説明

金属コイル用の支持台とこのような支持台を有する装置

金属コイル(1,11,31)が、本質的にその横断面で見て円形の周囲を備え、支持台が、少なくとも3つの支持点(2,2’,12,32)を有し、支持台による支承及び/又は搬送を特に確実に行なうために、金属コイル(1,11,31)が支持台上に載置されたときに、これら支持点(2,2’,12,32)が、金属コイル(1,11,31)の周方向に金属コイル(1,11,31)に接触するように、支持点(2,2’,12,32)が配設されている、金属コイル(1,11,31)用の支持台。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属コイルの支承及び加工に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の熱間幅広ストリップラインは、例えば30mmまでの厚さを有する高強度の材料を生産するために設計される。この場合巻き取るべきストリップは、コイラ装置において弾性変形及び塑性変形されなければならない。換言すれば、金属コイルは、形状が抑制されなければならない。コイルの形成後には、コイル形状が維持されることが保証されなければならない。
【0003】
残念ながら、現在の技術水準によれば、金属コイルは、残留応力によって時計のバネのように跳ね上がり、コイルの巻付け部分が互いに相対的に中間空間を備えることが生じ得る。前記のようにコイルが剥がれた場合、一方で、従業員に事故の危険が生じ、他方で、著しい装置損傷のリスクが生じる。加えて、巻き取られた金属ストリップの表面品質が、巻き添えになることがある。
【0004】
従って、今日の技術水準によれば、コイラ装置内で又は直後に、金属コイルは、コイルの跳ね上がりを回避するために、結束バンドによって束ねられるか、最後のコイル巻付け部分が、最後から2番目のコイル巻付け部分と溶接される。同時に、コイルは、ストリップエンドが窪みに挟まれるように位置決めされるので、コイルは、跳ね上がること又は転がり出ることができない。しかしながら、このためには、不利なことに、コイルの残留応力を上回るために、金属コイルにある程度の最小重量が必要になる。更に、使用される結束バンドは、何重にも束ねられた場合でさえ、それぞれの場合で、金属コイルの残留応力を補償するために十分でない。例えば異なった窪み間でストリップを移し替える場合は特に、金属コイルと結束バンド間の相対運動が生じるので、コイルが損傷を受けるか、ひどい場合には、金属コイルが跳ね上がり、既に上で述べたような結果が生じ得る。
【0005】
特許文献1は、パレット上の金属コイルを搬送するための装置を示す。この特許文献では、特に、負荷と熱の影響が積み重なるにもかかわらず確実に作動する搬送システムである装置を提供し、特にパレットの安定した移動方向を保証することが取り扱われている。この特許文献に開示された支持台は、本質的に、互いに相対的に固定の位置を備える4つの不動の支持装置を有する。この支持台内に位置する金属コイルは、コイルの周方向に、もしくは金属コイルの回転軸に対して垂直な横断面内に、2つの支持点を備えるに過ぎない。この構成における欠点は、この装置の場合も、金属コイルを移し替える間の十分な安全が保証されていないことである。この場では、簡単に、このような装置ではしばしば、例えば分離されたコイルを巻き解くために、例えば上からコイルに当接させることができる別のローラも使用されることを明らかにしておく。但し、このようなローラは、コイルのための支持台として役立たない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許第1 683 588号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術から生じる技術的課題は、改善された、金属コイルの支承及び搬送をするための装置を提供すること又は前記欠点を克服することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この技術的課題は、金属コイルが、本質的に円形の周囲を有する円形の横断面を備え、支持台が、少なくとも3つの支持点を有し、金属コイルがこれら支持点上に載置されたときに、これら支持点が、周方向に少なくとも3つの点で金属コイルに接触するように、支持点が配設されている、金属コイル用の支持台を有する本発明による装置によって解決される。本発明による支持台は、従来技術の欠点を克服する。周方向に3つの支持点を提供することにより、支持台は、金属コイルの確実な載置と確実な搬送のために役立つことができる。
【0009】
支持台の好ましい実施形では、支持台が、少なくとも1つの支持装置を有し、この支持装置に、好ましくは回転可能な支持レバーが配設され、支持レバーに、金属コイルを載置可能な支持点の2つを構成する特に回転可能な2つのローラが配設されている。この構成により、金属コイルは、特に確実に支持台内に位置する。回転可能な支持レバーにより、この装置は、種々の金属コイル横断面のために使用可能である。
【0010】
支持台の別の好ましい実施形では、少なくとも1つの支持装置と支持装置の両ローラが、金属コイルの回転軸に対して垂直な横断面内で、本質的に三角形を構成する。
【0011】
支持台の別の好ましい実施形では、支持台の支持点及び/又は少なくとも1つの支持装置が、150°までの部分円周内で金属コイルに接触するように配設及び形成されている。支持点もしくはローラのこの構成により、金属コイルは、特に良好に支持台上もしくは支持台内に保持可能である。
【0012】
支持台の別の好ましい実施形では、支持台が、4つの支持点を有する。周方向に4つの支持点又は少なくとも4つの支持点を設けることにより、金属コイルは、支持台上に更に確実に位置する。
【0013】
支持台の別の好ましい実施形では、支持台が、2つの支持装置を有し、これら支持装置に、それぞれ1つの好ましくは回転可能な支持レバーが配設され、各支持レバーに、金属コイルを載置可能な支持点を構成する2つのローラが配設されている。この構成により、金属コイルは、特に確実に支持台内に位置する。回転可能な支持レバーにより、この装置は、特に種々の金属コイル横断面のために使用可能である。
【0014】
支持台の別の好ましい実施形では、支持装置の水平方向の間隔が、調整可能に形成されている。選択的に支持装置の間隔、特に支持装置の水平方向の間隔が調整可能であることによって、支持台は、種々のコイル直径もしくはコイル横断面のために使用可能である。これにより、支持台は、可変に使用可能である。
【0015】
支持台の別の好ましい実施形では、支持台が、1つの支持装置と1つの別のローラを有し、金属コイルが支持台上に載置されたときに、周方向に金属コイルに接触する第3の支持点を構成するように、この別のローラが配設されている。支持台のこの実施形により、一方で、前記支持装置の利点が利用可能であるが、他方で、第3の支持点が単純なローラによって構成され、これにより、システムの構造が簡素化されている。
【0016】
支持台の別の好ましい実施形では、支持装置と別のローラの水平方向の間隔が、調整可能に形成されている。別のローラと支持装置間の間隔が、特にその両ローラと共に、調整可能に形成されていることにより、種々のコイル直径が載置可能である。
【0017】
支持台の好ましい実施形では、各支持点が、それぞれ本質的に金属コイルの回転軸に対して平行に延在するそれぞれ1つのローラによって構成されている。支持点が、金属コイルの回転軸に対して平行に延在するローラによって構成されることにより、支持台上の金属コイルの操作が簡素化される。特に、ローラは、回転可能又は不動に形成可能である。
【0018】
支持台の別の好ましい実施形では、ローラが、金属コイルの幅全体にわたって延在する。これにより、支持台の良好な負荷能力と搬送能力が保証される。
【0019】
支持台の別の好ましい実施形では、ローラが、駆動されている。支持台のローラが駆動されている場合、ローラは、例えば試料採取ステーションにおいて、金属コイルの巻解き及び巻取りをするために直接役立つことができる。
【0020】
更に、本発明は、本発明による支持台と、金属コイルを開放するための手段、特に鑿状部材と、試料片及び/又はクロップエンドを切離するための手段、特にシャーと、試料を採取した後に金属コイルを結束するための手段とを有する、金属コイルの試料を採取するための試料採取ステーションを含む。特に試料採取ステーションにおいて、しかしながら試料採取ステーションにおいてだけでなく、本発明による支持台は、前記利点を有する。
【0021】
好ましい実施形では、試料採取ステーションが、更に、開放された金属コイルの跳ね上がりを防止するために本質的に上から金属コイルに押し付け可能であるように配設及び形成された少なくとも1つの押圧ローラ及び/又は金属コイルを巻き戻すための手段を有する。
【0022】
更に、本発明は、本発明による支持台を有するパレットを有する、特に金属コイルの支承及び搬送をするためのパレットシステムを含む。本発明による支持台がパレット上に設けられている場合、装置は、更に柔軟に使用可能である。
【0023】
パレットシステムの好ましい実施形では、パレット及び/又は支持台に、クレーン搬送用の接続手段が設けられている。標準コネクタ又はフックもしくはアイのようなクレーン搬送用の手段を設けることにより、パレットシステムは、種々の装置間を搬送可能であるか、簡単な方法で輸送手段上に積載可能である。
【0024】
更に本発明は、コイラマンドレル上に存在する金属コイルが、支持台又はパレットシステムに載置可能であるように、コイラ装置が形成されている、コイラマンドレル及び前記本発明による支持台及び/又は前記パレットシステムを有する、コイラ装置、特に熱間ストリップコイラを含む。本発明による支持台もしくは本発明によるパレットシステムにより、コイラは、特に時間効率よく、確実に運転可能である。
【0025】
更に、本発明は、支持台上に金属コイルを載置するステップと、金属コイルの上面に少なくとも1つの押圧ローラを当接させるステップと、金属コイルを分離するステップと、金属コイルを巻き解くステップと、試料又はクロップエンドを切離するステップと、金属コイルを巻き戻すステップと、最後に、選択的に金属コイルを結束するステップとを有する、前記試料採取ステーションから試料片又はクロップエンドを採取するための方法を含む。
【0026】
最後に、本発明は、コイラマンドレル上に金属コイルを巻き取るステップと、本発明による支持台又は本発明によるパレットシステム(30)と共に金属コイルをコイラマンドレルから引き出すステップとを有する、前記コイラ装置によって金属コイルを巻き取るための方法を含む。
【0027】
以下で、実施例を図示した図に基づいて、本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】金属コイル支持台の第1の実施例の概略横断面図を示す。
【図2】金属コイル支持台の第2の実施例の概略横断面図を示す。
【図3】図2と同様の、水平方向の調整装置を個々の支持装置間に有する支持台の概略横断面図を示す。
【図4】図3と同様の支持台と金属コイルを有する試料採取ステーションの実施例を示す。
【図5】既に分離された金属コイルと切り出された試料と図4による試料採取ステーションを示す。
【図6】ステーションから金属コイルを取り出している間の図4又は5による試料採取ステーションを示す。
【図7】本発明による支持台を有するパレットシステムの実施例の概略横断面図を示す。
【図8】本発明によるパレットシステムが金属コイルの支承及び取出しをするために使用可能であるように形成されたコイラ装置の概略横断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1は、本発明による支持台の第1の実施例を概略的に示す。3つの支持点2,2’上に載置された金属コイル1が図示されている。これら3つの支持点2,2’は、金属コイル1が支持点2,2’上に載置されたとき、横断面で見て、金属コイル1の周方向に配設されている。この場合、図1の横断面は、金属コイル1の回転軸もしくは巻取り軸に対して垂直に延在する。特に、支持点2,2’は、ローラ2,2’もしくは支持ローラ2,2’又は(言い換えた)載置ローラ2,2’によって構成可能である。好ましいことに、2つのローラ2が、特に回転可能に支持装置3に配設された1つの支持レバー4に配設されている。更に、この実施例では、金属コイル1の周囲に接触し、両ローラ2に対して付加的に第3の支持点2’を構成する1つのローラ2’が設けられている。ローラ2,2’は、特に回転可能及び/又は駆動可能に形成されているが、不動に形成してもよい。好ましいことに、2つのローラ2が、支持レバー4に配設された1つのローラ対を構成する。特に、2つのローラ2が、支持レバー4の1つの回転点もしくは支持装置3と共に本質的に三角形を構成する。図示した装置は、支持レバー4を配設した1つの支持装置3を有する。しかしながら、支持レバー4とローラ2を有するこのような複数の支持装置3を設けてもよい。図1により構成された支持台上に載置された金属コイル1は、その重力Fにより、特に力FS1を支持装置3の下のローラ2に加え、力FS2を別のローラ2’に加える。これにより、支持装置3は、支持装置3を中心として回転可能なレバー4を介してトルクを支持装置3の上のローラ2に加える。従って、上のローラ2は、力Fで金属コイル1に押し付けられる。このように形成された支持台により、種々の直径もしくは横断面を有する金属コイル1が、確実に支承可能である。
【0030】
図2は、別の本発明による支持台の実施例を概略的に示す。図1におけるように、金属コイル1が図示されているが、この金属コイルは、4つの支持点2上に載置されている。この4つの支持点2は、金属コイル1が支持点2上に載置されたとき、横断面で見て、金属コイル1の周方向に配設されている。この場合、図2の横断面は、同様に、金属コイル1の回転軸もしくは巻取り軸に対して垂直に延在する。更にまた、支持点2は、ローラ2もしくは支持ローラ2又は(言い換えた)載置ローラ2によって構成可能である。好ましいことに、2つのローラ2が、特に回転可能に支持装置3に配設された1つの支持レバー4に配設されている。ローラ2は、特に回転可能及び/又は駆動可能に形成されているが、不動に形成してもよい。好ましいことに、2つのローラ2が、支持レバー4に配設された1つのローラ対を構成する。特に、2つのローラ2が、支持レバー4の1つの回転点もしくは支持装置3と共に本質的に三角形を構成する。全体として、図示した支持台は、好ましいことに、それぞれ1つの支持レバー4が配設された2つの支持装置3を有する。この場合、両支持装置3は、コイル1の横断面で見て好ましいことにコイル1の右下及び左下に配設されている。このように構成された支持台上に載置される金属コイル1は、その重力Fにより、特に力をそれぞれの支持装置3のそれぞれ下のローラ2に加える。これにより、支持装置3は、支持装置3を中心として回転可能なレバー4を介してトルクをそれぞれの支持装置3のそれぞれ上のローラ2に加える。従って、上のローラ2は、力Fで金属コイル1に押し付けられる。このように形成された支持台により、特に種々の直径もしくは横断面を有する金属コイル1が、更に確実に支承可能である。
【0031】
図3は、図2と同様の本発明の実施例を示す。しかしながら、図2による装置とは異なり、図3の支持台は、調整装置5を有する。この調整装置は、支持装置3の間隔を調整し、従ってほぼ任意の範囲の種々の金属コイル横断面を支承可能もしくは搬送可能にするために役立つ。特に、調整装置5は、水平方向に調整可能であり、選択的に支持台3の下に配設されている。この調整装置は、例えばピストンシリンダユニット5によって構成可能である。図1による支持台も、このような水平方向の調整装置5を有するように形成かのうである。
【0032】
図4,5及び6は、金属コイル1,11の試料23を採取するための試料採取ステーション10の実施例を示す。図4には、金属コイル11が、図3におけるのと同様に、ローラ12、調整装置5、支持装置13及び支持レバー14を有する本発明による支持台上に図示されている。金属コイル11を開放するため、金属コイル11を分離するための手段18を有する分離装置19が設けられている。図4の実施例では、ローラ12が駆動されており、これにより、金属コイル11は、選択的に時計回り方向又は時計回り方向とは反対に回転可能である。更に試料採取ステーション10は、好ましいことに、金属コイル11の端部22から試料23を切り離すためシャー21もしくはスプリッタシャー21を有する。コイル11を分離した後、金属コイル11の分離された端部22が上もしくは外に向かわないように、好ましいことに、例えば、支持台内に位置する金属コイル11の上面に押し付けることもしくは当接させることができる2つの押圧ローラ16を有する押圧装置17が設けられている。
【0033】
この場合、試料採取ステーション10は、例えば以下のように運転することができる:金属コイルが、その支持台と共に試料採取ステーション10内に挿入されるか、支持台が試料採取ステーション10内に固定設置されており、金属コイル11が、ステーション10内に挿入されるかのどちらかである。特に、この場合、押圧装置17のローラ16は、上から金属コイル11に当接させられ、可動のローラ12によって金属コイル11が所望の位置に回転させられる。分離手段18、例えば鑿状部材により、金属コイル11が分離される。図5において明らかなように、金属コイル11の分離後、次に、駆動される支持台のローラ12によって、しかしながらまた図示されてない他の駆動手段又はローラによって、金属コイルを巻き解くことができる。このため、例えば、分離装置19におけるセパレート手段20、この例ではローラ、も、金属コイルエンド22もしくはストリップエンド22のシャー21への供給を容易にするために有効である。次いで、シャー21が、図示したように、試料片もしくはクロップ片23を分離可能である。この場で、装置17及び19の構造がよく知られていることを述べておく。後続のステップで、駆動されるローラ、例えばローラ12によって、金属コイルは、再び巻き取ることができ、従来技術から公知の結束装置(図示してない)によって結束することができる。
【0034】
図6は、既に図4及び5で図示したように、試料採取ステーション10から金属コイル11を取り出す可能性を示す。コイル11を取り出すため、装置17及び19は、脇に移動されるので、コイル11は、上に向かって試料採取ステーション10から持ち上げることができる。選択的に、本発明は、金属コイル11がその支持台と共に試料採取ステーション10から、例えばパレットと共に下又は上又は選択的に試料採取ステーションの一方の側に向かって、取り出されるとの可能性も有する。
【0035】
図7は、例えば図2〜6に記載の本発明による支持台を有するパレットシステム30の可能な実施形を概略的に示す。図示したパレットシステム上に、4つの支持点32に置かれた金属コイル31が載置されている。これらの点は、好ましいことに、選択的に回転可能及び/又は駆動可能なローラ32によって構成されている。しかしながらまた、選択的に、支持点は、不動に配設された支持要素によって構成してもよい。支持装置33及び支持レバー34の構造は、好ましいことに図2〜5に記載のものに一致する。但し、支持装置33及び支持レバー34は、パレット35もしくはキャリヤ35上に配設されている。図7によるシステム30は、多方面にわたって、例えば搬送又は支承をするために、使用可能である。システム30に、特にパレット35に、しかしながらまた支持台の一部に、クレーン搬送用の手段(図示してない)を設けることも可能であるので、パレットシステム30は、製造装置内で、クレーンによって搬送すること又は、トラック、船又は鉄道による搬送のために積載することができる。
【0036】
図8は、コイラ装置40内の支持台の発明の実施形を示す。示したコイラ装置40は、特に金属コイル1,11,31を巻取り可能なコイラマンドレル44を有する。金属コイル1,11,31を巻き取るための手段は、発明の焦点になく、従来技術から公知のように形成されている。図8において、巻き取られた金属コイル31が、図7に記載のパレットシステム30条に載置されている。しかしながら、例えば試料採取ステーション10のための示したように、パレット35を有しない支持台も可能である。図8によれば、金属コイル31は、コイラマンドレル44の軸の方向に引き出すことができる。この場合、コイル31は、特にパレットシステム30上に置かれている。このため、好ましいことに、公知のコイルカー50が使用される。
【0037】
一般に、図1に図示した支持台も、図4〜8の装置に、即ち試料採取ステーション、パレットシステム又はコイラ装置内に設けることができる。
【0038】
最後に、個々の実施例の特徴は、互いに組み合わせること又は交換することができることがわかる。付加的に、当業者は、その専門知識に従って、個々の構造上の詳細を変更して特殊な要求に適合させることができる。
【符号の説明】
【0039】
1 金属コイル
2 ローラ
2’ ローラ
3 支持装置
4 支持レバー
5 調整装置
10 試料採取ステーション
11 金属コイル
12 ローラ
13 支持装置
14 支持レバー
15 調整装置
16 押圧ローラ
17 押圧装置
18 分離手段
19 分離装置
20 セパレート手段
21 シャー
22 巻き解かれたコイルエンド
23 試料/クロップエンド
30 パレットシステム
31 金属コイル
32 ローラ
33 支持装置
34 支持レバー
35 パレット
40 コイラ装置
44 コイラマンドレル
50 コイルカー
上のローラの当接力
重力
下のローラへの力
S1 下のローラへの力
S2 ローラへの力


【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属コイル(1,11,31)が、本質的に円形の周囲を有する円形の横断面を備え、支持台が、少なくとも3つの支持点(2,2’,12,32)を有し、金属コイル(1,11,31)がこれら支持点(2,2’,12,32)上に載置されたときに、これら支持点(2,2’,12,32)が、周方向に少なくとも3つの点(2,2’,12,32)で金属コイル(1,11,31)に接触するように、支持点(2,2’,12,32)が配設されている、金属コイル(1,11,31)用の支持台。
【請求項2】
支持台が、少なくとも1つの支持装置(3,13,33)を有し、この支持装置に、好ましくは回転可能な支持レバー(4,14,34)が配設され、支持レバー(4,14,34)に、金属コイル(1,11,31)を載置可能な支持点(2,2’,12,32)の2つを構成する特に回転可能な2つのローラ(2,12,32)が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の支持台。
【請求項3】
少なくとも1つの支持装置(3,13,33)と支持装置(3,13,33)の両ローラ(2,2’,12,32)が、金属コイル(1,11,31)の回転軸に対して垂直な横断面内で、本質的に三角形を構成することを特徴とする請求項2に記載の支持台。
【請求項4】
支持台の支持点(2,2’,12,32)と少なくとも1つの支持装置(3,13,33)が、150°までの部分円周内で金属コイル(1,11,31)に接触するように配設及び形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載に支持台。
【請求項5】
支持台が、4つの支持点(2,2’,12,32)を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の支持台。
【請求項6】
支持台が、2つの支持装置(3,13,33)を有し、これら支持装置に、それぞれ1つの好ましくは回転可能な支持レバー(4,14,34)が配設され、各支持レバー(4,14,34)に、金属コイル(1,11,31)を載置可能な支持点(2,12,32)を構成する特に回転可能な2つのローラ(2,12,32)が配設されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の支持台。
【請求項7】
支持装置(3,13,33)の水平方向の間隔が、調整可能に形成されていることを特徴とする請求項6に記載の支持台。
【請求項8】
支持台が、1つの支持装置(3,13,33)と1つの別のローラ(2’)を有し、金属コイル(1,11,31)が支持点(2,2’,12,32)上に載置されたときに、周方向に金属コイル(1,11,31)に接触する第3の支持点(2’)を構成するように、この別のローラが配設されていることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1つに記載の支持台。
【請求項9】
支持装置(3,13,33)と別のローラ(2’)の水平方向の間隔が、調整可能に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の支持台。
【請求項10】
各支持点(2,12,32)が、それぞれ本質的に金属コイル(1,11,31)の回転軸に対して平行に延在するそれぞれ1つのローラ(2,12,32)によって構成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載に支持台。
【請求項11】
ローラ(2,2’,12,32)が、駆動可能に形成されていることを特徴とする請求項2〜10のいずれか1つに記載の支持台。
【請求項12】
ローラ(2,2’,12,32)が、金属コイル(1,11,31)の幅全体にわたって延在することを特徴とする請求項6〜11のいずれか1つに記載の支持台。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか1つに記載の支持台と、金属コイル(1,11,31)を開放するための手段(18)、特に鑿状部材と、試料片及び/又はクロップエンド(23)を切離するための手段(21)、特にシャーと、金属コイル(1,11,31)の試料及び/又はクロップエンド(23)を採取した後に金属コイル(1,11,31)を結束するための手段とを有する、金属コイル(1,11,31)の試料及び/又はクロップエンド(23)を採取するための試料採取ステーション(10)。
【請求項14】
試料採取ステーションが、更に、金属コイル(1,11,31)の跳ね上がりを防止するために本質的に上から金属コイル(1,11,31)に押し付け可能であるように配設及び形成された少なくとも1つの押圧ローラ(16)及び/又は金属コイル(1,11,31)を巻き戻すための手段を有することを特徴とする請求項13に記載の試料採取ステーション。
【請求項15】
請求項1〜12のいずれか1つに記載の支持台を有するパレット(35)を有する、特に金属コイル(1,11,31)の支承及び搬送をするためのパレットシステム(30)。
【請求項16】
パレット(35)及び/又は支持台に、クレーン搬送用の接続手段が設けられていることを特徴とする請求項15に記載のパレットシステム。
【請求項17】
コイラマンドレル(44)上に存在する金属コイル(1,11,31)が、支持台又はパレットシステム(30)に支承可能であるように、コイラ装置(40)が形成されている、コイラマンドレル(44)及び請求項1〜12のいずれか1つに記載の支持台及び/又は請求項15又は16に記載のパレットシステム(30)を有する、コイラ装置(40)、特に熱間ストリップコイラ(40)。
【請求項18】
試料採取ステーション(10)内の支持台上に金属コイル(1,11,31)を載置するステップ又は予め支持台上に載置した金属コイル(1,11,31)を支持台と共に試料採取ステーション(10)に挿入するステップと、金属コイル(1,11,31)の上面に少なくとも1つの押圧ローラ(16)を当接させるステップと、金属コイル(1,11,31)を分離するステップと、金属コイル(1,11,31)を巻き解くステップと、試料(23)を切離するステップと、金属コイル(1,11,31)を巻き戻すステップと、選択的に金属コイル(1,11,31)を結束するステップとを有する、請求項13又は14に記載の試料採取ステーション(10)を使用して試料片及び/又はクロップエンド(23)を採取するための方法。
【請求項19】
コイラマンドレル(44)上に金属コイル(1,11,31)を巻き取るステップと、支持台又はパレットシステム(30)と共に金属コイル(1,11,31)をコイラマンドレル(44)から引き出すステップとを有する、請求項17に記載のコイラ装置(40)によって金属コイル(1,11,31)を巻き取るための方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−514186(P2013−514186A)
【公表日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−543849(P2012−543849)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【国際出願番号】PCT/EP2010/070447
【国際公開番号】WO2011/076821
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(390035426)エス・エム・エス・ジーマーク・アクチエンゲゼルシャフト (320)
【Fターム(参考)】