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金属メッキ組成物
説明

金属メッキ組成物

【課題】改善されたレベリング性能および改善された均一電着性を有する金属メッキ組成物が必要とされている。
【解決手段】基体上に金属をメッキするための金属メッキ組成物が開示される。金属メッキ組成物は、金属メッキ組成物のレベリングおよび均一電着性に影響を及ぼす化合物を含む。基体上に金属を堆積させる方法も開示される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属メッキ組成物に関する。さらに詳細には、本発明は、金属メッキ堆積物のレベリング性能および均一電着性(throwing power)に影響を及ぼす化合物を含有する金属メッキ組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
金属メッキは、メッキ組成物中複数の成分を含む複雑なプロセスである。金属塩に加えて、他の成分は、溶液のイオン伝導率を増大させ、メッキ組成物のpHを調節し、輝度、延性、および金属堆積物の均一なメッキ分布を改善し、均一電着性を増大させるための添加剤を含む。かかる添加剤は、無機酸、ハロゲン、pH調節剤、界面活性剤、光沢剤、担体およびレベラーを含み得る。
【0003】
例えば、表面並びに多数の小さなスルーホールおよびブラインドバイアを有するプリント配線板の金属化においては、基体上の金属の均一な分布が必要である。金属の非常に薄い層しかこれらのスルーホールおよびバイアにおいて堆積していなければ、この層は、熱または機械的応力下(例えばはんだづけの過程中)に裂け、従って電流の流れが遮断され得る。このようにして損傷を受けたプリント配線板は商業的使用に許容されない。例えば、0.25mm以下などのますます小さなホール直径を有するプリント配線板が製造されているので、スルーホール中に金属の均一に分布した層を電気メッキすることはさらに困難になる。金属層厚さが、多くのプリント配線板において、特に小さな直径を有するホールにおいて満足することができないことが観察されている。均一な厚さの、熱的信頼性が高い光輝金属層を達成することは、多くのプリント配線板設計にとって簡単なことではない。
【0004】
レベラーをメッキ浴に添加することにより不均一なメッキの問題に対処するために多くのメッキ処方は化学溶液を使用する。様々な性能を有する様々な化合物が使用されてきた。銅メッキ浴において使用されるレベラーの一種の例は、米国特許第6,425,996号において開示されているようなエピハロヒドリン、ジハロヒドリンまたは1−ハロゲン−2,3−プロパンジオールおよびポリアミドアミンから形成される変換生成物である。レベラーの別の例は、日本特許の特開昭63−52120号において開示されているものである。これらのレベラーは、エトキシル化ジカルボン酸およびエトキシル化ジアミンである。
【特許文献1】米国特許第6,425,996号明細書
【特許文献2】特開昭63−52120号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これらの2つの特許において開示されている化合物は許容することができるレベリング性能を有するとされるが、改善されたレベリング性能および改善された均一電着性を有する金属メッキ組成物が依然として必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一つの態様において、組成物は、1以上の金属イオン源および下記式を有する1以上の化合物を含む:
−A−R−A−[C(O)−R−C(O)−A−R−A]−R (I)
(式中、Aは−NH−;または−NH−R−であり;
は、ランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−Hであり、ここで、
およびR10は同一であるか又は異なり、かつ−H、−CH、または−CHCHであり、および、
pは1から50の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−H;または−C(O)−R−C(O)OHであり;
は、−(CH−NH−R−(CH−;−(CH−NH−(CH−;−(CH−(OC)−O−(CH−;または−(CH−であり、および、
rは1から8の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−であり;
は−(CH−であり、ここでqは1から8の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCH10O)−であり;および、
nは1から10の整数である)。
かかる化合物は金属メッキ組成物の性能、例えば、レベリングおよび均一電着性を改善する。
【0007】
もう一つ別の態様において、方法は、1以上の金属イオン源および下記式を有する1以上の化合物を含む組成物を提供し:
−A−R−A−[C(O)−R−C(O)−A−R−A]−R (I)
(式中、Aは−NH−;または−NH−R−であり;
は、ランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−Hであり、ここで、
およびR10は同一であるか又は異なり、かつ−H、−CH、または−CHCHであり、および、
pは1から50の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−H;または−C(O)−R−C(O)−OHであり;
は、−(CH−NH−R−(CH−;−(CH−NH−(CH−;−(CH−(OC)−O−(CH−;または−(CH−であり、および、
rは1から8の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−であり;
は−(CH−あり、ここでqは1から8の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCH10O)−であり;およびnは1から10の整数である);
基体を前記組成物と接触させ;および、前記基体を金属でメッキすることを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
金属メッキ組成物を金属メッキが行われる任意の産業において使用することができる。例えば、金属メッキ組成物は、電気装置、例えば、プリント配線板、一般に、スルーホール、バイア、集積回路、電気接触面およびコネクター、電解箔、マイクロチップ用途のシリコンウェハー、半導体および半導体パッケージング、リードフレーム、光電子デバイス、光電子パッケージング、太陽電池パネルおよびはんだバンプの製造において使用することができる。金属メッキ組成物は、装飾用品、例えば、宝飾品類、建具金物、自動車部品および衛生用途の金属メッキにも使用することができる。
【0009】
本明細書全体にわたって使用される場合に、以下の略号は、文脈が他を意味しない限り、以下の意味を有する:℃=摂氏度;g=グラム;mg=ミリグラム;L=リットル;ml=ミリリットル;dm=デシメートル;A=アンペア;mm=ミリメートル;cm=センチメートル;ppb=10億分の1部;ppm=100万分の1部;mil=0.001インチ;2.54cm=1インチ;wt%=重量パーセント;NMR=核磁気共鳴分光分析;およびIR=赤外分光分析。「均一電着性」という用語は、表面でメッキされた金属の厚さと比較した、スルーホールの中心においてメッキされた金属の厚さの比を意味する。「ランダム」という用語は、2以上の異なる化学基が所定の順序で化合物中で配列されていないことを意味する。「交互」という用語は、2以上の異なる化学基が化合物中で連続して配列されていることを意味する。「ブロック」という用語は、一つの異なる化学基が化合物中に少なくとも2回連続して存在することを意味する。
【0010】
全てのパーセンテージは特に他に注記しない限り重量パーセントである。全ての数値範囲は両端を含み、かかる数値範囲が合計して100%までに制限されるのが論理的である以外は、任意の順序で組み合わせ可能である。
【0011】
金属メッキ組成物は、下記式(I)を有する1以上の化合物を含む:
−A−R−A−[C(O)−R−C(O)−A−R−A]−R (I)
(式中、Aは−NH−;または−NH−R−であり;
は、ランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−Hであり、ここで、
およびR10は同一であるかまたは異なり、かつ−H、−CH、または−CHCHであり、および、
pは1から50の整数または例えば5〜25の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−H;または−C(O)−R−C(O)OHであり;
は、−(CH−NH−R−(CH−;−(CH−NH−(CH−;−(CH−(OC)−O−(CH−;または−(CH−であり、および、
rは1から8の整数または例えば2〜6の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−であり;
は−(CH−であり、ここでqは1から8の整数または例えば2〜4の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCH10O)−であり;
nは1から10の整数または例えば2〜5の整数である)。
【0012】
かかる化合物は、当技術分野および文献において公知の従来法を用いて調製することができる。出発物質は、これに限定されないが、ジアミン類、トリアミン類、ジカルボン酸類およびアルキレンオキシド類を包含する。1以上のジアミンまたはトリアミンを1以上のジカルボン酸と通常の縮重合反応により反応させることができる。
【0013】
公知調製法を用いるかまたは若干の実験と共に適用して、ポリアミド、オリゴミドおよびアミドの混合物として記載されうる低分子量縮合ポリアミドを得ることができる。この手順は、低分子量の可溶性物質を供給し、アミン反応物質を過剰かつ1当量のカルボン酸に対して2モル当量以下の割合までで使用する。結果として得られるアミドを次に1以上のアルキレンオキシドとの第二の縮合反応において反応させて、ポリアミド基質混合物の最終アルコキシル化またはポリアルコキシル化生成物を得る。
【0014】
ポリアミドのアルコキシル化は、通常、ポリアミドを閉鎖容器中、過剰のアルキレンオキシド中で80〜120℃で加熱することにより行われる。アルキレンオキシドは、2〜4個の炭素原子を有する。典型的には、気体状エチレンオキシドおよび液体状プロピレンオキシドが使用される。アルキレンオキシドは商業的に入手可能である。
【0015】
アミドを調製するために使用することができるジアミンは、これに限定されないが、下記式(II)を有する化合物を包含する:
N−R−NH (II)
は−(CH−A−(CH−;−(CH−(OC)−O−(CH−;または−(CH−であり;および、
rは1〜8の整数であり;
アルキレン基は置換されていても、置換されていなくてもよい。置換は1〜4個の炭素原子のアルキレン基、典型的には−CH、CH−CH、さらに典型的には−CHを包含する。かかる化合物の例は、これに限定されないが、ヘキサメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、2−メチルヘキサメチレンジアミン、3−メチルヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、2,2−ジメチルペンタメチレンジアミン、5−メチルノナンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−および2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンおよび2,2,7,7−テトラメチルオクタメチレンジアミンを包含する。
【0016】
ポリアミドを調製するために使用することができるトリアミンは、これに限定されないが、1,8−ジアミノ−4−(アミノメチル)−オクタン、1,6,11−ウンデカントリアミン、1,6−ジアミノ−3−(アミノメチル)−ヘキサンおよびビス(ヘキサメチレン)ジアミンを包含する。
【0017】
ポリアミドを調製するために使用することができるジカルボン酸は、これに限定されないが、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、マロン酸、スベリン酸、ピメリン酸およびグルタル酸を包含する。
【0018】
ポリアミドと反応させるために使用することができるアルキレンオキシドは、これに限定されないが、エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよび1,2−ブチレンオキシドを包含する。
【0019】
式(I)の化合物は、金属メッキ組成物中、0.001g/L〜5g/L、または例えば0.01g/L〜1g/Lの量で含められる。
【0020】
1以上の金属イオン源が金属をメッキするための金属メッキ組成物中に含められる。1以上の金属イオン源は、これに限定されないが、銅、スズ、ニッケル、金、銀、パラジウム、白金およびインジウムを包含する金属イオンを提供する。合金は、これに限定されないが、前記金属の二元および三元合金を包含する。典型的には、銅、スズ、ニッケル、金、銀またはインジウムから選択される金属が、金属メッキ組成物によりメッキされる。さらに典型的には、銅、スズ、銀またはインジウムから選択される金属がメッキされる。最も典型的には、銅がメッキされる。
【0021】
金属メッキ組成物において使用することができる銅塩は、これに限定されないが、1以上のハロゲン化銅、硫酸銅、アルカンスルホン酸銅、アルカノールスルホン酸銅およびクエン酸銅を包含する。典型的には、硫酸銅、アルカノールスルホン酸銅またはその混合物がメッキ組成物において使用される。
【0022】
金属メッキ組成物において使用することができるスズ塩は、これに限定されないが、1以上の硫酸スズ、ハロゲン化スズ、アルカンスルホン酸スズ、例えば、メタンスルホン酸スズ、エタンスルホン酸スズ、およびプロパンスルホン酸スズ、アリールスルホン酸スズ、例えば、フェニルスルホン酸スズおよびトルエンスルホン酸スズ、およびアルカノールスルホン酸スズを包含する。典型的には、硫酸スズまたはアルカンスルホン酸スズがメッキ組成物において使用される。
【0023】
金属メッキ組成物において使用することができる金塩は、これに限定されないが、1以上の三塩化金、三臭化金、シアン化金、塩化金カリウム、シアン化金カリウム、塩化金ナトリウムおよびシアン化金ナトリウムを包含する。
【0024】
金属メッキ組成物において使用することができる銀塩は、これに限定されないが、1以上の硝酸銀、塩化銀、酢酸銀および臭素酸銀を包含する。典型的には、硝酸銀がメッキ組成物において使用される。
【0025】
金属メッキ組成物において使用することができるニッケル塩は、これに限定されないが、1以上の塩化ニッケル、酢酸ニッケル、硫酸アンモニウムニッケル、および硫酸ニッケルを包含する。
【0026】
金属メッキ組成物において使用することができるパラジウム塩は、これに限定されないが、1以上の塩化パラジウム、硝酸パラジウム、塩化パラジウムカリウムおよび塩化パラジウムカリウムを包含する。
【0027】
使用することができる白金塩は、これに限定されないが、1以上の四塩化白金、硫酸白金およびクロロ白金酸ナトリウムを包含する。
【0028】
使用することができるインジウム塩は、これに限定されないが、1以上のアルカンスルホン酸および芳香族スルホン酸のインジウム塩、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ブタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸およびトルエンスルホン酸のインジウム塩、スルファミン酸の塩、硫酸塩、インジウムの塩化物および臭化物塩、硝酸塩、水酸化物塩、酸化インジウム、フルオロホウ酸塩、カルボン酸のインジウム塩、例えば、クエン酸、アセト酢酸、グリオキシル酸、ピルビン酸、グリコール酸、マロン酸、ヒドロキサミン酸、イミノ二酢酸、サリチル酸、グリセリン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酪酸のインジウム塩、アミノ酸のインジウム塩、例えば、アルギニン、アスパラギン酸、アスパラギン、グルタミン酸、グリシン、グルタミン、ロイシン、リシン、トレオニン、イソロイシン、およびバリンのインジウム塩を包含する。
【0029】
金属メッキ組成物中に含めることができる更なる金属は、これに限定されないが、ビスマス、コバルト、クロムおよび亜鉛の1以上を包含する。かかる金属は、合金として前記金属の1以上とともに含まれ得る。ビスマスイオン源は、これに限定されないが、クエン酸アンモニウムビスマスおよびリン酸ビスマスの1以上を包含する。コバルトイオン源は、これに限定されないが、硫酸アンモニウムコバルト、酢酸コバルト、硫酸コバルトおよび塩化コバルトの1以上を包含する。クロムイオン源は、これに限定されないが、酢酸クロム、硝酸クロムおよび臭化クロムの1以上を包含する。亜鉛イオン源は、これに限定されないが、臭素酸亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛および硫酸亜鉛の1以上を包含する。
【0030】
金属メッキ組成物からメッキすることができる二元合金は、これに限定されないが、スズと銅、スズとビスマス、金と銀、インジウムとビスマス、インジウムと亜鉛、ならびに金とコバルトの合金を包含する。典型的には、スズと銅の合金がメッキされる。
【0031】
金属メッキ組成物からメッキすることができる三元合金は、これに限定されないが、スズ、銀および銅、ならびに金、銀および銅の合金を包含する。
【0032】
一般に、金属塩は、金属イオンが0.01g/L〜200g/L、または例えば0.5g/L〜150g/L、または例えば1g/L〜100g/L、または例えば5g/L〜50g/Lの濃度範囲になるようにメッキ組成物中に含められる。典型的には、金属塩は、金属イオン濃度が0.01〜100g/L、さらに典型的には0.1g/L〜60g/Lの範囲になるような量で含められる。
【0033】
アミドおよび金属イオン源に加えて、金属メッキ組成物は、1以上の通常の希釈剤を含み得る。典型的には、金属メッキ組成物は水性である。しかしながら、通常の有機希釈剤を必要に応じて使用してもよい。任意の通常のメッキ組成物添加剤も含めることができる。かかる添加剤は、これに限定されないが、光沢剤、抑制剤(suppressor)、界面活性剤、無機酸、有機酸、光沢剤分解阻害化合物、アルカリ金属塩、およびpH調節化合物の1以上を包含する。追加の添加剤を金属メッキ組成物中に含めて、特定の基体の金属メッキ性能を調節することができる。このような追加の添加剤は、これに限定されないが、均一電着性に影響を及ぼす他のレベラーおよび化合物を包含することができる。
【0034】
光沢剤は、これに限定されないが、3−メルカプト−プロピルスルホン酸ナトリウム塩、2−メルカプト−エタンスルホン酸ナトリウム塩、ビススルホプロピルジスルフィド(BSDS)、N,N−ジメチルジチオカルバミン酸(3−スルホプロピル)エステルナトリウム塩(DPS)、(O−エチルジチオカルボナト)−S−(3−スルホプロピル)−エステルカリウム塩(OPX)、3−[(アミノ−イミノメチル)−チオ]−1−プロパンスルホン酸(UPS)、3−(2−ベンズチアゾリルチオ)−1−プロパンスルホン酸ナトリウム塩(ZPS)、ビススルホプロピルジスルフィドのチオール(MPS)、硫黄化合物、例えば、3−(ベンズチアゾリル−2−チオ)−プロピルスルホン酸ナトリウム塩、3−メルカプトプロパン−1−スルホン酸ナトリウム塩、エチレンジチオジプロピルスルホン酸ナトリウム塩、ビス−(p−スルホフェニル)−ジスルフィド二ナトリウム塩、ビス(ω−スルホブチル)−ジスルフィド二ナトリウム塩、ビス−(ω−スルホヒドロキシプロピル)−ジスルフィド二ナトリウム塩、ビス−(ω−スルホプロピル)−ジスルフィド二ナトリウム塩、ビス−(ω−スルホプロピル)−スルフィド二ナトリウム塩、メチル−(ω−スルホプロピル)−ジスルフィドナトリウム塩、メチル−(ω−スルホプロピル)−トリスルフィド二ナトリウム塩、O−エチル−ジチオ炭酸−S−(ω−スルホプロピル)−エステル、チオグリコール酸カリウム塩、チオリン酸−O−エチル−ビス(ω−スルホプロピル)−エステル二ナトリウム塩、およびチオリン酸−トリス(ω−スルホプロピル)−エステル三ナトリウム塩の1以上を包含する。
【0035】
光沢剤を金属メッキ組成物に通常の量で添加することができる。一般に、光沢剤は1ppbから1g/L、または例えば10ppb〜500ppmの量で添加される。
【0036】
抑制剤は、これに限定されないが、1以上の酸素含有高分子量化合物、例えば、カルボキシメチルセルロース、ノニルフェノールポリグリコールエーテル、オクタンジオールビス−(ポリアルキレングリコールエーテル)、オクタノールポリアルキレングリコールエーテル、オレイン酸ポリグリコールエステル、ポリエチレンプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルアルコール、ステアリン酸ポリグリコールエステル、およびステアリルアルコールポリグリコールエーテルを包含する。典型的には、ポリ(アルコキシル化)グリコールが使用される。このような抑制剤は、金属メッキ処方中、通常の量、例えば、0.01g/L〜10g/L、または例えば0.5g/L〜5g/Lで含めることができる。
【0037】
1以上の通常の界面活性剤を使用することができる。典型的には、界面活性剤は、これに限定されないが、非イオン性界面活性剤、例えば、アルキルフェノキシポリエトキシエタノールを包含する。複数のオキシエチレン基を含有する他の好適な界面活性剤も使用することができる。このような界面活性剤は、20〜7500の数の繰り返し単位を有するポリオキシエチレンポリマーの化合物を包含する。このような化合物は抑制剤として機能することもできる。ポリオキシエチレン(EO)およびポリオキシプロピレン(PO)のブロックおよびランダムコポリマーはどちらもポリマーの種類に含まれる。界面活性剤を、0.5g/L〜20g/L、例えば、5g/L〜10g/Lの通常の量で添加することができる。
【0038】
通常のレベラーは、これに限定されないが、1以上のアルキル化ポリオアルキレンイミンおよび有機スルホスルホネートを包含する。かかる化合物の例は、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジンチオン(HIT)、4−メルカプトピリジン、2−メルカプトチアゾリン、エチレンチオ尿素、チオ尿素、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジンチオン(HIT)およびアルキル化ポリアルキレンイミンを包含する。かかるレベラーは、通常の量で含められる。典型的には、かかるレベラーは、1ppb〜1g/L、または例えば、10ppb〜500ppmの量で含められる。
【0039】
1以上の無機酸および有機酸を金属メッキ組成物中に含めて、マトリックスの溶液伝導度を増大させ、さらにメッキ組成物のpHを調節することができる。無機酸は、これに限定されないが、硫酸、塩酸、硝酸およびリン酸を包含する。有機酸は、これに限定されないが、アルカンスルホン酸、例えば、メタンスルホン酸を包含する。酸は、メッキ組成物中に通常の量で含められる。
【0040】
メッキ組成物中に含めることができるアルカリ金属塩はこれに限定されないが、ハロゲンのナトリウムおよびカリウム塩、例えば、塩化物、フッ化物および臭化物を包含する。典型的には、塩化物が使用される。かかるアルカリ金属塩は通常の量で使用される。
【0041】
1以上の光沢剤分解阻害化合物をメッキ組成物中に含めることができる。光沢剤分解阻害化合物は、組成物の他の成分と混合可能であり、かつメッキ組成物中の光沢剤の分解を防止または少なくとも阻害する任意の化合物を包含する。典型的には、かかる化合物は、不溶性陽極を有する電気メッキ用金属メッキ浴中に含められる。かかる化合物は、これに限定されないが、アルデヒド、例えば、2,3,4−トリヒドロキシベンズアルデヒド、3−ヒドロキシベンズアルデヒド、3,4,5−トリヒドロキシベンズアルデヒド、2,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−メトキシシンナムアルデヒド、3,4,5−トリヒドロキシベンズアルデヒド一水和物、シリングアルデヒド、2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,4,5−トリヒドロキシベンズアルデヒド、3,5−ヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−カルボキシベンズアルデヒド、2−クロロ−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、および3−フランアルデヒドを包含する。他のアルデヒドは、これに限定されないが、ピリジンカルボキシアルデヒド、ベンズアルデヒド、ナフトアルデヒド、ビフェニルアルデヒド、アントラセンアルデヒド、フェナントラセンアルデヒド、および2−ホルミルフェノキシ酢酸を包含する。
【0042】
光沢剤分解阻害剤として機能し得るヒドロキシルアミンは、これに限定されないが、硫酸ヒドロキシルアミン、硝酸ヒドロキシルアミンおよび塩化ヒドロキシルアミンを包含する。典型的には、硫酸ヒドロキシルアミンまたは硝酸ヒドロキシルアミンが使用される。
【0043】
様々なアルコールを光沢剤分解阻害剤として使用することもできる。かかるアルコールは、これに限定されないが、アルキル、アルケニルおよびアルキニルアルコール(非分岐および分岐)、ならびに芳香族アルコール、非芳香族環状アルコールおよび複素環式アルコールを包含する。かかるアルコールは、クロチルアルコール、2−メチレン−1,3−プロパンジオール、3−ブテン−1−オール、および1,4−アンヒドロ−エリスリトールを包含する。他のアルコールは、ナフタレン誘導体、例えば、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、4,5−ジヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸二ナトリウム塩、6,7−ジヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸、6−ヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸、4−アミノ−5−ヒドロキシ−2,7−ナフタレンジスルホン酸一ナトリウム塩、1,5−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドラナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸二ナトリウム塩水和物、デカヒドロ−2−ナフトール、1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフトール、2−ナフタレンメタノール、1,6−ジヒドロキシナフタレン、6,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸半水和物、および4−ヒドロキシ−1−ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩を包含する。好ましい芳香族アルコールは、5−メトキシレゾルシノール、4−クロロレゾルシノール、2−ニトロレゾルシノール、2−アリルフェノール、1,2,4−ベンゼントリオール、イソオイゲノール、α,α,α−トリフルオロ−m−クレゾール、4−tert−ブチルカテコール、3−ヒドロキシ−1−ベンジルアルコール、4−ヒドロキシベンジルアルコール、フロログルシノール二水和物および無水物、オリベトール、および3−クロロフェノールを包含する。
【0044】
他の好適なアルコールの例は、1,2−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、4−アミノフェノール、4−メトキシフェノール、4−エチルレゾルシノール、ヒドロキノン、クロロキノン、ヒドロキノンスルホン酸カリウム塩、4−(メチルチオ)−ベンジルアルコール、ベンジルアルコール、コニフェリルアルコール、3−メトキシカテコール、4−メルカプト−フェノール、4,4’−チオジフェノール、3−メトキシフェノール、フェノール、クレゾール、およびオルシノール一水和物を包含する。他の好ましい化合物は、これに限定されないが、2’,4’,6’−トリヒドロキシアセトフェノン一水和物、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゾキノン、およびテトラヒドロキシ−1,4−キノン水和物を包含する。
【0045】
複素環式化合物は、飽和ラクトンまたは1以上の二重結合を有するラクトンを包含する。かかるラクトンは、アスコルビン酸およびα−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンを包含する。かかるラクトンの金属塩、例えば、ナトリウム、カリウム、および鉄塩も含まれる。他の複素環式化合物の例は、2−ヒドロキシベンゾフラン、5,6−ジヒドロ−4−ヒドロキシ−6−メチル−2H−ピラン−2−オン、2−ヒドロキシベンゾフラン、ナリンジン水和物、セサモール、2,4−ジヒドロキシ−6−メチルピリミジン、および1,2,4−トリアゾロ(1,5−A)−ピリミジンを包含する。
【0046】
他の好適な化合物の例は、3−フランメタノール、2,4,5−トリヒドロキシピリミジン、5,6−イソプロピリデンアスコルビン酸、およびデヒドロアスコルビン酸を包含する。
【0047】
有機酸は、光沢剤分解阻害剤としても機能することができる。かかる酸は、これに限定されないが、1以上の2,6−ジヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸レゾルシノール、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,4,6−トリヒドロキシ安息香酸、2,3,4−トリヒドロキシ安息香酸、メチル−3,4,5−トリヒドロキシベンゾエート、メチル−2,4−ジヒドロキシベンゾエート、4−ヒドロキシマンデル酸一水和物、3−(フェニルチオ)酢酸、4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸、没食子酸、4−ビニル安息香酸、3,4−ジヒドロキシ桂皮酸、4−メトキシ桂皮酸、2−ヒドロキシ桂皮酸、フタル酸、トランス−3−フラニルアクリル酸、ビニル酢酸、およびスルファニル酸を包含する。酸無水物、例えば、無水フタル酸も含まれる。
【0048】
光沢剤分解阻害剤として機能することができる他の化合物は、これに限定されないが、メチルスルホキシド、メチルスルホン、テトラメチレンスルホキシド、チオグリコール酸、2(5H)チオフェノン、1,4−ジチアン、トランス−1,2−ジチアン,4,5−ジオール、テトラヒドロチオフェン−3−オン、3−チオフェンメタノール、1,3,5−トリチアン、3−チオフェン酢酸、チオテトロン酸、チオクト酸、クラウンエーテル、クラウンチオエーテル、テトラピリド、エタンチオスルホネート、(2−スルホナトエチル)メタンスルホネート、カルボキシエチルメタンチオスルホネート、2−ヒドロキシエチルメタンチオスルフェート、1,4−ブタンジイルビスメタンチオスルホネート、1,2−エタンジイルビスメタンチオスルホネート、1,3−プロパンジイルメタンチオスルホネート、(3−スルホナトプロピル)メタンチオスルホネート、プロピルメタンチオスルホネート、p−トリルジスルホキシド、p−トリルジスルホン、ビス(フェニルスルホニル)スルフィド、イソプロピルスルホニルクロリド、4−(クロロスルホニル)安息香酸、ジプロピルトリスルフィド、ジメチルトリスルフィド、ジメチルテトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリル)プロピルテトラスルフィド、フェニルビニルスルホン、4−ヒドロキシ−ベンゼンスルホン酸、1,4,7,10,13,16−ヘキサメチル−1,4,7,10,13,16−ヘキサアザシクロオクタデカン、1,4,7,10−テトラ−p−トシル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン、および1,4,10,13−テトラオキサ−7,16−ジアザシクロオクタデカンを包含する。
【0049】
光沢剤分解阻害剤は、メッキ組成物中に、0.001g/L〜100g/Lの量で含まれる。典型的には、かかる化合物は、0.01g/L〜20g/Lの量で含まれる。
【0050】
金属メッキ組成物の測定されたpHは、−1〜14、または例えば−1〜8の範囲であり得る。典型的には、メッキ組成物のpHは−1〜5、さらに典型的には−1〜3の範囲である。組成物のpHを制御するために、通常の緩衝化合物を含めることができる。使用される高い酸濃度のために、硫酸のモル濃度は、より典型的には2モル/lである。従って、周知の関係pH=−log[HSO](例えば、Butler、Ionic Equilibrium、Addison−Wesley 1964、p94参照)に従って、pHは0〜−0.3であり得る。
【0051】
金属メッキ組成物は、基体上に金属または合金を当技術分野または文献において公知の方法によりメッキするために使用することができる。典型的には、従来の装置を用いた従来の電気メッキプロセスを用いて、金属または合金をメッキする。可溶性または不溶性陽極をメッキ組成物とともに使用することができる。
【0052】
パルスメッキまたは直流(DC)メッキまたはDCおよびパルスメッキの組み合わせを用いることができる。かかるメッキプロセスは、当技術分野において公知である。電流密度および電極表面電位はメッキされる個々の基体に応じて変化し得る。一般に、陽極および陰極電流密度は0.01から15A/dmまで変化し得る。低速メッキは、0.1A/dmから3A/dmまでの範囲である。高速メッキは、3A/dm以上、典型的には、3A/dmから7A/dmまでの範囲である。メッキ浴は20℃〜110℃、または例えば20℃〜50℃の温度範囲内に維持される。メッキ温度は、メッキされる金属に応じて変化し得る。
【0053】
式(I)のアミドを金属メッキ組成物中に含めることにより、多くの従来の金属メッキ組成物よりも改善された少なくとも1つのレベリング性能がもたらされる。かかる金属メッキ組成物は、電気装置、例えば、プリント配線板の製造における金属メッキ、例えば、スルーホールおよびバイア、集積回路、電気接触面およびコネクター、電解箔、マイクロチップ用途のシリコンウェハー、半導体および半導体パッケージング、リードフレーム、オプトエレクトロニクスおよび光電子パッケージング、およびはんだバンプなどのメッキにおいて使用することができる。さらに、金属メッキ組成物は、装飾用品、例えば、宝飾品類、建具金物、自動車部品、および衛生用途の金属メッキに用いることができる。
【0054】
次の実施例は、本発明の範囲を制限することを意図するものではなく、本発明をさらによく説明するために提供される。
【実施例1】
【0055】
3グラムの量のアジピン酸を厚肉ガラス試験管中に入れ、2.5グラムのヘキサメチレンジアミンを1mlの水とともに前記試験管中に添加する。前記試験管を真空下で密封し、次いで鉱油浴中、180℃〜185℃で2時間加熱し、次に室温に冷却する。結果として得られる生成物はポリアミドである。
【0056】
24グラムの量のエチレンオキシドを−60℃、窒素下、閉鎖ガラス圧力容器で凝縮する。25mlの量のジオキサンを冷却されたエチレンオキシドに添加する。5グラムの量のポリアミドを次にエチレンオキシドおよびジオキサンの混合物に−30℃で添加し、容器を閉鎖する。懸濁液を48時間室温で撹拌する。容器を130℃に加熱し、130℃で6〜10時間維持する。室温に冷却後、生成物を水で希釈し、次に木炭を用いて80℃で濾過する。水を蒸発により除去した後、生成物を無水塩化カルシウム上で真空乾燥する。
【0057】
最終生成物の構造を水素NMRおよびIR分光分析により決定する。反応生成物は、式(III)を有する化合物の混合物を含む。
H(OCHCH25−[NH−(CH−HN(CHCHO)2−5−C(O)−(CH−C(O)]2−5−NH(CHCHO)2−5−(CH−NH(CHCHO)25H (III)
【実施例2】
【0058】
ポリ((エチレンジオキシ)ビス(エチレン)アジパミド)をアジピン酸および2,2’−エチレンジオキシ−ビスエチルアミン(1:1.1のモル比)から195〜250℃で記載されているようにして調製し、最終的に250℃/15ミリバールで加熱する。反応液体は145℃で凝固して、主に10単位を有し、1050以上の分子量を有する水溶性物質になる。
【0059】
エトキシル化をスチールリアクター中で行う。粉末化ポリアミドのサンプルをリアクター中に入れ、30〜40mlの精製ジオキサンを添加する。リアクターを閉鎖した後、全ての空気を除去し、アルゴンで置換する。
【0060】
エチレンオキシドをリアクター中に3℃で移す。6gのポリ((エチレンジオキシ)ビス(エチレン)アジパミド)をエチレンオキシドと反応させて、室温2日間で4gを採取し、次に110〜130℃で10時間加熱する。溶媒を除去した後、10gの油状物を得る。油状物を活性炭で処理された水中に溶解させ、濾過する。生成物は式(IV)を有する化合物の混合物を含む:
H(OCHCH40−[NH−(CH−(OC)O(CH−NH(CHCHO)2−5−C(O)−(CH−C(O)]1−5−NH(CHCHO)2−5−(CH−(OC)O(CH−NH−(CHCHO)40−H (IV)
【実施例3】
【0061】
ポリ(ビス(ヘキサメチレン)アミンアジパミド)をアジピン酸およびビス(ヘキサメチレン)トリアミン(1:1.4のモル比)から200〜250℃で記載されているようにして調製し、最終的に250℃/15ミリバールで加熱する。硫酸可溶性固体を得る。
【0062】
エトキシル化を前記のようにして行う。7gのポリ((エチレンジオキシ)ビス(エチレン)アジパミド)を反応させて、室温2日間で19gのエチレンオキシドを採取し、次に110〜130℃で12時間加熱する。26gの生成物を得る。生成物を水中に溶解させ、活性炭で処理し、濾過する。反応生成物は下記式(V)を有する混合物を含む。
H(OCHCH20−[NH−(CH−NH(CHCHO)15−20−C(O)−(CH−C(O)]5−10−NH(CHCHO)15−20−(CH−NH(CHCHO)20−H (V)
【実施例4】
【0063】
次の濃度の物質を用いて水性銅メッキ組成物のストック溶液を調製する:80g/L硫酸銅五水和物、225g/L硫酸および60m/L塩化物イオンを提供するために十分な量の塩酸。光沢剤および抑制剤を含有する溶液1400mlを12個調製するために、アリコートをストック溶液から得る。溶液のうちの10個は、前記実施例からのポリアルコキシル化ポリアミドの混合物も含む。下記の表は10の処方を開示する。
【0064】
【表1】

【0065】
ポリアルコキシル化ポリアミド混合物は溶液中に0.1g/Lの量で含まれる。光沢剤は500ppmの量で含まれ、抑制剤は0.5g/Lの量で含まれる。水性銅メッキ組成物の各1400mlのアリコートを次に通常のハーリングセル(Haring cell)に添加する。リン含有銅陽極を、ハーリングセルの片側に浸し、通常の整流器に電気的に接続する。両面銅クラッドパネル(厚さ0.16cm、5cm×15cm)を次に各ハーリングセルの中央に浸し、パネルを次に50分間3A/dmで空気撹拌しながらメッキする。電気メッキを室温で行う。
【0066】
50分後、各パネルを取り出し、20体積%の水性Antitarnish(商標)7130(マサチューセッツ州マルボロのローム アンド ハース エレクトリック マテリアルズ から入手可能)のさび止め溶液中に浸漬し、送風機を用いて空気乾燥する。ポリアルコキシル化アミド混合物を含む溶液中でメッキされたパネル上の銅メッキは光沢がありかつ滑らかであることが予想される。さらに、パネル上に欠陥、例えば、小塊、段階的メッキおよび指紋は観察されない。対照的に、ポリアルコキシル化アミド混合物を含まない溶液でメッキされたパネルはくもっていることが予想される。
【実施例5】
【0067】
銅メッキ組成物のストック溶液を前記実施例4において記載されたようにして調製する。12個の1400ml溶液を前記表1において示されるようにして調製する。溶液を12個の別個のハーリングセルに添加する。リン含有銅陽極を各ハーリングセルの片側に浸漬し、セルを通常の整流器に電気的に接続する。
【0068】
複数の直径0.3mmのスルーホールを有する両面銅クラッドパネル(厚さ0.16cm、5cm×15cm)を各ハーリングセルの中心に入れる。各パネルを50分間3A/dmで空気撹拌しながら電気メッキする。電気メッキを室温で行う。電気メッキが完了した後、パネルをハーリングセルから取り出し、スルーホールの銅メッキ品質を調べるために横に切断する。光学顕微鏡(倍率200X)を用いてスルーホールを調べる。ポリアルコキシル化ポリアミド混合物を含有する溶液でメッキされたスルーホールは、ポリアルコキシル化ポリアミド混合物を含まない溶液でメッキされたスルーホールよりも、銅層がよりなめらかで、より均一である、改善されたレベラー性能を示すことが予想される。
【実施例6】
【0069】
前記実施例4において記載されるように銅電気メッキストック溶液を調製する。14個の1400mlアリコートをストック溶液から採取して、14個の別個の試験溶液を調製する。各試験溶液の組成を以下の表2において開示する。
【0070】
【表2】

【0071】
各サンプルは光沢剤を10mg/Lの量で含み、抑制剤を1.5g/Lの量で含む。各溶液中のポリアルコキシル化ポリアミド混合物の量は異なる。サンプル1〜4は実施例1からのポリアルコキシル化ポリアミド混合物をそれぞれ0.001g/L、0.01g/L、0.5g/Lおよび1g/Lの量で含む。サンプル5〜8は、実施例2からのポリアルコキシル化ポリアミド混合物をそれぞれ0.005g/L、0.01g/L、0.5g/Lおよび1g/Lの量で含む。サンプル9〜12は実施例3からのポリアルコキシル化ポリアミド混合物をそれぞれ0.05g/L、0.25g/L、0.5g/Lおよび1g/Lの量で含む。サンプル13および14は対照サンプルであり、ポリアルコキシル化ポリアミドを含有しない。
【0072】
各サンプルをハーリングセル中に入れ、リン含有銅陽極を各ハーリングセルの片側に浸漬する。セルを通常の整流器に電気的に接続する。複数の直径0.3mmのスルーホールを有する両面銅クラッドパネル(厚さ0.16cm、5cm×15cm)を各ハーリングセルの中心に置く。各パネルを50分間3A/dmで、空気撹拌しながら電気メッキする。電気メッキを室温で行う。電気メッキが完了した後、パネルをハーリングセルから取り出し、スルーホールの銅メッキの厚さを調べるために横に切断する。光学顕微鏡を倍率200Xで使用してスルーホールを調べる。ポリアルコキシル化ポリアミド混合物を含有するサンプルでメッキされたスルーホールは、ポリアルコキシル化ポリアミドを含まないサンプルよりも、より厚い銅層を有することにより改善された電気メッキ均一性を示すことが予想される。
【実施例7】
【0073】
硫酸スズからのスズイオン20g/L、硫酸40g/L、2200の平均分子量を有するエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー0.5g/L、10ml/Lの硫酸化アルキルエトキシレート(TRITON(商標)QS−15)および実施例1のポリアルコキシル化ポリアミド混合物0.1g/Lを含む水性スズメッキ組成物を前記実施例4において記載されるようにハーリングセル中に入れる。スズメッキ組成物のpHは1未満であり、温度は30℃である。基体は青銅クーポン(5cm×15cm)である。スズ電気メッキを3A/dmで50分間行う。スズ層は滑らかで、観察可能ないかなる欠陥もないことが予想される。
【実施例8】
【0074】
硫酸スズからのスズイオン30g/L、硫酸銅五水和物からの銅イオン20g/L、硫酸50g/L、3000の平均分子量を有するエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー1g/L、20ml/Lのポリエトキシル化アミン(JEFFAMINE(商標)T−403、Huntsman Corporationから入手可能)および実施例2からのポリアルコキシル化ポリアミド混合物0.1g/Lを含む水性スズ/銅合金メッキ組成物を実施例4において記載されるようにハーリングセル中に入れる。スズ/銅メッキ組成物のpHは1未満であり、温度は30℃である。基体は青銅クーポン(5cm×15cm)である。スズ/銅電気メッキを4A/dmで35分間行う。スズ/銅合金層は滑らかで、観察可能ないかなる欠陥もないことが予想される。
【実施例9】
【0075】
硫酸スズからのスズイオン25g/L、三塩化ビスマスからのビスマスイオン10g/L、硫酸90g/L、2500の平均分子量を有するエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー2g/L、10ml/Lの硫酸化アルキルエトキシレート(TRITON(商標)QS−15)および実施例3からのポリアルコキシル化ポリアミド混合物0.1g/Lを含む水性スズ/ビスマス合金メッキ組成物を実施例4において記載されるようにハーリングセル中に入れる。スズ/ビスマス組成物のpHは1未満であり、温度は30℃である。基体は青銅クーポン(5cm×15cm)である。スズ/ビスマス電気メッキを2A/dmで60分間行う。スズ/ビスマス合金層は滑らかで、観察可能ないかなる欠陥もないことが予想される。
【実施例10】
【0076】
硫酸スズからのスズイオン35g/L、三塩化インジウムからのインジウムイオン5g/L、硫酸50g/L、5000の平均分子量を有するエチレンオキシド/プロピレンオキシドコポリマー1g/L、10ml/Lの硫酸化アルキルエトキシレート(TRITON(商標)QS−15)、および実施例1からのポリアルコキシル化ポリアミド混合物0.1g/Lを含む水性スズ/インジウム合金メッキ組成物を実施例4において記載されるようにハーリングセル中に入れる。スズ/ビスマス組成物のpHは1未満であり、温度は30℃である。基体は青銅クーポン(5cm×15cm)である。スズ/インジウム電気メッキを1A/dmで100分間行う。スズ/インジウム合金層は滑らかで、観察可能ないかなる欠陥もないことが予想される。
【実施例11】
【0077】
メタンスルホン酸スズからのスズイオン40g/L、メタンスルホン酸銀からの銀イオン1g/L、メタンスルホン酸銅からの銅1g/L、メタンスルホン酸90g/Lの、2g/Lのエトキシル化ビスフェノール、4g/Lの1−アリル−2−チオ尿素および実施例1のポリアルコキシル化ポリアミド混合物0.1g/Lを含む水性スズ/銀/銅合金メッキ組成物を実施例4において記載されるようにハーリングセル中に入れる。スズ/銀/銅組成物のpHは1未満であり、温度は30℃である。基体は青銅クーポン(5cm×15cm)である。スズ/銀/銅電気メッキを2A/dmで100分間行う。スズ/銀/銅合金層は滑らかで、観察可能ないかなる欠陥もないことが予想される。
【実施例12】
【0078】
銅メッキ浴からメッキされた堆積物の均一電着性に対するレベラー成分の影響を比較するために一連の実験を行った。均一電着性は、パネルの表面上のメッキされた銅の平均厚さに対するスルーホール内部のメッキされた銅堆積物の平均厚さの比として定義される。この比を次にパーセンテージとして表す。一般に、100%均一電着性が望ましいが、実際には必ずしも達成することができるとは限らない。
【0079】
以下の各場合において、個々のレベラーを銅メッキ浴に添加し(または、場合によってはレベラーを添加せず)、パネルを次に電気メッキし、パネルを次に処理し、電気メッキされた銅堆積物の厚さを次に、パネルの表面上、ならびにパネル中に穿孔されたスルーホールの中心の両方で測定した。メッキ実験後、溶液を捨て、新しいストック溶液を次の実験において使用した。
【0080】
水性銅メッキ浴のストック溶液を、次の濃度の無機物質を用いて調製した:75g/L硫酸銅五水和物、190g/L硫酸、および60mg/L塩化物イオンを提供するために十分な量の塩酸。3mL/ Lのローム・アンド・エレクトリック・マテリアルズのCopper Gleam(商標)ST−901A添加剤(光沢剤)および1.5g/Lのポリ(アルコキシル化)グリコール(抑制剤)をストック溶液に添加した。1500mLのこの溶液を次にハーリングセルに添加した。リン含有銅スラブをハーリングセルの片側で浸漬し、メッキサイクル中陽極として使用した。両面銅クラッドパネル(厚さ1.6mm、5cm×10cmメッキ面積)はハーリングセルの中心に置かれ、メッキサイクル中陰極として機能した。空気撹拌をメッキ実験の間中使用した。スルーホールをパネル中に穿孔し、薄いが接着性の銅層(20〜25mm)が、スルーホールを含むパネルの全体的な露出した表面上に化学的に堆積されるように、パネルをあらかじめ処理した。次に、ある量のレベラーをハーリングセル中の溶液に添加するか、または添加しない。銅を次に3A/dmの電流密度で50分間電気メッキした。次に、パネルを次に脱イオン水中ですすいだ。基体上およびスルーホール(直径0.32mm)の中心にメッキされた銅の厚さが測定されるようにボードの領域を処理した。これらの測定値から、堆積物の均一電着性が得られ、堆積物の均一電着性を下記の表3に示す。均一電着性測定値は高いほど望ましい。
【0081】
【表3】

【0082】
前記の場合全てにおいて、これらのレベラーの存在は、レベラーを含有しないメッキ浴と比べて均一電着性において改善を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の金属イオン源および下記式を有する1以上の化合物を含む組成物:
−A−R−A−[C(O)−R−C(O)−A−R−A]−R (I)
(式中、Aは−NH−;または−NH−R−であり;
は、ランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−Hであり、ここで、
およびR10は同一であるか、または異なり、かつ−H、−CH、または−CHCHであり、および、
pは1から50の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−H;または−C(O)−R−C(O)OHであり;
は、−(CH−NH−R−(CH−;−(CH−NH−(CH−;−(CH−(OC)−O−(CH−;または−(CH−であり、および、
rは1から8の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−であり;
は−(CH−であり、ここでqは1から8の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCH10O)−であり;並びにnは1から10の整数である)。
【請求項2】
金属イオンが、銅、スズ、ニッケル、金、銀、パラジウム、白金、インジウムまたはその混合物から選択される請求項1記載の組成物。
【請求項3】
金属イオンが銅である請求項2記載の組成物。
【請求項4】
光沢剤、抑制剤、界面活性剤、酸、光沢剤分解阻害化合物およびアルカリ金属塩から選択される1以上の添加剤をさらに含む請求項1記載の組成物。
【請求項5】
a)1以上の金属イオン源および下記式を有する1以上の化合物を含む組成物を提供し、
−A−R−A−[C(O)−R−C(O)−A−R−A]−R (I)
(式中、Aは−NH−;または−NH−R−であり;
は、ランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−Hであり、ここで、
およびR10は同一であるか、または異なり、かつ−H、−CH、または−CHCHであり、および、
pは1から50の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−H;または−C(O)−R−C(O)OHであり;
は、−(CH−NR−(CH−;−(CH−NH−(CH−;−(CH−(OC)−O−(CH−;または−(CH−であり、および、
rは1から8の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCHR10O)−であり;
は−(CH−であり、ここでqは1から8の整数であり;
はランダム、交互またはブロック−(CHRCH10O)−であり;並びにnは1から10の整数である);
b)基体を前記組成物と接触させ;および、
c)前記基体を金属でメッキすること;を含む方法。
【請求項6】
1以上の金属イオン源が、銅、スズ、ニッケル、金、銀、パラジウム、白金、インジウムまたはその混合物を含む金属イオンを提供する請求項5記載の方法。
【請求項7】
金属イオンが銅である請求項6記載の方法。
【請求項8】
基体が電気装置または装飾用品である請求項5記載の方法。
【請求項9】
電気装置がプリント配線板である請求項8記載の方法。

【公開番号】特開2008−261050(P2008−261050A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−95076(P2008−95076)
【出願日】平成20年4月1日(2008.4.1)
【出願人】(591016862)ローム・アンド・ハース・エレクトロニック・マテリアルズ,エル.エル.シー. (270)
【Fターム(参考)】