説明

金属キャップのネジ形成具

【課題】 低コストで簡易に金属キャップにネジを形成できるネジ形成具を提供すること。
【解決手段】 瓶容器Bに被せられた金属キャップCにネジを形成することができる金属キャップのネジ形成具1であって、前記金属キャップCを挿通させることができる貫通孔11を備え、当該貫通孔11の周縁の少なくとも一部は前記金属キャップCにネジを形成できるネジ形成縁21となっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属キャップのネジ形成具に係り、特に瓶容器の口を封止する金属キャップにネジを形成することができる金属キャップのネジ形成具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、口部に雄ネジが形成され、この口部が金属キャップによって封止された容器が存在している。金属キャップで口部を封止する際には、ネジが形成されていない有底円筒状の金属キャップを口部に被せ、専用のキャッピングヘッドを備えたキャッパと呼ばれる複雑な装置でネジ溝が形成されていた。
【0003】
具体的には、キャッピングヘッドにはネジ溝を形成するためのネジ切り用ローラが取り付けられ、全体が昇降するようになっている。このキャッピングヘッドの昇降動作は、カムとカムフォロアからなるカム機構が用いられている(特許文献1参照)。
【0004】
また、複数のキャッピングヘッドを備えた回転式キャッパであって、各々のキャッピングヘッドの昇降機構としてサーボモータを用いるものも開示されている(特許文献2参照)。
【0005】
更に、異なる種類の容器に対してキャッピングを行うことができるキャッピングヘッドを備えたキャッパも開示されている(特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】特開平10−59488号
【特許文献2】特許第3109527号
【特許文献3】特公平4−68237号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記各特許文献に開示されたキャッパは、大量生産の現場で用いられる大型で且つ複雑な装置である。このため、生産前の試作製造や少量のキャッピングを行いたい場合、大型で複雑なキャッパを導入するにはスペースやコスト上の問題が生じる。また、仮にキャッパを導入したとしても、製造数が少量ではコストに見合った作業効率が得られないといった問題が解消できない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記問題点を解消できる金属キャップのネジ形成具を提供することを目的とする。上記目的を達成するために、本発明は、瓶容器に被せられた金属キャップにネジを形成することができる金属キャップのネジ形成具であって、前記金属キャップを挿通させることができる貫通孔を備え、当該貫通孔の周縁の少なくとも一部は前記金属キャップにネジを形成できるネジ形成縁となっている、という構成を採っている。
【0009】
上記構成を採ることで、金属キャップをネジ形成具の貫通孔に挿通させ、次にネジ形成縁を金属キャップの外周面に当接させる。そして、瓶容器の口部に形成された雄ネジの谷に相当する部分を押圧しながら瓶容器の口部のネジに沿ってネジ形成具を回転させることで、金属キャップの外周面が変形してネジが形成される。
【0010】
また、前記ネジ形成縁は、前記金属キャップの外周面の曲率半径と略等しい曲率半径を有している、という構成を採っている。このような構成を採ることで、金属キャップはネジ形成縁の曲率半径に近い曲率半径で変形するため、適切な曲率半径のネジが形成される。
【0011】
また、前記ネジ形成縁は、前記貫通孔の周縁において内側に突出する環状部からなる、という構成を採っている。このような構成を採ることで、環状部の先端のみが金属キャップに当接し、それ以外の部分は金属キャップに当接しない。従って、ネジを形成する部分に集中的に大きな変形力を加えることができ、結果として小さな力でネジを形成することができるようになる。
【0012】
また、前記ネジ形成具はPEEK材樹脂で形成されている、という構成を採っている。このような構成を採ることで、金属キャップに対してネジ形成具を押圧した場合でも、PEEK材樹脂の滑り性から、金属キャップに傷などが付かない。また、PEEK材樹脂の耐摩耗性から、金属キャップに対してネジ形成具を滑り接触させても、ネジ形成具が摩耗することはない。
【0013】
また、ネジ形成具は略円盤状の外形を有している、という構成を採っている。このような構成を採ることで、ネジを形成する際に作業者がネジ形成具を把持し易く、ネジの形成が容易に行い得る。
【0014】
また、前記ネジ形成具は、前記ネジ形成縁が相互に対向するように配置される第1及び第2のネジ形成具本体と、これら第1及び第2のネジ形成具本体の一端を回動自在に係合する係合部材とからなる、という構成を採っている。このような構成を採ることで、第1のネジ形成具本体を第2のネジ形成具本体に対して回動させ、相互間距離を変化させることができるようになる。
【0015】
また、前記係合部材は、前記各ネジ形成具本体の相互間距離の調節を可能とする調節機能を有している、という構成を採っている。このような構成を採ることにより、金属キャップの直径に応じて各ネジ形成具本体の相互間距離を調節でき、異なる直径の金属キャップに対してもネジを形成することが可能となる。
【0016】
また、互いに係合された前記第1及び第2のネジ形成具本体の外周部には所定の凹溝が形成され、当該凹溝には前記各ネジ形成具本体の相互間距離を所定値以下に維持するためのC字状バネが嵌合されている、という構成を採っている。このような構成を採ることで、各ネジ形成具本体同士の過剰な離間が規制される。
【0017】
更に、前記各ネジ形成具本体の他端の相互間には、これら各ネジ形成具本体の各他端を相互に離間させる方向に付勢する圧縮バネが配設されている、という構成を採っている。このような構成を採ることで、各ネジ形成具本体が相互に離間しようとしてC字状バネに当接するため、このC字状バネが各ネジ形成具本体から脱落するのを防止できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、簡易なネジ形成具を用いることで、試作製造など製造数が少ない場合にも、コストをかけることなく、手作業で金属キャップのネジを形成することができる。また、当該ネジ形成具は安価に製造することができるので、多数準備しておくことで、多数の人員が同時にネジ形成作業を行うことができる。更に、異なる直径の金属キャップに対しても、1つのネジ形成具によってネジを形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
[構成]
次に、本発明の一実施形態の構成について図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る金属キャップのネジ形成具1は、全体として略円盤状の外形をなしている。このネジ形成具1の内部領域には略ひょうたん型の貫通孔11が形成されている。加えて、略ひょうたん型の貫通孔11の内、ネジ形成具1の中心部の部分円弧は、実際にネジの形成に関与するネジ形成縁21となっている。以下に各部について詳述する。
【0021】
ネジ形成具1は、ピーク材樹脂(PEEK:polyetheretherketone)から構成されている。ピーク材樹脂を用いるのは、耐摩耗性に優れ且つ滑り性が高いからである。金属キャップにネジを形成する際には、後述するように金属キャップの表面にネジ形成具1を接触させて滑らせるので、ネジ形成具1の摩耗を防ぐと共に、金属キャップCの表面の塗装に傷をつけないようにこのような特性が要求される。但し、耐摩耗性及び滑り性が所定の基準を超えるような材料であれば、使用材料としては特にピーク材樹脂に限定されるものではなく、また、ネジ形成具1にコーティング等の表面処理によって耐摩耗性と滑り性を付与する場合においても、ネジ形成具1の使用材料としてピーク材樹脂に限定されるものではない。さらに、表面に傷が付きにくいようなコーティング等の処理が金属キャップになされている等の理由から、滑り性がピーク材ほど要求されない場合も、ネジ形成具1の使用材料としてピーク材樹脂に限定されるものではない。
【0022】
また、本実施形態に係るネジ形成具1の直径は、70mm程度に設定されている。これは、作業者が手作業でネジを形成するため、作業者が手に持ちやすい大きさとしたものである。但し、当該寸法はあくまでも一例であり、50mm程度の直径でも良いし、或いは100mm程度の直径に設定してもよい。また、ネジ形成具1の厚さは10mm程度となっている。但し、この寸法も一例であり、5mm程度であっても良いし、30mm程度であってもよい。
【0023】
次に、略ひょうたん型の貫通孔11について説明する。図1(A)に示すように、ネジ形成具1には、このネジ形成具1の中心から半径方向外側にずれた位置に中心を持つ第1貫通孔部11aと、ネジ形成具1と同心で所定の直径を有する第2貫通孔部11bとが形成され、これらが一体となることで略ひょうたん型の貫通孔11となっている。
【0024】
第1貫通孔部11aは、その中心が第2貫通孔部11bからずれている。第1貫通孔部11aの直径は第2貫通孔部11bよりも僅かに大きくなっている。これは、ネジを形成するに先立って、第1貫通孔部11aに金属キャップを容易に挿通できるようにするためである。尚、本実施形態の第1貫通孔部11aは単純な貫通孔となっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第1貫通孔部11aの周縁にテーパ面を形成してもよい。
【0025】
次に、第2貫通孔部11bについて説明する。第2貫通孔部11bは、実際にネジを形成する際に用いる部分である。このため、第2貫通孔部11bの周縁は、ネジを形成する際に直接金属キャップに接触することになるネジ形成縁21となっている。ネジ形成縁21は第2貫通孔部11bに沿って環状に延びており、第1貫通孔部11aと交わる領域の近傍まで形成されている。また、ネジ形成縁21の上下には所定のテーパ面23が形成されている。これにより、ネジ形成縁21の先端部のみが金属キャップに接触し、その他の部分は接触しないようになる。また、ネジ形成縁21の曲率半径は、ネジが形成されていない金属キャップの側面の曲率半径とほぼ等しくなっている。なお、本実施形態においては、ネジ形成縁21は第2貫通孔部11bの周縁全体に形成されているが、本発明ではこれに限定されるものではなく、第2貫通孔部11bの周縁の1箇所に形成したり、或いは周縁の複数箇所に分散させて形成してもよい。
【0026】
また、図1に示すネジ形成具1では、貫通孔11の周囲が閉じた構造となっており、いわゆるO字状(若しくは、ドーナツ状)の形状を有している。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、貫通孔11の周囲部の一部が切り欠かれた、いわゆるC字状のネジ形成具も含むものとする。また、図1に示す本実施形態のネジ形成具1は略円盤状の外形を有しており、第2貫通孔部11bはネジ形成具1と同心であるが、ネジ形成具1は作業者が保持しやすい形状であれば略円盤状である必要は無く、また、第2貫通孔部11bもネジ形成具1と同心である必要もない。尚、ネジ形成具1の各部の寸法は、ネジを形成する金属キャップの大きさに対応させて、それぞれ適切な値とする。
【0027】
[作用]
次に、本実施形態に係るネジ形成具1の作用について説明する。図2は、雄ねじが形成された瓶容器Bの口部Nに、有底円筒状の金属キャップCを被せた状態を示している。そして、金属キャップCを第1貫通孔部11aを通してネジ形成具1に貫通させた状態である。図2に示すように、第1貫通孔部11aは金属キャップCよりも大きな直径を有しているため、容易に金属キャップCを挿通させることができる。尚、金属キャップCは説明の便宜を図るために厚さを強調しているが、実際には薄板である。
【0028】
図3は、金属キャップCにネジ形成縁21を近接させた状態を示している。このような状態で、作業者はネジ形成縁21を金属キャップCに押し付けるように力を加える。具体的には図3(A)のF方向に力を加える。これにより、金属キャップ(本実施形態ではアルミキャップ)Cが変形する。この状態でネジ形成具1を瓶容器Bに沿って、口部Nのネジ全体にわたって回転させることで、図4に示すように、金属キャップCにネジが形成される。
【0029】
図5は、金属キャップCのスソC1を加工している状態を示している。すなわち、金属キャップCのスソC1は、瓶容器BのフランジB1の下方を抱え込むような形状に折り曲げられる。このスソC1の加工にも本実施形態のネジ形成具1がそのまま使用できる。具体的には、ネジ形成縁1を金属キャップCのスソC1に当接させ、フランジB1の下方に回り込むように変形させるのである。
【0030】
尚、金属キャップCにネジを形成する過程において、金属キャップCを瓶容器Bの上端部に押し付けながらネジを形成することが望ましい。なぜなら、金属キャップCの底部分(閉端面)の内側には密封性を確保するためのパッキン(図示略)が配置されており、このパッキンが瓶容器Bの上端部に押し付けられながらネジが形成されることにより、密封性が確保されるからである。また、金属キャップCを瓶容器Bの上端部に押し付けることにより、ネジ形成時に金属キャップCがネジ形成具1と共に空回りする可能性も排除することができる。このような作用を実現するためには、金属キャップCに押し付け力を付与するような治具を当接させながらネジを形成すればよい。また、押し付け力付与のための治具を用いない場合でも、指等で押さえることにより空回りの可能性を排除しつつ金属キャップCにネジを形成した後に、金属キャップを瓶容器Bの雄ネジに対して締め込む方向に回転させることで、パッキンが押しつぶされて密封性が確保される。
【0031】
以上は、ネジが全く形成されていない金属キャップへの適用についての説明であるが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、予めネジが形成されている金属キャップに対して、ネジの状態をより理想的なものにしたい場合などにも利用することができる。
【0032】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について、図6を参照しながら説明する。図6に示すネジ形成具51は、2つの部材からなることを特徴としている。すなわち、本実施形態のネジ形成具51は、ネジ形成縁71a,71bが相互に対向するように配置される第1及び第2のネジ形成具本体51a,51bと、これら第1及び第2のネジ形成具本体51a,51bの一端53a,53bを回動自在に係合する係合部材55とからなる。
【0033】
第1のネジ形成具本体51aと第2のネジ形成具本体51bは、相互にほぼ同一の形状を有しており、互いに係合されることで略円盤状の外形形状となる。但し、外形形状は特に限定されるものではない。また、内部に形成される貫通孔部61a,61bとネジ形成縁71の形状は、上記実施形態とほぼ同様である。但し、ネジ形成縁71の曲率半径は、ネジを形成する対象である金属キャップのうち、最大の直径を有するものに対応できるように、その最大直径の金属キャップの曲率半径とほぼ同等か或いは僅かに大きな曲率半径となっている。
【0034】
次に、係合部材55について説明する。係合部材55は、各ネジ形成具本体51a,51bの一端53a,53bを相互に係合するためのものである。より詳しくは、2つのネジ形成具本体51a,51bの相互間にわたされる係合板55aと、第1のネジ形成具本体51aと係合板55aとを回動自在に係合する係合ピン55bと、第2のネジ形成具本体51bと係合板55aとを固定するための2つの固定ネジ55cとからなる。また、係合板55aには複数のピン穴55dが形成されている。このピン穴55dは、第1及び第2のネジ形成具本体51a,51bの相互間距離を調節する場合に、係合ピン55bを挿入するためのものである。すなわち、図6においては、第2のネジ形成具本体51bから最も遠く離れたピン穴(図示略)で第1のネジ形成具本体51aが係合されているが、各ネジ形成具本体51a,51bの相互間距離を狭めたい場合には、第2のネジ形成具本体51bに近いピン穴で第1のネジ形成具本体51aを係合できるようになっている。本実施形態では、4つのピン穴55d(3つのみ図示されている)が設けられている。具体的な例を挙げると、図6に示す状態は直径36mmの金属キャップについて適用されるものである。そして、各ピン穴55dは第1のネジ形成具本体51aに近い側から第2のネジ形成具本体51bに向かって、それぞれ直径31.5mm用、30mm用、そして28mm用となっている。尚、これらはあくまでも例示の寸法であり、その他の寸法に適応できるように、ピン穴55dの位置を設定すればよい。
【0035】
また、各ネジ形成具本体51a,51bの外周部には、断面が半円状の凹溝54が形成されている。そしてこの凹溝54には、断面が円形で全体としてC字状のバネ56が嵌合されている。このC字状バネ56は、各ネジ形成具本体51a,51bの相互間距離を所定値以下に維持するためのものであり、これにより、各ネジ形成具本体51a,51bが過剰に離間することが防止される。但し、C字状バネ56は弾性を有しているため、使用者が各ネジ形成具本体51a,51bを強い力で離間させようとすれば、C字状バネ56の弾性力に抗して多少は離間させることができる。
【0036】
また、各ネジ形成具本体51a,51bの他端57a,57bは自由端となっており、第1のネジ形成具本体51aと第2のネジ形成具本体51bとは相互に係合されていない。従って、係合ピン55bを中心として、第1のネジ形成具本体51aを第2のネジ形成具本体51bに対して回動させることができる。
【0037】
更に、第1及び第2のネジ形成具本体51a、51bの各他端57a,57bの相互間には、圧縮バネ59が配設されている。この圧縮バネ59は、内部に上記C字状バネ56が挿通されるように位置決めされ、圧縮バネ59の各端部が各ネジ形成具本体51a,51bの他端57a,57bに当接している。そして、この圧縮バネ59は常に各他端57a,57bを相互に離間させるような弾性力を発生させている。このため、上記したC字状バネ59の弾性力と圧縮バネ59の弾性力とが釣り合った状態で、第1と第2のネジ形成具本体51a,51bの相互間距離が画定される。また、圧縮バネ59によって各ネジ形成具本体51a,51bは相互に離間する方向に付勢されているため、各ネジ形成具本体51a,51bの外周部がC字状バネ56に当接し、このC字状バネ56が凹溝54から脱落するのが防止される。
【0038】
次に、実際の使用態様について説明する。上記したように、図6は、第1と第2のネジ形成具本体51a,51bとが最も離間している状態を示している。このような状態は、直径の大きな金属キャップにネジを形成する際に使用されるものである。ネジを形成する際には、第1の貫通孔部61aから金属キャップを挿入し、次にネジ形成縁71a,71bを金属キャップに当接させ、金属キャップの外周面にネジを形成する。一方、直径の小さな金属キャップにネジを形成する場合には、第1と第2のネジ形成具本体51a,51bの相互間距離を狭める。具体的には、第1のネジ形成具本体51aを、第2のネジ形成具本体51bに近いピン穴55dで係合することで、相互間距離を狭めることができる。各ネジ形成具本体51a,51bの相互間距離が狭まることで、小さな直径の金属キャップに対しても適切にネジを形成できるようになる。
【0039】
その他の使用態様は、上記した第1の実施形態と同様である。
【産業上の利用可能性】
【0040】
雄ネジが形成された瓶容器の口部を封止するための金属キャップに、簡易にネジを形成するネジ形成具に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施形態に係るネジ形成具の図であり、図1(A)は平面図を示し、図1(B)は図1(A)のB−B線における断面図を示す。
【図2】図1に開示したネジ形成具に金属キャップを挿入した状態の図であり、図2(A)は平面図を示し、図2(B)は図2(A)のB−B線における断面図を示す。
【図3】図1に開示したネジ形成具を金属キャップに当接させた状態の図であり、図3(A)は平面図を示し、図3(B)は図3(A)のB−B線における断面図を示す。
【図4】図1に開示したネジ形成具で金属キャップにネジを形成した状態の図であり、図4(A)は平面図を示し、図4(B)は図4(A)のB−B線における断面図を示す。
【図5】図1に開示したネジ形成具で属キャップのスソを加工している状態の図であり、図5(A)は平面図を示し、図5(B)は図5(A)のB−B線における断面図を示す。
【図6】本発明の第2の実施形態に係るネジ形成具の図であり、図6(A)は平面図を示し、図6(B)は図6(A)のB−B線における断面図を示す。
【符号の説明】
【0042】
1 ネジ形成具
11 貫通孔
11a 第1貫通孔部
11b 第2貫通孔部
21 ネジ形成縁
23 テーパ面
51a,51b ネジ形成具本体
55 係合部材
56 C字状バネ
59 圧縮バネ
B 瓶容器
B1 フランジ
C 金属キャップ
C1 スソ
N 口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
瓶容器に被せられた金属キャップにネジを形成することができる金属キャップのネジ形成具であって、
前記金属キャップを挿通させることができる貫通孔を備え、当該貫通孔の周縁の少なくとも一部は前記金属キャップにネジを形成できるネジ形成縁となっていることを特徴とするネジ形成具。
【請求項2】
前記ネジ形成縁は、前記金属キャップの外周面の曲率半径と略等しい曲率半径を有していることを特徴とする請求項1に記載のネジ形成具。
【請求項3】
前記ネジ形成縁は、前記貫通孔の周縁において内側に突出する環状部からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のネジ形成具。
【請求項4】
前記ネジ形成具はPEEK材樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のネジ形成具。
【請求項5】
略円盤状の外形を有していることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のネジ形成具。
【請求項6】
前記ネジ形成具は、前記ネジ形成縁が相互に対向するように配置される第1及び第2のネジ形成具本体と、これら第1及び第2のネジ形成具本体の一端を回動自在に係合する係合部材とからなることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のネジ形成具。
【請求項7】
前記係合部材は、前記各ネジ形成具本体の相互間距離の調節を可能とする調節機能を有していることを特徴とする請求項6に記載のネジ形成具。
【請求項8】
互いに係合された前記第1及び第2のネジ形成具本体の外周部には所定の凹溝が形成され、当該凹溝には前記各ネジ形成具本体の相互間距離を所定値以下に維持するためのC字状バネが嵌合されていることを特徴とする請求項6又は7に記載のネジ形成具。
【請求項9】
前記各ネジ形成具本体の他端の相互間には、これら各ネジ形成具本体の前記各他端を相互に離間させる方向に付勢する圧縮バネが配設されていることを特徴とする請求項6〜8の何れか一項に記載のネジ形成具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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