説明

酸化チタン粒子の結晶性評価方法、及び酸化チタン粒子の表面欠陥密度測定方法

【課題】従来の酸化チタン粒子に比べ結晶性が高く、光触媒作用による分解力に優れる酸化チタン粒子の結晶性評価方法、及び酸化チタン粒子の表面欠陥密度測定方法の提供。
【解決手段】内径φ15mmの密閉容器に無酸素下で10vol%トリエタノールアミン水溶液5mLと酸化チタン粒子50mgを入れ、懸濁させた状態で波長365nmの紫外光を照射することで測定される酸化チタン粒子表面に生成するTi3+密度が0.7μmol/m以下であるか否かを評価することを特徴とする酸化チタン粒子の結晶性評価方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光触媒として利用される酸化チタン粒子の結晶性評価方法、及び酸化チタン粒子の表面欠陥密度測定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
酸化チタン(TiO)粒子は、ペイント、化粧品、食品添加物における白色顔料として広く使用されてきた。その他に、酸化チタンが示す光触媒作用により、大気汚染の原因となる窒素酸化物(NOx)の分解や水質汚濁を生じる有機溶剤の分解、環境ホルモンの分解、レジオネラ菌などの殺菌など、検討が行われている。中でもタバコなどに含まれる悪臭物質の一つであるアセトアルデヒドや酢酸成分を酸化チタン光触媒で分解する試みは広く実施されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0003】
アセトアルデヒド、酢酸を酸化チタン光触媒で分解する場合、従来の酸化チタン粒子では、比表面積が大きいほど分解特性に優れている傾向があり、市販の光触媒を目的とする酸化チタン粒子では、少なくとも30m/g以上の粒子が主流である。これは分解対象物の吸着性能に優れるためである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】図解光触媒のすべて、第4章、発行所:(株)工業調査会、2003年10月30日
【非特許文献2】S.Ikeda, B.Ohtani,光化学、32,122(2001)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、小粒径の酸化チタン粒子を製造するのは困難であり、また粒子自体の結晶性の低下により励起された電子・ホールの再結合が起こりやすくなり、量子効率の低下、光触媒活性の低下を招くという問題があった。
【0006】
本発明は前記事情に鑑みてなされ、従来の酸化チタン粒子に比べ結晶性が高く、光触媒作用による分解力に優れる酸化チタン粒子の結晶性評価方法、及び酸化チタン粒子の表面欠陥密度測定方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明は、内径φ15mmの密閉容器に無酸素下で10vol%トリエタノールアミン水溶液5mLと酸化チタン粒子50mgを入れ、懸濁させた状態で波長365nmの紫外光を照射することで測定される酸化チタン粒子表面に生成するTi3+密度が0.7μmol/m以下であるか否かを評価することを特徴とする酸化チタン粒子の結晶性評価方法を提供する。
本発明の結晶性評価方法において、酸化チタン粒子は光触媒活性を有することが好ましい。
【0008】
また内径φ15mmの密閉容器に無酸素下で10vol%トリエタノールアミン水溶液5mLと酸化チタン粒子50mgを入れ、懸濁させた状態で波長365nmの紫外光を照射することで測定される酸化チタン粒子表面に生成するTi3+密度が0.7μmol/m以下であるか否かを測定することを特徴とする酸化チタン粒子の表面欠陥密度測定方法を提供する。
【0009】
本発明の表面欠陥密度測定方法において、酸化チタン粒子は光触媒活性を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の酸化チタン粒子は、結晶性が高く、電子・ホールの再結合が抑制され、高効率で光触媒作用を発揮し、光触媒として優れている。
本発明の酸化チタン粒子の製造方法は、結晶性が高く、電子・ホールの再結合が抑制され、高効率で光触媒作用を発揮し、光触媒として優れた酸化チタン粒子を効率よく製造することができる。
本発明の光触媒塗料は、前記本発明の酸化チタン粒子を含むものなので、高効率で光触媒作用を発揮する塗料を提供することができる。
本発明の汚染物質分解方法は、前記本発明に係る酸化チタン粒子に励起光照射下、汚染物質を接触させて該汚染物質を分解、浄化する構成なので、高効率で光触媒作用を発揮する本発明の酸化チタン粒子によって高効率で汚染物質を分解、浄化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の製造方法に用いられる酸化チタン製造装置を例示する構成図である。
【図2】本発明粒子と市販粒子の比表面積値とTi3+密度の関係を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例の結果を示し、本発明粒子と市販粒子の比表面積値とCO発生速度の関係を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の酸化チタン粒子は、結晶性が高く、酸化チタン粒子表面の欠陥密度が従来の市販の酸化チタン粒子に比べて少ないことを特徴としている。
非特許文献2に記載されているように、光触媒作用は酸化チタン粒子表面で起こるため、酸化チタン粒子表面のTi3+量を比較することで再結合中心となる欠陥量を比較することができ、結晶性の良し悪しを定義できる。Ti3+量の比較は、次の方法で実施できる。内径φ15mmの密閉容器に無酸素下、例えば窒素やアルゴン雰囲気中で10vol%トリエタノールアミン水溶液5mLと酸化チタン粒子50mgを入れ、懸濁させた状態で波長365nmの紫外光を15mW/cmの照度で十分な時間照射することで、欠陥サイト(Ti4+)は還元されてTi3+となる。ここに1mol/Lメチルビオロゲン水溶液を50μL添加すると、Ti3+からMV2+に電子移動が起こり、Ti3+と等量のMV・ラジカルが生成し、溶液は青色を帯びるため、溶液の吸光度を測定することでTi3+量を算出することができる。
【0013】
ここで算出されるTi3+量は酸化チタンの内部と表面に存在する欠陥量の和である。
前記の実験条件のように酸化チタン粒子重量を揃えて比較した場合、表面欠陥量は全欠陥量から内部欠陥量を差し引いたものであり、比表面積に比例する。前記の方法で市販の酸化チタン粒子(市販粒子1〜7)と本発明の酸化チタン粒子(本発明粒子)についてTi3+量を算出し、比表面積を横軸、Ti3+量を縦軸にとったグラフを図2に示す。市販粒子と本発明の粒子のいずれの場合でも比表面積が0におけるTi3+量の外挿値はほぼ8μmol/gであり、これが内部欠陥量に相当する。Ti3+量からこの内部欠陥量を差し引いた表面欠陥量は、市販粒子と本発明の粒子のいずれの場合でも比表面積にほぼ比例して増大したが、その傾き、すなわち表面欠陥密度が市販粒子について1.2μmol/m程度であるのに対し、本発明の粒子の酸化チタン粒子の表面欠陥密度は0.7μmol/m以下であることを特徴としており、結晶性が非常に高い酸化チタン粒子であると言える。
【0014】
これらの市販粒子と本発明粒子について、以下に示す方法で酢酸水溶液の分解により光触媒作用を比較してみた。内径φ15mmの密閉容器に5vol%酢酸水溶液5mLと酸化チタン粒子50mgを入れ、懸濁させた状態で波長365nmの紫外光を15mW/cmの照度で照射し、1時間あたりに発生する二酸化炭素(CO)量で比較した。市販の酸化チタン粒子(市販サンプル1〜10)と本発明粒子(10面体粒子)とは、それぞれ図3に示す特性を示した。この実験条件では紫外線照射面積が一定であるため、酸化チタン粒子が受け取る励起光量が一定であり、分解量は分解対象物に対する吸着能で決定される。したがって市販粒子のような従来の酸化チタン粒子では、二酸化炭素の発生量は酸化チタン粒子の比表面積値に比例することが知られているが、本発明の酸化チタン粒子は結晶性が高く、電子・ホールの再結合を抑制し、高効率で光触媒作用を示すと考えられ、実際に分解実験を行った結果、同等の比表面積値の市販粒子に比べ2〜3倍の酢酸分解能を示した。
【0015】
次に、本発明の酸化チタン粒子の製造方法について説明する。
図1は本発明の製造方法において好適に用いられる酸化チタン粒子製造装置を例示する構成図であり、図1中符号1は石英ガラス管、2は酸水素バーナー、3及び4は配管、5はチタン化合物、6はバグフィルター、7はバブラーである。
反応合成管となる石英ガラス管1の下方には酸水素バーナー2が設けられている。この石英ガラス管1の入口側には、チタン化合物5を入れたバブラー7に接続されてArガスとともに気化したチタン化合物5が供給される管路3と、酸素源から酸素(O)を供給する管路4が接続されている。また石英ガラス管1の出口側は、生成した酸化チタン粒子を捕集するためのバグフィルター6を介して排気系に接続されている。
【0016】
原料としては、四塩化チタン(TiCl)などのチタン化合物を用い、バブリングもしくはベイキングによって気相供給できる。原料は反応酸素と合流させ、反応合成管である石英ガラス管1に導入する。この原料には、可視光励起可能な光触媒の製造や分解力の調整を目的として、酸化チタンに、例えばP,N,Si,Bなどのドーパントを添加することができる。ドーパントを添加する場合、原料とドーパントを配管中で合流させ、石英ガラス管1に導入することができる。
【0017】
原料及び反応酸素を石英ガラス管1に導入し、この石英ガラス管1を外部より酸水素バーナー2の火炎で熱し、反応熱を与えることで酸化チタン粒子を合成する。例えば、四塩化チタンを原料に用いた場合、合成温度850℃以上で90%以上の反応率となる。また合成温度1500℃以上では、酸化チタン粒子の焼結が始まって、粒子の比表面積が小さくなるため、合成温度850〜1500℃の範囲内で合成を行うことが望ましい。本例示では反応合成管として石英ガラス管1を用いているが、熱的及び化学的に安定な他の材料、例えばアルミナのような熱的及び化学的に安定な材質のチューブであれば利用可能である。反応合成管のサイズは、合成管内径がφ50mm以上であると反応合成管内部の径方向温度分布が大きくなり、酸化チタン粒子の粒径分布が大きくなるので望ましくない。また反応合成管の内径が小さいと管内流速が速くなり、反応効率が落ちるので、反応合成管の内径はφ10mm以上が望ましい。また、原料及び反応酸素量を減らして管内流速を遅くすると、合成量が落ち、工業的に望ましくない。
【0018】
反応合成管内の原料及び反応酸素の流速が速い方がヒートゾーン通過にかかる時間、すなわち結晶成長する時間が短くなり、粒径の小さな酸化チタン粒子を得ることができる。
しかし、流速が速くなりすぎると、反応効率が大幅に落ちるので、工業的に望ましくない。四塩化チタンを原料に用い、φ32mm×2.5tの石英ガラス管を反応合成管に用い、合成温度を1230℃に設定した場合、流速150〜1500mm/minの範囲内とするのが望ましい。
【0019】
前記例示では酸水素バーナー2を反応熱源に用いているが、酸水素バーナー2は発生熱量が高く、電気ヒーターに比べ、局所的な加熱が可能である。そのため、均一核生成に必要な熱エネルギーを容易に与えることができ、また、ヒートゾーンが狭くなることも加わり、酸化チタンの結晶成長を抑制することができる。また容易に原子の拡散移動に必要な高温を得ることができ、結晶性の高い酸化チタン粒子を合成することができる。
【0020】
また、石英ガラス管1をガラス旋盤に固定し、回転させることで周方向の温度分布を小さくできる。回転速度は20〜70rpmが望ましい。
【0021】
合成した酸化チタン粒子を回収する方法としては、ターゲットへの堆積や、フィルターでの回収が適している。ターゲットへの堆積方法は、サーモフォレシス効果を利用し、反応合成管として用いた石英ガラス管1の下流部分に付着させる方法が有効である。石英ガラス管1の合成部分は、1000℃程度まで局所的に加熱されており、下流の加熱されていない部分は数十℃程度であり、効果的にサーモフォレシス効果が作用するので適している。また、堆積部分を水、または窒素などの気体で冷却すると、さらに堆積効率は高くなる。さらに、熱交換作用の大きなHeガスを原料及び反応酸素に混合すると、サーモフォレシス効果が高まり、堆積効率が高くなる。
【0022】
フィルターでの回収方法は、合成される酸化チタン微粒子の粒径が数nm〜数十nm程度であり、フィルターは目詰まりを起こしやすい。そのため、例えば、圧縮ガス(空気、窒素など)でフィルターに衝撃を与えて目詰まりした粒子を払い落とす機構を備えたバグフィルターや、機械的に目詰まりを叩き落とす機構を備えたバグフィルターを用いることが目詰まり対策に効果的である。また、前記サーモフォレシス効果による堆積とバグフィルターによる捕集とを直列に配置して、両方で酸化チタン粒子を回収すると、高い回収効率が得られるので望ましい。
【0023】
この製造方法で得られる酸化チタン粒子の結晶系はアナターゼ型であり、(001)面と(101)面からなる10面体構造をとることを特徴としている。
【0024】
本発明はまた、前述した本発明に係る酸化チタン粒子を含む光触媒塗料を提供する。この光触媒塗料は、前記酸化チタン粒子と、塗料成分として従来公知のバインダーや溶剤、その他の適当な添加成分を加えて調製することができ、配合するバインダー樹脂や溶剤の種類によって水性塗料、油性塗料などとすることができる。この光触媒塗料は、該塗料を被塗装面に塗布し、得られる乾燥塗膜表面に光触媒として必要十分な量の前記酸化チタン粒子が存在するように酸化チタン粒子の配合量を設定することが望ましい。本発明の光触媒塗料は、前記本発明の酸化チタン粒子を含むものなので、高効率で光触媒作用を発揮する塗膜を形成することができる。
【0025】
本発明はまた、本発明の汚染物質分解方法は、前記本発明に係る酸化チタン粒子に励起光照射下、汚染物質を接触させて該汚染物質を分解、浄化する汚染物質分解方法を提供する。この汚染物質分解方法において分解可能な汚染物質としては、水(排水等)や空気などの流体に含まれる各種の汚染物質が挙げられ、例えば、窒素酸化物(NOx)の分解や水質汚濁を生じる有機溶剤の分解、環境ホルモンの分解、レジオネラ菌などの殺菌、ウイルスの分解などが挙げられる。酸化チタン粒子に励起光照射下、汚染物質を接触させるための装置構成は限定されず、例えば、酸化チタン粒子を含む塗膜を形成した多数のフィンや管などの基材に紫外光などの励起光を照射しながら汚染物質を含む流体を流す構造や、部分的に漏光するように加工した光ファイバの表面に酸化チタン粒子を塗布し、この光ファイバに紫外光などの励起光を入射しつつ表面の酸化チタン塗膜に汚染物質を含む流体を接触させる構造などが好ましい。本発明の汚染物質分解方法は、高効率で光触媒作用を発揮する本発明の酸化チタン粒子によって高効率で汚染物質を分解、浄化することができる。
【実施例】
【0026】
[実施例1]
ガラス旋盤にφ40mmの石英ガラス管を設置し、45rpmで回転させた。そこに四塩化チタン蒸気50sccmと酸素1200sccmを導入し、石英ガラス管の外部から酸水素バーナー炎で1300℃で加熱し、酸化チタン粒子を合成した。合成した酸化チタン粒子はバグフィルターで回収した。回収した酸化チタンは10面体形状であり、BET法により比表面積を測定したところ、10.2m/gであった。
【0027】
[実施例2]
ガラス旋盤にφ40mmの石英ガラス管を設置し、45rpmで回転させた。そこに四塩化チタン蒸気20sccmと酸素1200sccmを導入し、石英ガラス管の外部から酸水素バーナー炎で1300℃で加熱し、酸化チタン粒子を合成した。合成した酸化チタン粒子はバグフィルターで回収した。回収した酸化チタンは10面体形状であり、BET法により比表面積を測定したところ、32.4m/gであった。
【0028】
[実施例3及び比較例1]
実施例1及び2で得られた酸化チタン粒子と、合成温度条件とガス条件を変更し、同様の製法で得られた4種、合計6種の酸化チタン粒子(本発明粒子1〜6)について結晶性の評価を行った。SEMとXRDで確認したところ、これらの本発明粒子1〜6は10面体形状のアナターゼ型酸化チタン粒子からなることを確認した。
また市販の酸化チタン粒子(市販粒子1〜8)についても、結晶性の評価を行い比較した。内径φ15mmの密閉容器に窒素雰囲気下で10vol%トリエタノールアミン水溶液5mLと酸化チタン粒子50mgを入れ、懸濁させた状態で波長365nmの紫外光を15mW/cmの照度で48時間照射した。ここに1mol/Lメチルビオロゲン水溶液を50μL添加し、酸化チタン粒子を遠心分離した後、溶液の606nmにおける吸光度を測定した。MV・ラジカルの吸光係数を13700mol−1Lcm−1とし、酸化チタン粒子表面のTi3+密度を算出し比較した。結果を表1に示す。
【0029】
【表1】

【0030】
表1から、市販粒子1〜8の表面欠陥密度は1.2μmol/m程度であるのに対し、本発明粒子1〜6の表面欠陥密度は0.7μmol/m以下となった。
【0031】
[実施例4及び比較例2]
実施例1及び2で得られた酸化チタン粒子と、合成温度条件とガス条件を変更し、同様の製法で得られた2種、合計4種の酸化チタン粒子と市販の酸化チタン粒子について酢酸分解を行い、光触媒作用を比較した。それぞれの酸化チタン粒子50mgを内径φ15mmの密閉容器に入れ、5vol%酢酸水溶液5mLに懸濁させ、懸濁させた状態で波長365nmの紫外光を15mW/cmの照度で照射し、1時間あたりに発生する二酸化炭素(CO)量をガスクロマトグラフィーで定量した。横軸に比表面積、縦軸に二酸化炭素発生速度をとったグラフを図3に示す。なお、図3において、本発明の4種類の粒子は「●10面体粒子」としてプロットし、市販の酸化チタン粒子は「□市販サンプル1〜10」としてプロットしてある。
図3のグラフから、本発明の酸化チタン粒子は、同等の比表面積値の市販粒子に比べ、2〜3倍の酢酸分解能を有することがわかる。
【符号の説明】
【0032】
1…石英ガラス管(反応合成管)、2…酸水素バーナー、3,4…配管、5…チタン化合物、6…バグフィルター、7…バブラー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内径φ15mmの密閉容器に無酸素下で10vol%トリエタノールアミン水溶液5mLと酸化チタン粒子50mgを入れ、懸濁させた状態で波長365nmの紫外光を照射することで測定される酸化チタン粒子表面に生成するTi3+密度が0.7μmol/m以下であるか否かを評価することを特徴とする酸化チタン粒子の結晶性評価方法。
【請求項2】
前記酸化チタン粒子が光触媒活性を有する請求項1に記載の酸化チタン粒子の結晶性評価方法。
【請求項3】
内径φ15mmの密閉容器に無酸素下で10vol%トリエタノールアミン水溶液5mLと酸化チタン粒子50mgを入れ、懸濁させた状態で波長365nmの紫外光を照射することで測定される酸化チタン粒子表面に生成するTi3+密度が0.7μmol/m以下であるか否かを測定することを特徴とする酸化チタン粒子の表面欠陥密度測定方法。
【請求項4】
前記酸化チタン粒子が光触媒活性を有する請求項3に記載の酸化チタン粒子の表面欠陥密度測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−148697(P2011−148697A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−82055(P2011−82055)
【出願日】平成23年4月1日(2011.4.1)
【分割の表示】特願2004−233501(P2004−233501)の分割
【原出願日】平成16年8月10日(2004.8.10)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成16年3月11日 社団法人日本化学会発行の「日本化学会第84春季年会 講演予稿集1」に発表
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】