説明

酸性果実用缶体の製造方法

【課題】錫の溶出量を低く抑えかつ低コストで長期保存可能な酸性果実缶用缶体の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る果実用缶体の製造方法は、天蓋、缶胴、及び底蓋からなる酸性果実缶用の缶体を製造する果実缶用缶体の製造方法であって、缶胴の接合時には缶胴内面は塗装されておらず、缶胴を接合後に缶胴内面の表面積の30〜100%を塗装及び焼付けする方法である。これにより、錫の溶出量を低く抑えかつ低コストで長期保存可能な酸性果実缶用缶体の提供が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パイナップル、チェリーなどに代表される酸性果実缶用の缶体の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、パイナップル、チェリーなどに代表される酸性果実には無塗装のブリキ缶が使用されてきた。これは、気密性、遮光性、長期の保存性、生産性、経済性、搬送性に優れているところによる。
【0003】
特に、素材であるブリキは金属素材であることから気密性、遮光性に優れ、さらに、缶体においても缶胴シーム部、蓋巻き締め部も気密性の高い構造となっており、缶体として高い気密性を確保できることから、従来から、酸性果実用の缶体としては、無塗装のブリキ缶が使用されてきた。
【0004】
また、上述の気密性、遮光性に加えて、長期の保存性を確保するためには、ブリキ表面の錫の役割が大きい。内容物の果実は充填時に缶内に混入する酸素や内容物自体に含まれる硝酸根のような酸化性物質により、酸化変敗される可能性がある。ところが、ブリキ表面の錫は酸素や酸化性物質の物質を還元し、錫自体は錫イオンとなり溶解することにより、果実の酸化変敗を防止し、長期保存を可能にしている。
【0005】
上述したように、ブリキ缶において錫は重要であるが、近年、缶内の錫溶出量の規制が行われるようになった。
【0006】
錫溶出量の低減に対しては、錫の溶出に関係する混入する酸素や内容物自体に含まれる硝酸根のような酸化性物質を低減する努力も行われている。混入する酸素に対しては、缶内の空気をスチームや窒素で置換して充填する方法が採用されている。また、硝酸根においては、起因となる肥料の施肥時期をコントロールして果実内の硝酸根量を低減している。
【0007】
素材であるブリキにおいても、ATC(Alloy Tin Couple)値は低Sn溶出性を示す指標といわれ、このATC値を低減(低Sn溶出化)するための方法としては、錫めっき後、溶融処理を行うことによって形成される錫と鉄素地との合金層(FeSn)を制御することが知られている。
【0008】
さらに、缶蓋には高価ではあるが錫の溶出の心配がない塗装板が採用されたり、あるいは、錫の溶出が時間とともに徐々に進行することから、賞味期限を短く設定するなど、各種管理や素材コストの上昇へとつながり、問題となっている。
【0009】
【非特許文献1】山崎方宏‘金属容器(1)3ピース缶’ 食品と容器 29,No.6,P284〜P294(1988)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
そこで、本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、錫の溶出量を低く抑えかつ低コストで長期保存可能な酸性果実缶用缶体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、種々検討を行い、酸性果実の長期保存には無塗装の錫メッキ部分が必要であり、かつ、錫の溶出量を低く抑えるためには無塗装部分を低減することが必要なことを知見し、このような部分塗装缶を安価に製造する方法について検討を行い、本発明に至ったものである。
【0012】
即ち本発明は、
(1)天蓋、缶胴、及び底蓋からなる酸性果実缶用の缶体を製造する果実缶用缶体の製造方法であって、前記缶胴の接合時には前記缶胴内面は塗装されておらず、前記缶胴を接合後に前記缶胴内面の表面積の30〜100%を塗装及び焼付けすることを特徴とする、果実缶用缶体の製造方法、
(2)前記缶体の素材が錫めっき鋼板であり、少なくとも前記缶体内面に相当する面側の錫付着量を1.0〜15g/mとすることを特徴とする、(1)に記載の果実缶用缶体の製造方法、
(3)前記缶胴内面の塗装厚みを2〜50μmとすることを特徴とする、(1)または(2)に記載の果実缶用缶体の製造方法、
である。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、錫の溶出量を低く抑えかつ低コストで長期保存可能な酸性果実缶用缶体の提供が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0015】
本発明で製造する缶体は上述したように、錫による内容物の変敗防止と錫溶出量の低減を両立する為、部分塗装缶とする。
【0016】
本発明は天蓋、缶胴、及び底蓋からなる缶体の製造方法である。缶胴を成型する接合方法としては、例えば、過去主流であった半田方式、現在の主流である電気抵抗シーム溶接などが好適である。また、本発明で製造する缶体は、レーザーによる接合方法にも対応可能である。
【0017】
先ず、缶胴の接合後に塗装をする理由について述べる。
【0018】
従来、半田や電気抵抗シーム溶接による缶胴に塗装鋼板を用いる場合には、接合予定部を除いて鋼板に予め塗料を塗装した塗装鋼板が使用される。この塗装鋼板はコーターや大板あるいは鋼帯の焼付け設備を有する専用の塗装ラインを通板して製造する必要があり、設備の固定費が大きくコストの高い素材を使用することになる。
【0019】
一方、缶胴への塗装は簡便なスプレーを用いて、塗料の塗布が可能であり、その後、小さな缶胴部を小型の加熱炉で焼付けを行うことが可能であり、低コスト化が可能である。
【0020】
従来より、接合後に接合部を補修塗装を行うことは行われていたが、それは、缶内面の面積の20%以下である。また、これとは別に腐食性の強い内容物に対して、缶内面に微小な塗膜キズなどの欠陥があっても缶体が腐食穿孔することがあるため、塗装板を用いて、缶胴を成型後にスプレー塗装することにより、塗装工程から製缶工程で発生する塗装欠陥を補修しようとする方法もあるが、これは缶胴接合時点で、塗装がなされている缶胴への塗装である(例えば、非特許文献1を参照)。
【0021】
また、缶胴の接合後に塗装をすることにより、塗装後の工程数が少なくなるため、加工疵が付き難くなる。
【0022】
缶胴の塗装部位は限定するものではない。接合部位に沿う形で上下に幅広く塗装することも可能であり、円周状に塗布することも可能である。
【0023】
もっとも好適な塗装は、缶胴の上下両端に無塗装の部分を残し、中央部を塗装する方法である。この利点は、一般に缶胴の高さ方向中央部には缶強度付与するためのビードを形成させており、このビード部分を塗装できるためである。ビード部分は加工により、ブリキの錫メッキ層に微細なクラックが発生することが多く、クラックを通して下層の合金層や地鉄と錫層が電池を形成し、錫の溶出を促進することが知られている。従って、このクラックを塗装で被覆できることは錫の溶出を押さえる上で有利である。
【0024】
また、上下両端に無塗装が存在することにより、充填缶の貯蔵時に缶の向きを制御する必要が無くなる利点がある。
【0025】
本発明では缶胴内面の表面積の30〜100%を塗装・焼付けする。塗装する面積が缶胴内面の表面積の30%未満では、錫の溶出量が内容物を保護するのに必要な量以上に多くなり、好ましくないためである。塗装する面積の上限は100%である。缶胴の塗装比率が高い場合(缶のサイズにもよるが、概ね60%程度以上の場合)には、錫による内容物の酸化変敗防止効果を考慮し、天蓋、地蓋の両方あるいはいずれかに無塗装の錫メッキ鋼板を用いる。
【0026】
本発明の塗装方法はスプレーによる塗布が簡便な設備でかつ作業性に優れる点で好ましい。ノズルを選択することによって、塗装面の形態を選定できる。また、溶接補修塗装ノズルとその他の部分用塗装ノズルとの複数のノズルを併用することも可能であり、塗膜厚みも溶接補修部分を厚く、その他の部分を薄く設定することも可能である。
【0027】
また、スプレーからの吐出を缶体位置の検出とタイマー制御とを用いることで缶体の上下両端を無塗装にすることも容易である。
【0028】
塗膜厚みについては、2〜50μmの範囲が好ましい。凹凸のある、溶接補修塗装は厚めに塗装を行い、平滑な部分は2〜10μm程度の薄めに塗装することが経済的である。塗膜厚み2μm未満では、その被覆が不十分となることが多く、塗膜欠陥となる場合が多く、50μm超では被覆は十分であり、それ以上増やしても経済的にも不利となり、また、塗装後のフランジ加工等で塗膜剥離や、蓋の捲締め不良を起こす可能性がある。
【0029】
塗料に関しては、食品衛生上の問題がなければ特に限定するものではなく、一般的に使用される、エポキシ−フェノール系塗料、エポキシ−アミノ系塗料、エポキシ−アクリル系塗料、エポキシ/アクリル/フェノール樹脂系塗料に代表されるエポキシ系塗料やポリエステル/アミノ樹脂系に代表されるポリエステル系塗料等が使用できる。エポキシ/フェノール樹脂塗料、エポキシ/アクリル/フェノール樹脂塗料、ポリエステル/アミノ樹脂塗料が塗装作業性、塗膜性能及びコストの面から望ましい。
【0030】
焼付け方法は、特に限定するものではないが、通常使用されている電気加熱炉、ガス燃焼型熱風加熱炉、赤外線加熱炉等を使用することができる。焼付け温度としては、ブリキを材料としていることから、220℃以下が望ましい。これは錫と鉄との合金化が進行しすぎて、その後の加工性に問題が生じることがあるためである。また、塗料の硬化反応を進行させ、塗膜としての十分な性能を発揮させるためには170℃以上が望ましい。また、焼付け時間は焼付け温度とも関係するが、170℃でも15分以下でよく、通常は10分間程度で十分である。生産性・設備を考慮すると、短時間が望ましいが、あまり短い時間では、塗料の硬化反応が不十分で、性能不良となる場合があり、また、高温で短時間の焼付けを行うにしても溶剤の突沸による塗膜ブリスターの発生も懸念されることから1.5分間は確保することが望ましい。
【0031】
また、上述の内面側の塗装と同時あるいは前後して、缶外面側の溶接補修等の塗装を行うこともなんら問題ない。
【0032】
缶胴用の素材は接合、内容物の保持性等から錫メッキ鋼板が望ましく、少なくとも缶内面に相当する面側の錫付着量が1.0〜15g/mであることが望ましい。1.0g/m未満では接合性、特に溶接の場合に高速での溶接が不安定になったり、内容物の保持性面からも塗装欠陥が存在した場合に鉄の溶出量が増加したり、穿孔腐食に至る危険性がある。一方、15g/m以上では接合、内容物の保持性の問題はないが、高価な錫を多量に使用することから経済的に不利となる。
【0033】
錫メッキ鋼板としては通常のブリキはもちろんのこと下地に微量のNiメッキをした錫メッキ鋼板を使用することも可能である。
【0034】
なお、天蓋、地蓋に使用する素材は、塗装アルミ板、塗装鋼板や錫メッキ鋼板のいずれでも用いることが可能である。但し、缶胴の塗装比率が高い場合には、錫による内容物の酸化変敗防止効果を考慮し、天蓋、地蓋の両方あるいはいずれかに無塗装の錫メッキ鋼板を用いることが好ましい。
【0035】
ビード成型はスプレー塗装・焼付け工程の前に実施しても、スプレー塗装・焼付け工程の後に実施してもどちらでも可能である。接合補修も同時に行う場合には、接合部の位置合わせを考慮すると接合直後にスプレー塗装・焼付けを行うことが簡便となる。
その後、片方の蓋を巻き締めた後、内容物を充填して、残りの蓋を巻き締める。
【実施例】
【0036】
以下に本発明の実施例及び比較例を述べる。尚、内容物としてパイナップルを充填し、地蓋巻き締め、105℃で殺菌の後、室温で3年間貯蔵した後に調査した缶において、錫の溶出量が150ppm以下のものを良好とした。また、以下の実施例及び比較例では、錫付着量は蛍光X線法を用いて測定した。即ち、ブリキ表面にX線を照射して、錫めっきの付着量に比例して放射される蛍光X線の量を増幅し、シンチレーションカウンターで測定し、校正曲線からメッキ付着量を求めた。さらに、塗膜厚みは、塗装板を切り出し、樹脂に埋め込んだ後、断面研磨し、光学顕微鏡により塗膜厚みを求めた。
【0037】
<実施例1>
直径87.3mm×高さ115.9mmの缶を作るに当たり、天蓋は易開缶性蓋とし、天蓋及び地蓋には板厚0.2mmの塗装ブリキを、缶胴には板厚0.2mm、缶内面側錫付着量が8.4g/m、缶外面側錫付着量が2.4g/mのブリキを素材とした。缶胴は溶接後、塗料が円周上に広がるスプレーノズルを使用し、缶体位置の検出センサーとタイマーとを組合わせ、上下両端にそれぞれ高さ23mm無塗装の部分を残し、高さ方向の中央部を塗装するように調整した。缶胴の内面の表面積の60.3%を塗装した。なお、塗料はエポキシ/アクリル/フェノール樹脂水性塗料を使用し、塗膜厚み6μmとした。ついで電気炉にて210℃で3分間焼付けした。ついで、塗装部分にビード加工を行い、天蓋を巻締め、内容物としてパイナップルを充填した後に、地蓋を巻き締め、105℃で殺菌の後、室温で3年間貯蔵した。3年経過後、50缶の錫の溶出量を調査したところ、各缶の錫溶出量は98〜79ppm、平均で86ppmであり、少ない錫溶出量を示した。
【0038】
<実施例2>
直径54mm×高さ98.49mmの缶を作るに当たり、天蓋及び地蓋には板厚0.2mm、缶内面側錫付着量が11.2g/m、缶外面側錫付着量が2.4g/mのブリキを、缶胴には板厚0.2mm、缶内面側錫付着量が1.8g/m、缶外面側錫付着量が2.4g/mのブリキを素材とした。缶胴は溶接後、塗料が円周上に広がるスプレーノズル1と、溶接部を帯状に補修するスプレーノズル2を併用し、缶体位置の検出センサーとタイマーとを組合わせ、缶胴の内面の表面積の100%を塗装した。なお、塗料はエポキシ/フェノール樹脂塗料を使用し、スプレーノズル1(図1)での塗膜厚み10μm、スプレーノズル2(図2)での塗膜厚み30μmとした。ついで、ガス加熱炉にて210℃で3分間焼付けした。ついで、塗装部分にビード加工を行い、天蓋を巻締め、内容物としてパイナップルを充填した後に、地蓋を巻き締め、105℃で殺菌の後、室温で3年間貯蔵した。3年経過後、50缶の錫の溶出量を調査したところ、各缶の錫溶出量は106〜85ppm、平均で91ppmであり、少ない錫溶出量を示した。
【0039】
<実施例3>
直径157.2mm×高さ177.8mmの缶を作るに当たり、天蓋は易開缶性蓋とし、天蓋及び地蓋には板厚0.25mm塗装ブリキを、缶胴には板厚0.28mm、缶内面側錫付着量が14.5g/m、缶外面側錫付着量が2.4g/mのブリキを素材とした。缶胴は溶接後、ビード加工を行った後、帯状に塗布可能なスプレーノズルを用いて、缶の上端から下端へポリエステル/アミノ樹脂塗料を塗布した。缶胴内面の表面積の40%を塗装し、塗膜厚み4μmとした。ついで、赤外線加熱炉にて210℃で2分間焼付けした。ついで、天蓋を巻締め、内容物としてパイナップルを充填した後に、地蓋を巻き締め、105℃で殺菌の後、室温で3年間貯蔵した。3年経過後、50缶の錫の溶出量を調査したところ、各缶の錫溶出量は85〜72ppm、平均で78ppmであり、少ない錫溶出量を示した。
【0040】
<比較例1>
直径87.3mm×高さ115.9mmの缶を作るに当たり、天蓋は易開缶性蓋とし、天蓋及び地蓋には板厚0.2mm塗装ブリキを、缶胴には板厚0.2mm、缶内面側錫付着量が8.4g/m、缶外面側錫付着量が2.4g/mのブリキを素材とした。缶胴は溶接後、塗料が円周上に広がるスプレーノズルを使用し、缶体位置の検出センサーとタイマーとを組合わせ、上下両端にそれぞれ高さ46mm無塗装の部分を残し、高さ方向の中央部を塗装するように調整した。缶胴の内面の表面積の20.6%を塗装した。なお、塗料はエポキシ/アクリル/フェノール樹脂水性塗料を使用し、塗膜厚み6μmとした。ついで電気炉にて210℃で3分間焼付けした。ついで、塗装部分にビード加工を行い、天蓋を巻締め、内容物としてパイナップルを充填した後に、地蓋を巻き締め、105℃で殺菌の後、室温で3年間貯蔵した。3年経過後、50缶の錫の溶出量を調査したところ、各缶の錫溶出量は180〜156ppm、平均で165ppmであり、やや多い錫溶出量を示した。
【0041】
<比較例2>
直径87.3mm×高さ115.9mmの缶を作るに当たり、天蓋は易開缶性蓋とし、天蓋及び地蓋には板厚0.2mm塗装ブリキを、缶胴には板厚0.2mm、缶内面側錫付着量が0.7g/m、缶外面側錫付着量が2.4g/mのブリキを素材とした。缶胴を溶接したところ、溶接の強度、チリの発生状況の両方を満足できる溶接電流範囲が狭く、高速での生産性が不十分であったため、錫溶出量の評価を行うことは困難であった。
【0042】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施例及び比較例で使用したスプレーノズル1使用のイメージを示す模式図である。
【図2】本発明の実施例及び比較例で使用したスプレーノズル2使用のイメージを示す模式図である。
【図3】本発明の実施例及び比較例で使用したスプレーノズル1および2併用のイメージを示す模式図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天蓋、缶胴、及び底蓋からなる酸性果実缶用の缶体を製造する果実缶用缶体の製造方法であって、
前記缶胴の接合時には前記缶胴内面は塗装されておらず、前記缶胴を接合後に前記缶胴内面の表面積の30〜100%を塗装及び焼付けすることを特徴とする、果実缶用缶体の製造方法。
【請求項2】
前記缶体の素材が錫めっき鋼板であり、
少なくとも前記缶体内面に相当する面側の錫付着量を1.0〜15g/mとすることを特徴とする、請求項1に記載の果実缶用缶体の製造方法。
【請求項3】
前記缶胴内面の塗装厚みを2〜50μmとすることを特徴とする、請求項1または2に記載の果実缶用缶体の製造方法。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−285595(P2009−285595A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−142127(P2008−142127)
【出願日】平成20年5月30日(2008.5.30)
【出願人】(000006655)新日本製鐵株式会社 (6,474)
【Fターム(参考)】