説明

重量測定機能付き廃品回収用ボックス

【課題】廃品の回収と、廃品回収を行うスーパーマーケット等の売上とを連動させることができる重量測定機能付き廃品回収用ボックスを提供する。
【解決手段】ボックス本体の底板上の古紙Pの重量をロードセル21が検出し、和算器27によって合算される。和算器27から古紙Pの最新の重量データが発券部17の処理部31に送られ、計算部において記録部に予め記録されている直近の重量データと比較され、この結果重量が増加している場合には、書き換え部によって記録部に記憶されている重量データを最新の重量データに書き換えて、重量データを更新する。更に、処理部から発券部への指令により、発券部からの出力によって、ポイント券がプリントされて、発券部17の前パネルに設けられた排出口から排出される。ポイント券は例えばスーパーマーケットにおける買い物の際、ポイント数に応じた金額が使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は重量測定機能付き廃品回収用ボックスに係り、特に計測した重量に応じたポイント券を発行する重量測定機能付き廃品回収用ボックスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、エコロジーに対する意識が急激に高まり、古紙、ペットボトル等の廃品を回収して、リサイクルに供することが盛んに行われている。
例えばスーパーマーケットにおいては廃品回収用ボックスを設置してあり、買い物にきた客が、自宅から持ってきた廃品を回収ボックスに入れていくことは、よく見受けられる光景である。
廃品回収用ボックスは特許文献1に記載されたものが用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3077839号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の廃品回収用ボックスは投入された廃品を単に収容するだけの機能に止まるものであり、廃品を持ってきた客に対して特典を付与するものではない。このため、スーパーマーケットの売上アップに大きく寄与しているとは言い難いという問題がある。
特に、スーパーマーケットの店員が廃品回収用ボックスから廃品を出したり、その周辺を清掃したりする労力を考えれば、廃品の回収とスーパーマーケットの売上アップとを連動させることが重要な課題となっている。
本発明は上記従来の問題点に着目して為されたものであり、廃品の回収と、例えば廃品回収を行うスーパーマーケット等の売上とを連動させることができる重量測定機能付き廃品回収用ボックスの提供を、その目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、請求項1の発明は、ボックス本体と、前記ボックス本体に設けられ廃品を投入するための投入口と、前記投入口から新たにボックス本体に投入された廃品の重量を検出する重量検出手段と、前記重量検出手段によって検出された前記廃品の重量に応じたポイントが記載されたポイント券を発行するポイント券発行手段とから成ることを特徴とする重量測定機能付き廃品回収用ボックスである。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載した重量測定機能付き廃品回収用ボックスにおいて、重量検出手段は、ボックス本体に収容されている廃品の重量を測定する重量測定部と、前記重量測定部によって測定された重量を記録する記録部と、前記本体ボックスへ新たに投入された廃品の重量を算出する計算部と、前記記録部に記録されている重量を前記重量測定部によって測定された最新の重量に更新する書き換え部とから成ることを特徴とする重量測定機能付き廃品回収用ボックスである。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載した重量測定機能付き廃品回収用ボックスにおいて、重量検出手段によって検出された前記廃品の重量に応じたポイントが記載されたポイント券を発行するポイント券発行手段は、ポイント券を印刷するプリンターを備えることを特徴とする重量測定機能付き廃品回収用ボックスである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の重量測定機能付き廃品回収用ボックスによれば、廃品の回収と、例えば廃品回収を行うスーパーマーケット等の売上とを連動させることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態に係る重量測定機能付き廃品回収用ボックスの斜視図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図1の重量測定機能付き廃品回収用ボックスの制御系の構成を示すブロック図である。
【図5】図1の重量測定機能付き廃品回収用ボックスの廃品の重量測定、ポイント券発行の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態に係る重量測定機能付き廃品回収用ボックス1を図面にしたがって説明する。
符号3はボックス本体を示し、このボックス本体3は底板5、この底板5に支持されたカバー7とから成る。
カバー7は上面の前方側から前面上端部分にかけて湾曲部を有するほぼ箱状に形成されており、この湾曲部に開口9が形成されている。開口9は左右2つに区分けされており、開口9を開閉するシャッター11が備えられている。
【0011】
また、カバー7の前面には一対の開閉扉13が二組備えられている。更にカバー7の前面の中央には表示部15が備えられている。この表示部15は後述するポイント券発行手段としてのプリンター17の前パネルによって構成されている。
【0012】
符号19は補強骨を有する矩形枠状のフレームを示し、このフレーム19には底板5が載せられ固定されている。即ち、フレーム19にはボックス本体3が支持されている。
フレーム19にはロードセル21を介して4つの脚部23が取り付けられている。4つの脚部23はフレーム19の角部近傍に配置され、ロードセル21は4つの脚部23にそれぞれ備えられている。
【0013】
図3に示すように、4つのロードセル21にはコード25がそれぞれ接続され、4本のコード25は和算器27に接続されている。
上記4つのロードセル21、和算器27によって重量検出手段が構成されている。
和算器27にはコード29が接続され、このコード29は発券部17に接続されている。
発券部17では、図4に示すようにCPU、メモリ等で構成される処理部31が、マイコン機能により重量測定部、記録部、計算部、書き換え部を構築している。
また、発券部17はシート状のポイント券Tを印刷するプリンター33を備え、プリンター出力されたポイント券Tは発券部17の前パネルに設けられた排出口(図示せず)から排出される。
【0014】
次に、この重量測定機能付き廃品回収用ボックス1の使用方法について説明する。
図5のフローチャートに示すように、ボックス本体3の底板5上の廃品としての古紙Pの重量を4つのロードセル21が検出し、和算器27によって合算される。そして、和算器27から古紙Pの最新の重量データが発券部17の処理部31に送られる。
計算部において記録部に予め記録されている直近の重量データと比較され、この結果、新たに投入された古紙Pによって重量が増加している場合には、書き換え部によって記録部に記憶されている重量データを最新の重量データに書き換えて、重量データを更新する。
【0015】
更に、処理部31からプリンター33への指令により、新たに投入された古紙Pの重量に応じたポイント数が表示されたポイント券Tがプリントされて、発券部17の前パネルに設けられた排出口から排出される。
ポイント券Tは例えばスーパーマーケットにおける買い物の際、ポイント数に応じた金額が使用することができる。
ポイント券Tのポイントを買い物に使用可能となるため、重量測定機能付き廃品回収用ボックス1が設置してあるスーパーマーケットを客が選択して買い物をすることが多くなり、廃品回収を行うスーパーマーケット等の売上を連動させることができる。
なお、ボックス本体3内の古紙Pを取り出す場合は、開閉扉13を開けて、ボックス本体3の前面下部にできた開口から取り出すようにする。
【0016】
以上、本発明の実施の形態について詳述してきたが、具体的構成は、この実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計の変更などがあっても発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態では廃品として古紙を示したが、本発明はこれに限定されず、空き缶、ペットボトル等、いかなるものを対象としてもよい。
ポイント券はシート状のポイントが印字されたものに限らず、例えば磁気によってポイントを書き込むものでもよく、この場合にはプリンターもこれに対応する機能のものとする。
【産業上の利用可能性】
【0017】
本発明は廃品回収用ボックス製造業に適用することができる。
【符号の説明】
【0018】
1…重量測定機能付き廃品回収用ボックス 3…ボックス本体
5…底板 7…カバー 9…開口
11…シャッター 13…開閉扉 15…表示部
17…発券部 19…フレーム 21…ロードセル
23…脚部 25…コード 27…和算器
29…コード 31…処理部 33…プリンター
P…古紙 T…ポイント券

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボックス本体と、前記ボックス本体に設けられ廃品を投入するための投入口と、前記投入口から新たにボックス本体に投入された廃品の重量を検出する重量検出手段と、前記重量検出手段によって検出された前記廃品の重量に応じたポイントが記載されたポイント券を発行するポイント券発行手段とから成ることを特徴とする重量測定機能付き廃品回収用ボックス。
【請求項2】
請求項1に記載した重量測定機能付き廃品回収用ボックスにおいて、重量検出手段は、ボックス本体に収容されている廃品の重量を測定する重量測定部と、前記重量測定部によって測定された重量を記録する記録部と、前記本体ボックスへ新たに投入された廃品の重量を算出する計算部と、前記記録部に記録されている重量を前記重量測定部によって測定された最新の重量に更新する書き換え部とから成ることを特徴とする重量測定機能付き廃品回収用ボックス。
【請求項3】
請求項1または2に記載した重量測定機能付き廃品回収用ボックスにおいて、重量検出手段によって検出された前記廃品の重量に応じたポイントが記載されたポイント券を発行するポイント券発行手段は、ポイント券を印刷するプリンターを備えることを特徴とする重量測定機能付き廃品回収用ボックス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−162377(P2012−162377A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−25681(P2011−25681)
【出願日】平成23年2月9日(2011.2.9)
【出願人】(505175939)株式会社プラントシステム (4)
【Fターム(参考)】