酸化脂質、ならびに炎症性の疾患および障害の治療におけるその使用
【課題】経口投与、静脈内投与、腹腔内投与および粘膜投与によって誘導される、増強された代謝安定性および効率的な寛容化免疫原性を示し、内因性の酸化脂質に関連する炎症を治療または防止するのに有用な、新規で、十分に規定される合成された酸化リン脂質誘導体および関連した物質を提供する。
【解決手段】1−ヘキサデシル−2−(4’−カルボキシ−ブチル)−sn−グリセロ−3−ホスホコリンおよび3−ヘキサデシル−2−(4’−カルボキシ−ブチル)−sn−グリセロ−1−ホスホコリンに代表される化合物、その薬学的に受容可能な塩、水和物または溶媒和物。
【解決手段】1−ヘキサデシル−2−(4’−カルボキシ−ブチル)−sn−グリセロ−3−ホスホコリンおよび3−ヘキサデシル−2−(4’−カルボキシ−ブチル)−sn−グリセロ−1−ホスホコリンに代表される化合物、その薬学的に受容可能な塩、水和物または溶媒和物。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の一般式Iを有する化合物、その薬学的に受容可能な塩、水和物または溶媒和物:
式中、
nは3である;
B1、B2、およびBnのそれぞれは、酸素である;
A1およびA2のそれぞれは、CH2である;
Yは、ホスホリルコリンから誘導される一価の基である;かつ
X1およびX2のそれぞれは独立して、下記の一般式IIを有する飽和炭化水素または不飽和炭化水素である:
(式中、
mは1〜26の整数である;
X1中のZは水素であり、X2のZは、下記の基からなる群から選択される:
[式中、
Wは、酸素である]);
かつ
R’’ およびR’’’のそれぞれは、メチルおよびエチルからなる群から選択される;かつ
R1、R’1、R2、…、Rn、R’nのそれぞれ、ならびに、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mのそれぞれは独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環、ハロ、トリハロメチル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、ホスホナート、ホスファート、ホスフィニル、スルホニル、スルフィニル、スルホンアミド、アミド、カルボニル、チオカルボニル、C−カルボキシ、O−カルボキシ、C−カルバマート、N−カルバマート、C−チオカルボキシ、S−チオカルボキシおよびアミノからなる群から選択され、あるいは、R1、R’1、R2、…、RnおよびR’nの少なくとも2つ、ならびに/または、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mの少なくとも2つは、少なくとも1つの4員または5員または6員の芳香族環、複素芳香族環、脂環状環またはヘテロ脂環状環を形成し、ならびに/または、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mの少なくとも2つは、Ca〜Cmの少なくとも2つの隣接する原子に結合された二重結合または三重結合を形成する;かつ
C1、C2、…、Cnのそれぞれ、ならびに、Ca、Cb、…、Cm−1およびCmのそれぞれはキラルまたは非キラルな炭素原子であり、それぞれのキラルな炭素原子はS−配置および/またはR−配置を有する。
【請求項2】
X1は、前記一般式IIを有する飽和炭化水素であり;
X2は、前記一般式IIを有する飽和炭化水素であり、式中、Zは
である
ことを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
X1は、前記一般式IIを有する飽和炭化水素であり、式中、mは15に等しく;かつ
X2は、前記一般式IIを有する飽和炭化水素であり、式中、mは3に等しいことを特徴とする請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R1、R’1、R2、…、Rn、R’nのそれぞれ、ならびに、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mのそれぞれは水素であることを特徴とする請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
C2は、S−配置またはR−配置を有するキラルな炭素原子であることを特徴とする請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
化合物は、1−ヘキサデシル−2−(4’−カルボキシ−ブチル)−sn−グリセロ−3−ホスホコリンおよび3−ヘキサデシル−2−(4’−カルボキシ−ブチル)−sn−グリセロ−1−ホスホコリンからなる群から選択されることを特徴とする請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
以下の式を有することを特徴とする請求項4に記載の化合物:
【請求項8】
以下の式を有することを特徴とする請求項4に記載の化合物:
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を有効成分として含み、かつ、薬学的に受容可能なキャリアを含む、内因性の酸化脂質に関連する炎症の治療または防止において使用するための薬学的組成物であって、前記炎症が、慢性関節リウマチ、およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される疾患または障害に関連することを特徴とする薬学的組成物。
【請求項10】
酸化脂質に関連する炎症を治療または防止することができる少なくとも1つのさらなる化合物をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の薬学的組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1つのさらなる化合物は、HMGCoAレダクターゼ阻害剤(スタチン)、粘膜アジュバント、コルチコステロイド、ステロイド系抗炎症性薬物、非ステロイド系抗炎症性薬物、鎮痛剤、増殖因子、トキシン、HSP、β−2−糖タンパク質I、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、ペルオキシソーム、増殖性活性化受容体(PPAR)アゴニスト、アテローム性動脈硬化防止薬、抗増殖性薬剤、エゼチミド、ニコチン酸、スクアレン阻害剤、ApoE Milano、ならびにそれらの任意の誘導体およびアナログからなる群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の薬学的組成物。
【請求項12】
内因性の酸化脂質に関連する炎症を治療または防止するための医薬の製造方法であって、前記炎症が、慢性関節リウマチ、およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される疾患または障害に関連する場合において、前記方法が、原料として、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物を使用することを特徴とする方法。
【請求項13】
内因性の酸化脂質に関連する炎症を治療または防止するための医薬の製造方法であって、前記炎症が、慢性関節リウマチに関連する場合において、前記方法が、原料として、下記の一般式Iを有する少なくとも1つの酸化脂質、その薬学的に受容可能な塩、水和物または溶媒和物を使用することを特徴とする方法:
式中、
nは3である;
B1、B2、およびBnのそれぞれは、酸素である;
A1およびA2のそれぞれは独立して、CH2およびC=Oからなる群から選択される;
Yは、リン酸から誘導される一価の基、ホスホリルコリンから誘導される一価の基、ホスホリルエタノールアミンから誘導される一価の基、ホスホリルセリンから誘導される一価の基、ホスホリルカルジオリピンから誘導される一価の基、ホスホリルイノシトールから誘導される一価の基、エチルホスホコリンから誘導される一価の基、ホスホリルメタノールから誘導される一価の基、ホスホリルエタノールから誘導される一価の基、ホスホリルプロパノールから誘導される一価の基、ホスホリルブタノールから誘導される一価の基、ホスホリルエタノールアミン−N−ラクトースから誘導される一価の基、ホスホエタノールアミン−N−[メトキシ(プロピレングリコール)]から誘導される一価の基、ホスホイノシトール−4−ホスファートから誘導される一価の基、ホスホイノシトール−4,5−ビホスホナートから誘導される一価の基、ピロホスファートから誘導される一価の基、ホスホエタノールアミン−ジエチレントリアミン−ペンタアセタートから誘導される一価の基、ジニトロフェニル−ホスホエタノールアミンから誘導される一価の基およびホスホグリセロールから誘導される一価の基からなる群から選択される;かつ
X1およびX2のそれぞれは独立して、下記の一般式IIを有する飽和炭化水素または不飽和炭化水素である:
(式中、
mは1〜26の整数である;
Zは、下記の基からなる群から選択される:
[式中、
Wは、酸素である];かつ
X1およびX2の少なくとも1つは、前記一般式IIを有し、式中、Zは水素ではない);
かつ
R’’ およびR’’’のそれぞれは、メチルおよびエチルからなる群から選択される;かつ
R1、R’1、R2、…、Rn、R’nのそれぞれ、ならびに、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mのそれぞれは独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環、ハロ、トリハロメチル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、ホスホナート、ホスファート、ホスフィニル、スルホニル、スルフィニル、スルホンアミド、アミド、カルボニル、チオカルボニル、C−カルボキシ、O−カルボキシ、C−カルバマート、N−カルバマート、C−チオカルボキシ、S−チオカルボキシおよびアミノからなる群から選択され、あるいは、R1、R’1、R2、…、RnおよびR’nの少なくとも2つ、ならびに/または、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mの少なくとも2つは、少なくとも1つの4員または5員または6員の芳香族環、複素芳香族環、脂環状環またはヘテロ脂環状環を形成し、ならびに/または、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mの少なくとも2つは、Ca〜Cmの少なくとも2つの隣接する原子に結合された二重結合または三重結合を形成する;かつ
C1、C2、…、Cnのそれぞれ、ならびに、Ca、Cb、…、Cm−1およびCmのそれぞれはキラルまたは非キラルな炭素原子であり、それぞれのキラルな炭素原子はS−配置および/またはR−配置を有する。
【請求項14】
A1およびA2の少なくとも1つはCH2であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記A1およびA2の少なくとも1つは、前記一般式IIを有するX1またはX2に連結され、式中、Zは水素ではないことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
A2がCH2であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
A1およびA2のそれぞれがCH2であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項18】
X2は、前記一般式IIを有し、式中、Zは水素ではないことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記酸化脂質は、1−パルミトイル−2−アゼラオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン、1−ヘキサデシル−2−アゼラオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン、および1−パルミトイル−2−グルタロイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(PGPC)からなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記炎症を治療または防止することができる少なくとも1つのさらなる化合物をさらに原料として使用することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つのさらなる化合物は、HMGCoAレダクターゼ阻害剤(スタチン)、粘膜アジュバント、コルチコステロイド、ステロイド系抗炎症性薬物、非ステロイド系抗炎症性薬物、鎮痛剤、増殖因子、トキシン、HSP、β−2−糖タンパク質I、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、ペルオキシソーム増殖性活性化受容体(PPAR)アゴニスト、アテローム性動脈硬化防止薬、抗増殖性薬剤、エゼチミド、ニコチン酸、スクアレン阻害剤、ApoE Milano、ならびにそれらの任意の誘導体およびアナログからなる群から選択されることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
インターロイキン−10のレベルを増大させるための医薬の製造方法であって、原料として、請求項13に示される一般式Iを有する少なくとも1つの酸化脂質を使用することを特徴とする方法。
【請求項23】
インターロイキン−10のレベルを増大させることが有益である疾患または障害の治療において使用するための医薬の製造方法であって、原料として、請求項13に示される一般式Iを有する少なくとも1つの酸化脂質を使用することを特徴とする方法。
【請求項24】
インターロイキン−12、インターフェロン−γおよび血清アミロイドAからなる群から選択されるタンパク質のレベルを減少させるための医薬の製造方法であって、原料として、請求項13に示される一般式Iを有する少なくとも1つの酸化脂質を使用することを特徴とする方法。
【請求項25】
インターロイキン−12、インターフェロン−γおよび血清アミロイドAからなる群から選択されるタンパク質のレベルを減少させることが有益である疾患または障害の治療において使用するための医薬の製造方法であって、原料として、請求項13に示される一般式Iを有する少なくとも1つの酸化脂質を使用することを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を有効成分として含み、かつ、薬学的に受容可能なキャリアを含む、インターロイキン−10のレベルを増大させるための薬学的組成物。
【請求項27】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を有効成分として含み、かつ、薬学的に受容可能なキャリアを含む、インターロイキン−10のレベルを増大させることが有益である疾患または障害の治療において使用するための薬学的組成物。
【請求項28】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を有効成分として含み、かつ、薬学的に受容可能なキャリアを含む、インターロイキン−12、インターフェロン−γおよび血清アミロイドAからなる群から選択されるタンパク質のレベルを減少させるための薬学的組成物。
【請求項29】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を有効成分として含み、かつ、薬学的に受容可能なキャリアを含む、インターロイキン−12、インターフェロン−γおよび血清アミロイドAからなる群から選択されるタンパク質のレベルを減少させることが有益である疾患または障害の治療において使用するための薬学的組成物。
【請求項1】
下記の一般式Iを有する化合物、その薬学的に受容可能な塩、水和物または溶媒和物:
式中、
nは3である;
B1、B2、およびBnのそれぞれは、酸素である;
A1およびA2のそれぞれは、CH2である;
Yは、ホスホリルコリンから誘導される一価の基である;かつ
X1およびX2のそれぞれは独立して、下記の一般式IIを有する飽和炭化水素または不飽和炭化水素である:
(式中、
mは1〜26の整数である;
X1中のZは水素であり、X2のZは、下記の基からなる群から選択される:
[式中、
Wは、酸素である]);
かつ
R’’ およびR’’’のそれぞれは、メチルおよびエチルからなる群から選択される;かつ
R1、R’1、R2、…、Rn、R’nのそれぞれ、ならびに、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mのそれぞれは独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環、ハロ、トリハロメチル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、ホスホナート、ホスファート、ホスフィニル、スルホニル、スルフィニル、スルホンアミド、アミド、カルボニル、チオカルボニル、C−カルボキシ、O−カルボキシ、C−カルバマート、N−カルバマート、C−チオカルボキシ、S−チオカルボキシおよびアミノからなる群から選択され、あるいは、R1、R’1、R2、…、RnおよびR’nの少なくとも2つ、ならびに/または、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mの少なくとも2つは、少なくとも1つの4員または5員または6員の芳香族環、複素芳香族環、脂環状環またはヘテロ脂環状環を形成し、ならびに/または、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mの少なくとも2つは、Ca〜Cmの少なくとも2つの隣接する原子に結合された二重結合または三重結合を形成する;かつ
C1、C2、…、Cnのそれぞれ、ならびに、Ca、Cb、…、Cm−1およびCmのそれぞれはキラルまたは非キラルな炭素原子であり、それぞれのキラルな炭素原子はS−配置および/またはR−配置を有する。
【請求項2】
X1は、前記一般式IIを有する飽和炭化水素であり;
X2は、前記一般式IIを有する飽和炭化水素であり、式中、Zは
である
ことを特徴とする請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
X1は、前記一般式IIを有する飽和炭化水素であり、式中、mは15に等しく;かつ
X2は、前記一般式IIを有する飽和炭化水素であり、式中、mは3に等しいことを特徴とする請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
R1、R’1、R2、…、Rn、R’nのそれぞれ、ならびに、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mのそれぞれは水素であることを特徴とする請求項3に記載の化合物。
【請求項5】
C2は、S−配置またはR−配置を有するキラルな炭素原子であることを特徴とする請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
化合物は、1−ヘキサデシル−2−(4’−カルボキシ−ブチル)−sn−グリセロ−3−ホスホコリンおよび3−ヘキサデシル−2−(4’−カルボキシ−ブチル)−sn−グリセロ−1−ホスホコリンからなる群から選択されることを特徴とする請求項4に記載の化合物。
【請求項7】
以下の式を有することを特徴とする請求項4に記載の化合物:
【請求項8】
以下の式を有することを特徴とする請求項4に記載の化合物:
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を有効成分として含み、かつ、薬学的に受容可能なキャリアを含む、内因性の酸化脂質に関連する炎症の治療または防止において使用するための薬学的組成物であって、前記炎症が、慢性関節リウマチ、およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される疾患または障害に関連することを特徴とする薬学的組成物。
【請求項10】
酸化脂質に関連する炎症を治療または防止することができる少なくとも1つのさらなる化合物をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の薬学的組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1つのさらなる化合物は、HMGCoAレダクターゼ阻害剤(スタチン)、粘膜アジュバント、コルチコステロイド、ステロイド系抗炎症性薬物、非ステロイド系抗炎症性薬物、鎮痛剤、増殖因子、トキシン、HSP、β−2−糖タンパク質I、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、ペルオキシソーム、増殖性活性化受容体(PPAR)アゴニスト、アテローム性動脈硬化防止薬、抗増殖性薬剤、エゼチミド、ニコチン酸、スクアレン阻害剤、ApoE Milano、ならびにそれらの任意の誘導体およびアナログからなる群から選択されることを特徴とする請求項10に記載の薬学的組成物。
【請求項12】
内因性の酸化脂質に関連する炎症を治療または防止するための医薬の製造方法であって、前記炎症が、慢性関節リウマチ、およびアテローム性動脈硬化症からなる群から選択される疾患または障害に関連する場合において、前記方法が、原料として、請求項1〜8のいずれかに記載の化合物を使用することを特徴とする方法。
【請求項13】
内因性の酸化脂質に関連する炎症を治療または防止するための医薬の製造方法であって、前記炎症が、慢性関節リウマチに関連する場合において、前記方法が、原料として、下記の一般式Iを有する少なくとも1つの酸化脂質、その薬学的に受容可能な塩、水和物または溶媒和物を使用することを特徴とする方法:
式中、
nは3である;
B1、B2、およびBnのそれぞれは、酸素である;
A1およびA2のそれぞれは独立して、CH2およびC=Oからなる群から選択される;
Yは、リン酸から誘導される一価の基、ホスホリルコリンから誘導される一価の基、ホスホリルエタノールアミンから誘導される一価の基、ホスホリルセリンから誘導される一価の基、ホスホリルカルジオリピンから誘導される一価の基、ホスホリルイノシトールから誘導される一価の基、エチルホスホコリンから誘導される一価の基、ホスホリルメタノールから誘導される一価の基、ホスホリルエタノールから誘導される一価の基、ホスホリルプロパノールから誘導される一価の基、ホスホリルブタノールから誘導される一価の基、ホスホリルエタノールアミン−N−ラクトースから誘導される一価の基、ホスホエタノールアミン−N−[メトキシ(プロピレングリコール)]から誘導される一価の基、ホスホイノシトール−4−ホスファートから誘導される一価の基、ホスホイノシトール−4,5−ビホスホナートから誘導される一価の基、ピロホスファートから誘導される一価の基、ホスホエタノールアミン−ジエチレントリアミン−ペンタアセタートから誘導される一価の基、ジニトロフェニル−ホスホエタノールアミンから誘導される一価の基およびホスホグリセロールから誘導される一価の基からなる群から選択される;かつ
X1およびX2のそれぞれは独立して、下記の一般式IIを有する飽和炭化水素または不飽和炭化水素である:
(式中、
mは1〜26の整数である;
Zは、下記の基からなる群から選択される:
[式中、
Wは、酸素である];かつ
X1およびX2の少なくとも1つは、前記一般式IIを有し、式中、Zは水素ではない);
かつ
R’’ およびR’’’のそれぞれは、メチルおよびエチルからなる群から選択される;かつ
R1、R’1、R2、…、Rn、R’nのそれぞれ、ならびに、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mのそれぞれは独立して、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環、ハロ、トリハロメチル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、ホスホナート、ホスファート、ホスフィニル、スルホニル、スルフィニル、スルホンアミド、アミド、カルボニル、チオカルボニル、C−カルボキシ、O−カルボキシ、C−カルバマート、N−カルバマート、C−チオカルボキシ、S−チオカルボキシおよびアミノからなる群から選択され、あるいは、R1、R’1、R2、…、RnおよびR’nの少なくとも2つ、ならびに/または、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mの少なくとも2つは、少なくとも1つの4員または5員または6員の芳香族環、複素芳香族環、脂環状環またはヘテロ脂環状環を形成し、ならびに/または、Ra、R’a、Rb、R’b、…、Rm−1、R’m−1、RmおよびR’mの少なくとも2つは、Ca〜Cmの少なくとも2つの隣接する原子に結合された二重結合または三重結合を形成する;かつ
C1、C2、…、Cnのそれぞれ、ならびに、Ca、Cb、…、Cm−1およびCmのそれぞれはキラルまたは非キラルな炭素原子であり、それぞれのキラルな炭素原子はS−配置および/またはR−配置を有する。
【請求項14】
A1およびA2の少なくとも1つはCH2であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記A1およびA2の少なくとも1つは、前記一般式IIを有するX1またはX2に連結され、式中、Zは水素ではないことを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
A2がCH2であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
A1およびA2のそれぞれがCH2であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項18】
X2は、前記一般式IIを有し、式中、Zは水素ではないことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項19】
前記酸化脂質は、1−パルミトイル−2−アゼラオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン、1−ヘキサデシル−2−アゼラオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン、および1−パルミトイル−2−グルタロイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン(PGPC)からなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項20】
前記炎症を治療または防止することができる少なくとも1つのさらなる化合物をさらに原料として使用することを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項21】
前記少なくとも1つのさらなる化合物は、HMGCoAレダクターゼ阻害剤(スタチン)、粘膜アジュバント、コルチコステロイド、ステロイド系抗炎症性薬物、非ステロイド系抗炎症性薬物、鎮痛剤、増殖因子、トキシン、HSP、β−2−糖タンパク質I、コレステリルエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤、ペルオキシソーム増殖性活性化受容体(PPAR)アゴニスト、アテローム性動脈硬化防止薬、抗増殖性薬剤、エゼチミド、ニコチン酸、スクアレン阻害剤、ApoE Milano、ならびにそれらの任意の誘導体およびアナログからなる群から選択されることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
インターロイキン−10のレベルを増大させるための医薬の製造方法であって、原料として、請求項13に示される一般式Iを有する少なくとも1つの酸化脂質を使用することを特徴とする方法。
【請求項23】
インターロイキン−10のレベルを増大させることが有益である疾患または障害の治療において使用するための医薬の製造方法であって、原料として、請求項13に示される一般式Iを有する少なくとも1つの酸化脂質を使用することを特徴とする方法。
【請求項24】
インターロイキン−12、インターフェロン−γおよび血清アミロイドAからなる群から選択されるタンパク質のレベルを減少させるための医薬の製造方法であって、原料として、請求項13に示される一般式Iを有する少なくとも1つの酸化脂質を使用することを特徴とする方法。
【請求項25】
インターロイキン−12、インターフェロン−γおよび血清アミロイドAからなる群から選択されるタンパク質のレベルを減少させることが有益である疾患または障害の治療において使用するための医薬の製造方法であって、原料として、請求項13に示される一般式Iを有する少なくとも1つの酸化脂質を使用することを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を有効成分として含み、かつ、薬学的に受容可能なキャリアを含む、インターロイキン−10のレベルを増大させるための薬学的組成物。
【請求項27】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を有効成分として含み、かつ、薬学的に受容可能なキャリアを含む、インターロイキン−10のレベルを増大させることが有益である疾患または障害の治療において使用するための薬学的組成物。
【請求項28】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を有効成分として含み、かつ、薬学的に受容可能なキャリアを含む、インターロイキン−12、インターフェロン−γおよび血清アミロイドAからなる群から選択されるタンパク質のレベルを減少させるための薬学的組成物。
【請求項29】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の化合物を有効成分として含み、かつ、薬学的に受容可能なキャリアを含む、インターロイキン−12、インターフェロン−γおよび血清アミロイドAからなる群から選択されるタンパク質のレベルを減少させることが有益である疾患または障害の治療において使用するための薬学的組成物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14a】
【図14b】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2013−79247(P2013−79247A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−258496(P2012−258496)
【出願日】平成24年11月27日(2012.11.27)
【分割の表示】特願2006−531006(P2006−531006)の分割
【原出願日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(503179263)ヴァスキュラー バイオジェニックス リミテッド (12)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年11月27日(2012.11.27)
【分割の表示】特願2006−531006(P2006−531006)の分割
【原出願日】平成16年5月27日(2004.5.27)
【出願人】(503179263)ヴァスキュラー バイオジェニックス リミテッド (12)
【Fターム(参考)】
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