説明

重合可能な二発色団(Dichromophoric)二色性アゾ染料

本発明は、重合性基が結合しているアゾ発色団を含み、高い着色力及び高い秩序パラメーターが組み合わされた、十分な溶解性を有する染料をもたらす、重合可能な二発色団二色性アゾ染料を対象とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規の重合可能な二発色団二色性アゾ染料、それらを含有する重合可能な中間生成混合物、及び二色性ポリマーネットワーク及びゲルの調製のためのそれらの使用に関し、例えばこれらは、均一の又はパターン化された偏光子としての用途を見出すことができる。
【0002】
多くの染料は、布地の染色、捺染、プラスチックの着色、写真のカラー画像形成などのような多様な用途のために開発されてきた。色相、安定性、基材への親和性、耐薬品性、及び染料が適用される媒体との適合性のような必要な特性を供するために、染料の分子構造及び結合剛性は、それぞれの適用のために特別に設計される。重合可能な中間生成混合物及び二色性ポリマーネットワーク及びゲルにおいて本出願で必要な重要な特性には次が含まれる:二色性ポリマーの二色性、溶解性、高い秩序パラメーター、着色力、及び安定性。
【0003】
二色性は、染料分子の配向された集成が光源の偏光方向に関して、一つの配向状態おいて所定の波長の光では比較的に低い吸収を示し、別の配向状態において同じ波長で比較的に高い吸収を示す特性である。例えば、溶媒での液晶の溶解によるか、又は延伸プラスチックへの染料の埋め込みによって、染料分子の配向をもたらすことができる。
【0004】
溶解性は、例えばマイクロメーターの範囲の薄層が、配向状態のうちの一つで適切な光吸収を有するために十分な染料分子を含有することができるように、十分に高くなければならない。
【0005】
秩序パラメーターは、所定の系における分子秩序又は整列の程度の定量的尺度である。高い秩序パラメーターは、液晶ホスト材料の分子の形状と類似している、分子の長さ対幅の比率が大きい伸長形状の染料によって促進される。伸長形状を確実にするために、分子は剛構造を有するべきであり、これは、例えばベンゼン又は複素環の実質的に線状の配置により得ることができる。
【0006】
二色性ポリマーネットワーク又はゲルの輝度及びコントラストは、両方とも染料の秩序パラメーターSと関連し、
【0007】
【化24】

【0008】
ここでD及びDは、液晶ダイレクターに平行及び垂直な光の偏りを測定した、液晶ホスト材料における二色性染料の光学濃度である。
【0009】
好ましくは、秩序パラメーターは、0.7を超えるべきであり、好ましくは可能な限り高くすべきである。
【0010】
染料の着色力は、吸光係数εにより表わされる。それは、染料の経済的な存続可能性に直接関係する。また、中間生成ホスト中の染料の濃度は、ホストの中間生成特性に対する染料の有害な影響を避けるために可能な限り低くすべきであるので、それは、染料含有重合可能な中間生成混合物の調製のため、並びに二色性ポリマーネットワーク及びゲルの調製用のそれらの使用のために特に重要である。
【0011】
二色性ポリマーの安定性は、二色性染料を含有するポリマーの特性が、染料の部分的な結晶化により引き起こされる拡散過程又は非均一化(inhomogenicity)により、時間が経過して変わるべきではないことを意味する。また、二色性染料は、そのようなポリマーが多層系での使用のために設計される場合、隣接する層へ移行するべきではないことを意味する。
【0012】
種々の二色性染料が、材料として提案されており、これらは上記に要件の一部分を満たしている。しかし、改善されるべき欠点が依然として存在する。特に、高い秩序パラメーター及び/又は高い着色力を有するものは、溶解性が乏しいか、又は二色性ポリマーを不安定にし、二色性ポリマーの良好な安定性を示すものは、高い秩序パラメーター及び/又は高い着色力を持たない。したがって、上記の要件の好ましくは全て、又は少なくとも適切な組み合わせを満たすことができる概念の必要性が存在する。
【0013】
前記を考慮すると、本発明者たちは、2つのアゾ発色団をリンカーに結合することによって、分子の幅を広げる、少なくとも1つの環系が発色団に組み込まれている場合、非常に高い秩序パラメーター、高い着色力、及び十分な溶解性を組み合わせる染料をもたらし、そして上記で記載された安定性の問題は、二色性染料が重合性基を含有する場合に克服できることを見出した。
【0014】
したがって、第一の態様において、本発明は、一般式I:
【0015】
【化25】

【0016】
〔式中、
Aは、400ナノメートルと800ナノメートルの間の可視領域で少なくとも部分的に吸収を示し、かつ下記で示される式a)〜g)の少なくとも1つの基に結合している少なくとも1つのアゾ結合基を含む二色性残基を表わし、
【0017】
【化26】

【0018】
式a)〜g)の基は、非置換であってもよいか、フッ素、塩素、ヒドロキシ、−NR12により、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されていてもよく、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−により置換されていてもよく、R1及びR2は、独立して、水素又は低級アルキルを表わし、
破線(i)は、アゾ結合基への可能な結合を表わし;
Rは、水素又は低級アルキルを表わし;
Eは、それぞれ独立して、水素、低級アルキル、低級アシル、又はアクリロイル若しくはメタクリロイルから選択される重合性基を表わし;
Bは、下部構造IIの基を表わし、
【0019】
【化27】

【0020】
ここで、破線(ii)は、アゾ発色団Aへの結合を表わし;
1及びD2は、互いに独立して、芳香族又は脂環式基を表わし、これは非置換であるか、フッ素、塩素、シアノ、ニトロにより、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により置換されており、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qにより置換されていてもよく、Qは、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−Si(CH32−O−Si(CH32−、−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−O−、−O−CO−NR−、−NR−CO−NR−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−を表わし、Rは、上記で与えられた意味を有し;
1,Z2は、互いに独立して、単一の共有結合又はスペーサー単位、例えば1〜8個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン残基を表わし、これは非置換であるか、シアノ若しくはハロゲノにより一置換されているか、又はハロゲノで多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Q又は−CR=C−CO−で置換されていてもよく、Q及びRは、上記で与えられた意味を有し;
1,m2は、独立して、0又は1であり;
Spは、単一の共有結合又はスペーサー単位、例えば1〜24個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン残基を表わし、これは非置換であるか、シアノ若しくはハロゲノにより一置換されているか、又はハロゲノで多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qで置換されていてもよく、Qは、上記で与えられた意味を有し;
Lは、下部構造IIIの基を表わし、
【0021】
【化28】

【0022】
ここで、
1,X2は、互いに独立して、単一の共有結合又はスペーサー単位、例えば1〜8個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン残基を表わし、これは非置換であるか、シアノ若しくはハロゲノにより一置換されているか、又はハロゲノで多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−Si(CH32−O−Si(CH32−、−NE−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−O−、−O−CO−NR−、−NR−CO−NR−、−N=CR−、−CR=N−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−又は−CR=C−CO−により置換されていてもよく、R及びEは、上記で与えられた意味を有し、当然のことながら、n=0であり、かつX1並びにX2が単一の共有結合として与えられる場合は、リンカーL全体は、単一の共有結合であり;
Wは、スペーサー単位、例えば1〜24個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン残基を表わし、これは非置換であるか、シアノ若しくはハロゲノにより一置換されているか、又はハロゲノで多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qで置換されていてもよく、Qは、上記で与えられた意味を有し、ヘテロ原子は、互いに直接結合していないか、又は芳香族若しくは脂環式基と直接結合しておらず、これは非置換であるか、フッ素、塩素、シアノ、ニトロにより、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により置換されており、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qで置換されていてもよく、Qは、上記で与えられた意味を有し;
nは、0又は1であり;或いは
式d)の2つの基がLに結合している場合は、Lは、下記で示される式h)〜j)の基を表わし、
【0023】
【化29】

【0024】
式h)〜j)の基は、非置換であってもよいか、フッ素、塩素、ヒドロキシ、−NR12により、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されていてもよく、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−により置換されていてもよく、R1及びR2は、独立して、水素又は低級アルキルを表わし;
PGは、重合性基を表わす〕
で示される重合可能な二色性アゾ染料を提供する。
【0025】
用語「二色性残基」には、純粋な発色団系が含まれ、その環系に、追加の重合性基及び/又はスペーサー単位が結合することができる〔すなわち、式(I)の基A〕ことが理解される。
【0026】
用語「芳香族」には、フラン、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、ナフタレン又はテトラリン単位のような、5員、6員又は10員環系を含む、場合により置換されている炭素環式及び複素環式基が含まれることが理解される。
【0027】
用語「脂環式」には、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、1,3−ジオキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン及びデカリンのような、3〜10個の炭素原子を有する非芳香族の炭素環式又は複素環式環系が含まれることが理解される。
【0028】
語句「1〜10個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキル残基であり、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qで置換されていてもよい」には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、3−メチルペンチル、アリル、ブタ−3−エン−1−イル、ペンタ−4−エン−1−イル、ヘキサ−5−エン−1−イル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、シクロペンチルオキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオキシ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、3−メチルペンチルオキシ、アリルオキシ、ブタ−3−エニルオキシ、ペンタ−4−エニルオキシ、シクロヘキシルメトキシ、シクロペンチルメトキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシ−カルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシ−カルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、シクロペンチルオキシ−カルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル、ノニルオキシカルボニル、3−メチルペンチルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニル、ブタ−3−エニルオキシカルボニル、ペンタ−4−エン−イル−オキシ−カルボニル、シクロヘキシルメトキシカルボニル、シクロペンチルメトキシカルボニル、アセトキシ、エチルカルボニルオキシ、プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、sec−ブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、ペンチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボニルオキシ、シクロペンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシ、シクロヘキシルカルボニルオキシ、オクチルカルボニルオキシ、ノニルカルボニルオキシ、3−メチルペンチルカルボニルオキシ、ブタ−3−エニルオキシ、ペンタ−4−エニルオキシ、アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、オクチル、カルボニル、ノニルカルボニル、メトキシアセトキシ、1−メトキシ−2−プロポキシ、3−メトキシ−1−プロポキシ、2−メトキシエトキシ、2−イソプロポキシエトキシ、1−エトキシ−3−ペンチルオキシ、3−ブチニルオキシ、4−ペンチニルオキシ、5−クロロペンチニル、4−ペンチンカルボニルオキシ、6−プロピルオキシヘキシル、6−プロピルオキシヘキシルオキシ、2−フルオロエチル、トリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル、1H,1H−ペンタデカ−フルオロオクチル、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチル、2−(ペルフルオロオクチル)エチル、2−(ペルフルオロブチル)エチル、2−(ペルフルオロヘキシル)エチル、2−(ペルフルオロデシル)エチル、ペルフルオロプロピル、ペルフルオロブチル、ペルフルオロヘプチル、ペルフルオロオクチル、ペルフルオロノニル、1−フルオロプロポキシ、1−フルオロペンチルオキシ、2−フルオロプロポキシ、2,2−ジフルオロプロポキシ、3−フルオロプロポキシ、3,3−ジフルオロプロポキシ、3,3,3−トリフルオロプロポキシ、トリフルオロメトキシ、又はこれらの変形を含む群から選択される基が含まれることが理解される。
【0029】
用語「低級アルキル」には、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜3個の炭素原子を有する、直鎖状及び分岐鎖状の炭化水素基が含まれることが理解される。メチル、エチル、プロピル及びイソプロピル基が特に好ましい。
【0030】
用語「低級アシル」には、アセチル、プロピオニル、ブチリル及びイソブチリル基が含まれることが理解される。アセチルが特に好ましい。
【0031】
用語「ハルゲノ」には、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード、好ましくはフルオロ及びクロロが含まれることが理解される。
【0032】
用語「場合により置換されている」には、場合により、低級アルキル、ニトロ、シアノ若しくはハロゲノで一置換されているか、又は低級アルキル及び/若しくはシアノ及び/若しくはハルゲノにより多置換されていることが含まれることが理解される。
【0033】
二色性残基Aは、好ましくは、一般式IV:
【0034】
【化30】

【0035】
〔式中、破線(iii)は、基Bへの結合を表わし、
Ar1,Ar2は、互いに独立して、1,4−フェニレン、1,4−又は1,5−ナフチレンであり、これは非置換であるか、フッ素、塩素、ヒドロキシ、−NR12により、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されており、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qにより置換されていてもよく、Qは、上記で与えられた意味を有し、R1及びR2は、独立して、水素又は低級アルキルを表わし;
1,q2は、独立して、0又は1であり;
1,G2は、互いに独立して、1,4−フェニレン、2,4−チアゾレン、2,5−チアゾレン又は式a1)〜g)
【0036】
【化31】

【0037】
の基を表わし、1,4−フェニレン、2,4−チアゾレン、2,5−チアゾレン及び式a1)〜g)の基は、非置換であるか、フッ素、塩素、ヒドロキシ、−NR12により、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されており、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−により置換されていてもよく、R1及びR2は、独立して水素又は低級アルキルを表わし;
但し、G1は式d)の基ではなく、
ここで、破線(i)は、アゾ結合基への結合を表わし、R,Eは、上記で与えられた意味を有し;
Uは、単一の共有結合又はスペーサー単位、例えば1〜8個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン残基を表わし、これらは非置換であるか、シアノ若しくはハロゲノにより一置換されているか、又はハロゲノで多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−Si(CH32−O−Si(CH32−、−NE−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−O−、−O−CO−NR−、−NR−CO−NR−、−N=CR−、−CR=N−、−N=CR−、−CR=N−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−又は−CR=C−CO−により置換されていてもよく、R及びEは、上記で与えられた意味を有し;
但し、G1及びG2が、場合により置換されている1,4−フェニレン、2,4−チアゾレン又は2,5−チアゾレンである場合、Ar1またはAr2の少なくとも1つは、場合により置換されている1,4−ナフチレンである〕
で示される基から選択されてもよい。
【0038】
重合性基PGは、互いに独立して、好ましくは、式:CH2=CY−、CH2=CY−COO−、CH2=CH−CO−NH−、CH2=C(Ph)−CO−NH−、CH2=CH−O−、CH2=CH−OOC−、Ph−CH=CH−、CH2=CH−Ph−、CH2=CH−Ph−O−、CH2=CH−Ph−OCO−、R3−Ph−CH=CH−COO−、R2−OOC−CH=CH−Ph−O−、N−マレインイミジル、
【0039】
【化32】

【0040】
から選択され、
式中、Yは、互いに独立して、水素、クロロ又はメチルを表わし、R2は、水素又は低級アルキルであり、R3は、水素又は低級アルコキシであり、Ph−は、フェニルであり、そして−Ph−は、1,4−フェニレンである。
【0041】
特に好ましい基PGは、CH2=CY−、CH2=CY−COO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−OOC−、CH2=CH−Ph−O−、CH2=CH−Ph−OCO−、
【0042】
【化33】

【0043】
を含み、
ここで、Yは、水素又はメチルである。
【0044】
最も好ましい基PGは、CH2=CY−COO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−OOC−、
【0045】
【化34】

【0046】
を含み、
ここで、Yは、水素又はメチルである。
【0047】
用語「低級アルコキシ」には、1〜6個の炭素原子、好ましくは1〜3個の炭素原子を有する、直鎖状及び分岐鎖状のヒドロカルボノオキシ基が含まれることが理解される。メトキシ、エトキシ、プロポキシ及びイソプロポキシ基が特に好ましい。
【0048】
好ましい環D1及びD2は、互いに独立して、非置換の飽和5員若しくは6員脂環式環又は6員若しくは10員芳香族環であり、これらは非置換であるか、フッ素、塩素若しくはニトロにより又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されており、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−NR2−CO−、−CO−NR2−、−NR2−CO−O−、−O−CO−NR2−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−により置換されていてもよく、R2は、水素又は低級アルキルを表わす。
【0049】
特に好ましい環D1及びD2は、非置換シクロペンタン−1,3−ジイル、非置換1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、非置換シクロヘキサン−1,4−ジイル、非置換ナフタレン−2,6−ジイル又は1,4−フェニレンを含み、これらは非置換であるか、フッ素若しくは塩素により又は1〜3個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されており、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、O−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−により置換されていてもよい。
【0050】
最も好ましい環D1及びD2は、1,4−フェニレンであり、これは非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル若しくは−CO−O−CH3により一置換又は多置換されている。
【0051】
本発明の好ましい「スペーサー単位」Spは、単結合又は直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン基を含み、例えば−(CH2r−、また−(CH2rO−(CH2s−、−(CH2r−CO−O−(CH2s−、−(CH2r−O−CO−(CH2s−、−(CH2r−NR2−CO−(CH2s−、−(CH2r−NR2−CO−O−(CH2s−、−(CH2CH2u−(OCH2CH2v−であり、ここで、r及びsは、それぞれ1〜22の整数であり、r+sの合計は≦23であり、uは、1〜10の整数であり、vは、1〜7の整数であり、u+vの合計は≦8であり、R2は、水素又は低級アルキルを表わし、そしてヘテロ原子が互いに直接結合しないように基B及び重合性基にそれぞれ結合している。
【0052】
特に好ましい「スペーサー単位」Spは、単結合又はC1-14直鎖状アルキレン基、特にエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、又はドデシレンを含む。
【0053】
好ましいZ1及びZ2基は、互いに独立して、単一の共有結合、又は1〜8個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン残基を含み、これらは非置換であるか、フルオロで一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR2−CO−、−CO−NR2−、−NR2−CO−O−、−O−CO−NR2−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−、−CR2=C−CO−により置換されていてもよく、R2は、水素又は低級アルキルを表わす。
【0054】
特に好ましいZ1及びZ2基は、互いに独立して、単一の共有結合、又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン残基を含み、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−、−CR2=C−CO−により置換されていてもよく、R2は、水素又は低級アルキルを表わす。
【0055】
最も好ましいことは、Z1及びZ2が、互いに独立して、単一の共有結合、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−又は−O−CH2−からなる群より選択されることである。
【0056】
好ましいE基は、水素、メチル、アセチル、アクリロイル及びメタクリロイルを含む。
【0057】
特に好ましいE基は、水素、メチル及びアセチルを含む。
【0058】
好ましいことは、整数の合計q1+q2が0又は1であることである。
【0059】
好ましいことは、Wが、直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン基であり、例えば−(CH2r−、また−(CH2r−O−(CH2s−、−(CH2r−CO−O−(CH2s−、−(CH2r−O−CO−(CH2s−、−(CH2r−NR2−CO−(CH2s−、−(CH2r−NR2−CO−O−(CH2s−、−(CH2CH2u−(OCH2CH2v−であり、ここで、r及びsが、それぞれ1〜22の整数であり、r+sの合計が≦23であり、uが、1〜10の整数であり、vが、1〜7の整数であり、u+vの合計が≦8であり、R2が、水素若しくは低級アルキルを表わすか、非置換の、飽和5員若しくは6員脂環式環又は6員若しくは10員芳香族環を表わし、これらは非置換であるか、フッ素、塩素若しくはニトロにより、又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されており、アルキル残基が、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基が、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−NR2−CO−、−CO−NR2−、−NR2−CO−O−、−O−CO−NR2−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−により置換されていてもよく、R2が、水素又は低級アルキルを表わすことである。
【0060】
特に好ましいことは、Wが、C1-14直鎖状アルキレン基、特にエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン若しくはドデシレン;又は1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,5−ナフチレン若しくは2,6−ナフチレンであり、これらは非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル又は−CO−O−CH3により一置換又は多置換されていることである。
【0061】
好ましいことは、X1,X2及びUが、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンに結合する場合、それぞれ独立して、単一の共有結合、−CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−、−O−CH2−、−NE−、−CH2−NE−、−NE−CH2−、−N=CR−、−CR=N−、−NR−CO−又は−CO−NR−、より好ましくは単一の共有結合、−CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−、−O−CH2−、−NR−若しくは−CH2−NR−、−NR−CH2−、−NR−CO−又は−CO−NR−を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有することである。
【0062】
好ましいことは、X1,X2及びUが、式b)、c)又はe)の基に結合する場合、それぞれ独立して、単一の共有結合、−CH2−CH2−、−O−CH2(iv)、−NE−CH2(iv)、−CH=CH−、−O−CH2−CH2−CH2(iv)又は−NE−CH2−CH2−CH2(iv)、より好ましくは単一の共有結合、−CH2−CH2−、−O−CH2(iv)、−NR−CH2(iv)又は−CH=CH−、最も好ましくは単一の共有結合、−CH2−CH2−又は−O−CH2(iv)を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有し、破線(iv)が、式b)、c)又はe)の基への結合を表わすことである。
【0063】
好ましいことは、X1,X2及びUが、式f)又はg)の基に結合する場合、それぞれ独立して、−CH2−、−CO−、−CH2−CH2−CH2−、−O−CH2−CH2(iv)、−NE−CH2−CH2(iv)、−CH=CH−CH2(iv)、−OCO−CH2(iv)又は−CH2−OCO…(iv)、より好ましくは−CH2−又は−CO−を表わし、ここで、Eは、上記で与えられた意味を有し、破線(iv)は、式f)又はg)の基への結合を表わすことである。
【0064】
好ましいことは、Lが、式d)の2つの基に結合する場合、下記で示される式h)〜j)
【0065】
【化35】

【0066】
の基を表わし、これらは、非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル若しくは−CO−O−CH3により一置換又は多置換されており、より好ましくは式i)の基を表わし、これは非置換であるか、メチルにより一置換又は多置換されていることである。
【0067】
好ましいことは、Ar1及びAr2が、互いに独立して、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンであり、これらは、非置換であるか、フッ素、塩素、−OCH3若しくは−CH3により一置換又は二置換されており、但し、G1及びG2が、場合により置換されている1,4−フェニレンである場合には、Ar1及びAr2のうちの少なくとも1つが、場合により置換されている1,4−ナフチレンであることである。
【0068】
特に好ましいことは、Ar1,Ar2が、互いに独立して、1,4−フェニレンであり、これらは、非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は多置換されているか、又は非置換の1,4−ナフチレンであり、但し、G1及びG2が場合により置換されている1,4−フェニレンである場合には、Ar1又はAr2のうちの少なくとも1つが非置換の1,4−ナフチレンであることである。
【0069】
好ましいことは、G1及びG2が、互いに独立して、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンであり、これらは、非置換であるか、フッ素、塩素、−OCH3若しくは−CH3により一置換又は二置換されており、好ましくは1,4−フェニレンであり、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されいるか、又は非置換の1,4−ナフチレンであるか;或いは
式b)、c)、d)及びe)の基、好ましくは式b)、c)及びd)の基であり、これらは、非置換であり、ここで、破線(i)がアゾ結合基への結合を表わし、R、Eが、上記で与えられる意味を有するが、但し、G1が式d)の基、
【0070】
【化36】

【0071】
または式f)及びg)の基を表わさず、これらは非置換であり、ここで、破線(i)がアゾ結合基への結合を表わし、Rは、水素又は低級アルキルを表わすことである:
【0072】
【化37】

【0073】
特に好ましいことは、G1及びG2が、互いに独立して、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンであり、これらは、非置換であるか、フッ素、塩素、−OCH3若しくは−CH3により一置換又は二置換されており、好ましくは1,4−フェニレンであり、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されいるか、又は非置換の1,4−ナフチレンであるか;
或いは式b)、c)、d)及びe)の基、好ましくは式b)、c)及びd)の基であり、これらは、非置換であり、ここで、破線(i)がアゾ結合基への結合を表わし、R、Eが、上記で与えられる意味を有するが、但し、G1が式d)の基を表わさないことである:
【0074】
【化38】

【0075】
本発明の更に好ましい実施態様は、一般式I:
【0076】
【化39】

【0077】
〔式中、
Aは、一般式IVの二色性残基を表わし:
【0078】
【化40】

【0079】
ここで、破線(iii)は、基Bへの結合を表わし、
1及びG2は、互いに独立して、1,4−フェニレンを表わし、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されいるか、又は非置換の1,4−ナフチレンであるか;或いは式b)、c)及びd)の基であり
【0080】
【化41】

【0081】
ここで、破線(i)は、アゾ結合基への結合を表わし;
Rは、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル又はイソプロピルを表わし;
Eは、独立して、水素、メチル又はアセチルを表わし;
但し、G1は式d)の基を表わさず;
Ar1,Ar2は、互いに独立して、1,4−フェニレンであり、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されているか、又は非置換の1,4−ナフチレンであり、但し、G1及びG2が場合により置換されている1,4−フェニレンである場合には、Ar1又はAr2の少なくとも1つは非置換の1,4−ナフチレンであり;
1,q2は、独立して、0又は1であり、但し、整数の合計q1+q2は、0又は1であり;
Uは、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンに結合する場合、共有単一結合、CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−、−O−CH2−、−NR−若しくは−CH2−NR−、−NR−CH2−、−NR−CO−又は−CO−NR−を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有するか、或いは式b)又はc)の基に結合する場合、共有単一結合、−CH2−CH2−又は−O−CH2(iv)を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有し、破線(iv)は、式b)又はc)の基への結合を表わし、
Bは、下部構造IIの基を表わし、
【0082】
【化42】

【0083】
ここで、破線(ii)は、アゾ発色団Aへの結合を表わし;
1及びD2は、互いに独立して、1,4−フェニレンを表わし、これは非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル若しくは−CO−O−CH3により一置換又は多置換されており;
1,m2は、互いに独立して、0又は1であり;
1及びZ2は、互いに独立して、共役一重結合、O−、−CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−又は−O−CH2−を表わし;
PGは、CH2=CY−COO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−OOC−、
【0084】
【化43】

【0085】
を表わし、
ここで、Yは、水素又はメチルであり;
Spは、単結合、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、へプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、又はドデシレンを表わし;
Lは、式d)の2つの基に結合する場合、式i)の基を表わし、これは非置換であるか、メチルにより一置換又は多置換されているか、
【0086】
【化44】

【0087】
或いは下部構造IIIの基を表わし、
【0088】
【化45】

【0089】
ここで、
1及びX2は、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンに結合する場合、互いに独立して、共有単一結合、CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−、−O−CH2−、−NR−若しくは−CH2−NR−、−NR−CH2−、−NR−CO−又は−CO−NR−を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有するか、或いは、式b)又はc)の基と結合する場合、互いに独立して、共有単一結合、−CH2−CH2−又は−O−CH2(iv)を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有し、破線(iv)は、式b)又はc)の基への結合を表わし、また、当然のことながら、n=0であり、かつX1並びにX2が単一の共有結合として与えられる場合は、リンカーLの全体は単一の共有結合であり;
Wは、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン若しくはドデシレン;又は1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,5−ナフチレン若しくは2,6−ナフチレンを表わし、これは非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル若しくは−CO−O−CH3により一置換又は多置換されており;
nは、0又は1である〕
で示される重合可能な二色性アゾ染料である。
【0090】
本発明の重合可能な二色性アゾ染料(本明細書中以降では、本発明の染料とも呼ばれる)は、Houben-Weyl, Methoden der Organischen Chemie, Thieme-Verlag, Stuttgartで詳述されているような、当業者に周知の方法を使用して容易に調製することができる。
【0091】
本発明の更なる態様は、また、式(I)の少なくとも1つの重合可能な二色性アゾ染料を含む重合可能な中間生成混合物に関する。構造化されていない及び構造化された偏光子のような二色性ポリマーネットワーク及びゲルの調製に更に使用することができる、そのような混合物(本明細書中以降で、本発明の混合物とも呼ばれる)の調製のため、本発明に従う染料を単独で使用することができる。代わりに、本発明の2種以上の染料を組み合わせて使用することもできる。一般的なホストに存在する本発明の式Iの染料の数は、主に、ポリマーのスペクトル作動範囲及び染料の溶解性に依存し得る。選択されたスペクトル範囲で吸収する着色された偏光子は、好ましくは、ホスト中の1種又は2種の染料の存在によって達成することができる。全可視領域で選択的に吸収する黒色偏光子は、好ましくは、3種以上の染料の存在によって達成することができる。
【0092】
典型的には、それぞれのホストにおける、本発明に従う式Iの重合可能な二色性アゾ染料、例えば本発明の混合物の総含有量は、ホストにおける溶解性及び関わる染料の吸収能力(吸光度)のような異なる要因に依存し得る。好ましい染料濃度は、0.01〜50重量%、より好ましくは0.01〜20重量%、最も好ましくは0.01〜10重量%の範囲であることができる。
【0093】
更なる実施態様において、本発明の混合物は、加えて別の二色又は非二色染料を含むことができ、得られる混合物は、所望の色相の二色性染料として使用することができる。この文脈において制限を受けることはない。
【0094】
更なる実施態様において、本発明の少なくとも1種の重合可能な二色性アゾ染料を含む重合可能な混合物は、更に、少なくとも1種の重合性液晶化合物(LCP)を含む。重合性液晶化合物は、当業者に周知であり、例えば、EP0331233、WO95/24454、US5,567,349、US5,650,534、WO00/04110、WO00/07975、WO00/48985、WO00/55110及びWO00/63154に記載されている。中間状態の特性の調整及び結晶化の抑制のため、2種以上のLCP成分の混合物を使用することもできる。いわゆる架橋剤と呼ばれる、2種以上の重合性基を含む等方性化合物の添加も可能である場合がある。更に、例えば安定化のためのフェノール誘導体のような周知の添加剤および例えばIrgacure(登録商標)のような光開始剤も、混合物中に存在することができる。
【0095】
したがって、本発明の好ましい混合物は、一般式Iに従う少なくとも1種の重合可能な二色性アゾ染料と、少なくとも1種の重合性液晶化合物と、場合により、架橋剤、安定剤及び光開始剤のような添加剤とを含む。
【0096】
特に好ましいものは、式Iの1〜4種の重合可能な二色性アゾ染料と、2個の重合性基を含む少なくとも1種の重合性液晶化合物と、場合により、架橋剤、安定剤及び光開始剤のような添加剤とを含む本発明の混合物である。
【0097】
本発明に従う二色性アゾ染料は、また、染色されたコレステリック層の製造において価値がある。コレステリック混合物に添加される場合、本発明に従う二色性アゾ染料は、特別の色彩効果の増強に寄与することができ、したがって、染色されたコレステリックデバイスの形成におけるそれらのさらなる使用は、追加的かつ貴重な利点である。
【0098】
したがって、好ましい実施態様において、本明細書中上記で記載された本発明の混合物は、染色されたコレステリック層の作製のためにコレステリック相を誘導するため、(i)少なくとも1種のキラル重合性液晶化合物又は(ii)少なくとも1種のキラル成分のいずれかを更に含むことができる。
【0099】
本発明に従う重合可能な中間生成混合物は、更に、二色性ポリマーネットワーク及びゲルの形成に使用することができる。二色性ポリマーネットワーク〔本明細書中以降、二色性液晶ポリマーフィルム(LCPフィルム)とも呼ばれる〕は、特に役に立つことが見出され、したがって、本発明の更なる態様は、本発明に従う重合可能な中間生成混合物を含む二色性フィルムを提供する。
【0100】
そのようなLCPフィルムは、本発明の混合物のUV又は熱重合によって容易に調製することができる。本発明に従う混合物を含むフィルムは、例えば最初に混合物を溶媒に溶解することにより溶液を調製し、続いてそれをスピンコーティング、メニスカスコーティング、ワイヤコーティング、スロットコーティング、オフセット印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷及びインクジェット印刷のような異なるコーティング技術により支持体に適用することによって、基材上に形成される。溶媒の蒸発後、得られたフィルムを、UV光線を使用し重合して、多様な厚さ、好ましくは5〜10マイクロメーターの厚さの架橋された二色性液晶ポリマーフィルムを得るが、より厚いフィルムも可能である。必要であれば、そのようなフィルムを、例えば、酸素、UV照射又は機械的応力に対する保護のための保護層のような他の層で更に被覆することができる。そのようなフィルムは、偏光子又は光フィルターのようなデバイスの製造で使用することができる。
【0101】
二色性LCPフィルムの調製で使用される基材の例は、配向層を含むガラス又はプラスチックのような透明な基材を包含し、これは、混合物に均一の配向を誘導することができる。そのような配向層は、擦られたポリイミド若しくはポリアミド、又は好ましくは光配向可能な材料の層を含むことができる。好適な種類の光配向可能な配向層は、線状光重合性ポリマー(LPP)であり、時には、光配向ポリマーネットワーク(PPN)とも呼ばれる。そのような配向層の背景及び製造は、例えば、US5,389,698、US5,838,407、US5,602,661、US6,160,597、US6,144,428、US6,300,991(全て本出願者による)に開示されている。LPP層を使用して、局所的に変わっている配向のセグメント(画素)を形成することができる。したがって、均一に整列された二色性LCP層ばかりでなく、二色性LCP層内に構造化された複雑な配向パターンを生成することもできる。更に、LCP層のうちの少なくとも1つが二色性LCP層である、LPPとLCPとの交互層を積み重ねて形成される多層系が実現可能である。そのような層又は層の積み重ねは、追加的に、例えば酸素若しくは湿気に対する保護層又は紫外線に対する保護のための層のような他の周知の機能層で覆われていることができる。
【0102】
最近、偏光による照射の前に配向される混合物に混和される場合、LPPのような光配向材料もまたLCPのような液晶化合物を配向できる場合があることが、例えばWO99/64924で示されている。このようにして、配向層とLCP層とが別々に形成される必要はない。したがって、光配向可能な材料を追加的に含有する、本発明の混合物を使用した二色性LCPフィルムの類似の調製もまた、可能である。
【0103】
本発明の二色性混合物及びフィルムは、機密保護デバイスを含む電気光学及び光学デバイスを調製するために使用することができる。したがって、本発明の更なる態様は、本発明の混合物から形成される二色性液晶ポリマーフィルムを含む、電気光学若しくは光学部品、又は機密保護デバイスを提供する。光学又は電気光学部品の例は、構造化された若しくは構造化されていない光学フィルター、偏光子などを含むことができる。機密保護又は認証デバイスは、例えば、紙幣、クレジットカード、証券、身分証明書などを偽造及び複写から保護するために使用できる。
【0104】
別の態様において、本発明は、式Iの少なくとも1種の重合可能な二色性アゾ染料を含有する配向層を提供する。液晶混合物に均一の配向を誘導できるそのような配向層は、擦られたポリイミド若しくはポリアミド、又は好ましくは光配向可能な材料を含むことができる。例えば、光配向可能な材料を含有する配向層は、
(i)溶媒中に式Iの少なくとも1種の重合可能な二色性アゾ染料と少なくとも1種の光配向可能な材料とを含む混合物の溶液を調製すること、
(ii)溶液を異なるコーティング技術を使用して基材に適用すること、
(iii)溶媒を蒸発させてフィルムを得ること、及び
(iv)前記フィルムを、直線偏光UV光線を使用し重合して、式Iに従う少なくとも1種の重合可能な二色性アゾ染料を含む前記配向層を得ること
によって、容易に達成することができる。
【0105】
そのような染色された配向層は、構造化された若しくは構造化されていない光学フィルター、偏光子又は機密保護デバイスの素子を含むことができる、光学又は電気光学部品の製造に使用することができる。
【0106】
以下の実施例は本発明を更に説明するものであり、制限されるものではない。本発明の範囲内に入る、これらに関する変形は、当業者には明白であると思う。
【0107】
次の略語が使用される:
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
THF テトラヒドロフラン
【0108】
読みやすさのために、本明細書以降で示される幾つかの分子構造は、図式的に2つの部分に分けられている。横断部分は、単結合を介して接合している。
【0109】
【化46】

【実施例】
【0110】
実施例1
4−〔({4−〔(E)−(4−{(E)−〔4−({4−〔(E)−(4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}−1−ナフチル)ジアゼニル〕ベンゾイル}オキシ)フェニル〕ジアゼニル}−1−ナフチル)ジアゼニル〕−1−ナフチル}アミノ)メチル〕フェニル 4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾエートの調製:
【0111】
【化47】

【0112】
1)4−ニトロフェニル4−ニトロベンゾエート
【0113】
【化48】

【0114】
4−ニトロ安息香酸8.77g(52.5mM)をTHF 400ml及びトリエチルアミン53.1g(525.0mM)に溶解した。溶液を−30℃に冷却し、メタンスルホクロリド6.01g(52.5mM)を滴加した。混合物をこの温度で1時間撹拌し、次に4−ニトロフェノール6.95g(50.0mM)を一度に加え、続いてDMAP 250mgを加えた。反応混合物を−30℃で1時間撹拌し、一晩撹拌しながら室温まで温めさせた。翌日、反応混合物を濾過し、ケーキをTHFで洗浄し、濾液を蒸発乾固した。残渣を、シリカゲル及びジクロロメタンを使用するクロマトグラフィーにより精製して、4−ニトロフェニル4−ニトロベンゾエート11.0g(38.2mM、76%)を白色の結晶として得た。
【0115】
2)4−アミノフェニル4−アミノベンゾエート
【0116】
【化49】

【0117】
4−ニトロフェニル4−ニトロベンゾエート11.0g(38.2mM)を酢酸エチル350mlに溶解し、パラジウム担持炭(10%)1.0gを加えた。得られた混合物を、理論量の水素が消費されるまで、大気圧で水素化した。次に、混合物を濾過し、ケーキを酢酸エチルで洗浄し、濾液を蒸発乾固して、4−アミノフェニル4−アミノベンゾエート8.71g(38.2mM、99%)を僅かにベージュ色の結晶として得た。
【0118】
3)4−〔(E)−(4−アミノ−1−ナフチル)ジアゼニル〕フェニル 4−〔(E)−(4−アミノ−1−ナフチル)ジアゼニル〕ベンゾエート
【0119】
【化50】

【0120】
4−アミノフェニル4−アミノベンゾエート4.56g(20.0mM)を水140ml及び37%塩酸25mlに懸濁した。懸濁液を3℃に冷却し、水10ml中の亜硝酸ナトリウム2.83g(41.0mM)の溶液を滴加した。添加が完了した時、混合物を3℃で1時間撹拌し、次に、過剰量の亜硝酸塩を、アミドスルホン酸約0.5gの添加により破壊し、混合物を更に10分間撹拌した。ジアゾ溶液を、エタノール40ml中の1−ナフチルアミン5.73g(40.0mM)の溶液に5〜10℃で加えた。添加が完了した時に、カップリング混合物を3℃で1時間撹拌し、次に、酢酸カリウム37.0gを加え、撹拌を0.5時間続けた。次に、この混合物のpHを、26%アンモニア溶液の添加によりpH=7に調整した。混合物を、氷水800mlに注ぎ、暗色の沈殿物を濾別し、水で洗浄し、乾燥して、暗色の結晶17.60gを得た。これらの結晶をメタノール150ml中で1時間沸騰し、形成された懸濁液を室温に冷却し、固体を濾別し、メタノールで洗浄し、乾燥して、4−〔(E)−(4−アミノ−1−ナフチル)ジアゼニル〕フェニル 4−〔(E)−(4−アミノ−1−ナフチル)ジアゼニル〕ベンゾエート6.60g(12.3mM、61%)を暗色の結晶として得た。
【0121】
4)4−{(E)−〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−1−ナフチル〕ジアゼニル}フェニル 4−{(E)−〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾエート
【0122】
【化51】

【0123】
4−〔(E)−(4−アミノ−1−ナフチル)ジアゼニル〕フェニル 4−〔(E)−(4−アミノ−1−ナフチル)ジアゼニル〕ベンゾエート1.17g(2.18mM)を、ピリジン10ml及び氷酢酸60mlに溶解した。溶液を5℃に冷却し、水5ml中の亜硝酸ナトリウム0.31g(4.40mM)の溶液を滴加した。添加が完了した時に、混合物を5℃で1時間撹拌し、次に、過剰量の亜硝酸塩を、アミドスルホン酸約30mgの添加により破壊し、混合物を更に5分間撹拌した。この溶液に、DMF 10ml中の4−〔(1−ナフチルアミノ)メチル〕フェノール1.09g(4.40mM)の溶液を5℃で加えた。添加が完了した時に、カップリング混合物を5℃で0.5時間、次に、10〜15℃で0.5時間撹拌した。反応混合物を氷水に注ぎ、暗色の沈殿物を濾別し、乾燥して、黒色の固体2.40gを得た。この固体をTHF 25mlに溶解し、この溶液にメタノール50mlを室温で滴加した。添加が完了した時に、得られた懸濁液を20分間撹拌し、次に、固体を濾別し、メタノールで洗浄し、乾燥して、4−{(E)−〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−1−ナフチル〕ジアゼニル}フェニル 4−{(E)−〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾエート0.97g(0.92mM、42%)を黒色の粉末として得た。
【0124】
5)4−〔({4−〔(E)−(4−{(E)−〔4−({4−〔(E)−(4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}−1−ナフチル)ジアゼニル〕ベンゾイル}オキシ)フェニル〕ジアゼニル}−1−ナフチル)ジアゼニル〕−1−ナフチル}アミノ)メチル〕フェニル 4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾエート
【0125】
【化52】

【0126】
4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}安息香酸0.61g(2.0mM)をTHF 30ml及びトリエチルアミン2.02g(20.0mM)に溶解した。溶液を−30℃に冷却し、メタンスルホクロリド0.23g(2.0mM)を滴加した。混合物を1時間撹拌し、その間、温度を−10℃に上昇させた。この温度で、4−{(E)−〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−1−ナフチル〕ジアゼニル}フェニル 4−{(E)−〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾエート0.85g(0.8mM)を一度に加え、続いてDMAP 10mgを加えた。反応混合物を、一晩撹拌している間に室温に温めさせた。翌日、混合物をセライトフィルター助剤のパッドで濾過し、蒸発乾固した。残渣をTHF 30mlに溶解し、この溶液にメタノール25mlを室温で滴加した。添加が完了した時に、得られた懸濁液を1時間撹拌し、次に、固体を濾別し、メタノールで洗浄し、乾燥して、4−〔({4−〔(E)−(4−{(E)−〔4−({4−〔(E)−(4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}−1−ナフチル)ジアゼニル〕ベンゾイル}オキシ)フェニル〕ジアゼニル}−1−ナフチル)ジアゼニル〕−1−ナフチル}アミノ)メチル〕フェニル 4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾエート0.70g(0.43mM、54%)を黒色の粉末、λmax=574nm、ε=83000(THF)として得た。
【0127】
実施例2
5−〔(4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾイル)オキシ〕−1−ナフチル 4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}−ベンゾエートの調製:
【0128】
【化53】

【0129】
1)5−〔(4−ニトロベンゾイル)オキシ〕−1−ナフチル 4−ニトロベンゾエート
【0130】
【化54】

【0131】
1,5−ジヒドロキシナフタレン8.0g(50.0mM)をピリジン150mlに溶解し、溶液を0℃に冷却した。この温度で、4−ニトロベンゾイルクロリド27.8g(150.0mM)を少量ずつ加え、この時点で温度は約30℃に上昇した。次に、DMAP 0.6g(5.0mM)を加え、混合物を浴温度140℃で一晩撹拌した。翌日、反応混合物を室温まで冷却させ、水500mlを加え、得られた混合物を浴温度140℃で1時間撹拌した。次に、それを室温に冷却し、濾過した。ケーキを水で洗浄し、乾燥して、5−〔(4−ニトロベンゾイル)オキシ〕−1−ナフチル 4−ニトロベンゾエート22.2g(48.4mM、97%)を、ベージュ色の結晶として得た。
【0132】
2)5−〔(4−アミノベンゾイル)オキシ〕−1−ナフチル 4−アミノベンゾエート
【0133】
【化55】

【0134】
5−〔(4−ニトロベンゾイル)オキシ〕−1−ナフチル 4−ニトロベンゾエート22.2g(48.4mM)をDMF 400mlに懸濁し、パラジウム担持炭(10%)2.5gを加えた。得られた混合物を、理論量の水素が消費されるまで、大気圧で水素化した。次に、混合物を濾過し、ケーキをDMFで洗浄し、濾液を水4Lに注いだ。得られた懸濁液を10分間撹拌し、固体を濾別し、水で洗浄し、乾燥して、5−〔(4−アミノベンゾイル)オキシ〕−1−ナフチル 4−アミノベンゾエート16.0g(40.2mM、83.0%)をベージュ色の結晶として得た。
【0135】
3)5−{〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)ベンゾイル〕オキシ}−1−ナフチル 4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−ベンゾエート
【0136】
【化56】

【0137】
5−〔(4−アミノベンゾイル)オキシ〕−1−ナフチル 4−アミノベンゾエート1.99g(5.0mM)をDMF 50ml及び37%塩酸3mlに懸濁した。懸濁液を3〜7℃に冷却し、水5ml中の亜硝酸ナトリウム0.70g(10.1mM)の溶液を滴加した。添加が完了した時に、混合物を3℃で45分間撹拌し、次に、過剰量の亜硝酸塩を、アミドスルホン酸約30mgの添加により破壊し、混合物を更に10分間撹拌した。この混合物に、氷水40mlを加え、続いてDMF 10ml中の4−〔(1−ナフチルアミノ)メチル〕フェノール2.49g(10.0mM)の溶液(滴下)を5〜10℃で加えた。添加が完了した時に、カップリング混合物を10〜20℃で2時間撹拌し、次に、水50mlを加え、撹拌を10分間続けた。次に、この混合物のpHを、26%アンモニア溶液の添加によりpH=7に調整した。混合物を水100mlに注ぎ、赤色の沈殿物を濾別し、水で洗浄し、乾燥して、5−{〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)ベンゾイル〕オキシ}−1−ナフチル 4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−ベンゾエート4.40g(4.79mM、96%)を赤色の粉末として得た。
【0138】
3)5−〔(4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾイル)オキシ〕−1−ナフチル 4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}−ベンゾエート
【0139】
【化57】

【0140】
4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}安息香酸1.53g(5.0mM)をTHF 50ml及びトリエチルアミン5.06g(50.0mM)に溶解した。溶液を−30℃に冷却し、メタンスルホクロリド0.57g(5.0mM)を滴加した。混合物を1時間撹拌し、その間、温度を−10℃に上昇させた。この温度で、5−{〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)ベンゾイル〕オキシ}−1−ナフチル 4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−ベンゾエート1.84g(2.0mM)を一度に加え、続いてDMAP 20mgを加えた。反応混合物を、一晩撹拌している間に室温に温めさせた。翌日、混合物をセライトフィルター助剤のパッドで濾過し、蒸発乾固した。残渣をジクロロメタン20mlに溶解し、この溶液にメタノール20mlを室温で滴加した。添加が完了した時に、得られた懸濁液を10分間撹拌し、次に、固体を濾別し、メタノールで洗浄し、乾燥して、5−〔(4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾイル)オキシ〕−1−ナフチル 4−{(E)−〔4−({4−〔{4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}−ベンゾエート2.11g(1.40mM、70%)を赤色の結晶、λmax=495nm、ε=66000(THF)として得た。
【0141】
実施例3
6−〔(4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(ビニルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾイル)オキシ〕ヘキシル 4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(ビニルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾエートの調製:
【0142】
【化58】

【0143】
1)6−〔(4−ニトロベンゾイル)オキシ〕ヘキシル 4−ニトロベンゾエート
【0144】
【化59】

【0145】
4−ニトロ安息香酸33.2g(200.0mM)、1,6−ジブロモヘキサン24.4g(100.0mM)及び炭酸カリウム41.5g(300.0mM)をDMF 200mlに懸濁し、この混合物を120℃で2時間撹拌した。次に、それを60℃に冷却し、水600mlに注ぎ、得られた懸濁液を5分間撹拌した。沈殿物を濾別し、まだ濡れているケーキをエタノール300ml中で1時間還流した。次に、それを室温に冷却し、濾過した。ケーキをエタノールで洗浄し、乾燥して、6−〔(4−ニトロベンゾイル)オキシ〕ヘキシル 4−ニトロベンゾエート40.3g(96.8mM、97%)を、淡黄色の粉末として得た。
【0146】
2)6−〔(4−アミノベンゾイル)オキシ〕ヘキシル 4−アミノベンゾエート
【0147】
【化60】

【0148】
6−〔(4−ニトロベンゾイル)オキシ〕ヘキシル 4−ニトロベンゾエート40.1g(96.3mM)を酢酸エチル300ml及びTHF 300mlに懸濁し、パラジウム担持炭(10%)4.0gを加えた。得られた混合物を、理論量の水素が消費されるまで、大気圧で水素化した。次に、混合物を濾過し、ケーキをDMFで洗浄し、濾液を蒸発させた。残渣をシクロヘキサン200 に懸濁した。それを30分間撹拌し、次に、固体を濾別し、シクロヘキサンで洗浄し、乾燥して、6−〔(4−アミノベンゾイル)オキシ〕ヘキシル 4−アミノベンゾエート33.2g(93.1mM、97%)をベージュ色の結晶として得た。
【0149】
3)6−{〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)ベンゾイル〕オキシ}ヘキシル 4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−ベンゾエート
【0150】
【化61】

【0151】
6−〔(4−アミノベンゾイル)オキシ〕ヘキシル 4−アミノベンゾエート1.78g(5.0mM)をDMF 25ml及び37%塩酸3mlに懸濁した。懸濁液を3〜7℃に冷却し、水5ml中の亜硝酸ナトリウム0.70g(10.1mM)の溶液を滴加した。添加が完了した時に、混合物を3℃で45分間撹拌し、次に、過剰量の亜硝酸塩を、アミドスルホン酸約30mgの添加により破壊し、混合物を更に10分間撹拌した。この混合物に、氷水40mlを加え、続いてDMF 10ml中の4−〔(1−ナフチルアミノ)メチル〕フェノール2.49g(10.0mM)の溶液(滴下)を5〜10℃で加えた。添加が完了した時、カップリング混合物を10〜20℃で2時間撹拌し、次に、水50mlを加え、撹拌を10分間続けた。次に、この混合物のpHを、26%アンモニア溶液の添加によりpH=7に調整した。混合物を水100mlに注ぎ、赤色の沈殿物を濾別し、水で洗浄し、乾燥して、6−{〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)ベンゾイル〕オキシ}ヘキシル 4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−ベンゾエート4.40g(5.0mM、100%)を赤色の粉末として得た。
【0152】
4)6−〔(4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(ビニルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾイル)オキシ〕ヘキシル 4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(ビニルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾエート
【0153】
【化62】

【0154】
4−{〔6−(ビニルオキシ)ヘキシル〕オキシ}安息香酸0.66g(2.5mM)をTHF 25ml及びトリエチルアミン2.53g(25.0mM)に溶解した。溶液を−30℃に冷却し、メタンスルホクロリド0.29g(2.5mM)を滴加した。混合物を1時間撹拌し、その間、温度を−10℃に上昇させた。この温度で、6−{〔4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)ベンゾイル〕オキシ}ヘキシル 4−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−ベンゾエート0.88g(1.0mM)を一度に加え、続いてDMAP 10mgを加えた。反応混合物を、一晩撹拌している間に室温に温めさせた。翌日、混合物をセライトフィルター助剤のパッドで濾過し、蒸発乾固した。残渣をTHF 15mlに溶解し、この溶液にメタノール25mlを室温で滴加した。添加が完了した時に、得られた懸濁液を室温で30分間撹拌し、次に、固体を濾別し、メタノールで洗浄し、乾燥して、6−〔(4−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(ビニルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾイル)オキシ〕ヘキシル 4−{(E)−〔4−({4−〔{4−{〔6−(ビニルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}ベンゾエート0.75g(0.55mM、55%)を赤色の結晶、λmax=478nm、ε=62000(THF)として得た。
【0155】
実施例4
4−〔({4−〔(E)−(4′−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}−3,3′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−4−イル)ジアゼニル〕−1−ナフチル}アミノ)メチル〕−フェニル 4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾエートの調製:
【0156】
【化63】

【0157】
1)4−{〔(4−{(E)−〔4′−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−3,3′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−4−イル〕ジアゼニル}−1−ナフチル)アミノ〕メチル}−フェノール
【0158】
【化64】

【0159】
o−トリジン51.5g(200.0mM)を水400mlに懸濁し、微細の懸濁液を得るまで激しく撹拌した。この懸濁液に37%塩酸100mlを加えた。懸濁液を5℃に冷却し、この温度で水100ml中の亜硝酸ナトリウム29.0g(420.0mM)の溶液を1時間以内に加えた。添加が完了した時に、混合物をこの温度で1.5時間撹拌し、次に、過剰量の亜硝酸塩を、尿素約2gの添加により破壊し、混合物を更に10分間撹拌した。この溶液を、DMF 400ml中の4−〔(1−ナフチルアミノ)メチル〕フェノール99.7g(400.0mM)の冷却した溶液に5〜10℃で30分以内に加えた。テトラゾニウム溶液の添加の間に、温度を5〜10℃に維持するために、氷約300gを加えた。テトラゾニウム溶液の添加が完了した時に、水40ml中の酢酸カリウム39.25g(400.0mM)の溶液を滴加し、次に、カップリング混合物を5℃で2時間撹拌した。次に、希アンモニア溶液(26%アンモニア溶液80ml及び水1120ml)1200mlを5〜10℃で滴加して、pH=8〜9にした。次に、pHを、少量の氷酢酸の添加により、7に調整した。得られた固体を濾別し、濡れたケーキをそれぞれ150mlの水で2回洗浄した。まだ濡れているケーキをメタノール1000mlで処理した。この懸濁液を1時間還流し、室温に冷却し、濾過した。ケーキをメタノール200mlで洗浄し、乾燥して、4−{〔(4−{(E)−〔4′−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−3,3′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−4−イル〕ジアゼニル}−1−ナフチル)アミノ〕メチル}−フェノール164.2g(224.0mM、112%(塩を含有))を赤色の粉末として得た。
【0160】
2)4−〔({4−〔(E)−(4′−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}−3,3′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−4−イル)ジアゼニル〕−1−ナフチル}アミノ)メチル〕−フェニル 4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾエート
【0161】
【化65】

【0162】
4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}安息香酸1.46g(4.75mM)をTHF 30ml及びトリエチルアミン4.81g(47.5mM)に溶解した。溶液を−30℃に冷却し、メタンスルホクロリド0.54g(4.75mM)を滴加した。混合物を1時間撹拌し、その間、温度を−10℃に上昇させた。この温度で、4−{〔(4−{(E)−〔4′−((E)−{4−〔(4−ヒドロキシベンジル)アミノ〕−1−ナフチル}ジアゼニル)−3,3′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−4−イル〕ジアゼニル}−1−ナフチル)アミノ〕メチル}−フェノール1.39g(1.90mM)を一度に加え、続いてDMAP 20mgを加えた。反応混合物を、一晩撹拌している間に室温に温めさせた。翌日、混合物をセライトフィルター助剤パッドで濾過し、蒸発乾固した。残渣をアセトン20ml及びTHF 10mlに懸濁し、この懸濁液にメタノール20mlを0〜5℃で滴加した。添加が完了した時に、得られた懸濁液を40℃30分間撹拌し、次に、固体を濾別し、メタノールで洗浄し、乾燥して、4−〔({4−〔(E)−(4′−{(E)−〔4−({4−〔(4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾイル)オキシ〕ベンジル}アミノ)−1−ナフチル〕ジアゼニル}−3,3′−ジメチル−1,1′−ビフェニル−4−イル)ジアゼニル〕−1−ナフチル}アミノ)メチル〕−フェニル 4−{〔6−(メタクリロイルオキシ)ヘキシル〕オキシ}ベンゾエート1.98g(1.51mM、80%)を赤色の固体、λmax=511nm、ε=70000(THF)として得た。
【0163】
実施例5〜13
実施例1〜4の記載と同様の方法を使用して合成した、本発明に従う更なる二色性染料の構造式及びUVデータ(特に指示のない限りTHFのλmax値及びε値)が、本明細書中以降で提示される。
【0164】
実施例5
【化66】

【0165】
実施例6
【化67】

【0166】
実施例7
【化68】

【0167】
実施例8
【化69】

【0168】
実施例9
【化70】


及び
【化71】

【0169】
実施例10
【化72】

【0170】
実施例11
【化73】

【0171】
実施例12
【化74】

【0172】
実施例13
【化75】

【0173】
実施例14
【化76】


及び
【化77】

【0174】
実施例15
【化78】

【0175】
実施例16
【化79】

【0176】
実施例16a
【化80】

【0177】
実施例17
【化81】

【0178】
二色性混合物の調製例
本明細書中以降の実施例18〜22で示される秩序パラメーターは、それぞれ、二色性染料をLCP混合物MLCPに溶解することによって得た。混合物MLCPは、99重量%のLCPモノマー10−〔(4′−シアノ−1,1′−ビフェニル−4−イル)オキシ〕デシル 2,5−ビス−〔4−(6−アクリロイルオキシヘキシルオキシ)ベンゾイルオキシ〕ベンゾエート(WO00/551100に記載、製造方法は実施例1と類似)と1重量%のTinuvin 123(Ciba)から構成された。
【0179】
この混合物MLCPに、2重量%の光開始剤 IRGARCURE 369(Ciba)及び下記で提示された量の二色性染料それぞれを加えて、混合物MLCP/DYEを得た。
【0180】
二色性LCPフィルムの調製例
各試料が整列層及び二色性液晶ポリマー層を含むことによって、二色性フィルムの試料を調製した。整列層は、線状光重合性整列(LPP)技術を使用して作製した。試料の調製を以下で説明する。
【0181】
LPP配向層の製造に適切なLPP材料は、例えば、特許公表EP0611786、WO96/10049及びEP0763552に記載されており、ケイ皮酸誘導体及びフェルラ酸誘導体が含まれる。例については、以下のLPP材料を選択した。
【0182】
【化82】

【0183】
溶媒としてメチルプロピルケトン(MPK)中のこのLPP材料の2%溶液を、室温(20℃)、2000rpmで、60秒間スピンコートした。次に、層を、熱台(hot stage)により130〜150℃において5〜10分間乾燥した。続いて、層を高圧水銀ランプからの直線偏光に室温で(ランプの強度、並びにLPP及び二色性LCP層の特性に応じて)10〜550秒間暴露した。次に、層を、二色性染料を含む液晶材料の配向層として使用した。
【0184】
二色性LCP層の製造のために、混合物MLCP/DYEをアニソールに溶解して、20重量%の溶液を得た。次に、これらのLCP混合物を、光暴露されたLPP層に800rpmで60秒間スピンコートした。次に、スピンコートされた二色性LCP層を熱台により95℃で約5分間乾燥した。液晶及び染料成分の光開始架橋のために、層をキセノンランプからの等方性光線に不活性雰囲気下で(ランプの強度に応じて)約5分間暴露した。
【0185】
上記の手順を使用して、ガラス基材上の光配向(photo-aligned)二色性LCP層の5つの異なる例、実施例18〜22を調製し、これらの秩序パラメーターSは、示された波長で測定した。
【0186】
秩序パラメーターの例
実施例18
この実施例では、混合物MLCP/DYE中の4重量%の実施例5の二色性染料
【0187】
【化83】


を使用した。
【0188】
λmax=597nmの波長で測定された秩序パラメーターSの結果は、S=0.84であった。
【0189】
実施例19
この実施例では、混合物MLCP/DYE中の4重量%の実施例1の二色性染料
【0190】
【化84】


を使用した。
【0191】
λmax=595nmの波長で測定された秩序パラメーターSの結果は、S=0.86であった。
【0192】
実施例20
この実施例では、混合物MLCP/DYE中の4重量%の実施例2の二色性染料
【0193】
【化85】


を使用した。
【0194】
λmax=514nmの波長で測定された秩序パラメーターSの結果は、S=0.85であった。
【0195】
実施例21
この実施例では、混合物MLCP/DYE中の4重量%の実施例3の二色性染料
【0196】
【化86】

【0197】
を使用した。
【0198】
λmax=502nmの波長で測定された秩序パラメーターSの結果は、S=0.81であった。
【0199】
実施例22
この実施例では、混合物MLCP/DYE中の4重量%の実施例6の二色性染料
【0200】
【化87】


を使用した。
【0201】
λmax=501nmの波長で測定された秩序パラメーターSの結果は、S=0.82であった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化1】


〔式中、
Aは、400ナノメートルと800ナノメートルの間の可視領域で少なくとも部分的に吸収を示し、かつ下記で示される式a)〜g)の少なくとも1つの基に結合している少なくとも1つのアゾ結合基を含む二色性残基を表わし、
【化2】


式a)〜g)の基は、非置換であってもよいか、フッ素、塩素、ヒドロキシ、−NR12により、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されていてもよく、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−により置換されていてもよく、R1及びR2は、水素又は低級アルキルを独立して表わし、
破線(i)は、アゾ結合基への可能な結合を表わし;
Rは、水素又は低級アルキルを表わし;
Eは、それぞれ独立して、水素、低級アルキル、低級アシル、又はアクリロイル若しくはメタクリロイルから選択される重合性基を表わし;
Bは、下部構造IIの基を表わし、
【化3】


ここで、破線(ii)は、アゾ発色団Aへの結合を表わし;
1,D2は、互いに独立して、芳香族又は脂環式基を表わし、これは非置換であるか、フッ素、塩素、シアノ、ニトロにより、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により置換されており、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qにより置換されていてもよく、Qは、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−Si(CH32−O−Si(CH32−、−NR−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−O−、−O−CO−NR−、−NR−CO−NR−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−を表わし、Rは、上記で与えられた意味を有し;
1,Z2は、互いに独立して、単一の共有結合又はスペーサー単位、例えば1〜8個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン残基を表わし、これは非置換であるか、シアノ若しくはハロゲノにより一置換されているか、又はハロゲノで多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Q又は−CR=C−CO−で置換されていてもよく、Q及びRは、上記で与えられた意味を有し;
1,m2は、独立して、0又は1であり;
Spは、単一の共有結合又はスペーサー単位、例えば1〜24個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン残基を表わし、これは非置換であるか、シアノ若しくはハロゲノにより一置換されているか、又はハロゲノで多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qで置換されていてもよく、Qは、上記で与えられた意味を有し;
Lは、下部構造IIIの基を表わし、
【化4】


ここで、
1,X2は、互いに独立して、単一の共有結合又はスペーサー単位、例えば1〜8個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン残基を表わし、これは非置換であるか、シアノ若しくはハロゲノにより一置換されているか、又はハロゲノで多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−Si(CH32−O−Si(CH32−、−NE−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−O−、−O−CO−NR−、−NR−CO−NR−、−CH=CH−、−N=CR−、−CR=N−、−C≡C−、−O−CO−O−又は−CR=C−CO−により置換されていてもよく、R及びEは、上記で与えられた意味を有し;
Wは、スペーサー単位、例えば1〜24個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン残基を表わし、これは非置換であるか、シアノ若しくはハロゲノにより一置換されているか、又はハロゲノで多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qで置換されていてもよく、Qは、上記で与えられた意味を有し、ヘテロ原子は、互いに直接結合していないか、又は芳香族若しくは脂環式基と直接結合しておらず、これは非置換であるか、フッ素、塩素、シアノ、ニトロにより、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により置換されており、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qで置換されていてもよく、Qは、上記で与えられた意味を有し;
nは、0又は1であり;或いは
式d)の2つの基がLに結合している場合は、Lは、下記で示される式h)〜j)の基を表わし、
【化5】


式h)〜j)の基は、非置換であってもよいか、フッ素、塩素、ヒドロキシ、−NR12により、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されていてもよく、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−により置換されていてもよく、R1及びR2は、独立して、水素又は低級アルキルを表わし;
PGは、重合性基を表わす〕
で示される重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項2】
Aが、式a)、b)、c)、d)又はg)の少なくとも1つの基と結合している少なくとも1つのアゾ結合基を含み、式a)〜d)又はg)の基が、非置換であってもよいか、塩素若しくは−CH3により一置換又は多置換されていてもよく、式b)又はg)の基において、Rが、水素、メチル、エチル、プロピル又はイソプロピルを表わし、基b)〜d)において、Eが、それぞれ独立して、水素、メチル又はアセチルを表わす、請求項1記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項3】
Aが、一般式IV:
【化6】


〔式中、破線(iii)は、基Bへの結合を表わし、
1及びG2は、互いに独立して、1,4−フェニレンを表わし、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により、又は式a)、b)、c)若しくはd)の基により一置換又は二置換されているが、但しG1は、式d)の基を表わさず;
Ar1は、1,4−フェニレンであり、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されているか、又は非置換の1,4−ナフチレンであり、但し、G1及びG2が場合により置換されている1,4−フェニレンである場合には、Ar1は非置換の1,4−ナフチレンであり;
1は、0又は1であり;
Uは、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンに結合する場合、共有単一結合、CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−、−O−CH2−、−NR−若しくは−CH2−NR−、−NR−CH2−、−NR−CO−又は−CO−NR−を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有するか、或いはUは、式b)又はc)の基と結合する場合、共有単一結合、−CH2−CH2−又は−O−CH2(iv)を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有し、破線(iv)は、式b)又はc)の基への結合を表わす〕
で示される二色性残基である、請求項2記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項4】
1及びD2が、互いに独立して、1,4−フェニレンを表わし、これは非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル若しくは−CO−O−CH3により一置換又は多置換されており;
1,m2が、互いに独立して、0又は1であり;
1及びZ2が、互いに独立して、共役一重結合、O−、−CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−又は−O−CH2−を表わす、
請求項3記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項5】
PGが、CH2=CY−COO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−OOC−、
【化7】


を表わし、
ここで、Yが、水素又はメチルである
請求項4記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項6】
Spが、共役一重結合、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、へプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、又はドデシレンを表わす
請求項5記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項7】
Lが、式d)の2つの基に結合する場合、式i)の基を表わし、これが非置換であるか、メチルで一置換又は多置換されているか、或いは
下部構造IIIの基を表わし、ここで、
1及びX2が、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンに結合する場合、互いに独立して、単一の共有結合、−CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−、−O−CH2−、−NR−若しくは−CH2−NR−、−NR−CH2−、−NR−CO−又は−CO−NR−を表わし、ここで、E及びRが、上記で与えられた意味を有するか、或いは
式b)又はc)の基に結合する場合、互いに独立して、単一の共有結合、−CH2−CH2−又は−O−CH…(iv)を表わし、ここで、E及びRが、上記で与えられた意味を有し、破線(iv)が、式b)又はc)の基への結合を表わし;
Wが、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン若しくはドデシレン;又は1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,5−ナフチレン若しくは2,6−ナフチレンを表わし、これが非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシアシル若しくは−CO−O−CH3により一置換又は多置換されており;
nが、0又は1である
請求項6記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項8】
1及びG2のうちの少なくとも1つが、1,4−フェニレンを表わし、これが非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されている、請求項7記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項9】
2が、1,4−フェニレンを表わし、これが非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されている、請求項8記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項10】
1が、非置換の1,4−ナフチレンである、請求項9記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項11】
Aが、式IV:
【化8】


〔式中、破線(iii)は、基Bへの結合を表わし、
Ar1,Ar2は、互いに独立して、1,4−フェニレン、1,4−又は1,5−ナフチレンであり、これは非置換であるか、フッ素、塩素、ヒドロキシ、−NR12により、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されており、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、Qにより置換されていてもよく、Qは上記で与えられた意味を有し、R1及びR2は、独立して、水素又は低級アルキルを表わし;
1,q2は、独立して、0又は1であり;
1,G2は、互いに独立して、1,4−フェニレン、2,4−チアゾレン、2,5−チアゾレン又は式a1)〜g)の基を表わし、
【化9】


1,4−フェニレン、2,4−チアゾレン、2,5−チアゾレン及び式a1)〜g)の基は、非置換であるか、フッ素、塩素、ヒドロキシ、−NR12により、又は1〜10個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されており、アルキル残基は、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−NR1−CO−、−CO−NR1−、−NR1−CO−O−、−O−CO−NR1−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−により独立して置換されていてもよく、R1及びR2は、独立して、水素又は低級アルキルを表わし;
但し、G1は式d)の基ではなく、
ここで、破線(i)は、アゾ結合基への結合を表わし、R,Eは、上記で与えられた意味を有し;
Uは、単一の共有結合又はスペーサー単位、例えば1〜8個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐鎖状アルキレン残基を表わし、これは非置換であるか、シアノ若しくはハロゲノにより一置換されているか、又はハロゲノで多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−Si(CH32−O−Si(CH32−、−NE−、−NR−CO−、−CO−NR−、−NR−CO−O−、−O−CO−NR−、−NR−CO−NR−、−N=CR−、−CR=N−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−又は−CR=C−CO−により置換されていてもよく、R及びEは、上記で与えられた意味を有し;
但し、G1及びG2が、場合により置換されている1,4−フェニレン、2,4−チアゾレン又は2,5−チアゾレンである場合、Ar1及びAr2のうちの少なくとも1つは、場合により置換されている1,4−ナフチレンである〕
で表わされる二色性残基である、請求項1記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項12】
重合性基PGが、互いに独立して、式:CH2=CY−、CH2=CY−COO−、CH2=CH−CO−NH−、CH2=C(Ph)−CO−NH−、CH2=CH−O−、CH2=CH−OOC−、Ph−CH=CH−、CH2=CH−Ph−、CH2=CH−Ph−O−、CH2=CH−Ph−OCO−、R3−Ph−CH=CH−COO−、R2−OOC−CH=CH−Ph−O−、N−マレインイミジル、
【化10】


から選択され、
式中、Yが、互いに独立して、水素、クロロ又はメチルを表わし、R2が、水素又は低級アルキルであり、R3が、水素又は低級アルコキシであり、Ph−が、フェニルであり、そして−Ph−が、1,4−フェニレンである
請求項1又は11記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項13】
重合性基PGが、CH2=CY−、CH2=CY−COO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−OOC−、CH2=CH−Ph−O−、CH2=CH−Ph−OCO−、
【化11】


であり、
ここで、Yが、水素又はアルキルである
請求項12記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項14】
重合性基PGが、CH2=CY−COO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−OOC−、
【化12】


であり、
ここで、Yが、水素又はメチルである
請求項12記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項15】
環D1及びD2が、互いに独立して、非置換の、飽和5員若しくは6員脂環式環又は6員若しくは10員芳香族環であり、これらは非置換であるか、フッ素、塩素若しくはニトロにより又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されており、アルキル残基が、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−NR2−CO−、−CO−NR2−、−NR2−CO−O−、−O−CO−NR2−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−により置換されていてもよく、R2は、水素又は低級アルキルを表わす、請求項1又は11〜14のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項16】
環D1及びD2が、非置換シクロペンタン−1,3−ジイル、非置換1,3−ジオキサン−2,5−ジイル、非置換シクロヘキサン−1,4−ジイル、非置換ナフタレン−2,6−ジイル又は1,4−フェニレンであり、これらは非置換であるか、フッ素若しくは塩素により又は1〜3個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されており、アルキル残基が、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、O−、−CO−O−、−O−CO−、−CH=CH−、−C≡C−により置換されていてもよい、請求項15記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項17】
環D1及びD2が、1,4−フェニレンであり、これが非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル若しくは−CO−O−CH3により一置換又は多置換されている、請求項15記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項18】
Spが、単結合又は直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン基、例えば−(CH2r−、また−(CH2rO−(CH2s−、−(CH2r−CO−O−(CH2s−、−(CH2r−O−CO−(CH2s−、−(CH2r−NR2−CO−(CH2s−、−(CH2r−NR2−CO−O−(CH2s−、−(CH2CH2u−(OCH2CH2v−であり、ここで、r及びsは、それぞれ1〜22の整数であり、r+sの合計が、≦23であり、uが、1〜10の整数であり、vが、1〜7の整数であり、u+vの合計が、≦8であり、そしてR2が、水素又は低級アルキルを表わし、ヘテロ原子が互いに直接結合しないように基B及び重合性基のそれぞれに結合している、請求項1又は11〜17のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項19】
Spが、単結合又はC1-14直鎖状アルキレン基、特にエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、又はドデシレンである、請求項18記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項20】
1及びZ2基が、互いに独立して、単一の共有結合から、又は1〜8個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン残基からなる群より選択され、これが非置換であるか、フルオロで一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−NR2−CO−、−CO−NR2−、−NR2−CO−O−、−O−CO−NR2−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−、−CR2=C−CO−により置換されていてもよく、R2が、水素又は低級アルキルを表わす、請求項1又は11〜19のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項21】
1及びZ2が、互いに独立して、単一の共有結合から、又は1〜4個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキレン残基からなる群より選択され、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−、−CR2=C−CO−により置換されていてもよく、R2が、水素又は低級アルキルを表わす、請求項20記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項22】
1及びZ2が、互いに独立して、単一の共有結合、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−又は−O−CH2−からなる群より選択される、請求項20記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項23】
Eが、水素、メチル、アセチル、アクリロイル及びメタクリロイルを表わす、請求項1又は11〜22のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項24】
Eが、水素、メチル及びアセチルを表わす、請求項23記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項25】
整数q1+q2の合計が、0又は1である、請求項11〜24のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項26】
Wが、直鎖状又は分岐鎖状アルキレン基、例えば−(CH2r−、また−(CH2r−O−(CH2s−、−(CH2r−CO−O−(CH2s−、−(CH2r−O−CO−(CH2s−、−(CH2r−NR2−CO−(CH2s−、−(CH2r−NR2−CO−O−(CH2s−、−(CH2CH2u−(OCH2CH2v−であり、ここで、r及びsは、それぞれ1〜22の整数であり、r+sの合計が、≦23であり、uが、1〜10の整数であり、vが、1〜7の整数であり、u+vの合計が、≦8であり、R2は、水素若しくは低級アルキルを表わすか、非置換の、飽和5員若しくは6員脂環式環又は6員若しくは10員芳香族環を表わし、これらは非置換であるか、フッ素、塩素若しくはニトロにより、又は1〜6個の炭素原子を有する直鎖状若しくは分岐鎖状アルキル残基により一置換又は多置換されており、アルキル残基が、非置換であるか、フッ素により一置換又は多置換されており、ここで、1つ以上の隣接していないCH2基は、独立して、−O−、−CO−O−、−O−CO−、−NR2−CO−、−CO−NR2−、−NR2−CO−O−、−O−CO−NR2−、−CH=CH−、−C≡C−、−O−CO−O−により置換されていてもよく、R2が、水素又は低級アルキルを表わす、請求項1又は11〜25のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項27】
Wが、C1-14直鎖状アルキレン基、特にエチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン若しくはドデシレン;又は1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,5−ナフチレン若しくは2,6−ナフチレンであり、これらは非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル又は−CO−O−CH3により一置換又は多置換されている、請求項26記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項28】
1,X2及びUが、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンに結合する場合、それぞれ独立して、単一の共有結合、−CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−、−O−CH2−、−NE−、−CH2−NE−、−NE−CH2−、−N=CR−、−CR=N−、−NR−CO−又は−CO−NR−、より好ましくは単一の共有結合、−CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−、−O−CH2−、−NR−若しくは−CH2−NR−、−NR−CH2−、−NR−CO−又は−CO−NR−を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有する、請求項1又は11〜27のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項29】
1,X2及びUが、式b)、c)又はe)の基に結合する場合、それぞれ独立して、単一の共有結合、−CH2−CH2−、−O−CH2(iv)、−NE−CH2(iv)、−CH=CH−、−O−CH2−CH2−CH2(iv)又は−NE−CH2−CH2−CH2(iv)、より好ましくは単一の共有結合、−CH2−CH2−、−O−CH2(iv)、−NR−CH2(iv)又は−CH=CH−、最も好ましくは単一の共有結合、−CH2−CH2−又は−O−CH2(iv)を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有し、破線(iv)は、式b)、c)又はe)の基への結合を表わす、請求項1又は11〜28のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項30】
1,X2及びUが、式f)又はg)の基に結合する場合、それぞれ独立して、−CH2−、−CO−、−CH2−CH2−CH2−、−O−CH2−CH2(iv)、−NE−CH2−CH2(iv)、−CH=CH−CH2(iv)、−OCO−CH2(iv)又は−CH2−OCO…(iv)、好ましくは−CH2−又は−CO−を表わし、ここで、Eは、上記で与えられた意味を有し、破線(iv)は、式f)又はg)の基への結合を表わす、請求項1又は11〜28のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項31】
Lが、式d)の2つに基に結合する場合、下記で示される式h)〜j)
【化13】


(これらは非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル若しくは−CO−O−CH3により一置換又は多置換されている)の基および好ましくは式i)(これは非置換であるか、メチルにより一置換又は多置換されている)の基を表わす、請求項1又は11〜30のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項32】
Ar1及びAr2が、互いに独立して、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンであり、これらは非置換であるか、フッ素、塩素、−OCH3若しくは−CH3により一置換又は二置換されており、但し、G1及びG2が、場合により置換されている1,4−フェニレンである場合には、Ar1及びAr2のうちの少なくとも1つは、場合により置換されている1,4−ナフチレンである、請求項11〜31のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項33】
Ar1及びAr2が、互いに独立して、1,4−フェニレンであり、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されいるか、又は非置換の1,4−ナフチレンであり、但し、G1及びG2が、場合により置換されている1,4−フェニレンである場合には、Ar1またはAr2の少なくとも1つは、非置換の1,4−ナフチレンである、請求項32記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項34】
1及びG2が、互いに独立して、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンであり、これらは非置換であるか、フッ素、塩素、−OCH3若しくは−CH3により一置換又は二置換されており、好ましくは1,4−フェニレンであり、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されているか、又は非置換の1,4−ナフチレンであるか;或いは式b)、c)、d)及びe)の基、好ましくは式b)、c)及びd)の基であり、これらは非置換であり、ここで、破線(i)はアゾ結合基への結合を表わし、R、Eは、上記で与えられる意味を有するが、但し、G1は、式d)の基
【化14】


または式f)及びg)の基を表わさず、これらは非置換であり、ここで、破線(i)はアゾ結合基への結合を表わし、Rは、水素又は低級アルキルを表わす、
【化15】


請求項11〜33のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項35】
1及びG2が、互いに独立して、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンであり、これらは非置換であるか、フッ素、塩素、−OCH3若しくは−CH3により一置換又は二置換されており、好ましくは1,4−フェニレンであり、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されいるか、又は非置換の1,4−ナフチレンであるか;或いは
式b)、c)、d)及びe)の基、好ましくは式b)、c)及びd)の基であり、これらは非置換であり、ここで、破線(i)はアゾ結合基への結合を表わし、R、Eは、上記で与えられる意味を有するが、但し、G1は式d)の基を表わさない、
【化16】


請求項34記載の重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項36】
一般式I:
【化17】


〔式中、
Aは、一般式IVの二色性残基を表わし:
【化18】


ここで、破線(iii)は、基Bへの結合を表わし、
1及びG2は、互いに独立して、1,4−フェニレンを表わし、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されいるか、又は非置換の1,4−ナフチレンであるか;或いは式b)、c)及びd)の基であり
【化19】


ここで、破線(i)は、アゾ結合基への結合を表わし;
Rは、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル又はイソプロピルを表わし;
Eは、互いに独立して、水素、メチル又はアセチルを表わし;
但し、G1は式d)の基を表わさず;
Ar1,Ar2は、互いに独立して、1,4−フェニレンであり、これは非置換であるか、塩素若しくは−CH3により一置換又は二置換されているか、又は非置換の1,4−ナフチレンであり、但し、G1及びG2が場合により置換されている1,4−フェニレンである場合には、Ar1又はAr2の少なくとも1つは非置換の1,4−ナフチレンであり;
1,q2は、独立して、0又は1であり、但し、整数の合計q1+q2は、0又は1であり;
Uは、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンに結合する場合、共有単一結合、CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−、−O−CH2−、−NR−若しくは−CH2−NR−、−NR−CH2−、−NR−CO−又は−CO−NR−を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有するか、或いはUは、式b)又はc)の基に結合する場合、共有単一結合、−CH2−CH2−又は−O−CH2(iv)を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有し、破線(iv)は、式b)又はc)の基への結合を表わし、
Bは、下部構造IIの基を表わし、
【化20】


ここで、破線(ii)は、アゾ発色団Aへの結合を表わし;
1及びD2は、互いに独立して、1,4−フェニレンを表わし、これは非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル若しくは−CO−O−CH3により一置換又は多置換されており;
1,m2は、互いに独立して、0又は1であり;
1及びZ2は、互いに独立して、共役一重結合、O−、−CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−又は−O−CH2−を表わし;
PGは、CH2=CY−COO−、CH2=CH−O−、CH2=CH−OOC−、
【化21】


を表わし、
ここで、Yは、水素又はメチルであり;
Spは、単結合、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、へプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン、又はドデシレンを表わし;
Lは、式d)の2つの基に結合する場合、式i)の基を表わし、これは非置換であるか、メチルにより一置換又は多置換されているか、
【化22】


或いは下部構造IIIの基を表わし、
【化23】


ここで、
1及びX2は、1,4−フェニレン又は1,4−ナフチレンに結合する場合、互いに独立して、共有単一結合、CO−O−、−O−CO−、−CH2−O−、−O−CH2−、−NR−若しくは−CH2−NR−、−NR−CH2−、−NR−CO−又は−CO−NR−を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有するか、或いは、式b)又はc)の基と結合する場合、互いに独立して、共有単一結合、−CH2−CH2−又は−O−CH2(iv)を表わし、ここで、E及びRは、上記で与えられた意味を有し、破線(iv)は、式b)又はc)の基への結合を表わし;
Wは、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、ヘプチレン、オクチレン、ノニレン、デシレン、ウンデシレン若しくはドデシレン;又は1,4−フェニレン、1,4−ナフチレン、1,5−ナフチレン若しくは2,6−ナフチレンを表わし、これらは非置換であるか、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、アシル若しくは−CO−O−CH3により一置換又は多置換されており;
nは、0又は1である〕
で示される重合可能な二色性アゾ染料。
【請求項37】
重合可能な中間生成混合物の調製のための、請求項1〜36のいずれか1項記載の重合可能な二色性アゾ染料の使用。
【請求項38】
請求項1〜36のいずれか1項記載の、式Iの少なくとも1つの重合可能な二色性アゾ染料を含む、重合可能な中間生成混合物。
【請求項39】
重合可能な二色性アゾ染料が、0.01〜50重量%、より好ましくは0.01〜20重量%、最も好ましくは0.01〜10重量%の濃度である、請求項38記載の重合可能な中間生成混合物。
【請求項40】
別の二色性又は非二色性染料を更に含む、請求項38及び39のいずれか1項記載の重合可能な中間生成混合物。
【請求項41】
少なくとも1種の重合性液晶化合物(LCP)を更に含む、請求項38〜40のいずれか1項記載の重合可能な中間生成混合物。
【請求項42】
架橋剤、安定剤及び光開始剤のような添加剤を更に含む、請求項38〜41のいずれか1項記載の重合可能な中間生成混合物。
【請求項43】
特に請求項1〜36のいずれか1項記載の、式Iの少なくとも1種の重合可能な二色性アゾ染料と、少なくとも1種の重合性液晶化合物と、場合により、架橋剤、安定剤及び光開始剤のような添加剤とを含む、重合可能な中間生成混合物。
【請求項44】
特に請求項1〜36のいずれか1項記載の、式Iの1〜4つの重合可能な二色性アゾ染料と、2個の重合性基を含む少なくとも1種の重合性液晶化合物と、場合により、架橋剤、安定剤及び光開始剤のような添加剤とを含む、重合可能な中間生成混合物。
【請求項45】
(i)少なくとも1種のキラル重合性液晶化合物、又は
(ii)少なくとも1種の重合性液晶化合物及び少なくとも1種のキラル成分
のいずれかを含む、染色されたコレステリック層の作製のためにコレステリック相を誘導することができる、請求項38〜44のいずれか1項記載の重合可能な中間生成混合物。
【請求項46】
二色性液晶ポリマーフィルムの調製のための、請求項38〜45のいずれか1項記載の重合可能な中間生成混合物の使用。
【請求項47】
請求項38〜45のいずれか1項記載の重合可能な中間生成混合物を含む、二色性液晶ポリマーフィルム。
【請求項48】
偏光子又は光フィルターのようなデバイスの製造のための、請求項47記載の二色性液晶ポリマーフィルムの使用。
【請求項49】
請求項38〜45のいずれか1項記載の重合可能な中間生成混合物を含む二色性液晶ポリマーフィルムの調製方法であって、
(i)前記重合可能な中間生成混合物の溶液を、前記混合物を溶媒に溶解することによって調製すること、
(ii)前記溶液を異なるコーティング技術によって基材に適用すること、
(iii)溶媒を蒸発させてフィルムを得ること、及び
(iv)前記フィルムを、UV光線を使用して重合して、前記二色性液晶ポリマーフィルムを得ること
を含む方法。
【請求項50】
二色性液晶ポリマーフィルムが、酸素、UV照射又は機械的応力に対する保護のための保護層のような他の層で更に被覆されている、請求項49記載の方法。
【請求項51】
基材が、配向層を含む、ガラス又はプラスチックのような透明な基材を包含する、請求項49又は50記載の方法。
【請求項52】
前記配向層が、擦られた(rubbed)ポリイミド若しくはポリアミド、又は好ましくは光配向可能な材料の層を含む、請求項51記載の方法。
【請求項53】
前記光配向可能な配向層が、線状光重合性ポリマー(LPP)である、請求項52記載の方法。
【請求項54】
LPP層とLCP層を交互に積み重ねて形成される多層系であって、LCP層の少なくとも1つが、請求項47記載の二色性液晶ポリマーフィルムであり、場合により、酸素若しくは湿気に対する保護層又は紫外線に対する保護のための層のような他の機能層で覆われている、多層系。
【請求項55】
特に、請求項1〜36のいずれか1項記載の、式Iの少なくとも1種の重合可能な二色性アゾ染料を含む配向層を調製する方法であって、
(i)溶媒中に式Iの少なくとも1種の重合可能な二色性アゾ染料と光配向可能な材料を含む混合物の溶液を調製すること、
(ii)溶液を異なるコーティング技術を使用して基材に適用すること、
(iii)溶媒を蒸発させてフィルムを得ること、及び
(iv)前記フィルムを、直線偏光UV光線を使用し重合して、式Iに従う少なくとも1種の重合可能な二色性アゾ染料を含む前記配向層を得ること
による方法。
【請求項56】
機密保護デバイスを含む電気光学及び光学デバイスの調製のための、請求項38〜45のいずれか1項記載の重合可能な中間生成混合物の使用。
【請求項57】
機密保護デバイスを含む電気光学及び光学デバイスの調製のための、請求項47記載の二色性液晶ポリマーフィルムの使用。
【請求項58】
請求項38〜45のいずれか1項記載の重合可能な中間生成混合物から形成される二色性液晶ポリマーフィルムを含む、電気光学若しくは光学部品、又は気密保護デバイス。
【請求項59】
請求項1〜36のいずれか1項記載の、少なくとも1種の重合可能な二色性アゾ染料を含む配向層。
【請求項60】
擦られたポリイミド若しくはポリアミド、又は好ましくは光配向可能な材料の層を更に含む、請求項59記載の配向層。
【請求項61】
構造化された若しくは構造化されていない光学フィルター、偏光子又は機密保護デバイスの素子のような光学又は電気光学部品の製造のための、請求項59及び60のいずれか1項記載の配向層の使用。

【公表番号】特表2007−536415(P2007−536415A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−511822(P2007−511822)
【出願日】平成17年4月26日(2005.4.26)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000233
【国際公開番号】WO2005/105932
【国際公開日】平成17年11月10日(2005.11.10)
【出願人】(596098438)ロリク アーゲー (22)
【氏名又は名称原語表記】ROLIC AG
【Fターム(参考)】