後のアドレス情報)および宅配物情報に基づいて宅配料金を算出するものである。すなわち、宅配料金は、配送元と配送先の住所、宅配物のサイズ、配送形態等によって異なる。宅配料金表示手段46は、宅配料金算出手段45によって算出した宅配料金を顧客用ディスプレイ51およびオペレータ用ディスプレイ61に表示する。
【0054】
印刷指示手段47は、顧客が、アドレス情報表示手段42に表示された内容および宅配物情報入力手段44によって入力された内容の確認を行った上で誤りがない場合、入力確認ボタン53(図3(a)参照)を押下することにより行う。印刷手段48は、当該入力確認ボタン53の押下に基づいて、伝票用紙に必要事項(アドレス情報および宅配情報)を所定の印刷書式(フォーマット)で印刷し、宅配伝票Sを作成する(図8参照)。
【0055】
決済処理手段49は、顧客が携帯電話20を用いた支払い方法を希望する場合に、所定の決済システムに基づく決済処理を行うものであり、本実施形態では事前に入金用端末を用いてチャージした金額の中から支払いを行うプリペイド方式を採用する。ここで、具体的な決済処理の工程について、顧客による操作を中心に説明する。(1)顧客は、携帯電話20のインターネット接続機能を利用して、携帯電話20による決済を行うためのサイトにアクセスする。(2)顧客は、サイトの表示にしたがってプリペイドによる支払いを指定し、さらに宅配料金の支払いを指定する。(3)携帯電話20の表示画面31上に工程2で指定した情報をコード化した指定コード(バーコードなど)が表示されるので、顧客はこれを配送受付処理装置50の読み取り口52(図3(a)参照)にかざす。(4)さらに顧客は、表示画面31を切り換えて個々の携帯電話20を認証するための認証コード(2次元コードなど,但し、アドレス情報をコード化した2次元コードとは異なる)を表示画面31上に表示させ、これを読み取り口52にかざす。以上の工程により、認証が成功すると決済終了となり、チャージした金額から宅配料金が差し引かれる。なお、決済システムが、支払い方法としてプリペイド方式以外に対応していない場合や、宅配料金以外の支払いができないような場合、工程2および3を省略しても良い。
【0056】
なお、上記のようなプリペイド方式以外にも、携帯電話20の電話料金として支払いを行う方法や携帯電話20へのクレジットカードの番号入力によるカード払いで支払いを行う方法を採用しても良い。また、上記のように、表示画面31上に表示された指定コードや認証コードを読み取ることによって、配送受付処理装置50が決済情報を取得する方法以外にも、携帯電話20の赤外線通信機能を用いて送信されたカード情報を決済情報として取得する方法であっても良い。また、携帯電話20にRFID(Radio Frequency-Identification:電波方式認識)等の非接触ICチップを内蔵し、当該ICチップとの無線通信により決済情報を取得するようにしても良い。すなわち、携帯電話20を用いた種々の決済処理を適用可能である。
【0057】
次に、図2および図3を参照し、携帯電話20および配送受付処理装置50の装置構成について説明する。図2は、携帯電話20の外観平面図である。同図に示すように、携帯電話20は、「アドレス帳」や「プロフィール」の入力他、宅配物の配送先や配送元を指定するための画面を表示する表示画面31と、アルファベット、かな、数字等を入力するための複数のキャラクタキーから成るキャラクタキー群32と、各種機能を指定するための機能キー群33と、を備えている。機能キー群33には、カーソルキー、確定(エンター)キー、インターネット(Web)接続キーの他、宅配物の配送を依頼するための宅配依頼キー35が含まれており、当該宅配依頼キー35の押下に基づいて「宅配依頼モード」に移行する(図4(b),図5参照)。
【0058】
なお、表示画面31は、図1に示す携帯電話20のシンボル画像表示手段23の主要部を構成している。また、携帯電話20の内部には、CPU、ROMおよびRAM等から成る制御装置(図示省略)を収容しているが、これらはアドレス情報記憶手段21、シンボル画像生成手段22および決済手段24の主要部を構成している。
【0059】
一方、図3は、配送受付処理装置50の外観斜視図であり、同図(a)は顧客側から見た図、同図(b)はオペレータ側から見た図を示している。同図(a)に示すとおり、配送受付処理装置50は、宅配物の配送先や配送元となるアドレス情報や宅配料金等を顧客に対して表示する顧客用ディスプレイ51と、携帯電話20の表示画面31上に表示されたシンボル画像B(配送先情報や配送元情報をエンコードした画像)の他、決済処理時における指定コードや認証コードを読み取る読み取り口52と、顧客が印刷指示を行うための入力確認ボタン53と、を顧客側に向けて備えている。
【0060】
また、同図(b)に示すとおり、配送受付処理装置50は、顧客用ディスプレイ51への表示内容とほぼ同様の内容をオペレータに対して表示するオペレータ用ディスプレイ61と、アドレス情報の編集や宅配物情報の入力を行うためのキーボード62と、読み取り口52により携帯電話20の表示画面31の読み取りができなかった場合にシンボル画像Bの読み取りを行ったり、印刷出力されたシンボル画像Bの読み取りを行うハンドスキャナ63と、印刷済みの宅配伝票Sが排出される排出口64と、をオペレータ側に向けて備えている。
【0061】
なお、読み取り口52およびハンドスキャナ63は、図1に示す配送受付処理装置50のシンボル画像読み取り手段40の主要部を構成するものである。また、顧客用ディスプレイ51およびオペレータ用ディスプレイ61は、アドレス情報表示手段42および宅配料金表示手段46の主要部を、キーボード62は、アドレス情報編集手段43および宅配物情報入力手段44の主要部をそれぞれ構成している。さらに、配送受付処理装置50の内部に収容されたCPU、ROM、CG−ROMおよびRAM等から成る制御装置(図示省略)は、宅配料金算出手段45および決済処理手段49の主要部を構成している。
【0062】
また、特に図示しないが、配送受付処理装置50は、宅配伝票(宅配伝票用紙)Sに印刷を行うための印刷手段48(図1参照)として、ワイヤドット印刷方式の印刷ヘッド、用紙送り機構、搬送路等をその内部に収容しており、印刷ヘッドによる印刷と用紙送り機構による用紙送りを同期して駆動することにより印刷を行う。また、宅配伝票用紙Sは複数枚の用紙が重ねられた複写用紙となっており、短冊状に形成された伝票(図8参照)が積層された状態で用紙収容部(図示省略)に収容されている。そして、顧客による入力確認ボタン53の押下をトリガとして、用紙収容部から1部ずつ宅配伝票用紙Sが繰り出され搬送路に送り込まれることにより印刷が開始されるようになっている。なお、本実施形態では複写用紙の宅配伝票用紙Sを用いているため、ワイヤドット印刷方式を採用しているが、宅配伝票用紙Sの形態に応じてサーマルヘッド方式やインクジェット方式など種々の印刷方式を採用可能である。
【0063】
次に、図4および図5を参照し、携帯電話20を用いた宅配依頼の操作(宅配伝票Sの作成を依頼する際の操作)について説明する。図4(a)は、「アドレス帳」や「プロフィール」として表示されるアドレス情報表示画面D21を示したものである。「アドレス帳」には、携帯電話保有者(顧客)の知人のアドレス情報が、そして「プロフィール」には携帯電話保有者自身のアドレス情報が記憶されている。アドレス情報としては、「氏名」、その「読み方」、「自宅電話番号」、「携帯電話番号」、「メールアドレス」、「郵便番号」、「住所」および「その他の情報」が含まれ、これらのうち「氏名」、「自宅電話番号」、「郵便番号」および「住所」に関する情報に基づいて、配送先情報および配送元情報を生成する(図8S1およびS2参照)。
【0064】
続いて同図(b)は、宅配依頼キー35(図2参照)の押下に基づく宅配依頼モード移行後の画面である配送先指定画面D22を示したものである。同画面D22では、配送先の指定ができるようになっており、直接キャラクタキーを用いて配送先情報を入力する場合は、「新規入力」アイコンを、また「アドレス帳」の中から検索して配送先を指定する場合は、「アドレス帳検索」アイコンを、また配送先を指定しない場合は、「配送先入力なし」アイコンが選択されるようになっている。なお、「配送先入力なし」アイコンが選択された場合は、宅配伝票用紙Sに配送先情報(図8S1参照)が印刷されない。
【0065】
配送先指定画面D22において配送先が指定されると、図5(a)に示す配送元指定画面D23に画面遷移する。同画面D23では、「新規入力」アイコン、「プロフィール入力」アイコン、「アドレス帳検索」アイコン、「配送元入力なし」アイコンのうちいずれかが選択されて、配送元が指定できるようになっている。なお、「プロフィール入力」アイコンが選択された場合は、「プロフィール」に記憶された情報、すなわち顧客自身のアドレス情報を配送元として指定することとなる。また、「配送元入力なし」アイコンが選択された場合は、宅配伝票用紙Sに配送元情報(図8S2参照)が印刷されない。
【0066】
配送元指定画面D23において配送元が指定されると、続いて同図(b)に示すシンボル画像表示画面D24に画面遷移する。同画面D24では、指定された配送先情報および配送元情報に基づいて生成したシンボル画像Bである2次元コード(QRコード)を表示する。そして、このシンボル画像Bを配送受付処理装置50の読み取り口52(図3(a)参照)にかざすことにより、宅配依頼を行う。尚、上記携帯電話は、宅配依頼できる機能を有するものを前提に説明しているが、二次元シンボル(バーコード)を作成できる機能、すなわちテキストデータをシンボル画像に変換できる機能と、アドレス帳機能がある携帯情報装置であれば本発明の構成要件として十分である。
【0067】
次に、図6および図7を参照し、配送受付処理装置50の配送受付処理(宅配伝票Sの作成処理)について説明する。図6は、図5(b)に示したシンボル画像表示画面D24を読み取った後に、顧客用ディスプレイ51へおよびオペレータ用ディスプレイ61に表示する配送受付画面(1)D41を示したものである。同図に示すように、配送受付画面(1)D41には、「配送先」表示欄d41、「配送元」表示欄d42、「宅配物情報」表示欄d43、「支払い先」表示欄d44および顧客指示欄d45を表示する。
【0068】
「配送先」表示欄d41および「配送元」表示欄d42には、それぞれシンボル画像Bをテキストデータに変換することによって生成した配送先情報および配送元情報を表示する。但し、配送先指定画面D22(図4(b)参照)または配送元指定画面D23(図5参照)で配送先または配送元が指定されなかった場合は、その情報を表示しない。
【0069】
「宅配物情報」表示欄d43には、宅配物のサイズ、配送指定時間、配送指定日、品名(宅配物の内容)、その他注意事項(宅配物が割れものや生ものである旨)や配送形態(冷蔵配送、冷凍配送)の各項目を表示し、チェックボックスの選択/非選択またはテキスト入力にて情報を指定(入力)できるようになっている。
【0070】
また、「支払い先」表示欄d44では、配送先で支払いを行う「着払い」、または配送元で支払いを行う「元払い」のいずれかを指定できるようになっている。なお、携帯電話20の決済手段24および配送受付処理装置50の決済処理手段49による決済処理は、ここで「元払い」が指定された場合であって、且つ「支払い方法」(図7d48参照)として携帯電話20が指定された場合(後述する)に実行される。
【0071】
また、顧客指示欄d45には、上記d41〜d44に表示された情報の入力確認を行った上で入力確認ボタン53(図3(a)参照)を押下するように、顧客への指示内容を表示する。この表示にしたがって、顧客が入力確認ボタン53を押下すると、図7に示す配送受付画面(2)D42に画面遷移する。
【0072】
同図に示すように、配送受付画面(2)D42では、印刷画像表示欄d46、「宅配料金」表示欄d47および「支払い方法」表示欄d48を表示する。印刷画像表示欄d46には、図6に示した配送受付画面(1)D41で指定(入力)された内容が、宅配伝票用紙S上に印刷された状態(図8参照)を示す。
【0073】
また、「宅配料金」表示欄d47には、配送受付画面(1)D41で指定された内容(具体的には、配送先情報、配送元情報および宅配物情報)をパラメータとして算出した宅配料金を表示する。一般に、配送先が海外など、配送先と配送元との距離が長い場合や宅配物のサイズが大きい場合、また冷蔵配送など特別な配送形態で配送される場合は宅配料金が高くなる。
【0074】
また、「支払い方法」表示欄d48は、「支払い先」(図6d44参照)として「元払い」が指定された場合に表示され、現金払い、クレジットカード払いまたは携帯電話20による支払いの中からいずれかを指定できるようになっている。ここで、携帯電話20が指定された場合に、上述の決済処理が実行されることとなる。
【0075】
次に、図8を参照し、宅配伝票Sへの印刷内容について説明する。同図は、印刷済みの宅配伝票Sを示したものである。なお、各情報の印刷欄(罫線や欄名の表示など)の他、個々の伝票を区別するための伝票番号S5や、その伝票番号S5をコード化したバーコードS6は予め伝票用紙に印刷(プリプリント)されているものであり、印刷手段48(図1参照)によって印刷されるものではない。
【0076】
同図に示すように、図6の「配送先」表示欄d41および「配送元」表示欄d42に表示された配送先情報および配送元情報は、「配送先」印刷欄S1および「配送元」印刷欄S2に印刷される。また、同じく図6の「宅配物情報」表示欄d43に表示された宅配物情報は、「宅配物情報」印刷欄S3に印刷される。さらに、図6の「支払い先」表示欄d44、および図7の「宅配料金」表示欄d47に表示された情報は、「決済内容」印刷欄S4に印刷される。このように、配送受付処理装置50では、配送先および配送元のアドレス情報や宅配物情報など、宅配伝票用紙Sに記載すべき必要事項を全て印刷するため、顧客やオペレータによる宅配伝票用紙Sへの手書き入力の手間を大幅に軽減することができる。
【0077】
以上、説明したとおり、本実施形態によれば、配送受付処理装置50により、携帯電話20の表示画面31上に表示されたシンボル画像Bを読み取るだけで宅配伝票用紙Sにアドレス情報を印刷できるため、顧客は手書き入力の手間を省くことができる。また、携帯電話20は常時携行するものであるため、顧客は宅配伝票Sの印刷サービスを利用するための特別な装置を持ち歩く必要がない。一方、配送受付処理装置50を操作するオペレータにとっては、宅配伝票用紙Sを顧客に手渡して必要事項の記入を依頼するなどの手間を省くことができるため、配送受付業務の効率化を図ることができる。
【0078】
また、配送先情報および配送元情報の両情報を、1のシンボル画像Bで表現するため、携帯電話20は情報毎にシンボル画像Bを生成する必要がない。また、配送受付処理装置50はシンボル画像Bを一回読み取るだけで、両情報を取得することができるため、より迅速に配送受付処理を行うことができる。
【0079】
また、配送受付処理装置50は、携帯電話20の画面上に表示されたシンボル画像B以外に、印刷出力されたシンボル画像Bも読み取り可能であるため、携帯電話20を使用しない人や使用が困難な人の、本システム10の利用を妨げることがない。
【0080】
また、配送受付処理装置50は、デコードしたアドレス情報を顧客用ディスプレイ51やオペレータ用ディスプレイ61に表示するため、顧客はディスプレイ上で入力確認を行うことができる。また、オペレータがアドレス情報の編集処理を行うことができるため、誤った情報を宅配伝票用紙Sに印刷して伝票用紙を無駄にしたり、印刷後アドレス情報を手書き修正したりする必要がない。さらに、顧客が印刷指示を行うための入力確認ボタン53を備えているため、宅配伝票用紙Sに印刷されたアドレス情報が間違っていた場合でも、顧客の判断で印刷実行を指示することとなるため、オペレータ側に責任追求されることがない。
【0081】
また、配送受付処理装置50において宅配料金を算出可能であり、その算出結果を顧客用ディスプレイ51やオペレータ用ディスプレイ61上に表示するため、配送受付処理装置50のオペレータは宅配料金を調べる手間を省くことができる。さらに、携帯電話20の決済手段24および配送受付処理装置50の決済処理手段49により、宅配料金の支払い処理も行うことができるため、顧客は現金等による支払いの手間を省くことができる。
【0082】
なお、配送受付処理装置50にタイマーを内蔵して宅配依頼の受付日時(宅配伝票の作成日時)を自動印刷したり、配送受付処理装置50に担当者名を登録可能に構成し、当該担当者名を自動印刷するように構成しても良い。この構成によれば、さらにオペレータによる手書き入力の手間を削減することができる。
【0083】
また、宅配伝票Sは、複写用紙を構成する複数の用紙に同時印刷するのではなく、顧客控え用、受付店舗控え用、宅配物貼付用など複数枚に分けて印刷するようにしても良い。この構成によれば、印刷出力に時間を要するものの、オペレータが用紙を切り分ける手間を必要としないため、オペレータの業務負荷をさらに軽減できる。さらに、この場合、受付店舗控え用の印刷を行わず、印刷画像(図7d46参照)をデータとして保存するようにしても良い。この構成によれば、紙資源を節約することができる。
【0084】
また、上記の配送受付処理装置50をPOS端末(キャッシュレジスタ)と接続して用いても良い。またこの場合、宅配料金算出手段45や決済処理手段49(いずれも図1参照)をPOS端末により機能させ、配送受付処理装置50の装置構成を簡素化することが好ましい。なお、POS端末は、POSシステムのメインフレーム(サーバを含む)にネットワークで接続された端末装置として機能する構成であっても良い。
【0085】
また、上記の例では、コンビニエンス・ストア等の店舗に設置される固定式の配送受付処理装置50を例示したが、これを携帯可能に構成し、オペレータ(集荷担当者)が配送受付処理装置50を携行して、宅配物の集荷を行う構成としても良い。これにより、顧客が店舗に宅配物を持ち込む場合だけでなく、オペレータが集荷を行う場合でも、本システム10を利用することができる。
【0086】
また、上記の例では、シンボル画像Bとして2次元コード(QRコード)を例に挙げたが、Maxiコード、Veriコード、データマトリクス、PDF417等の2次元コードであっても良いし、1次元コード(バーコード)であっても良い。すなわち、任意のシンボルコード体系(シンボロジー)に合わせて、情報をコード化(エンコード)した画像であれば良い。
【0087】
また、配送受付処理装置50におけるデコードしたアドレス情報の編集は、オペレータがキーボード62(図3(b)参照)を用いて行うものとしたが、キーボード62を顧客側にも備え、顧客がアドレス情報の編集を行うように構成しても良い。また、このキーボード62を用いて顧客が宅配物情報の入力も行い得るようにして良い。さらに、印刷を指示する入力確認ボタン53の押下は、顧客が行うものとしたが、同ボタンをオペレータ側に向けて配置し、オペレータが操作するようにしても良い。
【0088】
また、上記の例では、配送先情報および配送元情報に基づいて1のシンボル画像Bを生成し、これを携帯電話20の表示画面31上に表示するものとしたが、情報毎にシンボル画像を生成し、同一表示画面31上または別々の表示画面で2つのシンボル画像を表示するようにしても良い。
【0089】
また、上記の例では、指定された配送先および配送元のアドレス情報に基づいてシンボル画像Bを生成する場合、「氏名」、「自宅電話番号」、「郵便番号」および「住所」に関する情報に基づいて生成するものとしたが、「自宅電話番号(局番)」と「郵便番号」、または「郵便番号」と「住所」とに整合性が取れない場合、エラー報知を行うようにしても良い。この場合、例えば「郵便番号」からは、町名までの情報を導き出すことができるが、その情報と「住所」として入力された情報とが一致しない場合、エラー報知が行われることとなる。このように、シンボル画像Bを生成する際に明らかに誤りのあるアドレス情報の変換を阻止することにより、宅配伝票Sへの誤印刷を防止することができる。なお、当該「自宅電話番号」、「郵便番号」および「住所」の整合性の判断は、携帯電話20側で行うのではなく、配送受付処理装置50側で、シンボル画像Bのデコード時に行うようにしても良い。
【0090】
また、宅配伝票Sの代用としてICタグを用いる配送受付処理システムにおいても、本発明を適用可能である。この場合、配送受付処理装置50は、印刷手段48に代えて、ICタグにアドレス情報を書き込むアドレス情報書き込み手段(図示省略)を備えた構成となる。この構成によれば、ICタグを用いることで、宅配伝票用紙Sが不要となるため紙資源を節約することができると共に、宅配伝票Sに記載された顧客の個人情報(住所、氏名、電話番号等)が配送中に他人の目に晒されることがないためプライバシーを保護することができる。また、ICタグとして、RFIDタグ(非接触ICタグ)を用いる場合は、無線通信を利用して非接触で情報の読み出しおよび書き込みが可能となるため、コンビに収容された宅配物の情報をまとめて読み取るなど、より利便性の高い配送受付処理システムを実現することができる。
【0091】
なお、この場合、印刷手段48およびアドレス情報書き込み手段の両方を備えておき、印刷手段48は常時機能させ、アドレス情報書き込み手段はICタグへの情報書き込みが指定された場合のみ機能させるように構成することも可能である。
【0092】
続いて、本発明の第2実施形態を説明する。上記の実施形態では、配送受付処理装置50を1台で、シンボル画像Bの読み取りから宅配伝票印刷までの一連の処理を実行したが、本実施形態では宅配伝票用紙Sに印刷を行う印刷装置160とパーソナルコンピュータ140(以下、単に「PC」と称する)とによりこれらの処理を実行するものである。また、本実施形態では、宅配を依頼する宅配業者を選択可能に構成され、各宅配業者の宅配伝票用紙Sの形態に応じた印刷書式(伝票フォーマット)や印刷方式で印刷を行い得るようになっている。そこで、第1実施形態と異なる点を中心に、図9ないし図11を参照して説明する。
【0093】
図9に示すように、本実施形態の配送受付処理システム100は、表示画面31上にシンボル画像Bを表示する携帯電話20と、シンボル画像Bの画像読み取りを行うと共に宅配伝票用紙Sに印刷を行うための印刷データを生成するPC140(印刷制御装置)と、当該印刷データに基づいて印刷を行う印刷装置160と、によって構成されている。
【0094】
PC140は、ネットワークと接続されていないスタンドアロンタイプとなっており、デコードしたアドレス情報を表示したり宅配業者を選択するための選択肢を表示するディスプレイ151と、アドレス情報の編集など各種情報を入力するキーボード152と、携帯電話20の表示画面31上に表示されたシンボル画像Bの読み取りを行うハンドスキャナ153(コードリーダ)と、を備えている。
【0095】
また、印刷装置160は、サーマル紙Saと複写用紙Sbの2種類の宅配用紙に印刷可能なハイブリッドプリンタであり、印刷済みのサーマル紙Saを排出する第1排出口171と、複写用紙Sbを手差し挿入する挿入口172と、印刷済みの複写用紙Sbを排出する第2排出口173と、を装置ケース170上に備えている。
【0096】
サーマル紙Saは、長尺状の台紙Sa1上に所定サイズのサーマルラベルLが等間隔で配置されたものであり、巻回された状態で装置内部に収容されている。サーマル紙Saは、サーマルヘッド方式で印刷され、装置外部に繰り出されると、第1排出口171付近に配置された切断機構(図示省略)によりその台紙Sa1部分が幅方向に切断される。そして、台紙Sa1からサーマルラベルLが剥がされ、宅配物に貼付されることにより宅配伝票Sとして利用される。一方、複写用紙Sbは、一部ずつ挿入口172に手差し挿入(図示矢印方向)されることにより、ワイヤドット印刷方式で印刷され、第2排出口173から排出される。
【0097】
図10は、第2実施形態における配送受付処理システム100の機能ブロック図を示したものである。但し、携帯電話20については第1実施形態と同様であるため説明を省略する。同図に示すように、PC140は、携帯電話20のシンボル画像表示手段23からシンボル画像Bを読み取るシンボル画像読み取り手段141(図1の参照番号40に相当)と、ディスプレイ151上に表示された複数の宅配業者の中から、オペレータが宅配を依頼する宅配業者を選択する宅配業者選択手段142と、宅配業者毎に印刷書式を記憶する印刷書式記憶手段143と、宅配業者毎に印刷方式を記憶する印刷方式記憶手段144と、宅配業者選択手段142の選択結果を設定値として記憶する設定値記憶手段145と、宅配業者選択手段142の選択結果に基づいて印刷データを生成する印刷データ生成手段146と、生成した印刷データを印刷装置160に送信する印刷データ送信手段147と、シンボル画像Bをデコードしたアドレス情報を保存するか否かを選択するアドレス情報保存選択手段148と、アドレス情報を保存することが選択された場合、当該アドレス情報を保存するアドレス情報保存手段149と、アドレス情報に含まれる一部の情報に基づいて、アドレス情報保存手段149に保存されたアドレス情報を検索するアドレス情報検索手段150と、を備えている。なお、これらの各手段は、PC140のハードディスク(図示省略)にインストールされた伝票作成ユーティリティにより実現されるものである。
【0098】
一方、印刷装置160は、印刷手段161としてサーマルヘッド印刷方式およびワイヤドット印刷方式の印刷が可能となっており、PC140から送信された印刷コマンドに応じていずれかの印刷を行なう。
【0099】
宅配業者選択手段142は、例えば図11に示すように宅配業者A〜Cが選択可能である場合、キーボード152を用いていずれか1つの宅配業者を選択するものである。また、印刷書式記憶手段143は、宅配業者毎に印刷書式a〜cを記憶しており、印刷方式記憶手段144は、宅配業者毎に印刷方式(サーマル印刷方式またはワイヤドット印刷方式のいずれか)を記憶している。したがって、同図に示すように、例えば宅配業者選択手段142により宅配業者Aが選択された場合は、印刷データ生成手段146により印刷書式aに基づいて印刷データが生成されると共に、当該印刷データにはサーマル印刷方式を指定する印刷コマンドが付加されることとなる。なお、印刷書式には、アドレス情報および宅配物情報を含む各情報の印刷位置や文字の大きさ等に関する情報が含まれる。また、罫線等がプリプリントされていない宅配伝票用紙Sの場合は、それら罫線の印刷位置や線の種類に関する情報も含まれることとなる。
【0100】
設定値記憶手段145は、宅配業者選択手段142による選択結果を記憶するものであり、例えば宅配業者Aが選択された場合は、印刷書式aおよびサーマル印刷方式を指定する情報を設定値として記憶する。また、当該設定値記憶手段145は、不揮発性メモリにより構成され、電源が切断されても設定値を保持し続けるようになっている。一般に、コンビニエンス・ストアなどでは、複数の宅配業者の取り扱いを行なうことはなく、宅配業者を固定している。したがって、一度設定した設定値を保持する構成とすることで、電源オンの度に宅配業者を選択する手間を省くことができ、利便性が高い。但し、特定のキー操作が為された場合は、設定値を書き換え可能である。また、複数の宅配業者と提携して取引を行なう場合は、宅配依頼の受付毎(シンボル画像Bの読み取り毎)に、宅配業者を選択するように構成することも可能である。
【0101】
アドレス情報保存選択手段148は、シンボル画像読み取り手段141により読み取ったシンボル画像Bのデコード結果であるアドレス情報、並びに入力された宅配物情報(図1の宅配物情報入力手段44参照)を保存するか否かを選択するための手段であり、印刷指示が為された後、保存するか否かの選択肢がディスプレイ151上に表示されることにより、選択可能となっている。ここで、「保存する」が選択された場合は、データベースによって構成されるアドレス情報保存手段149に、アドレス情報および宅配物情報をテキストデータとして保存する。一方、「保存しない」が選択された場合は、これらの情報をそのまま破棄する。
【0102】
なお、アドレス情報保存手段149は、アドレス情報検索手段150によって情報検索が可能となっている。具体的には、配送先または配送元の住所、氏名、電話番号の他、宅配物の品名、配送指定日、伝票番号等に基づいて、テキスト検索を行なう。このように、アドレス情報や宅配物情報を保存しておき、これを検索可能とすることで、利用者が過去に利用した情報を読み出して利用することができる。すなわち、お中元やお歳暮などで宅配依頼する場合は、過去の宅配依頼と同様のアドレス情報でしかも同じ内容の宅配物を送る場合が多いが、本実施形態では、アドレス情報や宅配物情報に含まれる一部の情報に基づいて情報検索可能であるため、顧客は携帯電話20を用いなくともオペレータに一部の情報を伝えるだけで容易に宅配依頼を行なうことができる。
【0103】
なお、本実施形態のPC140は、決済機能を有していないため、印刷装置160から印刷出力される宅配伝票Sa,Sb上に、決済処理用のバーコードを印刷しておき、別個に備えられた決済処理端末(POS端末)を用いて当該バーコードにより決済処理を行い得るように構成されることが好ましい。また、決済処理用のバーコードを宅配伝票Sa,Sb上に印刷するのではなく、印刷装置160にレシート印刷機能を備え、当該レシート印刷機能により決済処理用のバーコードを印刷するようにしても良い。
【0104】
以上、説明したとおり、本実施形態によれば、ハンドスキャナ153を備えたスタンドアロンタイプのPC140と印刷装置160を導入するだけで、容易且つ安価に本システム100を構築することができる。したがって、農産物の現地販売や地方出荷受付所など、ネットワークを配するのが困難であり、しかも臨時で配送処理を行うような場合に便利である。
【0105】
また、宅配業者毎に異なる複数の印刷書式を記憶しており、選択した宅配業者の印刷書式で印刷するため、伝票作成ユーティリティの入れ替えを行なうことなく、1台で複数の宅配業者への配送受付処理を行うことができる。
【0106】
また、宅配業者によって印刷方式(宅配伝票用紙Sの種類)が異なる場合であっても、宅配業者を選択するだけで、その宅配業者が取り扱う宅配伝票用紙Sに応じた印刷方式で印刷を行うことができる。
【0107】
なお、上述した2つの実施形態における配送受付処理システム10,100の例によらず、例えば携帯電話20に代えてPDAを用いるなど、システム構成や装置構成等について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【図1】第1実施形態に係る配送受付処理システムの機能ブロック図である。
【図2】携帯電話の外観平面図である。
【図3】配送受付処理装置の外観斜視図である。
【図4】携帯電話の画面表示の一例を示す図である。
【図5】携帯電話の画面表示の一例を示す図である。
【図6】配送受付処理装置の画面表示の一例を示す図である。
【図7】配送受付処理装置の画面表示の一例を示す図である。
【図8】宅配伝票の印刷例を示す図である。
【図9】第2実施形態に係る配送受付処理システムの構成図である。
【図10】第2実施形態に係る配送受付処理システムの機能ブロック図である。
【図11】宅配業者、印刷書式および印刷方式の関連付けを示す図である。
【符号の説明】
【0109】
10 配送受付処理システム 20 携帯電話
21 アドレス情報記憶手段 22 シンボル画像生成手段
23 シンボル画像表示手段 24 決済手段
31 表示画面 32 キャラクタキー群
33 機能キー群 40 シンボル画像読み取り手段
42 アドレス情報表示手段 43 アドレス情報編集手段
44 宅配物情報入力手段 45 宅配料金算出手段
46 宅配料金表示手段 47 印刷指示手段
48 印刷手段 50 配送受付処理装置
51 顧客用ディスプレイ 52 読み取り口
53 入力確認ボタン 61 オペレータ用ディスプレイ
62 キーボード 63 ハンドスキャナ
64 排出口 140 パーソナルコンピュータ
160 印刷装置 S 宅配伝票(宅配伝票用紙)
Sa 宅配伝票(サーマル紙) Sb 宅配伝票(複写用紙)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アドレス帳機能を有する携帯情報装置と、宅配物の配送受付処理を行う配送受付処理装置と、により構成される配送受付処理システムであって、
前記携帯情報装置は、
住所、氏名、電話番号等のアドレス情報を記憶し、前記アドレス帳機能を実現するアドレス情報記憶手段と、
前記アドレス情報をコード化してシンボル画像を生成するシンボル画像生成手段と、
前記シンボル画像を画面上に表示するシンボル画像表示手段と、を備え、
前記配送受付処理装置は、
前記画面上に表示された前記シンボル画像を読み取るシンボル画像読み取り手段と、
読み取った前記シンボル画像をデコードするシンボル画像デコード手段と、
デコードして得られたテキストデータの前記アドレス情報を宅配伝票用紙の所定位置に印刷する印刷手段と、を備えていることを特徴とする配送受付処理システム。
【請求項2】
前記アドレス情報は、前記宅配物の配送先に関する配送先情報と、前記宅配物の配送元に関する配送元情報と、から成り、
前記印刷手段は、前記配送先情報および前記配送元情報を前記宅配伝票用紙の所定位置に印刷することを特徴とする請求項1に記載の配送受付処理システム。
【請求項3】
前記シンボル画像生成手段は、前記配送先情報および前記配送元情報に基づき、少なくとも1のシンボル画像を生成することを特徴とする請求項2に記載の配送受付処理システム。
【請求項4】
前記シンボル画像読み取り手段は、前記携帯情報装置の画面上に表示された前記シンボル画像以外に、印刷出力されたシンボル画像を読み取り可能であることを特徴とする請求項1、2または3に記載の配送受付処理システム。
【請求項5】
前記配送受付処理装置は、
デコードして得られたテキストデータである前記アドレス情報を画面上に表示するアドレス情報表示手段と、
前記アドレス情報の編集を行うためのアドレス情報編集手段と、
前記アドレス情報編集手段による編集終了時または編集の必要がない場合に、前記印刷手段による印刷実行を指示するための印刷指示手段と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配送受付処理システム。
【請求項6】
前記配送受付処理装置は、
前記宅配物のサイズに関する情報を含む宅配物情報を入力する宅配物情報入力手段と、
前記宅配物情報および前記アドレス情報に基づき、宅配料金を算出する宅配料金算出手段と、
算出した前記宅配料金を画面上に表示する宅配料金表示手段と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の配送受付処理システム。
【請求項7】
前記携帯情報装置は、
前記宅配料金を支払うための決済手段をさらに備えていることを特徴とする請求項6に記載の配送受付処理システム。
【請求項8】
前記印刷手段は、前記アドレス情報の他、前記宅配物情報および/または前記宅配料金を前記宅配伝票用紙に印刷することを特徴とする請求項6または7に記載の配送受付処理システム。
【請求項9】
前記配送受付処理装置は、
前記宅配伝票用紙の印刷書式が異なる複数の宅配業者の配送受付処理が可能であり、
前記複数の宅配業者の中から、宅配を依頼する宅配業者を選択する宅配業者選択手段と、
前記宅配業者毎に前記印刷書式を記憶する印刷書式記憶手段と、をさらに備え、
前記印刷手段は、前記宅配業者選択手段によって選択された宅配業者の印刷書式で、前記アドレス情報、前記宅配物情報および/または前記宅配料金を前記宅配伝票用紙に印刷することを特徴とする請求項8に記載の配送受付処理システム。
【請求項10】
前記配送受付処理装置は、
複数の印刷方式による印刷が可能であり、
前記宅配業者毎に前記印刷方式を記憶する印刷方式記憶手段をさらに備え、
前記印刷手段は、前記宅配業者選択手段によって選択された宅配業者の印刷方式で、前記宅配伝票用紙に印刷することを特徴とする請求項9に記載の配送受付処理システム。
【請求項11】
前記配送受付処理装置は、
デコードした前記アドレス情報を保存するか否かを選択するアドレス情報保存選択手段と、
前記アドレス情報保存選択手段により前記アドレス情報を保存することが選択された場合、当該アドレス情報を保存するアドレス情報保存手段と、
前記アドレス情報に含まれる一部の情報に基づいて、前記アドレス情報保存手段に保存されたアドレス情報を検索するアドレス情報検索手段と、をさらに備えていることを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1項に記載の配送受付処理システム。
【請求項12】
宅配伝票の代用としてICタグを用いる場合、
前記配送受付処理装置は、
前記印刷手段に代えて、前記ICタグに前記アドレス情報を書き込むアドレス情報書き込み手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の配送受付処理システム。
【請求項13】
前記印刷手段は、複数枚の用紙が重ねられた複写用紙に印刷可能なワイヤドット印刷方式、またはサーマルラベルに印刷可能なサーマル印刷方式を採用していることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の配送受付処理システム。
【請求項14】
アドレス帳機能を有する携帯情報装置と、宅配物に貼付して用いられる宅配伝票用紙に印刷を行う印刷装置と、当該印刷装置の印刷制御を行う印刷制御装置と、により構成される配送受付処理システムであって、
前記携帯情報装置は、
住所、氏名、電話番号等のアドレス情報を記憶し、前記アドレス帳機能を実現するアドレス情報記憶手段と、
前記アドレス情報をコード化してシンボル画像を生成するシンボル画像生成手段と、
前記シンボル画像を画面上に表示するシンボル画像表示手段と、を備え、
前記印刷制御装置は、
前記画面上に表示された前記シンボル画像を読み取るシンボル画像読み取り手段と、
読み取った前記シンボル画像をデコードして得られたテキストデータの前記アドレス情報を前記印刷装置に送信するアドレス情報送信手段と、を備え、
前記印刷装置は、
前記印刷制御装置から送信された前記アドレス情報を前記宅配伝票用紙の所定位置に印刷する印刷手段を備えていることを特徴とする配送受付処理システム。
【請求項15】
請求項1ないし14のいずれか1項に記載の配送受付処理システムにおける携帯情報装置として機能すると共に、通信機能を有することを特徴とする携帯情報装置。
【請求項16】
請求項1ないし13のいずれか1項に記載の配送受付処理システムにおける配送受付処理装置として機能することを特徴とする印刷装置。
【請求項17】
宅配物の配送先および/または配送元の住所、氏名等のアドレス情報をコード化したシンボル画像を読み取り、宅配伝票を作成する配送受付処理装置であって、
前記シンボル画像を読み取るシンボル画像読み取り手段と、
読み取った前記シンボル画像をデコードし、前記アドレス情報のテキストデータを生成するシンボル画像デコード手段と、
所定の伝票書式または印刷位置情報を記憶する記憶手段と、
前記テキストデータを、前記所定の伝票書式または前記印刷位置情報に基づいて、所定の宅配伝票用紙の配送先欄およびまたは配送元欄に印刷する印刷制御手段と、を備えていることを特徴とする配送受付処理装置。
【請求項18】
前記記憶手段は、デコードして得られた前記テキストデータをさらに保存することを特徴とする請求項17に記載の配送受付処理装置。
【請求項19】
アドレス情報をコード化してシンボル画像を生成すると共に当該シンボル画像を画面上に表示可能な携帯情報装置を用いて宅配伝票を作成する配送受付処理装置の宅配伝票作成方法であって、
前記携帯情報装置の画面上に表示された前記シンボル画像を読み取るステップと、
読み取った前記シンボル画像をデコードするステップと、
前記シンボル画像をデコードして得られたテキストデータの前記アドレス情報を宅配伝票用紙に印刷するステップと、を備えていることを特徴とする配送受付処理装置の宅配伝票作成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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