説明

重量物基礎

【課題】本発明は季節や天候を問わず安定して供給でき、工期を安定化するための重量物基礎を提供することを主な目的としている。
【解決手段】本発明に係る重量物基礎1は、側面1aには階段2を設けると共に、底面1bには切り欠き3を設け、天面1cには積載物を固定するための固定穴4と、積載物を囲うフェンス等を取り付けられる取り付け穴5とを設け、季節や天候による工期の乱れを抑え、安定して重量物基礎1を供給することができることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重量物を設置する際に用いる重量物基礎に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図3に示すように重量物基礎31は設置現場にてその都度その設置物に合わせて製作していた。
【0003】
ところが、現場での作業は、天候に左右され、天候が悪いと製作が順延され工期が大幅に延びてしまうことがあった。また、重量物基礎は天面までの高さがあり、脚立等の道具を用いて天面に上がっていた。
【特許文献1】特開平11−150376号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、季節や天候に左右されて基礎工事が順調に行えず、特に冬季には現場での製作ができず工期が延びてしまうという点である。また、重量物基礎の天面に上がるのが困難で作業性が悪いという点である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで本発明は、季節や天候を問わず工期を安定化することを主な目的とし、その構造は、側面には階段を設けると共に、底面には切り欠きを設け、天面には積載物を固定するための固定穴と、積載物を囲うフェンス等を取り付けられる取り付け穴とを設けることを特徴とする。
【0006】
また、重量物基礎に取り付ける階段を、重量物基礎とは別に形成し、重量物基礎の設置場所の状況に合わせて階段の設置位置を適宜変更可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る重量物基礎は、側面には階段を設けると共に、底面には切り欠きを設け、上面には積載物を固定するための固定穴と、積載物を囲うフェンス等を取り付けられる取り付け穴とを設けるため、手待ち時間の削減によりコストの低減を図ることができる。また現場で製作するのではないので、工場で作り在庫しておくことが可能であるので、工期の遅れを抑え安定化できる。また、季節や気候に左右されず工事が可能になる。また、階段を設けることにより夏季のメンテナンスが容易に行えるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、工期を安定化させるという目的を、部品点数を抑え、コストも抑えながら実現した。
【実施例1】
【0009】
本発明に係る重量物基礎の実施例を図1の添付図面に基づいて説明する。
【0010】
地面に重量物を設置する際に用いる重量物基礎1であって、側面1aには階段2を設け、底面1bに切り欠き3を設ける。天面1cには重量物を固定するための固定穴4と、天面1cの周縁部にはフェンス等を取り付けるための取り付け穴5とを設ける。
【0011】
重量物基礎1は現場ではなく工場で製作し、在庫しておき、天候には左右されず重量物基礎を安定して供給する。また、重量物基礎1を移動させるときには底面1bに設けられている切り欠き3にバール等の工具を差し込むことが可能である。
【0012】
重量物基礎1はかなりの高さで製作されている。冬季には特に寒冷地帯においては積雪が予想され、重量物設置の前にあらかじめ重量物基礎1を置いたときに積雪すると、重量物基礎1の天面1cへ作業者はすぐ上がることができるが、積雪のない時季には天面1cに上がることは困難である。そこで、重量物基礎1の側面1aには階段2を設け、積雪がない時季にも作業が容易に行えるようにする。それに伴い、安全性を考慮して、天面1cに設けた取り付け穴5に、フェンス等重量物基礎1の天面1cに容易には入れないような囲いを取り付ける。積雪時には階段2は大部分雪により覆い隠されるので雪から出ている部分は従来のものと変わりはなく、美観を損ねてしまうこともない。
【実施例2】
【0013】
図6に本発明に係る重量物基礎の変形実施例を示す。重量物基礎6に設けられる階段7は基礎とは別部品にて構成してもよい。別部品であれば、階段7の取り付け位置を適宜変更可能となり、設置場所によっては作業のしやすいところに都度移動できる。
【産業上の利用可能性】
【0014】
完成した重量物基礎は在庫し、必要なときにすぐ供給でき、底面に設けた切り欠きに工具を差し込み移動でき、気候や季節に左右されず工期を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】重量物基礎の実施例を示す説明図である。(実施例1)
【図2】重量物基礎の変形実施例を示す説明図である。(実施例2)
【図3】従来の重量物基礎を示す説明図である。
【符号の説明】
【0016】
1 重量物基礎
1a 側面
1b 底面
1c 天面
2 階段
3 切り欠き
4 固定穴
5 取り付け穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
重量物を設置する際に用いる重量物基礎であって、側面には階段を設けると共に、底面には切り欠きを設け、天面には積載物を固定するための固定穴と、積載物を囲うフェンス等を取り付けられる取り付け穴とを設けることを特徴とする重量物基礎の構造。
【請求項2】
前記重量物基礎であって、該重量物基礎に取り付ける階段を、前記重量物基礎とは別に形成し、前記重量物基礎の設置場所の状況に合わせて前記階段の設置位置を適宜変更可能であることを特徴とする重量物基礎の構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−124961(P2006−124961A)
【公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−311698(P2004−311698)
【出願日】平成16年10月27日(2004.10.27)
【出願人】(000124591)河村電器産業株式会社 (857)
【Fターム(参考)】