説明

重合開始剤およびその製造方法並びにスターポリマーおよびその製造方法

【課題】スターポリマーを合成可能な新規な重合開始剤およびその製造方法、並びにこの重合開始剤によって得られる新規なスターポリマーおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】重合開始剤は、原子移動ラジカル重合法における開始剤であり、下記一般式(1)で表される化合物よりなる。


〔式中、R1は、ハロゲン原子含有基、kは2または3、pは2〜15の整数である。〕

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スターポリマーを合成することができる重合開始剤およびその製造方法、並びにスターポリマーおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
分子カプセルは、例えばドラッグデリバリーシステム、触媒担体、ナノリアクターなどへの応用が期待されている。
このような分子カプセルを構成する材料としては、環状化合物をコア部位として合成されたデンドリマーやスターポリマーなどが知られており、例えばポルフィリンをコア部位のテンプレートとして用い、デンドロン部位が架橋されることによって中心部に空孔が形成されたデンドリマーよりなる分子カプセル材料(非特許文献1参照。)、カリックスアレーンをコア部位のテンプレートとして用い、各重合体セグメントが架橋されることによって中心部に空孔が形成されたスターポリマーよりなる分子カプセル材料(非特許文献2参照。)などが提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】S.C. Zimmerman et al.,Angew.Chem.Int Ed 42,1121-1126 (2003).
【非特許文献2】T. Nishikubo et al.,Journal of Polymer Science, Part A: Polymer Chemistry 46,4879-4888 (2008).
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、分子カプセル材料として有用なスターポリマーを合成することができる新規な重合開始剤およびその製造方法、並びにこの重合開始剤によって得られる新規なスターポリマーおよびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の重合開始剤は、下記一般式(1)で表される化合物よりなることを特徴とする。
【0006】
【化1】

【0007】
〔一般式(1)において、R1 は、下記式(a)で表される基を示し、kは2または3であり、pは2〜15の整数である。〕
【0008】
【化2】

【0009】
〔式(a)において、R2 はハロゲン原子を示す。〕
【0010】
本発明の重合開始剤の製造方法は、下記一般式(2)で表される化合物と2−ハロゲノイソブチリルハライドまたは2−ハロゲノイソブチレート化合物とを反応させることにより、請求項1に記載の一般式(1)で表される化合物を得る工程を有することを特徴とする。
【0011】
【化3】

【0012】
〔一般式(2)において、kは2または3であり、pは2〜15の整数である。〕
【0013】
本発明の重合開始剤の製造方法においては、レゾルシノールおよび炭素数が4〜17のアルキレン鎖を有するアルカンジアールを縮合反応させることにより、前記一般式(2)で表される化合物を得る工程を有することが好ましい。
【0014】
本発明のスターポリマーは、下記一般式(3)で表されるものである。
【0015】
【化4】

【0016】
〔一般式(3)において、R3 は、下記式(b)で表される基を示し、kは2または3であり、pは2〜15の整数である。〕
【0017】
【化5】

【0018】
〔式(b)において、Xは、エチレン性不飽和化合物に由来の構造単位からなる重合体セグメントを示す。〕
【0019】
本発明のスターポリマーにおいては、前記式(b)においてXで示される重合体セグメントが、芳香族アルケニル化合物に由来する構造単位からなることが好ましい。
また、前記芳香族アルケニル化合物がスチレンおよび/または1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンであることが好ましい。
また、前記式(b)においてXで示される重合体セグメントが、スチレンと1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンとのブロック共重体セグメントであることが好ましい。
【0020】
本発明のスターポリマーの製造方法は、上記の重合開始剤の存在下に、エチレン性不飽和化合物を重合させる工程を有することを特徴とする。
【0021】
本発明のスターポリマーの製造方法においては、前記エチレン性不飽和化合物が、芳香族アルケニル化合物であることが好ましい。
また、前記エチレン性不飽和化合物が、スチレンおよび/または1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンであることが好ましい。
【0022】
また、本発明のスターポリマーの製造方法は、上記の重合開始剤の存在下に、1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンを重合させ、得られた生成物の存在下に、スチレンを重合させる工程を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、スターポリマーを合成することができる新規な重合開始剤およびその製造方法、並びにこの重合開始剤によって得られる新規なスターポリマーおよびその製造方法を提供することができる。
本発明のスターポリマーは、分子カプセル材料として有用であり、ドラッグデリバリーシステム、触媒担体、ナノリアクターなどに応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】調製例1で得られた生成物のIRスペクトル図である。
【図2】調製例1で得られた生成物の 1H−NMRスペクトル図である。
【図3】合成例1で得られた生成物のIRスペクトル図である。
【図4】合成例1で得られた生成物の 1H−NMRスペクトル図である。
【図5】合成例2で得られた生成物のIRスペクトル図である。
【図6】合成例2で得られた生成物の 1H−NMRスペクトル図である。
【図7】製造例1で得られた生成物のIRスペクトル図である。
【図8】製造例1で得られた生成物の 1H−NMRスペクトル図である。
【図9】製造例7で得られた生成物のIRスペクトル図である。
【図10】製造例7で得られた生成物の 1H−NMRスペクトル図である。
【図11】製造例8で得られた生成物のIRスペクトル図である。
【図12】製造例8で得られた生成物の 1H−NMRスペクトル図である。
【図13】製造例14で得られた生成物のIRスペクトル図である。
【図14】製造例14で得られた生成物の 1H−NMRスペクトル図である。
【図15】実験例1で得られた加水分解物のIRスペクトル図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[重合開始剤]
本発明の重合開始剤は、上記一般式(1)で表される化合物(以下、「特定の環状化合物」という。)よりなるものである。上記一般式(1)において、R1 は、上記式(a)で表される基であり、kは2または3であり、pは2〜15の整数、好ましくは2〜8の整数である。
上記式(a)において、R2 は、ハロゲン原子を示し、好ましくは臭素原子である。
【0026】
特定の環状化合物は、上記一般式(2)で表される化合物(以下、「カリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマー」という。)と2−ハロゲノイソブチリルハライドまたは2−ハロゲノイソブチレート化合物とを、塩基の存在下に、適宜の溶媒中で反応させることによって得られる。
【0027】
特定の環状化合物の合成工程において、2−ハロゲノイソブチリルハライドとしては、2−ブロモイソブチリルブロミドなどを用いることができる。
塩基としては、イミダゾール、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジメチルアミノピリジンなどを用いることができる。
また、溶媒としては、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、 N,N−ジメチルホルムアミド、1−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、クロロホルム、ジクロロメタンなどを用いることができる。
また、反応温度は、例えば80℃であり、反応時間は例えば48〜72時間である。
【0028】
また、カリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマーは、レゾルシノールおよび炭素数が4〜17、好ましくは4〜10のアルキレン鎖を有するアルカンジアール(以下、「特定のアルカンジオール」という。)とを、酸触媒の存在下に、適宜の溶媒中において付加縮合反応させることによって得られる。
【0029】
カリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマーの合成工程において、特定のアルカンジオールの具体例としては、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオールが挙げられる。
レゾルシノールと特定のアルカンジオールとの割合は、モル比で1:1〜4:1であることが好ましい。特定のアルカンジオールの割合が過大である場合には、特定のアルカンジオール同士の反応が生じ、反応系がゲル化する、という問題がある。
酸触媒としては、塩酸、硫酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタスルホン酸、ヨウ化水素などを用いることができる。酸触媒の使用量は、その種類によって適宜選択されるが、例えば酸触媒としてトリフルオロメタスルホン酸を用いる場合には、レゾルシノール6.7mmol(官能基当量13.4mmol)および特定のアルカンジオール1.7mmol(官能基当量3.4mmol)の反応系において、酸触媒の使用量は10〜18mmolであり、酸触媒の使用量が多いほどポリマーの生成を抑制することができる。
溶媒としては、例えばエタノール、エチレングリコールなどのアルコール類を用いることができる。
反応温度は、例えば70〜90℃であり、反応時間は例えば48時間である。
カリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマーの合成プロセスを下記反応式(i)に示す。
【0030】
【化6】

〔上記反応式(i)において、nは4〜17の整数である。〕
【0031】
以上の付加縮合反応において、特定のアルタンジオールとして、アルキレン鎖の炭素数が偶数のもの、具体的には、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオールを用いると、上記一般式(2)におけるkが2であるカリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマーが生成されやすく、一方、アルキレン鎖の炭素数が奇数のもの、具体的には、1,7−ヘプタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,11−ウンデカンジオールを用いると、上記一般式(2)におけるkが3であるカリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマーが生成されやすい。
【0032】
本発明の重合開始剤によれば、環状構造を有すると共に、原子移動ラジカル重合開始種となる上記式(a)で表される基を有するため、当該重合開始剤の存在下にエチレン性不飽和化合物を原子移動ラジカル重合することにより、スターポリマーを容易に合成することができる。
【0033】
[スターポリマー]
本発明のスターポリマーは、上記一般式(3)で表されるものである。上記一般式(3)において、R3 は、上記式(b)で表される基を示し、kは2または3であり、pは2〜8の整数である。
上記式(b)において、Xは、エチレン性不飽和化合物に由来の構造単位からなる重合体セグメントを示す。
【0034】
重合体セグメントを形成するためのモノマーであるエチレン性不飽和化合物としては、エチレン性不飽和結合を有するものであれば特に限定されないが、芳香族アルケニル化合物を用いることが好ましく、好ましい具体例としては、スチレン、1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンなどが挙げられる。これらのエチレン性不飽和化合物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、重合体セグメントは、ブロック共重合体セグメントであってもよく、例えばスチレンと1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンとのブロック共重体セグメントである。
また、重合体セグメントが1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンに由来の構造単位を有するスターポリマーは、重合体セグメント同士を容易に架橋することが可能である。
【0035】
本発明のスターポリマーは、適宜の溶媒中において、上記の重合開始剤の存在下に、触媒系を用いて、エチレン性不飽和化合物を原子移動ラジカル重合させることによって得られる。
触媒系としては、原子移動ラジカル重合法に用いられるものであればよく、その具体例としては、臭化第1銅/2,2’−ビピリジルなどの遷移金属化合物とアミンとの錯体よりなるものが挙げられる。
溶媒としては、N,N’−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1−メチル−2−ピロリドン、アニソールなどを用いることができる。
また、反応温度は、例えば100℃であり、反応時間は例えば3〜24時間である。
【0036】
また、ブロック共重合体セグメントを有するスターポリマーを合成する場合には、適宜の溶媒中において、上記の重合開始剤の存在下に、触媒系を用いて、エチレン性不飽和化合物例えば1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンを原子移動ラジカル重合させ、得られた生成物の存在下に、他のエチレン性不飽和化合物例えばスチレンを原子移動ラジカル重合させればよい。
【0037】
本発明のスターポリマーにおいては、アルカリおよび水の存在下に、適宜の溶媒中で加水分解することにより、カリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマー骨格を分離することが可能である。
加水分解反応に用いられるアルカリとしては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどを挙げることができる。
加水分解反応に用いられる溶媒としては、テトラヒドロフラン、エタノール、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、トリクロロメタン、ジクロロメタンなどを挙げることができる。
また、加水分解反応の反応温度は、例えば70℃であり、反応時間は、例えば24時間である。
【0038】
本発明のスターポリマーは、分子カプセル材料として有用であり、ドラッグデリバリーシステム、触媒担体、ナノリアクターなどの用途に応用することができる。
【実施例】
【0039】
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】
[カリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマーの調製]
〈調製例1〉
10mLナスフラスコ内において、エチレングリコール3mLにレゾルシノール0.74g(6.7mmol,官能基当量13.4mmol)を溶解させた。得られた溶液に、氷冷下にて1,6−ヘキサンジアール0.19g(1.7mmol,官能基当量3.4mmol)を滴下し、更に触媒としてトリフルオロ酢酸18mmolを滴下し、攪拌下に80℃で48時間加熱することにより反応させた。次いで、得られた反応溶液を水に注ぎ、生成物を沈殿させ、濾別した後、沈殿物をメタノールで洗浄し、室温で24時間減圧乾燥することにより、赤色固体よりなる生成物を得た。生成物の収量は0.1434g、収率は28%であった。
得られた生成物について、IR分析およびNMR分析を行った結果、生成物は、下記式(2−1)で表されるカリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマーであることが確認された。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)を測定したところ、数平均分子量(Mn)が1882、分子量分布が1.04であった。以下、この生成物を「環状オリゴマー(1)」とする。
【0041】
【化7】

【0042】
IR分析およびNMR分析の結果を下記に示し、IRスペクトル図を図1に、 1H−NMRスペクトル図を図2に示す。
IR (KRS,cm-1
3332(νO−H hydoroxyl),2931,2858(νCH methylen),1620,1501,1443(νC=C aromatic)
1H−NMR(600MHz,CDCl3 −d6 ,TMS)
δppm:1.25−2.39(m,32.0H,Ha andHb ),4.18(s,7.9H,Hc ),6.19(s,8.0H,Hc ),7.17(s,8.0H,Hd ),9.08(16.0H,Hf
【0043】
〈調製例2〉
25mLナスフラスコ内において、エチレングリコール3mLにレゾルシノール0.74g(6.67mmol,官能基当量13.4mmol)を溶解させた。得られた溶液に、氷冷下にて1,9−ノナンジアール0.261g(1.7mmol,官能基当量3.4mmol)を滴下し、更に触媒としてトリフルオロ酢酸11.25mmolを滴下し、攪拌下に90℃で48時間加熱することにより反応させた。次いで、得られた反応溶液を水に注ぎ、生成物を沈殿させ、濾別した後、沈殿物をメタノールて洗浄し、室温で24時間減圧乾燥することにより、赤色固体よりなる生成物を得た。収率は46%であった。
得られた生成物について、IR分析およびNMR分析を行った結果、生成物は、下記式(2−2)で表されるカリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマーであることが確認された。以下、この生成物を「環状オリゴマー(2)」とする。
【0044】
【化8】

【0045】
[特定の環状化合物の合成]
〈合成例1〉
50mL三つ口ナスフラスコに、環状オリゴマー(1)1.2g (1mmol,水酸基当量16mmol)およびイミダゾール3.3g(48mmol,環状オリゴマー(1)の水酸基1当量に対して3当量)を入れ、ナスフラスコ内をアルゴンガスで置換した後、蒸留精製したテトラヒドロフラン45mLを加えて環状オリゴマーを溶解した。得られた溶液に、氷冷下において、2−ブロモイソブチルブロミド6mL(48mmol,環状オリゴマー(1)の水酸基1当量に対して3当量)を加え、80℃で48時間反応させた。次いで、反応溶液をクロロホルムによって希釈し、得られた希釈液に対して、重曹水で2回、シュウ酸で2回、飽和食塩水で2回分液操作を行った。得られた溶液の有機相を回収して無水硫酸マグネシウムよりなる乾燥剤で乾燥処理し、乾燥剤を濾別した後、濃縮して、n−ヘキサンに注ぎ、白色固体を沈殿させ、24時間減圧乾燥した。得られた生成物の収量は2.314g、収率は51%であった。
得られた生成物についてIR分析およびNMR分析を行ったところ、下記式(1−1)で表される特定の環状化合物であることが確認された。
また、IR分析の結果から、水酸基によるピークが消失していることが確認され、このことから、水酸基に係る水素原子の99%以上が上記式(a)で表される基に置換されていることが確認された。
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによるポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)を測定したところ、数平均分子量(Mn)が2111、分子量分布が1.03であった。
以下、この特定の環状化合物を「特定の環状化合物(1)」とする。
【0046】
【化9】

【0047】
また、IR分析およびNMR分析の結果を下記に示し、IRスペクトル図を図3に、 1H−NMRスペクトル図を図4に示す。
IR (KRS,cm-1
2981,2933,2876(νCH methylen),1757(νC=O carbonyl),1137,1102(νC−O−C ether)
1H−NMR(600MHz,CDCl3 −d6 ,TMS)
δppm:0.87−2.09(m,112.0H,Ha ,Hb ,Hf andHg ),3.46−4.49(bs,7.40H,Hc ),6.09−7.50(m,16.54H,He andHd
【0048】
〈合成例2〉
50mL三つ口ナスフラスコに、環状オリゴマー(2)2.07g (1mmol,水酸基当量16mmol)およびイミダゾール4.97g(72.9mmol,環状オリゴマー(2)の水酸基1当量に対して3当量)を入れ、ナスフラスコ内を窒素ガスで置換した後、蒸留精製したテトラヒドロフラン10mLを加えて環状オリゴマーを溶解した。得られた溶液に、2−ブロモイソブチルブロミド8.9mL(72.9mmol,環状オリゴマー(2)の水酸基1当量に対して3当量)を加え、72時間加熱還流するとこにより反応させた。次いで、得られた反応溶液における析出したイミダゾール塩を除去し、当該反応溶液に対して重曹水で2回、飽和食塩水で1回分液操作を行った。得られた溶液の有機相を回収して無水硫酸マグネシウムよりなる乾燥剤で乾燥処理し、乾燥剤を濾別した後、濃縮して、メタノールによって再沈殿処理を行い、更に分取HPLCを用いて単離した。得られた生成物の収量は250mg、収率は4.4%であった。
得られた生成物についてIR分析およびNMR分析を行ったところ、下記式(1−2)で表される特定の環状化合物であることが確認された。
また、IR分析の結果から、水酸基によるピークが消失していることが確認され、このことから、水酸基に係る水素原子の99%以上が上記式(a)で表される基に置換されていることが確認された。
以下、この特定の環状化合物を「特定の環状化合物(2)」とする。
【0049】

【化10】

【0050】
また、IR分析およびNMR分析の結果を下記に示し、IRスペクトル図を図5に、 1H−NMRスペクトル図を図6に示す。
IR (KRS,cm-1
3005,2978,2931,2856(νC−H aromatic),2931,2872(νCH),1757(νC=O carbonyl),1611,1505(νC=C aromatic)
1H−NMR(600MHz,CDCl3 −d6 ,TMS)
δppm:0.97−2.17(m,239H,Hb andHf ),4.27−4.54(m,12H,Hc ),5.98−7.44(m,27H,He andHd
【0051】
[スターポリマーの製造]
〈製造例1〉
回転子を入れた重合管内に、特定の環状化合物(1)0.019g(官能基当量0.08mmol)、精製した臭化第一銅0.011g(0.08mmol)、2,2−ビピリジル0.025g(0.16mmol)、1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼン0.63g(4mmol)、アニソール1.3mLを入れ、脱気および封管を行った後、100℃で6時間反応させた。反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈してアルミナカラムを通すことによって、当該反応溶液中の銅を除去した。次いで、反応溶液中のクロロホルムを減圧蒸留し、当該反応溶液をn−ヘキサンに注ぐことによって、生成物を沈殿させ、生成物を濾別することにより、白色粉末を得た。
得られた生成物についてIR分析およびNMR分析を行ったところ、下記式(3−1)で表されるスターポリマーであることが確認された。
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーおよび多角度レーザー光散乱検出器(GPS−MALS)によって、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)および平均重合度を測定したところ、重量平均分子量(Mw)が15110、分子量分布(Mw/Mn)が1.19、平均重合度が4であった。
【0052】
【化11】

【0053】
また、IR分析およびNMR分析の結果を下記に示し、IRスペクトル図を図7に、 1H−NMRスペクトル図を図8に示す。
IR (KRS,cm-1
3076,3011,2978,2925,2853(νC−H methylene),1751(νC=O ester),1640(νC=C vinyl),1511,1474(νC=C aromatic)
1H−NMR(600MHz,CDCl3 −d6 ,TMS)
δppm:0.17−2.09(brm,310H,Hf ,Ha ,Hb ,Hn andHg ),2.32(brs,214H,Hk ),2.64(brm,167H Hd ),4.49(brs,8H,Hc ),4.98(brs,165H,Hm ),5.84(brs,84H,Hi ),6.56−7.42(brs,271H,He ,Hd ,Hh andHi
【0054】
〈製造例2〜6〉
回転子を入れた重合管内に、特定の環状化合物(1)0.019g(官能基当量0.08mmol)、精製した臭化第一銅0.011g(0.08mmol)、2,2−ビピリジル0.025g(0.16mmol)、スチレン0.417g(4mmol)、アニソール1.3mLを入れ、脱気および封管を行った後、100℃で、それぞれ3時間、6時間、12時間、18時間、24時間反応させた。反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈してアルミナカラムを通すことによって、当該反応溶液中の銅を除去した。次いで、反応溶液中のクロロホルムを減圧蒸留し、当該反応溶液をn−ヘキサンに注ぐことによって、生成物を沈殿させ、生成物を濾別することにより、白色粉末を得た。
得られた生成物についてIR分析およびNMR分析を行ったところ、それぞれ下記式(3−2)で表されるスターポリマーであることが確認された。
【0055】
【化12】

【0056】
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーおよび多角度レーザー光散乱検出器(GPS−MALS)によって、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)および平均重合度を測定した。結果を下記表1に示す。
【0057】
【表1】

【0058】
〈製造例7〉
回転子を入れた重合管内に、製造例1で得られたスターポリマー0.027g、精製した臭化第一銅0.011g(0.08mmol)、2,2−ビピリジル0.025g(0.16mmol)、スチレン0.417g(4mmol)、アニソール1.3mLを入れ、脱気および封管を行った後、100℃で12時間反応させた。反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈してアルミナカラムを通すことによって、当該反応溶液中の銅を除去した。次いで、反応溶液中のクロロホルムを減圧蒸留し、当該反応溶液をn−ヘキサンに注ぐことによって、生成物を沈殿させ、生成物を濾別することにより、白色粉末を得た。
得られた生成物についてIR分析およびNMR分析を行ったところ、下記式(3−3)で表されるスターポリマーであることが確認された。
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーおよび多角度レーザー光散乱検出器(GPS−MALS)によって、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)および平均重合度を測定したところ、重量平均分子量(Mw)が24500、分子量分布(Mw/Mn)が1.03、平均重合度が6であった。
【0059】
【化13】

【0060】
また、IR分析およびNMR分析の結果を下記に示し、IRスペクトル図を図9に、 1H−NMRスペクトル図を図10に示す。
IR (KRS,cm-1
3060,3025,2924,2925,2852(νC−H methylene),1731(νC=O ester),1640,1601(νC=C vinyl),1511,1493,1453(νC=C aromatic)
1H−NMR(600MHz,CDCl3 −d6 ,TMS)
δppm:0.82−2.02(brm,1633H,Hf ,Hg ,Ha ,Hb ,Hn andHo ),2.38(brs,228H,Hk ),2.61(brm,159H Hj ),4.50(brs,8H,Hc ),5.00(brs,165H,Hm ),5.84(brs,74H,Hi ),6.14−7.73(brs,1832H,He ,Hd ,Hh ,Hi ,Hp ,Hq andHr
【0061】
〈製造例8〉
回転子を入れた重合管内に、特定の環状化合物(2)0.030g(0.005mmol,官能基当量0.12mmol)、精製した臭化第一銅0.017g(0.12mmol)、2,2−ビピリジル0.037g(0.12mmol)、1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼン0.95g(6mmol)、アニソール2mLを入れ、脱気および封管を行った後、100℃で4時間反応させた。反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈してアルミナカラムを通すことによって、当該反応溶液中の銅を除去した。次いで、反応溶液中の溶液を減圧蒸留し、分取HPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって単離することにより、粘性固体を得た。
得られた生成物についてIR分析およびNMR分析を行ったところ、下記式(3−4)で表されるスターポリマーであることが確認された。
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーおよび多角度レーザー光散乱検出器(GPS−MALS)によって、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)および平均重合度を測定したところ、重量平均分子量(Mw)が11900、分子量分布(Mw/Mn)が1.01、平均重合度が1.66であった。
【0062】
【化14】

【0063】
また、IR分析およびNMR分析の結果を下記に示し、IRスペクトル図を図11に、 1H−NMRスペクトル図を図12に示す。
IR (KRS,cm-1
3076,3011,2976,2927,2854(νC−H methylene),1751(νC=O ester),1639(νC=C vinyl),1511,1471(νC=C aromatic)
1H−NMR(600MHz,CDCl3 −d6 ,TMS)
δppm:0.17−2.09(brm,310H,Hf ,Ha ,Hb ,Hn andHg ),2.32(brs,214H,Hk ),2.64(brm,167H Hd ),4.49(brs,8H,Hc ),4.98(brs,165H,Hm ),5.84(brs,84H,Hi ),6.56−7.42(brs,271H,He ,Hd ,Hh andHi
【0064】
〈製造例9〜13〉
回転子を入れた重合管内に、特定の環状化合物(2)0.030g(0.005mmol,官能基当量0.12mmol)、精製した臭化第一銅0.017g(0.12mmol)、2,2−ビピリジル0.037g(0.12mmol)、スチレン0.625g(6mmol)、アニソール2mLを入れ、脱気および封管を行った後、100℃で、それぞれ3時間、6時間、12時間、18時間、24時間反応させた。反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈してアルミナカラムを通すことによって、当該反応溶液中の銅を除去した。次いで、反応溶液中の溶液を減圧蒸留し、分取HPLC(高速液体クロマトグラフィー)によって単離することにより、粘性固体を得た。
得られた生成物についてIR分析およびNMR分析を行ったところ、それぞれ下記式(3−5)で表されるスターポリマーであることが確認された。
【0065】
【化15】

【0066】
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーおよび多角度レーザー光散乱検出器(GPS−MALS)によって、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)および平均重合度を測定した。結果を下記表2に示す。
【0067】
【表2】

【0068】
〈製造例14〉
回転子を入れた重合管内に、製造例8で得られたスターポリマー0.021g、精製した臭化第一銅0.017g(0.12mmol)、2,2−ビピリジル0.037g(0.12mmol)、スチレン0.695g(6mmol)、アニソール2mLを入れ、脱気および封管を行った後、100℃で12時間反応させた。反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈してアルミナカラムを通すことによって、当該反応溶液中の銅を除去した。次いで、反応溶液中の溶液を減圧蒸留し、メタノールを用いて再沈殿処理を行うことにより、白色粉末を得た。
得られた生成物についてIR分析およびNMR分析を行ったところ、それぞれ下記式(3−6)で表されるスターポリマーであることが確認された。
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーおよび多角度レーザー光散乱検出器(GPS−MALS)によって、重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)および平均重合度を測定したところ、重量平均分子量(Mw)が35700、分子量分布(Mw/Mn)が1.05、平均重合度が9.5であった。
【0069】
【化16】

【0070】
また、IR分析およびNMR分析の結果を下記に示し、IRスペクトル図を図13に、 1H−NMRスペクトル図を図14に示す。
IR (KRS,cm-1
3059,3025,2924,2925,2851(νC−H methylene),1750(νC=O ester),1640,1600(νC=C vinyl),1511,1493,1453(νC=C aromatic)
1H−NMR(600MHz,CDCl3 −d6 ,TMS)
δppm:0.82−2.02(brm,1633H,Hf ,Hg ,Ha ,Hb ,Hn andHo ),2.38(brs,228H,Hk ),2.61(brm,159H Hj ),4.50(brs,8H,Hc ),5.00(brs,165H,Hm ),5.84(brs,74H,Hi ),6.14−7.73(brs,1832H,He ,Hd ,Hh ,Hi ,Hp ,Hq andHr
【0071】
[スターポリマーの加水分解]
〈実験例1〉
50mLナスフラスコ内に、製造例6で得られたスターポリマー0.05g、水酸化カリウム0.46g(8.3mmol)、テトラヒドロフラン10mL、水2mL、エタノール2mL、およびテトラブチルアンモニウム0.0013g(0.0042mmol)を入れ、70℃で24時間反応させた。反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、1規定の塩酸を用いて、有機相が弱酸性を示すまで分液操作を繰り返して行い、更に、飽和食塩水で1回分液操作を行った。有機相を無水硫酸マグネシウムよりなる乾燥剤で乾燥処理し、乾燥剤を濾別した後、濃縮して、メタノールを用いて再沈殿処理を行った。
得られた生成物についてIR分析を行った。IR分析の結果を下記に示し、IRスペクトル図を図15に示す。
また、得られた生成物について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーおよび多角度レーザー光散乱検出器(GPS−MALS)によって、重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定したところ、重量平均分子量(Mw)が4273、分子量分布(Mw/Mn)が1.07であった。
以上の結果から、製造例6で得られたスターポリマーは、加水分解によって、カリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマー骨格を分離することが可能なものであることが確認された。
【0072】
〈実験例2〉
50mLナスフラスコ内に、製造例11で得られたスターポリマー0.05g、水酸化カリウム0.75g(11.8mmol)、テトラヒドロフラン10mL、水2mL、エタノール2mL、およびテトラブチルアンモニウム0.002g(0.006mmol)を入れ、70℃で24時間反応させた。反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、1規定の塩酸を用いて、有機相が弱酸性を示すまで分液操作を繰り返して行い、更に、飽和食塩水で1回分液操作を行った。有機相を無水硫酸マグネシウムよりなる乾燥剤で乾燥処理し、乾燥剤を濾別した後、濃縮して、メタノールを用いて再沈殿処理を行った。
得られた生成物について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーおよび多角度レーザー光散乱検出器(GPS−MALS)によって、重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定したところ、重量平均分子量(Mw)が3000、分子量分布(Mw/Mn)が1.05であった。
また、得られた生成物についてIR分析を行ったところ、エステルに起因するC=Oのピークが消失していることが確認された。
以上の結果から、製造例11で得られたスターポリマーは、加水分解によって、カリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマー骨格を分離することが可能なものであることが確認された。
【0073】
〈実験例3〉
50mLナスフラスコ内に、製造例13で得られたスターポリマー0.05g、水酸化カリウム0.75g(11.8mmol)、テトラヒドロフラン10mL、水2mL、エタノール2mL、およびテトラブチルアンモニウム0.002g(0.006mmol)を入れ、70℃で24時間反応させた。反応が終了した後、反応溶液をクロロホルムで希釈し、1規定の塩酸を用いて、有機相が弱酸性を示すまで分液操作を繰り返して行い、更に、飽和食塩水で1回分液操作を行った。有機相を無水硫酸マグネシウムよりなる乾燥剤で乾燥処理し、乾燥剤を濾別した後、濃縮して、メタノールを用いて再沈殿処理を行った。
得られた生成物について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーおよび多角度レーザー光散乱検出器(GPS−MALS)によって、重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)を測定したところ、重量平均分子量(Mw)が3900、分子量分布(Mw/Mn)が1.01であった。
また、得られた生成物についてIR分析を行ったところ、エステルに起因するC=Oのピークが消失していることが確認された。
以上の結果から、製造例13で得られたスターポリマーは、加水分解によって、カリックスレゾルシンアレーン環状オリゴマー骨格を分離することが可能なものであることが確認された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(1)で表される化合物よりなることを特徴とする重合開始剤。
【化1】

〔一般式(1)において、R1 は、下記式(a)で表される基を示し、kは2または3であり、pは2〜15の整数である。〕
【化2】

〔式(a)において、R2 はハロゲン原子を示す。〕
【請求項2】
下記一般式(2)で表される化合物と2−ハロゲノイソブチリルハライドまたは2−ハロゲノイチブチレート化合物とを反応させることにより、請求項1に記載の一般式(1)で表される化合物を得る工程を有することを特徴とする重合開始剤の製造方法。
【化3】

〔一般式(2)において、kは2または3であり、pは2〜15の整数である。〕
【請求項3】
レゾルシノールおよび炭素数が4〜17のアルキレン鎖を有するアルカンジアールを縮合反応させることにより、前記一般式(2)で表される化合物を得る工程を有することを特徴とする請求項2に記載の重合開始剤の製造方法。
【請求項4】
下記一般式(3)で表されることを特徴とするスターポリマー。
【化4】

〔一般式(3)において、R3 は、下記式(b)で表される基を示し、kは2または3であり、pは2〜15の整数である。〕
【化5】

〔式(b)において、Xは、エチレン性不飽和化合物に由来の構造単位からなる重合体セグメントを示す。〕
【請求項5】
前記式(b)においてXで示される重合体セグメントが、芳香族アルケニル化合物に由来する構造単位からなることを特徴とする請求項4に記載のスターポリマー。
【請求項6】
前記芳香族アルケニル化合物がスチレンおよび/または1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンであることを特徴とする請求項5に記載のスターポリマー。
【請求項7】
前記式(b)においてXで示される重合体セグメントが、スチレンと1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンとのブロック共重体セグメントであることを特徴とする請求項4に記載のスターポリマー。
【請求項8】
請求項1に記載の重合開始剤の存在下に、エチレン性不飽和化合物を重合させる工程を有することを特徴とするスターポリマーの製造方法。
【請求項9】
前記エチレン性不飽和化合物が、芳香族アルケニル化合物であることを特徴とする請求項8に記載のスターポリマーの製造方法。
【請求項10】
前記エチレン性不飽和化合物が、スチレンおよび/または1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンであることを特徴とする請求項8に記載のスターポリマーの製造方法。
【請求項11】
請求項1に記載の重合開始剤の存在下に、1−(3−ブチレニル)−4−ビニルベンゼンを重合させ、得られた生成物の存在下に、スチレンを重合させる工程を有することを特徴とするスターポリマーの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−18927(P2013−18927A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−155308(P2011−155308)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 社団法人 高分子学会、高分子学会予稿集60巻1号[2011]、2011年5月10日
【出願人】(000004178)JSR株式会社 (3,320)
【出願人】(592218300)学校法人神奈川大学 (243)
【Fターム(参考)】