説明

酸化タンタルゾル及びその製造方法

【課題】粒子径の小さな、均一な粒度分布を有する新規な酸化タンタルゾルを提供する。
【解決手段】クエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸をオキシカルボン酸/Ta(モル比)0.05〜10の範囲で含有してなる酸化タンタルゾルである。
また、クエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸の存在下でタンタルのフッ化水素酸溶液とアルカリ溶液を反応させることを特徴とする酸化タンタルゾルの製造方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化タンタルゾル及びその製造方法に関する。更に詳しくはクエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた1種以上のオキシカルボン酸によって安定化された新規な酸化タンタルゾル及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オプトエレクトロニクス材料をはじめ、半導体材料、反射防止材、屈折率調整材料、高屈折率レンズ、防錆材料、電極材料、触媒、機能性塗料等の様々な用途に酸化タンタルを使用する需要が高まっており、殊にこれら材料の微細化、高性能化の要求から粒子径が小さく、均一な粒度分布を有する酸化タンタル原料が要望されている。
このような要望に応じるべく粒子径数十nm以下の酸化タンタルゾルを提供する技術が開発されている。例えば、本願出願人は、各種用途に使用できるシュウ酸安定型酸化タンタルゾルに関する技術を開発し、先に出願を行なった(例えば特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1記載の発明は、活性な水酸化タンタル化合物に、シュウ酸をシュウ酸/Taモル比5〜30の範囲となるように添加し、加熱反応を行なうことにより、シュウ酸とタンタル酸化物がシュウ酸/Taモル比0.5〜5.0の範囲で構成される粒子径50nm以下の酸化タンタルゾルを得るものである。しかしながら、このゾルはシュウ酸で安定化しているため、シュウ酸は劇物であるとの理由からその使用が制限されている。一方、製造面から云えば水酸化タンタルの解膠に多量のシュウ酸を必要とし、反応後、多量のシュウ酸が系外に排出されるためその処理に多大な費用がかかり、シュウ酸を用いない酸化タンタルゾルの出現が強く要望されているのが現状である。
【0004】
【特許文献1】特開平8−143315号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者らは、上述のような現状に鑑み、シュウ酸を用いない酸化タンタルゾルについて鋭意検討を重ねた結果、ある特定のオキシカルボン酸の存在下でタンタルのフッ化水素酸溶液とアルカリ溶液を反応させることにより、粒子径が小さく、均一な粒度分布を有する新規な酸化タンタルゾルが得られることを見出し、係る知見に基づき本発明を完成させるに至ったものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
即ち、本発明はクエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸をオキシカルボン酸/Ta(モル比)0.05〜10の範囲で含有してなる酸化タンタルゾルに関する。更に、本発明はクエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸の存在下でタンタルのフッ化水素酸溶液とアルカリ溶液を反応させることを特徴とするクエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸をオキシカルボン酸/Ta(モル比)0.05〜10の範囲で含有してなる酸化タンタルゾルの製造方法に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明のクエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸で安定化された酸化タンタルゾルは、劇物であるシュウ酸を含まないので、工業的生産が容易であり、且つ各種材料の原料として特に限定されず使用することができる利点を有する。また、反応時のオキシカルボン酸の使用量を調整することにより粒子径を調整することができ、粒子径の小さな、均一な粒度分布を有する酸化タンタルゾルを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
先ず、本発明のクエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸をオキシカルボン酸/Ta(モル比)0.05〜10の範囲で含有してなる酸化タンタルゾルについて詳述する。本発明の酸化タンタルゾルは、酸化タンタルの粒子がクエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸と強固に結合することにより安定化された新規なゾルである。ところで、本発明の酸化タンタルゾルとは、Taに限定するものでなく、水酸化タンタル又は一部が水和された状態のゾルを意味する。以下、本発明のゾルを更に説明するため、具体例を用いて説明する。
【0009】
「具体例1」
酸化タンタル(純度Ta99.995質量%)(多木化学(株)製)50gをフッ化水素酸(HF10質量%)525gに溶解した後、純水9,425gを添加しTa0.5質量%のタンタルのフッ化水素酸溶液を得た。この溶液にクエン酸/Taモル比4.0となるようにクエン酸・一水和物(和光純薬工業(株)製)95gを添加し、完全に溶解した。この溶液を攪拌下でアンモニア水(NH1.0質量%)7,216gに60分間で添加した。添加終了後、限外濾過モジュール(旭化成工業製SLP−1053)を使用し、ろ液の電気伝導度が20mS/mになるまで洗浄し、不純物の除去を行い、本発明のゾルを得た。得られたゾルの組成分析を行い、その結果を表1に示した。
【0010】
「具体例2、3」
具体例1のクエン酸・一水和物に代え、酒石酸(和光純薬工業(株)製)67.9g(具体例2)、リンゴ酸(和光純薬工業(株)製)60.6g(具体例3)を用いてアンモニア水(NH1.0質量%)6,447gに添加し、同様に本発明のゾルを得た。得られたゾルの組成分析を行い、その結果を表1に示した。
【0011】
「比較例1」
具体例1のクエン酸に代え、乳酸(和光純薬工業(株)製)40.7gを用いて同様にアンモニア水(NH1.0質量%)5,678gに添加したが、凝集沈殿物が生成し、白濁しゾルを得ることはできなかった。その結果を表1に示した。
【0012】
「比較例2」
具体例1のクエン酸に代え、シュウ酸二水和物(和光純薬工業(株)製)57.0gを用いて同様にアンモニア水(NH1.0質量%)6,447gに添加したが、添加時直ちに凝集沈殿物が生成し、白濁しゾルを得ることはできなかった。その結果を表1に示した。
【0013】
【表1】

【0014】
具体例1〜3で得たゾルを30℃で30日間静置した後,ゾルの状態を観察した結果、これら本発明のゾルは、30日後に於いても沈殿の生成は見られず、安定な溶液状を呈していた。
【0015】
本発明の酸化タンタルゾルの特徴を述べれば次の通りである。本発明のゾルは有機酸種であるオキシカルボン酸のうち、クエン酸、酒石酸及びリンゴ酸で安定化されたもののみが均一で安定性の高いゾルを得ることができ、同じオキシカルボン酸でも乳酸ではゾルを得ることはできない。また、従来の酸化タンタルゾルの製法において有効であったシュウ酸は、そのメカニズムについては定かでないが、本発明では使用することができなく、これまで問題になっていた劇物であるシュウ酸を含まないので製造上及び使用上非常に有意義なゾルである。更に述べれば、シュウ酸を使用した従来の酸化タンタルゾルは、その安定化のためシュウ酸/Taモル比0.5以上のシュウ酸が必要であったが、本発明のゾルは、限外濾過装置等を用いることにより、上記オキシカルボン酸の含有量をオキシカルボン酸/Ta(モル比)0.5以下に少なくすることができる。本発明の如きオキシカルボン酸を低減したゾルは、耐水性のコーティング剤や残留カーボンを低減させたい用途に特に有用である。
【0016】
尚、本発明の酸化タンタルゾルの粒子径に関しては、使用するタンタルのフッ化水素酸溶液やアルカリ溶液の濃度をはじめ、クエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸の使用量に応じて調整することができ、数nm〜800nmの範囲内で任意の粒子径を有する酸化タンタルゾルを提供することができる優れた特徴を有する。例えば、粒子径の小さなタンタルゾルを得たい場合、Taに対するオキシカルボン酸の量を増大させることにより、具体的には10nm以下にすることもでき、このような粒子径の小さなゾルは、外観的には透明であり、薄膜として利用した場合、濁りのない膜を提供することができる。
【0017】
次に、本発明の酸化タンタルゾルの製造方法について詳記する。本発明のゾルの製造方法は、クエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸の存在下でタンタルのフッ化水素酸溶液とアルカリ溶液を反応させることを特徴とし、本発明の特筆すべきことは、従来技術からは全く予期することができなかった驚くべき簡単な方法で酸化タンタルゾルを製造できることである。
【0018】
本発明で使用するタンタルのフッ化水素酸溶液としては、タンタルのフッ化水素酸又はフッ化水素酸と鉱酸の混酸溶液であり、例えば水酸化タンタル、酸化タンタル、塩化タンタル等のタンタル塩等を原料として利用し、これをフッ化水素酸又はフッ化水素酸と鉱酸の混酸溶液で分解溶解した溶液を用いることができる。また、タンタル鉱石を混酸で溶解せしめ、抽出したタンタルのフッ化水素酸溶液も用いることができる。このタンタルのフッ化水素酸溶液の濃度に関しては、Ta濃度として0.05〜5質量%の範囲で反応に供すればよい。下限を下廻ると反応容積が過大となり、生産効率が低下し、且つ製造時の排水量が多くなり工業的生産に於いては、経済的でない。一方上限を超えると中和時に生成するタンタルの水和物の凝集が強くなるため凝集沈殿を起こしやすくなり、安定なゾルを製造することができない。尚、タンタル溶解に使用するフッ化水素酸濃度に関して云えば、フッ化水素酸単独の場合はHFとして 1〜70質量%が良い。また、フッ化水素酸と鉱酸の混酸の場合は、鉱酸1モルに対してフッ化水素酸5モル以上使用し、混酸中のフッ化水素酸濃度は、HFとして1〜60質量%が良い。
【0019】
また、本発明で使用するアルカリ溶液としては、タンタルのフッ化水素酸溶液と反応して酸化タンタルを形成するものであれば特段限定されないが、アンモニア水、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、カルシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物等の水溶液等を例示することができる。このアルカリ溶液の濃度に関しては、使用するタンタルのフッ化水素酸溶液の種類、酸濃度、使用するアルカリ溶液の種類をはじめ、中和時に共存させるオキシカルボン酸の種類等によって特定できないが、大略0.05〜5質量%の範囲で反応に供すればよい。アルカリ溶液の使用量について云えば、タンタルのフッ化水素酸溶液が充分中和反応するだけ必要であり、反応後のpHが7以上となる必要がある。pHが7以下の場合、タンタルはイオン化したまま存在し、ゾルの形態をとることができないため収率が低下する。具体的に述べれば、クエン酸の存在下でタンタルのフッ化水素酸溶液とアンモニア水を反応させる場合は、(アンモニアのモル数)/(フッ化水素酸のモル数+クエン酸のモル数×3)が1以上必要である。
【0020】
本発明は、次いでクエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸の存在下で、上述の如き調整したタンタルのフッ化水素酸溶液とアルカリ溶液を反応に供する。本発明に使用するオキシカルボン酸としては、クエン酸、酒石酸及びリンゴ酸及びこれらの水溶性塩が望ましく、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸及びこれらのアンモニウム塩やナトリウム塩等を例示することができる。クエン酸、酒石酸及びリンゴ酸及びこれらの水溶性塩から選ばれた少なくとも一種を使用することは殊に重要であり、これら以外の乳酸やグリコール酸等のオキシカルボン酸及びこれらの塩やこれまで提案されているシュウ酸等のカルボン酸及びこれらの塩では本発明のゾルを得ることはできない。
【0021】
オキシカルボン酸の使用量に関しては、タンタルのフッ化水素酸溶液中のタンタルに対してオキシカルボン酸/Ta(モル比)0.05〜10の範囲となるように添加することが重要である。即ち、オキシカルボン酸/Ta(モル比)が0.05を下廻ると粒子間の凝集が著しくなりゾルが得られず、また反対にオキシカルボン酸/Ta(モル比)が10を上廻るとゾル製造は可能であるが、添加に見合った効果はなく、経済的でない。
【0022】
更に、本発明のオキシカルボン酸をタンタルのフッ化水素酸溶液とアルカリ溶液の反応時に共存させる方法に関しては、タンタルの酸性溶液に添加しても良いし、アルカリ溶液に添加して反応に供しても良い。また本発明のオキシカルボン酸溶液中にタンタルの酸性溶液とアルカリ溶液を同時添加してもよい。本発明で重要なことは、酸化タンタルが形成されるときにオキシカルボン酸が共存していることである。酸化タンタルの形成時に本発明のオキシカルボン酸が存在しないと、できた酸化タンタルはもはや本発明のオキシカルボン酸では解膠ゾル化することはできず、特許文献1記載の方法であるシュウ酸以外の有機酸ではゾル化することはできない。
【0023】
ところで、本発明のタンタルのフッ化水素酸溶液とアルカリ溶液との反応時の反応温度に関しては、特段限定されることはなく、品質の安定面から温度コントロールする程度で充分であり、通常20℃〜50℃で行なえばよい。反応時間に関しては、特段限定されないが、反応スケールに応じて30分〜3時間の範囲内で反応させればよい。
【0024】
上記の如く反応して得られる酸化タンタルゾルは、これをそのまま利用することもできるが、限外ろ過等の手段により、過剰のオキシカルボン酸、あるいは製造時に使用した原料のフッ素イオンや鉱酸イオン、アルカリ由来の陽イオン等の不純物を除去すると同時に所望の濃度に調整することができる。不純物を充分除去した場合、必要以上のオキシカルボン酸が除去されることがあるので、後工程で上述の範囲内で本発明のオキシカルボン酸を添加し、安定な酸化タンタルゾルとすることが重要である。このような反応を行なうことにより、本発明の酸化タンタルゾルは、オキシカルボン酸をオキシカルボン酸/Ta(モル比)0.05〜10の範囲で含有してなる酸化タンタルゾルを得ることができる。本発明の酸化タンタルゾルは、オキシカルボン酸で安定化されたものであるので、従来技術に基づき有機溶媒分散型酸化タンタルゾルを得ることもできる。
【0025】
以下に本発明の実施例を掲げ更に説明を行なうが、本発明はこれらに限定されるものではない。また、%は特に断らない限り全て質量%を示す。
本発明の酸化タンタルゾルの物性測定は、以下の方法による。
【0026】
(1)平均粒子径の測定
平均粒子径の測定は、動的光散乱色粒度分布測定装置LB-500(堀場製作所(株)製)を用いて測定した。
【0027】
(2)ヘイズ率の測定
ヘイズ率の測定は、色差計COH-300A(日本電色工業(株)製)を用いて測定した。測定条件としてはTa濃度10%の試料を光路長1cmのガラスセルに入れて測定した。
【実施例1】
【0028】
酸化タンタル(純度Ta99.995質量%)(多木化学(株)製)50gをフッ化水素酸(HF10%)525gに溶解した後、純水9,425gを添加しTa0.5%のタンタルのフッ化水素酸溶液を得た。この溶液にクエン酸/Taモル比1.5となるようにクエン酸・一水和物(和光純薬工業(株)製)35.6gを添加し、完全に溶解した。この溶液をアンモニア水(NH1.0%)5,774gに60分間で添加した。添加終了後、限外濾過モジュール(旭化成工業製SLP−1053)を使用し、ろ液の電気伝導度が20mS/mになるまで洗浄し、不純物の除去を行い、本発明のゾル(Ta濃度10%)を得た。得られたゾルは、ヘイズ率31%、平均粒子径109nm、クエン酸/Ta (モル比)0.31、フッ素290ppmの白色ゾルであった。これを30℃で30日間静置し、その状態を観察した結果、増粘や沈殿生成もなく安定なゾル状態を呈していた。
【実施例2】
【0029】
酸化タンタル(純度Ta99.995質量%)(多木化学(株)製)50gをフッ化水素酸と硫酸の混酸(HF/HSO(モル比)=8.0、HF40%) 150gに溶解した後、純水9,850gを添加しTa0.5%のタンタルのフッ化水素酸溶液を得た。実施例1のクエン酸/Taモル比が7.0となるようにクエン酸・一水和物(和光純薬工業(株)製)166.3gを用い、且つアンモニア水(NH1.0%)11,456gを用いて実施例1と同様に本発明のゾルを得た。得られたゾルは、ヘイズ率4.4%、平均粒子径11nm、クエン酸/Ta (モル比)0.61、フッ素266ppm、SO 197ppmの微白色ゾルであった。これを30℃で30日間静置し、その状態を観察した結果、増粘や沈殿生成もなく安定なゾル状態を呈していた。
【実施例3】
【0030】
実施例1のアンモニア水(NH1.0%)5,774gに代え水酸化ナトリウム水溶液(NaOH1.0%)13,586g用いた以外実施例1と同様に本発明のゾルを得た。得られたゾルは、ヘイズ率29%、平均粒子径91nm、クエン酸/Ta (モル比)0.32、フッ素238ppmの白色ゾルであった。これを30℃で30日間静置し、その状態を観察した結果、増粘や沈殿生成もなく安定なゾル状態を呈していた。
「比較例3」
【0031】
実施例1のクエン酸/Taモル比が0.02となるようにクエン酸・一水和物(和光純薬工業(株)製)0.48gを用い、且つアンモニア水(NH1.0%)4,921gを用いた以外実施例1と同様に試験した。その結果、白色沈殿が生成し、ゾルを得ることはできなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸をオキシカルボン酸/Ta(モル比)0.05〜10の範囲で含有してなる酸化タンタルゾル。
【請求項2】
クエン酸、酒石酸及びリンゴ酸から選ばれた少なくとも一種のオキシカルボン酸の存在下でタンタルのフッ化水素酸溶液とアルカリ溶液を反応させることを特徴とする請求項1記載の酸化タンタルゾルの製造方法。
【請求項3】
オキシカルボン酸の存在量がタンタルのフッ化水素酸溶液に対してオキシカルボン酸/Ta(モル比)0.05〜10の範囲である請求項2記載の酸化タンタルゾルの製造方法。