金属帯コイルの梱包方法および金属帯コイル梱包体
【課題】製品品質を低下させる損傷が金属帯コイルの表面に発生することを防止することのできる金属帯コイルの梱包方法と金属帯コイル梱包体を提供する。
【解決手段】外周面を金属製の結束バンド12により締め付けられた金属帯コイル11の外周面に被包された梱包紙13の上から金属製のコイル保護板15を巻き付け、コイル保護板15を金属製の締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締付固定して金属帯コイル11を梱包するに際して、結束バンドと締付バンド16が重なり合わない位置でコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締付固定する。
【解決手段】外周面を金属製の結束バンド12により締め付けられた金属帯コイル11の外周面に被包された梱包紙13の上から金属製のコイル保護板15を巻き付け、コイル保護板15を金属製の締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締付固定して金属帯コイル11を梱包するに際して、結束バンドと締付バンド16が重なり合わない位置でコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締付固定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻取り機でコイル状に巻き取られた鋼帯などの金属帯コイルを製品として出荷する際に用いられる金属帯コイルの梱包方法と金属帯コイル梱包体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、巻取り機でコイル状に巻き取られた鋼帯は、鋼帯コイルあるいは鋼ストリップコイルと呼ばれている。そして、この鋼帯コイルをクレーンなどによって台車やコンベアの上に載せて搬送する場合には、鋼帯コイルの巻きが搬送中に緩んだりするのを防止するために、特許文献1〜4に開示された金属製の結束バンドで鋼帯コイルの外周面を締め付けてから鋼帯コイルの搬送を行なっている。
また、結束バンドによって外周面が締め付けられた鋼帯コイルを製品として出荷したりする場合には、鋼帯コイルを防錆紙により被包して鋼帯コイルの表面に錆が発生することを防止している(例えば、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平07−286917号公報
【特許文献2】特開平11−189828号公報
【特許文献3】特開平07−101543号公報
【特許文献4】特開昭60−23108号公報
【特許文献5】特開平05−278769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、鋼帯コイルの出荷先が海外の場合には、クレーンやフォークリフトを利用した鋼帯コイルの積み降ろし作業が何回も行なわれるため、鋼帯コイルを防錆紙で梱包しただけでは製品品質を低下させる損傷が鋼帯コイルの表面に発生しやすいという問題があった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、製品品質を低下させる損傷が鋼帯コイルの表面に発生することを防止することのできる金属帯コイルの梱包方法と金属帯コイル梱包体を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に係る本発明は、外周面を金属製の結束バンドで締め付けられた金属帯コイルの表面全体を梱包紙により被包して前記金属帯コイルを梱包する方法であって、前記梱包紙の上から前記金属帯コイルの外周面に金属製のコイル保護板を巻き付けた後、該コイル保護板を金属製の締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定するとともに、前記結束バンドと前記締付バンドが重なり合わない位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定して前記金属帯コイルを梱包することを特徴とする。
請求項2に係る本発明は、請求項1に記載の金属帯コイルの梱包方法において、前記結束バンドと前記締付バンドとのバンド間隔を前記結束バンドのバンド幅で除した値が零以上となる位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定することを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る本発明は、外周面を金属製の結束バンドで締め付けられた金属帯コイルと、該金属帯コイルの表面全体を被包する梱包紙を備えた金属帯コイル梱包体であって、前記梱包紙により被包された前記金属帯コイルの外周面を被覆する金属製のコイル保護板と、該コイル保護板を前記金属帯コイルの外周面に締付固定する金属製の締付バンドとをさらに備え、前記コイル保護板は、前記結束バンドと前記締付バンドが重なり合わない位置で前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定されていることを特徴とする。
請求項4に係る本発明は、請求項3に記載の金属帯コイル梱包体において、前記結束バンドと前記締付バンドとのバンド間隔を前記結束バンドのバンド幅で除した値が零以上となる位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、梱包紙の上から金属帯コイルの外周面に巻き付けられた金属製のコイル保護板によって金属帯コイルの外周面が衝撃力から保護される。従って、製品品質を低下させる損傷が金属帯コイルの外周面に発生することを防止することができる。また、締付バンドの上に重量物が落下しても重量物の重量が結束バンドの表面に直接的に加わることがないので、結束バンドによる押疵が金属帯コイルの外周面に発生することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】金属帯コイルの一例を示す図である。
【図2】金属帯コイルを梱包紙で被包した状態を示す図である。
【図3】金属帯コイルの外周面と側面を梱包紙の上から緩衝体で被覆した状態を示す図である。
【図4】金属帯コイルの外周面を金属製のコイル保護板で緩衝体の上から被覆した状態を示す図である。
【図5】コイル保護板を締付バンドで金属帯コイルの外周面に締め付けた状態を示す図である。
【図6】金属帯コイルの側面を衝撃力から保護するコイル保護板を金属帯コイルの両側面に設けた状態を示す図である。
【図7】金属帯コイルの外周側角部を衝撃力から保護するコイル保護リングを金属帯コイルの外周面両端部に装着した状態を示す図である。
【図8】金属帯コイルの内周側角部を衝撃力から保護するコイル保護リングを金属帯コイル11の内周部に挿入した状態を示す図である。
【図9】金属帯コイルの角部を衝撃力から保護するコイル保護リングと金属帯コイルの側面を衝撃力から保護するコイル保護板を複数本の締付バンドにより金属帯コイルの側面に締め付けた状態を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る金属帯コイル梱包体を示す斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る金属帯コイル梱包体を示す断面図である。
【図12】結束バンドと締付バンドが重なり合う位置でコイル保護板を金属帯コイルの外周面に締め付けた状態を示す図である。
【図13】結束バンドと締付バンドが重なり合わない位置でコイル保護板を金属帯コイルの外周面に締め付けた状態を示す図である。
【図14】結束バンドと締付バンドとのバンド間隔を結束バンドのバンド幅で除した値と結束バンドによる押疵の発生割合との関係を調査した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1〜図14を参照して本発明の一実施形態について説明する。
金属帯コイルの一例を図1に示す。図1中符号11は例えば板厚0.2〜4.5mm、外径600〜2000mm、コイル幅700〜1900mmの金属帯コイルであって、この金属帯コイル11の外周面中央部は、例えば厚さ0.7mm、幅32mm程度の金属製の結束バンド12によって締め付けられている。
【0010】
このような金属帯コイル11を製品として海外などに出荷するときには、まず、図2に示すように、金属帯コイル11の表面全体を梱包紙(防錆紙)13で被包する。次に、図3に示すように、金属帯コイル11の外周面と側面を例えば厚さ0.9mm程度のダンボール紙からなる緩衝体14によって梱包紙13の上から被覆する。
金属帯コイル11の外周面と側面を緩衝体14で被覆したならば、次に、図4に示すように、例えば厚さ0.5mm程度の金属製のコイル保護板15を緩衝体14の上から金属帯コイル11の外周面に巻き付け、金属帯コイル11の外周面をコイル保護板15で被覆する。
【0011】
金属帯コイル11の外周面をコイル保護板15で被覆したならば、コイル保護板15の端部同士を接着剤やスポット溶接などによって接合した後、図5に示すように、例えば厚さ0.7mm、幅32mm程度の金属製の締付バンド16を結束バンド12と重なり合わないようにコイル保護板15の表面に金属帯コイル11の全周にわたって巻き付ける。そして、締付バンド16によってコイル保護板15を、締付バンド16が結束バンド12と重なり合わない位置で金属帯コイル11の外周面に締付固定する。
【0012】
締付バンド16によりコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締付固定したならば、図6に示すように、金属帯コイル11の側面を衝撃力から保護する金属製のコイル保護板20a,20bを金属帯コイル11の側面に設置する。次に、図7に示すように、金属帯コイル11の外周側角部を衝撃力から保護する金属製のコイル保護リング17a,17bを金属帯コイル11の外周面両端部に被せ、コイル保護リング17a,17bの外周面を金属製の締付バンド18a,18bにより金属帯コイル11の外周面に締付固定する。
【0013】
締付バンド18a,18bによりコイル保護リング17a,17bの外周面を金属帯コイル11の外周面に締付固定したならば、次に、図8に示すように、金属帯コイル11の内周側角部を衝撃力から保護する金属製のコイル保護リング19a,19bを金属帯コイル11の内周部に挿入する。
コイル保護リング19a,19bを金属帯コイル11の内周部に挿入したならば、図9に示すように、金属からなる複数本(例えば6本)の締付バンド21によってコイル保護リング19a,19bとコイル保護板20a,20bを金属帯コイル11の側面に締付固定する。
【0014】
図10は本発明の一実施形態に係る金属帯コイル梱包体を示す斜視図、図11は本発明の一実施形態に係る金属帯コイル梱包体を示す断面図であり、本発明の一実施形態に係る金属帯コイル梱包体は、金属帯コイル11、結束バンド12、梱包紙13、緩衝体14、コイル保護板15、締付バンド16、コイル保護リング17a,17b、締付バンド18a,18b、コイル保護リング19a,19b、コイル保護板20a,20bおよび締付バンド21a,21b,21c,21d,21e,21fを備えて構成されている。
【0015】
結束バンド12は梱包対象物である金属帯コイル11の外周面を締め付けるものであって、鋼などの金属から形成されている。また、この結束バンド12は例えば0.7mm程度の厚さと32mm程度の幅を有し、金属帯コイル11の外周面中央部に巻き付けられている。
梱包紙13は金属帯コイル11の表面に錆が発生したり塵埃が付着したりするのを防止するためのものであって、金属帯コイル11の表面全体は梱包紙13によって被包されている。
【0016】
緩衝体14は金属帯コイル11の外周面や側面に加わる衝撃力を緩衝するものであって、例えば厚さ0.9mm程度のダンボール紙などから形成されている。また、この緩衝体14は金属帯コイル11の外周面と側面を梱包紙13の上から被覆している。
コイル保護板15は金属帯コイル11の外周面を衝撃力から保護するものであって、鋼などの金属から形成されている。また、このコイル保護板15は例えば0.5mm程度の厚さを有し、緩衝体14の上から金属帯コイル11の外周面に巻き付けられている。さらに、コイル保護板15は金属帯コイル11のコイル幅が700mmである場合、例えば700mm程度の板幅を有している。
【0017】
締付バンド16はコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締付固定するためのものであって、鋼などの金属から形成されている。また、この締付バンド16は例えば0.7mm程度の厚さと32mm程度の幅を有し、結束バンド12と重なり合わない位置でコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締付固定している。
コイル保護リング17a,17bは金属帯コイル11の外周側角部を衝撃力から保護するものであって、鋼などの金属から形成されている。また、これらのコイル保護リング17a,17bは金属帯コイル11の外周面と嵌合する円筒部171を有し、この円筒部171の長さは例えば100mm程度となっている。さらに、コイル保護リング17a,17bは円環状の端板部172を有し、この端板部172は円筒部171の内周面端部に形成されている。
【0018】
締付バンド18a,18bはコイル保護リング17a,17bの円筒部171を金属帯コイル11の外周面に締付固定するものであって、鋼などの金属から形成されている。また、これらの締付バンド18a,18bは例えば0.7mm程度の厚さを有し、コイル保護リング17a,17bの外周面に巻き付けられている。
コイル保護リング19a,19bは金属帯コイル11の内周側角部を衝撃力から保護するものであって、鋼などの金属から形成されている。また、これらのコイル保護リング19a,19bは金属帯コイル11の内周面と嵌合する円筒部191を有し、この円筒部191の長さは例えば100mm程度となっている。さらに、コイル保護リング19a,19bは円環状の端板部192を有し、この端板部192は円筒部191の外周面端部に形成されている。
【0019】
コイル保護板20a,20bは金属帯コイル11の側面を衝撃力から保護するものであって、円環状に形成されている。また、これらのコイル保護板20a,20bは鋼などの金属からなる。
締付バンド21a〜21fはコイル保護リング17a,17b、コイル保護リング19a,19bおよびコイル保護板20a,20bを金属帯コイル11の側面に締付固定するものであって、鋼などの金属から形成されている。
締付バンド16が結束バンド12と重なり合う位置でコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締め付けた状態を図12に示すとともに、締付バンド16が結束バンド12と重なり合わない位置でコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締め付けた状態を図13に示す。
【0020】
図12に示す状態では、締付バンド16が結束バンド12と重なり合っているため、締付バンド16の上に重量物22が落下すると、重量物22の重量が結束バンド12の表面に加わり、結束バンド12の表面に加わった重量物22の重量によって金属帯コイル11の外周面に押疵が発生しやすい。例えば、結束バンド12のバンド幅をW、締付バンド16のバンド幅をW、重量物22の重量をPとすると、締付バンド16の表面には、σ1=P/Wで表される応力(ここでは、単位バンド幅当たりの重量を示す)が加わる。そして、結束バンド12の表面には、σ1=P/Wで表される応力が加わり、この応力σ1によって金属帯コイル11の外周面に押疵が発生する。
【0021】
一方、図13に示す状態では、締付バンド16が結束バンド12と重なり合っていないため、締付バンド16の上に重量物22が落下しても重量物22の重量Pが結束バンド12の表面に直接的に作用することがないので、結束バンド12による押疵が金属帯コイル11の外周面に発生することを防止することができる。例えば、結束バンド12のバンド幅をW、重量物22の重量をP、コイル保護板15と重量物22との接触幅をS(>W)とすると、コイル保護板15の表面には、σ2=P/Sで表される応力(ここでは、単位接触幅当たりの重量を示す)が加わる。そして、結束バンド12の表面には、σ2=P/Sで表される応力が加わり、このときの応力σ2は前記した応力σ1よりも小さい値となるので、結束バンド12による押疵が金属帯コイル11の外周面に発生することを防止することができる。
【0022】
上述のように、梱包紙13の上から金属帯コイル11の外周面に金属製のコイル保護板15を巻き付け、このコイル保護板15を締付バンド16で金属帯コイル11の外周面に締付固定すると、コイル保護板15によって金属帯コイル11の外周面を衝撃力から保護することができる。従って、製品品質を低下させる損傷が金属帯コイル11の外周面に発生することを防止することができる。
【0023】
また、結束バンド12と締付バンド16が重なり合わない位置でコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締付固定すると、締付バンド16の上に重量物22が落下しても重量物22の重量が結束バンド12の表面に直接的に作用することがないので、結束バンド12による押疵が金属帯コイル11の外周面に発生することを防止することができる。
【0024】
結束バンド12と締付バンド16とのバンド間隔を結束バンド12のバンド幅で除した値と結束バンド12による押疵の発生割合との関係を調査した結果を図14に示す。
図13に示すバンド間隔δ(結束バンド12と締付バンド16とのバンド間隔)を結束バンド12のバンド幅Wで除した値(δ/W)が零より小さい値となる位置でコイル保護板15を締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締め付けると、結束バンド12による押疵の発生割合が高くなることが図14に示す調査結果からわかる。
また、結束バンド12と締付バンド16とのバンド間隔δを結束バンド12のバンド幅Wで除した値(δ/W)が零以上となる位置でコイル保護板15を締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締め付けると、結束バンド12による押疵の発生割合が急激に減少することが図14に示す調査結果からわかる。
【0025】
従って、結束バンド12と締付バンド16とのバンド間隔δを結束バンド12のバンド幅Wで除した値が零以上となる位置でコイル保護板15を締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締め付けることにより、結束バンド12による押疵が金属帯コイル11の外周面に発生することを防止することができる。なお、結束バンド12と締付バンド16とのバンド間隔を結束バンド12のバンド幅で除した値が零以上となる位置でコイル保護板15を締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締め付ける場合には、締付バンド16の位置が金属帯コイル11の両端から外れない範囲でコイル保護板15を締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締め付ける。
【0026】
上述した本発明の一実施形態では、金属帯コイル11の外周面と側面を緩衝体14により梱包紙13の上から被覆した後、金属帯コイル11の外周面に金属製のコイル保護板15を巻き付けるようにしたが、梱包紙13の上から金属帯コイル11の外周面にコイル保護板15を直接巻き付けてもよい。
また、上述した本発明の一実施形態では、金属帯コイル11の外周面をコイル保護板15により被覆した後、金属帯コイル11の両側面をコイル保護リング17a,17b、コイル保護リング19a,19bおよびコイル保護板20a,20bで被覆するようにしたが、金属帯コイル11の両側面をコイル保護リング17a,17b、コイル保護リング19a,19bおよびコイル保護板20a,20bで被覆した後、金属帯コイル11の外周面にコイル保護板15を巻き付けてもよい。
【符号の説明】
【0027】
11…金属帯コイル
12…結束バンド
13…梱包紙
14…緩衝体
15…コイル保護板
16…締付バンド
17a,17b…コイル保護リング
18a,18b…締付バンド
19a,19b…コイル保護リング
20a,20b…コイル保護板
21,21a〜20f…締付バンド
22…重量物
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻取り機でコイル状に巻き取られた鋼帯などの金属帯コイルを製品として出荷する際に用いられる金属帯コイルの梱包方法と金属帯コイル梱包体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、巻取り機でコイル状に巻き取られた鋼帯は、鋼帯コイルあるいは鋼ストリップコイルと呼ばれている。そして、この鋼帯コイルをクレーンなどによって台車やコンベアの上に載せて搬送する場合には、鋼帯コイルの巻きが搬送中に緩んだりするのを防止するために、特許文献1〜4に開示された金属製の結束バンドで鋼帯コイルの外周面を締め付けてから鋼帯コイルの搬送を行なっている。
また、結束バンドによって外周面が締め付けられた鋼帯コイルを製品として出荷したりする場合には、鋼帯コイルを防錆紙により被包して鋼帯コイルの表面に錆が発生することを防止している(例えば、特許文献5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平07−286917号公報
【特許文献2】特開平11−189828号公報
【特許文献3】特開平07−101543号公報
【特許文献4】特開昭60−23108号公報
【特許文献5】特開平05−278769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、鋼帯コイルの出荷先が海外の場合には、クレーンやフォークリフトを利用した鋼帯コイルの積み降ろし作業が何回も行なわれるため、鋼帯コイルを防錆紙で梱包しただけでは製品品質を低下させる損傷が鋼帯コイルの表面に発生しやすいという問題があった。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、製品品質を低下させる損傷が鋼帯コイルの表面に発生することを防止することのできる金属帯コイルの梱包方法と金属帯コイル梱包体を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、請求項1に係る本発明は、外周面を金属製の結束バンドで締め付けられた金属帯コイルの表面全体を梱包紙により被包して前記金属帯コイルを梱包する方法であって、前記梱包紙の上から前記金属帯コイルの外周面に金属製のコイル保護板を巻き付けた後、該コイル保護板を金属製の締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定するとともに、前記結束バンドと前記締付バンドが重なり合わない位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定して前記金属帯コイルを梱包することを特徴とする。
請求項2に係る本発明は、請求項1に記載の金属帯コイルの梱包方法において、前記結束バンドと前記締付バンドとのバンド間隔を前記結束バンドのバンド幅で除した値が零以上となる位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定することを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る本発明は、外周面を金属製の結束バンドで締め付けられた金属帯コイルと、該金属帯コイルの表面全体を被包する梱包紙を備えた金属帯コイル梱包体であって、前記梱包紙により被包された前記金属帯コイルの外周面を被覆する金属製のコイル保護板と、該コイル保護板を前記金属帯コイルの外周面に締付固定する金属製の締付バンドとをさらに備え、前記コイル保護板は、前記結束バンドと前記締付バンドが重なり合わない位置で前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定されていることを特徴とする。
請求項4に係る本発明は、請求項3に記載の金属帯コイル梱包体において、前記結束バンドと前記締付バンドとのバンド間隔を前記結束バンドのバンド幅で除した値が零以上となる位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によると、梱包紙の上から金属帯コイルの外周面に巻き付けられた金属製のコイル保護板によって金属帯コイルの外周面が衝撃力から保護される。従って、製品品質を低下させる損傷が金属帯コイルの外周面に発生することを防止することができる。また、締付バンドの上に重量物が落下しても重量物の重量が結束バンドの表面に直接的に加わることがないので、結束バンドによる押疵が金属帯コイルの外周面に発生することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】金属帯コイルの一例を示す図である。
【図2】金属帯コイルを梱包紙で被包した状態を示す図である。
【図3】金属帯コイルの外周面と側面を梱包紙の上から緩衝体で被覆した状態を示す図である。
【図4】金属帯コイルの外周面を金属製のコイル保護板で緩衝体の上から被覆した状態を示す図である。
【図5】コイル保護板を締付バンドで金属帯コイルの外周面に締め付けた状態を示す図である。
【図6】金属帯コイルの側面を衝撃力から保護するコイル保護板を金属帯コイルの両側面に設けた状態を示す図である。
【図7】金属帯コイルの外周側角部を衝撃力から保護するコイル保護リングを金属帯コイルの外周面両端部に装着した状態を示す図である。
【図8】金属帯コイルの内周側角部を衝撃力から保護するコイル保護リングを金属帯コイル11の内周部に挿入した状態を示す図である。
【図9】金属帯コイルの角部を衝撃力から保護するコイル保護リングと金属帯コイルの側面を衝撃力から保護するコイル保護板を複数本の締付バンドにより金属帯コイルの側面に締め付けた状態を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る金属帯コイル梱包体を示す斜視図である。
【図11】本発明の一実施形態に係る金属帯コイル梱包体を示す断面図である。
【図12】結束バンドと締付バンドが重なり合う位置でコイル保護板を金属帯コイルの外周面に締め付けた状態を示す図である。
【図13】結束バンドと締付バンドが重なり合わない位置でコイル保護板を金属帯コイルの外周面に締め付けた状態を示す図である。
【図14】結束バンドと締付バンドとのバンド間隔を結束バンドのバンド幅で除した値と結束バンドによる押疵の発生割合との関係を調査した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図1〜図14を参照して本発明の一実施形態について説明する。
金属帯コイルの一例を図1に示す。図1中符号11は例えば板厚0.2〜4.5mm、外径600〜2000mm、コイル幅700〜1900mmの金属帯コイルであって、この金属帯コイル11の外周面中央部は、例えば厚さ0.7mm、幅32mm程度の金属製の結束バンド12によって締め付けられている。
【0010】
このような金属帯コイル11を製品として海外などに出荷するときには、まず、図2に示すように、金属帯コイル11の表面全体を梱包紙(防錆紙)13で被包する。次に、図3に示すように、金属帯コイル11の外周面と側面を例えば厚さ0.9mm程度のダンボール紙からなる緩衝体14によって梱包紙13の上から被覆する。
金属帯コイル11の外周面と側面を緩衝体14で被覆したならば、次に、図4に示すように、例えば厚さ0.5mm程度の金属製のコイル保護板15を緩衝体14の上から金属帯コイル11の外周面に巻き付け、金属帯コイル11の外周面をコイル保護板15で被覆する。
【0011】
金属帯コイル11の外周面をコイル保護板15で被覆したならば、コイル保護板15の端部同士を接着剤やスポット溶接などによって接合した後、図5に示すように、例えば厚さ0.7mm、幅32mm程度の金属製の締付バンド16を結束バンド12と重なり合わないようにコイル保護板15の表面に金属帯コイル11の全周にわたって巻き付ける。そして、締付バンド16によってコイル保護板15を、締付バンド16が結束バンド12と重なり合わない位置で金属帯コイル11の外周面に締付固定する。
【0012】
締付バンド16によりコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締付固定したならば、図6に示すように、金属帯コイル11の側面を衝撃力から保護する金属製のコイル保護板20a,20bを金属帯コイル11の側面に設置する。次に、図7に示すように、金属帯コイル11の外周側角部を衝撃力から保護する金属製のコイル保護リング17a,17bを金属帯コイル11の外周面両端部に被せ、コイル保護リング17a,17bの外周面を金属製の締付バンド18a,18bにより金属帯コイル11の外周面に締付固定する。
【0013】
締付バンド18a,18bによりコイル保護リング17a,17bの外周面を金属帯コイル11の外周面に締付固定したならば、次に、図8に示すように、金属帯コイル11の内周側角部を衝撃力から保護する金属製のコイル保護リング19a,19bを金属帯コイル11の内周部に挿入する。
コイル保護リング19a,19bを金属帯コイル11の内周部に挿入したならば、図9に示すように、金属からなる複数本(例えば6本)の締付バンド21によってコイル保護リング19a,19bとコイル保護板20a,20bを金属帯コイル11の側面に締付固定する。
【0014】
図10は本発明の一実施形態に係る金属帯コイル梱包体を示す斜視図、図11は本発明の一実施形態に係る金属帯コイル梱包体を示す断面図であり、本発明の一実施形態に係る金属帯コイル梱包体は、金属帯コイル11、結束バンド12、梱包紙13、緩衝体14、コイル保護板15、締付バンド16、コイル保護リング17a,17b、締付バンド18a,18b、コイル保護リング19a,19b、コイル保護板20a,20bおよび締付バンド21a,21b,21c,21d,21e,21fを備えて構成されている。
【0015】
結束バンド12は梱包対象物である金属帯コイル11の外周面を締め付けるものであって、鋼などの金属から形成されている。また、この結束バンド12は例えば0.7mm程度の厚さと32mm程度の幅を有し、金属帯コイル11の外周面中央部に巻き付けられている。
梱包紙13は金属帯コイル11の表面に錆が発生したり塵埃が付着したりするのを防止するためのものであって、金属帯コイル11の表面全体は梱包紙13によって被包されている。
【0016】
緩衝体14は金属帯コイル11の外周面や側面に加わる衝撃力を緩衝するものであって、例えば厚さ0.9mm程度のダンボール紙などから形成されている。また、この緩衝体14は金属帯コイル11の外周面と側面を梱包紙13の上から被覆している。
コイル保護板15は金属帯コイル11の外周面を衝撃力から保護するものであって、鋼などの金属から形成されている。また、このコイル保護板15は例えば0.5mm程度の厚さを有し、緩衝体14の上から金属帯コイル11の外周面に巻き付けられている。さらに、コイル保護板15は金属帯コイル11のコイル幅が700mmである場合、例えば700mm程度の板幅を有している。
【0017】
締付バンド16はコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締付固定するためのものであって、鋼などの金属から形成されている。また、この締付バンド16は例えば0.7mm程度の厚さと32mm程度の幅を有し、結束バンド12と重なり合わない位置でコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締付固定している。
コイル保護リング17a,17bは金属帯コイル11の外周側角部を衝撃力から保護するものであって、鋼などの金属から形成されている。また、これらのコイル保護リング17a,17bは金属帯コイル11の外周面と嵌合する円筒部171を有し、この円筒部171の長さは例えば100mm程度となっている。さらに、コイル保護リング17a,17bは円環状の端板部172を有し、この端板部172は円筒部171の内周面端部に形成されている。
【0018】
締付バンド18a,18bはコイル保護リング17a,17bの円筒部171を金属帯コイル11の外周面に締付固定するものであって、鋼などの金属から形成されている。また、これらの締付バンド18a,18bは例えば0.7mm程度の厚さを有し、コイル保護リング17a,17bの外周面に巻き付けられている。
コイル保護リング19a,19bは金属帯コイル11の内周側角部を衝撃力から保護するものであって、鋼などの金属から形成されている。また、これらのコイル保護リング19a,19bは金属帯コイル11の内周面と嵌合する円筒部191を有し、この円筒部191の長さは例えば100mm程度となっている。さらに、コイル保護リング19a,19bは円環状の端板部192を有し、この端板部192は円筒部191の外周面端部に形成されている。
【0019】
コイル保護板20a,20bは金属帯コイル11の側面を衝撃力から保護するものであって、円環状に形成されている。また、これらのコイル保護板20a,20bは鋼などの金属からなる。
締付バンド21a〜21fはコイル保護リング17a,17b、コイル保護リング19a,19bおよびコイル保護板20a,20bを金属帯コイル11の側面に締付固定するものであって、鋼などの金属から形成されている。
締付バンド16が結束バンド12と重なり合う位置でコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締め付けた状態を図12に示すとともに、締付バンド16が結束バンド12と重なり合わない位置でコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締め付けた状態を図13に示す。
【0020】
図12に示す状態では、締付バンド16が結束バンド12と重なり合っているため、締付バンド16の上に重量物22が落下すると、重量物22の重量が結束バンド12の表面に加わり、結束バンド12の表面に加わった重量物22の重量によって金属帯コイル11の外周面に押疵が発生しやすい。例えば、結束バンド12のバンド幅をW、締付バンド16のバンド幅をW、重量物22の重量をPとすると、締付バンド16の表面には、σ1=P/Wで表される応力(ここでは、単位バンド幅当たりの重量を示す)が加わる。そして、結束バンド12の表面には、σ1=P/Wで表される応力が加わり、この応力σ1によって金属帯コイル11の外周面に押疵が発生する。
【0021】
一方、図13に示す状態では、締付バンド16が結束バンド12と重なり合っていないため、締付バンド16の上に重量物22が落下しても重量物22の重量Pが結束バンド12の表面に直接的に作用することがないので、結束バンド12による押疵が金属帯コイル11の外周面に発生することを防止することができる。例えば、結束バンド12のバンド幅をW、重量物22の重量をP、コイル保護板15と重量物22との接触幅をS(>W)とすると、コイル保護板15の表面には、σ2=P/Sで表される応力(ここでは、単位接触幅当たりの重量を示す)が加わる。そして、結束バンド12の表面には、σ2=P/Sで表される応力が加わり、このときの応力σ2は前記した応力σ1よりも小さい値となるので、結束バンド12による押疵が金属帯コイル11の外周面に発生することを防止することができる。
【0022】
上述のように、梱包紙13の上から金属帯コイル11の外周面に金属製のコイル保護板15を巻き付け、このコイル保護板15を締付バンド16で金属帯コイル11の外周面に締付固定すると、コイル保護板15によって金属帯コイル11の外周面を衝撃力から保護することができる。従って、製品品質を低下させる損傷が金属帯コイル11の外周面に発生することを防止することができる。
【0023】
また、結束バンド12と締付バンド16が重なり合わない位置でコイル保護板15を金属帯コイル11の外周面に締付固定すると、締付バンド16の上に重量物22が落下しても重量物22の重量が結束バンド12の表面に直接的に作用することがないので、結束バンド12による押疵が金属帯コイル11の外周面に発生することを防止することができる。
【0024】
結束バンド12と締付バンド16とのバンド間隔を結束バンド12のバンド幅で除した値と結束バンド12による押疵の発生割合との関係を調査した結果を図14に示す。
図13に示すバンド間隔δ(結束バンド12と締付バンド16とのバンド間隔)を結束バンド12のバンド幅Wで除した値(δ/W)が零より小さい値となる位置でコイル保護板15を締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締め付けると、結束バンド12による押疵の発生割合が高くなることが図14に示す調査結果からわかる。
また、結束バンド12と締付バンド16とのバンド間隔δを結束バンド12のバンド幅Wで除した値(δ/W)が零以上となる位置でコイル保護板15を締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締め付けると、結束バンド12による押疵の発生割合が急激に減少することが図14に示す調査結果からわかる。
【0025】
従って、結束バンド12と締付バンド16とのバンド間隔δを結束バンド12のバンド幅Wで除した値が零以上となる位置でコイル保護板15を締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締め付けることにより、結束バンド12による押疵が金属帯コイル11の外周面に発生することを防止することができる。なお、結束バンド12と締付バンド16とのバンド間隔を結束バンド12のバンド幅で除した値が零以上となる位置でコイル保護板15を締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締め付ける場合には、締付バンド16の位置が金属帯コイル11の両端から外れない範囲でコイル保護板15を締付バンド16により金属帯コイル11の外周面に締め付ける。
【0026】
上述した本発明の一実施形態では、金属帯コイル11の外周面と側面を緩衝体14により梱包紙13の上から被覆した後、金属帯コイル11の外周面に金属製のコイル保護板15を巻き付けるようにしたが、梱包紙13の上から金属帯コイル11の外周面にコイル保護板15を直接巻き付けてもよい。
また、上述した本発明の一実施形態では、金属帯コイル11の外周面をコイル保護板15により被覆した後、金属帯コイル11の両側面をコイル保護リング17a,17b、コイル保護リング19a,19bおよびコイル保護板20a,20bで被覆するようにしたが、金属帯コイル11の両側面をコイル保護リング17a,17b、コイル保護リング19a,19bおよびコイル保護板20a,20bで被覆した後、金属帯コイル11の外周面にコイル保護板15を巻き付けてもよい。
【符号の説明】
【0027】
11…金属帯コイル
12…結束バンド
13…梱包紙
14…緩衝体
15…コイル保護板
16…締付バンド
17a,17b…コイル保護リング
18a,18b…締付バンド
19a,19b…コイル保護リング
20a,20b…コイル保護板
21,21a〜20f…締付バンド
22…重量物
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周面を金属製の結束バンドで締め付けられた金属帯コイルの表面全体を梱包紙により被包して前記金属帯コイルを梱包する方法であって、
前記梱包紙の上から前記金属帯コイルの外周面に金属製のコイル保護板を巻き付けた後、該コイル保護板を金属製の締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定するとともに、前記結束バンドと前記締付バンドが重なり合わない位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定して前記金属帯コイルを梱包することを特徴とする金属帯コイルの梱包方法。
【請求項2】
請求項1に記載の金属帯コイルの梱包方法において、前記結束バンドと前記締付バンドとのバンド間隔を前記結束バンドのバンド幅で除した値が零以上となる位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定することを特徴とする金属帯コイルの梱包方法。
【請求項3】
外周面を金属製の結束バンドで締め付けられた金属帯コイルと、該金属帯コイルの表面全体を被包する梱包紙を備えた金属帯コイル梱包体であって、
前記梱包紙により被包された前記金属帯コイルの外周面を被覆する金属製のコイル保護板と、該コイル保護板を前記金属帯コイルの外周面に締付固定する金属製の締付バンドとをさらに備え、前記コイル保護板は、前記結束バンドと前記締付バンドが重なり合わない位置で前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定されていることを特徴とする金属帯コイル梱包体。
【請求項4】
請求項3に記載の金属帯コイル梱包体において、前記結束バンドと前記締付バンドとのバンド間隔を前記結束バンドのバンド幅で除した値が零以上となる位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定したことを特徴とする金属帯コイル梱包体。
【請求項1】
外周面を金属製の結束バンドで締め付けられた金属帯コイルの表面全体を梱包紙により被包して前記金属帯コイルを梱包する方法であって、
前記梱包紙の上から前記金属帯コイルの外周面に金属製のコイル保護板を巻き付けた後、該コイル保護板を金属製の締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定するとともに、前記結束バンドと前記締付バンドが重なり合わない位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定して前記金属帯コイルを梱包することを特徴とする金属帯コイルの梱包方法。
【請求項2】
請求項1に記載の金属帯コイルの梱包方法において、前記結束バンドと前記締付バンドとのバンド間隔を前記結束バンドのバンド幅で除した値が零以上となる位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定することを特徴とする金属帯コイルの梱包方法。
【請求項3】
外周面を金属製の結束バンドで締め付けられた金属帯コイルと、該金属帯コイルの表面全体を被包する梱包紙を備えた金属帯コイル梱包体であって、
前記梱包紙により被包された前記金属帯コイルの外周面を被覆する金属製のコイル保護板と、該コイル保護板を前記金属帯コイルの外周面に締付固定する金属製の締付バンドとをさらに備え、前記コイル保護板は、前記結束バンドと前記締付バンドが重なり合わない位置で前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定されていることを特徴とする金属帯コイル梱包体。
【請求項4】
請求項3に記載の金属帯コイル梱包体において、前記結束バンドと前記締付バンドとのバンド間隔を前記結束バンドのバンド幅で除した値が零以上となる位置で前記コイル保護板を前記締付バンドにより前記金属帯コイルの外周面に締付固定したことを特徴とする金属帯コイル梱包体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−153392(P2012−153392A)
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−13359(P2011−13359)
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年1月25日(2011.1.25)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】
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