説明

酸性スフィンゴミエリナーゼ欠乏症に対する用量漸増酵素補充療法

本発明は、酸性スフィンゴミエリナーゼ欠乏症(ASMD)、具体的にはニーマン・ピック病(NPD)の非神経学的兆候、特定の実施態様ではNPD B型亜を持つヒト被験者の治療のために酸性スフィンゴミエリナーゼ(ASM)を使用した用量漸増酵素補充療法に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸性スフィンゴミエリナーゼ欠乏症を持つヒト被験者を治療する方法であって、
(a)ヒト被験者の蓄積スフィンゴミエリン基質を減量するためのレジメンであって、
(i)酸性スフィンゴミエリナーゼ(ASM)の非毒性の初期低用量をヒト被験者に投与すること、
(ii)連続的により高い用量のASMをヒト被験者に投与し、ビリルビンの上昇または関連有害事象によって示される1つ以上の有害な副作用について、被験者を各連続用量の後にモニターすること、を含むレジメン、および
(b)被験者が忍容性を示した最高用量以下の用量を維持量として被験者に投与することを含む維持レジメン、を含む方法。
【請求項2】
ヒト被験者の酸性スフィンゴミエリナーゼ欠乏症治療用の酸性スフィンゴミエリナーゼ(ASM)であって、
(a)蓄積スフィンゴミエリン基質を減量するためのレジメンであって、
(i)酸性スフィンゴミエリナーゼ(ASM)の非毒性の初期低用量を投与すること、
(ii)連続的により高い用量のASMを投与し、ビリルビンの上昇または関連有害事象によって示される1つ以上の有害な副作用について、被験者を各連続用量の後にモニターすること、を含むレジメン、および
(b)被験者が忍容性を示した最高用量以下の用量を維持量として被験者に投与することを含む維持レジメン、で投与するよう調製されている、酸性スフィンゴミエリナーゼ。
【請求項3】
ASMが組み換えヒトASM(rhASM)である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
初期用量の範囲がrhASM 0.1mg/kg〜1mg/kgである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
初期用量がrhASM 0.1mg/kg〜0.5mg/kgである、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
初期用量がrhASM 0.1mg/kgである、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
以前の用量が投与されてから1週間、2週間、3週間または4週間後に、連続的漸増用量が投与される、請求項1または3〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
以前の用量が投与されてから1週間後に、連続的漸増用量が投与される、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
以前の用量が投与されてから2週間後に、連続的漸増用量が投与される、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
連続的漸増用量が以前の用量より約0.1〜1.0mg/kg高い、請求項7、8および9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
連続的漸増用量が以前の用量より0.1〜0.5mg/kg高い、請求項7、8および9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
ヒト被験者が忍容性を示した最高用量が1mg/kg〜3mg/kgである、請求項1および3〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
忍容性を示した最高用量がヒト被験者に維持量として投与される、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
維持量が、忍容性を示した最高用量未満の治療効果のある用量である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
維持レジメンの間に、ビリルビンの上昇または関連有害事象として示される1つ以上の有害な副作用について被験者をモニターし、維持量を調整することをさらに含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
維持量が被験者に2〜4週間ごとに投与される、請求項13〜15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
rhASMである、請求項2に記載のASM。
【請求項18】
初期用量の範囲がrhASM 0.1mg/kg〜1mg/kgである、請求項17に記載のrhASM。
【請求項19】
初期用量がrhASM 0.1mg/kg〜0.5mg/kgである、請求項17に記載のrhASM。
【請求項20】
初期用量がrhASM 0.1mg/kgである、請求項17に記載のrhASM。
【請求項21】
以前の用量が投与されてから1週間、2週間、3週間または4週間後に、連続的漸増用量が投与される、請求項2および17〜20のいずれか1項に記載のASM。
【請求項22】
以前の用量が投与されてから1週間後に、連続的漸増用量が投与される、請求項21に記載のASM。
【請求項23】
以前の用量が投与されてから2週間後に、連続的漸増用量が投与される、請求項21に記載のASM。
【請求項24】
連続的漸増用量が以前の用量より約0.1〜1.0mg/kg高い、請求項21、22および23のいずれか1項に記載のASM。
【請求項25】
連続的漸増用量が以前の用量より約0.1〜0.5mg/kg高い、請求項21、22および23のいずれか1項に記載のASM。
【請求項26】
ヒト被験者が忍容性を示した最高用量が1mg/kg〜3mg/kgである、請求項2および17〜26のいずれか1項に記載のASM。
【請求項27】
忍容性を示した最高用量がヒト被験者に維持量として投与される、請求項2および17〜26のいずれか1項に記載のASM。
【請求項28】
維持量が、忍容性を示した最高用量未満の治療効果のある用量である、請求項27に記載のASM。
【請求項29】
維持量が被験者に2〜4週間ごとに投与される、請求項27に記載のASM。
【請求項30】
酸性スフィンゴミエリナーゼ欠乏症を持つヒト被験者を治療する方法であって、
連続的用量での漸増用量レジメンでrhASMを投与することを含み、連続的用量が、
(a)0.1mg/kg、
(b)0.3mg/kg、および
(c)0.6mg/kg、
であり、ここでrhASMの各用量は少なくとも2回投与され、各用量は2週間ごとに投与され、次のレベルに用量を増加する前に、被験者は有毒な副作用についてモニターされる、ヒト被験者を治療する方法。
【請求項31】
漸増用量レジメンに1mg/kgの連続的用量をさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
漸増用量レジメンに2mg/kgの連続的用量をさらに含む、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
漸増用量レジメンに3mg/kgの連続的用量をさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
漸増用量レジメンで、連続的用量で投与するよう調製されたヒト被験者の酸性スフィンゴミエリナーゼ欠乏症の治療用のrhASMであって、
連続的用量が、
(a)0.1mg/kg、
(b)0.3mg/kg、および
(c)0.6mg/kg、
であり、ここで各用量は少なくとも2回投与され、各用量は2週間ごとに投与され、次のレベルに用量を増加する前に、被験者は有毒な副作用についてモニターされる、rhASM。
【請求項35】
漸増用量レジメンに1mg/kgの連続的用量をさらに含む、請求項34に記載のrhASM。
【請求項36】
漸増用量レジメンに2mg/kgの連続的用量をさらに含む、請求項35に記載のrhASM。
【請求項37】
漸増用量レジメンに3mg/kgの連続的用量をさらに含む、請求項36に記載のrhASM。
【請求項38】
用量が静脈内投与される、請求項1、3〜16および30〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項39】
用量が皮内、皮下または筋肉内投与される、請求項1、3〜16および30〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項40】
酸性スフィンゴミエリナーゼ欠乏症がニーマン・ピック病(NPD)A型である、請求項1、3〜16および30〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項41】
酸性スフィンゴミエリナーゼ欠乏症がNPD B型である、請求項1、3〜16および30〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項42】
ヒト被験者が、酸性スフィンゴミエリナーゼをコードしている遺伝子にミスセンス変異を持つ、請求項1、3〜16および30〜33に記載の方法。
【請求項43】
変異がL302P、H421YまたはR496Lである、請求項1、3〜16および30〜33のいずれか1項に記載の方法。
【請求項44】
ヒト被験者が、酸性スフィンゴミエリナーゼをコードしている遺伝子に変異を持ち、変異がΔR608である、請求項1、3〜16および30〜33に記載の方法。
【請求項45】
用量が静脈内投与される、請求項2、17〜29および34〜37のいずれか1項に記載のASM。
【請求項46】
用量が皮下または筋肉内投与される、請求項2、17〜29および34〜37のいずれか1項に記載のASM。
【請求項47】
酸性スフィンゴミエリナーゼ欠乏症がニーマン・ピック病(NPD)A型である、請求項2、17〜29および34〜37のいずれか1項に記載のASM。
【請求項48】
酸性スフィンゴミエリナーゼ欠乏症がNPD B型である、請求項2、17〜29および34〜37のいずれか1項に記載のASM。
【請求項49】
ヒト被験者が、酸性スフィンゴミエリナーゼをコードしている遺伝子にミスセンス変異を持つ、請求項2、17〜29および34〜37のいずれか1項に記載のASM。
【請求項50】
変異がL302P、H421YまたはR496Lである、請求項2、17〜29および34〜37のいずれか1項に記載のASM。
【請求項51】
ヒト被験者が、酸性スフィンゴミエリナーゼをコードしている遺伝子に変異を持ち、変異がΔR608である、請求項2、17〜29および34〜37のいずれか1項に記載のASM。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図5G】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−502933(P2013−502933A)
【公表日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−527054(P2012−527054)
【出願日】平成22年8月28日(2010.8.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/047057
【国際公開番号】WO2011/025996
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(502375437)マウント シナイ スクール オブ メディスン (11)
【出願人】(500034653)ジェンザイム・コーポレーション (37)
【Fターム(参考)】