説明

金属原子を含有する廃液の処理方法

【課題】金属原子、特に放射性金属原子に対する吸着能力が高い吸着剤と、その吸着剤を収率よく沈降させることのできる凝集剤を使用することにより、廃液から前記金属原子を効率よく除去することのできる処理方法を提供する。
【解決手段】廃液中の金属原子を、(a)フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子、及び/又は(b)フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合カーボンナノチューブを用いて除去及び回収する廃液処理方法であって、前記廃液に、前記複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブを添加混合する工程、及び前記複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブを添加混合した廃液に、凝集剤を添加する工程を有することを特徴とする処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属原子、特にセシウム、ストロンチウム、プルトニウム等の放射性元素を含有する廃液から、前記金属原子を吸着除去することにより廃液を処理する方法に関し、詳しくは、フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子、及び/又はフェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合カーボンナノチューブによる前記金属原子の吸着工程、及び凝集剤による凝集工程からなる廃液処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所、使用済み核燃料の再処理工場等の原子力施設では、種々の放射性物質を含む廃液が発生する。放射性廃液は、蒸発濃縮、イオン交換、凝集沈殿等の操作によって放射性物質と水に分けられ、放射性物質が充分に除去された水は放出され、濃縮された放射性物質はガラス固化、アスフアルト固化等の方法によって固定され、保管される。
【0003】
これらの方法の中で、蒸発濃縮法は水と放射性物質を分離する効率、すなわち、除染効率は非常に高いが、蒸発設備の建設コスト及び運転コストが高く、また蒸発缶の材料が腐食しやすい等の欠点がある。一方、イオン交換樹脂法や凝集沈殿法は、設備の建設コスト及び運転コストは小さいが、除染効率が低いといった欠点がある。
【0004】
放射性廃液には通常、核燃料物質の抽出剤の洗浄に用いられたナトリウム塩が混入するため、蒸発濃縮法では硝酸ナトリウム等のナトリウム塩が釜残中に析出して濃縮倍率が上がらないといった問題があり、イオン交換樹脂法では、硝酸ソーダの濃度が高くなることによりセシウム等の一価の陽イオンの吸着量が低下し、除染効率が低下するといった問題があり、凝集沈殿法では硝酸ソーダの存在により除染係数が低下するといった問題がある。
【0005】
廃液中の放射性物質には、水酸化物として溶解度の小さいルテニウム、ジルコニウム等の重金属、及び水酸化物として溶解度の高いセシウム、ストロンチウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属等、種々の元素が含まれている。これらの中でルテニウム、ジルコニウム等の重金属は、液性をアルカリ性にすることによって水酸化物として、また、水酸化鉄等との共沈によって析出させ、除去する凝集沈殿法が有効だが、アルカリ金属、アルカリ土類金属等の除去は非常に困難である。
【0006】
アルカリ金属、アルカリ土類金属等の除去法としては、イオン交換体による方法が広く検討されている。ストロンチウム等のアルカリ土類金属及びウラン等の吸着体としては、チタン酸が知られており、例えば、特開昭57-140644号(特許文献1)に示されるような、チタン酸の表面積を非常に大きくして吸着能力を向上させると同時に吸着体としての取り扱い性等を改良した、チタン酸とアクリロニトリル系重合体の複合吸着体成型物が有効である。
【0007】
またセシウム等のアルカリ金属を吸着除去するためには、ゼオライト、フェロシアン化金属塩等が知られており、特にフェロシアン化金属塩はゼオライトと比較して吸着能力が高く、セシウムに対する選択性が高い点で優れた吸着剤である。しかしながら、フェロシアン化金属塩は、コロイド状物又はスライム(泥状物)となったり、非常に微細な粒子となったりするため、極めて沈降し難く、濾過性が悪い。このため、セシウムを吸着させた後に、吸着物を分離することが困難であり除去効率の低下を招いてしまう。
【0008】
これらの問題を解決するために、特開昭63-130137号(特許文献2)は、フェロシアン化金属塩をチタン酸に担持してなるフェロシアン化金属塩・チタン酸複合吸着剤を開示しており、特開平1-15134号(特許文献3)は、アクリル繊維に一般式 K2M(II)[Fe(CN)6] [ただし、M(II)は2価の金属を表す。]で表されるフェロシアン酸塩化合物を担持してなる吸着材及び粒状又は繊維状のキレート樹脂の組合せからなる放射性核種等重金属捕集材を開示しており、さらに特開平2-207839号(特許文献4)は、水に難溶なフェロシアン化金属化合物を活性炭の細孔内に沈着させた可燃性セシウム吸着剤を開示している。
【0009】
しかしながら、特許文献2〜4に記載の複合吸着剤はフェロシアン化金属塩の担持量が十分ではなく、セシウムの除去能力が低いという問題があり、例えば担持量を増加させるために、単体を微細化していくと金属原子を吸着後の複合吸着剤の沈降性が悪くなってしまい、特に放射性物質の処理に使用する吸着剤としては改良が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開昭57-140644号公報
【特許文献2】特開昭63-130137号公報
【特許文献3】特開平1-15134号公報
【特許文献4】特開平2-207839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、本発明の目的は、金属原子、特に放射性金属原子に対する吸着能力が高い吸着剤と、その吸着剤を収率よく沈降させることのできる凝集剤を使用することにより、廃液から前記金属原子を効率よく除去することのできる処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者らは、(a)フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子、及び/又は(b)フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合カーボンナノチューブが、金属原子、特にセシウム、ストロンチウム等の吸着能力に優れていること、及び無機凝集剤及び/又は有機高分子凝集剤が、前記複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブの沈降を著しく促進することを見出し、本発明に想到した。
【0013】
すなわち、本発明の廃液処理方法は、廃液中の金属原子を、(a)フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子、及び/又は(b)フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合カーボンナノチューブを用いて除去及び回収する方法であって、前記廃液に、前記複合ダイヤモンド微粒子を添加混合する工程、及び前記複合ダイヤモンド微粒子を添加混合した廃液に、凝集剤を添加する工程を有することを特徴とする。
【0014】
前記凝集剤は、無機凝集剤及び/又は有機高分子凝集剤であるのが好ましい。
【0015】
前記無機凝集剤は、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄からなる群から選ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。
【0016】
前記有機高分子凝集剤は、カチオン性有機高分子凝集剤、アニオン性有機高分子凝集剤、ノニオン性有機高分子凝集剤、両イオン性有機高分子凝集剤からなる群から選ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。
【0017】
前記凝集剤を添加する工程は、前記無機凝集剤及び/又は前記高分子凝集剤を添加混合した後に、さらに前記高分子凝集剤を添加混合する工程からなるのが好ましい。
【0018】
前記ダイヤモンド微粒子は、爆射法で得られたものであるのが好ましい。
【0019】
前記ダイヤモンド微粒子は、酸化処理により表面を親水化したものであるのが好ましい。
【0020】
前記ダイヤモンド微粒子は、2.55〜3.48 g/cm3の比重を有するのが好ましい。
【0021】
前記カーボンナノチューブは、カップスタック型であるのが好ましい。
【0022】
前記フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物は、フェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンと、遷移金属又は典型金属とを含む塩であるのが好ましい。
【0023】
前記遷移金属又は典型金属は、Co、Ni、Zn、Cu、Cd、Fe、Ti及びZrからなる群から選ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。
【0024】
前記フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物は、アルカリ金属を含んでもよい。
【0025】
前記アルカリ金属はLi、Na及びKからなる群から選ばれた少なくとも一種であるのが好ましい。
【発明の効果】
【0026】
本発明の廃液処理方法は、廃液中の金属原子、特にセシウム、ストロンチウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属を選択的に除去することが可能なので、放射性物質を含有する廃液から放射性セシウム、ストロンチウム等を除去するのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】爆射法によりダイヤモンド微粒子を合成する際に使用する氷の容器の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
[1]廃液処理方法
本発明の廃液処理方法は、廃液中の金属原子を除去及び回収するものであり、吸着剤として、(a)フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子、及び/又は(b)フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合カーボンナノチューブを用いて廃液中の金属原子を吸着させた後、廃液中に凝集剤を添加することにより、前記金属原子が吸着した前記複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブを沈降させ、その沈降物を回収する方法である。
【0029】
前記複合ダイヤモンド微粒子及び複合カーボンナノチューブは、金属原子、特にセシウム、ストロンチウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属を選択的に吸着することができるので、本発明の廃液処理方法は、例えば放射性物質を含有する廃液から、放射性セシウム、放射性ストロンチウムを除去回収するのに有効である。
【0030】
前記複合ダイヤモンド微粒子及び複合カーボンナノチューブの、金属原子を含む廃液への添加量は、廃液中に含まれるセシウム、ストロンチウム等の金属原子に対してフェロシアン化物及びフェリシアン化物の合計が10当量以上となる量であるのが好ましく、20当量以上となる量であるのがより好ましい。上限は特に設ける必要はないが、実用的には、廃液1L当たり50 g程度である。前記複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブを添加後、充分に攪拌し1時間以上放置するのが好ましく、5時間以上放置するのがより好ましく、24時間以上放置するのが最も好ましい。
【0031】
前記金属原子を吸着させた複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブは、濾過、デカンテーション等の方法により廃液から除去することができるが、凝集剤を添加することにより、速やかに凝集及び固化させることができる。
【0032】
凝集剤の添加量は、特に限定されず、廃液中の金属原子を十分凝集沈殿できる量であればよい。なお、十分な凝集沈殿とは、添加した複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブの99%以上が沈殿したことを意味する。従って、実際にはこのような除去効率を達成するように適宜凝集剤添加量を調整すればよいが、例えばアニオン系凝集剤を用いる場合、廃液中に添加した複合ダイヤモンド微粒子及び複合カーボンナノチューブの量に対して凝集剤を0.1〜10%程度添加すれば十分に凝集沈殿させることができる。
【0033】
凝集剤を添加した廃液から効率的に凝集物を分離するための方法としては、濾過、デカンテーション、遠心分離、不織布等に吸着させる方法等があるが、取り扱いの簡便さから濾過又はデカンテーションが好ましい。凝集剤を添加した後一定時間静置することで、凝集物が処理槽底面に沈殿するので、上澄みを濾過するか、デカンテーションにより除去する。デカンテーションは、ドレンバルブからの抜き出しや、ポンプによる吸引や吸い上げ、サイホン等の利用、処理槽そのものを傾斜させて壁面上端からの排出等の方法が用いられる。さらには不織布をフィルターとして使用しての自然濾過が濾過後の取り扱いに優れておりより好ましい。不織布は、レーヨン、ポリエステル、ポリプロピレン等からなるものが好ましく用いられるが、これらに限定されるものではない。
【0034】
凝集剤の使用方法としては、無機凝集剤及び有機高分子凝集剤を併用して用いる方法が好ましい。無機凝集剤のみでは、凝集によって生じたコロイド粒子の機械的強度があまり大きくなく、粒子の大きさや沈降速度に限界がある。有機高分子凝集剤を併用することにより、粒子の結合力を強め、粒径が大きく沈降速度の大きい粗大粒子(フロック)が得られる。
【0035】
無機凝集剤としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム、臭化ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム(硫酸バンド)、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、ポリ硫酸第二鉄、その他一般の水処理で用いられている多価金属塩等を用いることができ、中でも硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄及びポリ硫酸第二鉄が好ましい。これらの無機凝集剤を1種又は2種以上組合せて使用する。
【0036】
有機高分子凝集剤は、カチオン性有機高分子凝集剤、アニオン性有機高分子凝集剤、ノニオン性有機高分子凝集剤、両イオン性有機高分子凝集剤の中から選択して使用するのが好ましく、特にカチオン性有機高分子凝集剤とアニオン性有機高分子凝集剤との併用、又は両イオン性有機高分子凝集剤が好ましい。
【0037】
カチオン性有機高分子凝集剤としては、ポリエチレンイミン、ハロゲン化ポリジアリルアンモニウム、水溶性アニリン樹脂、ポリチオ尿素、ポリアクリルアミドにホルマリンとアミン類で変成したポリアクリルアミドのカチオン化変成物、カチオン性ビニルラクタム−アクリルアミド共重合体、ジアリルアンモニウムハロゲン化物の環化重合物、イソブチレンと無水マレイン酸との共重合物にジアミンを反応させた共重合体、ビニルイミダゾリン重合体、ジアルキルアミノエチルアクリレートの重合体、アルキレンジクロライドとアルキレンポリアミンとの重縮合物、ジシアンジアミドとホルマリンとの重縮合物、アニリンとホルマリンとの重縮合物、アミン類とエピクロヒドリンとの共重合体、アンモニアとエピクロヒドリンとの共重合体、アミン類とアスパラギン酸との共重合体、第4級アンモニウム塩を側鎖に有するアクリルポリマー等が挙げられる。
【0038】
前記アミン類としては、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、メトキシプロピルアミン、ブツルアミン、アミルアミン、アリルアミン、ヘキシルアミン、カプリルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、モノメチルアミノプロピルアミン、ベンジルアミン、ピペリジン、ピロリジン等のアルキル及び環状アミン類、ポリエチレンポリアミン類、アミノプロピルエタノールアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、モノメチルアミノプロピルアミン、ジアルキルアミノプロピルアミン、ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等が挙げられる。
【0039】
アニオン性有機高分子凝集剤としては、ポリアクリル酸ナトリウム、マレイン酸共重合物、ポリアクリルアミドの部分加水分解物、ポリアクリルアミド-アクリル酸共重合体、部分スルホメチル化ポリアクリルアミド等が挙げられる。
【0040】
ノニオン性有機高分子凝集剤としては、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、尿素−ホルマリン樹脂、ポリアミノアルキルメタクリレート、キトサン等が挙げられる。
【0041】
両イオン性有機高分子凝集剤は、1つの分子中にカチオン性基及びアニオン性基を有する高分子凝集剤である。カチオン性基としては、第3級アミン、その中和塩、4級塩等、アニオン性基としては、カルボキシル基、スルホン基又はこれらの塩等が挙げられる。特にカルボキシル基を有する両性系高分子凝集剤が好ましい。また、これらのイオン性成分の他にノニオン性成分が含まれていてもよい。より具体的には、アニオン性のモノマー単位として、アクリル酸、メタクリル酸、又はこれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。カチオン性のモノマー単位としては、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、アリルジメチルアミン若しくはこれらの中和塩、4級塩等が挙げられる。ノニオン性のモノマー単位としては、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
【0042】
両イオン性有機高分子凝集剤としては、ジメチルアミノエチルアクリレート/アクリル酸/アクリルアミド共重合体、ジメチルアミノエチルメタクリレート/アクリル酸/アクリルアミド共重合体、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド塩酸塩/アクリル酸/アクリルアミド共重合体、ジメチルアミノエチルアクリレート/アクリル酸共重合体、アクリル酸ソーダ/アクリルアミド共重合体のマンニッヒ変性物等が好ましい。
【0043】
凝集剤の添加順序、添加方法は特に限定されないが、複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブ間の結合を強くしフロックを粗大化させるためには、(a)無機凝集剤及びカチオン性有機高分子凝集剤を添加し撹拌混合後、さらにアニオン性有機高分子凝集剤を添加し撹拌混合する方法、(b)無機凝集剤、カチオン性有機高分子凝集剤及びアニオン性有機高分子凝集剤を添加し撹拌混合後、さらにアニオン性有機高分子凝集剤を添加し撹拌混合する方法、(c)無機凝集剤を添加し撹拌混合後、カチオン性有機高分子凝集剤及びアニオン性有機高分子凝集剤を添加し撹拌混合する方法、(d)無機凝集剤を添加し撹拌混合後、両イオン性有機高分子凝集剤を添加し撹拌混合する方法、(e)無機凝集剤及び両イオン性有機高分子凝集剤を添加し撹拌混合後、さらに両イオン性有機高分子凝集剤を添加し撹拌混合する方法等が好ましく用いられる。凝集剤の添加方法は上記の方法に限定されず、様々な組合せが考えられ、廃液の種類によって適宜選択するのが好ましい。
【0044】
カチオン性有機高分子凝集剤又はアニオン性高分子凝集剤を使用する場合、前記高分子凝集剤を効果的に働かせるため、それらを添加する前に廃液を、それぞれの高分子凝集剤に応じてpH調節するのが好ましい。カチオン性有機高分子凝集剤を用いる場合、弱酸性に、アニオン性高分子凝集剤を用いる場合、弱アルカリ性に、調製することにより、凝集剤の凝集沈殿効果を高めることができ、凝集剤の添加量も低減できる。また、カチオン性有機高分子凝集剤及びアニオン性高分子凝集剤を併用する場合、両イオン性有機高分子凝集剤を使用する場合は、中性付近のpHに調節するのが好ましい。特に、無機凝集剤を添加した後は、pHが大きく酸性側又はアルカリ性側によっていることがあるので、有機高分子凝集剤の凝集効率を高めるため、pH調節を行うのが好ましい。
【0045】
無機凝集剤及び有機高分子凝集剤を併用して用いる場合、凝集剤の添加量は、廃液量に対してそれぞれ無機凝集剤(無水分基準)が10〜1000 mg/L好ましくは20〜500 mg/L、カチオン性有機高分子凝集剤が5〜100 mg/L好ましくは10〜50 mg/L、アニオン性有機高分子凝集剤が2〜50 mg/L好ましくは5〜30 mg/L、両イオン性有機高分子凝集剤が5〜100 mg/L好ましくは10〜50 mg/L添加である。
【0046】
複合ダイヤモンド微粒子及び複合カーボンナノチューブは、放射性セシウム、放射性ストロンチウム等の除去能力に優れているので、これを用いて廃液から放射性物質を除去する場合、あらかじめゼオライト等の既存の吸着剤で処理し、放射性物質をある程度除去した後、微量に残った放射性物質を複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブにより除去するのが好ましい。このように二段階で廃液を処理することにより、より効率よく放射性物質を除去することができる。
【0047】
[2] 複合ダイヤモンド微粒子及び複合カーボンナノチューブ
本発明の方法において、フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブを金属原子の吸着剤として用いる。ダイヤモンド微粒子及び/又はカーボンナノチューブは、高い比表面積を有し、その表面に多くの官能基を有するので、ダイヤモンド微粒子及び/又はカーボンナノチューブのみでも金属元素の吸着能に優れているが、ダイヤモンド微粒子及び/又はカーボンナノチューブにセシウム等の金属原子に対して選択的な吸着力を有するフェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持させて複合吸着剤とすることにより、例えば放射性物質を含有する廃水(放射性廃水)から放射性セシウム(134Cs、137Cs等)、放射性ストロンチウムをさらに効率よく吸着除去することができる。
【0048】
(1)フェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物
フェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物は、それぞれフェロシアン化物イオン([Fe(II)(CN)6]4-)と金属との塩及びフェリシアン化物イオン([Fe(III)(CN)6]3-)と金属との塩であり、前記金属としてはアルカリ土類金属以外の金属を含むのが好ましく、遷移金属又は典型金属を含むのが好ましい。遷移金属及び典型金属以外の金属としてアルカリ金属を含んでいてもよい。
【0049】
前記金属としては、Ag、Zn、Cd、Cu、Co、Ni、Mn、Fe、Ti、Zr、V、Mo、W、Uからなる群から選ばれた少なくとも1種が好ましく、特にCo、Ni、Zn、Cu、Cd、Fe、Ti及びZrからなる群から選ばれた少なくとも一種が好ましい。アルカリ金属としては、Li、K又はNaが好ましい。好ましいフェロシアン化金属化合物としては、K2Co[Fe(CN)6]、Na2Ni[Fe(CN)6]、K2Zn3[Fe(CN)6]2、K2Cu3[Fe(CN)6]2、Cu2[Fe(CN)6]、Zn2[Fe(CN)6]、Cd2[Fe(CN)6]、Ni2[Fe(CN)6]、Fe4[Fe(CN)6]3、Ti[Fe(CN)6]等を挙げることができ、好ましいフェリシアン化金属化合物としては、Zn3[Fe(CN)6]2、Fe[Fe(CN)6]、Ni3[Fe(CN)6]2、Cu3[Fe(CN)6]2等を挙げることができる。
【0050】
ダイヤモンド又はカーボンナノチューブ微粒子に対するフェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物の合計の担持量は、ダイヤモンド微粒子又は複合カーボンナノチューブ1g当たり0.001 mmol以上であるのが好ましく、0.01 mmol以上であるのがより好ましい。0.001 mmol未満では、放射性セシウムを十分に吸着させることができず、十分な除去効率が得られない。
【0051】
(2)ダイヤモンド微粒子及びカーボンナノチューブ
フェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物は、ダイヤモンド微粒子及びカーボンナノチューブ表面のカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基に担持されるので、より多くのフェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物をダイヤモンド微粒子及びカーボンナノチューブ表面に担持させるためには、酸化処理等の方法により表面をより多くのカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基で修飾(親水化)したダイヤモンド微粒子及びカーボンナノチューブを用いるのが好ましい。
【0052】
フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持させてなる複合ダイヤモンド微粒子及び/又はフェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持させてなる複合カーボンナノチューブは、単独で使用しても良いし、他の吸着剤と混合して使用しても良い。混合して使用する他の吸着剤は、複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブの吸着除去性能を阻害しないものであればどのようなものを使用してもよい。複合ダイヤモンド微粒子及び複合カーボンナノチューブを併用する場合は、それらの混合比率はどのような値でも良いが、複合ダイヤモンド微粒子を過剰にするのが好ましい。
【0053】
(a) ダイヤモンド微粒子
ダイヤモンド微粒子としては、表面積が大きいこと、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基が粒子表面に比較的多く存在すること、及び前記化学修飾の容易さから、爆射法で得られたナノダイヤモンドを用いるのが好ましい。爆射法で得られた未精製のナノダイヤモンドは、ナノサイズのダイヤモンド微粒子の表面をグラファイト系炭素が覆ったコア/シェル構造を有しており、このまま使用することも可能であるが、酸化処理を施すことにより粒子表面のグラファイトを一部除去するとともに、その表面をカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基で修飾して使用するのが好ましい。
【0054】
未精製のナノダイヤモンドは、約2.55 g/cm3の比重を有し、200〜250 nm程度のメジアン径(動的光散乱法)を有する。この未精製のナノダイヤモンドを酸化処理することにより、粒子表面のグラファイト系炭素が除去され、ダイヤモンド含率の高いダイヤモンド微粒子が得られる。酸化処理することにより精製したダイヤモンド微粒子は2〜10 nm程度のダイヤモンドの一次粒子からなるメジアン径150〜250 nm程度の二次粒子である。本発明で使用するダイヤモンド微粒子は、その表面積を大きくするため、さらにメディア分散等の方法によりできるだけ凝集を解いて使用するのが好ましく、そのメジアン径は10〜200 nmであるのが好ましく、20〜150 nmであるのがより好ましい。
【0055】
ダイヤモンド微粒子は、2.55〜3.48 g/cm3の比重を有するのが好ましい。ダイヤモンド微粒子の比重は、ナノダイヤモンドの精製度(グラファイト系炭素の除去率)に伴って増加するので、比重から粒子中のダイヤモンド含率(粒子表面に存在するグラファイト系炭素の量)を求めることができる。すなわち、比重が2.55 g/cm3の場合のダイヤモンド含率は24体積%、比重が3.48 g/cm3の場合のダイヤモンド含率は98体積%である。
【0056】
ダイヤモンド微粒子の比重が2.55 g/cm3未満、すなわち酸化処理を行わない場合であっても、その表面にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基を有しているが、さらに酸化処理を施すことによって、それらの数を増加させることができる。また過剰に酸化処理を施した場合、ナノダイヤモンドのシェル部分のグラファイト系炭素がほとんど除去されるため、逆にカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基が少なくなってしまう。その結果、担持できるフェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物の数が少なくなり、セシウム等の金属原子を吸着する能力が不十分となる。従って比重は3.48 g/cm3を越えない程度であるのが好ましい。前記比重は、3.0 g/cm3(ダイヤモンド84体積%)以上3.46 g/cm3(ダイヤモンド97体積%)以下であるのがより好ましく、3.38 g/cm3(ダイヤモンド90体積%)以上3.45 g/cm3(ダイヤモンド96体積%)以下であるのが最も好ましい。なおナノダイヤモンド中のダイヤモンドの体積%は、ダイヤモンドの比重3.50 g/cm3及びグラファイトの比重2.25 g/cm3を用いて、ナノダイヤモンドの比重から算出した値である。
【0057】
(b)カーボンナノチューブ
カーボンナノチューブは、グラファイトを筒状に巻いた形状で、1〜1500 nmの直径、及び数nmから1 mm程度の長さを有する炭素材料である。本発明で用いるカーボンナノチューブの形状は、特に限定されないが、直径1〜1000 nmが好ましく、5〜500 nmがより好ましく、10〜300 nmが最も好ましく、長さは10 nmから5 μmが好ましく、20 nmから1 μmがより好ましい。カーボンナノチューブには単層のもの、多層構造になったもの、カップスタック状のもの等があるが、本発明に使用するカーボンナノチューブは、表面積が大きいこと、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基が粒子表面に比較的多く存在すること、及び前記化学修飾の容易さから、カップスタック型のものを用いるのが好ましい。
【0058】
カップスタック型カーボンナノチューブは、底のないカップ形状をなす炭素網層が数個〜数百個積層した炭素繊維であり、繊維の内外壁に炭素網層の端面が露出した構造を有している。炭素網層の端面はカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基が多く活性度が高いと考えられるため、カップスタック型カーボンナノチューブは多くのフェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持することができる。
【0059】
[3]製造方法
(1)ダイヤモンド微粒子
(a) 爆射法
ダイヤモンド微粒子は公知の方法で作製することができる。特に、本発明の目的には爆射法によって得られたダイヤモンド微粒子が好ましい。爆射法によるダイヤモンド微粒子の合成は、水及び/又は氷の存在下で爆薬を爆発させて行うウエット法、水及び/又は氷を使用しないで空冷するドライ法等があるが、本発明ではどの方法を採用しても良い。
【0060】
ウエット法としては、例えば、氷でできた容器中に充填した爆薬[例えば、TNT(トリニトロトルエン)/HMX(シクロテトラメチレンテトラニトラミン)=50/50]を、耐圧容器のほぼ中央部に配置し、前記耐圧容器の壁面に水を流しながら爆裂させる方法を挙げることができる。この方法において、反応生成物としての未精製のダイヤモンドは容器中の水中から回収する。ウエット法においては、水及び/又は氷中にあらかじめ水溶性の還元剤(酸化防止剤)を含有させて爆発を行うのが好ましい。前記水溶性の還元剤としては、ヒドラジン類、ヘキサメチレンテトラアミン、尿素、アンモニア、アセトニトリル、アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、ハイドロキノン、エリソルビン酸ナトリウム、カテキン、ヒドラジン、シュウ酸、ギ酸等が挙げられる。
【0061】
爆薬としては公知の有機系爆薬を用いることができる。有機系爆薬としては、トリニトロトルエン(TNT)、トリニトロベンゼン(TNB)、シクロトリメチレントリニトラミン(RDX)、シクロテトラメチレンテトラニトラミン(HMX)、テトラニトロメチルアニリン(テトリル)、トリアミノトリニトロベンゼン(TATB)、ジアミノトリニトロベンゼン(DATB)、ヘキサニトロスチルベン(HNS)、ヘキサニトロアゾベンゼン(HNAB)、ヘキサニトロジフェニルアミン(HNDP)、ピクリン酸、ピクリン酸アンモニウム、ベンゾトリアゾール(TACOT)、エチレンジニトラミン(EDNA)、ニトログアニジン(NQ)、ペンタエリスリトールテトラナイトレート(ペンスリット)、ベンゾトリフルオキサン(BTF)等が挙げられ、これらを単独又は混合して使用する。特に、RDX(60%)とTNT(40%)との混合爆薬として知られているコンポジションB等を使用するのが好ましい。
【0062】
これらの有機系爆薬は、炭素原子含有率が15質量%以上、好ましくは20〜35質量%、密度が1.5 g/cc以上、好ましくは1.6 g/cc以上、爆速は7000 m/s以上、好ましくは7500 m/s以上であり、酸素バランスが負、好ましくは-0.2〜-0.6であり、爆射圧が18 GPa以上、好ましくは20〜30 GPa、爆射温度が3000 K以上、好ましくは3000〜4000 Kである。そのため、爆薬中の炭素原子を効率よくダイヤモンドに転換することができ、また酸素バランスが負であることから爆発時にダイヤモンドが酸化されて収率を低下させることがない。
【0063】
前記爆射法は、Science, Vol. 133, No.3467(1961), pp1821-1822、特開平1-234311号、特開平2-141414号、Bull. Soc. Chem. Fr. Vol. 134(1997), pp. 875-890、Diamond and Related materials Vol. 9(2000), pp861-865、Chemical Physics Letters, 222(1994), pp. 343-346、Carbon, Vol. 33, No. 12(1995), pp. 1663-1671、Physics of the Solid State, Vol. 42, No. 8 (2000), pp. 1575-1578、K. Xu. Z. Jin, F. Wei and T. Jiang, Energetic Materials, 1, 19(1993)、特開昭63-303806号、特開昭56-26711報、英国特許第1154633号、特開平3-271109号、特表平6-505694号(WO93/13016号)、炭素, 第22巻, No. 2, 189〜191頁(1984)、Van Thiei. M. & Rec., F. H., J. Appl. Phys. 62, pp. 1761〜1767 (1987)、特表平7-505831号 (WO94/18123号)、米国特許第5861349号、特開2006-239511号及び特開2003-146637号等に記載の方法を用いることができる。
【0064】
(b)酸化処理
未精製のダイヤモンドの酸化処理方法としては、(i) 過塩素酸、重クロム酸、硝酸等の酸化剤共存下で高温高圧処理する方法(酸化処理A)、(ii)水及び/又はアルコールからなる超臨界流体中で処理する方法(酸化処理B)、(iii)水及び/又はアルコールからなる溶媒に酸素を共存させて、前記溶媒の標準沸点以上の温度及び0.1 MPa(ゲージ圧)以上の圧力で処理する方法(酸化処理C)、又は(iv)375〜630℃で酸素を含む気体により処理する方法(酸化処理D)が挙げられる。これらの酸化処理は、単独で行ってもよいし、組合せて行っても良い。酸化処理を組合せる場合は、爆射法で得られた未精製のダイヤモンドにまず酸化処理Aを施し、さらに酸化処理B〜Cのいずれかを施すのが好ましい。
【0065】
爆射法で得られた未精製のダイヤモンドに酸化処理Aを施すことによりグラファイト相の一部が除去されたナノダイヤモンド(グラファイト-ダイヤモンド微粒子)が得られ、このグラファイト-ダイヤモンド微粒子に酸化処理B〜Cのいずれかの処理を施すことにより前記グラファイト相をさらに除去することができる。粒子表面をカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基で修飾するために、酸化処理Aで使用する酸化剤としては高い酸化力を有するものが好ましい。具体的には、過塩素酸、重クロム酸又は硝酸が好ましい。
【0066】
(c)メディア分散処理
爆射法により得られた未精製のダイヤモンド、及び前記酸化処理を施したナノダイヤモンドの動的光散乱法で求めたメジアン径は150〜250 nmである。これらの粒子は、前述したように、メジアン径2〜10 nm程度のダイヤモンド一次粒子が強固に凝集した凝集体である。凝集がより少ないダイヤモンド微粒子を得るために、未精製又は前記酸化処理を施したダイヤモンド微粒子をビーズミル等の公知のメディア分散法により粉砕するのが好ましい。ビーズミルによる分散は、ジルコニアビーズを使用するのが好ましい。未精製又は前記酸化処理を施したダイヤモンド微粒子をメディア分散することにより、メジアン径を100 nm以下にするのが好ましく、50 nm以下にするのがより好ましく、30 nm以下にするのが最も好ましい。
【0067】
ビーズミルによる分散は市販の装置を用いて行うことができる。連続的に分散液を供給しながら、ビーズによる粉砕を行うことができる装置を使用するのが好ましく、例えば0.1 mm径のジルコニアビーズを0.15 Lのベッセルに充填し、10 m/s程度の周速で回転子を回転させながら、5%程度の前記ダイヤモンド微粒子の水分散物を0.12 L/minで供給し粉砕する。さらに細かく分散させたいときは、0.05 mm径のジルコニアビーズを用いてもよい。
【0068】
(2)カーボンナノチューブ
カップスタック型カーボンナノチューブは、市販のもの、国際公開第2008/004347号、特開2003-147644号、Qingfeng Liu et al. “Synthesis, Purification and Opening of Short Cup-Stacked Carbon Nanotubes”, Journal of Nanoscience and Nanotechnology, vol. 9, 4554-4560, 2009等に記載のものを用いることができる。カップスタック型カーボンナノチューブの製造法の一例を以下に説明するが、本発明はこの方法に限定されるものではない。
【0069】
カップスタック型カーボンナノチューブは、CoO-A1203系の触媒を用いて合成することができる。CoO-A1203系の触媒は、硝酸コバルトと硝酸アルミニウムとを加熱して熱分解し、得られた反応物を粉砕して作製する。合成触媒の組成はCoO:A1203=80:20〜40:60(質量比)であるのが好ましい。カップスタック型カーボンナノチューブは、前記合成触媒を銅製の容器に配置し、約650℃で、触媒に向けてプロパン/ブタンの混合ガスを流すことによって合成することができる。得られたカップスタック型カーボンナノチューブは、塩酸処理によってアモルファスカーボン及び合成触媒を溶解除去し、さらに前述のダイヤモンド微粒子と同様にして酸化処理を施し、その表面に親水基を修飾するのが好ましい。
【0070】
(3) フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物の担持
ダイヤモンド微粒子又はカーボンナノチューブを分散した分散液に、水溶性の金属塩(例えば、FeCl3等の金属の塩化物)を混合し、ダイヤモンド微粒子又はカーボンナノチューブと金属との塩を形成した後、水溶性フェロシアン化物及び/又は水溶性フェリシアン化物を添加することによって、フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物が担持してなる複合ダイヤモンド微粒子又は複合カーボンナノチューブを得ることができる。これらの方法により、ダイヤモンド微粒子又はカーボンナノチューブ表面のカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基に金属を介してフェロシアン化物及び/又はフェリシアン化物が担持される。
【0071】
前記水溶性の金属塩と水溶性フェロシアン化物及び/又は水溶性フェリシアン化物との添加順は逆であっても同様に、フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物が担持してなる複合ダイヤモンド微粒子又は複合カーボンナノチューブを得ることができるが、水溶性の金属塩を先に添加する方が効率よく反応が進むので好ましい。
【0072】
水溶性の金属塩は、遷移金属又は典型金属の塩化物、硫酸塩、硝酸塩等の化合物であり、特に塩化物が好ましい。これらの水溶性の金属塩を添加することにより、ダイヤモンド微粒子又はカーボンナノチューブ表面のカルボキシル基、スルホン酸基、水酸基等の官能基と遷移金属又は典型金属との塩を形成する。遷移金属又は典型金属としては、Ag、Zn、Cd、Cu、Co、Ni、Mn、Fe、Ti、Zr、V、Mo、W、U等が好ましく、特にCo、Ni、Zn、Cu、Cd、Fe、Ti及びZrが好ましい。水溶性の金属塩としては、FeCl3、CoCl2、ZnCl2、CuCl2、NiCl2等が好ましい。
【0073】
水溶性フェロシアン化物としては、フェロシアン化リチウム(Li4[Fe(CN)6])、フェロシアン化カリウム(K4[Fe(CN)6])、フェロシアン化ナトリウム(Na4[Fe(CN)6])等を用いるのが好ましく、水溶性フェリシアン化物としては、フェリシアン化リチウム(Li3[Fe(CN)6])、フェリシアン化カリウム(K3[Fe(CN)6])、フェリシアン化ナトリウム(Na3[Fe(CN)6])等を用いるのが好ましい。
【0074】
フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持した後のダイヤモンド微粒子又はカーボンナノチューブに、さらに前述のメディア分散処理を施すのが好ましい。メディア分散処理により、フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持する処理によって凝集したダイヤモンド微粒子又はカーボンナノチューブを再分散させ、その表面積を増やし、セシウムの吸着能を増加させることができる。さらに超音波による分散、ホモジナイザー、アトライター、ボールミル等を併用しても良い。
【実施例】
【0075】
本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
【0076】
実施例1
(1)ナノダイヤモンドの作製
TNT(トリニトロトルエン)とRDX(シクロトリメチレントリニトラミン)を40/60の比で含む0.65 kgの爆薬1を、脱気した水を凍らせて形成した氷の容器2aに充填し(図1(a))、同じく脱気した水を凍らせて形成した氷の容器2bで蓋をした(図1(b))。前記爆薬1には、起爆用爆薬及び電気雷管を取り付けた。氷の重さは容器2a,2b合わせて15 kgであった。
【0077】
この爆薬1を充填した氷の容器2a,2bを、3 m3の耐圧性容器内に銅線で吊り下げ、耐圧性容器内の空気を窒素と置換した。爆薬を起爆するための電気雷管への電流は前記銅線を通して供給した。耐圧性容器内は1気圧であり、酸素濃度は4容量%であった。耐圧性容器の上部から内壁全体に水をかけながら氷の容器2a,2bに充填した爆薬1を爆発させた。
【0078】
5分間静置した後、前記氷の容器2a,2bに充填した爆薬1を再度同様にして設置し、耐圧性容器内の窒素置換の操作は行わないで二度目の爆発を行った。ただし、氷の容器2a,2bに充填した爆薬1を設置する際には、窒素を耐圧性容器に供給しながら素早く作業を行った。
【0079】
二度目の爆発後、耐圧性容器の上蓋を開け、水で耐圧性容器の内壁面を洗浄しながら黒色液状の爆発生成物(未精製のナノダイヤモンド)を回収し、加熱乾燥し、未精製のナノダイヤモンド粉末を得た。この未精製のナノダイヤモンドの収率は使用した爆薬量に対して11質量%であり、比重は2.55 g/cm3、メジアン径(動的光散乱法)は220 nmであった。この未精製のナノダイヤモンドは、比重から計算して、76体積%のグラファイト系炭素と24体積%のダイヤモンドからなっていると推定された。この未精製のナノダイヤモンドは、ラマンスペクトルにおける1,330±10 cm-1のピーク強度Iaと、1,610±100 cm-1のピーク強度Ibとの比が0.86であった。
【0080】
得られた未精製のナノダイヤモンドを60質量%硝酸水溶液と混合し、160℃、14気圧、20分の条件で酸化性分解処理を行った後、130℃、13気圧、1時間で酸化性エッチング処理を行った。酸化性エッチング処理により、未精製のナノダイヤモンドからグラファイトが一部除去された粒子が得られた。この粒子を、アンモニアを用いて、210℃、20気圧、20分還流し中和処理した後、自然沈降させデカンテーションにより35質量%硝酸での洗浄を行い、さらにデカンテーションにより3回水洗し、遠心分離により脱水し、120℃で加熱乾燥し、酸化処理したナノダイヤモンドの粉末を得た。この酸化処理したナノダイヤモンドの粉末の比重は3.38 g/cm3であり、メジアン径は130 nm(動的光散乱法)であった。比重から計算して、90体積%のダイヤモンドと10体積%のグラファイト系炭素からなっていると推定された。
【0081】
(2) フェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物の担持
酸化処理したナノダイヤモンドの水分散液(5質量%)に、ナノダイヤモンド1g当たり1 mmolのFeCl3を添加し、ナノダイヤモンドと鉄との塩を形成した。このナノダイヤモンドと鉄との塩の分散液に、ナノダイヤモンド1g当たり0.5 mmolのフェロシアン化カリウム(K4[Fe(CN)6])及び0.5 mmolのフェリシアン化カリウム(K3[Fe(CN)6])を添加し、ナノダイヤモンド表面にフェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物を担持させた。得られた分散物に対してビーズミルによる分散処理を行い、遠心分離によりフェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子を得た。ビーズミルによる分散は、アシザワファインテック株式会社製スターミルLMZを用いて、0.1 mm径のジルコニアビーズを0.15 Lのベッセルに充填し、10 m/sの周速で回転子を回転させながら、前記フェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子の分散液を0.12 L/minで供給し、連続的に行った。約2時間分散処理した後の複合ダイヤモンド微粒子のメジアン径は25 nmであった。
【0082】
(3)セシウム吸着除去1
100 ppmの濃度の塩化セシウム水溶液1.0 Lに、作製したフェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子を1.0 g添加し、pHを8に合わせ2時間撹拌した後、1 gの硫酸バンド水溶液(10質量%)、及び0.3 gのポリエチレンイミン水溶液(30質量%)を加え30分攪拌後、2 gのポリアクリル酸ナトリウム水溶液(0.3質量%)を加え30分攪拌後、3時間静置したところ、石ころ状に固化した沈殿物と上澄みとに分離した。この上澄み液を100μmφのメンブランフィルターで濾過し沈殿物を除去した。濾過後の水に含まれるセシウムを原子吸光により定量したところ、99%以上のセシウムが除去されていた。
【0083】
実施例2
セシウム吸着除去2
100 ppmの濃度の塩化セシウム水溶液1.0 Lに、実施例1で作製した複合ダイヤモンド微粒子を1.0 g添加し、pHを8.5に合わせ2時間撹拌した後、2 gのポリ塩化アルミニウム水溶液(10質量%)、0.01 gのカチオン系高分子凝集剤(ユニフロッカUF-340、ポリメタアクリル酸エステル系分子量約310万、ユニチカ(株)製)、0.01 gのアニオン系高分子凝集剤(ユニフロッカUF-105、ポリアクリルアミド系分子量約1300万、ユニチカ(株)製)を加え30分攪拌後、3時間静置したところ、石ころ状に固化した沈殿物と上澄みとに分離した。この上澄み液を100μmφのメンブランフィルターで濾過し沈殿物を除去した。濾過後の水に含まれるセシウムを原子吸光により定量したところ、99%以上のセシウムが除去されていた。
【0084】
実施例3
ストロンチウム吸着除去
100 ppmの濃度の塩化ストロンチウム水溶液1.0 Lに、実施例1で作製したフェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子を1.0 g添加し、pHを8に合わせ2時間撹拌した後、1 gの硫酸バンド水溶液(10質量%)、及び0.3 gのポリエチレンイミン水溶液(30質量%)を加え30分攪拌後、2 gのポリアクリル酸ナトリウム水溶液(0.3質量%)を加え30分攪拌後、3時間静置したところ、石ころ状に固化した沈殿物と上澄みとに分離した。この上澄み液を100μmφのメンブランフィルターで濾過し沈殿物を除去した。濾過後の水に含まれるストロンチウムを原子吸光により定量したところ、99%以上のストロンチウムが除去されていた。
【0085】
実施例4
(1) カーボンナノチューブの合成
24gの蒸留水に溶解した14.6 gの硝酸コバルト6水和物と9.4 gの硝酸アルミニウム9水和物とを650℃±10℃に維持したマッフル炉内で加熱して1時間熱分解させ、空気中で放冷し、得られた樹枝状の生成物を粉砕してカップスタック型カーボンナノチューブを合成するためのCoO-A1203系触媒を得た。得られた触媒の組成はCoO:A1203=60:40(質量比)であった。
【0086】
この合成触媒O.4 gを直径60 mmの銅製皿上に均等に配置し、650±5℃に維持したパイロット炉中で、上方から触媒に向けてプロパン:ブタン=1:1の混合ガスを120 L/hrの流量で供給し、30分間反応させ39%の収率でグラファイト化合物を得た。得られたグラファイト化合物は、走査型電子顕微鏡での観測から、カップスタック型カーボンナノチューブを含有することが確認できた。X線回折により、このカーボンナノチューブは74%の結晶化炭素を含有していることがわかった。このようにして作製したカップスタック型カーボンナノチューブを含むグラファイト化合物を塩酸処理し、アモルファスカーボン及び合成触媒を溶解除去した後、60質量%硝酸水溶液と混合し酸化処理を施し、粒子表面をカルボキシル基、水酸基等の官能基で修飾した。
【0087】
(2) フェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物の担持
酸化処理したカーボンナノチューブの水分散液(3質量%)に、カーボンナノチューブ1g当たり1 mmolのFeCl3を添加し、カーボンナノチューブと鉄との塩を形成した。カーボンナノチューブと鉄との塩の分散液に、カーボンナノチューブ1g当たり0.5 mmolのフェロシアン化カリウム(K4[Fe(CN)6])及び0.5 mmolのフェリシアン化カリウム(K3[Fe(CN)6])を添加し、カーボンナノチューブ表面にフェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物を形成した。得られた分散物に対して実施例1と同様にしてビーズミルによる分散処理を行い、遠心分離によりフェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合カーボンナノチューブを得た。
【0088】
(3)セシウム吸着除去
100 ppmの濃度の塩化セシウム水溶液1.0 Lに、作製したフェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合カーボンナノチューブを2.0 g添加し、pHを8に合わせ2時間撹拌した後、1 gの硫酸バンド水溶液(10質量%)、及び0.3 gのポリエチレンイミン水溶液(30質量%)を加え30分攪拌後、2 gのポリアクリル酸ナトリウム水溶液(0.3質量%)を加え30分攪拌後、3時間静置したところ、石ころ状に固化した沈殿物と上澄みとに分離した。この上澄み液を100μmφのメンブランフィルターで濾過し沈殿物を除去した。濾過後の水に含まれるセシウムを原子吸光により定量したところ、99%以上のセシウムが除去されていた。
【0089】
実施例5
ストロンチウム吸着除去
100 ppmの濃度の塩化ストロンチウム水溶液1.0 Lに、実施例4で作製したフェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合カーボンナノチューブを2.0 g添加し、pHを8に合わせ2時間撹拌した後、1 gの硫酸バンド水溶液(10質量%)、及び0.3 gのポリエチレンイミン水溶液(30質量%)を加え30分攪拌後、2 gのポリアクリル酸ナトリウム水溶液(0.3質量%)を加え30分攪拌後、3時間静置したところ、石ころ状に固化した沈殿物と上澄みとに分離した。この上澄み液を100μmφのメンブランフィルターで濾過し沈殿物を除去した。濾過後の水に含まれるストロンチウムを原子吸光により定量したところ、99%以上のストロンチウムが除去されていた。
【0090】
比較例1
フェロシアン化金属化合物及びフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子の代わりに、市販の紺青(ブルシアンブルー)を使用して、実施例1と同様にしてセシウムの除去実験を行ったところ、前記複合ダイヤモンド微粒子を用いた場合と同等の除去効率を得るためには、前記複合ダイヤモンド微粒子に対して、フェロシアン化物及びフェリシアン化物のモル数で約10倍の紺青が必要であった。また、吸着後の紺青は、実施例1と同様にして凝集剤を作用させたにもかかわらず、沈降性及び濾過性が不十分であり、分離除去に多くの時間がかかった。
【符号の説明】
【0091】
1・・・爆薬
2a,2b・・・容器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃液中の金属原子を、(a)フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合ダイヤモンド微粒子、及び/又は(b)フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物を担持してなる複合カーボンナノチューブを用いて除去及び回収する廃液処理方法であって、前記廃液に、前記複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブを添加混合する工程、及び前記複合ダイヤモンド微粒子及び/又は複合カーボンナノチューブを添加混合した廃液に、凝集剤を添加する工程を有することを特徴とする処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の廃液処理方法において、前記凝集剤が、無機凝集剤及び/又は有機高分子凝集剤であることを特徴とする処理方法。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の廃液処理方法において、前記無機凝集剤が、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄からなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする処理方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の廃液処理方法において、前記有機高分子凝集剤が、カチオン性有機高分子凝集剤、アニオン性有機高分子凝集剤、ノニオン性有機高分子凝集剤、両イオン性有機高分子凝集剤からなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする処理方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の廃液処理方法において、前記凝集剤を添加する工程が、前記無機凝集剤及び/又は前記高分子凝集剤を添加混合した後に、さらに前記高分子凝集剤を添加混合する工程からなることを特徴とする処理方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載の廃液処理方法において、前記ダイヤモンド微粒子が、爆射法で得られたものであることを特徴とする処理方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の廃液処理方法において、前記ダイヤモンド微粒子が、酸化処理により表面を親水化したものであることを特徴とする処理方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の廃液処理方法において、前記ダイヤモンド微粒子が、2.55〜3.48 g/cm3の比重を有することを特徴とする処理方法。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の廃液処理方法において、前記カーボンナノチューブが、カップスタック型であることを特徴とする処理方法。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の廃液処理方法において、前記フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物が、フェロシアン化物イオン及び/又はフェリシアン化物イオンと、遷移金属又は典型金属とを含む塩であることを特徴とする処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の廃液処理方法において、前記遷移金属又は典型金属が、Co、Ni、Zn、Cu、Cd、Fe、Ti及びZrからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする処理方法。
【請求項12】
請求項10又は11に記載の廃液処理方法において、前記フェロシアン化金属化合物及び/又はフェリシアン化金属化合物が、アルカリ金属を含む塩であることを特徴とする処理方法。
【請求項13】
請求項12に記載の廃液処理方法において、前記アルカリ金属がLi、Na及びKからなる群から選ばれた少なくとも一種であることを特徴とする処理方法。

【図1】
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【公開番号】特開2013−10087(P2013−10087A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145730(P2011−145730)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(500462834)ビジョン開発株式会社 (51)
【Fターム(参考)】