説明

酵素的過酸発生調合物

例えば、消毒剤および/または漂白用途での使用に好適なペルオキシカルボン酸の水溶液を酵素的に生成するための多成分調合物が本明細書に開示される。多成分ペルオキシカルボン酸調合物は、過加水分解活性を有する少なくとも1つの炭水化物エステラーゼ族7酵素を含む。


Notice: Undefined index: DEJ in /mnt/www/gzt_disp.php on line 298

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)(i)(1)ペルヒドロリシス活性を有する少なくとも1つの酵素触媒であって、CLUSTALWを用いて配列番号1と整列させる炭水化物エステラーゼ族7(CE−7)シグネチャーモチーフを有する酵素を含み、該シグネチャーモチーフが
(A)配列番号1の118〜120と整列させるアミノ酸位置でRGQモチーフ;
(B)配列番号1の179〜183と整列させるアミノ酸位置でGXSQGモチーフ;および
(C)配列番号1の298〜299と整列させるアミノ酸位置でHEモチーフ
を含み;
該酵素が配列番号1と少なくとも30%のアミノ酸同一性を含む
酵素触媒;および
(2)少なくとも1つの賦形剤;
を含む酵素粉末;
(ii)(1)構造
[X]
(式中、
Xは、式RC(O)Oのエステル基であり;
は、任意選択的に、ヒドロキシル基またはC1〜C4アルコキシ基で置換される、C1〜C7の線状、分岐または環式ヒドロカルビル部分であり、ここで、Rは、RがC2〜C7である場合に任意選択的に、1つ以上のエーテル結合を含み;
は、任意選択的に、ヒドロキシル基で置換されるC1〜C6の線状、分岐または環式ヒドロカルビル部分であり、ここで、R中の各炭素原子はそれぞれ、1つより多くないヒドロキシル基または1つより多くないエステル基を含み、そしてここでRは、任意選択的に、1つまたはそれ以上のエーテル結合を含み;
mは、1からR中の炭素原子の数までである)
を有する1つまたはそれ以上のエステルであって、
25℃で少なくとも5ppmの水への溶解度を有する、該エステル;
(2)構造
【化1】

(式中、Rは、任意選択的に、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されるC1〜C7の直鎖または分岐鎖のアルキルであり、RおよびRはそれぞれ、HまたはRC(O)である)
を有する1つまたはそれ以上のグリセリド;
(3)式
【化2】

(式中、Rは、任意選択的に、ヒドロキシルまたはC1〜C4アルコキシ基で置換されるC1〜C7の直鎖または分岐鎖のアルキルであり、Rは、C1〜C10の直鎖または分岐鎖のアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルキルアリール、アルキルヘテロアリール、ヘテロアリール、(CHCHO)、もしくは(CHCH(CH)−O)Hであり、nは1〜10である)
の1つまたはそれ以上のエステル;
(4)1つ以上のアセチル化単糖類、アセチル化二糖類、もしくはアセチル化多糖類;および
(5)(1)〜(4)の任意の組み合わせ
からなる群から選択されるカルボン酸エステル基質であって、
第1の成分中のカルボン酸エステル基質の量が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.5質量%〜10質量%の最終濃度を与えるように設計される、該カルボン酸エステル基質;
(iii)重炭酸、クエン酸、酢酸、リン酸、ピロリン酸、メチルホスホン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、およびマレイン酸からなる群から選択される緩衝剤;
(iv)トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、N−エチル−2−ピロリジノン、イソプロパノール、エタノール、乳酸エチル、1,3−プロパンジオール、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される共溶媒;および
(v)任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤;
を含む第1の成分と:
(b)水、過酸化水素、および過酸化水素安定剤を含む第2の成分と:
を含むペルオキシカルボン酸を生成させるための多成分調合物。
【請求項2】
少なくとも1つの賦形剤が、酵素粉末の約95質量%〜約25質量%の範囲である請求項1に記載の多成分ペルオキシカルボン酸調合物。
【請求項3】
(a)カルボン酸エステル基質がトリアセチンであり;ここで、第1の成分中のトリアセチンの量が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.5質量%〜10質量%トリアセチンの最終濃度を与え;
(b)緩衝剤が第1の成分の約0.1質量%〜約10質量%であり、ここで、該緩衝剤は、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムと重炭酸カリウムとの混合物、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、およびリン酸ナトリウムとリン酸カリウムとの混合物からなる群から選択され;
(d)共溶媒がトリプロピレングリコールメチルエーテルであり、第1の成分の最大で80質量%まで濃度にあり;
(e)界面活性剤が存在し、ポリソルベート 80であり;そして
(f)第2の成分中の過酸化水素が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.33質量%〜約30質量%の最終濃度を与える量で存在する、
請求項1または請求項2に記載の多成分ペルオキシカルボン酸調合物。
【請求項4】
第1の成分が、重さで約1:1〜約1:10の比で第2の成分と組み合わせる請求項1または請求項2に記載の多成分調合物。
【請求項5】
(a)(i)(1)ペルヒドロリシス活性を有する少なくとも1つのCE−7酵素であって、配列番号6、配列番号7、配列番号19および配列番号20からなる群から選択されるアミノ酸配列または配列番号6、配列番号7、配列番号19もしくは配列番号20に実質的に類似のアミノ酸配列を含む、該CE−7酵素;および
(2)少なくとも1つの賦形剤
を含む酵素粉末;
(ii)モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン、およびそれらの混合物からなる群から選択されるカルボン酸エステル基質であって、第1の成分中のカルボン酸エステル基質の量が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.5質量%〜10質量%の最終濃度を与えるように設計される、該カルボン酸エステル基質;
(iii)重炭酸、クエン酸、酢酸、リン酸、ピロリン酸、メチルホスホン酸、コハク酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、およびマレイン酸からなる群から選択される緩衝剤;
(iv)トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、N−エチル−2−ピロリジノン、イソプロパノール、エタノール、乳酸エチル、1,3−プロパンジオール、およびそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される共溶媒;および
(iv)任意選択的に少なくとも1つの界面活性剤;
を含む、第1の成分と:
(b)水、過酸化水素、および過酸化水素安定剤を含む、第2の成分と:
を含むペルオキシカルボン酸を生成させるための2成分調合物。
【請求項6】
(a)少なくとも1つのCE−7酵素が、配列番号6、配列番号7、配列番号19および配列番号20からなる群から選択されるアミノ酸配列であって、配列番号19または配列番号20のアミノ酸残基277が、アラニン、バリン、セリン、およびスレオニンからなる群から選択される、該アミノ酸配列を含み;
(b)カルボン酸エステル基質がトリアセチンであり、ここで、第1の成分中のトリアセチンの量が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.5質量%〜10質量%の最終濃度を与えるように設計され;
(c)緩衝剤が第1の成分の約0.1質量%〜約10質量%の濃度にあり;ここで、緩衝剤が、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムと重炭酸カリウムとの混合物、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、およびリン酸ナトリウムとリン酸カリウムとの混合物からなる群から選択され;
(d)共溶媒がトリプロピレングリコールメチルエーテルであり、第1の成分の最大で80質量%までの濃度にあり;
(e)界面活性剤が存在し、ポリソルベート 80であり;そして
(f)第2の成分中の過酸化水素が、第1および第2の成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.33質量%〜約30質量%の最終濃度を与える量で存在する、
請求項5に記載の2成分調合物。
【請求項7】
第1の成分を、ペルオキシカルボン酸を生成させるために重さで約1:1〜約1:10の比で第2の成分と組み合わせる請求項5または請求項6に記載の2成分調合物。
【請求項8】
(a)(i)(1)少なくとも1つのCE−7酵素を含み、ペルヒドロリシス活性を有する約20質量%〜約33質量%の酵素粉末であって、該少なくとも1つのCE−7酵素が、配列番号6、配列番号7、配列番号19および配列番号20からなる群から選択されるアミノ酸配列を含む、該酵素粉末;
(2)少なくとも約1250の数平均分子量および少なくとも約9000の質量平均分子量を有する少なくとも1つのオリゴ糖賦形剤を含む約67質量%〜約80質量%の酵素粉末であって、該少なくとも1つのオリゴ糖賦形剤が、マルトデキストリン、キシラン、マンナン、フコイダン、ガラクトマンナン、キトサン、ラフィノース、スタキオース、ペクチン、イヌリン、レバン、グラミナン、アミロペクチン、およびそれらの混合物か
らなる群から選択される、該酵素粉末
を含む、第1の成分の約0.1質量%〜約5質量%である酵素粉末;
(ii)モノアセチン、ジアセチン、トリアセチン、およびそれらの混合物からなる群から選択されるカルボン酸エステル基質であって、第1の成分中のカルボン酸エステル基質の量が、2つの反応成分を組み合わせることによって形成される反応調合物中0.5質量%〜10質量%の最終濃度を与えるように設計される、該カルボン酸エステル基質;
(iii)重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムと重炭酸カリウムとの混合物、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、およびリン酸ナトリウムとリン酸カリウムとの混合物からなる群から選択される第1の成分の約0.1質量%〜約10質量%を含む緩衝剤;
(iv)トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、N−エチル−2−ピロリジノン、イソプロパノール、エタノール、乳酸エチル、1,3−プロパンジオール、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、2未満のlog P値を有する、第1の成分の最大で80質量%までを含む共溶媒;および
(v)酵素粉末中に存在する全タンパク質の質量に基づいて約0.1質量%〜約5質量%の範囲での少なくとも1つの界面活性剤;
の調合物を含む第1の成分と:
(b)(i)少なくとも70質量%の水;
(ii)0.33質量%〜約30質量%の範囲での反応調合物中の過酸化水素の最終濃度を与える量での過酸化水素;および
(iii)約0.01質量%〜約1質量%の過酸化水素安定剤;
を含む第2成分と:
を含み、
ここで該第1および第2の反応成分を組み合わせることにより過酢酸の水性調合物が生成する、ペルオキシカルボン酸を生成させるための2成分調合物。
【請求項9】
表面、衣料品もしくは繊維製品の漂白、汚れ除去、脱臭、衛生化または殺菌方法であって、
(a)請求項1、請求項5または請求項8のいずれか一項に記載の調合物を備える工程と;
(b)第1の成分を第2の成分と組み合わせ、それによってペルオキシカルボン酸を含む反応調合物を生成させる工程と;
(c)漂白、汚れ除去、臭気低減、衛生化、殺菌、またはそれらの組み合わせのために反応調合物を表面、衣料品または繊維製品の物品に適用する工程と;
を含む、上記方法。

【公表番号】特表2012−504692(P2012−504692A)
【公表日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530228(P2011−530228)
【出願日】平成21年10月1日(2009.10.1)
【国際出願番号】PCT/US2009/059227
【国際公開番号】WO2010/039956
【国際公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】