説明

重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物およびその製造方法

【課題】優れた脱メタル活性を有すると共に高い脱硫活性を示すバイモーダル細孔構造の水素化処理触媒組成物およびその製造方法の提供。
【解決手段】
アルミナを主成分とする担体に水素化活性金属成分を担持した水素化処理触媒組成物であって、(1)比表面積が150m/g以上、(2)全細孔容積が0.70〜1.20ml/gの範囲、(3)バイモーダル細孔構造を有し、(4)細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積と細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積の全細孔容積に対する割合が0.50以上、(5)細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積と細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積の割合が0.3〜0.7の範囲にある重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物およびその製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、バナジウムやニッケルなどの金属汚染物質を含む残渣油などの重質炭化水素油の水素化処理に使用して、脱金属(脱メタル)、脱硫黄、脱窒素等に優れた効果を発揮する、メソポアとマクロポアの2段構造(バイモーダル)の細孔分布を有する重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、重質炭化水素油の水素化処理方法では、前段で脱メタル活性の高い脱メタル触媒で水素化処理し、次いで後段で脱硫活性の高い脱硫触媒で水素化処理する方法が行われている。一般に、脱メタル触媒としてはバナジウムやニッケルなどを含む分子量の大きいアスファルテンなどを分解するために細孔径の大きい細孔を多く有する触媒が好適に使用されていた。
しかしながら、細孔径の大きい細孔を多く有する触媒は、表面積が低下し、触媒活性点が減少するため、脱メタル活性や脱硫活性などが低下するという問題があった。
そこで、これらの問題点を解決するために、メソポアとマクロポアの2段構造(バイモーダル)の細孔分布を有する水素化処理触媒組成物が種々提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、γ−アルミナを主成分とする多孔性の担体と水素化活性金属成分を含み、細孔分布において、直径40Å〜200Åのメソポアと、直径が0.1μm〜5μmのマクロポアとを有し、メソポア内面近傍の水素化活性金属成分の濃度がマクロポア内面近傍のそれよりも高いものであることを特徴とする水素化処理用触媒が記載されており、そして、該触媒の製造方法として、水素化活性を有する金属成分を含み、γアルミナを主成分とする多孔性の原料粉体と、ベーマイト構造を有するアルミナ水和物からなる微粉体とを混練し、成型・焼成する方法が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、第VIII族非貴金属の酸化物2.2〜6重量%、第VIB族金属の酸化物7〜24重量%及びリン酸化物0〜2重量%を担持した多孔質アルミナ担体からなり、(i)150〜240m/gの全表面積;(ii)0.7〜0.98ml/gの全細孔容積;ならびに(iii)全細孔容積の20%未満が、100Å未満の直径を有する一次ミクロ細孔として存在し、全細孔容積の少なくとも34%が、100〜200Åの直径を有する二次ミクロ細孔として存在し、及び全細孔容積の26〜46%が200Å以上の直径を有する中間的な細孔として存在するような細孔分布を有する触媒が記載されている。
しかし、従来のバイモーダル細孔構造の水素化処理触媒組成物は重質炭化水素油の水素化処理において、脱メタルには優れた効果を有するものの脱硫活性が低いという問題があった。
【0005】
【特許文献1】 特開平11−128744号公報
【特許文献2】 特開平6−200261号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、前述の問題点を解決して、優れた脱メタル活性を有すると共に高い脱硫活性を示すバイモーダル細孔構造の水素化処理触媒組成物およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、バイモーダル細孔構造の水素化処理触媒組成物について鋭意研究を重ねた結果、触媒組成物のメソポアの細孔容積とマクロポアの細孔容積の割合などが脱メタル活性や脱硫活性に影響していることを見出して本発明を完成するに至った。
即ち本発明の第1は、アルミナを主成分とする担体に水素化活性金属成分を担持した水素化処理触媒組成物であって、(1)比表面積(SA)が150m/g以上、(2)全細孔容積(PV)が0.70〜1.20ml/gの範囲にあり、(3)細孔直径7〜20nmの範囲に孔径分布のピークの頂点を有する細孔群と細孔直径300〜800nmの範囲に孔径分布のピークの頂点を有する細孔群とからなる細孔を有し、(4)細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)と細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)の全細孔容積(PV)に対する割合{(PV)+(PV)}/(PV)が0.50以上で、かつ(5)細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)と細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)の割合(PV)/(PV)が0.3〜0.7の範囲にあることを特徴とする重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物に関する。
本発明の第2は、前記水素化活性金属成分が周期律表第6A族金属および第8族金属から選ばれる金属の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物に関する。
本発明の第3は、種子アルミナ水和物を含有する水性スラリーを循環させながら、循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液とを添加し、混合して得られたアルミナ水和物含有水性スラリーを前記水性スラリーに戻すことからなるアルミナの製造方法において、(1)循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液をpH6.5〜8.5の範囲で添加し、(2)その後、循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液をpH9.0〜10.0の範囲で添加して調製したアルミナ水和物を洗浄して副生塩を除去したアルミナ水和物ケーキを、必要に応じてアルミナ以外の無機酸化物前駆体と共に、加熱捏和して可塑性のある捏和物とした後、該捏和物を所望の形状に成型し、乾燥、焼成したアルミナ担体に、水素化活性金属成分を担持させることを特徴とする重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物の製造方法に関する。
本発明の第4は、Al換算で最終的に得られるアルミナ水和物の総量に対し、前記最初に用いられる種子アルミナ水和物の量が5〜30wt%、前記(1)のpH6.5〜8.5の範囲で生成されるアルミナ水和物の量が35〜75wt%、前記(2)のpH9.0〜10.0の範囲で生成されるアルミナ水和物の量が20〜35wt%の範囲であることを特徴とする請求項3記載の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物の製造方法に関する。
本発明の第5は、前記可塑性のある捏和物中に易分解性物質を存在させて成型し、これを焼成して除去することを特徴とする請求項3または4記載の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物の製造方法に関する。
本発明の第6は、前記可塑性のある捏和物中に存在させる易分解性物質の量が捏和物中酸化物量の0.5〜30wt%の範囲であることを特徴とする請求項3〜5記載の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物の製造方法に関する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物はバイモーダル細孔構造を有し、バナジウムやニッケルなどの金属汚染物質を含む残渣油などの重質炭化水素油の水素化処理に使用して、高い脱メタル活性を示し、しかも、脱硫活性が高く、触媒強度が強いので工業触媒として有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物は、アルミナを主成分とする担体に水素化活性金属成分を担持した水素化処理触媒組成物である。
アルミナを主成分とする担体は、アルミナだけでもよいし、また、アルミナの他にシリカ、ボリア、チタニア、ジルコニア、リン、マンガンなどの無機酸化物を含んでもよい。該アルミナを主成分とする担体は、担体基準でアルミナを好ましくは65wt%以上、さらに好ましくは75〜100wt%含有することが望ましい。
また、水素化活性金属成分としては周期律表第6A族金属および第8族金属から選ばれる金属の少なくとも1種であることが好ましい。特に、モリブデン、タングステンとニッケル、コバルトの中から2種以上組み合わせて用いることが好適である。該水素化活性金属成分の担持量は、触媒組成物基準で酸化物として0.5〜20wt%の範囲が好ましく、特に1〜15wt%の範囲が良い。
【0010】
本発明の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物は、以下の性状を有することを特徴とする。
【0011】
(1)比表面積(SA)が150m/g以上である点
前記水素化処理触媒組成物の比表面積が150m/g以上である。該比表面積が150m/g未満の場合には、脱メタル活性への影響は小さいが脱硫活性への影響が大きく、脱硫活性が低下する傾向にある。該比表面積は、好ましくは180〜250m/gの範囲にあることが望ましい。なお、本発明での比表面積はBET法で測定した値である。
【0012】
(2)全細孔容積(PV)が0.70〜1.20ml/gの範囲である点
前記水素化処理触媒組成物の全細孔容積(PV)が0.70〜1.20ml/gの範囲にある。該全細孔容積(PV)が0.70ml/g未満の場合には脱メタルの寿命が短くなる傾向にあり、1.20ml/gより大きい場合には触媒の強度が弱くなる。該全細孔容積(PV)は、好ましくは0.80〜1.00ml/gの範囲にあることが望ましい。なお、該全細孔容積(PV)は、細孔直径が3.2〜1000nm範囲の細孔容積を表す。
本発明での細孔直径、細孔容積および細孔分布は、水銀圧入法により測定したものであり、細孔直径は、水銀の表面張力480dyne/cm、接触角150°を用いて計算した値である。
【0013】
(3)細孔直径7〜20nmの範囲に孔径分布のピークの頂点を有する細孔群と細孔直径300〜800nmの範囲に孔径分布のピークの頂点を有する細孔群とからなる細孔を有する点
前記水素化処理触媒組成物の細孔分布は、バイモーダル細孔構造であり、細孔直径7〜20nmの範囲に孔径分布のピークの頂点を有する細孔群(以下、メソポアということがある)と細孔直径300〜800nmの範囲に孔径分布のピークの頂点を有する細孔群(以下、マクロポアということがある)とからなる細孔を有する。マクロポアでは主として脱メタル反応が起こり、メソポアでは主として脱硫反応が起きるため、高い脱メタル活性と高い脱硫活性を有する水素化処理触媒組成物はメソポアとマクロポアを有することが重要である。
メソポアを構成する細孔直径が7nmより小さい場合には反応油の拡散が悪くなるので脱硫活性が低下する傾向にあり、細孔直径が20nmより大きい場合には脱メタル反応が起きてメタルが細孔内に沈着するため脱硫活性が低下する傾向にある。
また、マクロポアを構成する細孔直径が300nmより小さい場合には分子量の大きいアスファルテンなどの分解が十分に起きないので脱メタル活性が低下する傾向にあり、細孔直径が800nmより大きい場合には触媒の強度が弱くなる。
【0014】
(4)細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)と細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)の全細孔容積(PV)に対する割合{(PV)+(PV)}/(PV)が0.50以上である点
前記水素化処理触媒組成物は、前述のメソポアの占める細孔容積(PV)と前述のマクロポアの占める細孔容積(PV)の全細孔容積(PV)に対する割合{(PV)+(PV)}/(PV)が0.50以上であることを要する。該{(PV)+(PV)}/(PV)の割合が0.50より小さい場合には、脱メタル活性と脱硫活性の両方又は何れかが低くなる傾向にある。該{(PV)+(PV)}/(PV)の割合は、好ましくは0.7〜0.95の範囲が望ましい。
【0015】
(5)細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)と細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)の割合(PV)/(PVs)が0.3〜0.7の範囲にある点
前記水素化処理触媒組成物は、前述のメソポアの占める細孔容積(PV)と前述のマクロポアの占める細孔容積(PV)の割合(PV)/(PV)が0.3〜0.7の範囲にある。該(PV)/(PV)が0.3より小さい場合にはマクロポアの占める細孔容積(PV)が小さいため油の拡散が悪くなり、脱メタル活性が低下する。また、該(PV)/(PV)が0.7より大きい場合には、マクロポアの占める細孔容積(PV)が大きいために触媒の強度が弱くなり、また、メソポアの占める細孔容積(PV)が小さいために脱硫活性が低下することがある。 該(PV)/(PV)の割合は、好ましくは0.4〜0.6の範囲あることが望ましい。
【0016】
次に、本発明に係わる重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物の製造方法を実施するための最良の形態について、以下に詳細に説明する。
【0017】
アルミナ担体の製造方法
本発明でのアルミナ担体の製造方法は、国際公開WO95/15920号公報に記載されているアルミナの製造方法と装置を採用して、アルミナ水和物が調製される。
即ち、種子アルミナ水和物を含有する水性スラリーを循環させながら、循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液とを添加し、混合して得られたアルミナ水和物含有水性スラリーを前記水性スラリーに戻すことからなるアルミナの製造方法において、(1)循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液をpH6.5〜8.5の範囲で添加し、(2)その後、循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液をpH9.0〜10.0の範囲で添加してアルミナ水和物を調製する。
【0018】
本発明では、前述の種子アルミナ水和物としては、公知の方法で調製されるアルミナ水和物、例えば、擬ベーマイト形アルミナ水和物などが使用される。
前述の種子アルミナ水和物は、通常、Al換算で0.01〜5wt%の濃度で水に懸濁した状態で含む水性スラリーが用いられる。
【0019】
本発明では、前記水性スラリーを循環させながら、循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液とをpH6.5〜8.5の範囲で所定量のアルミナ水和物が生成するまで添加する。該アルミナ水和物調製pHが6.5より低い場合には、得られるアルミナは細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)が小さくなり、また、該pHが8.5よりも高い場合には、得られるアルミナは細孔直径300〜800nmの範囲に孔径分布のピークの頂点を有する細孔群が出来ない。本発明では、循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液とを、好ましくはpH6.8〜7.5の範囲で添加することが望ましい。
本発明で用いられるアルミニウム塩としては、水溶性の塩であればよく、例えば、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、酢酸アルミニウムや、塩基性硫酸アルミニウム、塩基性硝酸アルミニウム、塩基性塩化アルミニウム、塩基性酢酸アルミニウム、アルミン酸ソーダ、アルミン酸カリなどが挙げられる。このようなアルミニウム塩を、Al換算で0.5〜20wt%、好ましくは2〜10wt%含む水溶液を用いることが望ましい。
また、中和剤としては、アルミニウム塩と反応してアルミナ水和物の沈殿を生成する性質を有する水溶性物質が使用される。例えば、アルミニウム塩として硫酸アルミニウムなどのような酸性アルミニウム塩が用いられている場合には、アルミン酸ソーダ、アルミン酸カリ、苛性ソーダ、アンモニアなどのような塩基性物質が中和剤として用いられ、アルミニウム塩としてアルミン酸ソーダなどのような塩基性アルミニウム塩が用いられている場合には、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸、硝酸、塩酸、酢酸などのような酸性物質が用いられる。
本発明では、このような中和剤を、前記アルミニウム塩と反応してAl換算で1〜10wt%の濃度範囲のアルミナ水和物が生成するような量で溶解して含む水溶液を用いることが望ましい。
【0020】
次いで、前記pH6.5〜8.5の範囲で生成されたアルミナ水和物水性スラリーを循環させながら、循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液とをpH9.0〜10.0の範囲で所定量のアルミナ水和物が生成するまで添加する。該アルミナ水和物調製pHが9.0より低い場合には、得られるアルミナは細孔直径300〜800nmの範囲に孔径分布のピークの頂点を有する細孔群が出来ない。また、該pHが10.0よりも高い場合には、生成したアルミナ水和物の再溶解が起きるので好ましくない。本発明では前記pHの値は、好ましくはpH9.3〜9.8の範囲で添加することが望ましい。
【0021】
本発明では、Al換算で最終的に得られるアルミナ水和物の総量に対し、前記最初に用いられる種子アルミナ水和物の量が5〜30wt%の範囲であることが好ましい。該種子アルミナ水和物の量が5wt%未満の場合は、得られるアルミナは細孔直径800nmより大きい孔径に孔径分布のピークの頂点が生じることがあり、また、30wt%を超える場合は、得られるアルミナは細孔直径300nmより小さい孔径に孔径分布のピークの頂点が生じることがある。該種子アルミナ水和物の量は、さらに好ましくは15〜25wt%の範囲が望ましい。
【0022】
本発明では、Al換算で最終的に得られるアルミナ水和物の総量に対し、前記(1)のpH6.5〜8.5の範囲で生成されるアルミナ水和物の量が35〜75wt%の範囲であることが好ましい。該pH範囲で生成されるアルミナ水和物の量が35wt%未満の場合は、得られるアルミナは細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)と細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)の割合(PV)/(PV)が0.7より大きくなることがあり、また、75wt%を超える場合は、得られるアルミナは(PV)/(PV)の割合が0.3より小さくなることがある。該pH6.5〜8.5の範囲で生成されるアルミナ水和物の量は、さらに好ましくは45〜65wt%の範囲が望ましい。
【0023】
本発明では、Al換算で最終的に得られるアルミナ水和物の総量に対し、前記(2)のpH9.0〜10.0の範囲で生成されるアルミナ水和物の量が20〜35wt%の範囲であることが好ましい。該pH範囲で生成されるアルミナ水和物の量が20wt%未満の場合は、得られるアルミナは細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)と細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)の割合(PV)/(PV)が0.3より小さくなることがあり、また、35wt%を超える場合は、得られるアルミナは細孔直径800nmより大きい範囲の細孔群の占める細孔容積が多くなるため、該アルミナから得られる担体の強度が弱くなる。該pH9.0〜10.0の範囲で生成されるアルミナ水和物の量は、さらに好ましくは20〜30wt%の範囲が望ましい。
【0024】
本発明では、種子アルミナ水和物を含有する水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液とを混合する時の前記水性スラリーの温度は、特に制限されないが、前記水性スラリー中の種子アルミナ水和物の粒子成長の速度的観点から30℃以上、好ましくは40℃以上、更に好ましくは50〜100℃であることが望ましい。
【0025】
前述の方法で調製されたアルミナ水和物は、通常の方法により、洗浄して副生塩を除去したアルミナ水和物ケーキを、必要に応じてシリカゾル、ホウ酸、水酸化チタン、リン酸、酸化マンガンなどのアルミナ以外の無機酸化物前駆体または無機酸化物と共に、加熱捏和して可塑性のある捏和物とした後、該捏和物を所望の形状に成型し、乾燥、300〜1000℃の温度で0.1〜10時間焼成してアルミナ担体を調製する。
【0026】
本発明では、前記アルミナ担体の細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)を大きくするために、前記可塑性のある捏和物中に易分解性物質を存在させて成型し、これを焼成して除去する方法が好適に採用される。易分解性物質は、熱分解温度が100〜700℃であるものが使用され、アセタール樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、コンスターチなどが例示される。前記可塑性のある捏和物中に存在させる易分解性物質の量は捏和物中酸化物量の0.5〜30wt%の範囲であることが好ましい。
【0027】
前述のアルミナ担体の製造方法で製造されたアルミナ担体に、水素化活性金属成分を通常の方法で担持して本発明の水素化処理触媒組成物を製造する。
【0028】
本発明の水素化処理触媒組成物は、バナジウムやニッケルなどの金属汚染物質を含む残渣油などの重質炭化水素油の水素化処理、特に脱メタル処理に好適に使用され、既存の水素化処理装置およびその操作条件を採用することができる。
【実施例】
【0029】
以下に実施例を示し本発明を具体的に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。
【0030】
実施例1 触媒A−1の調製
本出願人に係わる再公表WO95/15920号公報に記載のアルミナの製造装置を使用してアルミナ水和物を調製した。
(1)薬液添加口2箇所を持つ循環ラインを設けたタンクに純水 122.8kgを張り込み、攪拌しながらアルミン酸ナトリウム水溶液(Alとして濃度22wt%)3kgを添加し、60℃に加温し循環させた。次いで硫酸アルミニウム水溶液(Alとして濃度7wt%)4.7kgを添加して種子アルミナ水和物スラリー(▲1▼)を調製した。この時の種子アルミナスラリーのpHは8であった。
(2)次に、グルコン酸ナトリウムを添加したアルミン酸ナトリウム水溶液(Alとして濃度6wt%)209kgと硫酸アルミニウム水溶液(Alとして濃度3wt%)209kgを調製し、前記種子アルミナスラリーを攪拌および循環させながら、循環種子アルミナスラリーの温度を60℃、pH8.0を保つように、アルミン酸ナトリウム水溶液と硫酸アルミニウム水溶液の各水溶液を2時間かけて合計で278.7kgを添加した(▲2▼)。
(3)次いで循環種子アルミナスラリーの温度60℃、pH9.5を保つように、攪拌および循環させながら、アルミン酸ナトリウム水溶液と硫酸アルミニウム水溶液の各水溶液の各水溶液を1時間かけて残りの合計139.3kg分を添加して(▲3▼)アルミナ水和物調合スラリーを調製した。
該アルミナ水和物調合スラリーの全アルミナ量(▲1▼+▲2▼+▲3▼のアルミナ量)に対し、前記種子アルミナ(▲1▼)量は5wt%、pH8.0での添加アルミナ(▲2▼)量は63wt%、pH9.5での添加アルミナ(▲3▼)量は32wt%である。
前記アルミナ水和物調合スラリーを洗浄してナトリウムおよび硫酸根を除去したアルミナ水和物スラリーを得た。このアルミナ水和物のスラリーに純水を加えて、Al濃度18wt%に調製し、これに15wt%アンモニア水にて該スラリーpHを10.5に調製した後、還流器のついた熟成タンクにて95℃で8時間熟成した。
(4)熟成終了後、このスラリー30kg(Alとして3kg)をスチームジャケット付き双腕型ニーダーで加熱濃縮しながら捏和し、可塑性のある捏和物とした。該捏和物にコーンスターチ60g(Alに対して2wt%相当量)を加えて、双腕型ニーダーにて10分間捏和した。該アルミナ捏和物をオーガー式押し出し機で、1.8mmの四つ葉型の柱状に押し出し成形した。
得られたアルミナ成形品は、110℃で16時間乾燥した後、さらに680℃で20分間焼成してアルミナ担体を得た。
(5)該担体にモリブデンとニッケルを酸化物として触媒組成物基準で3.3wt%、0.7wt%となるように三酸化モリブデンと炭酸ニッケルの溶液を周知の方法で含浸した後、回転式乾燥機を用いて室温から250℃まで昇温乾燥した。さらにこの乾燥品は、550℃で1時間空気中にて焼成して触媒A−1を調製した。触媒A−1の性状を表1に示す。
【0031】
実施例2 触媒A−2の調製
実施例1のアルミナ水和物調合スラリーの調製において、(1)項の種子アルミナの調製で、タンクに張り込む純水を165.7kg、アルミン酸ナトリウム水溶液の添加量を12kg、硫酸アルミニウム水溶液の添加量を18.9kgとして種子アルミナ水和物スラリー(▲1▼)を調製し、(2)項でのグルコン酸ナトリウムを添加したアルミン酸ナトリウム水溶液176kgと硫酸アルミニウム水溶液176kgを調製し、各水溶液を循環種子アルミナスラリーのpH8.0を保つように2時間かけて合計で234.7kgを添加し(▲2▼)、(3)項でのアルミン酸ナトリウム水溶液と硫酸アルミニウム水溶液の各水溶液を循環種子アルミナスラリーのpH9.5を保つように1時間かけて残りの合計117.3kg分を添加した(▲3▼)こと以外は、実施例1と同様にしてアルミナ水和物調合スラリーを調製した。
該アルミナ水和物調合スラリーの全アルミナ量(▲1▼+▲2▼+▲3▼のアルミナ量)に対し、前記種子アルミナ(▲1▼)量は20wt%、pH8.0での添加アルミナ(▲2▼)量は53wt%、pH9.5での添加アルミナ(▲3▼)量は27wt%である。
該アルミナ水和物調合スラリーを用いて、実施例1と全く同様にして触媒A−2を調製した。触媒A−2の性状を表1に示す。また、触媒A−2の細孔分布を図1に示す。
【0032】
実施例3 触媒A−3の調製
実施例1のアルミナ水和物調合スラリーの調製において、(1)項の種子アルミナの調製で、タンクに張り込む純水を192.4kg、アルミン酸ナトリウム水溶液の添加量を18kg、硫酸アルミニウム水溶液の添加量を28.3kgとして種子アルミナ水和物スラリー(▲1▼)を調製し、(2)項でのグルコン酸ナトリウムを添加したアルミン酸ナトリウム水溶液154kgと硫酸アルミニウム水溶液154kgを調製し、各水溶液を循環種子アルミナスラリーのpH8.0を保つように2時間かけて合計で205,3kgを添加し(▲2▼)、(3)項でのアルミン酸ナトリウム水溶液と硫酸アルミニウム水溶液の各水溶液を循環種子アルミナスラリーのpH9.5を保つように1時間かけて残りの合計102.7kgを添加した(▲3▼)こと以外は、実施例1と同様にしてアルミナ水和物調合スラリーを調製した。
該アルミナ水和物調合スラリーの全アルミナ量(▲1▼+▲2▼+▲3▼のアルミナ量)に対し、前記種子アルミナ(▲1▼)量は30wt%、pH8.0での添加アルミナ(▲2▼)量は47wt%、pH9.5での添加アルミナ(▲3▼)量は23wt%である。
該アルミナ水和物調合スラリーを用いて、実施例1と全く同様にして触媒A−3を調製した。触媒A−3の性状を表1に示す。
【0033】
実施例4 触媒A−4の調製
実施例2において、(2)項の循環種子アルミナスラリーのpH8.0をpH6.5に保つように変更した以外は実施例2と同様にしてアルミナ水和物調合スラリーを調製した。
該アルミナ水和物調合スラリーを用いて、実施例1と全く同様にして触媒A−4を調製した。触媒A−4の性状を表1に示す。
【0034】
実施例5 触媒A−5の調製
実施例2において、(2)項の循環種子アルミナスラリーのpH8.0をpH8.5に保つように変更した以外は実施例2と同様にしてアルミナ水和物調合スラリーを調製した。
該アルミナ水和物調合スラリーを用いて、実施例1と全く同様にして触媒A−5を調製した。触媒A−5の性状を表1に示す。
【0035】
実施例6 触媒A−6の調製
実施例3において、(2)項記載のアルミナ調製における添加量(▲2▼)を35wt%になるように変更した以外は実施例3と同様の方法で調製し、触媒A−6を調製した。触媒A−6の性状を表1に示す。
【0036】
実施例7 触媒A−7の調製
実施例1において、(2)項記載のアルミナ調製における添加量(▲2▼)を75wt%になるように変更した以外は実施例1と同様の方法で調製し、触媒A−7を調製した。触媒A−7の性状を表1に示す。
【0037】
実施例8 触媒A−8の調製
実施例2において、(3)項記載の循環種子アルミナスラリーのpH9.5をpH9.0に変更した以外は実施例2と同様の方法で調製し、触媒A−8を調製した。触媒A−8の性状を表2に示す。
【0038】
実施例9 触媒A−9の調製
実施例2において、(3)項記載の循環種子アルミナスラリーのpH9.5をpH10.0に変更した以外は実施例2と同様の方法で調製し、触媒A−9を調製した。触媒A−9の性状を表2に示す。
【0039】
実施例10 触媒A−10の調製
実施例2において、(3)項記載のアルミナ調製における添加量(▲3▼)を20wt%になるように変更した以外は実施例2と同様の方法で調製し、触媒A−10を調製した。触媒A−10の性状を表2に示す。
【0040】
実施例11 触媒A−11の調製
実施例2において、(3)項記載のアルミナ調製における添加量(▲3▼)を35wt%になるように変更した以外は実施例2と同様の方法で調製し、触媒A−11を調製した。触媒A−11の性状を表2に示す。
【0041】
実施例12 触媒A−12の調製
実施例2において、アルミナ捏和物に添加するコーンスターチの量を15g(Alに対して0.5wt%相当量)を加えたこと以外は、実施例2と同様の方法で調製し、触媒A−12を調製した。触媒A−12の性状を表2に示す。
【0042】
実施例13 触媒A−13の調製
実施例2において、アルミナ捏和物に添加するコーンスターチの量を900g(Alに対して30wt%相当量)を加えたこと以外は、実施例2と同様の方法で調製し、触媒A−13を調製した。触媒A−13の性状を表2に示す。
【0043】
実施例14 触媒A−14の調製
実施例2において、担体に担持する水素化活性金属成分のモリブデンとニッケルの量を酸化物として触媒組成物基準で8.5wt%、2.3wt%となるように三酸化モリブデンと炭酸ニッケルの溶液を周知の方法で含浸した以外は、実施例2と同様の方法で調製し、触媒A−14を調製した。触媒A−14の性状を表2に示す。
【0044】
実施例15 触媒A−15の調製
実施例2において、担体に担持するモリブデンとニッケル及びリンの量を酸化物として触媒組成物基準で8.5wt%、2.3wt%、1.0wt%となるように三酸化モリブデンと炭酸ニッケルおよびリン酸を含む溶液を周知の方法で含浸した以外は、実施例2と同様の方法で調製し、触媒A−15を調製した。触媒A−15の性状を表2に示す。
【0045】
比較例1 基準触媒(触媒B−1)
実施例の触媒について性能評価を比較するために、基準触媒として市販触媒(触媒化成工業(株)製:商品名CDS−DM1C)を使用した。この触媒のモリブデンとニッケルの担持量は、各々酸化物として触媒組成物基準で3.3wt%、0.7wt%である。該触媒を触媒B−1とし、その性状を表3に示す。
【0046】
比較例2 触媒B−2の調製
実施例2のアルミナ水和物調合スラリーの調製において、(2)項での循環種子アルミナスラリーのpH8.0からpH5.0を保つように変更した以外は実施例2と同様にして、触媒B−2を調製した。触媒B−2の性状を表3に示す。
【0047】
比較例3 触媒B−3の調製
実施例2のアルミナ水和物調合スラリーの調製において、(2)項での循環種子アルミナスラリーのpH8.0からpH9.5を保つように変更した以外は実施例2と同様にして、触媒B−3を調製した。触媒B−3の性状を表3に示す。
【0048】
比較例4 触媒B−4の調製
実施例2のアルミナ水和物調合スラリーの調製において、(3)項での循環種子アルミナスラリーのpH9.5からpH8.0を保つように変更した以外は実施例2と同様にして、触媒B−4を調製した。触媒B−4の性状を表3に示す。
【0049】
実施例16 活性評価試験
実施例1〜15の触媒A−1〜A−15および比較例1〜4の触媒B−1〜B−4について、固定床式のマイクロリアクターを用いて次に示す条件で反応温度を変えて水素化脱メタル活性を調べた。
反応条件;
触媒充填量 400 ml
反応圧力 15 MPa
液空間速度(LHSV) 0.3 hr−l
水素/油比(H/HC) 855 Nm/kl
反応温度 360℃
また、原料油には下記性状の常圧残渣油を使用した。
原料油性状;
比重(15/4℃) 0.9839 g/cm
残炭 11.4 wt%
アスファルテン分 4.5 wt%
イオウ分 4.293 wt%
メタル(Ni+V)量 81.6 wt%
水素化脱メタル活性と脱硫活性を脱メタル率および脱硫率として表し、その値を表1〜3に示した。
なお、脱メタル率は次式により求めた。
脱メタル率 =(原料油中のメタル濃度−水素化処理生成油中のメタル濃度/原料油中のメタル濃度)×100
また、脱硫率は次式により求めた。
脱硫率 =(原料油中の硫黄濃度−水素化処理生成油中の硫黄濃度/原料油中の硫黄濃度)×100
この結果から、本発明における触媒A−1からA−15は、比較例1の市販触媒B−1よりも脱メタル率の値が大きく、脱硫活性も同等以上であることが判る。
【0050】
【表1】

【0051】
【表2】

【0052】
【表3】

【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】触媒A−2の細孔分布図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルミナを主成分とする担体に水素化活性金属成分を担持した水素化処理触媒組成物であって、(1)比表面積(SA)が150m/g以上、(2)全細孔容積(PV)が0.70〜1.20ml/gの範囲にあり、(3)細孔直径7〜20nmの範囲に孔径分布のピークの頂点を有する細孔群と細孔直径300〜800nmの範囲に孔径分布のピークの頂点を有する細孔群とからなる細孔を有し、(4)細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)と細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)の全細孔容積(PV)に対する割合{(PV)+(PV)}/(PV)が0.50以上で、かつ(5)細孔直径7〜20nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)と細孔直径300〜800nm範囲の細孔群の占める細孔容積(PV)の割合(PV)/(PV)が0.3〜0.7の範囲にあることを特徴とする重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物。
【請求項2】
前記水素化活性金属成分が周期律表第6A族金属および第8族金属から選ばれる金属の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物。
【請求項3】
種子アルミナ水和物を含有する水性スラリーを循環させながら、循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液とを添加し、混合して得られたアルミナ水和物含有水性スラリーを前記水性スラリーに戻すことからなるアルミナの製造方法において、(1)循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液をpH6.5〜8.5の範囲で添加し、(2)その後、循環中の水性スラリーにアルミニウム塩の水溶液と中和剤の水溶液をpH9.0〜10.0の範囲で添加して調製したアルミナ水和物を洗浄して副生塩を除去したアルミナ水和物ケーキを、必要に応じてアルミナ以外の無機酸化物前駆体と共に、加熱捏和して可塑性のある捏和物とした後、該捏和物を所望の形状に成型し、乾燥、焼成したアルミナ担体に、水素化活性金属成分を担持させることを特徴とする重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物の製造方法。
【請求項4】
Al換算で最終的に得られるアルミナ水和物の総量に対し、前記最初に用いられる種子アルミナ水和物の量が5〜30wt%、前記(1)のpH6.5〜8.5の範囲で生成されるアルミナ水和物の量が35〜75wt%、前記(2)のpH9.0〜10.0の範囲で生成されるアルミナ水和物の量が20〜35wt%の範囲であることを特徴とする請求項3記載の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物の製造方法。
【請求項5】
前記可塑性のある捏和物中に易分解性物質を存在させて成型し、これを焼成して除去することを特徴とする請求項3または4記載の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物の製造方法。
【請求項6】
前記可塑性のある捏和物中に存在させる易分解性物質の量が捏和物中酸化物量の0.5〜30wt%の範囲であることを特徴とする請求項3〜5記載の重質炭化水素油の水素化処理触媒組成物の製造方法。

【図1】
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【公開番号】特開2006−181562(P2006−181562A)
【公開日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−382756(P2004−382756)
【出願日】平成16年12月24日(2004.12.24)
【出願人】(000190024)触媒化成工業株式会社 (458)
【Fターム(参考)】