説明

重ね合わせ折りたたみ浴槽蓋

【課題】入浴時の浴槽の蓋の折りたたみ、及び壁面への立てかけ等の取扱いを容易にして入浴時に、浴槽の蓋を狭い浴室内で
簡単な操作でコンパクトに片付けることができるようにする。

【解決手段】浴槽の蓋を浴槽の大きさに応じた2〜3枚の折りたたみ構造にして蓋板の折りたたみの回転軸を重ねあわせる蓋の
板厚に応じて板厚の中心面上からずれた構造にすることにより、簡単な操作で折りたたんだ際にそれぞれの蓋板が平行にぴったり
と重ねあわされ、片手での取扱いを容易であり見た目にも良く片付いた印象をあたえて入浴を快適なものにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入浴時に浴槽用の蓋を折りたたんだ時の重ね合わせの状態が、片手だけの簡単な操作でぴったりとなるように折りたたむ
ことができるように工夫した、折りたたみ部分の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
浴槽の蓋は入浴時には入浴の妨げとならないように容易に且つ、可能な限り薄く小さくたたまれるような工夫がなされている。
【特許文献1】特開2005−073882
【特許文献2】特許公開平11−313770
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の浴槽の蓋をコンパクトにする方法は大きく分けて蛇腹方式と分割方式があるが、蛇腹方式は折りたたみ部分を多くすることにより、
その形状に自由度をあたえることにより浴槽の上に重ね置きしたり、小さく丸めて洗い場の隅に立てかけて使う様になっている。
この方式の問題点は折口が多いため折りたたむのに手間が必要である、浴槽上面は通常やや低い位置にあるため、折りたたみや開くためには
少しかがみ込むような無理な姿勢をとらざるを得ない、又完全に折りたたんでも立体としての厚みが大きくなり浴室の隅に立てかけても片付いた
感じがしないし折りたたみの型崩れがしないように両手であつかわければならない。
さらに折口の多さは表面形状を複雑にするため、隙間にカビ等の汚れが生じやすくまた、その汚れを落としにくい。
【0004】
分割方式は一枚では大きくなるため、複数枚の連結されていない蓋を組み合わせて使っている。
分割方式の欠点は2枚では板が大きく取扱いにくい。また、3枚を超えると複数枚の蓋を整えた状態で浴槽の壁に立てかけるために手間を要する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、浴槽の蓋を浴槽の大きさに応じて2〜3枚折としてその厚みのある蓋板を片手で容易にコンパクトに折りたたむことができるように、
折りたたみ動作に必要な蝶番の回転部分の中心軸を蓋板の板厚中心面からずらした位置に配置することにより、折りたたまれた状態で
それぞれの蓋板を無理なく平行にコンパクトに重ね合わせることができる。
【発明の効果】
【0006】
本発明により、2〜3枚組みの浴槽の蓋の折りたたみ状態を片手だけの簡単な操作で最適な一定の形にすることが出来るため、
入浴時の浴槽のふたを取り扱うときの煩わしさを軽減する利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
折りたたむ蓋板の枚数は浴槽の大きさにより2枚〜3枚とする。
3枚組の中央に配置する蓋板A(1)の両端に環状に一体化成型された蝶番の外周軸受けをもうけ、対応する両側のそれぞれの
蓋板B(2)及び蓋板C(3)に、蓋板A(1)の環状の蝶番外周軸受に入るようにそれぞれの蓋板に一体成型された軸を設けて
その軸を蓋板A(1)の環状の蝶番外周軸受に嵌め込む。
【0008】
蓋板の折りたたみにより回転する蝶番の中心軸は、厚みのある互いの蓋板が無理なく平行状態に重ね合わせが出来る様に
伸展状態の互いの蓋板の厚みの中心面からずれた位置になる様に位置付ける。
この最も適切な位置は折りたたんで重ね合わせた状態での夫々の蓋板の各板厚の中心面(4、5)の中央(6)である。
【0009】
本発明を3枚の蓋板で使用する際には本発明の回転軸構造を有する蝶番を介して中央の蓋板Aに対して、左に蓋板C、右に蓋板Bの折りたたみ蓋
を連結する。
折りたたみ状態図2及び3は、本発明の3枚の場合の実施例の側面図であって、中央の基本構造となる蓋板Aを中心にその両端に
連結された蓋板C(1)と蓋板B(2)の折りたたみ方向は浴槽に置かれた上方向として、折りたたむ際は蓋板Cを先に折りたたみ、蓋板B
は先に折りたたまれた蓋板Cを蓋板Aとの間に挟み込むように折りたたむ。
こうすることにより2枚の板に挟まれた蓋板Cが固定され、平行にぴったりと重ね合わされた3枚の板を安定した固定状態に保つことが出来、
片手で容易に浴槽の壁面まで移動して立てかけることができる。
【0010】
本発明の浴槽蓋の伸展時にそれぞれの板の回転軸部分でぶつかりあう木口部分は伸展時に強い挟み力が加わるため指などの挟みこみによる事故を
回避するためやわらかい材質であることが望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】3枚組みの片方折たたみ状態の斜め上から見た様子を示した説明図である。
【図2】3枚組み折たたみ状態の側面から様子を見た説明図である。
【図3】3枚組み伸展状態の側面から様子を見た説明図である。
【符号の説明】
【0012】
1 蓋板A
2 蓋板B
3 蓋板C
4 蓋板B板厚の中心面位置
5 蓋板A板厚の中心面位置
6 蓋板A及び蓋板Bが蓋板Cを挟み込んで平行に重なる蝶番の中心線位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入浴時の浴槽の蓋を簡単にコンパクトに折りたたむことが出来るように、折りたたみ蝶番部分の回転軸の中心を蓋板の板厚の
中心からずらせることにより、折りたたみ時の蓋の厚みに影響されること無く、ぴったりと平行に重ね合わせができる
取扱い容易な重ね合わせ折りたたみ浴槽蓋。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2008−289757(P2008−289757A)
【公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−139917(P2007−139917)
【出願日】平成19年5月28日(2007.5.28)
【出願人】(707000598)
【Fターム(参考)】