説明

酸素置換3−ヘテロアロイルアミノ−プロピオン酸誘導体及び医薬としてのその使用

この発明は、価値のある医薬活性化合物である、式Iの化合物[式中、A、D、E、G、R10、R30、R40、R50及びR60は、請求項で指示されている意味を有する]に関する。これらは、プロテアーゼであるカテプシンAの阻害剤であり、そして、例えば、アテローム性動脈硬化症、心不全、腎疾患、肝疾患又は炎症性疾患などの疾患の処置のために有用である。本発明は更に、式Iの化合物の製造方法、その使用、及びそれらを含んでなる医薬組成物に関する。
【化1】



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【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の立体異性体形態又は任意の比率の立体異性体形態の混合物にある式I:
【化1】

[式中、
Aは、C(R1)及びNから成る系列より選択され;
Dは、N(R2)、O及びSから成る系列より選択され;
Eは、C(R3)及びNから成る系列より選択され;
Gは、R71−O−C(O)−、R72−N(R73)−C(O)−、NC−及びテトラゾール−5−イルから成る系列より選択され;
1は、水素、ハロゲン、(C1−C6)−アルキル、Ar、HO−、(C1−C6)−アルキル−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−及びNC−から成る系列より選択され;
2は、(C1−C7)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−Cs2s−及びAr−Cs2s−[上記において、sは、0、1、2及び3から成る系列より選択される整数である]から成る系列より選択され、;
3は、水素、ハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−及びNC−から成る系列より選択され;
10は、R11−O−、R12−N(R13)−C(O)−O−及びHet2−C(O)−O−から成る系列より選択され;
11は、水素、R14、(C3−C7)−シクロアルキル、Ar及びHet3から成る系列より選択され;
12及びR13は、互いに独立して、水素、R15及びArから成る系列より選択され;
14は、(C1−C10)−アルキルであり、これは任意にハロゲン、HO−、R16−O−、オキソ、(C3−C7)−シクロアルキル、Ar、Het1、Het3、NC−、H2N−C(O)−、(C1−C4)−アルキル−NH−C(O)−、ジ((C1−C4)−アルキル)N−C(O)−、Het1−C(O)−、(C1−C4)−アルキル−C(O)−NH−及び(C1−C4)−アルキル−S(O)m−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
15は、(C1−C6)−アルキルであり、これは、任意にハロゲン、HO−及び(C1−C6)−アルキル−O−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
16は、(C1−C6)−アルキルであり、これは、任意にHO−、(C1−C4)−アルキル−O−及びNC−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
30は、R31、(C3−C7)−シクロアルキル、R32−Cu2u及びHet3−Cu2u−[上記において、uは、0、1、2及び3から成る系列より選択される整数である]から成る系列より選択され;
31は、(C1−C10)−アルキルであり、これは、任意にハロゲン、(C3−C7)−シクロアルキル、HO−、(C1−C6)−アルキル−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−及びNC−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
32は、フェニル、及び芳香族の5員又は6員の単環式へテロ環[これは、窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる環へテロ原子を含み、そして環炭素原子を介して結合する]から成る系列より選択され、上記において、フェニル及びヘテロ環はすべて、任意にハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、R33、HO−、(C1−C6)−アルキル−O−、R33−O−、R33−(C1−C4)−アルキル−O−、−O−CH2−O−、−O−CF2−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−、H2N−S(O)2−、(C1−C4)−アルキル−NH−S(O)2−、ジ((C1−C4)−アルキル)N−S(O)2−、H2N−、(C1−C6)−アルキル−NH−、ジ((C1−C6)−アルキル)N−、Het1、(C1−C4)−アルキル−C(O)−NH−、Ar−C(O)−NH−、(C1−C4)−アルキル−S(O)2−NH−及びNC−から成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
33は、フェニル、及び芳香族の5員又は6員の単環式へテロ環[これは、窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる環へテロ原子を含み、そして環炭素原子を介して結合する]から成る系列より選択され、上記において、フェニル及びヘテロ環はすべて、任意にハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、HO−、(C1−C6)−アルキル−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−、H2N−S(O)2−、(C1−C4)−アルキル−NH−S(O)2−、ジ((C1−C4)−アルキル)N−S(O)2−及びNC−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
40は、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列より選択され;
又は
30及びR40は一緒になって、(CH2x[ここで、xは、2、3、4及び5から成る系列より選択される整数である]であり、これは、任意に1つ又はそれより多い同一又は相異なる(C1−C4)−アルキル置換基によって置換されていることもあり;
50は、水素、(C1−C6)−アルキル、HO−及び(C1−C6)−アルキル−O−から成る系列より選択され;
60は、水素及び(C1−C6)−アルキルから成る系列より選択され;
又は
50及びR60は一緒になって、(CH2y[ここで、yは、2、3、4及び5から成る系列より選択される整数である]であり、これは、任意に1つ又はそれより多い同一又は相異なる(C1−C4)−アルキル置換基によって置換されていることもあり;
71は、水素及び(C1−C8)−アルキル[これは、任意に(C1−C6)−アルキル−O−及び(C1−C6)−アルキル−C(O)−O−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもある]から成る系列より選択され;
72は、水素、(C1−C6)−アルキル、(C3−C6)−シクロアルキル、−CH2−(CH2b−(C3−C6)−シクロアルキル、Het4及び−(CH2b−Het4から成る系列より選択され、上記において、アルキル又はシクロアルキルは、任意にハロゲン、HO−、HOOC−、(C1−C6)−アルキル−O−及び(C1−C6)−アルキル−C(O)−O−、NC−、N((C1−C4)−アルキル)2から成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり、そしてbは、0、1又は2であり;
73は、水素、(C1−C6)−アルキルから成る系列より選択され;
又は
72及びR73は、それらが結合している窒素原子と一緒になって、飽和の4員〜7員の単環式へテロ環を形成し、該へテロ環は、任意に窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される1つの更なる環ヘテロ原子を含んでいることもあり、こうしたヘテロ環は、任意にハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−及び(C1−C4)−アルキル−O−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
Arは、他の基Arとはそれぞれ独立して、フェニル、及び芳香族の5員又は6員の単環式へテロ環[これは、窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる環へテロ原子を含み、そして環炭素原子を介して結合する]から成る系列より選択され、上記において、フェニル及びヘテロ環はすべて、任意にハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル−O−、−O−CH2−O−、−O−CF2−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−、H2N−S(O)2−及びNC−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
Het1は、他の基Het1とはそれぞれ独立して、飽和又は不飽和の、4員〜8員の単環式へテロ環であり、該ヘテロ環は、Het1が介して結合する環窒素原子を含み、そして任意に窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される、1つ又は2つの、同一又は相異なる更なる環ヘテロ原子を含んでいることもあり、こうしたヘテロ環は、任意にハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−、(C1−C4)−アルキル−O−、オキソ及びNC−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
Het2は、飽和の、4員〜7員の単環式へテロ環であり、該ヘテロ環は、Het2が介して結合する環窒素原子を含み、そして任意に窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される1つの更なる環ヘテロ原子を含んでいることもあり、こうしたヘテロ環は、任意にハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−及び(C1−C4)−アルキル−O−から成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
Het3は、他の基Het3とはそれぞれ独立して、飽和の、4員〜7員の単環式へテロ環であり、該ヘテロ環は、窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される、1つ又は2つの、同一又は相異なる環へテロ原子を含み、そして環炭素原子を介して結合し、こうしたヘテロ環は、任意にフッ素、(C1−C4)−アルキル及びオキソから成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
Het4は、他の基Het4とはそれぞれ独立して、飽和又は不飽和の、4員〜8員の単環式へテロ環であり、該ヘテロ環は、窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される1つ〜4つの環ヘテロ原子を含み、こうしたヘテロ環は、任意にハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−、(C1−C4)−アルキル−O−、オキソ及びNC−から成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
mは、他の数mとはそれぞれ独立して、0、1及び2から成る系列より選択される整数であり;
上記において、シクロアルキル基はすべて、互いに独立して、任意にフッ素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
上記において、アルキル、Cs2s、Cu2u、(CH2x及び(CH2y基は、すべて、互いに独立して、そして他の任意の置換基とは独立して、任意に1つ又はそれより多いフッ素置換基によって置換されていることもある]
の化合物、又は生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項2】
Eが、Nである、請求項1に記載の、任意の立体異性体形態又は任意の比率の立体異性体形態の混合物にある式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項3】
Dが、N(R2)である、請求項1又は2に記載の、任意の立体異性体形態又は任意の比率の立体異性体形態の混合物にある式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項4】
Aは、C(R1)及びNから成る系列より選択され;
Dは、N(R2)であり;
Eは、Nであり;
1は、水素、ハロゲン及び(C1−C4)−アルキルから成る系列より選択され;
2は、Ar−Cs2s−[ここで、sは、0、1及び2から成る系列より選択される整数である]である、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の、任意の立体異性体形態又は任意の比率の立体異性体形態の混合物にある式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項5】
10が、R11−O−である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の、任意の立体異性体形態又は任意の比率の立体異性体形態の混合物にある式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項6】
30が、R32−Cu2u−[ここで、uは、0及び1から成る系列より選択される整数である]である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の、任意の立体異性体形態又は任意の比率の立体異性体形態の混合物にある式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項7】
Gは、R71−O−C(O)−及びR72−N(R73)−C(O)−から成る系列より選択され;
30は、R32−Cu2u−[ここで、uは、0及び1から成る系列より選択される整数である]であり、
32は、フェニル、及び芳香族の6員の単環式ヘテロ環[これは、環ヘテロ原子として、1つ又は2つの窒素原子を含む]から成る系列より選択され、上記において、フェニル及びヘテロ環はすべて、任意にハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、R33、(C1−C6)−アルキル−O−、R33−O−、R33−(C1−C4)−アルキル−O−、−O−CH2−O−、−O−CF2−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−、(C1−C6)−アルキル−NH−、ジ((C1−C6)−アルキル)N−、Het1及びNC−から成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
33は、フェニル及びピリジニルから成る系列より選択され、該フェニル及びピリジニルはすべて、任意にハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−S(O)m−及びNC−から成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
40は、水素であり;
50は、水素であり;
60は、水素である、
請求項1〜6のいずれか1項に記載の、任意の立体異性体形態又は任意の比率の立体異性体形態の混合物にある式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項8】
Aは、C(R1)及びNから成る系列より選択され;
Dは、N(R2)であり;
Eは、C(R3)及びNから成る系列より選択され;
Gは、R71−O−C(O)−及びR72−N(R73)−C(O)−から成る系列より選択され;
1は、水素、ハロゲン、(C1−C6)−アルキル、HO−及び(C1−C6)−アルキ
ル−O−から成る系列より選択され;
2は、(C1−C7)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル−Cs2s−及びAr−Cs2s−から成る系列より選択され,上記において、sは、0、1、2及び3から成る系列より選択される整数であり;
3は、水素、ハロゲン、(C1−C6)−アルキル及び(C1−C6)−アルキル−O−から成る系列より選択され;
10は、R11−O−、R12−N(R13)−C(O)−O−及びHet2−C(O)−O−から成る系列より選択され;
11は、水素、R14、(C3−C7)−シクロアルキル及びHet3から成る系列より選択され;
12及びR13は、互いに独立して、水素、R15及びArから成る系列より選択され;
14は、(C1−C10)−アルキルであり、これは、任意にハロゲン、HO−、R16−O−、オキソ、(C3−C7)−シクロアルキル、Ar、Het1、Het3、NC−、H2N−C(O)−、(C1−C4)−アルキル−NH−C(O)−、ジ((C1−C4)−アルキル)N−C(O)−及びHet1−C(O)−から成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
15は、(C1−C6)−アルキルであり;
16は、(C1−C6)−アルキルであり、これは、任意にHO−及び(C1−C4)−アルキル−O−から成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
30は、(C3−C7)−シクロアルキル、R32−Cu2u−及びHet3−Cu2u−[上記において、uは、0、1、2及び3から成る系列より選択される整数である]から成る系列より選択され;
32は、フェニル、及び芳香族の6員の単環式ヘテロ環[これは、環ヘテロ原子として1つ又は2つの窒素原子を含む]から成る系列より選択され、上記において、フェニル及びヘテロ環はすべて、任意にハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、R33、HO−、(C1−C6)−アルキル−O−、R33−O−、R33−(C1−C4)−アルキル−O−、−O−CH2−O−、−O−CF2−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−、ジ((C1−C4)−アルキル)N−S(O)2−、H2N−、ジ((C1−C6)−アルキル)N−、Het1、(C1−C4)−アルキル−C(O)−NH−、Ar−C(O)−NH−及びNC−から成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
33は、フェニル、及び芳香族の6員の単環式ヘテロ環[これは、環ヘテロ原子として1つ又は2つの窒素原子を含む]から成る系列より選択され、上記において、フェニル及びヘテロ環はすべて、任意にハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、HO−、(C1−C6)−アルキル−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−、H2N−S(O)2−、ジ((C1−C4)−アルキル)N−S(O)2−及びNC−から成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
40は、水素であり;
50は、水素及びHO−から成る系列より選択され;
60は、水素であり;
71は、水素、及び(C1−C8)−アルキル[これは、任意に(C1−C6)−アルキル−O−及び(C1−C6)−アルキル−C(O)−O−からなる系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもある]から成る系列より選択され;
72及びR73は、互いに独立して、水素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列より選択され;
Arは、他の基Arとはそれぞれ独立して、フェニル、及び芳香族の5員又は6員の単環式へテロ環[これは、窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる環へテロ原子を含み、そして環炭素原子を介して結合する]から成る系列より選択され、上記において、フェニル及びヘテロ環はすべて、任意にハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル−O−、−O−CH2−O−、−O−CF2−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−及びNC−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
Het1は、他の基Het1とはそれぞれ独立して、飽和又は不飽和の、4員〜8員の単環式へテロ環であり、該ヘテロ環は、Het1が介して結合する環窒素原子を含み、そして任意に窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される、1つ又は2つの、同一又は相異なる更なる環ヘテロ原子を含んでいることもあり、こうしたヘテロ環は、任意にハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−、(C1−C4)−アルキル−O−、オキソ及びNC−から成る系列より選択される1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
Het2は、飽和の、4員〜7員の単環式へテロ環であり、該ヘテロ環は、Het2が介して結合する環窒素原子を含み、そして任意に窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される1つの更なる環ヘテロ原子を含んでいることもあり、こうしたヘテロ環は、任意にハロゲン、(C1−C4)−アルキル、HO−及び(C1−C4)−アルキル−O−から成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
Het3は、他の基Het3とはそれぞれ独立して、飽和の、4員〜7員の単環式へテロ環であり、該ヘテロ環は、窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される、1つ又は2つの、同一又は相異なる環へテロ原子を含み、そして環炭素原子を介して結合し、こうしたヘテロ環は、任意にフッ素、(C1−C4)−アルキル及びオキソから成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
mは、他の数mとはそれぞれ独立して、0、1及び2から成る系列より選択される整数であり;
上記において、シクロアルキル基はすべて、互いに独立して、任意にフッ素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
上記において、アルキル、Cs2s、Cu2u、(CH2x及び(CH2y基は、すべて、互いに独立して、そして他の任意の置換基とは独立して、任意に1つ又はそれより多いフッ素置換基によって置換されていることもある、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の、任意の立体異性体形態又は任意の比率の立体異性体形態の混合物にある式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項9】
Aは、C(R1)であり;
Dは、N(R2)であり;
Eは、Nであり;
Gは、R71−O−C(O)−及びR72−N(R73)−C(O)−から成る系列より選択され;
1は、水素、ハロゲン及び(C1−C4)−アルキルから成る系列より選択され;
2は、Ar−Cs2s−[上記において、sは0である]であり;
10は、R11−O−であり;
11は、水素及びR14から成る系列より選択され;
14は、(C1−C10)−アルキルであり、これは、任意にHO−、R16−O−、オキソ、(C3−C7)−シクロアルキル、Ar、Het1、ジ((C1−C4)−アルキル)N−及びHet1−C(O)−から成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
16は、(C1−C6)−アルキルであり、これは、任意にHO−及び(C1−C4)−アルキル−O−から成る系列より選択される、1つ又は2つの、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
30は、R32−Cu2u−[上記において、uは、0及び1から成る系列より選択される整数である]であり;
32は、フェニル、及び芳香族の6員の単環式ヘテロ環[これは、環ヘテロ原子として1つ又は2つの窒素原子を含む]から成る系列より選択され、上記において、フェニル及びヘテロ環はすべて、任意にハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C3−C7)−シクロアルキル、R33、(C1−C6)−アルキル−O−、R33−O−、R33−(C1−C4)−アルキル−O−、−O−CH2−O−、−O−CF2−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−、ジ((C1−C6)−アルキル)N−、Het1及びNC−から成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
33は、フェニル及びピリジニルから成る系列より選択され、該フェニル及びピリジニルは、任意にハロゲン、(C1−C4)−アルキル、(C1−C4)−アルキル−O−、(C1−C4)−アルキル−S(O)m−及びNC−から成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
40は、水素であり;
50は、水素であり;
60は、水素であり;
71は、水素、及び(C1−C8)−アルキル[これは、任意に(C1−C6)−アルキル−O−及び(C1−C6)−アルキル−C(O)−O−から成る系列より選択される1つの置換基によって置換されていることもある]から成る系列より選択され;
72及びR73は、互いに独立して、水素及び(C1−C2)−アルキルから成る系列より選択され;
Arは、フェニル、及び芳香族の6員のヘテロ環[これは、環ヘテロ原子として1つ又は2つの窒素原子を含む]から成る系列より選択され、上記において、フェニル及びヘテロ環はすべて、任意にハロゲン、(C1−C6)−アルキル、(C1−C6)−アルキル−O−、(C1−C6)−アルキル−S(O)m−及びNC−から成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
Het1は、他の基Het1とはそれぞれ独立して、飽和又は不飽和の、4員〜6員の単環式へテロ環であり、該ヘテロ環は、Het1が介して結合する環窒素原子を含み、そして任意に窒素、酸素及び硫黄から成る系列より選択される1つの更なる環ヘテロ原子を含んでいることもあり、こうしたヘテロ環は、任意にフッ素、(C1−C4)−アルキル、HO−及びオキソから成る系列より選択される、1つ、2つ又は3つの、同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
mは、他の数mとはそれぞれ独立して、0、1及び2から成る系列より選択される整数であり;
上記において、シクロアルキル基はすべて、互いに独立して、任意にフッ素及び(C1−C4)−アルキルから成る系列より選択される、1つ又はそれより多い同一又は相異なる置換基によって置換されていることもあり;
上記において、アルキル、Cs2s及びCu2u基はすべて、互いに独立して、そして他の任意の置換基とは独立して、任意に1つ又はそれより多いフッ素置換基によって置換されていることもある、
請求項1〜8のいずれか1項に記載の、任意の立体異性体形態又は任意の比率の立体異性体形態の混合物にある式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項10】
下記から選択される請求項1〜9のいずれか1項に記載の式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物:
3−[(5−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−3−(4−メトキシ−フェニル)−プロピオン酸、
3−(3−tert−ブトキシ−フェニル)−3−{[1−(2,5−ジメチル−フェニル)−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−メトキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−o−トリル−プロピオン酸、
3−(3−フルオロ−2−メチル−フェニル)−3−{[1−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸、
3−(2−クロロ−5−フルオロ−フェニル)−3−{[1−(4−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸、
(S)−3−[(5−メトキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−3−o−トリル−プロピオン酸、
3−[(5−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−3−(2−メトキシ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−プロピオン酸、
3−(2−フルオロ−4−メチル−フェニル)−3−[(5−ヒドロキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−プロピオン酸、
3−{[1−(2−クロロ−フェニル)−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−(2’−フルオロ−ビフェニル−4−イル)−プロピオン酸、
3−[(5−メトキシ−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボニル)−アミノ]−3−(4−ピリジン−2−イル−フェニル)−プロピオン酸、
3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−ヒドロキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−(4−メタンスルホニル−フェニル)−プロピオン酸、
(S)−3−{[5−ヒドロキシ−1−(2−メタンスルホニル−フェニル)−1H)−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−o−トリル−プロピオン酸、
3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−メトキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−メトキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−プロピオン酸、
3−(2,3−ジメチル−フェニル)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−メトキシ−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸、
3−{[5−シクロプロピルメトキシ−1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−(3−フルオロ−2−メチル−フェニル)−プロピオン酸、
(S)−3−{[5−シクロプロピルメトキシ−1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−m−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−o−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((S)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−o−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−{[5−(3,3−ジメチル−2−オキソ−ブトキシ)−1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−o−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸、
(S)−3−{[5−(2−シクロプロピル−2−ヒドロキシ−プロポキシ)−1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−o−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((R)−2−ヒドロキシ−2,3,3−トリメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−o−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((S)−2−ヒドロキシ−2,3,3−トリメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−o−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−(2−クロロ−フェニル)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((R)−2−ヒドロキシ−2,3,3−トリメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸、
(S)−3−(2−クロロ−フェニル)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((S)−2−ヒドロキシ−2,3,3−トリメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸、
(S)−3−(2,4−ジクロロ−フェニル)−3−{[5−(2−エチル−2−ヒドロキシ−ブトキシ)−1−(2−フルオロ−フェニル)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((R)−2−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−o−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((S)−2−ヒドロキシ−2,3−ジメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−o−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−(2−クロロ−フェニル)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸、
(S)−3−(2−クロロ−フェニル)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((S)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((R)−2−ヒドロキシ−2,3,3−トリメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−p−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−フルオロ−フェニル)−5−((S)−2−ヒドロキシ−2,3,3−トリメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−p−トリル−プロピオン酸、
(S)−3−{[5−((R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−ブトキシ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−フェニル−プロピオン酸、
(S)−3−{[5−((S)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−ブトキシ)−1−フェニル−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−フェニル−プロピオン酸、
(S)−3−{[1−(2−クロロ−フェニル)−5−((R)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−フェニル−プロピオン酸、及び
(S)−3−{[1−(2−クロロ−フェニル)−5−((S)−2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル−ブトキシ)−1H−ピラゾール−3−カルボニル]−アミノ}−3−フェニル−プロピオン酸。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の、式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的な溶媒和物の製造方法であって、
【化2】

[式中、式II及びIIIの化合物中の基A、D、E、G、R10、R30、R40、R50及びR60は、式Iの化合物の場合と同様に定義され、そしてこれに加えて、官能基は、保護された形、又は前駆体基の形で存在することができ、そして式IIの化合物中の基Jは、HO−、(C1−C4)−アルキル−O−、又はハロゲンである]
式IIの化合物を、式IIIの化合物と反応させることを含んでなる、上記方法。
【請求項12】
医薬としての使用のための請求項1〜10のいずれか1項に記載の、式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれか1項に記載の、少なくとも1つの、式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物と、製薬学的に許容される担体を含んでなる医薬組成物。
【請求項14】
心不全、うっ血性心不全、心筋症、心筋梗塞、左心室機能不全、心臓肥大、心臓弁膜症、高血圧、アテローム性動脈硬化症、末梢動脈閉塞性疾患、再狭窄、血管透過性障害の処置、浮腫、血栓症、関節リウマチ、骨関節炎、腎不全、嚢胞性線維症、慢性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患、喘息、免疫疾患、糖尿病性合併症、線維性疾患、疼痛、虚血又は再灌流障害、又は神経変性疾患の処置のための、又は心臓保護又は腎臓保護のための、又は利尿剤(単独処置又は確立された利尿剤との組み合わせで)としての薬剤を製造するための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の、式Iの化合物、又はその生理学的に許容される塩、又はそれらのいずれかの生理学的に許容される溶媒和物の使用。

【公表番号】特表2013−518077(P2013−518077A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550422(P2012−550422)
【出願日】平成23年1月26日(2011.1.26)
【国際出願番号】PCT/EP2011/051038
【国際公開番号】WO2011/092187
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(504456798)サノフイ (433)
【Fターム(参考)】