説明

酵素切断可能なケトン修飾オピオイドプロドラッグとその任意選択のインヒビターとを含んでなる組成物

酵素活性化および分子内環化するとケトン含有オピオイドを放出することが可能なプロドラッグを使用して、患者にケトン含有オピオイドの制御放出を提供する方法が開示される。本開示物はまた、そのようなプロドラッグ化合物およびそのような化合物を含んでなる医薬組成物も提供する。そのような医薬組成物は、場合により、プロドラッグからのケトン含有オピオイドの酵素制御放出を仲介する1つ以上の酵素と相互作用してプロドラッグの酵素切断を改変する酵素インヒビターを含んでもよい。また、そのような化合物および医薬組成物の使用方法も含まれる。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
式KC−(IIIa):
【化1】

の化合物であって、式中:
Xはケトン含有オピオイドの残基を表し、ここで前記ケトンの対応するエノール基の水素原子は、−C(O)−NR−(C(R)(R))−NRとの共有結合に置換され;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成し;
nは2〜4の整数であり;
は水素であり;
は、
【化2】

であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、および置換ヘテロアリールアルキルから独立して選択されるか、あるいは場合により、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
各Wが、独立して、−NR−、−O−または−S−であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリールおよび置換アリールから独立して選択されるか、あるいは場合により、各RおよびRは独立して、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは1〜100の整数であり;かつ
は、水素、アルキル、置換アルキル、アシル、置換アシル、アルコキシカルボニル、置換アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、および置換アリールアルキルから選択される、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項2】
式KC−(IIIb):
【化3】

の化合物であって、式中:
Xはケトン含有オピオイドの残基を表し、ここで前記ケトンの対応するエノール基の水素原子は、−C(O)−NR−(C(R)(R))−NRとの共有結合に置換され;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成し;
nは2〜4の整数であり;
は水素であり;
は、
【化4】

であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、および置換ヘテロアリールアルキルから独立して選択されるか、あるいは場合により、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
各Wが、独立して、−NR−、−O−または−S−であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリールおよび置換アリールから独立して選択されるか、あるいは場合により、各RおよびRは独立して、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは1〜100の整数であり;かつ
は、水素、アルキル、置換アルキル、アシル、置換アシル、アルコキシカルボニル、置換アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、および置換アリールアルキルから選択される、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項3】
前記ケトン含有オピオイドは、アセチルモルフィン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ケトベミドン、メサドン、ナロキソン、N−メチルナロキソン、ナルトレキソン、N−メチルナルトレキソン、オキシコドン、オキシモルホン、およびペンタモルフィン(pentamorphine)から選択される、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
前記ケトン含有オピオイドはヒドロコドンまたはオキシコドンである、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項5】
式KC−(Ia):
【化5】

の化合物であって、式中:
は水素またはヒドロキシルであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成し;
nは2〜4の整数であり;
は水素であり;
は、
【化6】

であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、および置換ヘテロアリールアルキルから独立して選択されるか、あるいは場合により、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
各Wが、独立して、−NR−、−O−または−S−であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリールおよび置換アリールから独立して選択されるか、あるいは場合により、各RおよびRは独立して、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは1〜100の整数であり;かつ
は、水素、アルキル、置換アルキル、アシル、置換アシル、アルコキシカルボニル、置換アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、および置換アリールアルキルから選択される、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項6】
式KC−(Ib):
【化7】

の化合物であって、式中:
は水素またはヒドロキシルであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成し;
nは2〜4の整数であり;
は水素であり;
は、
【化8】

であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、および置換ヘテロアリールアルキルから独立して選択されるか、あるいは場合により、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
各Wが、独立して、−NR−、−O−または−S−であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリールおよび置換アリールから独立して選択されるか、あるいは場合により、各RおよびRは独立して、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは1〜100の整数であり;かつ
は、水素、アルキル、置換アルキル、アシル、置換アシル、アルコキシカルボニル、置換アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、および置換アリールアルキルから選択される、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項7】
は水素である、請求項5または6に記載の化合物。
【請求項8】
はヒドロキシルである、請求項5または6に記載の化合物。
【請求項9】
は(1−6C)アルキルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項10】
は(1−4C)アルキルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項11】
はメチルまたはエチルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
はメチルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
はカルボン酸またはカルボキシルエステルで置換されたアルキル基である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
は、−(CH−COOH、−(CH−COOCH、または−(CH−COOCHCHであり、式中nは1〜10の数である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
はカルボン酸またはカルボキシルエステルで置換されたアリールアルキル基である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項16】
は、−(CH(C)−COOH、−(CH(C)−COOCH、または−(CH(C)−COOCHCHであり、式中qが1〜10の整数である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項17】
はアリールである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項18】
は置換アリールである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項19】
がカルボン酸またはカルボキシルエステルで置換されたアリール基である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項20】
は、−(C)−COOH、−(C)−COOCH、または−(C)−COOCHCHである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項21】
およびRは水素である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項22】
同じ炭素上にあるRおよびRはアルキルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項23】
同じ炭素上にあるRおよびRはスピロ環を形成する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項24】
同じ炭素上にあるRおよびRはメチルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項25】
隣接するRおよびRは双方ともアルキルであり、かつ隣接するRおよびRは双方とも水素である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項26】
隣接するRおよびRは双方ともメチルであり、かつ隣接するRおよびRは双方とも水素である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項27】
またはRは、分子内環化速度を調節することができる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項28】
またはRは電子求引基または電子供与基を含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項29】
−[C(R)(R)]−は、−CH(CHF)CH(CHF)−;−CH(CHF)CH(CHF)−;−CH(CF)CH(CF)−;−CHCH(CF)−;−CHCH(CHF)−;−CHCH(CHF)−;−CHCH(F)CH−;−CHC(F)CH−;−CHCH(C(O)NR2021)−;−CHCH(C(O)OR22)−;−CHCH(C(O)OH)−;−CH(CHF)CHCH(CHF)−;−CH(CHF)CHCH(CHF)−;−CH(CF)CHCH(CF)−;−CHCHCH(CF)−;−CHCHCH(CHF)−;−CHCHCH(CHF)−;−CHCHCH(C(O)NR2324)−;−CHCHCH(C(O)OR25)−;および−CHCHCH(C(O)OH)−から選択され、ここでR20、R21、R22およびR23は、それぞれ独立して、水素または(1−6C)アルキルを表し、かつR24およびR25は、それぞれ独立して、(1−6C)アルキルを表す、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項30】
およびRの一方はアミノアシルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項31】
およびRの一方は−C(O)NR10a10bであり、式中、各R10aおよびR10bは、水素、アルキル、置換アルキル、およびアシルから独立して選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項32】
およびRの一方は−C(O)NR10a10bであり、式中、R10aはアルキルであり、かつR10bは置換アルキルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項33】
およびRの一方は−C(O)NR10a10bであり、式中、R10aはアルキルであり、かつR10bは、カルボン酸またはカルボキシルエステルで置換されたアルキルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項34】
およびRの一方は−C(O)NR10a10bであり、式中、R10aはメチルであり、かつR10bは、カルボン酸またはカルボキシルエステルで置換されたアルキルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項35】
およびRの一方は、
【化9】

であり
;式中、各R10は、水素、アルキル、置換アルキル、およびアシルから独立して選択され、かつR11はアルキルまたは置換アルキルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項36】
およびRの一方は、
【化10】

であり;式中、R10は、水素、アルキル、置換アルキル、およびアシルから選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項37】
10はアシルである、請求項36に記載の化合物。
【請求項38】
およびRの一方は、
【化11】

であり
;式中、各R10が独立して、水素、アルキル、置換アルキル、またはアシルであり、かつbが1〜5の数である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項39】
およびRの一方は、
【化12】

であり
;式中、R10は独立して、水素、アルキル、置換アルキル、またはアシルであり、かつbが1〜5の数である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項40】
隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、アリール基または置換アリール基を形成することができる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項41】
nは2または3である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項42】
は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択されるL−アミノ酸の残基、もしくは前記アミノ酸のいずれかのN−アシル誘導体の残基;または、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから独立して選択される少なくとも2つのL−アミノ酸残基から構成されるペプチドの残基、もしくはそのN−アシル誘導体の残基である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項43】
前記N−アシル誘導体は、アセチル誘導体、ベンゾイル誘導体、マロニル誘導体、ピペロニル誘導体またはスクシニル誘導体である、請求項42に記載の化合物。
【請求項44】
は、L−アルギニンまたはL−リジンの残基であるか、あるいはL−アルギニンまたはL−リジンのN−アシル誘導体の残基である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項45】
はアミノ酸の側鎖である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項46】
は、−CHCHCHNH(C=NH)NHまたは−CHCHCHCHNHである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項47】
Wは−NR−であり、かつRは水素またはアルキルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項48】
は水素およびアシルから選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項49】
は、水素、アセチル、ベンゾイル、マロニル、ピペロニルおよびスクシニルから選択される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項50】
Wは−NR−であり;Rは水素またはアルキルであり;かつRは水素またはアシルである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項51】
pは1〜50の整数である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項52】
式KC−(IV):
【化13】

の化合物であって、式中:
Xはケトン含有オピオイドの残基を表し、ここで前記ケトンの対応するエノール基の水素原子は、−C(O)−NR−(C(R)(R))−NRとの共有結合に置換され;
は、(1−6C)アルキル、(1−6C)置換アルキル、−(CH(C)−COOH、−(CH(C)−COOCH、および−(CH(C)−COOCHCHから選択され、ここでqは1〜10の整数であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成し;
nは2または3であり;
は水素であり;
は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択されるL−アミノ酸の残基、もしくは前記アミノ酸のいずれかのN−アシル誘導体の残基;または、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから独立して選択される少なくとも2つのL−アミノ酸残基から構成されるペプチドの残基、もしくはそのN−アシル誘導体の残基である、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項53】
式KC−(II):
【化14】

の化合物であって、式中:
は水素またはヒドロキシルであり;
は、(1−6C)アルキル、(1−6C)置換アルキル、−(CH(C)−COOH、−(CH(C)−COOCH、および−(CH(C)−COOCHCHから選択され、ここでqは1〜10の整数であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基および置換シクロアルキル基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成し;
nは2または3であり;
は水素であり;
は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択されるL−アミノ酸の残基、もしくは前記アミノ酸のいずれかのN−アシル誘導体の残基;または、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから独立して選択される少なくとも2つのL−アミノ酸残基から構成されるペプチドの残基、もしくはそのN−アシル誘導体の残基である、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項54】
式KC−(V):
【化15】

の化合物であって、式中:
Xはケトン含有オピオイドの残基を表し、ここで前記ケトンの対応するエノール基の水素原子は、−C(O)−NR−(C(R)(R))−NRとの共有結合に置換され;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成し;
nは2〜4の整数であり;
は水素であり;
はトリプシン切断可能部分である、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物。
【請求項55】
ケトン含有オピオイドは、アセチルモルフィン、ヒドロコドン、ヒドロモルホン、ケトベミドン、メサドン、ナロキソン、N−メチルナロキソン、ナルトレキソン、N−メチルナルトレキソン、オキシコドン、オキシモルホン、およびペンタモルフィン(pentamorphine)から選択される、請求項54に記載の化合物。
【請求項56】
前記ケトン含有オピオイドはヒドロコドンまたはオキシコドンである、請求項54に記載の化合物。
【請求項57】
は、リジン(L−リジンなど)、アルギニン(L−アルギニンなど)、ホモリジン、ホモアルギニン、およびオルニチン、アルギニンミミック、アルギニンホモログ、アルギニントランケート、酸化状態が変化するアルギニン(例えば、代謝物)、リジンミミック、リジンホモログ、リジントランケート、および酸化状態が変化するリジン(例えば、代謝物)から選択される、請求項54に記載の化合物。
【請求項58】
以下の式:
【化16】

の化合物。
【請求項59】
以下の式:
【化17】

の化合物。
【請求項60】
以下の式:
【化18】

の化合物。
【請求項61】
以下の式:
【化19】

の化合物。
【請求項62】
以下の式:
【化20】

の化合物。
【請求項63】
以下の式:
【化21】

の化合物。
【請求項64】
請求項1〜63のいずれか一項に記載の化合物;および
薬学的に許容できるキャリア
を含んでなる組成物。
【請求項65】
トリプシンインヒビター;
請求項1〜63のいずれか一項に記載の化合物;および
薬学的に許容できるキャリア
を含んでなる組成物。
【請求項66】
前記トリプシンインヒビターは、ダイズから誘導される、請求項65に記載の組成物。
【請求項67】
前記トリプシンインヒビターは、アルギニンミミックまたはリジンミミックである、請求項65に記載の組成物。
【請求項68】
前記アルギニンミミックまたはリジンミミックは合成化合物である、請求項67に記載の組成物。
【請求項69】
ケトン含有オピオイドの酵素制御放出を提供するケトン修飾オピオイドプロドラッグと、前記プロドラッグからの前記ケトン含有オピオイドの前記酵素制御放出を仲介する1つ以上の酵素と相互作用することにより前記プロドラッグの酵素切断を減弱させる酵素インヒビターとを含んでなる、医薬組成物。
【請求項70】
ケトン修飾オピオイドプロドラッグを含有する組成物の薬物乱用の可能性を低減する方法であって、請求項1〜63のいずれか一項に記載の化合物をトリプシンインヒビターと組み合わせる工程であって、前記トリプシンインヒビターが、トリプシンを添加することによって前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグから前記ケトン修飾オピオイドを放出させる使用者の能力を低減する工程を含んでなる、方法。
【請求項71】
請求項1〜68のいずれか一項に記載の化合物または医薬組成物の有効量を投与する工程を含んでなる、治療を必要とする患者において疼痛を治療する方法。
【請求項72】
請求項1〜68のいずれか一項に記載の化合物または医薬組成物の有効量を投与する工程を含んでなる、治療を必要とする患者において疼痛を予防する方法。
【請求項73】
請求項1に記載の化合物を調製する方法であって、
式:
【化22】

の化合物を式:
【化23】

の化合物と接触させる工程であって、式中PGはアミノ保護基であり、式中Xはケトン含有オピオイドである、工程
を含んでなる方法。
【請求項74】
請求項5に記載の化合物を調製する方法であって、
式:
【化24】

の化合物を式:
【化25】

の化合物と接触させる工程であって、式中PGおよびPGはアミノ保護基である、工程
を含んでなる方法。
【請求項75】
トリプシン切断可能部分を含んでなるプロモイエティに共有結合したケトン含有オピオイドを含んでなるケトン修飾オピオイドプロドラッグであって、トリプシンによる前記トリプシン切断可能部分の切断が前記ケトン含有オピオイドの放出を仲介する、ケトン修飾オピオイドプロドラッグ;および
組成物の摂取後に前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグからの前記ケトン含有オピオイドの酵素制御放出を仲介する前記トリプシンと相互作用するトリプシンインヒビター
を含んでなる組成物。
【請求項76】
請求項75に記載の組成物を含んでなる用量単位であって、
前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグおよび前記トリプシンインヒビターが、摂取後に予め選択された薬物動態(PK)プロファイルをもたらすのに有効な量で前記用量単位中に存在する、用量単位。
【請求項77】
前記予め選択されたPKプロファイルが、インヒビターの非存在下で等価投薬量のケトン修飾オピオイドプロドラッグを摂取した後に放出されるケトン含有オピオイドのPKパラメータ値より低い少なくとも1つのPKパラメータ値を含んでなる、請求項76に記載の用量単位。
【請求項78】
前記PKパラメータ値が、ケトン含有オピオイドCmax値、ケトン含有オピオイド曝露値、および(1/ケトン含有オピオイドTmax)値から選択される、請求項77に記載の用量単位。
【請求項79】
前記用量単位が、少なくとも2用量単位を摂取した後に予め選択されたPKプロファイルをもたらす、請求項76に記載の用量単位。
【請求項80】
前記予め選択されたPKプロファイルが、インヒビターの非存在下で等価投薬量のケトン修飾オピオイドプロドラッグを摂取した後のPKプロファイルと比べて改変される、請求項79に記載の用量単位。
【請求項81】
漸増数の前記用量単位の摂取により線形性のPKプロファイルがもたらされることを提供する、請求項79に記載の用量単位。
【請求項82】
漸増数の前記用量単位の摂取により非線形性のPKプロファイルがもたらされることを提供する、請求項79に記載の用量単位。
【請求項83】
前記PKパラメータ値が、ケトン含有オピオイドCmax値、(1/ケトン含有オピオイドTmax)値、およびケトン含有オピオイド曝露値から選択される、請求項79に記載の組成物。
【請求項84】
患者に投与される組成物を収容するのに好適な容器;および
前記容器の中に配置された請求項76に記載の組成物を含んでなる用量単位
を含んでなる組成物。
【請求項85】
1マイクログラム〜2グラムの全重量を有する用量単位である、請求項75に記載の組成物。
【請求項86】
ケトン修飾オピオイドプロドラッグとトリプシンインヒビターとを合わせた重量が前記組成物1グラム当たり0.1%〜99%である、請求項75に記載の組成物。
【請求項87】
前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグは、式KC−(Ia):
【化26】

の化合物であって、式中:
は水素またはヒドロキシルであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成し;
nは2〜4の整数であり;
は水素であり;
は、
【化27】

であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、および置換ヘテロアリールアルキルから独立して選択されるか、あるいは場合により、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
各Wが、独立して、−NR−、−O−または−S−であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリールおよび置換アリールから独立して選択されるか、あるいは場合により、各RおよびRは独立して、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは1〜100の整数であり;かつ
は、水素、アルキル、置換アルキル、アシル、置換アシル、アルコキシカルボニル、置換アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、および置換アリールアルキルから選択される、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物である、請求項75〜86のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項88】
前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグは、式KC−(Ib):
【化28】

の化合物であって、式中:
は水素またはヒドロキシルであり;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成し;
nは2〜4の整数であり;
は水素であり;
は、
【化29】

であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、および置換ヘテロアリールアルキルから独立して選択されるか、あるいは場合により、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
各Wが、独立して、−NR−、−O−または−S−であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリールおよび置換アリールから独立して選択されるか、あるいは場合により、各RおよびRは独立して、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは1〜100の整数であり;かつ
は、水素、アルキル、置換アルキル、アシル、置換アシル、アルコキシカルボニル、置換アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、および置換アリールアルキルから選択される、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物である、請求項75〜86のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項89】
前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグは、式KC−(II):
【化30】

の化合物であって、式中:
は水素またはヒドロキシルであり;
は、(1−6C)アルキル、(1−6C)置換アルキル、−(CH(C)−COOH、−(CH(C)−COOCH、および−(CH(C)−COOCHCHから選択され、ここでqは1〜10の整数であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成し;
nは2または3であり;
は水素であり;
は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択されるL−アミノ酸の残基、もしくは前記アミノ酸のいずれかのN−アシル誘導体の残基;または、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから独立して選択される少なくとも2つのL−アミノ酸残基から構成されるペプチドの残基、もしくはそのN−アシル誘導体の残基である、化合物である、請求項75〜86のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項90】
前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグは、式KC−(IIIa):
【化31】

の化合物であって、式中:
Xはケトン含有オピオイドの残基を表し、ここで前記ケトンの対応するエノール基の水素原子は、−C(O)−NR−(C(R)(R))−NRとの共有結合に置換され;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成し;
nは2〜4の整数であり;
は水素であり;
は、
【化32】

であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、および置換ヘテロアリールアルキルから独立して選択されるか、あるいは場合により、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
各Wが、独立して、−NR−、−O−または−S−であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリールおよび置換アリールから独立して選択されるか、あるいは場合により、各RおよびRは独立して、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは1〜100の整数であり;かつ
は、水素、アルキル、置換アルキル、アシル、置換アシル、アルコキシカルボニル、置換アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、および置換アリールアルキルから選択される、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物である、請求項75〜86のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項91】
前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグは、式KC−(IIIb):
【化33】

の化合物であって、式中:
Xはケトン含有オピオイドの残基を表し、ここで前記ケトンの対応するエノール基の水素原子は、−C(O)−NR−(C(R)(R))−NRとの共有結合に置換され;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成し;
nは2〜4の整数であり;
は水素であり;
は、
【化34】

であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアルキル、置換ヘテロアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、および置換ヘテロアリールアルキルから独立して選択されるか、あるいは場合により、RおよびRは、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
各Wが、独立して、−NR−、−O−または−S−であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリールおよび置換アリールから独立して選択されるか、あるいは場合により、各RおよびRは独立して、それらが結合する原子と共に、ヘテロシクロアルキル環または置換ヘテロシクロアルキル環を形成し;
pは1〜100の整数であり;かつ
は、水素、アルキル、置換アルキル、アシル、置換アシル、アルコキシカルボニル、置換アルコキシカルボニル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、および置換アリールアルキルから選択される、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物である、請求項75〜86のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項92】
前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグは、式KC−(IV):
【化35】

の化合物であって、式中:
Xはケトン含有オピオイドの残基を表し、ここで前記ケトンの対応するエノール基の水素原子は、−C(O)−NR−(C(R)(R))−NRとの共有結合に置換され;
は、(1−6C)アルキル、(1−6C)置換アルキル、−(CH(C)−COOH、−(CH(C)−COOCH、および−(CH(C)−COOCHCHから選択され、ここでqは1〜10の整数であり;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基または置換シクロアルキル基を形成し;
nは2または3であり;
は水素であり;
は、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから選択されるL−アミノ酸の残基、もしくは前記アミノ酸のいずれかのN−アシル誘導体の残基;または、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グリシン、グルタミン、グルタミン酸、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、チロシンおよびバリンから独立して選択される少なくとも2つのL−アミノ酸残基から構成されるペプチドの残基、もしくはそのN−アシル誘導体の残基である、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物である、請求項75〜86のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項93】
前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグは、式KC−(V):
【化36】

の化合物であって、式中:
Xはケトン含有オピオイドの残基を表し、ここで前記ケトンの対応するエノール基の水素原子は、−C(O)−NR−(C(R)(R))−NRとの共有結合に置換され;
は、アルキル、置換アルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリールおよび置換アリールから選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択され;
各Rが、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、アシル、およびアミノアシルから独立して選択されるか;
あるいはRおよびRは、それらが結合する炭素と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成するか、あるいは隣接する炭素原子上の2つのR基またはR基は、それらが結合する炭素原子と共に、シクロアルキル基、置換シクロアルキル基、アリール基、または置換アリール基を形成し;
nは2〜4の整数であり;
は水素であり;
はトリプシン切断可能部分である、化合物またはその塩、水和物もしくは溶媒和物である、請求項75〜86のいずれか一項に記載の医薬組成物。
【請求項94】
請求項1〜93のいずれか一項に記載の医薬組成物または用量単位を、それを必要とする患者に投与する工程を含んでなる、患者の治療方法。
【請求項95】
用量単位中に:
トリプシンにより切断可能なプロモイエティに共有結合したケトン含有オピオイドを含んでなるケトン修飾オピオイドプロドラッグであって、前記トリプシンによる前記プロモイエティの切断が、前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグからの前記ケトン含有オピオイドの放出を仲介する、ケトン修飾オピオイドプロドラッグ;および
前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグからの前記ケトン含有オピオイドの酵素制御放出を仲介する前記トリプシンと相互作用するトリプシンインヒビター
を組み合わせる工程を含んでなる、用量単位の作製方法であって、
前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグおよび前記トリプシンインヒビターは、患者が複数の用量単位を摂取しても比例したケトン含有オピオイド放出をもたらさないように、前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグからの前記ケトン含有オピオイドの放出を減弱させるのに有効な量で前記用量単位中に存在する、方法。
【請求項96】
前記薬物の放出が、インヒビターの非存在下での等価投薬量のプロドラッグによる薬物の放出と比較して減少する、請求項95に記載の方法。
【請求項97】
ケトン修飾オピオイドプロドラッグとトリプシンインヒビターとトリプシンとを反応混合物に組み合わせる工程であって、前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグが、トリプシン切断可能部分を含んでなるプロモイエティに共有結合したケトン含有オピオイドを含んでなり、トリプシンによる前記トリプシン切断可能部分の切断が前記ケトン含有オピオイドの放出を仲介する、工程;および
ケトン修飾オピオイドプロドラッグ変換を検出する工程
を含んでなる、用量単位に製剤化するのに好適なケトン修飾オピオイドプロドラッグおよびトリプシンインヒビターを同定する方法であって、
前記トリプシンインヒビターの非存在下でのケトン修飾オピオイドプロドラッグ変換と比較したときの前記トリプシンインヒビターの存在下でのケトン修飾オピオイドプロドラッグ変換の減少は、前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグおよび前記トリプシンインヒビターが用量単位に製剤化するのに好適であることを示す、方法。
【請求項98】
ケトン修飾オピオイドプロドラッグおよびトリプシンインヒビターを動物に投与する工程であって、前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグが、トリプシン切断可能部分を含んでなるプロモイエティに共有結合したケトン含有オピオイドを含んでなり、トリプシンによる前記トリプシン切断可能部分の切断が前記ケトン含有オピオイドの放出を仲介する、工程;および
ケトン修飾オピオイドプロドラッグ変換を検出する工程
を含んでなる、用量単位に製剤化するのに好適なケトン修飾オピオイドプロドラッグおよびトリプシンインヒビターを同定する方法であって、前記トリプシンインヒビターの非存在下でのケトン含有オピオイド変換と比較したときの前記トリプシンインヒビターの存在下でのケトン含有オピオイド変換の減少は、前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグおよびトリプシンインヒビターが用量単位に製剤化するのに好適であることを示す、方法。
【請求項99】
前記投与する工程が、選択された一定用量のケトン修飾オピオイドプロドラッグと同時投与する漸増用量のインヒビターを前記動物に投与する工程を含んでなる、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
前記検出する工程が、予め選択された薬物動態(PK)プロファイルをもたらすインヒビターの用量およびケトン修飾オピオイドプロドラッグの用量の同定を促進する、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記方法がインビボアッセイを含んでなる、請求項98に記載の方法。
【請求項102】
前記方法がエキソビボアッセイを含んでなる、請求項98に記載の方法。
【請求項103】
ケトン修飾オピオイドプロドラッグおよびトリプシンインヒビターを動物組織に投与する工程であって、前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグが、トリプシン切断可能部分を含んでなるプロモイエティに共有結合したケトン含有オピオイドを含んでなり、トリプシンによる前記トリプシン切断可能部分の切断が前記ケトン含有オピオイドの放出を仲介する、工程;および
ケトン修飾オピオイドプロドラッグ変換を検出する工程、
を含んでなる、用量単位に製剤化するのに好適なケトン修飾オピオイドプロドラッグおよびトリプシンインヒビターを同定する方法であって、前記トリプシンインヒビターの非存在下でのケトン修飾オピオイドプロドラッグ変換と比較したときの前記トリプシンインヒビターの存在下でのケトン修飾オピオイドプロドラッグ変換の減少は、前記ケトン修飾オピオイドプロドラッグおよびトリプシンインヒビターが用量単位に製剤化するのに好適であることを示す、方法。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公表番号】特表2013−503862(P2013−503862A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527871(P2012−527871)
【出願日】平成22年4月21日(2010.4.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/031956
【国際公開番号】WO2011/031350
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(509308986)シグネーチャー セラピューティクス,インク. (4)
【氏名又は名称原語表記】SIGNATURE THERAPEUTICS, INC.
【Fターム(参考)】