金属メッキ層を有する薄膜の製造方法
【課題】金属メッキ層を有する薄膜の製造方法を提供する。
【解決手段】主に薄膜の表面に剥離層を吹き付け塗装、塗布または印刷によって設け、剥離層に空白部をあらかじめに残し、この剥離層と空白部上に金属メッキ層をメッキ加工して、金属メッキ層によって剥離層と空白部とを被せた上、この金属メッキ層上に接着層を吹き付け塗装、塗布または印刷によって設ける。引き続き、この接着層上に基層を貼り付けるか、または前記金属メッキ層に接着層を有する基層を貼り付け、最後に、この基層と接着層を剥がし、接着層によって、余分な金属メッキ層と剥離層を同時に剥がし、特定図案、線形、文字、符号または数字だけの金属メッキ層を残す。これにより、金属メッキ層を有する薄膜を無線周波数識別(Radio Frequency Identification, RFID)システムまたは無線伝送のアンテナあるいは導電製品に応用できる。
【解決手段】主に薄膜の表面に剥離層を吹き付け塗装、塗布または印刷によって設け、剥離層に空白部をあらかじめに残し、この剥離層と空白部上に金属メッキ層をメッキ加工して、金属メッキ層によって剥離層と空白部とを被せた上、この金属メッキ層上に接着層を吹き付け塗装、塗布または印刷によって設ける。引き続き、この接着層上に基層を貼り付けるか、または前記金属メッキ層に接着層を有する基層を貼り付け、最後に、この基層と接着層を剥がし、接着層によって、余分な金属メッキ層と剥離層を同時に剥がし、特定図案、線形、文字、符号または数字だけの金属メッキ層を残す。これにより、金属メッキ層を有する薄膜を無線周波数識別(Radio Frequency Identification, RFID)システムまたは無線伝送のアンテナあるいは導電製品に応用できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法に係り、特に一種の製造プロセスに化学薬剤エッチングによらない金属層を有する薄膜の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の金属転写膜または金属薄膜は無線周波数識別(Radio Frequency Identification, RFID)システムその他無電伝送技術によるアンテナまたは薄膜回路板などの製品によく使用されている。これらは薄膜の表面にスパッタリング、蒸着または電気メッキ方式により、特殊形状の金属層を形成した後に、RFIDチップその他無線伝送チップを前記金属層の端子に電気接続することにより、RFID信号その他無線信号を検出できる。公知技術の金属転写膜の製造方法は、薄膜の表面に電気メッキ加工することにより、1枚の金属メッキ層を被せた上、酸性溶剤、アルカリ溶剤その他化学溶剤によって余分な金属メッキ層を洗い落とす。そのため、生産プロセスにおいて多くの有害な重金属液体または廃棄の化学溶剤が発生する。その重金属液体と化学溶剤は、特殊設備を用いて清浄化処理してから、河川に放流する必要があり、金属転写膜製品の製造コストの低減が難しい。一方、清浄化をしないまま排出すると、環境に大きいダメージを与える恐れがある。このことから、公知技術の金属転写膜または金属薄膜の生産方法に、大きな欠点が残されていることが分かる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
印刷剥離層のコートステップと、金属メッキ層のコートステップと、接着層のコート(または接着層を有する基層を貼り付ける)ステップと、基層の貼り付けステップと、余分な金属メッキ層と接着層を剥がすステップとを含む製造方法によって、化学薬剤によるエッチングを使用せずに、薄膜の表面に特定図案、線形、文字、符号または数字の金属メッキ層を形成でき、生産コストの低減と、環境保護の目的を実現できる、一種の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法を提供することを本発明の主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記目的を達成するため、本発明に係る金属メッキ層を有する薄膜の製造方法は、以下のステップを含む。
【0005】
<イ>薄膜の表面に剥離層を吹き付け塗装、塗布または印刷によってコートし、この剥離層に特定図案、線形、文字、符号または数字の空白部をあらかじめに残す、印刷剥離層のコートステップと、<ロ>前記剥離層の表面に金属メッキ層をメッキ加工して形成し、金属メッキ層によって、剥離層と空白部を被せる、金属メッキ層のコートステップと、<ハ>前記金属メッキ層の上部に、接着層を吹き付け塗装、塗布または印刷し、接着層をこの金属メッキ層に被せる、接着層を被せるステップと、<ニ>前記接着層の上部に基層を貼り付ける、基層の貼り付けステップと、<ホ>最後に、前記基層を剥がし、接着層によって、空白部以外の余分な金属メッキ層と剥離層を同時に剥がし、薄膜の表面に特定形状または線形だけを残す、基層と接着層の剥がしステップとを含む。
【0006】
本発明の前記した金属メッキ層を有する薄膜の製造方法は、薄膜上に吹き付け塗装、塗布または印刷された剥離層に空白部を有するため、剥離層と空白部に金属メッキ層を被せた後に、金属メッキ層は空白部において、薄膜と緊密に結合する一方、金属メッキ層は剥離層の部分を簡単に剥がすことができ、最後に基層を剥がすときに、接着層によって空白部以外の余分な金属メッキ層と剥離層を同時に剥がせる。このため、薄膜の表面に特定形状または線形の金属メッキ層を残すことができる。金属メッキ層の洗い落としに酸性溶剤またはアルカリ溶剤などを使用しないため、廃水、固体廃棄物など生態学的環境に影響がなく、本発明に係る製造方法は生産コストの低減と、地球にやさしい環境保護の効果がある。
【0007】
一種の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法であって、薄膜の表面に剥離層を吹き付け塗装、塗布または印刷して形成する。前記剥離層に空白部をあらかじめに残して置き、剥離層と空白部上に接着層をメッキ加工することにより、金属メッキ層によって、剥離層と空白部を被せる。この金属メッキ層上に接着層を吹き付け塗装、塗布または印刷して形成する。続いて、接着層上に基層を貼り付けるか、または金属メッキ層上に接着層を有する基層を貼り付ける。最後に、基層と接着層を剥がし、接着層によって空白部以外の余分な金属メッキ層と剥離層を同時に剥がして、特定図案、線形、文字、符号または数字の金属メッキ層を残す。さらに、金属メッキ層を有する薄膜は、無線周波数識別(Radio Frequency Identification, RFID)システムその他無線伝送のアンテナあるいは電気導通製品に利用できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明を利用すれば、金属メッキ層の洗い落としに酸性溶剤またはアルカリ溶剤などを使用しないため、廃水、固体廃棄物など生態学的環境に影響がなく、本発明に係る製造方法は生産コストの低減と、地球にやさしい環境保護の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る金属層を有する転写膜の製造方法のフロー図である。
【図2】本発明に係る金属層を有する転写膜もう一つの実施例の製造方法のフロー図である。
【図3】本発明に係る薄膜表面に、剥離層が実施された上面図である。
【図4】本発明に係る薄膜表面に、剥離層が実施された断面図である。
【図5】本発明に係る剥離層の表面の被覆金属メッキ層の上面図である。
【図6】本発明に係る剥離層の表面の被覆金属メッキ層の断面図である。
【図7】本発明に係る金属メッキ層の表面に設けられた接着層の上面図である。
【図8】本発明に係る金属メッキ層の表面に設けられた接着層の断面図である。
【図9】本発明に係る接着層の上に基層を貼り付けた上面図である。
【図10】本発明に係る接着層の上に基層を貼り付けた断面図である。
【図11】本発明に係る基層の剥がし操作の上面図である。
【図12】本発明に係る基層の剥がし操作の断面図である。
【図13】本発明に係る金属層を有する転写膜の態様図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1と図2に、本発明に係る金属メッキ層を有する薄膜の製造方法の一実施例を示す。以下の主なステップを含む。
【0011】
<イ>、図3と図4に示すように、印刷剥離層のコートステップは、薄膜1の表面に吹き付け塗装、塗布または印刷により、剥離層2をコートし、この剥離層2に特定図案、線形、文字、符号または数字の空白部21をあらかじめに残す。そのうち、薄膜1は熱硬化樹脂重合体および/または熱可塑性樹脂重合体の高分子化学反応からなる薄膜、あるいはセンサー薄膜(たとえば、PU、UPとPS等と、その他高分子重合体)を使用する。剥離層2は親水性または親油性、かつ剥離特性を有する透明または有色樹脂層であり、材質はポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol)、ポリビニルアセテート(Polyvinyl acetate)等などを使用する。
【0012】
<ロ>、図5と図6に示すように、金属メッキ層のコートは、剥離層2の表面に1枚の金属メッキ層3をメッキ加工し、この金属メッキ層3を剥離層2と空白部21に被せる。そのうち、金属メッキ層3のコートは、電気メッキ(electroplating)、スパッタリング(spattering)、蒸着(Evaporation)、その他金属イオンを剥離層2と空白部21の表面にコートできるいずれの方式であっても良い。
【0013】
<ハ>、図7と図8に示すように、接着層のコートは、金属メッキ層3上に接着層4を吹き付け塗装、塗布または印刷し、接着層4を金属メッキ層3の表面に被せるか、もしくは図9と図10に示すように、この金属メッキ層3上に接着層4を有する基層5を貼り付け、接着層4と基層5をこの金属メッキ層3に被せる。
【0014】
<ニ>、引き続き、図9と図10に示すように、前記接着層4上に基層5を貼り付け、この基層5は紙部材または高分子重合体あるいは有機化合物であっても良い。
【0015】
<ホ>、図11と図12に示すように、基層5と接着層4を剥がす。最後に、この基層5を剥がし、前記接着層4によって、空白部21以外の余分な金属メッキ層3および剥離層2を剥がして、図13に示すように、薄膜1の表面に特定図案、線形、文字、符号または数字の金属メッキ層31aだけを残す。この薄膜1は無線周波数識別(Radio Frequency Identification, RFID)システムまたはその他無線伝送のアンテナ及び導電あるいは薄膜回路板など、その他製品に応用できる。
【0016】
本発明に係る金属メッキ層を有する薄膜の製造方法によれば、薄膜1上に吹き付け塗装、塗布または印刷された剥離層2は空白部21を有するため、この剥離層2と空白部21に金属メッキ層3をコートすることによって、この金属メッキ層3は空白部21において、薄膜1と緊密に結合し、剥離層2にある部分が簡単に剥がされるため、最後の基層5の剥がしステップは、接着層4によって、空白部21以外の余分な金属メッキ層3と剥離層2を一緒に剥がし、薄膜1の表面に特定図案、線形、文字、符号または数字の金属メッキ層31aだけを残すことができる。前記説明から、本発明の製造方法は酸性溶剤、アルカリ溶剤その他化学溶剤による金属メッキ層3のエッチングをなくして、毒性溶剤の発生を防止でき、廃水処理などの設備による清浄化が不要なため、生産コストの低減と環境保護の効果がある。
【符号の説明】
【0017】
1 薄膜
2 剥離層
21 空白部
3 金属メッキ層
31a 金属メッキ層
4 接着層
5 基層
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法に係り、特に一種の製造プロセスに化学薬剤エッチングによらない金属層を有する薄膜の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の金属転写膜または金属薄膜は無線周波数識別(Radio Frequency Identification, RFID)システムその他無電伝送技術によるアンテナまたは薄膜回路板などの製品によく使用されている。これらは薄膜の表面にスパッタリング、蒸着または電気メッキ方式により、特殊形状の金属層を形成した後に、RFIDチップその他無線伝送チップを前記金属層の端子に電気接続することにより、RFID信号その他無線信号を検出できる。公知技術の金属転写膜の製造方法は、薄膜の表面に電気メッキ加工することにより、1枚の金属メッキ層を被せた上、酸性溶剤、アルカリ溶剤その他化学溶剤によって余分な金属メッキ層を洗い落とす。そのため、生産プロセスにおいて多くの有害な重金属液体または廃棄の化学溶剤が発生する。その重金属液体と化学溶剤は、特殊設備を用いて清浄化処理してから、河川に放流する必要があり、金属転写膜製品の製造コストの低減が難しい。一方、清浄化をしないまま排出すると、環境に大きいダメージを与える恐れがある。このことから、公知技術の金属転写膜または金属薄膜の生産方法に、大きな欠点が残されていることが分かる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
印刷剥離層のコートステップと、金属メッキ層のコートステップと、接着層のコート(または接着層を有する基層を貼り付ける)ステップと、基層の貼り付けステップと、余分な金属メッキ層と接着層を剥がすステップとを含む製造方法によって、化学薬剤によるエッチングを使用せずに、薄膜の表面に特定図案、線形、文字、符号または数字の金属メッキ層を形成でき、生産コストの低減と、環境保護の目的を実現できる、一種の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法を提供することを本発明の主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記目的を達成するため、本発明に係る金属メッキ層を有する薄膜の製造方法は、以下のステップを含む。
【0005】
<イ>薄膜の表面に剥離層を吹き付け塗装、塗布または印刷によってコートし、この剥離層に特定図案、線形、文字、符号または数字の空白部をあらかじめに残す、印刷剥離層のコートステップと、<ロ>前記剥離層の表面に金属メッキ層をメッキ加工して形成し、金属メッキ層によって、剥離層と空白部を被せる、金属メッキ層のコートステップと、<ハ>前記金属メッキ層の上部に、接着層を吹き付け塗装、塗布または印刷し、接着層をこの金属メッキ層に被せる、接着層を被せるステップと、<ニ>前記接着層の上部に基層を貼り付ける、基層の貼り付けステップと、<ホ>最後に、前記基層を剥がし、接着層によって、空白部以外の余分な金属メッキ層と剥離層を同時に剥がし、薄膜の表面に特定形状または線形だけを残す、基層と接着層の剥がしステップとを含む。
【0006】
本発明の前記した金属メッキ層を有する薄膜の製造方法は、薄膜上に吹き付け塗装、塗布または印刷された剥離層に空白部を有するため、剥離層と空白部に金属メッキ層を被せた後に、金属メッキ層は空白部において、薄膜と緊密に結合する一方、金属メッキ層は剥離層の部分を簡単に剥がすことができ、最後に基層を剥がすときに、接着層によって空白部以外の余分な金属メッキ層と剥離層を同時に剥がせる。このため、薄膜の表面に特定形状または線形の金属メッキ層を残すことができる。金属メッキ層の洗い落としに酸性溶剤またはアルカリ溶剤などを使用しないため、廃水、固体廃棄物など生態学的環境に影響がなく、本発明に係る製造方法は生産コストの低減と、地球にやさしい環境保護の効果がある。
【0007】
一種の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法であって、薄膜の表面に剥離層を吹き付け塗装、塗布または印刷して形成する。前記剥離層に空白部をあらかじめに残して置き、剥離層と空白部上に接着層をメッキ加工することにより、金属メッキ層によって、剥離層と空白部を被せる。この金属メッキ層上に接着層を吹き付け塗装、塗布または印刷して形成する。続いて、接着層上に基層を貼り付けるか、または金属メッキ層上に接着層を有する基層を貼り付ける。最後に、基層と接着層を剥がし、接着層によって空白部以外の余分な金属メッキ層と剥離層を同時に剥がして、特定図案、線形、文字、符号または数字の金属メッキ層を残す。さらに、金属メッキ層を有する薄膜は、無線周波数識別(Radio Frequency Identification, RFID)システムその他無線伝送のアンテナあるいは電気導通製品に利用できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明を利用すれば、金属メッキ層の洗い落としに酸性溶剤またはアルカリ溶剤などを使用しないため、廃水、固体廃棄物など生態学的環境に影響がなく、本発明に係る製造方法は生産コストの低減と、地球にやさしい環境保護の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る金属層を有する転写膜の製造方法のフロー図である。
【図2】本発明に係る金属層を有する転写膜もう一つの実施例の製造方法のフロー図である。
【図3】本発明に係る薄膜表面に、剥離層が実施された上面図である。
【図4】本発明に係る薄膜表面に、剥離層が実施された断面図である。
【図5】本発明に係る剥離層の表面の被覆金属メッキ層の上面図である。
【図6】本発明に係る剥離層の表面の被覆金属メッキ層の断面図である。
【図7】本発明に係る金属メッキ層の表面に設けられた接着層の上面図である。
【図8】本発明に係る金属メッキ層の表面に設けられた接着層の断面図である。
【図9】本発明に係る接着層の上に基層を貼り付けた上面図である。
【図10】本発明に係る接着層の上に基層を貼り付けた断面図である。
【図11】本発明に係る基層の剥がし操作の上面図である。
【図12】本発明に係る基層の剥がし操作の断面図である。
【図13】本発明に係る金属層を有する転写膜の態様図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1と図2に、本発明に係る金属メッキ層を有する薄膜の製造方法の一実施例を示す。以下の主なステップを含む。
【0011】
<イ>、図3と図4に示すように、印刷剥離層のコートステップは、薄膜1の表面に吹き付け塗装、塗布または印刷により、剥離層2をコートし、この剥離層2に特定図案、線形、文字、符号または数字の空白部21をあらかじめに残す。そのうち、薄膜1は熱硬化樹脂重合体および/または熱可塑性樹脂重合体の高分子化学反応からなる薄膜、あるいはセンサー薄膜(たとえば、PU、UPとPS等と、その他高分子重合体)を使用する。剥離層2は親水性または親油性、かつ剥離特性を有する透明または有色樹脂層であり、材質はポリビニルアルコール(Polyvinyl alcohol)、ポリビニルアセテート(Polyvinyl acetate)等などを使用する。
【0012】
<ロ>、図5と図6に示すように、金属メッキ層のコートは、剥離層2の表面に1枚の金属メッキ層3をメッキ加工し、この金属メッキ層3を剥離層2と空白部21に被せる。そのうち、金属メッキ層3のコートは、電気メッキ(electroplating)、スパッタリング(spattering)、蒸着(Evaporation)、その他金属イオンを剥離層2と空白部21の表面にコートできるいずれの方式であっても良い。
【0013】
<ハ>、図7と図8に示すように、接着層のコートは、金属メッキ層3上に接着層4を吹き付け塗装、塗布または印刷し、接着層4を金属メッキ層3の表面に被せるか、もしくは図9と図10に示すように、この金属メッキ層3上に接着層4を有する基層5を貼り付け、接着層4と基層5をこの金属メッキ層3に被せる。
【0014】
<ニ>、引き続き、図9と図10に示すように、前記接着層4上に基層5を貼り付け、この基層5は紙部材または高分子重合体あるいは有機化合物であっても良い。
【0015】
<ホ>、図11と図12に示すように、基層5と接着層4を剥がす。最後に、この基層5を剥がし、前記接着層4によって、空白部21以外の余分な金属メッキ層3および剥離層2を剥がして、図13に示すように、薄膜1の表面に特定図案、線形、文字、符号または数字の金属メッキ層31aだけを残す。この薄膜1は無線周波数識別(Radio Frequency Identification, RFID)システムまたはその他無線伝送のアンテナ及び導電あるいは薄膜回路板など、その他製品に応用できる。
【0016】
本発明に係る金属メッキ層を有する薄膜の製造方法によれば、薄膜1上に吹き付け塗装、塗布または印刷された剥離層2は空白部21を有するため、この剥離層2と空白部21に金属メッキ層3をコートすることによって、この金属メッキ層3は空白部21において、薄膜1と緊密に結合し、剥離層2にある部分が簡単に剥がされるため、最後の基層5の剥がしステップは、接着層4によって、空白部21以外の余分な金属メッキ層3と剥離層2を一緒に剥がし、薄膜1の表面に特定図案、線形、文字、符号または数字の金属メッキ層31aだけを残すことができる。前記説明から、本発明の製造方法は酸性溶剤、アルカリ溶剤その他化学溶剤による金属メッキ層3のエッチングをなくして、毒性溶剤の発生を防止でき、廃水処理などの設備による清浄化が不要なため、生産コストの低減と環境保護の効果がある。
【符号の説明】
【0017】
1 薄膜
2 剥離層
21 空白部
3 金属メッキ層
31a 金属メッキ層
4 接着層
5 基層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属メッキ層を有する薄膜の製造方法であって、
<イ>薄膜の表面に剥離層を吹き付け塗装、塗布または印刷によってコートし、前記剥離層に特定図案、線形、文字、符号または数字の空白部をあらかじめに残す、印刷剥離層のコートステップと、
<ロ>前記剥離層の表面に金属メッキ層をメッキ加工して形成し、金属メッキ層によって、前記剥離層と前記空白部を被せる、金属メッキ層のコートステップと、
<ハ>前記金属メッキ層上に接着層を吹き付け塗装、塗布または印刷によって形成し、前記接着層を前記金属メッキ層に被せる、接着層のコートステップと、
<ニ>前記接着層の上部に基層を貼り付ける、基層の貼り付けステップと、
<ホ>最後に、前記基層を剥がし、前記接着層によって、前記空白部以外の余分な前記金属メッキ層と前記剥離層を同時に剥がし、前記薄膜の表面に特定形状または線形だけを残す、基層と接着層の剥がしステップとを含むことを特徴とする、金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項2】
前記薄膜は熱硬化樹脂重合体または熱可塑性樹脂重合体の高分子化学反応部材からなることを特徴とする、請求項1記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項3】
前記薄膜はフィルムまたはセンサーフィルムであることを特徴とする、請求項1記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項4】
前記剥離層は、親水性または親油性、かつ剥離特性を有する透明または有色の樹脂層であることを特徴とする、請求項1記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項5】
前記金属メッキ層のコート方法は、電気メッキ(electroplating)、スパッタリング(spattering)、蒸着(Evaporation)によって、薄膜の表面に金属メッキ層をコートすることを特徴とする、請求項1記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項6】
金属メッキ層を有する薄膜の製造方法であって、
<イ>薄膜の表面に剥離層を吹き付け塗装、塗布または印刷によってコートし、前記剥離層に特定図案、線形、文字、符号または数字の空白部をあらかじめに残す、印刷剥離層のコートステップと、
<ロ>前記剥離層の表面に1枚の金属メッキ層をメッキ加工して形成し、金属メッキ層によって、前記剥離層と前記空白部を被せる、金属メッキ層のコートステップと、
<ハ>前記金属メッキ層上に接着層を有する基層を貼り付け、前記接着層と前記基層によって、前記接着層と前記基層を前記金属メッキ層に被せる、接着層を有する前記基層の貼り付けステップと、
<ニ>最後に、前記基層を剥がし、前記接着層によって、前記空白部以外の余分な前記金属メッキ層と前記剥離層を同時に剥がし、前記薄膜の表面に特定形状または線形だけを残す、基層と接着層の剥がしステップとを含むことを特徴とする、金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項7】
前記薄膜は熱硬化樹脂重合体または熱可塑性樹脂重合体の高分子化学反応部材からなることを特徴とする、請求項6記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項8】
前記薄膜はフィルムまたはセンサーフィルムであることを特徴とする、請求項7記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項9】
前記剥離層は、親水性または親油性、かつ剥離特性を有する透明または有色の樹脂層であることを特徴とする、請求項6記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項10】
前記金属メッキ層のコート方法は、電気メッキ(electroplating)、スパッタリング(spattering)、蒸着(Evaporation)によって、薄膜の表面に金属メッキ層をコートすることを特徴とする、請求項6記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項1】
金属メッキ層を有する薄膜の製造方法であって、
<イ>薄膜の表面に剥離層を吹き付け塗装、塗布または印刷によってコートし、前記剥離層に特定図案、線形、文字、符号または数字の空白部をあらかじめに残す、印刷剥離層のコートステップと、
<ロ>前記剥離層の表面に金属メッキ層をメッキ加工して形成し、金属メッキ層によって、前記剥離層と前記空白部を被せる、金属メッキ層のコートステップと、
<ハ>前記金属メッキ層上に接着層を吹き付け塗装、塗布または印刷によって形成し、前記接着層を前記金属メッキ層に被せる、接着層のコートステップと、
<ニ>前記接着層の上部に基層を貼り付ける、基層の貼り付けステップと、
<ホ>最後に、前記基層を剥がし、前記接着層によって、前記空白部以外の余分な前記金属メッキ層と前記剥離層を同時に剥がし、前記薄膜の表面に特定形状または線形だけを残す、基層と接着層の剥がしステップとを含むことを特徴とする、金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項2】
前記薄膜は熱硬化樹脂重合体または熱可塑性樹脂重合体の高分子化学反応部材からなることを特徴とする、請求項1記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項3】
前記薄膜はフィルムまたはセンサーフィルムであることを特徴とする、請求項1記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項4】
前記剥離層は、親水性または親油性、かつ剥離特性を有する透明または有色の樹脂層であることを特徴とする、請求項1記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項5】
前記金属メッキ層のコート方法は、電気メッキ(electroplating)、スパッタリング(spattering)、蒸着(Evaporation)によって、薄膜の表面に金属メッキ層をコートすることを特徴とする、請求項1記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項6】
金属メッキ層を有する薄膜の製造方法であって、
<イ>薄膜の表面に剥離層を吹き付け塗装、塗布または印刷によってコートし、前記剥離層に特定図案、線形、文字、符号または数字の空白部をあらかじめに残す、印刷剥離層のコートステップと、
<ロ>前記剥離層の表面に1枚の金属メッキ層をメッキ加工して形成し、金属メッキ層によって、前記剥離層と前記空白部を被せる、金属メッキ層のコートステップと、
<ハ>前記金属メッキ層上に接着層を有する基層を貼り付け、前記接着層と前記基層によって、前記接着層と前記基層を前記金属メッキ層に被せる、接着層を有する前記基層の貼り付けステップと、
<ニ>最後に、前記基層を剥がし、前記接着層によって、前記空白部以外の余分な前記金属メッキ層と前記剥離層を同時に剥がし、前記薄膜の表面に特定形状または線形だけを残す、基層と接着層の剥がしステップとを含むことを特徴とする、金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項7】
前記薄膜は熱硬化樹脂重合体または熱可塑性樹脂重合体の高分子化学反応部材からなることを特徴とする、請求項6記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項8】
前記薄膜はフィルムまたはセンサーフィルムであることを特徴とする、請求項7記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項9】
前記剥離層は、親水性または親油性、かつ剥離特性を有する透明または有色の樹脂層であることを特徴とする、請求項6記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【請求項10】
前記金属メッキ層のコート方法は、電気メッキ(electroplating)、スパッタリング(spattering)、蒸着(Evaporation)によって、薄膜の表面に金属メッキ層をコートすることを特徴とする、請求項6記載の金属メッキ層を有する薄膜の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2011−47015(P2011−47015A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−197759(P2009−197759)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(509240790)
【出願人】(509240789)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(509240790)
【出願人】(509240789)
【Fターム(参考)】
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