説明

金属含有化合物、その製造方法、金属含有薄膜及びその形成方法

【課題】CVD法、ALD法の原料として熱安定性と気化特性を有する化合物、その製造方法、その化合物を用いた薄膜及び形成方法を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される化合物を原料とした金属含有薄膜を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体素子の製造等に有用な金属含有薄膜の原料化合物、その製造方法、金属含有薄膜及びその形成方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
現在までに半導体デバイスにおける配線用バリア膜の原料として、チタン、窒化チタン及びケイ素含有窒化チタンなどが使用されてきた。また、これまでに開発されてきた半導体装置のDRAMキャパシタ誘電体には、窒化酸化ケイ素(SiON)やアルミナ(Al)が主な原料として用いられてきた。さらに、半導体装置のゲート絶縁膜には、シリカ(SiO)が主な原料として用いられてきた。しかし、次世代の半導体には、高性能化に応えるために素子の微細化が求められており、キャパシタ誘電体やゲート絶縁膜の原料には、さらに誘電率が高いものが求められている。現在、これらの部位に使用される新規な原料として酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム及びこれらの金属とアルミニウムなどを含む複合酸化物が注目されている。
【0003】
現在半導体用素子として用いられている薄膜の形成方法としては、スパッタによる物理気相成長法(PVD法)、化学気相成長法(CVD法)が挙げられる。しかし次世代以降の半導体製造では、微細化した素子の複雑な3次元構造の表面に均一で薄い膜を形成することが求められる。凹凸のある面に均一な薄膜を形成する手法、すなわち段差被覆性よく薄膜を作成する手法としてPVD法は適当ではないため、原料を気体として反応槽に送り込み、分解して薄膜を堆積させるCVD法、又は基板表面に原料を吸着させ、分解して薄膜を堆積させる原子層蒸着法(ALD法)による薄膜形成法が検討されている。
【0004】
半導体素子製造において、CVD法又はALD法により薄膜を形成するための原料には、適度な蒸気圧と熱安定性を持ち、安定した供給量で気化させることが出来る原料が選択される。さらに複雑な3次元構造の表面に均一な膜厚で成膜出来ることも必要な条件のひとつである。さらに供給時には液体であるほうが好ましい。
【0005】
配線用バリア、キャパシタの電極膜に用いられるチタン薄膜、窒化チタン膜及びケイ素含有窒化チタン薄膜をCVD法又はALD法によって生成する原料として、これまでに四塩化チタンTiCl、テトラキスアミド錯体Ti(NRR’)(RおよびR’はメチル基又はエチル基)などが検討されている。
【0006】
上記の原料のうち、TiClにより形成された薄膜には塩素が残存し、塩素を完全に除去するためには高温が必要である。そのため、比較的低温で成膜が必要な部分及び残存塩素が悪影響を及ぼす部分の薄膜形成用原料としては不適当である。
【0007】
Ti(NRR’)は、いずれも水に対して極度に反応性が高く、成膜に使用するキャリアガス、反応ガス中などに含まれる微量水分と反応し、形成された膜内に酸素が取り込まれやすいことが知られている。例えば、テトラキス(ジメチルアミド)チタンTi(NMeを原料としてリモートプラズマALD法で成膜した窒化チタン薄膜中には10atm%以上の酸素が含まれていることが報告されている(非特許文献1)。酸素を含有した薄膜は比抵抗値が高いため、バリア層の要求特性を満たさない。すなわち、これらのテトラキスアミド錯体もバリア層形成用原料としては不適当である。
【0008】
一方、キャパシタ誘電体膜に用いられる酸化チタン薄膜及びチタン含有酸化物薄膜をCVD法又はALD法によって形成するための原料には、テトライソプロポキソチタンTi(OPr)、(ビスイソプロポキソ)(ビス(2,2,6,6−テトラメチルヘプタンジオナト))チタンTi(OPr)(THD)、テトラキス(2−メトキシ−1−メチル−1−プロポキソ)チタンTi(MMP)などが検討されている。
【0009】
Ti(OPr)を原料に用いて薄膜の形成を試みる場合、Ti(OPr)は水に対して極度に不安定なため、装置内の配管におけるわずかな水蒸気の混入が管内に酸化チタンの微粉を形成し管を閉塞させる恐れがある。また、Ti(OPr)を基板に吹きかけ分解する際にはアルコールが発生し、そのアルコールはさらに水とアルケンに分解する。その水が未分解のTi(OPr)と反応し、酸化チタンの微粉が生成して成膜室や排出口に付着するため、生産性が低い。そのため、半導体素子に用いる薄膜形成用原料としては不適当である(特許文献1参照)。
【0010】
Ti(OPr)(THD)、Ti(MMP)を用いて薄膜を形成した場合、特にチタン含有複合酸化物薄膜をCVD法により形成した場合には、他の金属供給源原料との揮発特性や分解性が大きく異なるため、薄膜の組成を制御することが困難となり生産性を低下させる問題があった。
【0011】
CVD法又はALD法による酸化ジルコニウム薄膜又はジルコニウム含有複合酸化物薄膜の原料として、ZrCl、Zr(acac)(acac=アセチルアセトナト)、Zr(tmhd)(tmhd=2、2、6、6−テトラメチル−3、5−ヘプタンジオナト)などが用いられた例があるが、これらの物質はいずれも蒸気圧が低く、CVD法又はALD法による薄膜合成用原料としては好ましくない。Zr(OBu)Bu=tert−ブチル)は良好な蒸気圧を持っているが、成膜温度が高いという欠点を有している。テトラキスアミド錯体Zr(NRR’)(RおよびR’はメチル基又はエチル基)も検討されているが、これらのテトラキスアミド錯体は熱安定性がやや低く、CVD法又はALD法による薄膜合成用原料としては好ましくない(非特許文献2)。
【0012】
CVD法又はALD法による酸化ハフニウム薄膜又はハフニウム含有複合酸化物薄膜の原料として、HfCl、Hf(acac)(acac=アセチルアセトナト)、Hf(tmhd)(tmhd=2、2、6、6−テトラメチル−3、5−ヘプタンジオナト)、Hf(OBu)Bu=tert−ブチル)などのほか、テトラキスアミド錯体Hf(NRR’)(RおよびR’はメチル基又はエチル基)などが検討されている。これらの原料の問題点は、非特許文献3に記述されている。
【0013】
上記の原料のうち、HfClは揮発性が低く、酸化膜を形成するためには高温が必要とされるため、半導体素子に用いる薄膜形成用原料としては不適当である。塩素原子を含むHfCl(tmhd)、HfCl(tmhd)も検討されているが(特許文献2参照)、その気化温度は高く、満足できるものではない。
【0014】
テトラキスアミド錯体Hf(NRR’)を原料に用いたALD法にて酸化ハフニウム薄膜が形成された例が報告されている(非特許文献2)。しかし非特許文献2にはテトラキスアミド錯体の熱安定性が低いことも記述されており、たとえばテトラキス(ジメチルアミド)ハフニウムHf(NMeは90℃で、テトラキス(エチルメチルアミド)ハフニウムHf(NMeEt)は140℃で、徐々に分解していくと報告されている。本発明者らが実際にHf(NMeEt)を150℃にて120時間加熱して熱安定性を調査したところ、78%が分解することを確認した。すなわち、これらのテトラキスアミド錯体は薄膜形成用の工業原料として十分な熱安定性を有しているとは言い難い。
【0015】
チタン、ジルコニウム又はハフニウムとともに複合酸化物薄膜を形成するためのアルミニウム化合物としては、トリメチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウム化合物や、ヘキサキス(ジエチルアミド)ジアルミニウムなどのアミドアルミニウム化合物が検討されてきた。しかし、アルキルアルミニウムは自然発火性物質または禁水性物質であり、わずかな空気との接触によって即座に発火し危険であるため、これらを使用するためには特別な設備を整えなければならないという問題点がある。また、アミドアルミニウム化合物は複核構造を有しているため蒸気圧が低く、CVD法及びALD法による薄膜形成原料としては適していない。
【0016】
また、半導体用途として窒化ガリウム薄膜又はガリウムヒ素薄膜を形成する際の原料としてトリアルキルガリウムが検討されている。しかし、これらもトリアルキルアルミニウムと同様に自然発火性物質または禁水性物質であり、これらを使用するためには特別な設備を整えなければならないという問題点がある。
【0017】
【非特許文献1】Journal of The Electrochemical Society、152、G29(2005)
【非特許文献2】Chemistry of Materials、14、4350(2002)
【非特許文献3】Journal of Materials Chemistry、14、3101(2004)
【特許文献1】特開2004−196618号公報
【特許文献2】特開2003−137551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明の目的は、適度な熱安定性、適度な揮発性及び水や空気に対する適度な安定性を持ち、CVD法またはALD法などの手法によって金属含有薄膜を形成するための原料となる新規な化合物、その製造方法、それを用いた薄膜及びその形成方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明者らは上述の現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、一般式(1)で表されるアミジナト配位子を有する化合物が上記課題を解決できる優れた化合物であることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0020】
すなわち本発明は、一般式(1)
【0021】
【化1】

(式中、Mは4族原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、またはインジウム原子を示す。Mが4族原子の場合にはnは3であり、Mがアルミニウム原子、ガリウム原子またはインジウム原子の場合にはnは2である。R及びRは各々独立にフッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜6のアルキル基又はRSiで表されるトリアルキルシリル基を示す。R、R及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示す。Rは水素原子又はフッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜6のアルキル基を示す。RとRは一体となって環を形成していても良い。R及びRは各々独立にフッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表されることを特徴とする化合物である。
【0022】
また本発明は、一般式(2)
【0023】
【化2】

(式中、R、R、Rは前述と同様を示す。Xは、水素原子、リチウム原子又はナトリウム原子を示す。)で表される化合物に、一般式(3)
【0024】
【化3】

(式中、M、R、Rは前述と同様を示す。Mが4族原子の場合、pは1でありqは4である。Mがアルミニウム原子、ガリウム原子、またはインジウム原子の場合、pは2でありqは6である。)で表される化合物を反応させることを特徴とする、前記一般式(1)で表される化合物の製造方法である。
【0025】
さらに本発明は、上述の一般式(1)で表される化合物を原料として用いることにより形成されたM含有薄膜である(Mは前述と同様を示す)。
【0026】
また本発明は、上述の一般式(1)で表される化合物を原料として用いることを特徴とするM含有薄膜の形成方法である(Mは前述と同様を示す)。
【0027】
以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0028】
一般式(1)で表される本発明の化合物は、下記一般式(4)
【0029】
【化4】

(式中、M、n、R、R、R、R及びRは前記と同じ意味を示す。)で表される共鳴構造をとりうるものであり、実際には一般式(1)で表される化合物と一般式(4)で表される化合物との共鳴混成体であるが、本明細書では表記の簡略化のため、両者を併せて一般式(1)で記載する。
【0030】
、R及びRで表される炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、2−メチルブチル基、1,2−ジメチルプロピル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、1−エチルブチル基、2−エチルブチル基、1,1,2−トリメチルプロピル基、1,2,2−トリメチルプロピル基、1−エチル−1−メチルプロピル基、1−エチル−2−メチルプロピル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロプロピルメチル基、シクロプロピルエチル基及びシクロブチルメチル基などを例示することができる。
【0031】
これらのアルキル基はフッ素原子で置換されていても良く、例えばトリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロ−sec−ブチル基、ペルフルオロ−tert−ブチル基、ペルフルオロペンチル基またはペルフルオロヘキシル基等を例示することできる。
【0032】
Siで表されるトリアルキルシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、エチルジメチルシリル基、ジエチルメチルシリル基、ジメチルプロピルシリル基又はtert−ブチルジメチルシリル基等を例示することができる。
【0033】
とRが一体となって形成していても良い環としては、ピロール環、ピロリジン環、ピペリジン環等を例示することが出来る。
【0034】
及びRで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基又はtert−ブチル基などを例示することができる。これらのアルキル基はフッ素原子で置換されていても良く、例えばトリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペルフルオロエチル基、ペルフルオロプロピル基、ペルフルオロイソプロピル基、ペルフルオロブチル基、ペルフルオロ−sec−ブチル基、ペルフルオロ−tert−ブチル基等を例示することできる。
【0035】
またMは4族原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、またはインジウム原子を示すが、中でも4族原子、アルミニウム原子、またはガリウム原子が好ましい。4族原子とは、チタン原子、ジルコニウム原子、及びハフニウム原子である。
【0036】
一般式(1)で表される化合物は、良好な蒸気圧を持つという点から、R及びRはイソプロピル基またはtert−ブチル基が好ましく、Rは水素原子、メチル基、またはエチル基が好ましい。また、R及びRはメチル基又はエチル基が好ましい。特にMが4族原子の場合は、R及びRがイソプロピル基、Rがメチル基、かつR及びRがメチル基である化合物、またはR及びRがtert−ブチル基、Rが水素原子、かつR及びRがメチル基である化合物が特に好ましい。またMがアルミニウム原子、ガリウム原子、またはインジウム原子の場合は、R及びRがイソプロピル基、Rがメチル基、かつR及びRがメチル基である化合物が特に好ましい。
【0037】
一般式(2)のXは、一般式(1)で表される化合物の収率が良い点で水素原子又はリチウム原子が好ましく、とりわけ水素原子が好ましい。
【0038】
一般式(1)で表される化合物は、アルゴン又は窒素雰囲気下で一般式(2)で表される化合物と、一般式(3)で表される化合物を反応させて製造することが出来る。この反応は溶媒を用いなくても進行するが、有機溶媒中で反応させるのが好ましい。反応に用いる有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンなどの炭化水素類、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、グライム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテルなどのエーテル類、トリエチルアミン、ジエチルイソプロピルアミンなどのアミン類などを例示することが出来、これらの有機溶媒を単独で又は混合して用いることができる。収率が良好な点でテトラヒドロフラン、ヘキサン又はヘプタンを用いることが好ましい。
【0039】
反応温度には限定は無いが、−20℃〜120℃の範囲内から適宜選択することにより収率良く目的物を得ることが出来る。反応時間にも限定はないが、1分から24時間の範囲内から適宜選択することにより反応を完結させることが出来る。反応終了後は濃縮し、必要があれば濾過を行い、粗生成物を得て、これを蒸留又は昇華することによって目的物を精製することが出来る。
【0040】
なお、原料となる一般式(2)で表される化合物は、既知の方法を参考にして合成することが出来る(例えば、Nagashimaら、Organometallics、19、725、(2000)、Forsbergら、The Journal of Organic Chemistry、52、1017、(1987)及び米国特許出願公開第2005/0042372号明細書)。一般式(3)で表される化合物は、既知の方法を参考にして合成することができる。(例えば、Bradleyら、Journal of the Chemical Society、3857、(1960)及びPowerら、Polyhedron、9、257、(1990))。
【0041】
一般式(1)で表される化合物を原料に用いて、金属含有薄膜を形成することが出来る。例えばCVD法又はALD法により金属含有薄膜を形成する場合、一般式(1)で表される化合物をガス化して基板上に供給する。ガス化する方法としては、例えば加熱した恒温槽に原料を入れ、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン若しくは窒素などのキャリアガスを吹き込みガス化する方法、又は一般式(1)で表される化合物をそのまま若しくは溶液とし、これらを気化器に送って加熱して気化器内でガス化する方法などがある。後者の場合に用いる溶媒には特に限定はないが、例えば、グライム、ジグライム、トリグライム、ジオキサン、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の炭化水素類が挙げられる。
【0042】
ガスとして基板上に供給した原料を分解することにより金属含有薄膜を形成することが出来る。分解は加熱だけでも可能であるが、プラズマや光などを併用しても良く、また、水蒸気、酸素、オゾン、水素、アンモニアなどの反応性ガスを共存させて分解させても良い。
【発明の効果】
【0043】
本発明の化合物は、適度な熱安定性、適度な揮発性及び水や空気に対する適度な安定性を持ち、これらを用いたCVD法又はALD法によって金属含有薄膜を形成することが可能である。
【実施例】
【0044】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、本明細書で使用される記号のうち、Meはメチル基を、Etはエチル基を、Prはイソプロピル基を、Buはtert−ブチル基を表す。
【0045】
(参考例1)N,N’−ジイソプロピルアセトアミジンの合成
オルト酢酸トリメチル30.0g、酢酸15.0g及びイソプロピルアミン30.0gをフラスコに入れ、12時間加熱還流した。室温まで冷却し、ヘプタン200mLとナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%)48.3gを加えた。室温で1時間攪拌した後、大気圧下にて留出温度が95℃以下の留分を除去した。室温まで冷却した後、水45mLを加えて10分間激しく攪拌した。30分間静置して二層に分離させ、水層を除去した。油層を濃縮した後に残ったオイルを減圧蒸留することにより、N,N’−ジイソプロピルアセトアミジン28.5gを得た。(収率80%)
H NMR(500MHz,CDCl,δ/ppm)3.62(br,2H),1.84(br,s,3H),1.09(d,J=7Hz,12H)。
【0046】
(参考例2)N,N’−ジtert−ブチルホルムアミジンの合成
オルトぎ酸トリエチル148.2gと酢酸60.0gをフラスコに入れ、攪拌しながらtert−ブチルアミン146.5gを投入した。12時間加熱還流した後、室温まで冷却し、ヘプタン500mLとナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%)193.0gを加えた。室温で1時間攪拌した後、大気圧下にて留出温度が95℃以下の留分を除去した。室温まで冷却した後、水150mLを加えて10分間激しく攪拌した。30分間静置して二層に分離させ、水層を除去した。油層を濃縮した後に残ったオイルを減圧下で蒸留することにより、N,N’−ジtert−ブチルホルムアミジン103.6gを得た。(収率66%)
H NMR(500MHz,CDCl,δ/ppm)7.48(s,1H),1.17(s,18H)。
【0047】
(参考例3)N,N’−ジイソプロピルプロピオアミジンの合成
オルトプロピオン酸トリエチル44.9gと酢酸15.3gをフラスコに入れ、攪拌しながらイソプロピルアミン30.3gを投入した。12時間加熱還流した後、室温まで冷却し、ヘプタン100mLとナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28%)48.4gを加えた。室温で1時間攪拌した後、大気圧下にて留出温度が95℃以下の留分を除去した。室温まで冷却した後、水45mLを加えて10分間激しく攪拌した。30分間静置して二層に分離させ、水層を除去した。油層を濃縮した後に残ったオイルを減圧下で蒸留することにより、N,N’−ジイソプロピルプロピオアミジン26.3gを得た。(収率66%)
H NMR(500MHz,CDCl,δ/ppm)3.63(br,2H),2.08(br,q,J=7Hz,2H),1.04(t,J=7Hz,3H),1.03(d,J=7Hz,12H)。
【0048】
(実施例1)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)トリス(ジメチルアミド)チタン(Ti(PrNC(Me)NPr)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(ジメチルアミド)チタン2.24g(10.0mmol)をヘキサン30mlに溶かした溶液を4℃に冷却し、N、N’−ジイソプロピルアセトアミジン1.43g(10.0mmol)を滴下した。室温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより赤色の液体1.58gを得た(収率49%)。
【0049】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
3.37(sept.,J=7Hz,2H),3.29(s,18H),1.55(s,3H),1.04(d,J=7Hz,12H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
174.0,48.7,46.5,25.1,10.4
Ti(PrNC(Me)NPr)(NMeの熱分析
アルゴン流通(400ml/min)下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図1に示した。TGからCVD法又はALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0050】
(実施例2)(N、N’−ジイソプロピルプロピオアミジナト)トリス(ジメチルアミド)チタン(Ti(PrNC(Et)NPr)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(ジメチルアミド)チタン3.43g(15.3mmol)をテトラヒドロフラン15mlに溶かした溶液を−20℃に冷却し、N、N’−ジイソプロピルプロピオアミジン2.39g(15.3mmol)を滴下した。室温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより赤色の液体4.68gを得た(収率91%)。
【0051】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
3.43(sept.,J=6Hz,2H),3.30(s,18H),2.03(q,J=8Hz,2H),1.08(d,J=7Hz,12H),0.94(t,J=8Hz,3H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
178.6,48.5,46.8,25.6,18.1,12.3
Ti(PrNC(Et)NPr)(NMeの熱分析
アルゴン流通(400ml/min)下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図2に示した。TGからCVD法又はALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0052】
(実施例3)(N、N’−tert−ブチルホルムアミジナト)トリス(ジメチルアミド)チタン(Ti(BuNC(H)NBu)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(ジメチルアミド)チタン14.2g(63.4mmol)をテトラヒドロフラン40mlに溶かした溶液を4℃に冷却し、N、N’−tert−ブチルホルムアミジン10.0g(64.0mmol)を滴下した。室温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより赤色の液体15.7gを得た(収率74%)。
【0053】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
8.58(s,1H),3.29(s,18H),1.14(s,18H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
163.4,54.1,46.7,31.7
Ti(BuNC(H)NBu)(NMeの熱分析
アルゴン流通(400ml/min)下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図3に示した。TGからCVD法又はALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0054】
(実施例4)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)トリス(ジメチルアミド)ジルコニウム(Zr(PrNC(Me)NPr)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(ジメチルアミド)ジルコニウム5.20g(19.4mmol)をヘキサン20mlに溶かした溶液に、N、N’−ジイソプロピルアセトアミジン3.08g(21.7mmol)を加えた。室温で4時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより無色の液体2.30gを得た(収率32%)。
【0055】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
3.33(sept.,J=6Hz,2H),3.12(s,18H),1.49(s,3H),1.05(d,J=6Hz,12H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
175.7,48.1,43.0,25.3,10.7
Zr(PrNC(Me)NPr)(NMeの熱分析
アルゴンを400ml/minにて流通させている雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図4に示した。TGからCVD法またはALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0056】
(実施例5)(N、N’−ジイソプロピルプロピオアミジナト)トリス(ジメチルアミド)ジルコニウム(Zr(PrNC(Et)NPr)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(ジメチルアミド)ジルコニウム1.78g(6.66mmol)をテトラヒドロフラン8mlとトリエチルアミン1mLの混合物に溶かした溶液を−20℃に冷却し、N、N’−ジイソプロピルプロピオアミジン1.04g(6.66mmol)を滴下した。室温で4時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより淡黄色の液体1.51gを得た(収率60%)。
【0057】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
3.39(sept.,J=6Hz,2H),3.12(s,18H),2.00(q,J=8Hz,2H),1.08(d,J=7Hz,12H),0.90(t,J=8Hz,3H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
179.8,47.7,43.0,25.7,18.2,12.5
Zr(PrNC(Et)NPr)(NMeの熱分析
アルゴン流通(400ml/min)下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図5に示した。TGからCVD法又はALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0058】
(実施例6)(N、N’−ジtert−ブチルホルムアミジナト)トリス(ジメチルアミド)ジルコニウム(Zr(BuNC(H)NBu)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.59M)7.4mLをヘキサン15mLで希釈し、−20℃に冷却した。N、N’−tert−ブチルホルムアミジン1.79gを加えた後、室温で12時間攪拌した。反応溶液を−20℃まで冷却し、テトラキス(ジメチルアミド)ジルコニウム3.04g(11.4mmol)をヘキサン10mlに溶かした溶液を加えた。室温で4時間撹拌した後、トリエチルアミン塩酸塩1.57gを加え、室温で2時間攪拌した。反応溶液を濾過して不溶物を取り除き、ろ液から溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより無色の液体1.98gを得た(収率46%)。
【0059】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
8.56(s,1H),3.11(s,18H),1.12(s,18H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
164.8,53.4,42.9,31.6
Zr(BuNC(H)NBu)(NMeの熱分析
アルゴンを400ml/minにて流通させている雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図6に示した。TGからCVD法またはALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0060】
(実施例7)(N、N’−ジtert−ブチルアセトアミジナト)トリス(ジメチルアミド)ジルコニウム(Zr(BuNC(Me)NBu)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、N、N’−ジtert−ブチルカルボジイミド970mg(6.29mmol)をヘキサン5mlに溶かし、メチルリチウムのジエチルエーテル溶液(1.07mol/l)5.70ml(6.10mmol)を加えて室温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた白色固体をヘキサン5mlに懸濁させ、テトラキス(ジメチルアミド)ジルコニウム1.62g(6.06mmol)をヘキサン5mlに溶かした溶液を加え、50℃で4時間攪拌した。室温まで冷ました後、グラスフィルターを用いて不溶物を濾別し、濾液からヘキサンを減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより無色の液体822mgを得た(収率34%)。
【0061】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
3.09(s,18H),1.88(s,3H),1.19(s,18H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
177.0,53.0,43.0,32.5,19.9
Zr(BuNC(Me)NBu)(NMeの熱分析
アルゴンを400ml/minにて流通させている雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図7に示した。TGからCVD法またはALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0062】
(実施例8)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)トリス(エチルメチルアミド)ジルコニウム(Zr(PrNC(Me)NPr)(NEtMe))の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(エチルメチルアミド)ジルコニウム401mg(1.24mmol)をテトラヒドロフラン5mlに溶かした溶液に、N、N’−ジイソプロピルアセトアミジン179mg(1.26mmol)を加えた。室温で3時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を昇華精製することにより無色の固体332mgを得た(収率66%)。
【0063】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
3.41(q,J=7Hz,6H),3.35(sept.,J=6Hz,2H),3.06(s,9H),1.51(s,3H),1.26(t,J=7Hz,9H),1.09(d,J=6Hz,12H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
175.5,50.0,48.1,38.5,25.4,15.9,10.8
(実施例9)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)トリス(ジメチルアミド)ハフニウム(Hf(PrNC(Me)NPr)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(ジメチルアミド)ハフニウム4.48g(12.6mmol)をヘキサン20mlに溶かした溶液に、N、N’−ジイソプロピルアセトアミジン1.81g(12.7mmol)を加えた。室温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより無色の液体4.00gを得た(収率70%)。
【0064】
H NMR(500MHz,重ベンゼン,δ/ppm)
3.45(sept.,J=7Hz,2H),3.15(s,18H),1.49(s,3H),1.05(d,J=7Hz,12H)
13C NMR(125MHz,重ベンゼン,δ/ppm)
175.9,48.1,42.8,25.2,11.1
Hf(PrNC(Me)NPr)(NMeの熱分析
アルゴンを400ml/minにて流通させている雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図8に示した。TGからCVD法またはALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0065】
(実施例10)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)トリス(ジメチルアミド)ハフニウム(Hf(PrNC(Me)NPr)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、N、N’−ジイソプロピルカルボジイミド19.0g(151mmol)をヘキサン100mlに溶かし、メチルリチウムのジエチルエーテル溶液(1.07mol/l)141ml(151mmol)を加えて室温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた白色固体をヘキサン150mlに懸濁させ、テトラキス(ジメチルアミド)ハフニウム53.0g(149mmol)をヘキサン20mlに溶かした溶液を加え、50℃で4時間攪拌した。室温まで冷ました後、グラスフィルターを用いて不溶物を濾別し、濾液からヘキサンを減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより無色の液体13.6gを得た(収率20%)。H NMRと13C NMRについて実施例9と同様に測定したところ、実施例9と同様の結果が得られた。
【0066】
(実施例11)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)トリス(ジメチルアミド)ハフニウム(Hf(PrNC(Me)NPr)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(ジメチルアミド)ハフニウム211.5g(596.2mmol)をテトラヒドロフラン840mlとトリエチルアミン84mLの混合物に溶かした溶液を−20℃に冷却し、N、N’−ジイソプロピルアセトアミジン85.6g(43.6mmol)を滴下した。室温で4時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより淡黄色の液体216.0gを得た(収率80%)。H NMRと13C NMRについて実施例9と同様に測定したところ、実施例9と同様の結果が得られた。
【0067】
(実施例12)(N、N’−ジイソプロピルプロピオアミジナト)トリス(ジメチルアミド)ハフニウム(Hf(PrNC(Et)NPr)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(ジメチルアミド)ハフニウム15.5g(43.7mmol)をテトラヒドロフラン60mlとトリエチルアミン6mLの混合物に溶かした溶液を−20℃に冷却し、N、N’−ジイソプロピルプロピオアミジン6.84g(43.8mmol)を滴下した。室温で4時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより淡黄色の液体18.1gを得た(収率89%)。
【0068】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
3.52(sept.,J=6Hz,2H),3.17(s,18H),1.97(q,J=8Hz,2H),1.08(d,J=7Hz,12H),0.88(t,J=8Hz,3H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
179.9,47.7,42.9,25.5,18.6,12.4
Hf(PrNC(Et)NPr)(NMeの熱分析
アルゴン流通(400ml/min)下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図9に示した。TGからCVD法又はALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0069】
(実施例13)(N、N’−tert−ブチルホルムアミジナト)トリス(ジメチルアミド)ハフニウム(Hf(BuNC(H)NBu)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(ジメチルアミド)ハフニウム11.9g(33.6mmol)をテトラヒドロフラン50mlに溶かした溶液を−20℃に冷却し、N、N’−tert−ブチルホルムアミジン5.25g(33.6mmol)を滴下した。室温で4時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより淡黄色の液体11.8gを得た(収率75%)。
【0070】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
8.66(s,1H),3.15(s,18H),1.10(s,18H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
164.7,53.6,42.7,31.6
Hf(BuNC(H)NBu)(NMeの熱分析
アルゴンを400ml/minにて流通させている雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図10に示した。TGからCVD法またはALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0071】
(実施例14)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)トリス(エチルメチルアミド)ハフニウム(Hf(PrNC(Me)NPr)(NEtMe))の合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(エチルメチルアミド)ハフニウム384mg(0.93mmol)をヘキサン5mlに溶かした溶液に、N、N’−ジイソプロピルアセトアミジン133mg(0.94mmol)を加えた。室温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより無色の液体173mgを得た(収率37%)。
【0072】
H NMR(500MHz,重ベンゼン,δ/ppm)
3.46(sept.,J=7Hz,2H),3.45(q,J=7Hz,6H),3.10(s,9H),1.47(s,3H),1.27(t,J=7Hz,9H),1.09(d,J=7Hz,12H)
13C NMR(125MHz,重ベンゼン,δ/ppm)
175.7,49.7,48.0,38.2,25.3,16.1,11.2。
【0073】
(実施例15)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)トリス(エチルメチルアミド)ハフニウム(Hf(PrNC(Me)NPr)(NEtMe))の合成
アルゴン雰囲気下で、N、N’−ジイソプロピルカルボジイミド140mg(1.11mmol)をヘキサン5mlに溶かし、メチルリチウムのジエチルエーテル溶液(0.98mol/l)1.10ml(1.08mmol)を加えて室温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた白色固体をトルエン5mlに懸濁させ、テトラキス(ジメチルアミド)ハフニウム446mg(1.09mmol)をトルエン5mlに溶かした溶液を加え、80℃で4時間攪拌した。室温まで冷ました後、グラスフィルターを用いて不溶物を濾別し、濾液からヘキサンを減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより無色の液体157mgを得た(収率29%)。
【0074】
(実施例16)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)トリス(ジエチルアミド)ハフニウム(Hf(PrNC(Me)NPr)(NEtの合成
アルゴン雰囲気下で、テトラキス(ジエチルアミド)ハフニウム346mg(0.74mmol)をヘキサン5mlに溶かした溶液に、N、N’−ジイソプロピルアセトアミジン105mg(0.74mmol)を加えた。室温で12時間攪拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧昇華することにより白色固体188mgを得た(収率35%)。
【0075】
H NMR(500MHz,重ベンゼン,δ/ppm)
3.48(q,J=7Hz,2H),3.47(sept.,J=7Hz,2H),1.53(s,3H),1.20(t,J=7Hz,18H)1.05(d,J=7Hz,12H)
13C NMR(125MHz,重ベンゼン,δ/ppm)
175.7,48.1,44.2,25.4,16.3,11.6。
【0076】
(実施例17)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ビス(ジメチルアミド)アルミニウム(Al(PrNC(Me)NPr)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、ビス(μ−ジメチルアミド)テトラキス(ジメチルアミド)ジアルミニウム28.1g(88.2mmol)をヘキサン100mlに溶かした溶液を0℃に冷却し、N、N’−ジイソプロピルアセトアミジン24.0g(168.7mmol)を加えた。室温で5時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより、無色の液体32.0gを得た(収率71%)。なお、この化合物を空気に晒したところ、白色固体に変化したが発火しなかった。
【0077】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
3.08(sept.,J=6Hz,2H),2.96(br,s,12H),1.24(s,3H),1.00(d,J=6Hz,12H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
174.3,45.1,41.3,25.2,10.4
Al(PrNC(Me)NPr)(NMeの熱分析
アルゴンを400ml/minにて流通させている雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図11に示した。TGからCVD法またはALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0078】
(実施例18)(N、N’−ジイソプロピルアセトアミジナト)ビス(ジメチルアミド)ガリウム(Ga(PrNC(Me)NPr)(NMe)の合成
アルゴン雰囲気下で、ビス(μ−ジメチルアミド)テトラキス(ジメチルアミド)ジガリウム8.78g(43.5mmol)をヘキサン35mlに溶かした溶液を−20℃に冷却し、N、N’−ジイソプロピルアセトアミジン6.12g(43.0mmol)を加えた。室温で14時間撹拌した後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣を減圧蒸留することにより、無色の液体8.21gを得た(収率74%)。なお、この化合物を空気に晒したところ、白色固体に変化したが発火しなかった。
【0079】
H NMR(500MHz,C,δ/ppm)
3.17(sept.,J=6Hz,2H),3.01(br,s,12H),1.25(s,3H),0.99(d,J=6Hz,12H)
13C NMR(125MHz,C,δ/ppm)
170.2,45.3,42.9,25.4,10.2
Ga(PrNC(Me)NPr)(NMeの熱分析
アルゴンを400ml/minにて流通させている雰囲気下、昇温速度10℃/minの条件で測定したTG(熱重量測定)の結果及び密閉容器中で昇温速度10℃/minで測定したDSC(示差走査熱量測定)の結果を図12に示した。TGからCVD法またはALD法などの原料として適度な気化特性を有していることがわかり、DSCから熱安定性も良好であることがわかった。
【0080】
(実施例19)Ti(PrNC(Me)NPr)(NMeを用いたチタン含有薄膜の形成
Ti(PrNC(Me)NPr)(NMe)を原料として、図13に示したCVD成膜装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料容器内圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量280sccm、反応ガス(O)流量90sccm、基板温度400℃、反応槽内圧力4Torrで、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間かけて成膜を行った。作製した膜を蛍光X線にて測定したところ、チタンが検出され、チタン含有膜が堆積したことが確認された。
【0081】
(実施例20)Ti(BuNC(H)NBu)(NMeを原料として、図13の装置を用いて、原料温度50℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量250sccm、反応ガス(O)流量120sccm、基板温度400℃、反応槽内圧力4Torrで、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した膜を蛍光X線分析装置にて測定したところ、Tiの特性X線が検出され、チタン含有膜であることが確認された。膜厚をSEMにより確認したところ約110nmであった。
【0082】
(実施例21)Zr(PrNC(Me)NPr)(NMeを用いたジルコニウム含有薄膜の形成
Zr(PrNC(Me)NPr)(NMeを原料として用い、酸素を共存させた条件のもと、図13に示したCVD成膜装置を用いて成膜した。原料温度80℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量250sccm、反応ガス(O)流量120sccm、基板温度400℃、反応槽内圧力4Torrで、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間かけて成膜した。作製した膜を蛍光X線にて測定したところ、ジルコニウムが検出され、ジルコニウム含有膜が堆積したことが確認された。
【0083】
(実施例22)Zr(BuNC(H)NBu)(NMeを用いたジルコニウム含有薄膜の形成
Zr(BuNC(H)NBu)(NMeを原料として、図13の装置を用いて、原料温度50℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量250sccm、反応ガス(O)流量120sccm、基板温度400℃、反応槽内圧力4Torrで、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した膜を蛍光X線分析装置にて測定したところ、Zrの特性X線が検出され、ジルコニウム含有膜であることが確認された。膜厚をSEMにより確認したところ約150nmであった。
【0084】
(実施例23)Hf(PrNC(Me)NPr)(NMeを用いたハフニウム含有薄膜の形成
Hf(PrNC(Me)NPr)(NMe)を原料として、図13に示したCVD成膜装置を用いて、原料温度60℃、キャリアガス(Ar)流量30sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量350sccm、反応ガス(O)流量120sccm、基板温度400℃、反応槽内圧力4Torrで、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間かけて成膜を行った。得られた膜の組成をX線回折で確認したところHfOであった。さらに膜厚をSEM(走査電子顕微鏡)を用いて測定したところ、800nmであった。
【0085】
(実施例24)Al(PrNC(Me)NPr)(NMeを用いたアルミニウム含有薄膜の形成
Al(PrNC(Me)NPr)(NMeを原料として、図13の装置を用いて、原料温度40℃、キャリアガス(Ar)流量20sccm、原料圧力100Torr、希釈ガス(Ar)流量220sccm、反応ガス(O)流量60sccm、基板温度400℃、反応槽内圧力4Torrで、CVD法によりSiO/Si基板上に1時間成膜を行った。作製した膜を蛍光X線分析装置にて測定したところ、Alの特性X線が検出され、また、膜組成をX線光電子分光法で確認したところ酸化アルミニウム膜であった。膜厚をSEMにより確認したところ約120nmであった。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】Ti(PrNC(Me)NPr)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図2】Ti(PrNC(Et)NPr)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図3】Ti(BuNC(H)NBu)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図4】Zr(PrNC(Me)NPr)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図5】Zr(PrNC(Et)NPr)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図6】Zr(BuNC(H)NBu)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図7】Zr(BuNC(Me)NBu)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図8】Hf(PrNC(Me)NPr)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図9】Hf(PrNC(Et)NPr)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図10】Hf(BuNC(H)NBu)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図11】Al(PrNC(Me)NPr)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図12】Ga(PrNC(Me)NPr)(NMeのTG及びDSC測定の結果である。
【図13】実施例18から23で用いたCVD成膜装置の概略図である。
【符号の説明】
【0087】
1.原料容器
2.恒温槽
3.反応槽
4.基板
5.反応ガス
6.希釈ガス
7.キャリアガス
8.マスフローコントローラー
9.マスフローコントローラー
10.マスフローコントローラー
11.真空ポンプ
12.排気

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】

(式中、Mは4族原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、またはインジウム原子を示す。Mが4族原子の場合にはnは3であり、Mがアルミニウム原子、ガリウム原子またはインジウム原子の場合にはnは2である。R及びRは各々独立にフッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜6のアルキル基又はRSiで表されるトリアルキルシリル基を示す。R、R及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示す。Rは水素原子又はフッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜6のアルキル基を示す。RとRは一体となって環を形成していても良い。R及びRは各々独立にフッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表されることを特徴とする化合物。
【請求項2】
Mが4族原子である請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Mがアルミニウム原子又はガリウム原子である請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
及びRがイソプロピル基又はtert−ブチル基であり、Rが水素原子、メチル基又はエチル基であり、R及びRがメチル基又はエチル基である請求項1または2に記載の化合物。
【請求項5】
及びRがイソプロピル基であり、Rがメチル基又はエチル基であり、R及びRがメチル基である請求項1、2又は4に記載の化合物。
【請求項6】
及びRがtert−ブチル基であり、Rが水素原子であり、R及びRがメチル基である請求項1、2又は4に記載の化合物。
【請求項7】
及びRがイソプロピル基又はtert−ブチル基であり、Rが水素原子、メチル基又はエチル基であり、R及びRがメチル基又はエチル基である請求項1または3に記載の化合物。
【請求項8】
及びRがイソプロピル基であり、Rがメチル基であり、R及びRがメチル基である請求項1、3又は7に記載の化合物。
【請求項9】
Mがチタン原子である請求項1、2、4または5に記載の化合物。
【請求項10】
Mがチタン原子である請求項1、2、4または6に記載の化合物。
【請求項11】
Mがジルコニウム原子である請求項1、2、4または5に記載の化合物。
【請求項12】
Mがジルコニウム原子である請求項1、2、4または6に記載の化合物。
【請求項13】
Mがハフニウム原子である請求項1、2、4または5に記載の化合物。
【請求項14】
Mがハフニウム原子である請求項1、2、4または6に記載の化合物。
【請求項15】
Mがアルミニウム原子である請求項1、3、7または8に記載の化合物。
【請求項16】
Mがガリウム原子である請求項1、3、7または8に記載の化合物。
【請求項17】
一般式(2)
【化2】

(式中、R及びRは各々独立にフッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜6のアルキル基又はRSiで表されるトリアルキルシリル基を示す。R、R及びRは各々独立に炭素数1〜4のアルキル基を示す。Rは水素原子又はフッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜6のアルキル基を示す。RとRは一体となって環を形成していても良い。Xは、水素原子、リチウム原子又はナトリウム原子を示す。)で表される化合物に、一般式(3)
【化3】

(式中、Mは4族原子、アルミニウム原子、ガリウム原子またはインジウム原子を示す。Mが4族原子の場合、pは1でありqは4である。Mがアルミニウム原子、ガリウム原子、またはインジウム原子の場合、pは2でありqは6である。R及びRは各々独立にフッ素原子で置換されていても良い炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表される化合物を反応させることを特徴とする、一般式(1)
【化4】

(式中、M、R、R、R、R、Rは前述と同様を示し、Mが4族原子の場合にはnは3であり、Mがアルミニウム原子、ガリウム原子またはインジウム原子の場合にはnは2である。)で表される化合物の製造方法。
【請求項18】
Mが4族原子である請求項17に記載の製造方法。
【請求項19】
Mがアルミニウム原子又はガリウム原子である請求項17に記載の製造方法。
【請求項20】
及びRがイソプロピル基又はtert−ブチル基であり、Rが水素原子、メチル基又はエチル基であり、R及びRがメチル基又はエチル基である請求項17または18に記載の製造方法。
【請求項21】
及びRがイソプロピル基であり、Rがメチル基又はエチル基であり、R及びRがメチル基である請求項17、18又は20に記載の製造方法。
【請求項22】
及びRがtert−ブチル基であり、Rが水素原子であり、R及びRがメチル基である請求項17、18又は20に記載の製造方法。
【請求項23】
及びRがイソプロピル基又はtert−ブチル基であり、Rが水素原子、メチル基又はエチル基であり、R及びRがメチル基又はエチル基である請求項17または19に記載の製造方法。
【請求項24】
及びRがイソプロピル基であり、Rがメチル基であり、R及びRがメチル基である請求項17、19又は23に記載の製造方法。
【請求項25】
Mがチタン原子である請求項17、18、20または21に記載の製造方法。
【請求項26】
Mがチタン原子である請求項17、18、20または22に記載の製造方法。
【請求項27】
Mがジルコニウム原子である請求項17、18、20または21に記載の製造方法。
【請求項28】
Mがジルコニウム原子である請求項17、18、20または22に記載の製造方法。
【請求項29】
Mがハフニウム原子である請求項17、18、20または21に記載の製造方法。
【請求項30】
Mがハフニウム原子である請求項17、18、20または22に記載の製造方法。
【請求項31】
Mがアルミニウム原子である請求項17、19、23または24に記載の製造方法。
【請求項32】
Mがガリウム原子である請求項17、19、23または24に記載の製造方法。
【請求項33】
請求項1〜16いずれかに記載の化合物を原料として用いることにより形成されたM含有薄膜(Mは4族原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、またはインジウム原子を示す)。
【請求項34】
請求項1〜16いずれかに記載の化合物を原料として用いることを特徴とするM含有薄膜の形成方法(Mは4族原子、アルミニウム原子、ガリウム原子、またはインジウム原子を示す)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−153869(P2007−153869A)
【公開日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−192791(P2006−192791)
【出願日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【出願人】(000003300)東ソー株式会社 (1,901)
【出願人】(000173762)財団法人相模中央化学研究所 (151)
【Fターム(参考)】