説明

醸造用酵母を識別する染色体SNPsアレルの利用

【課題】本発明は、醸造用の下面発酵酵母の菌株を相互に識別する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】醸造用の下面発酵酵母のゲノムDNAについて特定の荒れるの複数個を選んだ組み合わせからなるアレルの検出をホモ接合とヘテロ接合を区別しつつ行い、その結果に基づいて下面発酵酵母の菌株を特定する、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、酵母の菌株の識別方法、分類方法、及び、求める醸造特性を持つ株の選抜方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来酵母の同定には、培養による糖の資化性検査などの生化学的検査に主に依存してきた。これらの検査は時間がかかり、培養条件の影響などにより、検査結果は必ずしも信頼に値するものではない。
【0003】
ビールの醸造に使用されている酵母は、大きく分けて、2種に分類される。上面発酵に用いられる上面発酵酵母と、下面発酵に用いられる下面発酵酵母である。
【0004】
上面発酵酵母はサッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)に分類され、一方、下面発酵酵母は、サッカロマイセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)に分類されている。サッカロマイセス・パストリアヌスは、サッカロマイセス・セレビシエと、その近縁種であるサッカロマイセス・バヤヌス(Saccharomyces bayanus)の2種のゲノムを合わせ持つ異質倍数体であることが知られている。サッカロマイセス・パストリアヌスのゲノムを構成する2種のサブゲノムは、サッカロマイセス・セレビシエに由来するものをSc型ゲノム、サッカロマイセス・バヤヌスに由来するものをLg型ゲノムと呼ぶ。このように、上面発酵酵母と下面発酵酵母の2種の菌種は、非常に近縁であり、ともにビール醸造に使用されるため、通常の菌学的性質は共通しており、生化学的方法による菌株の区別は困難である。まして、同一菌種内の菌株の識別は、さらに困難を極める。
【0005】
生化学的検査に代わる菌株同定法としては、DNAレベルの差異を検出する方法が挙げられる。特開平9−299090「S. diastaticusの検出に用いるプライマー」に、ビール醸造上の有害野生酵母であるSaccharomyces diastaticusの検出の方法が記載され、特開平11−56366「酵母を同定する方法」に、醸造用酵母と非醸造用酵母を区別し同定する方法が記載され、特開2002−233382「ビール酵母の識別方法」に、醸造用下面発酵酵母と野生酵母を識別する方法が記載されている。これらの方法は全て、醸造用酵母とその他の酵母を識別するための方法であって、醸造用酵母菌株同士の識別に関する方法ではない。すなわち、これらの方法では、遺伝的に非常に近い同一用途の酵母菌株を識別できなかった。
【0006】
DNAレベルの差異の検出による酵母菌株の識別法としては、特開2005−27527「清酒酵母の菌株同定法」に、清酒酵母に属する菌株を識別する方法が記載されている。しかしながら、清酒酵母以外の醸造用酵母について、菌株を識別する方法は、未だかつてなかったのである。
【0007】
SNP(Single Nucleotide Polymorphism、一塩基多型)は、DNAレベルのわずかな違いを識別できるため、遺伝的に非常に近い品種の識別にも利用可能と考えられている。特開2002−209581「牛の品種鑑別方法」に、SNPを利用した牛の品種識別方法が記載されている。しかしながら、SNPを利用した酵母の菌株識別の方法は、まだない。
【0008】
酵母の分類も、酵母の識別の場合と同様、培養による糖の資化性検査などの生化学的検査に主に依存してきた。これらの検査は時間がかかり、培養条件の影響などにより、検査結果は必ずしも信頼に値するものではない。
【0009】
生化学的検査に代わる菌株同定法としては、DNAレベルの差異を検出する方法が挙げられる。AFLP(Amplified Fragment Length Polymorphism)法による分類を試みた文献があるが(例えば、非特許文献1参照)、遺伝的に非常に近い同一用途の酵母菌株の分類には不十分であった。
【0010】
亜硫酸、エステル、高級アルコールはいずれも、酒類の香味に大きな影響を与える、重要な香気成分である。
【0011】
亜硫酸は、高い抗酸化効果を有する物質であり、食品や飲料、医薬品などの分野では、酸化防止剤として広く利用されている。ビール醸造においても、製品に含まれる亜硫酸濃度の上昇に依存して品質保持期間が長期化することが知られており、製品中の亜硫酸濃度を高めれば、香味安定性に優れ、長期の品質保持期間を有する製品を製造することができる。
【0012】
遺伝子組換えの技術を用いて、酵母の亜硫酸生成能を高める数々の試みがなされているが(例えば、特許文献6、非特許文献2、非特許文献3参照)、遺伝子組換え食品に対する消費者のイメージ等を考慮すれば、遺伝子組換え技術を用いて酵母の亜硫酸生成能を高めることは好適ではない。
【0013】
硫化水素は、「腐った卵」様の臭いを有する物質であり、ビール醸造においては、製品のオフフレーバーの原因となるだけでなく、他のオフフレーバー原因物質の前駆体となる。そのため、酵母の硫化水素生成能は低いほうが望ましいとされる。
【0014】
遺伝子組換えの技術を用いて、酵母の硫化水素生成能を下げる試みもなされている。特許第2005398号「酵母硫化水素生成抑制遺伝子及び当該遺伝子を導入した醸造用酵母」に、NHS5遺伝子の導入によって酵母の硫化水素生成能を低下させる方法が記載され、特許第3514507号「硫化水素生成能が低減された酵母とこの酵母を用いたビール製造法」に、MET25遺伝子を構成的に発現させることによって酵母の硫化水素生成能を低下させる方法が記載されている。しかしながら、遺伝子組換え食品に対する消費者のイメージ等を考慮すれば、遺伝子組換え技術を用いて酵母の硫化水素生成能を低減させることは好適ではない。
【0015】
数多くの酵母菌株の中から、亜硫酸生成能の高い菌株や、硫化水素生成能の低い菌株を選抜することは、一般的である。しかしながら、これらの菌株を選抜するためには、発酵試験を行なう必要があった。発酵試験は時間がかかり、培養条件の影響などにより、検査結果は必ずしも信頼に値するものではなかった。
【0016】
エステルは、酒類の香味の特徴を決定する特に重要な香気成分であり、酵母によって発酵中に生成される物質である。高級アルコールも酵母によって生成される物質であるが、高級アルコールは酒類の香味に影響を与えるだけでなく、重要な香気成分であるエステル生成の前駆体となり、酒類の製品中の含有量は、製品の特性に直結する重要な要因である。従来、エステルや高級アルコール生成能の高い、若しくは、低い酵母菌株を選抜するためには、発酵試験を行なう必要があった。発酵試験は時間がかかり、培養条件の影響などにより、検査結果は必ずしも信頼に値するものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開平9−299090号公報
【特許文献2】特開平11−56366号公報
【特許文献3】特開2002−233382号公報
【特許文献4】特開2005−27527号公報
【特許文献5】特開2002−209581号公報
【特許文献6】特開2004−283169号公報
【特許文献7】特許第2005398号公報
【特許文献8】特許第3514507号公報
【非特許文献】
【0018】
【非特許文献1】M. Azumi et al., 「Yeast」、Vol.18、p.1145〜1154、2001
【非特許文献2】C. Korch et al., 「Proc. Eur. Brew. Conv. Congress., Lisbon」、 p.201〜208、1991
【非特許文献3】J. Hansen et al., 「Nature Biotech.」、Vol.14、p.1587〜1591、1996
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
ビールや発泡酒、その他の雑酒の醸造において酵母は、アルコール発酵を行なうのみならず、様々な香気成分を生成する。酵母の菌株と麦汁成分、発酵制御法の組み合わせによって、ビールや発泡酒、その他の雑酒の香味に特徴を持たせるので、酵母の菌株を分類・同定することは、適切な醸造管理を行なう上で欠かせない技術である。このように、実際の酒類製造の現場において、また試験研究機関において、短時間で正確に多数の酵母菌株を識別・分類する技術の確立は、従来より、重大な課題である。また、亜硫酸はビールや発泡酒、その他の雑酒の品質保持期間に影響を与える重要な物質であり、さらにエステルや高級アルコールは、ビールや発泡酒、その他の雑酒において、製品の香味上の特徴を決定する重要な香気成分である。本発明は、醸造用途の酵母の菌株を相互に識別する方法と、醸造用途の酵母の菌株を分類する方法、また、亜硫酸や硫化水素、エステル、高級アルコールといった物質の生成能の高い若しくは低い酵母を選抜する方法を提供することを目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0020】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を行った結果、酵母のゲノムDNAについて、ゲノムワイドに探索した33遺伝子座の遺伝子多型についてのアレルを検出し、検出されたアレルの組み合わせに基づいて前記ゲノムDNAの属する酵母菌株を特定する方法により、酵母の菌株を相互に識別することに、また、酵母を分類することに成功した。さらには、特定のアレルを調べることにより、亜硫酸や硫化水素、エステル、高級アルコールといった物質の生成能の高い若しくは低い酵母を選抜することに成功した。本発明はこの成果に基づいて完成された。
【0021】
すなわち、本発明は以下の通りである。
ビール酵母のゲノムDNAについて下記(1)から(33)のいずれか、又は(1)から(33)から複数個を選んだ組み合わせからなるアレルの検出を行い、その結果に基づいて酵母の菌株を特定することを特徴とする、酵母の菌株の識別方法及び分類方法:
(1)配列番号1の、(ア)から(キ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号53の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号140の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号170の位置に存在する塩基C若しくTはであるアレル、
(エ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(オ)塩基番号225の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(カ)塩基番号239の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、及び
(キ)塩基番号298の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
【0022】
(2)配列番号2の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号304の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号321の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(オ)塩基番号322の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
【0023】
(3)配列番号3の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号125の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号145の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号351から354の位置に存在する3塩基の挿入若しくは非挿入であるアレル;
【0024】
(4)配列番号4の、(ア)から(コ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号67の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号74の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(エ)塩基番号160の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号268の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(キ)塩基番号324の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ク)塩基番号446の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ケ)塩基番号453の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、及び
(コ)塩基番号466の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
【0025】
(5)配列番号5の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号431の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(イ)塩基番号464の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0026】
(6)配列番号6の、(ア)から(シ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号75の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号217の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(オ)塩基番号253の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(キ)塩基番号318の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ク)塩基番号441の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(ケ)塩基番号444の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(コ)塩基番号445の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(サ)塩基番号463の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(シ)塩基番号493の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0027】
(7)配列番号7の、(ア)から(カ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号213の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号243の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号290の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号348の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(カ)塩基番号378の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0028】
(8)配列番号8の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号88の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号152の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号161の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(オ)塩基番号381の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0029】
(9)配列番号9の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号66の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号229の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(ウ)塩基番号262の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル;
【0030】
(10)配列番号10の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号163から170の位置に存在する1塩基Tの欠失若しくは非欠失であるアレル、
(イ)塩基番号309から317の位置に存在する1塩基Aの欠失若しくは非欠失であるアレル、及び
(ウ)塩基番号356の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル;
【0031】
(11)配列番号11の、(ア)から(キ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号69の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号93の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号111の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(エ)塩基番号208の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号210の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(カ)塩基番号408の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(キ)塩基番号429の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
【0032】
(12)配列番号12の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号151の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル、及び
(ウ)塩基番号343の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0033】
(13)配列番号13の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号126の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号201の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル、及び
(ウ)塩基番号264の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
【0034】
(14)配列番号14の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号132の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、及び
(ウ)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0035】
(15)配列番号15の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号101の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号188から192の位置に存在する1塩基Aの挿入若しくは非挿入であるアレル、
(エ)塩基番号280の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(オ)塩基番号338の位置に存在する塩基若GしくはTであるアレル;
【0036】
(16)配列番号16の、(ア)から(サ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号134の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号135の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号137の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号138の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号142の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(カ)塩基番号165の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(キ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ク)塩基番号219の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(ケ)塩基番号232の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル、
(コ)塩基番号293の位置に存在する塩基A若しくはでGあるアレル、及び
(サ)塩基番号332の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0037】
(17)配列番号17の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号65の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号158の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号236の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号256の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(オ)塩基番号474の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0038】
(18)配列番号18の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号96の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(イ)塩基番号133の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0039】
(19)配列番号19の、(ア)から(エ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号261の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号282の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号371の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(エ)塩基番号440の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0040】
(20)配列番号20の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号247の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(イ)塩基番号362の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0041】
(21)配列番号21の、(ア)から(エ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号82の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号91の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号139の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、及び
(エ)塩基番号140の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0042】
(22)(ア)配列番号22の、塩基番号359から364の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失であるアレル;
(23)配列番号23の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号420の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、及び
(イ)塩基番号485の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル;
【0043】
(24)配列番号24の、(ア)から(コ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号209の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号218の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号260の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号283の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(カ)塩基番号315の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル、
(キ)塩基番号379の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ク)塩基番号385の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ケ)塩基番号551の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、及び
(コ)塩基番号597の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
【0044】
(25)配列番号25の、(ア)から(キ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号62の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号96の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号171の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(エ)塩基番号176の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号222の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(カ)塩基番号228の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(キ)塩基番号273の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
【0045】
(26)配列番号26の、(ア)から(キ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号57の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号221の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号303の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(カ)塩基番号400の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、及び
(キ)塩基番号434の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
【0046】
(27)配列番号27の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号80の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号116から122の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失であるアレル、
(ウ)塩基番号204の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(エ)塩基番号249の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(オ)塩基番号389の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル;
【0047】
(28)配列番号28の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号83の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(イ)塩基番号169の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号193の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号215の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、及び
(オ)塩基番号232の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
【0048】
(29)(ア)配列番号29の、塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(30)(ア)配列番号30の、塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(31)(ア)配列番号31の、塩基番号162の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(32)配列番号32の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号34の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(イ)塩基番号336の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
【0049】
(33)(ア)配列番号33の、塩基番号361の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
酵母のゲノムDNAについて下記(1)、かつ、(2)及び(3)のいずれかの組み合わせからなるアレルの検出を行い、その結果に基づいて、亜硫酸生成能の高い酵母、硫化水素生成能の低い酵母、エステル生成能の高い酵母、エステル生成能の低い酵母、高級アルコール生成能の高い酵母、高級アルコール生成能の低い酵母の少なくとも1つを選抜する方法:
(1)配列番号17の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号65の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号158の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号236の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号256の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(オ)塩基番号474の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(2)配列番号1の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)配列番号53の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)配列番号170の位置に存在する塩基C若しくTはであるアレル、
(ウ)配列番号185の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(エ)配列番号239の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、及び
(オ)配列番号298の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(3)配列番号2の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(イ)塩基番号321の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
上記の方法においては、酵母の菌株が、上面発酵酵母若しくは下面発酵酵母であることが望ましい。
【0050】
また、上記の方法においては、ダイレクト・シーケンシング法、DHPLC(Denaturing High Performance Liquid Chromatography)法、Surveyor Nucleaseを用いる方法、TaqMan PCR法、Invader法、プライマー伸長法、SSCP(Single Strand Conformation Porymorphism)法、及びDNAチップを用いる方法からなる群より選ばれる一つまたは二つ以上の方法を用いて検出を行うことができる。
【0051】
さらに本発明は上記のアレルの検出に用いるプライマー、オリゴヌクレオチド、プライマーもしくはオリゴヌクレオチドを含むキットである。
【発明の効果】
【0052】
本発明は、酵母の分類・同定・識別を、迅速、簡便かつ高精度に行なうことを可能にする。本発明によれば、菌株の識別を迅速かつ高精度に行なうことができ、ビールや発泡酒、その他の雑酒の生産において、香味上の特徴を安定して発揮した製品を生産できるという著効が奏される。
【0053】
また本発明によれば、上面発酵酵母と下面発酵酵母といった異なった醸造用酵母間の識別はもとより、非常に困難でデリケートな同一の醸造用酵母間の識別、例えば同じ下面発酵酵母間の菌株の識別も可能であって、本発明は、酒類製造業、試験研究機関等において、迅速、簡便かつ高精度な酵母の分類・同定・識別を可能にするものであり、野生酵母と醸造用酵母の明確な判別も可能である。
【0054】
さらに本発明によれば、煩雑で不正確な発酵試験を行なわずにして、亜硫酸や硫化水素、エステル、高級アルコール生成能の高い若しくは低い酵母菌株の効率的な選抜が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】酵母株のDNA塩基配列波形データを示す図である。
【図2】下面醗酵酵母および上面醗酵酵母のクラスター解析の結果を示す図である。
【図3】下面醗酵酵母のクラスター解析の結果を示す図である。
【図4】Type1およびType2のアレルタイプの酵母菌株の亜硫酸および硫化水素の生成量を示す図である。
【図5】Type1およびType2のアレルタイプの酵母菌株の酢酸イソアミルおよびn-プロパノールの生成量を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下、本発明の実施の形態を説明する。本識別・分類・選抜方法は、酵母の遺伝子試料におけるアレルタイプを判別し、そのアレルタイプから酵母の菌株を識別・分類・選抜する方法である。
【0057】
本発明において、アレルの検出もしくは判定またはアレルタイプの検出もしくは判定とは、識別、分類、選別を行う酵母菌株のゲノムDNAについて、一塩基多型を有するアレルを検出し、判定することをいう。この際、1対の染色体上の一方の染色体について検出する場合も両方の染色体について検出する場合も包含され、両方の染色体について検出する場合、一塩基多型部位においてホモ接合性かヘテロ接合性かの検出を含む。また、アレルの検出またはアレルタイプの検出とは、酵母菌株において、一塩基多型部位の塩基を検出、判定することでもある。
【0058】
遺伝子試料とは、好適には、上面発酵酵母または下面発酵酵母の細胞の遺伝子(具体的には、DNA)、またはこれを主成分として含む試料をいう。酵母細胞からの遺伝子試料の調製は、通常公知のDNAの抽出・精製方法に従って行なうことが可能である。また、市販のDNAの抽出・精製キットを用いて、遺伝子試料の調製を行なうことも可能である。
【0059】
本識別方法において、酵母のアレルタイプは、配列番号1から33までに示した配列を含む領域のSNPを指標にして判別することが可能である。かかるアレルタイプの判別は、具体的には、下記の(1)から(33)のいずれかで表される情報に基づき行なわれ得る。
【0060】
(1)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号1で示される塩基配列のうち、53番目、140番目、170番目、185番目、225番目、239番目、298番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表2に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号1に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0061】
(2)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号2で示される塩基配列のうち、104番目、149番目、304番目、321番目、322番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表3に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号2に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0062】
(3)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号3で示される塩基配列のうち、125番目、145番目、351番目から354番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表4に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号3に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0063】
(4)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号4で示される塩基配列のうち、67番目、74番目、104番目、160番目、268番目、269番目、324番目、446番目、453番目、466番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表5に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号4に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0064】
(5)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号5で示される塩基配列のうち、431番目、464番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表6に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号5に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0065】
(6)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号6で示される塩基配列のうち、75番目、185番目、216番目、217番目、253番目、269番目、318番目、441番目、444番目、445番目、463番目、493番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表7に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号6に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0066】
(7)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号7で示される塩基配列のうち、213番目、243番目、290番目、348番目、350番目、378番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表8に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号7に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0067】
(8)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号8で示される塩基配列のうち、88番目、152番目、161番目、309番目、381番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表9に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号8に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0068】
(9)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号9で示される塩基配列のうち、66番目、229番目、262番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表10に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号9に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0069】
(10)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号10で示される塩基配列のうち、163番目から170番目、309番目から317番目、356番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表11に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号10に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0070】
(11)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号11で示される塩基配列のうち、69番目、93番目、111番目、208番目、210番目、408番目、429番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表12に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号11に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0071】
(12)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号12で示される塩基配列のうち、104番目、151番目、343番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表13に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号12に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0072】
(13)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号13で示される塩基配列のうち、126番目、201番目、264番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表14に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号13に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0073】
(14)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号14で示される塩基配列のうち、132番目、185番目、189番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表15に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号14に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0074】
(15)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号15で示される塩基配列のうち、101番目、183番目、188〜192番目、280番目、338番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表16に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号15に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0075】
(16)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号16で示される塩基配列のうち、134番目、135番目、137番目、138番目、142番目、165番目、183番目、219番目、232番目、293番目、332番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表17に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号16に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0076】
(17)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号17で示される塩基配列のうち、65番目、158番目、236番目、256番目、474番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表18に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号17に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0077】
(18)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号18で示される塩基配列のうち、96番目、133番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表19に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号18に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0078】
(19)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号19で示される塩基配列のうち、261番目、282番目、371番目、440番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表20に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号19に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0079】
(20)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号20で示される塩基配列のうち、247番目、362番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表21に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号20に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0080】
(21)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号21で示される塩基配列のうち、82番目、91番目、139番目、140番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表22に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号21に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0081】
(22)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号22で示される塩基配列のうち、359番目から364番目の塩基を含む塩基配列が、表23に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号22に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0082】
(23)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号23で示される塩基配列のうち、420番目、485番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表24に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号23に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0083】
(24)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号24で示される塩基配列のうち、189番目、209番目、218番目、260番目、283番目、315番目、379番目、385番目、551番目、597番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表25に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号24に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0084】
(25)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号25で示される塩基配列のうち、62番目、96番目、171番目、176番目、222番目、228番目、273番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表26に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号25に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0085】
(26)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号26で示される塩基配列のうち、57番目、149番目、221番目、303番目、350番目、400番目、434番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表27に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号26に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0086】
(27)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号27で示される塩基配列のうち、80番目、116から122番目、204番目、249番目、389番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表28に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号27に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0087】
(28)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号28で示される塩基配列のうち、83番目、169番目、193番目、215番目、232番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表29に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号28に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0088】
(29)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号29で示される塩基配列のうち、309番目の塩基を含む塩基配列が、表30に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号29に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0089】
(30)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号30で示される塩基配列のうち、216番目の塩基を含む塩基配列が、表31に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号30に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0090】
(31)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号31で示される塩基配列のうち、162番目の塩基を含む塩基配列が、表32に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号31に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0091】
(32)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号32で示される塩基配列のうち、34番目、336番目のいずれかまたは複数の塩基を含む塩基配列が、表33に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号32に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0092】
(33)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号33で示される塩基配列のうち、361番目の塩基を含む塩基配列が、表34に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号33に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0093】
上記(1)から(33)の方法は、SNPの存在に感受性が認められる手段を駆使することにより得ることができる。具体的には、ダイレクト・シーケンシング法、DHPLC(Denaturing High Performance Liquid Chromatography)法、Surveyor Nucleaseを用いる方法、TaqMan PCR法、Invader法、プライマー伸長法、SSCP(Single Strand Conformation Porymorphism)法、DNAチップを用いる方法等を例示することができる。DHPLC法及びSurveyor Nucleaseを用いる方法については、Transgenomic社(USA)の製品を用い、そのプロトコールに従って行なうことができる。TaqMan PCR法及びInvader法に関しては、例えば「SNP 遺伝子多型の戦略」(編集:中村祐輔、中山書店)p.94〜105の記載に従って、またプライマー伸長法に関しては、例えば「SNP 遺伝子多型の戦略」(編集:中村祐輔、中山書店)p.106〜117の記載に従って、それぞれ行なうことができる。SSCP法に関しては、例えばBio Rad社(USA)のDCodeシステムを用いて、そのプロトコールに従って行なうことができる。DNAチップを用いる方法に関しては、例えば「SNP 遺伝子多型の戦略」(編集:中村祐輔、中山書店)p.128〜135の記載に従って行なうことができる。その際、DNAチップに貼り付けるオリゴヌクレオチドプローブとしては、後述のSNPの存在する塩基を含む5〜50ヌクレオチドを用いることができる。最も典型的、かつ、好適な手段として、配列番号(1)から(33)のいずれかを含む領域を後述の増幅可能な遺伝子増幅用プライマーを用いて増幅し、BigDye Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit(アプライドバイオシステムズ)及びGeneAmp PCRシステム9700(アプライドバイオシステムズ)を用いて、定法に従って遺伝子増幅産物のDNA塩基配列をダイレクト・シーケンシング法により決定し、所望するアレルタイプの判別方法として用いる方法が挙げられる。
【0094】
アレルタイプの判別定法を用いた酵母の分類には、一般的な多変量解析の手法を用いることができる。具体的には、クラスター解析、主成分解析、判別分析等を挙げることができる。クラスター解析の方法について、さらに詳細を具体的に述べれば、最近隣法、最遠隣法、UPGMA(群平均法)、WPGMA(重み付き平均法)、WARD法等のいずれも用いることができる。これらの多変量解析は、STATISTICA、SPSS、SAS等の市販の統計ソフトウエアを用いて、容易に行なうことができる。最も典型的、かつ、好適な手段として、(1)から(33)の中の複数のアレル情報を、ホモ接合のアレルタイプは1及び−1、ヘテロ接合のアレルタイプは0と置き換え、STATISTICAを用いてUPGMA法を選択して、クラスター解析を行なう方法を挙げることができる。
【0095】
酵母菌株の識別は、アレルタイプを判定し、該アレルタイプの違いにより、予めアレルタイプがわかっている酵母との異同を決定することをいい、酵母菌株の分類は、予めアレルタイプにより酵母を何種類課の型に分類しておき、新たにアレルタイプを判定した酵母のアレルタイプにより前記型のいずれかに分類することをいう。酵母の分類としては、例えば表1から表34に記載のType1からType14の分類が挙げられる。
【0096】
亜硫酸生成能、硫化水素生成能、エステル生成能、高級アルコール生成能に関する酵母の選抜には、配列番号17に示した配列を含む領域のSNPを指標にして、かつ、配列番号1及び2に示したいずれかの配列を含む領域のSNPを指標にして、判別することが可能である。かかるアレルタイプの判別は、具体的には、下記の(1)、かつ、(2)及び(3)のいずれかの組み合わせで表される情報に基づき行なわれ得る。以下のアレルタイプについての判定を行うことにより、酵母菌株の亜硫酸生成能、硫化水素生成能、エステル生成能、高級アルコール生成能に関する特性を予測することができ、所望の特性を有する酵母菌株を選抜することができる。所望の特性としては、亜硫酸生成能、硫化水素生成能、エステル生成能、高級アルコール生成能の1つまたは複数の特性が高いという特性または低いという特性が挙げられる。
【0097】
(1)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号17で示される塩基配列のうち、65番目、158番目、236番目、256番目、474番目の塩基を含む塩基配列が、表18に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号17に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0098】
(2)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号1で示される塩基配列のうち、53番目、170番目、185番目、239番目、298番目の塩基を含む塩基配列が、表2に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号1に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0099】
(3)遺伝子試料に含まれる核酸が、配列番号2で示される塩基配列のうち、104番目、321番目の塩基を含む塩基配列が、表3に示されるいずれのアレルタイプの塩基配列を保有する核酸であるかについての情報(配列番号2に示した配列を含む領域に関するアレルタイプの判別情報)。
【0100】
以上、サッカロマイセス・セレビシエに属する上面発酵酵母、サッカロマイセス・パストリアヌスに属する下面発酵酵母を例にとって、その菌株識別法を説明したが、本発明においては、酵母は、サッカロマイセス・セレビシエ、またはサッカロマイセス・パストリアヌスに属する酵母であれば、すべての酵母が使用可能である。例えば本発明は、上面発酵酵母や下面発酵酵母の実用酵母に使用できるほか、清酒酵母、ワイン酵母、焼酎酵母、ウイスキー酵母にも適用できる。
【0101】
本発明は上記のアレルを判別し、酵母菌株を識別し、酵母菌株を分類しまたは酵母を選別するのに用いるプライマーを包含する。
【0102】
プライマーは、特定の一塩基多型を含むDNAを増幅するのに用いられ、該一塩基多型部位の5’側の塩基配列からなるプライマーおよび3’側の塩基配列からなるプライマーの一対のプライマーセットとして設計することができる。プライマーを構成する塩基の数は5〜50、好ましくは10〜30、さらに好ましくは15〜25である。増幅させる塩基配列の長さは限定されない。本発明の一塩基多型部位は、酵母ゲノムDNAの33の領域中に存在しその総計は148部位である。プライマーは、148の一塩基多型部位の少なくとも1つの部位を含む塩基配列を増幅することができればよい。また、近傍に存在する一塩基多型部位の場合は、1対のプライマーで複数の一塩基多型部位を含む塩基配列を増幅してもよい。プライマーを用いたDNAの増幅は、公知の手法で行うことができる。
【0103】
本発明のプライマーセットとして、例えば以下のプライマーセットが挙げられる。
酵母ゲノムDNA上の一塩基多型部位を含むDNA断片の増幅に用いる少なくとも一対のプライマーセットであって、一塩基多型部位が以下の(1)(ア)から(33)(ア)の148個の一塩基多型部位の少なくとも1つであって、プライマーが配列番号1から33の塩基配列のうちの以下の(1)(ア)から(33)(ア)の一塩基多型部位のうちの少なくとも1つの多型部位の3’側および5’側に存在する10から30塩基からなる部分配列からなる、DNA断片の増幅に用い得る一対のプライマーセット:
【0104】
(1)配列番号1の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号53の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号140の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号170の位置に存在する塩基C若しくTはである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号225の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号239の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号298の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0105】
(2)配列番号2の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号304の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号321の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号322の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0106】
(3)配列番号3の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号125の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号145の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号351から354の位置に存在する3塩基の挿入若しくは非挿入である一塩基多型部位;
【0107】
(4)配列番号4の、(ア)から(コ):
(ア)塩基番号67の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号74の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号160の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号268の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号324の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号446の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号453の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(コ)塩基番号466の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0108】
(5)配列番号5の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号431の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号464の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0109】
(6)配列番号6の、(ア)から(シ):
(ア)塩基番号75の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号217の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号253の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号318の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号441の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号444の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(コ)塩基番号445の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(サ)塩基番号463の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(シ)塩基番号493の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0110】
(7)配列番号7の、(ア)から(カ):
(ア)塩基番号213の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号243の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号290の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号348の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(カ)塩基番号378の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0111】
(8)配列番号8の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号88の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号152の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号161の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号381の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0112】
(9)配列番号9の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号66の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号229の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号262の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位;
【0113】
(10)配列番号10の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号163から170の位置に存在する1塩基Tの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、
(イ)塩基番号309から317の位置に存在する1塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号356の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位;
【0114】
(11)配列番号11の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号69の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号93の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号111の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号208の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号210の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号408の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号429の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0115】
(12)配列番号12の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号151の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号343の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0116】
(13)配列番号13の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号126の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号201の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号264の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0117】
(14)配列番号14の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号132の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0118】
(15)配列番号15の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号101の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号188から192の位置に存在する1塩基Aの挿入若しくは非挿入である一塩基多型部位、
(エ)塩基番号280の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号338の位置に存在する塩基若GしくはTである一塩基多型部位;
【0119】
(16)配列番号16の、(ア)から(サ):
(ア)塩基番号134の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号135の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号137の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号138の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号142の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号165の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号219の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号232の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(コ)塩基番号293の位置に存在する塩基A若しくはでGある一塩基多型部位、及び
(サ)塩基番号332の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0120】
(17)配列番号17の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号65の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号158の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号236の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号256の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号474の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0121】
(18)配列番号18の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号96の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号133の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0122】
(19)配列番号19の、(ア)から(エ):
(ア)塩基番号261の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号282の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号371の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(エ)塩基番号440の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0123】
(20)配列番号20の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号247の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号362の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0124】
(21)配列番号21の、(ア)から(エ):
(ア)塩基番号82の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号91の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号139の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(エ)塩基番号140の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0125】
(22)(ア)配列番号22の、塩基番号359から364の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位;
【0126】
(23)配列番号23の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号420の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号485の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位;
【0127】
(24)配列番号24の、(ア)から(コ):
(ア)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号209の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号218の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号260の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号283の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号315の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号379の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号385の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号551の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(コ)塩基番号597の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0128】
(25)配列番号25の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号62の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号96の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号171の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号176の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号222の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号228の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号273の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0129】
(26)配列番号26の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号57の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号221の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号303の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号400の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号434の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0130】
(27)配列番号27の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号80の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号116から122の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号204の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号249の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号389の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位;
【0131】
(28)配列番号28の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号83の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号169の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号193の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号215の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号232の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0132】
(29)(ア)配列番号29の、塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(30)(ア)配列番号30の、塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0133】
(31)(ア)配列番号31の、塩基番号162の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(32)配列番号32の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号34の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号336の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(33)(ア)配列番号33の、塩基番号361の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位。
【0134】
さらに、一度に配列番号1から33に示す塩基配列に含まれる一塩基多型部位の全部を含む配列を増幅し得るプライマーセットも含まれ、そのようなプライマーセットとして、例えば以下のプライマーセットが挙げられる。
【0135】
一対のプライマーセットが以下の(1)から(33)の組合せのうちの少なくとも1つの組み合わせからなるプライマーセット:
(1)配列番号1の塩基番号53の5’側のプライマーおよび配列番号1の塩基番号298の3’側のプライマー;
(2)配列番号2の塩基番号104の5’側のプライマーおよび配列番号2の塩基番号322の3’側のプライマー;
(3)配列番号3の塩基番号125の5’側のプライマーおよび配列番号3の塩基番号354の3’側のプライマー;
(4)配列番号4の塩基番号67の5’側のプライマーおよび配列番号4の塩基番号466の3’側のプライマー;
(5)配列番号5の塩基番号431の5’側のプライマーおよび配列番号5の塩基番号464の3’側のプライマー;
(6)配列番号6の塩基番号75の5’側のプライマーおよび配列番号6の塩基番号493の3’側のプライマー;
(7)配列番号7の塩基番号213の5’側のプライマーおよび配列番号7の塩基番号378の3’側のプライマー;
(8)配列番号8の塩基番号88の5’側のプライマーおよび配列番号8の塩基番号381の3’側のプライマー;
(9)配列番号9の塩基番号66の5’側のプライマーおよび配列番号9の塩基番号262の3’側のプライマー;
(10)配列番号10の塩基番163の5’側のプライマーおよび配列番号10の塩基番号356の3’側のプライマー;
(11)配列番号11の塩基番号69の5’側のプライマーおよび配列番号11の塩基番号429の3’側のプライマー;
(12)配列番号12の塩基番号104の5’側のプライマーおよび配列番号12の塩基番号343の3’側のプライマー;
(13)配列番号13の塩基番号126の5’側のプライマーおよび配列番号13の塩基番号264の3’側のプライマー;
(14)配列番号14の塩基番号132の5’側のプライマーおよび配列番号14の塩基番号189の3’側のプライマー;
(15)配列番号15の塩基番号101の5’側のプライマーおよび配列番号15の塩基番号338の3’側のプライマー;
(16)配列番号16の塩基番号134の5’側のプライマーおよび配列番号16の塩基番号332の3’側のプライマー;
(17)配列番号17の塩基番号65の5’側のプライマーおよび配列番号17の塩基番号474の3’側のプライマー;
(18)配列番号18の塩基番号96の5’側のプライマーおよび配列番号18の塩基番号133の3’側のプライマー;
(19)配列番号19の塩基番号261の5’側のプライマーおよび配列番号19の塩基番号440の3’側のプライマー;
(20)配列番号20の塩基番号247の5’側のプライマーおよび配列番号20の塩基番号362の3’側のプライマー;
(21)配列番号21の塩基番号82の5’側のプライマーおよび配列番号21の塩基番号140の3’側のプライマー;
(22)配列番号22の塩基番号359の5’側のプライマーおよび配列番号22の塩基番号364の3’側のプライマー;
(23)配列番号23の塩基番号420の5’側のプライマーおよび配列番号23の塩基番号485の3’側のプライマー;
(24)配列番号24の塩基番号189の5’側のプライマーおよび配列番号24の塩基番号597の3’側のプライマー;
(25)配列番号25の塩基番号62の5’側のプライマーおよび配列番号25の塩基番号273の3’側のプライマー;
(26)配列番号26の塩基番号57の5’側のプライマーおよび配列番号26の塩基番号434の3’側のプライマー;
(27)配列番号27の塩基番号80の5’側のプライマーおよび配列番号27の塩基番号389の3’側のプライマー;
(28)配列番号28の塩基番号83の5’側のプライマーおよび配列番号28の塩基番号232の3’側のプライマー;
(29)配列番号29の塩基番号309の5’側のプライマーおよび配列番号29の塩基番号309の3’側のプライマー;
(30)配列番号30の塩基番号216の5’側のプライマーおよび配列番号30の塩基番号216の3’側のプライマー;
(31)配列番号31の塩基番号162の5’側のプライマーおよび配列番号31の塩基番号162の3’側のプライマー;
(32)配列番号32の塩基番号34の5’側のプライマーおよび配列番号32の塩基番号336の3’側のプライマー;
(33)配列番号33の塩基番号361の5’側のプライマーおよび配列番号33の塩基番号361の3’側のプライマー。
【0136】
上記プライマーセットの一例として配列番号1から33のそれぞれの配列全てを増幅し得える配列が挙げられ、以下に示す配列の組合せである。
【0137】
一対のプライマーセットが、以下の(1)から(33)の組合せのうちの少なくとも1つの組み合わせからなるプライマーセット:
(1)配列番号34及び配列番号35の組み合わせ;
(2)配列番号36及び配列番号37の組み合わせ;
(3)配列番号38及び配列番号39の組み合わせ;
(4)配列番号40及び配列番号41の組み合わせ;
(5)配列番号42及び配列番号43の組み合わせ;
(6)配列番号44及び配列番号45の組み合わせ;
(7)配列番号46及び配列番号47の組み合わせ;
(8)配列番号48及び配列番号49の組み合わせ;
(9)配列番号50及び配列番号51の組み合わせ;
(10)配列番号52及び配列番号53の組み合わせ;
(11)配列番号54及び配列番号55の組み合わせ;
(12)配列番号56及び配列番号57の組み合わせ;
(13)配列番号58及び配列番号59の組み合わせ;
(14)配列番号60及び配列番号61の組み合わせ;
(15)配列番号62及び配列番号63の組み合わせ;
(16)配列番号64及び配列番号65の組み合わせ;
(17)配列番号66及び配列番号67の組み合わせ;
(18)配列番号68及び配列番号69の組み合わせ;
(19)配列番号70及び配列番号71の組み合わせ;
(20)配列番号72及び配列番号73の組み合わせ;
(21)配列番号74及び配列番号75の組み合わせ;
(22)配列番号76及び配列番号77の組み合わせ;
(23)配列番号78及び配列番号79の組み合わせ;
(24)配列番号80及び配列番号81の組み合わせ;
(25)配列番号82及び配列番号83の組み合わせ;
(26)配列番号84及び配列番号85の組み合わせ;
(27)配列番号86及び配列番号87の組み合わせ;
(28)配列番号88及び配列番号89の組み合わせ;
(29)配列番号90及び配列番号91の組み合わせ;
(30)配列番号92及び配列番号93の組み合わせ;
(31)配列番号94及び配列番号95の組み合わせ;
(32)配列番号96及び配列番号97の組み合わせ;
(33)配列番号98及び配列番号99の組み合わせ。
【0138】
さらに、本発明は上記のアレルを検出、判別し、酵母菌株を識別し、酵母菌株を分類しまたは酵母を選別するのに用いるオリゴヌクレオチドまたはその標識物を包含する。オリゴヌクレオチドは、酵母の一塩基多型部位を含む塩基配列または該塩基配列に相補的な塩基配列からなるDNA断片からなる。該オリゴヌクレオチドは一塩基多型を検出するためのプローブとして利用できる。アレルの検出、判別に用いるオリゴヌクレオチドを構成する塩基の数は5〜50、好ましくは10〜30、さらに好ましくは15〜25である。アレルの判別は該プローブを用いたハイブリダイゼーションアッセイにより行うことができる。本発明のオリゴヌクレオチドは化学合成により作製することもできるし、上記プライマーを用いてPCRにより遺伝子を増幅させた増幅産物として作製することもできる。本発明のプローブは、検出のために蛍光物質、酵素、放射性同位体、化学発光物質等で標識されていてもよい。標識に用いる標識物質は、公知のものを用い、公知の方法で標識することができる。蛍光物質としては、例えば、Cy3、Cy5、ローダミン、フルオレセイン等が挙げられる。
【0139】
本発明のオリゴヌクレオチドとして例えば以下のオリゴヌクレオチドが挙げられる。
酵母ゲノムDNA上の一塩基多型部位を含むDNA断片からなるオリゴヌクレオチドまたはその標識物であって、一塩基多型部位が以下の(1)(ア)から(33)(ア)の148個の一塩基多型部位の少なくとも1つであって、配列番号1から33の塩基配列のうちの以下の(1)(ア)から(33)(ア)の一塩基多型部位のうちの少なくとも1つの多型部位を含む10から30塩基からなる部分配列またはその部分配列に相補的な配列からなるオリゴヌクレオチドまたはその標識物:
【0140】
(1)配列番号1の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号53の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号140の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号170の位置に存在する塩基C若しくTはである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号225の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号239の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号298の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0141】
(2)配列番号2の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号304の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号321の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号322の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0142】
(3)配列番号3の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号125の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号145の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号351から354の位置に存在する3塩基の挿入若しくは非挿入である一塩基多型部位;
【0143】
(4)配列番号4の、(ア)から(コ):
(ア)塩基番号67の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号74の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号160の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号268の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号324の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号446の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号453の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(コ)塩基番号466の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0144】
(5)配列番号5の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号431の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号464の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0145】
(6)配列番号6の、(ア)から(シ):
(ア)塩基番号75の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号217の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号253の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号318の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号441の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号444の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(コ)塩基番号445の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(サ)塩基番号463の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(シ)塩基番号493の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0146】
(7)配列番号7の、(ア)から(カ):
(ア)塩基番号213の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号243の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号290の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号348の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(カ)塩基番号378の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0147】
(8)配列番号8の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号88の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号152の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号161の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号381の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0148】
(9)配列番号9の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号66の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号229の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号262の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位;
【0149】
(10)配列番号10の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号163から170の位置に存在する1塩基Tの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、
(イ)塩基番号309から317の位置に存在する1塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号356の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位;
【0150】
(11)配列番号11の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号69の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号93の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号111の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号208の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号210の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号408の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号429の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0151】
(12)配列番号12の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号151の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号343の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0152】
(13)配列番号13の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号126の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号201の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号264の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0153】
(14)配列番号14の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号132の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0154】
(15)配列番号15の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号101の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号188から192の位置に存在する1塩基Aの挿入若しくは非挿入である一塩基多型部位、
(エ)塩基番号280の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号338の位置に存在する塩基若GしくはTである一塩基多型部位;
【0155】
(16)配列番号16の、(ア)から(サ):
(ア)塩基番号134の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号135の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号137の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号138の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号142の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号165の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号219の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号232の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(コ)塩基番号293の位置に存在する塩基A若しくはでGある一塩基多型部位、及び
(サ)塩基番号332の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0156】
(17)配列番号17の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号65の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号158の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号236の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号256の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号474の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0157】
(18)配列番号18の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号96の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号133の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0158】
(19)配列番号19の、(ア)から(エ):
(ア)塩基番号261の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号282の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号371の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(エ)塩基番号440の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0159】
(20)配列番号20の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号247の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号362の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0160】
(21)配列番号21の、(ア)から(エ):
(ア)塩基番号82の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号91の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号139の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(エ)塩基番号140の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0161】
(22)(ア)配列番号22の、塩基番号359から364の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位;
(23)配列番号23の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号420の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号485の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位;
【0162】
(24)配列番号24の、(ア)から(コ):
(ア)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号209の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号218の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号260の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号283の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号315の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号379の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号385の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号551の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(コ)塩基番号597の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
【0163】
(25)配列番号25の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号62の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号96の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号171の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号176の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号222の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号228の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号273の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0164】
(26)配列番号26の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号57の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号221の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号303の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号400の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号434の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0165】
(27)配列番号27の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号80の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号116から122の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号204の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号249の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号389の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位;
【0166】
(28)配列番号28の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号83の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号169の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号193の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号215の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号232の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
【0167】
(29)(ア)配列番号29の、塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(30)(ア)配列番号30の、塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(31)(ア)配列番号31の、塩基番号162の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(32)配列番号32の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号34の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号336の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(33)(ア)配列番号33の、塩基番号361の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位。
【0168】
上記のオリゴヌクレオチドまたはその標識物は、上記一塩基多型部位の複数を含んでいてもよい。この場合、該オリゴヌクレオチドまたはその標識物は配列番号1から33の塩基配列の部分配列であって、その配列に含まれる複数の一塩基多型部位を含む配列である。
【0169】
さらに、本発明は上記オリゴヌクレオチドを固定化した固定化基板を含む。オリゴヌクレオチドを固定化する基板としては、スライドガラス、ニトロセルロース膜、マイクロビーズ等種々のものを用いることができる。固定化基板上に複数のオリゴヌクレオチドを整列固定化した場合、該固定化基板は、DNAマイクロアレイまたはDNAチップとして用いることができる。また、オリゴヌクレオチドは基板上で合成してもよいし、また合成したオリゴヌクレオチドを基板上に固定化してもよい。基板上への固定化は、例えば市販のスポッターやアレイヤーを用いて行うことができ、オリゴヌクレオチドの固定化は吸着や共有結合を介した結合により行うことができ、共有結合を介した結合により固定化する場合は、基板表面およびオリゴヌクレオチドに共有結合用のアミノ基、SH基等の官能基を導入すればよい。
【0170】
オリゴヌクレオチドを固定化した固定化基板を用いるアレルの検出は公知の方法で行うことができる。
【実施例】
【0171】
本発明を以下の実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0172】
プライマーの設計
プライマーの設計は以下に述べるように行なった。
まず、下面発酵酵母KBY011株より、大嶋らの記載した方法(蛋白質核酸酵素、1990、Vol.35、No.14、p2523〜p2541)に従ってゲノムDNAを抽出し、制限酵素Sau3AI(ロシュ・ダイアグノスティクス)で部分的に分解し、Molecular Cloning 第3版(SambrookとRussell著、Cold Spring Harbor Laboratory Press)の2.80〜2.83に記された方法に従ってショ糖密度勾配遠心分離を行ない、約1000塩基対の大きさのDNA断片を回収した。回収されたDNAは、制限酵素BamHIで完全分解し、脱リン酸化処理を行なったpUC118(タカラバイオ)のBamHI部位に、DNA Ligation Kit Ver2.1(タカラバイオ)を用いて連結した。得られた反応生成物で、大腸菌Competent High DH5α(東洋紡績)の形質転換を、添付されたプロトコールに従って行なった。得られた形質転換体について、定法に従って培養後、マルチスクリーン−FBプレート(ミリポア)を用いてプラスミドの回収を行ない、BigDye Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit(アプライドバイオシステムズ)を用い、GeneAmp PCRシステム9700(アプライドバイオシステムズ)を用いてDNAシーケンシング反応を行なった。その際のプライマーには、M13 Primer M1及びM13 Primer RV(ともにタカラバイオ)を用いた。シーケンシング反応は、キットのプロトコールに従った。得られた反応性生物は、Sephadex G−50 Superfine(アマシャム)を充填したマルチスクリーン−HVプレート(ミリポア)を用いて未反応蛍光色素を除去し、ABI PRISM 3700 DNA Analyzer(アプライドバイオシステムズ)を用いて、DNA塩基配列決定を行なった。このようにして、約6000個の形質転換体のDNA塩基配列を得た。得られたDNA塩基配列の結果は、既知のサッカロマイセス・セレビシエの配列との相同性比較を行ない、染色体上の遺伝子座の位置確認を行なった。
【0173】
得られた塩基配列から、染色体地図上の適当な間隔ごとに、異質倍数体である下面発酵酵母のゲノムを構成する2種のサブゲノム、すなわち、Sc型ゲノム及びLg型ゲノムからそれぞれ114ヶ所及び123ヶ所、全ゲノムから合計で237ヶ所の染色体上の位置(以降、遺伝子座)を設定し、それぞれの遺伝子座について、約500塩基対の、主として非コード領域が増幅されるようなプライマー設計を行なった。
【0174】
また、Sc型ゲノムに関してはサッカロマイセス・セレビシエの配列とほぼ一致していることから、既知のサッカロマイセス・セレビシエの配列から、染色体地図上の適当な間隔ごとに65ヶ所の遺伝子座を設定し、それぞれの遺伝子座について、約500塩基対のSc型ゲノムの、主として非コード領域が増幅されるようなプライマー設計を行なった。このようにして、全部でSc型ゲノムから179ヶ所、Lg型ゲノムから123ヶ所、合計で302ヶ所の遺伝子座について、主として非コード領域を増幅するためのプライマー設計を行なった。プライマーとなるオリゴヌクレオチドは、シグマアルドリッチジャパンに、合成を依頼して入手した。
【0175】
SNPが存在する遺伝子座の探索
SNPが存在する遺伝子座の探索は、以下に述べるとおりに実施した。
#2、#5、#8、#11、#15、#19、#27、#28の8株の下面発酵酵母から、大嶋らの記載した方法(蛋白質核酸酵素、1990、Vol.35、No.14、p2523〜p2541)に従ってゲノムDNAを抽出した。得られたゲノムDNAは、10ng/μlの濃度に調整した。得られたゲノムDNAを鋳型として、上述の302組み合わせのプライマー対、及び、Ex−Taq(タカラバイオ)を用いて、GeneAmp PCRシステム9700(アプライドバイオシステムズ)によって遺伝子増幅を行なった。反応は、各プライマーの濃度2μM、鋳型DNAの濃度3ng/μl、1チューブあたり10μlのスケールで行なった。PCR条件は、94℃5分間の後、94℃30秒間、58℃30秒間、72℃30秒間を45サイクル繰り返し、最後に72℃7分間保温した。反応を終えた試料に、30μlの滅菌水を加えて希釈し、その一部を取り出し、1%アガロースゲルを用いた電気泳動によって、反応の確認を行なった。
【0176】
上述のPCR生成物を鋳型として、BigDye Terminator v3.1 Cycle Sequencing Kit(アプライドバイオシステムズ)を用い、GeneAmp PCRシステム9700(アプライドバイオシステムズ)を用いてDNAシーケンシング反応を行なった。プライマーは、鋳型を得るためのPCRで用いたプライマーのいずれか片方を、2.44μMの濃度で用いた。シーケンシング反応は、キットのプロトコールに従った。反応を終えた試料は、Sephadex G−50 Superfine(アマシャム)を充填したマルチスクリーン−HVプレート(ミリポア)を用いて未反応の蛍光色素を除去し、ABI PRISM 3700 DNA Analyzer(アプライドバイオシステムズ)を用いて、DNA塩基配列決定を行なった。各遺伝子座について、8株の酵母のDNAより得た塩基配列データを、ATGC Ver.4(ゼネティックス)によって、コンピューター上でアセンブルし、SNPの有無を確認した。その際、得られたDNA塩基配列の波形データにも注目し、ホモ接合とヘテロ接合の区別を行なった(図1)。
【0177】
このようにして8株の下面発酵酵母の302ヶ所の遺伝子座のDNA塩基配列を比較することによって、33ヶ所の、いずれかの酵母でSNPの見られる遺伝子座を選定した。33ヶ所の遺伝子座の領域をPCRで増幅するために必要なプライマーの組み合わせ、及びそのプライマーの組み合わせで得られる代表的な配列を、以下の1から33に示す:
1.プライマー組み合わせ:配列番号34及び35、増幅される配列:配列番号1;
2.プライマー組み合わせ:配列番号36及び37、増幅される配列:配列番号2;
3.プライマー組み合わせ:配列番号38及び39、増幅される配列:配列番号3;
4.プライマー組み合わせ:配列番号40及び41、増幅される配列:配列番号4;
5.プライマー組み合わせ:配列番号42及び43、増幅される配列:配列番号5;
6.プライマー組み合わせ:配列番号44及び45、増幅される配列:配列番号6;
7.プライマー組み合わせ:配列番号47及び48、増幅される配列:配列番号7;
8.プライマー組み合わせ:配列番号48及び49、増幅される配列:配列番号8;
9.プライマー組み合わせ:配列番号50及び51、増幅される配列:配列番号9;
10.プライマー組み合わせ:配列番号52及び53、増幅される配列:配列番号10;
11.プライマー組み合わせ:配列番号54及び55、増幅される配列:配列番号11;
12.プライマー組み合わせ:配列番号56及び57、増幅される配列:配列番号12;
13.プライマー組み合わせ:配列番号58及び59、増幅される配列:配列番号13;
14.プライマー組み合わせ:配列番号60及び61、増幅される配列:配列番号14;
15.プライマー組み合わせ:配列番号62及び63、増幅される配列:配列番号15;
16.プライマー組み合わせ:配列番号64及び65、増幅される配列:配列番号16;
17.プライマー組み合わせ:配列番号66及び67、増幅される配列:配列番号17;
18.プライマー組み合わせ:配列番号68及び69、増幅される配列:配列番号18;
19.プライマー組み合わせ:配列番号70及び71、増幅される配列:配列番号19;
20.プライマー組み合わせ:配列番号72及び73、増幅される配列:配列番号20;
21.プライマー組み合わせ:配列番号74及び75、増幅される配列:配列番号21;
22.プライマー組み合わせ:配列番号76及び77、増幅される配列:配列番号22;
23.プライマー組み合わせ:配列番号78及び79、増幅される配列:配列番号23;
24.プライマー組み合わせ:配列番号80及び81、増幅される配列:配列番号24;
25.プライマー組み合わせ:配列番号82及び83、増幅される配列:配列番号25;
26.プライマー組み合わせ:配列番号84及び85、増幅される配列:配列番号26;
27.プライマー組み合わせ:配列番号86及び87、増幅される配列:配列番号27;
28.プライマー組み合わせ:配列番号88及び89、増幅される配列:配列番号28;
29.プライマー組み合わせ:配列番号90及び91、増幅される配列:配列番号29;
30.プライマー組み合わせ:配列番号92及び93、増幅される配列:配列番号30;
31.プライマー組み合わせ:配列番号94及び95、増幅される配列:配列番号31;
32.プライマー組み合わせ:配列番号96及び97、増幅される配列:配列番号32;
33.プライマー組み合わせ:配列番号98及び99、増幅される配列:配列番号33;
【0178】
酵母菌株のSNPの解析とアレルタイプによる菌株の識別
選定された33ヶ所のSNPの見られた遺伝子座に関して、上記の方法と同様にして、表1に示す53株の下面発酵酵母及び、上面発酵酵母のDNA塩基配列を決定した。各遺伝子座について、53株の酵母のDNAより得た塩基配列データを、ATGC Ver.4(ゼネティックス)によって、コンピューター上でアセンブルし、波形データを用いてホモ接合とヘテロ接合を区別しつつ、SNPの有無を調査した。その結果、表2〜表34に示すとおりのアレルタイプを得ることができた。
【0179】
【表1】

【0180】
【表2】

配列番号1における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0181】
【表3】

配列番号2における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0182】
【表4】

配列番号3における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0183】
【表5】

配列番号4における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0184】
【表6】

配列番号5における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0185】
【表7】

配列番号6における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0186】
【表8】

配列番号7における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0187】
【表9】

配列番号8における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0188】
【表10】

配列番号9における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0189】
【表11】

配列番号10における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0190】
【表12】

配列番号11における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0191】
【表13】

配列番号12における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0192】
【表14】

配列番号13における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0193】
【表15】

配列番号14における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0194】
【表16】

配列番号15における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0195】
【表17】

配列番号16における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0196】
【表18】

配列番号17における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0197】
【表19】

配列番号18における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0198】
【表20】

配列番号19における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0199】
【表21】

配列番号20における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0200】
【表22】

配列番号21における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0201】
【表23】

配列番号22における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0202】
【表24】

配列番号23における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0203】
【表25】

配列番号24における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0204】
【表26】

配列番号25における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0205】
【表27】

配列番号26における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0206】
【表28】

配列番号27における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0207】
【表29】

配列番号28における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0208】
【表30】

配列番号29における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0209】
【表31】

配列番号30における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0210】
【表32】

配列番号31における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0211】
【表33】

配列番号32における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0212】
【表34】

配列番号33における多型の位置と、各菌株のアレルパターン
【0213】
これらのアレルタイプの違いを組み合わせることによって、53株の酵母をほぼ識別することが可能であった。これらのアレルタイプの違いの組み合わせで識別ができなかったのは、以下の3組の下面発酵酵母であった:
1.#05株と#27株;
2.#08株と#18株;
3.#21株と#25株;
これらの3組は、同一の株である可能性も否定できない。
【0214】
アレルタイプの利用による酵母菌株の分類
表1に示した53株の下面発酵酵母及び上面発酵酵母に関して、表3、表7、表14〜表25、表29、表32〜表34に示す18領域の各多型のデータを用いてクラスター解析を行なった。多型データは、ホモ接合を−1及び1、ヘテロ接合を0と置き換えた。クラスター解析は、統計解析ソフトウエアSTATISTICAを用い、UPGMA法を選択して、取扱説明書に沿って解析を実施した。下面発酵酵母及び上面発酵酵母のデータを合わせて解析を行なった結果を、図2に示す。太字で示された下面発酵酵母と細字で示された上面発酵酵母は、それぞれ別のクラスターに分類された。
【0215】
下面発酵酵母菌株のみのデータに対してクラスター解析を行なった結果を図3に示す。
下面発酵酵母のみのデータを用いた場合でも、下面発酵酵母の菌種内での類縁関係を樹状図に示すことができた。
【0216】
亜硫酸、硫化水素、エステル、高級アルコール生成能と関係のあるアレルタイプの発見
表1に示す酵母菌株のうち、#03株、#04株、#05株、#06株、#07株、#08株、#10株、#12株、#14株、#15株、#16株、#17株、#18株、#19株、#20株、#21株、#22株、#23株、#24株、#25株、#26株、#27株、#30株、#31株を選び、発酵試験を行なった。発酵試験は、培地としては一般的なビール醸造用培地を用い、液量500ml、液深100cmのガラス試験管を用いて、静置培養によって行なった。1週間の培養後、培養液の各種成分を測定した。成分の測定は、亜硫酸は滴定法によって、また硫化水素、エステル及び高級アルコールはガスクロマトグラフィーによって、それぞれ実施した。供試した酵母の、発酵中の各種成分の生成能と、表2〜表34に示す33領域の各多型データの関係を調べた。その結果、表18に示す配列番号17に含まれるアレルの多型のうち、Type1に含まれる株、すなわち、配列番号17の、塩基番号65の位置に存在する塩基がA/Gのヘテロ接合であり、塩基番号158の位置に存在する塩基がA/Gのヘテロ接合であり、塩基番号236の位置に存在する塩基がG/Tのヘテロ接合であり、塩基番号256の位置に存在する塩基がA/Gのヘテロ接合であり、塩基番号474の位置に存在する塩基がC/Tのヘテロ接合である酵母に関しては、配列番号1及び配列番号2に含まれるアレルの多型と、発酵中に生成する各種成分の値に、関係が存在することが見出された。供試菌株の中で、配列番号17に含まれるアレルの多型タイプがType1である株は、以下のとおりである:#04株、#05株、#08株、#14株、#16株、#17株、#18株、#21株、#25株、#27株、#30株、#31株。これらの株に関して、配列番号1及び配列番号2に含まれるアレルの多型と、発酵中に生成する各種成分の値の関係を調べると、表2に示す配列番号1に含まれるアレルの多型のうち、Type1に含まれる株、すなわち、配列番号1の、塩基番号53の位置に存在する塩基がCであり、塩基番号170の位置に存在する塩基がCであり、塩基番号185の位置に存在する塩基がAであり、塩基番号239の位置に存在する塩基がGであり、塩基番号298の位置に存在する塩基がAである酵母菌株は、Type4に含まれる株、すなわち、配列番号1の、塩基番号53の位置に存在する塩基がC/Tのヘテロ接合であり、塩基番号170の位置に存在する塩基がC/Tのヘテロ接合であり、塩基番号185の位置に存在する塩基がA/Gのヘテロ接合であり、塩基番号239の位置に存在する塩基がG/Tのヘテロ接合であり、塩基番号298の位置に存在する塩基がA/Gのヘテロ接合であり酵母菌株よりも、亜硫酸、硫化水素、エステル及び高級アルコールの生成能が、すべて高いことが見出された。これらの結果を、図4及び図5に示す。同様に、表3に示す配列番号2に含まれるアレルの多型のうち、Type1に含まれる株はType5に含まれる株よりも、亜硫酸、硫化水素、エステル及び高級アルコールの生成能が、すべて高いことが見出された。これらの結果から、亜硫酸、硫化水素、エステル及び高級アルコールの生成能が高い株を選抜するためには、表18に示す配列番号17に含まれるアレルの多型のうち、Type1に含まれる株を選抜し、さらにその中から表2に示す配列番号1に含まれるアレルの多型のうち、Type1に含まれる株、及び、表3に示す配列番号2に含まれるアレルの多型のうち、Type1に含まれる株の、少なくともいずれか1つを選抜すればよいことが示された。また、亜硫酸、硫化水素、エステル及び高級アルコールの生成能が低い株を選抜するためには、表18に示す配列番号17に含まれるアレルの多型のうち、Type1に含まれる株を選抜し、さらにその中から表2に示す配列番号1に含まれるアレルの多型のうち、Type4に含まれる株、及び、表3に示す配列番号2に含まれるアレルの多型のうち、Type5に含まれる株の、少なくともいずれか1つを選抜すればよいことが示された。
【配列表フリーテキスト】
【0217】
配列番号34から99:プライマー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
醸造用の下面発酵酵母のゲノムDNAについて下記(1)から(33)から複数個を選んだ組み合わせからなるアレルの検出をホモ接合とヘテロ接合を区別しつつ行い、その結果に基づいて下面発酵酵母の菌株を特定する、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別方法:
(1)配列番号1の、(ア)から(キ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号53の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号140の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号170の位置に存在する塩基C若しくTはであるアレル、
(エ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(オ)塩基番号225の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(カ)塩基番号239の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、及び
(キ)塩基番号298の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(2)配列番号2の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号304の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号321の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(オ)塩基番号322の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(3)配列番号3の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号125の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号145の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(ウ)塩基番号351から354の位置に存在する3塩基の挿入若しくは非挿入であるアレル;
(4)配列番号4の、(ア)から(コ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号67の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号74の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(エ)塩基番号160の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号268の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(キ)塩基番号324の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ク)塩基番号446の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ケ)塩基番号453の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、及び
(コ)塩基番号466の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(5)配列番号5の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号431の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(イ)塩基番号464の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(6)配列番号6の、(ア)から(シ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号75の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号217の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(オ)塩基番号253の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(キ)塩基番号318の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ク)塩基番号441の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(ケ)塩基番号444の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(コ)塩基番号445の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(サ)塩基番号463の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(シ)塩基番号493の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(7)配列番号7の、(ア)から(カ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号213の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号243の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号290の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号348の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(カ)塩基番号378の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(8)配列番号8の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号88の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号152の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号161の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(オ)塩基番号381の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(9)配列番号9の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号66の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号229の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(ウ)塩基番号262の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル;
(10)配列番号10の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号163から170の位置に存在する1塩基Tの欠失若しくは非欠失であるアレル、
(イ)塩基番号309から317の位置に存在する1塩基Aの欠失若しくは非欠失であるアレル、及び
(ウ)塩基番号356の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル;
(11)配列番号11の、(ア)から(キ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号69の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号93の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号111の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(エ)塩基番号208の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号210の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(カ)塩基番号408の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(キ)塩基番号429の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(12)配列番号12の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号151の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル、及び
(ウ)塩基番号343の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(13)配列番号13の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号126の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号201の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル、及び
(ウ)塩基番号264の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(14)配列番号14の、(ア)から(ウ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号132の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、及び
(ウ)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(15)配列番号15の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号101の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号188から192の位置に存在する1塩基Aの挿入若しくは非挿入であるアレル、
(エ)塩基番号280の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(オ)塩基番号338の位置に存在する塩基若GしくはTであるアレル;
(16)配列番号16の、(ア)から(サ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号134の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号135の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号137の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号138の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号142の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(カ)塩基番号165の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(キ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ク)塩基番号219の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(ケ)塩基番号232の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル、
(コ)塩基番号293の位置に存在する塩基A若しくはでGあるアレル、及び
(サ)塩基番号332の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(17)配列番号17の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号65の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号158の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号236の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号256の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(オ)塩基番号474の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(18)配列番号18の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号96の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(イ)塩基番号133の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(19)配列番号19の、(ア)から(エ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号261の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号282の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ウ)塩基番号371の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(エ)塩基番号440の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(20)配列番号20の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号247の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(イ)塩基番号362の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(21)配列番号21の、(ア)から(エ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号82の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号91の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号139の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、及び
(エ)塩基番号140の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(22)(ア)配列番号22の、塩基番号359から364の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失であるアレル;
(23)配列番号23の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号420の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、及び
(イ)塩基番号485の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル;
(24)配列番号24の、(ア)から(コ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号209の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号218の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号260の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号283の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(カ)塩基番号315の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル、
(キ)塩基番号379の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ク)塩基番号385の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(ケ)塩基番号551の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、及び
(コ)塩基番号597の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(25)配列番号25の、(ア)から(キ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号62の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号96の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号171の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(エ)塩基番号176の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(オ)塩基番号222の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(カ)塩基番号228の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(キ)塩基番号273の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(26)配列番号26の、(ア)から(キ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号57の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号221の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号303の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(カ)塩基番号400の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、及び
(キ)塩基番号434の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(27)配列番号27の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号80の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(イ)塩基番号116から122の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失であるアレル、
(ウ)塩基番号204の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(エ)塩基番号249の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(オ)塩基番号389の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル;
(28)配列番号28の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号83の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、
(イ)塩基番号169の位置に存在する塩基C若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号193の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号215の位置に存在する塩基A若しくはCであるアレル、及び
(オ)塩基番号232の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(29)(ア)配列番号29の、塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(30)(ア)配列番号30の、塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(31)(ア)配列番号31の、塩基番号162の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(32)配列番号32の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号34の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(イ)塩基番号336の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(33)(ア)配列番号33の、塩基番号361の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル。
【請求項2】
アレルの検出を以下の(i)〜(iii)のいずれかのプライマーセット、(iv)のオリゴヌクレオチド若しくはその標識物または(v)の固定化基板を用いて行う請求項1記載の方法:
(i) 醸造用の下面発酵酵母ゲノムDNA上の一塩基多型部位を含むDNA断片の増幅に用いる、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のための少なくとも一対のプライマーセットであって、一塩基多型部位が以下の(1)(ア)から(33)(ア)の148個の一塩基多型部位の少なくとも1つであって、プライマーが配列番号1から33の塩基配列のうちの以下の(1)(ア)から(33)(ア)の一塩基多型部位のうちの少なくとも1つの多型部位の3’側および5’側に存在する10から30塩基からなる部分配列からなる、DNA断片の増幅に用い得る、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のための一対のプライマーセット:
(1)配列番号1の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号53の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号140の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号170の位置に存在する塩基C若しくTはである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号225の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号239の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号298の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(2)配列番号2の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号304の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号321の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号322の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(3)配列番号3の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号125の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号145の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号351から354の位置に存在する3塩基の挿入若しくは非挿入である一塩基多型部位;
(4)配列番号4の、(ア)から(コ):
(ア)塩基番号67の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号74の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号160の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号268の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号324の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号446の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号453の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(コ)塩基番号466の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(5)配列番号5の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号431の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号464の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(6)配列番号6の、(ア)から(シ):
(ア)塩基番号75の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号217の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号253の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号318の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号441の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号444の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(コ)塩基番号445の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(サ)塩基番号463の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(シ)塩基番号493の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(7)配列番号7の、(ア)から(カ):
(ア)塩基番号213の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号243の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号290の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号348の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(カ)塩基番号378の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(8)配列番号8の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号88の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号152の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号161の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号381の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(9)配列番号9の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号66の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号229の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号262の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位;
(10)配列番号10の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号163から170の位置に存在する1塩基Tの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、
(イ)塩基番号309から317の位置に存在する1塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号356の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位;
(11)配列番号11の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号69の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号93の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号111の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号208の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号210の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号408の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号429の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(12)配列番号12の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号151の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号343の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(13)配列番号13の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号126の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号201の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号264の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(14)配列番号14の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号132の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(15)配列番号15の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号101の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号188から192の位置に存在する1塩基Aの挿入若しくは非挿入である一塩基多型部位、
(エ)塩基番号280の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号338の位置に存在する塩基若GしくはTである一塩基多型部位;
(16)配列番号16の、(ア)から(サ):
(ア)塩基番号134の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号135の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号137の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号138の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号142の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号165の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号219の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号232の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(コ)塩基番号293の位置に存在する塩基A若しくはでGある一塩基多型部位、及び
(サ)塩基番号332の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(17)配列番号17の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号65の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号158の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号236の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号256の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号474の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(18)配列番号18の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号96の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号133の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(19)配列番号19の、(ア)から(エ):
(ア)塩基番号261の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号282の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号371の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(エ)塩基番号440の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(20)配列番号20の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号247の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号362の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(21)配列番号21の、(ア)から(エ):
(ア)塩基番号82の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号91の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号139の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(エ)塩基番号140の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(22)(ア)配列番号22の、塩基番号359から364の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位;
(23)配列番号23の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号420の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号485の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位;
(24)配列番号24の、(ア)から(コ):
(ア)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号209の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号218の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号260の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号283の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号315の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号379の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号385の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号551の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(コ)塩基番号597の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(25)配列番号25の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号62の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号96の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号171の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号176の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号222の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号228の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号273の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(26)配列番号26の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号57の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号221の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号303の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号400の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号434の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(27)配列番号27の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号80の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号116から122の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号204の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号249の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号389の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位;
(28)配列番号28の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号83の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号169の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号193の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号215の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号232の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(29)(ア)配列番号29の、塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(30)(ア)配列番号30の、塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(31)(ア)配列番号31の、塩基番号162の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(32)配列番号32の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号34の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号336の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(33)(ア)配列番号33の、塩基番号361の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ii) 一対のプライマーセットが以下の(1)から(33)の組合せのうちの少なくとも1つの組み合わせからなる(i)の、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのプライマーセット:
(1)配列番号1の塩基番号53の5’側のプライマーおよび配列番号1の塩基番号298の3’側のプライマー;
(2)配列番号2の塩基番号104の5’側のプライマーおよび配列番号2の塩基番号322の3’側のプライマー;
(3)配列番号3の塩基番号125の5’側のプライマーおよび配列番号3の塩基番号354の3’側のプライマー;
(4)配列番号4の塩基番号67の5’側のプライマーおよび配列番号4の塩基番号466の3’側のプライマー;
(5)配列番号5の塩基番号431の5’側のプライマーおよび配列番号5の塩基番号464の3’側のプライマー;
(6)配列番号6の塩基番号75の5’側のプライマーおよび配列番号6の塩基番号493の3’側のプライマー;
(7)配列番号7の塩基番号213の5’側のプライマーおよび配列番号7の塩基番号378の3’側のプライマー;
(8)配列番号8の塩基番号88の5’側のプライマーおよび配列番号8の塩基番号381の3’側のプライマー;
(9)配列番号9の塩基番号66の5’側のプライマーおよび配列番号9の塩基番号262の3’側のプライマー;
(10)配列番号10の塩基番163の5’側のプライマーおよび配列番号10の塩基番号356の3’側のプライマー;
(11)配列番号11の塩基番号69の5’側のプライマーおよび配列番号11の塩基番号429の3’側のプライマー;
(12)配列番号12の塩基番号104の5’側のプライマーおよび配列番号12の塩基番号343の3’側のプライマー;
(13)配列番号13の塩基番号126の5’側のプライマーおよび配列番号13の塩基番号264の3’側のプライマー;
(14)配列番号14の塩基番号132の5’側のプライマーおよび配列番号14の塩基番号189の3’側のプライマー;
(15)配列番号15の塩基番号101の5’側のプライマーおよび配列番号15の塩基番号338の3’側のプライマー;
(16)配列番号16の塩基番号134の5’側のプライマーおよび配列番号16の塩基番号332の3’側のプライマー;
(17)配列番号17の塩基番号65の5’側のプライマーおよび配列番号17の塩基番号474の3’側のプライマー;
(18)配列番号18の塩基番号96の5’側のプライマーおよび配列番号18の塩基番号133の3’側のプライマー;
(19)配列番号19の塩基番号261の5’側のプライマーおよび配列番号19の塩基番号440の3’側のプライマー;
(20)配列番号20の塩基番号247の5’側のプライマーおよび配列番号20の塩基番号362の3’側のプライマー;
(21)配列番号21の塩基番号82の5’側のプライマーおよび配列番号21の塩基番号140の3’側のプライマー;
(22)配列番号22の塩基番号359の5’側のプライマーおよび配列番号22の塩基番号364の3’側のプライマー;
(23)配列番号23の塩基番号420の5’側のプライマーおよび配列番号23の塩基番号485の3’側のプライマー;
(24)配列番号24の塩基番号189の5’側のプライマーおよび配列番号24の塩基番号597の3’側のプライマー;
(25)配列番号25の塩基番号62の5’側のプライマーおよび配列番号25の塩基番号273の3’側のプライマー;
(26)配列番号26の塩基番号57の5’側のプライマーおよび配列番号26の塩基番号434の3’側のプライマー;
(27)配列番号27の塩基番号80の5’側のプライマーおよび配列番号27の塩基番号389の3’側のプライマー;
(28)配列番号28の塩基番号83の5’側のプライマーおよび配列番号28の塩基番号232の3’側のプライマー;
(29)配列番号29の塩基番号309の5’側のプライマーおよび配列番号29の塩基番号309の3’側のプライマー;
(30)配列番号30の塩基番号216の5’側のプライマーおよび配列番号30の塩基番号216の3’側のプライマー;
(31)配列番号31の塩基番号162の5’側のプライマーおよび配列番号31の塩基番号162の3’側のプライマー;
(32)配列番号32の塩基番号34の5’側のプライマーおよび配列番号32の塩基番号336の3’側のプライマー;
(33)配列番号33の塩基番号361の5’側のプライマーおよび配列番号33の塩基番号361の3’側のプライマー、
(iii) 一対のプライマーセットが、以下の(1)から(33)の組合せのうちの少なくとも1つの組み合わせからなる(ii)の、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのプライマーセット:
(1)配列番号34及び配列番号35の組み合わせ;
(2)配列番号36及び配列番号37の組み合わせ;
(3)配列番号38及び配列番号39の組み合わせ;
(4)配列番号40及び配列番号41の組み合わせ;
(5)配列番号42及び配列番号43の組み合わせ;
(6)配列番号44及び配列番号45の組み合わせ;
(7)配列番号46及び配列番号47の組み合わせ;
(8)配列番号48及び配列番号49の組み合わせ;
(9)配列番号50及び配列番号51の組み合わせ;
(10)配列番号52及び配列番号53の組み合わせ;
(11)配列番号54及び配列番号55の組み合わせ;
(12)配列番号56及び配列番号57の組み合わせ;
(13)配列番号58及び配列番号59の組み合わせ;
(14)配列番号60及び配列番号61の組み合わせ;
(15)配列番号62及び配列番号63の組み合わせ;
(16)配列番号64及び配列番号65の組み合わせ;
(17)配列番号66及び配列番号67の組み合わせ;
(18)配列番号68及び配列番号69の組み合わせ;
(19)配列番号70及び配列番号71の組み合わせ;
(20)配列番号72及び配列番号73の組み合わせ;
(21)配列番号74及び配列番号75の組み合わせ;
(22)配列番号76及び配列番号77の組み合わせ;
(23)配列番号78及び配列番号79の組み合わせ;
(24)配列番号80及び配列番号81の組み合わせ;
(25)配列番号82及び配列番号83の組み合わせ;
(26)配列番号84及び配列番号85の組み合わせ;
(27)配列番号86及び配列番号87の組み合わせ;
(28)配列番号88及び配列番号89の組み合わせ;
(29)配列番号90及び配列番号91の組み合わせ;
(30)配列番号92及び配列番号93の組み合わせ;
(31)配列番号94及び配列番号95の組み合わせ;
(32)配列番号96及び配列番号97の組み合わせ;
(33)配列番号98及び配列番号99の組み合わせ、
(iv) 醸造用の下面発酵酵母ゲノムDNA上の一塩基多型部位を含むDNA断片からなる、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのオリゴヌクレオチドまたはその標識物であって、一塩基多型部位が以下の(1)(ア)から(33)(ア)の148個の一塩基多型部位の少なくとも1つであって、配列番号1から33の塩基配列のうちの以下の(1)(ア)から(33)(ア)の一塩基多型部位のうちの少なくとも1つの多型部位を含む10から30塩基からなる部分配列またはその部分配列に相補的な配列からなる、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのオリゴヌクレオチドまたはその標識物:
(1)配列番号1の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号53の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号140の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号170の位置に存在する塩基C若しくTはである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号225の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号239の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号298の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(2)配列番号2の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号304の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号321の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号322の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(3)配列番号3の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号125の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号145の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号351から354の位置に存在する3塩基の挿入若しくは非挿入である一塩基多型部位;
(4)配列番号4の、(ア)から(コ):
(ア)塩基番号67の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号74の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号160の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号268の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号324の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号446の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号453の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(コ)塩基番号466の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(5)配列番号5の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号431の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号464の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(6)配列番号6の、(ア)から(シ):
(ア)塩基番号75の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号217の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号253の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号269の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号318の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号441の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号444の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(コ)塩基番号445の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(サ)塩基番号463の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(シ)塩基番号493の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(7)配列番号7の、(ア)から(カ):
(ア)塩基番号213の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号243の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号290の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号348の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(カ)塩基番号378の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(8)配列番号8の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号88の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号152の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号161の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号381の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(9)配列番号9の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号66の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号229の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号262の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位;
(10)配列番号10の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号163から170の位置に存在する1塩基Tの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、
(イ)塩基番号309から317の位置に存在する1塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号356の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位;
(11)配列番号11の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号69の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号93の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号111の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号208の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号210の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号408の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号429の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(12)配列番号12の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号151の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号343の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(13)配列番号13の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号126の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号201の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号264の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(14)配列番号14の、(ア)から(ウ):
(ア)塩基番号132の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(ウ)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(15)配列番号15の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号101の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号188から192の位置に存在する1塩基Aの挿入若しくは非挿入である一塩基多型部位、
(エ)塩基番号280の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号338の位置に存在する塩基若GしくはTである一塩基多型部位;
(16)配列番号16の、(ア)から(サ):
(ア)塩基番号134の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号135の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号137の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号138の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号142の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号165の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号183の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号219の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号232の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(コ)塩基番号293の位置に存在する塩基A若しくはでGある一塩基多型部位、及び
(サ)塩基番号332の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(17)配列番号17の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号65の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号158の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号236の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号256の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号474の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(18)配列番号18の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号96の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号133の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(19)配列番号19の、(ア)から(エ):
(ア)塩基番号261の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号282の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号371の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(エ)塩基番号440の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(20)配列番号20の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号247の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号362の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(21)配列番号21の、(ア)から(エ):
(ア)塩基番号82の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号91の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号139の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位、及び
(エ)塩基番号140の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(22)(ア)配列番号22の、塩基番号359から364の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位;
(23)配列番号23の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号420の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号485の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位;
(24)配列番号24の、(ア)から(コ):
(ア)塩基番号189の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号209の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号218の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号260の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号283の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号315の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(キ)塩基番号379の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ク)塩基番号385の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(ケ)塩基番号551の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(コ)塩基番号597の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(25)配列番号25の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号62の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号96の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号171の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号176の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号222の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号228の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号273の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(26)配列番号26の、(ア)から(キ):
(ア)塩基番号57の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号149の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号221の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号303の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(オ)塩基番号350の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、
(カ)塩基番号400の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型部位、及び
(キ)塩基番号434の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(27)配列番号27の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号80の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号116から122の位置に存在する塩基Aの欠失若しくは非欠失である一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号204の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号249の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号389の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型部位;
(28)配列番号28の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号83の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、
(イ)塩基番号169の位置に存在する塩基C若しくはGである一塩基多型部位、
(ウ)塩基番号193の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、
(エ)塩基番号215の位置に存在する塩基A若しくはCである一塩基多型部位、及び
(オ)塩基番号232の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(29)(ア)配列番号29の、塩基番号309の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(30)(ア)配列番号30の、塩基番号216の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(31)(ア)配列番号31の、塩基番号162の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位;
(32)配列番号32の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号34の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型部位、及び
(イ)塩基番号336の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位;
(33)(ア)配列番号33の、塩基番号361の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型部位、
(v) (iv)の、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのオリゴヌクレオチドまたはその標識物を固定化した固定化基板。
【請求項3】
醸造用の下面発酵酵母のゲノムDNAについて下記(1)、かつ、(2)及び(3)のいずれかの組み合わせからなるアレルの検出をホモ接合とヘテロ接合を区別しつつ行い、その結果に基づいて醸造用の下面発酵酵母の菌株を識別する、請求項1記載の方法:
(1)配列番号17の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号65の位置に存在する塩基A若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号158の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(ウ)塩基番号236の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、
(エ)塩基番号256の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、及び
(オ)塩基番号474の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル;
(2)配列番号1の、(ア)から(オ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号53の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、
(イ)塩基番号170の位置に存在する塩基C若しくTはであるアレル、
(ウ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル、
(エ)塩基番号239の位置に存在する塩基G若しくはTであるアレル、及び
(オ)塩基番号298の位置に存在する塩基A若しくはGであるアレル;
(3)配列番号2の、(ア)及び(イ)の、少なくとも1つ:
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル、及び
(イ)塩基番号321の位置に存在する塩基C若しくはTであるアレル。
【請求項4】
アレルの検出を以下の(vi)〜(viii)のいずれかのプライマーセット、(ix)のオリゴヌクレオチド若しくはその標識物または(x)の固定化基板を用いて行う請求項3記載の方法:
(vi) 一塩基多型部位が下の(1)(ア)から(3)(イ)の12個の一塩基多型部位の少なくとも1つである、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのプライマーセット:
(1)配列番号17の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号65の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型、
(イ)塩基番号158の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型、
(ウ)塩基番号236の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型、
(エ)塩基番号256の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型、及び
(オ)塩基番号474の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型;
(2)配列番号1の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号53の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型、
(イ)塩基番号170の位置に存在する塩基C若しくTはである一塩基多型、
(ウ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型、
(エ)塩基番号239の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型、及び
(オ)塩基番号298の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型;
(3)配列番号2の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型、及び
(イ)塩基番号321の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型、
(vii) 一対のプライマーセットが以下の(1)から(3)の組合せのうちの少なくとも1つの組み合わせからなる(vi)の、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのプライマーセット:
(1)配列番号17の塩基番号65の5’側のプライマーおよび配列番号17の塩基番号474の3’側のプライマー;
(2)配列番号1の塩基番号53の5’側のプライマーおよび配列番号1の塩基番号298の3’側のプライマー;
(3)配列番号2の塩基番号104の5’側のプライマーおよび配列番号2の塩基番号321の3’側のプライマー、
(viii) 一対のプライマーセットが以下の(1)から(3)の組合せのうちの少なくとも1つの組み合わせからなる(vii)の、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのプライマーセット:
(1)配列番号66及び配列番号67の組み合わせ;
(2)配列番号34及び配列番号35の組み合わせ;
(3)配列番号36及び配列番号37の組み合わせ、
(ix) 醸造用の下面発酵酵母ゲノムDNA上の一塩基多型部位を含むDNA断片からなる、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのオリゴヌクレオチドまたはその標識物であって、一塩基多型部位が、以下の(1)(ア)から(3)(イ)の12個の一塩基多型部位のうちの少なくとも1つの多型部位を含む10から30塩基からなる部分配列またはその部分配列に相補的な配列からなる、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのオリゴヌクレオチドまたはその標識物:
(1)配列番号17の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号65の位置に存在する塩基A若しくはTである一塩基多型、
(イ)塩基番号158の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型、
(ウ)塩基番号236の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型、
(エ)塩基番号256の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型、及び
(オ)塩基番号474の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型;
(2)配列番号1の、(ア)から(オ):
(ア)塩基番号53の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型、
(イ)塩基番号170の位置に存在する塩基C若しくTはである一塩基多型、
(ウ)塩基番号185の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型、
(エ)塩基番号239の位置に存在する塩基G若しくはTである一塩基多型、及び
(オ)塩基番号298の位置に存在する塩基A若しくはGである一塩基多型;
(3)配列番号2の、(ア)及び(イ):
(ア)塩基番号104の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型、及び
(イ)塩基番号321の位置に存在する塩基C若しくはTである一塩基多型、
(x) (ix)に記載の、醸造用の下面発酵酵母の菌株の識別のためのオリゴヌクレオチドまたはその標識物を固定化した固定化基板。
【請求項5】
識別される醸造用の下面発酵酵母が、醸造特性として以下の(i)〜(viii)の特性のいずれかを有するかを予測する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法:
(i) 高い亜硫酸生成能を有する;
(ii) 低い亜硫酸生成能を有する;
(iii) 高い硫化水素生成能を有する;
(iv) 低い硫化水素生成能を有する;
(v) 高いエステル生成能を有する;
(vi) 低いエステル生成能を有する;
(vii) 高い高級アルコール生成能を有する;及び
(viii) 低い高級アルコール生成能を有する。
【請求項6】
検出が、ダイレクト・シーケンシング法、DHPLC(Denaturing High Performance Liquid Chromatography)法、Surveyor Nucleaseを用いる方法、TaqMan PCR法、Invader法、プライマー伸長法、SSCP(Single Strand Conformation Porymorphism)法、及びDNAチップを用いる方法からなる群より選ばれる一つまたは二つ以上の方法を用いて行われることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−210222(P2012−210222A)
【公開日】平成24年11月1日(2012.11.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−149714(P2012−149714)
【出願日】平成24年7月3日(2012.7.3)
【分割の表示】特願2005−164748(P2005−164748)の分割
【原出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【出願人】(307027577)麒麟麦酒株式会社 (350)
【Fターム(参考)】