説明

重合体仕上げ方法

重合反応器から重合体粉末を回収し;該重合体粉末を質量流スクリューコンベアの入口 と、該質量流スクリューコンベアの少なくとも一部の内部における重合体粉末の質量を決定するための1個以上の質量測定装置とに供給し;該スクリューコンベア内の該重合体粉末の質量、及び該スクリューコンベアと該スクリューコンベア内の重合体粉末との合算質量の少なくとも一つを該1個以上の質量測定装置で測定し;そして、該質量流スクリューコンベア内の重合体粉末の該測定質量及び該測定合算質量の少なくとも一つに基づいて、該質量流スクリューコンベアを通した重合体粉末の質量流量を決定することを含む重合体仕上げ方法を提供する。また、質量流スクリューコンベアを使用して重合方法を制御する方法も開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2008年12月2日に出願された米国仮出願第61/200610号の利益を主張する。その開示をその全体の引用により含めるものとする。
【0002】
発明の分野
本発明は、概して重合体の仕上げに関するものである。さらに詳しくは、本発明は、重合体粉末の質量流量を測定することを含む重合体仕上げ方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、重合体粉末の質量流量の測定及び制御の少なくとも一つを含む重合体仕上げ方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
背景
重合反応原料又は原料重合体は、製造に使用される前に、通常は、まとめて重合体仕上げとして知られている様々な処理加工工程を受ける。
【0004】
例えば、米国特許第6,867,270号の図1及び関連する詳細な説明には、気相反応器内で原料重合体生成物を製造するために実施される重合方法の一つが例示されている。当該特許の図1で示されているように、気相反応器では、重合は、反応混合物(重合体粒子、触媒、反応体及び不活性ガスの床を含む)を気相反応器75の基部から流動化ガス流の連続上昇流によって流動化された状態を維持することができる流動床内で実施できる。循環ガスを反応器75の頂部からライン135を介して取り出すことができる。循環している循環ガスを圧縮器145で圧縮し、そして熱交換器155で冷却してから、反応器75の基部に流動化ガス流として再度導入することができる。また、この流動化ガス流は、構成反応体及び不活性ガスを含有することもでき、これらは、ライン161及び/又はライン160によってライン135に導入できる。新たな重合体が生成されると、重合体生成物を反応器75の下部に設置された1個以上の吐出出口30によって取り出すことができる。重合体生成物を生成物チャンバー205に移し、続いて重合体生成物を移動ライン25を介して生成物パージビン200に移動させることを可能にする生成物ブロータンク215に移すことができる。
【0005】
また、同様の重合方法を溶液重合反応器などの液相反応器内で実施することもできる。例えば、液相重合反応は、反応混合物(重合体粒子、触媒、反応体及び溶媒の床を含む)を流動化液体流の連続流れによって流動化された状態に維持することができる流動床内で実施できる。重合後に、溶媒を重合生成物から、例えば、フラッシュ、遠心分離又は他のタイプの分離により回収できる。溶媒から分離した後に、重合体生成物を反応器から取り出し、そしてさらなる処理加工の前に該重合体を貯蔵及び脱気するために生成物パージビンに移すことができる。
【0006】
液相重合反応系又は気相重合反応系のいずれかにおいて、反応体を除去し、かつ、いかなる重合の続行も停止させ又は防止するために、窒素及び/又は蒸気をパージビンに注入することができる。続いて、重合体生成物、例えば重合体粉末状のものを、生成物パージビンから、押出又は包装操作を含むことができる下流の操作(本明細書において、「重合体仕上げ」という。)に移すことができる。
【0007】
重合体仕上げ中に、この液相又は気相重合から得られた重合体を添加剤と混合し及び/又は他の重合体とブレンドして、後に製造物品に使用することのできる組成物を形成させることができる。例えば、混合された重合体ブレンドをダイから押し出して射出成形や吹込成形などによりさらに処理することのできるペレット化重合体樹脂を形成させることができる。この添加剤としては、酸化防止剤、核形成剤、酸捕捉剤、可塑剤、安定剤、耐食剤、発泡剤、紫外線吸収剤、消光剤、帯電防止剤、スリップ剤、顔料、染料及び充填剤並びに特に過酸化物などの硬化剤を挙げることができる。
【0008】
固体ハンドリングは重合体仕上げ方法の不可欠な部分である。重合体(例えば重合体粉末状態の重合体)を、パージビンから、該重合体を他の重合体及び添加剤と混合することのできるミキサーに輸送するために、典型的にはコンベアベルトが使用されてきた。所望の特性を一貫して有する重合体コンパウンドを製造するためには、混合される成分の相対的な割合を注意深く測定し、制御し、そして維持しなければならない。
【0009】
特殊計量ビン、ホッパー及び計量コンベアベルトを含め、様々な装置が重合体仕上げ中に固体を計量するために使用されてきた。例えば、米国特許第4,395,131号には、重合体粉末などの固体の重量を測定するために計量ホッパーを使用することが記載されており、その場合、スクリューコンベアを使用して天秤ばかりを備えた計量ホッパーに供給することができる。
【0010】
秤量ビン又はホッパーは、典型的には、ビンからの重合体粉末の質量流量を減量測定と呼ばれるもので正確に測定することができる。しかし、この秤量ビン方法単独では、連続的な測定ができない。というのは、秤量ビンは、充填ステージと排出ステージとが交互になっているからである。また、使用されるビン又はホッパーのサイズが大きければ大きいほど、減量質量流量測定の精度が劣ってくる。というのは、このビン又はホッパー内部での質量変化の絶対値がビン又はホッパーの全質量よりも数桁小さいため、異なる測定尺度が必要となる場合があるからである。さらに、秤量ビンを離れる重合体粉末の質量流量は正確ではあるものの、下流のコンベアからミキサーに至るまでの真の重合体流量を示すものではない可能性もある。
【0011】
米国特許第6,523,721号に開示されるような別の固体計量装置は、コンベアベルト上の固形物量を計量するためのロードセルなどの計量装置を有する計量コンベアベルトシステムを備える。コンベアベルト上の重合体粉末の質量と、この質量が測定されるコンベアベルトの長さと、コンベアベルトとの速度とを使用して、重合体粉末の質量流量を決定することができる。しかし、計量コンベアベルト上の重合体粉末の分布が不均一で、しかもダスティング、滑り又はトラッキングのためコンベアベルト上の重合体粉末が不意に動くと、 計量ベルトコンベアの質量流量測定の正確さにかなりの影響を及ぼす可能性がある。
【0012】
さらに、重合体粉末の質量流量測定が不正確であり及び/又は一貫していないと、重合体粉末と他の重合体及び/又は添加剤との質量流量及び/又は質量流量比の制御が劣り、同様に仕上げ重合体生成物の品質及び/又は一貫性が劣る可能性もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第6867270号明細書
【特許文献2】米国特許第4395131号明細書
【特許文献3】米国特許第6523721号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
したがって、他の重合体及び/又は添加剤と混合するために測定及び制御するさらに強固な装置を含め、装置の信頼性と精度及び得られる重合体生成物の一貫性を改善させるための重合体仕上げシステム及び方法に対する要望が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
概要
一態様では、本発明は、重合反応器から重合体粉末を回収し;該重合体粉末を質量流スクリューコンベアの入口端部に供給し、ここで、該質量流スクリューコンベアは、ハウジングと、該ハウジング内に少なくとも部分的に収容された、該質量流スクリューコンベアを介して該重合体粉末を軸方向に運搬するための少なくとも1個の螺旋オーガと、該ハウジングの少なくとも一部内で重合体粉末の質量を決定するための1個以上の質量測定装置とを備えるものとし;該少なくとも1個の螺旋オーガを回転させて該スクリューコンベアを介して軸方向に該重合体粉末を運搬し;該重合体粉末を該スクリューコンベアの出口端部で回収し;該スクリューコンベア内の該重合体粉末の質量、及び該スクリューコンベアと該スクリューコンベア内の重合体粉末との合算質量の少なくとも一つを該1個以上の質量測定装置で測定し;そして、該質量流スクリューコンベア内の重合体粉末の該測定質量及び該測定合算質量の少なくとも一つに基づいて、該質量流スクリューコンベアを介した重合体粉末の質量流量を決定すること、を含む重合体仕上げ方法に関するものである。
【0016】
別の態様では、本発明は、充填サイクル中に重合体粉末の流れをサージホッパーに与えるが、排出サイクル中には重合体粉末の流れを与えない少なくとも1個の装置;該サージホッパーを質量流スクリューコンベアに流体連通させる流れライン、ここで、該質量流スクリューコンベアは、ハウジングと、該ハウジング内に少なくとも部分的に収容された、該質量流スクリューコンベアを介して該重合体粉末を軸方向に運搬するための少なくとも1個の螺旋オーガと、該ハウジングの少なくとも一部内で重合体粉末の質量を決定するための1個以上の質量測定装置とを備え;該サージホッパーから該質量流スクリューコンベアまでの重合体粉末の質量流量を決定するための少なくとも1個の質量測定装置;該質量流スクリューコンベアを介して該重合体粉末の質量流量を決定するための少なくとも1個の質量測定装置;排出サイクル中に、該質量流スクリューコンベアへの重合体粉末供給量、該螺旋オーガの回転速度及び該質量流スクリューコンベアへの添加剤供給量の少なくとも一つを、該サージホッパーから該質量流スクリューコンベアまでの該決定された重合体粉末質量流量に基づいて調節し、かつ、充填サイクル中に、該質量流スクリューコンベアへの重合体粉末供給量、該螺旋オーガの回転速度及び該質量流スクリューコンベアへの添加剤供給量の少なくとも一つを、該質量流スクリューコンベアを介した該重合体粉末の該決定された質量流量に基づいて調節するためのデジタル制御システム及びプログラム可能論理制御器の少なくとも一つ、を備える重合体仕上げシステムに関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、本発明に従う重合体仕上げ方法の簡略フロー図である。
【図2】図2は、本発明に従う重合体仕上げ方法の簡略フロー図である。
【図3】図3は、本発明に従う重合体仕上げ方法の簡略フロー図である。
【図4】図4は、本発明に従う重合体仕上げ方法の簡略フロー図である。
【図5】図5は、本発明に従う重合体仕上げ方法の簡略フロー図である。
【図6】図6は、本発明に従う重合体仕上げ方法の簡略フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
詳細な説明
化合物、成分、組成物、装置、ソフトウェア、ハードウェア、器具、構成、図、システム及び/又は方法を開示し説明する前に、本発明は、特に示さない限り、特定の化合物、成分、組成物、装置、ソフトウェア、ハードウェア、器具、構成、図、システム、方法などには限定されず、特に明示しない限りそれ自体変更できると解すべきである。また、ここで使用する用語は、単に特定の実施形態を説明する目的に過ぎず、限定を意図するものではない。
【0019】
また、本明細書及び添付した請求の範囲において使用するときに、単数形の「a」及び「an」及び「the」には、特に明示しない限り複数形が包含されることにも留意しなければならない。
【0020】
一態様では、本発明は、重合体仕上げ方法に関する。別の態様では、本発明は、重合体粉末の質量流量を測定することを含む重合体仕上げ方法に関する。さらに別の態様では、本発明は、重合体粉末の質量流量の測定及び制御の少なくとも一つのための方法に関する。
【0021】
本発明において使用するときに、「重合体粉末」とは、重合体パージビンから回収される重合反応原料又は原料重合体であって、押出及び包装を含めた重合体仕上げに供給できる粉末状のものをいう。
【0022】
本発明に従う重合体仕上げ方法は、質量流スクリューコンベアの使用を含むことができる。本発明に従う質量流スクリューコンベアは、(i)ハウジング;(ii)1個以上の螺旋オーガであって、それぞれが該ハウジング内に少なくとも部分的に収容され、該コンベアにより重合体粉末を運搬するためのもの;及び(iii)該質量流スクリューコンベアの該ハウジングの少なくとも一部で該重合体粉末の質量を決定するための1個以上の質量測定装置、を備えることができる。いくつかの実施形態では、該質量測定装置は、該質量流スクリューコンベアと、内部に含まれかつ該質量流スクリューコンベアによって輸送される重合体粉末との重量を測定するための計量器であることができる。他の実施形態では、該質量測定装置は、該質量流スクリューコンベアとその内容物の一部のみの重量を測定するために使用できる。該質量流スクリューコンベアの重量(一定)を算出して、質量流スクリューコンベア又はその一部内の重合体粉末の全質量と、該重合体粉末が該質量流スクリューコンベアを介して輸送される速度とを正確に決定することを可能にすることができる。
【0023】
このような質量流スクリューコンベアは、本発明に従う重合体仕上げ方法により重合体粉末の質量流量を測定し及び/又は制御するために使用できる。また、質量流スクリューコンベアは重合体仕上げ方法に取り入れることも可能であるところ、この方法は、重合体粉末質量流量を決定し、重合体仕上げ方法による質量流量の正確さ及び重合体粉末と添加剤の質量流量制御を向上させるための追加の装置を備えることができる。
【0024】
本発明に従う重合体仕上げ方法において重合体粉末の質量流量を測定するための質量流スクリューコンベアは、重合体粉末の質量流量測定の精度と一貫性とを改善させることができる。例えば、質量流スクリューコンベアを使用すると、計量コンベアベルトなどの従来の質量流量測定装置が直面し得るダスティング、滑り、トラッキング及び不均一な重合体粉末分布を排除し又は実質的低減させることができる。
【0025】
本発明に従う重合体仕上げ方法による重合体粉末の質量流量の測定及び制御は、専ら1個以上の質量流スクリューコンベアで得られる質量測定によるものであることができる。他の実施形態では、ここで開示する重合体仕上げ方法による重合体粉末の質量流量の測定及び制御は、1個以上の質量流スクリューコンベアで得られた質量測定と、それに関連して、パージビンと質量流スクリューコンベアとの間にあり、容器からの又は容器までの重合体の流量を測定するための差動計量装置を有する、重合体粉末の流量を回転速度により制御することのできる回転弁並びにサージホッパー及び他の供給容器などの追加の器具で得られた質量測定とによるものであることができる。
【0026】
重合体粉末は、様々な方法によってパージビンから質量流スクリューコンベアに供給できる。いくつかの実施形態では、重合体粉末は、供給弁により質量流スクリューコンベアに供給できる。この供給弁は、重合体粉末を連続的に供給することができ、或いは断続的に作動して、重合体粉末の不均一に供給することができる。いくつかの実施形態では、供給弁は、回転弁、スクリューフィーダ、ベルトフィーダー又は振動フィーダであることができる。他の実施形態では、供給弁は、チャンクカッティング回転弁であることができる。さらに別の実施形態では、重合体は、パージビンから直接供給弁に供給できる。
【0027】
他の実施形態では、サージホッパーは、重合体粉末を質量流スクリューコンベアに直接供給するために使用できる。例えば、サージホッパー中に保存された重合体粉末のサージ容量を使用して質量流スクリューコンベアに連続的に供給することができる。
【0028】
上記のように、螺旋オーガは、質量流スクリューコンベアを介して重合体粉末を軸方向に運搬するために使用できる。いくつかの実施形態では、螺旋オーガは、コンベアの長さに沿って均一なピッチ(ねじの軸方向の間隔)を有するねじを備えることができる。本発明において使用するときに、「区画」とは、螺旋オーガの長さに沿った輸送のための重合体粉末によって満たされ得るねじ間の空容量をいう。いくつかの実施形態では、螺旋オーガは、スクリューコンベアの長さに軸方向に沿ってほぼ一定の区画の充填を、例えば均一なピッチで維持することができ、かつ、例えば回転弁や他の上流の流れ制御装置からのほぼ一定の入口供給量を維持することができる。
【0029】
他の実施形態では、螺旋オーガねじのピッチは、コンベアの長さに沿って変更できる。例えば、出口に近いねじのピッチよりも入口でのピッチが小さい螺旋オーガは、入口で螺旋オーガの均一な充填、例えば、ねじ間の容積の100%の充填を与えることができ、しかも、ピッチの増加のため、重合体の質量当たりのピッチ間の追加の容積が創り出され、それによって添加剤を重合体粉末と一緒にするための質量流スクリューコンベア内に使用可能な容量を与えることができる。例えば、螺旋オーガは、質量流スクリューコンベアの入口端部でのほぼ100パーセントから、質量流スクリューコンベアの出口端部での一定の区画充填、例えばほぼ50パーセントまで区画充填を低減させるための連続計量スクリューであることができる。
【0030】
本発明に従う質量流スクリューコンベアは、他の重合体粉末質量流量測定装置、例えばベルトコンベアほどダスティング、滑り、トラッキング及び不均一な分布の問題に影響を受けやすくはないと考えられる。螺旋オーガのねじがハウジングにまで完全には延びていないため、スクリューコンベアに沿って決定された重合体粉末の質量流量の正確さは、ねじとハウジングとの間にある重合体粉末(すなわち、螺旋オーガねじとハウジングとの間のギャップを通過する重合体)の滑り量に依存すると考えられる。しかし、定常速度操作では、この滑り速度は、定常滑り速度のため質量流量測定の精度に大きな影響を及ぼさないはずである。
【0031】
質量流スクリューコンベアを単独で使用する又は追加の質量測定装置、例えば差動計量装置を有するサージホッパーと共に使用する本発明に従う重合体仕上げ方法は、重合体仕上げ方法による重合体粉末の質量流量に関して高い精度を与えることができる。いくつかの実施形態では、質量流量測定の精度は、およそ10%を超えて良好である(すなわち、実際の−10%〜+10%の範囲内)。他の実施形態では、質量流量測定の精度は、およそ5%を上回って良好である。さらに別の実施形態では、質量流量測定の精度は、およそ3%を上回って良好である。さらに別の実施形態では、質量流量測定の精度は、およそ1%を上回って良好である。
【0032】
該質量流スクリューコンベアの該ハウジングは、1個以上の部分を備えることができる。いくつかの実施形態では、ハウジングは、一体形成された一体ハウジングであることができる。他の実施形態では、該ハウジングは、それぞれがフレキシブルホースなどの可撓性連結手段によって連結された2個以上の別個の一体ハウジング部を備えることができる。例えば、重合体粉末は、質量流スクリューコンベアの入口端部に相当するハウジングの入口部を通して、可撓性連結手段から質量流スクリューコンベアの出口端部に相当するハウジングの出口部に1個以上の螺旋オーガを介して運搬できる。可撓性連結手段を介したこのハウジング部分は、以下で説明するように、1個以上の質量測定装置を使用してハウジングの各部分内部の重合体粉末を独立に質量測定することを可能にするために使用できる。入口端部と出口端部とでの質量流量の別個の測定は、プロセスの冗長性のため、例えば、計量器の故障の場合に、例えば質量流スクリューコンベアと入口端部に近い重合体粉末との重量を測定するために使用できる。また、入口端部と出口端部の別々の測定は、例えば添加剤を出口端部付近に添加する場合に、重合体粉末に添加される添加剤の量を決定することもできる。
【0033】
1個以上の質量測定装置は、ハウジング又はその部分の内部にある重合体粉末の質量を測定するために、ハウジング又はその部分のすぐ近くに配置できる。いくつかの実施形態では、1回以上の質量測定をさらに使用して重合体粉末の質量流量を算出することができる。他の実施形態では、1回以上の質量測定を使用して重合体粉末並びに別の重合体及び/又は添加剤の少なくとも一つの質量流量を算出することができる。さらに別の実施形態では、1回以上の質量測定を使用して重合体粉末並びに別の重合体及び/又は添加剤の少なくとも一つの質量流量を算出し及び/又は制御することができる。
【0034】
様々な質量測定装置は、本発明によれば、重合体粉末の質量を測定するために使用できる。いくつかの実施形態では、質量測定装置は天秤ばかりであることができる。このような天秤ばかりとしては、例えば、少なくとも1個のロードセル、バネばかり、歪みゲージばかり、水圧ばかり及び空気圧ばかりを挙げることができる。他の実施形態では、質量測定装置としては、超音波又は核放射線装置を挙げることができる。例えば、超音波又は核放射線装置は、質量流スクリューコンベア内の区画の内部にある重合体粉末の容積充填パーセントを決定するために使用でき、同様に、既知の密度に基づいて重合体粉末の質量を決定するために使用できる。当業者であれば、該重合体粉末の質量を測定するために他の質量測定装置を使用することもできることが分かるであろう。
【0035】
いくつかの実施形態では、天秤ばかりなどの1個以上の質量測定装置は、ハウジング又はその一部と接触した状態にあることができる。一態様では、1個以上の質量測定装置は、ハウジング又はその一部の底部表面と接触した状態にあることができる。別の態様では、スクリューコンベアの少なくとも一部は、ハウジング又はその一部の底部表面を介して1個以上の天秤ばかりの上に載っていてもよい。例えば、該1個以上の天秤ばかりは、スクリューコンベアとその内部に含まれる重合体粉末の全質量を最初に測定することができる。続いて、空のスクリューコンベアの一定の質量を減じ又は風袋を測り、スクリューコンベア内にある重合体粉末の正味質量を決定することができる。
【0036】
いくつかの実施形態では、ハウジングは一体形成されていてよく、1個以上の天秤ばかりを使用して全ハウジング内部に含まれる重合体粉末の質量を測定することができる。例えば、ハウジング全体は、1個以上の天秤ばかり上に搭載されていてよく、それにより、1個以上の天秤ばかりで測定された質量は、スクリューコンベアとその内部の重合体粉末の全質量に相当し得る。他の実施形態では、ハウジングは、可撓性連結手段により連結された2個以上の別個のハウジング部を備えることができ、また、2個以上の別個の独立した質量測定を、2個以上の天秤ばかりを使用して実施することができる。例えば、ハウジングの入口部を天秤ばかり上に載せてハウジングの入口部内部の重合体粉末の量のみを決定することができる。ハウジングの出口部を別の天秤ばかりに載せてハウジングの出口部によって形成される区画内部の重合体粉末の量のみを決定することができる。
【0037】
ハウジングの2個以上の部分の各内部にある物質の独立した質量測定を使用して、該重合体粉末の質量と、仕上げ方法の間にスクリューコンベアの出口端部のすぐ近くに添加できる他の任意の重合体及び/又は添加剤の質量との両方を測定することができる。例えば、このような特徴は、高品質でかつ一貫性の高い最終重合体を製造するために、このような特徴を使用して重合体粉末と任意の他の重合体及び/又は添加剤との供給比を正確に測定することができる。
【0038】
また、質量流スクリューコンベアの入口端部と質量流スクリューコンベアの出口端部とで同時に行われる独立した質量測定を使用して、螺旋オーガに沿った平均区画充填率を算出することもできる。いくつかの実施形態では、以下で説明するように、平均区画充填率を使用してスクリューコンベア内部の重合体粉末の質量流量を決定することができる。
【0039】
1個以上の質量測定装置によって作成された質量測定値を使用した重合体粉末の質量流量を決定するために、様々な方法を使用することができる。例えば、特定の質量流量計算方法は、測定方法の間における区画充填プロフィールに依存するものと考えられる。いくつかの実施形態では、区画充填は、質量流スクリューコンベアの長さに沿って軸方向に均一であることができる。例えば、供給弁は、重合体粉末をスクリューコンベアに一定の速度で供給するように連続的に作動できる。重合体粉末の質量を測定することができるハウジング又はその一部の軸の長さ、つまりそこに含まれる区画の数を固定する。それにより、ハウジングの単位長さ当たり又は区画当たりの重合体粉末の質量を算出することができる。コンベアスクリューの回転速度を使用して、スクリューコンベア内部の重合体粉末の軸方向排除速度を単位時間当たりの排除長さ又は単位時間当たりの区画の数として算出することができる。続いて、スクリューコンベア内の重合体粉末の質量流量を、単位長さ当たり又は区画当たりの重合体粉末の質量及びコンベアスクリューの軸方向排除速度を使用して算出することができる。
【0040】
他の実施形態では、区画充填は、質量流スクリューコンベアに沿って軸方向に均一ではなくてもよい。この不均一の区画充填は、スクリューコンベアへの重合体粉末供給の中断若しくは不一致によるもの及び/又はコンベアスクリューの回転速度の変化によるものであると考えられる。例えば、供給弁は、開放位置と閉鎖位置とを反復し、それによって重合体粉末を不均一な速度でスクリューコンベアに供給することができる。運搬配管内で又は質量流スクリューコンベアへの入口近くで重合体粒子の一時的な架橋も不均一な充填をもたらす場合がある。2回以上の独立した質量測定を、2個の質量測定装置を使用して、ハウジング又はその部分の長さに沿って軸方向に実施することができる。例えば、ハウジングは、上記のように、それぞれが1個以上の質量測定装置を備えた、可撓性連結手段によって連結された2個以上の別個のハウジング部を備えることができる。一実施形態では、一方の質量測定をハウジングの入口部で行い、他方の質量測定をハウジングの出口部で行うことができる。2つ以上の独立した質量流量を、上記のように各ハウジング部について算出することができる。区画充填が均一ではないかもしれないので、2回以上の独立した質量流量計算のいずれも、それ自体は正確ではないかもしれない。しかし、続いて、各ハウジング部で行われる2回以上の独立した質量流量計算を平均して、質量流スクリューコンベア全体にわたる重合体粉末の平均質量流量を決定することができる。入口付近で不均一な充填が起こりそうな場合には、平均区画充填量に基づく平均質量流量を算出することで、良好な精度及び一貫性が得られると考えられる。
【0041】
さらに別の実施形態では、区画充填プロフィールは、質量流スクリューコンベアの入口端部では双方とも均一であるが、質量流スクリューコンベアの長さについては不均一な場合もある。例えば、連続計量スクリューを使用した区画充填プロフィールは、入口での約100%充填からスクリューコンベアの出口端部付近での約50%まで変化し得る。上記のように、均一な区画充填を有するハウジングの一部のみに含有される重合体粉末の質量測定を行うこともできる。例えば、質量測定は、連続計量スクリューを有する質量流スクリューコンベアの出口端部で又はその近くで行うことができる。続いて、ハウジング部全体を通して区画充填が均一である場合に、想定される均一性と比較して高い精度で質量流量を上記のとおりに決定することができる。
【0042】
質量流スクリューコンベアの特定の構成及び機械設計は、パージビンから質量流スクリューコンベアへの重合体粉末の供給態様に応じて変更することができる。例えば、コンベアスクリューの種類、ハウジングの種類、質量測定装置の配置、質量流量の計算方法及び質量流量及び/又は各種成分の供給比を制御する方法は、重合体粉末をパージドラムから質量流スクリューコンベアに連続的に又は断続的に供給するかどうか、及びサージホッパーをスクリューコンベアへの入口に設けるかどうかに依存し得る。上記のように、質量測定及び重合体粉末質量流量の決定も、このような上流の操作を考慮して同様に変更できる。さらに、重合体粉末質量流量を決定し、質量流量の正確さ及び流量の制御を向上させる追加の装置を含めて、複数の質量流スクリューコンベアを重合体仕上げ方法に取り入れることができる。
【0043】
ここで図1を参照すると、本発明に従う重合体仕上げシステムの簡略フロー図が示されている。質量流スクリューコンベア14は、上記のとおり、ハウジング14a及び螺旋オーガ14bとを備えることができ、この螺旋オーガは、シャフト14cとモーター14dとによって回転できる。螺旋オーガ14bは、数個のねじ14eを有することができ、その間に、上で定義した入口端部14gから出口端部14hに重合体粉末を輸送するための「区画」14fを形成することができる。重合体粉末は、例えば、パージビン又はサージホッパー(図示しない)から、質量流スクリューコンベア14入口端部14gに流れライン102を介して供給できる。続いて、重合体粉末は、ねじ14e(すなわち、区画14f)間の空間を少なくとも部分的に満たすことができ、そして螺旋オーガの回転によって、出口104の方に重合体を軸方向に輸送することができる。
【0044】
質量流スクリューコンベア14の少なくとも一部と、質量流スクリューコンベア14内の重合体粉末との質量を測定するための少なくとも1個の装置16を設ける。上記のように、区画14fの充填量を固定し、計算し、又は推定することができる。装置16から得られた重量測定値を使用して、所定の空虚重量又は風袋重量と、区画充填率と、螺旋オーガ特性(L/dなど)と、螺旋オーガの回転速度と、入口端部14gから出口端部14hへの重合体粉末の質量流量とを決定することができる。
【0045】
いくつかの実施形態では、重合体粉末は、添加剤と混合するため又は下流でのさらなる処理加工のために流れライン104に所望の速度で供給できるが、その際、計量装置16を使用して重合体粉末の流量を制御することができる。他の実施形態では、流れライン102によって提供された重合体粉末を、質量流スクリューコンベア14内部で、流れライン103を介して供給された他の重合体及び/又は添加剤と混合させることもできる。例えば、添加剤は、質量流スクリューコンベア14の出口端部14hの近くに供給できる。他の重合体及び/又は添加剤と混合された重合体粉末は、質量流スクリューコンベア14の出口端部14hから流れライン104を介して回収できる。質量流スクリューコンベア14内の重合体粉末の質量流量を決定することを可能にする計量装置16を使用して、入口102を介した重合体粉末の供給量及び/又は流れライン103を介した添加剤の供給量を正確に決定及び制御し、それによって重合体粉末対供給添加剤の所望の比率を得ることができる。これにより、高い測定精度と良好な信頼性を含め、本発明に従う重合体仕上げ方法により重合体粉末の質量流量を連続的に測定する堅実な方法を提供することができる。
【0046】
ここで図2を参照すると、本発明に従う重合体仕上げシステムの簡略フロー図が示されている。質量流スクリューコンベア24は、ハウジング24a(24a1及び24a2)と螺旋オーガ24bとを備えることができ、該螺旋オーガは、シャフト24cとモーター24dとによって回転できる。螺旋オーガ24bは、数個のねじ24eを有することができ、その間に、重合体粉末を入口端部24gから出口端部24hに輸送するための区画24fを形成することができる。この実施形態では、質量流スクリューコンベア24のハウジングは、可撓性連結手段24iによって互いに連結した2個のハウジング部:入口ハウジング部24a1及び出口ハウジング部24a2を備えることができる。このような構成は、重合体粉末質量流量の二重測定又は重合体粉末質量流量と添加剤流量との別個の測定(例えば添加剤を出口ハウジング部24a2に供給する場合)のみならず、重合体粉末及び添加剤の供給量とその比率の前もった決定及び制御も可能にすることができる。
【0047】
重合体粉末は、例えばパージビン又はサージホッパー(図示しない)から、質量流スクリューコンベア24の入口端部24eに流れライン202を介して供給でき、その際、重合体の流れを回転弁などの弁22により調節することができる。続いて、重合体粉末は、ねじ24e(すなわち、区画24f)間の空間を少なくとも部分的に満たすことができ、そして、螺旋オーガの回転により、出口204に重合体を軸方向に運搬することができる。
【0048】
入口ハウジング部24a1は、少なくとも1個の第1質量測定装置26a上に搭載可能であり、該装置は、質量流スクリューコンベア24の入口ハウジング部24a1内部のみにある重合体粉末の質量を測定し又は決定するために使用できる。出口ハウジング部24a2は、少なくとも1個の第2質量測定装置26b上に搭載可能であり、該装置は、質量流スクリューコンベア24の出口ハウジング部24a2の内部のみにある重合体粉末の質量を測定し又は決定するために使用できる。上記のように、各ハウジング部内部の個々の質量流量は、第1質量測定装置26a及び第2質量測定装置26bそれぞれによる個々の質量測定に基づいて決定できる。
【0049】
二重化のために使用する場合には、別々の質量測定装置26a及び26bを、一方又は他方が故障した場合の連続測定のために設けることができる。さらに、質量流スクリューコンベア24全体に沿った平均質量流量は、個々の質量流量測定を使用して決定できる。一態様では、この平均質量流量は、質量流量測定についてさらに高い正確度を与えることができる。
【0050】
さらに、他の重合体及び/又は添加剤が流れライン203を介して添加できる場合には、例えば、第1質量測定装置26aを使用して、入口ハウジング部24a1に供給された重合体粉末の質量流量を決定することができる。同時に、上記のように、第2質量測定装置26bを使用して、流れライン203を介して出口ハウジング部24a2に供給される重合体及び/又は添加剤の質量流量を決定することができる。例えば、重合体粉末と他の重合体及び/又は添加剤との合算質量流量を第2質量測定装置26bにより測定することができる。続いて、第1質量測定装置26aによって同時に測定された重合体粉末の質量流量を減じて、流れライン203を介して供給された他の重合体及び/又は添加剤の質量流量を決定することができる。さらに、流れライン202を介して供給された重合体の質量流量対流れライン203を介して供給された重合体及び/又は添加剤の質量流量の比を算出し、そして制御して高品質の最終重合体を製造することができる。
【0051】
また、3個以上のハウジング部を使用することもできる。ハウジング部は、上記のとおり、必要に応じて又は要望のとおりに、質量流量を独立に測定するための1個以上の天秤ばかりを備えることができる。このような独立した質量測定を使用して、重合体粉末及び多数の添加剤の対応する質量流量を算出し、それによってそれぞれの供給量と供給比の決定及び制御を可能にすることができる。
【0052】
ここで図3を参照すると、本発明に従う重合体仕上げシステムの簡略フロー図が示されており、この場合、同じ数字は同じ部品を示している。質量流スクリューコンベア24に供給する前に、弁32からの重合体を、流れライン306を介してサージホッパー38に供給することができる。サージホッパー38を使用して、質量流スクリューコンベア24を供給するために重合体粉末のサージ容量を維持することができる。例えば、サージホッパー38内のサージ容量は、弁32からの重合体粉末流れの短期間の中断を補うことができる。サージホッパー内の重合体粉末の容量は、重合体粉末の質量流スクリューコンベアへの連続供給をもたらし、それによって弁32への流れ又は当該弁からの流れの停止を遮断する又は必要とする可能性のある上流移行、休止時間その他の事象を可能にすることができる。重合体粉末の質量流量は、1個以上の螺旋オーガの回転速度を調節すると共に、サージホッパー内での水準を維持することによって制御できる。
【0053】
いくつかの実施形態では、例えば図3に示すように、サージホッパー38は、サージホッパー内部の重合体粉末の質量を測定するための1個以上の質量測定装置39を備えることもできる。一例として、弁32の回転によるサージホッパー38の充填中に、質量測定装置39を使用してサージホッパー38及びその内容物の重量の減少を測定することができる(すなわち、減量測定)。このような質量測定又は質量測定差を使用して、例えば、重合体粉末の質量流量を測定するための代替手段として質量流スクリューコンベアを較正すること及び/又は本発明に従う重合体仕上げ方法により重合体粉末の質量流量をさらに制御することができる。天秤ばかり、ロードセル、超音波機器及び核放射線機器(これらに限定されない)を含め、様々な質量測定装置を使用してサージホッパー38内の重合体粉末の質量を測定することができる。また、他のタイプの測定装置も使用できる。
【0054】
いくつかの実施形態では、1個以上の質量測定装置39をサージホッパーの近くに配置できる。他の実施形態では、1個以上の質量測定装置39は、所望の測定を促進させるためにサージホッパーと接触した状態にあることができる。さらに別の実施形態では、サージホッパー38は1個以上の質量測定装置39上に搭載できる。例えば、サージホッパー38は天秤ばかり上に搭載できる。天秤ばかりは、サージホッパーとサージホッパー内部の重合体粉末との合算質量を測定することができる。続いて、サージホッパーの空虚重量を減じてホッパー38内部の重合体粉末の質量を決定することができる。
【0055】
サージホッパー38の操作モードに応じて、様々な質量測定方法を使用することができる。いくつかの実施形態では、サージホッパー38は連続モードで作動することができ、この際、重合体粉末は、供給弁32からサージホッパー38に、及びサージホッパー38から質量流スクリューコンベア24に連続的に供給される。このような操作の間に、サージホッパー38内の重合体粉末の正味質量は比較的一定のままであることができる。
【0056】
他の実施形態では、サージホッパー38は、充填モードと排出モードとを交互に行うことができる。例えば、充填モードでは、重合体粉末は、サージホッパー38が所望のレベルにまで満たされるまで、供給弁32によりサージホッパー38に供給できる。排出モードでは、供給弁32を閉じて重合体粉末からサージホッパー38への流れを停止させることができるが、重合体粉末は、サージホッパー38から質量流スクリューコンベア24に流れ続ける。
【0057】
サージホッパー38内部の重合体粉末の質量は、充填サイクル中に増加し、計量装置39は、重合体仕上げ方法による重合体粉末質量流量の連続測定をもたらすことができない。このような場合には、計量装置26a/bの二重化によってこのような測定が可能になり、充填及び排出サイクル全体にわたる重合体粉末対添加剤比の制御を確保することができる。必要に応じて又は要望通りに、排出サイクル中に、サージホッパー38の質量の変化を使用して質量流スクリューコンベア24を介した重合体粉末の質量流量を決定し、それによって重合体粉末質量流量の較正及び直接測定を可能にすることができる。
【0058】
したがって、ここで開示する重合体仕上げプロセス内での質量流量測定は、質量流スクリューコンベアを使用して行われる質量測定とサージホッパーを使用して行われる減量測定とを組み合わせるなどにより、様々な計器較正及び/又は相互検証機能を含め、重合体仕上げ方法にさらなる柔軟性を与えることができる。
【0059】
また、本発明は、重合体仕上げ方法による重合体粉末の質量流量を測定することに加え、重合体粉末及び/又は重合体仕上げ方法に供給される1種以上の添加剤の質量流量及び/又は供給比の制御を向上させるためにも使用できる。上で議論したように、仕上げ方法全体にわたって正確かつ一貫した成分比を維持することは、最終重合体生成物の品質に極めて重要である。
【0060】
ここで図4を参照すると、本発明に従う重合体仕上げシステム(制御方式の一つの可能性を含む)の簡略フロー図が示されており、この場合、同じ数字は同じ部品を示している。質量流スクリューコンベア24を介した重合体粉末の質量流量は、上記のように、計量装置26aを使用して測定できる。装置26aからの測定結果をプログラム可能論理制御器(PLC)、デジタル制御システム(DCS)又は同様の装置に転送することや、作業者が手動で制御したりすることができる。続いて、この結果を使用して、例えば、螺旋オーガ24bの回転速度を直接的に又は間接的に制御し、このシステムを介した重合体粉末の質量流量を制御することができる。他の実施形態では、供給弁22の位置及び/又は回転速度は、測定装置26a及び/又は26bからの結果を使用して調節できる。さらに別の実施形態では、供給弁22と螺旋オーガ24bの速度との両方を調節して重合体仕上げ方法による重合体粉末の質量流量を制御することができる。
【0061】
1種以上の他の重合体及び/又は添加剤を流れライン203を介して重合体仕上げ方法に添加する場合には、第2質量測定装置26bを使用して、添加剤弁52の回転速度及び/又は位置を調節することによってその流量を制御することができる。質量測定装置26aは、重合体粉末の流量を同時に測定することができる。続いて、各成分の流量の計算比を使用して最終重合体生成物における成分比を制御し、それによって重合体仕上げ中に成分比を制御するための正確でかつ一貫した手段を提供し、高品質の一貫した最終重合体生成物を製造することができる。
【0062】
ここで図5を参照すると、本発明に従う重合体仕上げシステムの簡略フロー図が示されており、この場合、同じ数字は同じ部品を示している。また、重合体仕上げ方法を通じてサージビン38の質量を測定するための質量測定装置39を使用して重合体粉末の質量流量を制御することができる。いくつかの実施形態では、重合体粉末の質量流量は、質量測定装置26a、質量測定装置26b及び質量測定装置39の少なくとも一つからの結果を使用して制御できる。例えば、質量流量測定の少なくとも一つは、螺旋オーガ24bの回転速度及び/又は供給弁32を調節することによって重合体粉末の流量を制御するために使用できる。
【0063】
他の実施形態では、重合体の質量流量は、フィードフォワードループによって制御できる。例えば、螺旋オーガ24bの回転速度は、供給弁32からのアウトプットに基づいて制御され、それによって質量流スクリューコンベア24内の重合体粉末の質量流量を調節することができる。また、例えば、質量測定装置39を用いた質量流量測定を使用して螺旋オーガ24bの回転速度を制御することもできる。また、他の種類のフィードフォワード質量流量制御を使用することもできる。
【0064】
重合体の質量流量を制御するこれらの方法は、様々な計器較正及び/又は相互検証機能を含め、質量流スクリューコンベアを使用して行われた質量測定とサージホッパーを使用して行われた減量測定とを組み合わせることによって、重合体仕上げ方法にさらなる柔軟性を与えることができる。
【0065】
さらに図5を参照すると、重合体粉末の質量流量の制御は、有利には、質量測定装置26a/b及び質量測定装置39を使用して交互に実施することができる。例えば、サージホッパー38が充填モードの場合には、第1及び/又は第2質量測定装置26a/bは、螺旋オーガ24bの回転速度を制御することによって重合体粉末の質量流量を制御するために使用できる。
【0066】
サージホッパー38が充填モードから排出モードに切り替わったら、供給弁32を閉じ、そして再度質量測定装置39を使用して、螺旋オーガ24bの回転速度を制御することにより重合体の質量流量を制御することができる。
【0067】
これらの実施形態は、減量及び重量のスクリューコンベア質量流量測定の組み合わせを使用して追加の柔軟性を示す。例えば、サージホッパーが排出モードの場合に両タイプの測定を併用することができる。サージドラムが充填モードの場合には、質量流スクリューコンベア測定単独を使用することができる。
【0068】
ここで図6を参照すると、本発明に従う重合体仕上げ方法の簡略フロー図が示されている。重合体粉末は、供給弁82から流れライン806を介して少なくとも1個の質量測定装置89aを有する第1サージホッパー88aに供給できる。第1サージホッパー88aからの重合体粉末は、流れライン808を介して少なくとも1個の質量測定装置89bを有する第2サージホッパー88bに供給できる。第2サージホッパー88bからの重合体粉末は、質量流スクリューコンベア84に流れライン802を介して供給できる。第1サ
した遮断弁88cを使用して第1サージホッパー88aから第2サージホッパー88bまでの重合体粉末の流れを停止させることができる。
【0069】
いくつかの実施形態では、遮断弁88cはスライド弁であることができる。また、他のタイプの遮断弁を使用することもできる。いくつかの実施形態では、供給弁82からの重合体は、大きな塊(チャンク)及びシートを分離することによって良好な粒度分布を達成するためにスクリーナーを介して送られることができる。いくつかの実施形態では、供給弁82は、スクリーナーの後にあるチャンクカッティング回転弁であることができる。他の実施形態では、供給弁82は、チャンクカッティング分離回転弁であることができる。また、他のタイプの供給弁及びスクリーナーを使用することもできる。
【0070】
いくつかの実施形態では、遮断弁88cは開いていてよく、それによって、重合体粉末が第1サージホッパー88a及び第2サージホッパー88bを介して直接質量流スクリューコンベア84に流れることができる。他の実施形態では、遮断弁88cは閉じていてよく、それによって、第1サージホッパー88aが充填モードで作動し、第2サージホッパー88bが排出モードで作動することができる。少なくとも1個の質量測定装置89aを、重量増加方法を使用して第1サージホッパー88aへの重合体粉末の質量流量を決定するために使用できる。例えば、遮断弁88cが閉じた状態では、少なくとも1個の第2質量測定装置89aは、第1サージホッパー88a内における重合体粉末の経時的質量変化を測定することができる。同様に、前記のように、減量方法を使用して第2サージホッパー88bからの重合体粉末の質量流量を算出するために少なくとも1個の質量測定装置89bを使用することができる。例えば、遮断弁88cが閉じている状態で、少なくとも1個の質量測定装置89bは、第2サージホッパー88b内における重合体の経時的質量変化を測定することができる。
【0071】
これらの実施形態は、重合体仕上げ方法の間に質量測定のさらなる柔軟性を与えることができる。いくつかの実施形態では、減量方法及び重量増加方法の少なくとも一つを使用する重合体の質量流量測定は、器具の較正のために使用できる。例えば、この測定は、上記のように、供給弁82及び螺旋オーガの少なくとも一つ(を介した質量流量)の回転速度を較正するために使用できる。他の実施形態では、減量方法及び重量増加方法の少なくとも一つを使用する重合体粉末の質量流量測定は、例えば、供給弁82及び少なくとも1個の螺旋オーガの少なくとも一つの回転速度を制御するために使用できる。図5と同様に、装置86a/bの減量測定に計量装置86a/bからの結果を補足して、サージビン充填サイクル中であっても重合体仕上げ方法の制御を可能にすることができる。
【0072】
図1〜6に例示されかつ上記した本発明に従う重合体仕上げ方法は、従来の重合体仕上げ方法を超える様々な利点を提供することができる。例えば、本発明を使用して採用できる堅実な器具及び制御方式は、重合体粉末及び/又は添加剤の供給制御に関して高い精度と信頼性を与えることができる。さらに、本発明は、サージビンが充填サイクル中の場合であっても、連続的な工程管理を提供することができる。
【0073】
さらに、本発明に従うシステム及び方法は、重合体仕上げ設備における既存の処理加工器具を改良することによって実施できる。例えば、既存の重合体仕上げ設備は、パージビン、チャンクカッティング回転弁、サージホッパー及びスクリューコンベアの少なくとも一つを既に有することができる。本発明に従う質量測定装置は、既存のスクリューコンベア内における重合体の質量を測定するために設置でき、また既存のサージホッパーに重合体粉末の質量流量を測定するために設置できる。
【0074】
本発明に従うシステム及び方法を使用する別の利点は、従来の質量測定装置よりも正確な質量流量測定を行うことによって重合体仕上げ方法を改善させることができることである。例えば、本発明の実施形態に従う質量流スクリューコンベアを使用することで、例えば、ダスティング及びトラッキング(従来の計量ベルトコンベアに共通して生じる問題)によるエラーに対する影響が少なくなる。
【0075】
本発明に従う方法を使用する別の利点は、重合体粉末の質量流量測定の精度と信頼性を、計量スクリューコンベアをサージビンからの減量測定などの第2のソースに対して較正することによってさらに向上させることができることである。例えば、質量流スクリューコンベアを使用して重合体粉末の質量流量を測定することで、質量流量測定を較正又は再較正するために本発明に従う1個以上の秤量ビンからのデータと組み合わせることができ、それによって秤量ビン又は計量ベルトコンベア単独で達成できるよりも高い精度を達成できる。
【0076】
「から本質的になる」という記載は、特に明示しない限り、本明細書において具体的に言及したかどうかを問わず、他の工程、要素又は材料を除外するものではなく(ただし、このような工程、要素又は材料が本発明の基本的かつ新規な特徴に影響を及ぼさない場合に限る。)、さらに、使用した要素及び材料と通常関連のある不純物を除外するものでもない。
【0077】
ここでは所定の範囲しか明示的に開示していない。しかしながら、任意の下限値からの範囲を任意の上限値と組み合わせて明示的に規定されていない範囲を規定することができるだけでなく、任意の下限値からの範囲を任意の他の下限値と組み合わせて明示的に規定されていない範囲を規定することができ、同様に、任意の上限値からの範囲を任意の他の上限値を組み合わせて明示的に規定されていない範囲を規定することができる。さらに、所定の範囲内には、たとえ明示的に規定されていなくても、その端点間の全ての点又は個々の値が含まれる。つまり、全ての点又は個々の値は、任意の他の点又は個々の値と組み合わせて明示的に規定されていない範囲を規定するために、それ自体が下限値又は上限値としての役割を果たし得る。
【0078】
さらに、本明細書で引用した全ての文書は、援用が認められる全ての管轄について、その開示が本発明の記載と一致する範囲で、引用により援用する。
【0079】
本発明を多数の実施形態及び例示に関連して説明してきたが、この開示の利益を得る当業者であれば、ここで開示した本発明の範囲及び精神から逸脱しない他の実施形態を想起できることが分かるであろう。
【符号の説明】
【0080】
14 質量流スクリューコンベア
14a ハウジング
14b 螺旋オーガ
14c シャフト
14d モーター
14e ねじ
14g 入口端部
14h 出口端部
14f 区画
16 計量装置
102 流れライン
103 流れライン
104 流れライン
22 弁
24 質量流スクリューコンベア
24a ハウジング
24b 螺旋オーガ
24c シャフト
24d モーター
24e ねじ
24f 区画
24g 入口端部
24h 出口端部
24i 可撓性連結手段
26a 第1質量測定装置
26b 第2質量測定装置
202 流れライン
203 流れライン
32 弁
38 サージホッパー
39 質量測定装置
306 流れライン
52 添加剤弁
82 供給弁
84 質量流スクリューコンベア
88a 第1サージホッパー
88b 第2サージホッパー
88c 遮断弁
89a 質量測定装置
806 流れライン
808 流れライン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の工程:
重合反応器から重合体粉末を回収し;
該重合体粉末を質量流スクリューコンベアの入口端部に供給し、ここで、該質量流スクリューコンベアは、ハウジングと、該ハウジング内に少なくとも部分的に収容された、該質量流スクリューコンベアを介して該重合体粉末を軸方向に運搬するための少なくとも1個の螺旋オーガと、該ハウジングの少なくとも一部内で重合体粉末の質量を決定するための1個以上の質量測定装置とを備えるものとし;
該少なくとも1個の螺旋オーガを回転させて該スクリューコンベアを介して軸方向に該重合体粉末を運搬し;
該重合体粉末を該スクリューコンベアの出口端部で回収し;
該スクリューコンベア内の該重合体粉末の質量、及び該スクリューコンベアと該スクリューコンベア内の重合体粉末との合算質量の少なくとも一つを該1個以上の質量測定装置で測定し;そして
該質量流スクリューコンベア内の重合体粉末の該測定質量及び該測定合算質量の少なくとも一つに基づいて、該質量流スクリューコンベアを介した重合体粉末の質量流量を決定すること
を含む、重合体仕上げ方法。
【請求項2】
前記重合体粉末がポリエチレン重合体及びポリプロピレン重合体の少なくとも1種を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記決定が、
前記重合体粉末の測定質量を使用して、前記ハウジングの少なくとも一部の単位長さ当たりの前記質量流スクリューコンベア内における重合体粉末の平均質量を決定し;
前記少なくとも1個の螺旋オーガの回転によって生じる前記重合体粉末の軸方向排除速度をその回転速度によって決定し;
該単位長さ当たりの平均質量及び該軸方向排除速度に基づいて重合体粉末の質量流量を決定すること
を含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記重合体粉末の前記決定した質量流量に応じて、前記1個以上の螺旋オーガの回転速度を調節することによって前記質量流量を調節することをさらに含む、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記質量流スクリューコンベアの入口端部と出口端部とに介在する前記質量流スクリューコンベアに少なくとも1種の添加剤を供給し;
該質量流スクリューコンベアの出口端部内における前記重合体及び該少なくとも1種の添加剤の質量を第2質量測定装置を使用して測定すること
をさらに含む、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記出口端部内における前記重合体及び前記少なくとも1種の添加剤の前記測定質量に基づいて該少なくとも1種の添加剤の質量流量を決定し;
該重合体の該決定した質量流量及び該少なくとも1種の添加剤の該質量流量に基づいて該重合体粉末の質量流量対該少なくとも1種の添加剤の質量流量の比を算出し;
該算出比に基づいて前記質量流スクリューコンベアへの重合体粉末供給量、前記螺旋オーガの回転速度及び該質量流スクリューコンベアへの添加剤供給量の少なくとも一つを調節すること
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
次の工程:
前記重合体粉末をサージホッパーに充填し;
該サージホッパーへの重合体粉末の流れを停止させ;
該サージホッパーから前記質量流スクリューコンベアの入口端部に該重合体粉末を供給し;
該サージホッパー内における該重合体粉末の質量を少なくとも1個の質量測定装置を使用して測定し;そして
該サージホッパーから該質量流スクリューコンベアまでの重合体粉末の質量流量を、該サージホッパー内における該測定質量の経時的な増加に応じて決定すること
をさらに含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
次の工程:
前記サージホッパーから前記質量流スクリューコンベアまでの前記重合体粉末の前記決定質量流量に基づいて、該質量流スクリューコンベアを通した該重合体の質量流量についての、螺旋オーガ回転速度に応じた較正曲線を作成すること
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
次の工程:
前記サージホッパーへの前記重合体粉末の流れを停止させたときに、前記質量流スクリューコンベアへの重合体粉末供給量、前記螺旋オーガの回転速度及び該質量流スクリューコンベアへの添加剤供給量の少なくとも一つを、該サージホッパーから該質量流スクリューコンベアまでの前記決定された重合体粉末質量流量に基づいて調節し;そして
該サージホッパーに該重合体粉末を充填する間に、該質量流スクリューコンベアへの重合体粉末供給量、該螺旋オーガの回転速度及び該質量流スクリューコンベアへの添加剤供給量の少なくとも一つを、該質量流スクリューコンベアを介した該重合体粉末の該決定された質量流量に基づいて調節すること
をさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項10】
重合体仕上げシステムであって、
充填サイクル中に重合体粉末の流れをサージホッパーに与えるが、排出サイクル中には重合体粉末の流れを与えない少なくとも1個の装置;
該サージホッパーを質量流スクリューコンベアに流体連通させる流れライン、ここで、該質量流スクリューコンベアは、ハウジングと、該ハウジング内に少なくとも部分的に収容された、該質量流スクリューコンベアを介して該重合体粉末を軸方向に運搬するための少なくとも1個の螺旋オーガと、該ハウジングの少なくとも一部内で重合体粉末の質量を決定するための1個以上の質量測定装置とを備え;
該サージホッパーから該質量流スクリューコンベアまでの重合体粉末の質量流量を決定するための少なくとも1個の質量測定装置;
該質量流スクリューコンベアを介して該重合体粉末の質量流量を決定するための少なくとも1個の質量測定装置;
排出サイクル中に、該質量流スクリューコンベアへの重合体粉末供給量、該螺旋オーガの回転速度及び該質量流スクリューコンベアへの添加剤供給量の少なくとも一つを、該サージホッパーから該質量流スクリューコンベアまでの該決定された重合体粉末質量流量に基づいて調節し、かつ、充填サイクル中に、該質量流スクリューコンベアへの重合体粉末供給量、該螺旋オーガの回転速度及び該質量流スクリューコンベアへの添加剤供給量の少なくとも一つを、該質量流スクリューコンベアを介した該重合体粉末の該決定された質量流量に基づいて調節するためのデジタル制御システム及びプログラム可能論理制御器の少なくとも一つ;
を備える重合体仕上げシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−510388(P2012−510388A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−538654(P2011−538654)
【出願日】平成21年11月23日(2009.11.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/065532
【国際公開番号】WO2010/065373
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(599168648)ユニベーション・テクノロジーズ・エルエルシー (70)
【Fターム(参考)】