説明

金属微粒子の噴射ノズル

【課題】 金属微粒子の飛散を低減することにある。
【解決手段】 噴射装置は、一方向へ延びる第1の流路であって、金属微粒子を出口をそれぞれ一端部及び他端部の側に有する第1の流路と、第2の流体のための第2の流路であって、前記第1の流路の途中に前記第1の流路の周りから連通された第2の流路と、前記第1の流路の他端部の側に形成され、前記流出口の周りを延びて前記流出口と同じ側に開口する第3の流路であって、吸引装置又は空気供給源に連結される連結部を有する第3の流路とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示用基板のような平板状被検査体に形成された配線の修理に用いて好適な金属微粒子の噴射ノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示パネルのガラス基板のような平板状被検査体に形成された配線の欠陥箇所、特に断線箇所を修理する技術の1つとして、金や銀等のミクロンオーダの金属微粒子を溶剤によりスラリー状にし、得られたスラリーを窒素のような気体と共にエアロゾルとしてノズルから断線箇所に吹き付けて、塗布する技術がある(特許文献1)。
【0003】
この従来のノズルは、金属微粒子を含むエアロゾルを流体流路に導き、その流体流路の途中においてエアロゾルを気体で整流して、エアロゾルをその気体と共に噴射口から噴出させる。
【0004】
しかし、上記した従来のノズルでは、エアロゾルと気体とを噴射口から噴出するに過ぎないから、金属微粒子が被検査体上に飛散し、極端な場合、飛散した金属微粒子の堆積物により隣り合う配線が短絡する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、金属微粒子の飛散を低減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る噴射装置は、一方向へ延びる第1の流路であって、金属微粒子を出口をそれぞれ一端部及び他端部の側に有する第1の流路と、第2の流体のための第2の流路であって、前記第1の流路の途中に前記第1の流路の周りから連通された第2の流路と、前記第1の流路の他端部の側に形成され、前記流出口の周りを延びて前記流出口と同じ側に開口する第3の流路であって、吸引装置又は空気供給源に連結される連結部を有する第3の流路とを含む。
【0007】
前記第3の流路は、それぞれが前記第1の流路の他端部の側に形成された吸引路及び噴出路を含み、前記吸引路及び噴出路のいずれか一方は、前記流出口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第1の開口を有し、前記吸引路及び噴出路の他方は、前記第1の開口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第2の開口を有し、前記連結部は、前記第1の開口に連通されかつ前記吸引装置及び前記空気供給源のいずれか一方に連結される第1の連結口と、前記第2の開口に連通されかつ前記吸引装置及び前記空気供給源の他方に連結される第2の連結口とを含むことができる。
【0008】
また、前記第3の流路は、前記第1の流路の他端部の側に形成された吸引路であって、前記流出口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第1の開口を有する吸引路と、前記第1の開口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第2の開口を有する噴出路とを含み、前記連結部は、前記吸引路に設けられた第1の連結口であって、前記吸引装置に連結される第1の連結口と、前記噴出路に設けられた第2の連結口であって、前記空気供給源に連結される第2の連結口とを含むことができる。
【0009】
本発明に係る他の噴射装置は、一方向へ延びる第1の流路であって、金属微粒子を含む第1の流体の流入口及び噴射口をそれぞれ一端部及び他端部の側に有する第1の流路と、第2の流体のための第2の流路であって、前記第1の流路の途中に前記第1の流路の周りから連通された第2の流路と、前記第1の流路の他端部の側に形成された吸引路であって、前記噴射口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第1の開口と、吸引装置に連結される第1の連結口とを有する吸引路と、前記第1の開口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第2の開口を有する噴出路であって、空気供給装置に連結される第2の連結口を有する噴出路とを含む。
【0010】
前記第2の流路は、前記第2の流体の供給源に連通される流入ポートと、該流入ポートに連通されて、前記第1の流路の周りから該第1の流路に連通する截頭円錐形の流路部を有することができる。
【0011】
前記第1の流路のうち、前記流出口及びその付近の直径寸法は、前記流入口付近の直径寸法より小さくてもよい。また、前記流出口は、円形、長方形及び長円形から選択された1つの形状を有することができる。さらに、前記第1及び第2の開口は、前記流出口の周りを同心状に延びていてもよい。
【0012】
前記第1の流路は、第1のノズル部材と、該第1のノズル部材の周りにあって該第1のノズル部材の下流側に位置された第2のノズル部材と、該第2のノズル部材の下流側に位置された第3のノズル部材とにより形成されており、前記第2の流路は、前記第1のノズル部材と、前記第2のノズル部材と、前記第1及び第2のノズル部材の周りに位置された第4のノズル部材とにより形成されており、前記吸引路及び前記噴出路のいずれか一方は、前記第3のノズル部材と、該第3のノズル部材の周りに位置された第5のノズル部材とにより形成されており、前記吸引路及び前記噴出路の他方は、前記第5のノズル部材と、該第5のノズル部材の周りに位置された第6のノズル部材とにより形成されていてもよい。
【0013】
前記第2のノズル部材は、前記第4のノズル部材内に位置しかつ前記第1のノズル部材の下部を受け入れた状態に前記第1のノズル部材の下流側に結合されており、前記第3のノズル部材は、前記第2のノズル部材の下流側に結合されており、前記第5のノズル部材は、前記第3のノズル部材の周りに位置する状態に、前記第3のノズル部材に結合されており、前記第6のノズル部材は、前記第5のノズル部材の周りに位置する状態に、前記第5のノズル部材に結合されていてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、金属微粒子を含む第1の流体は流出口から断線箇所に向けて噴出される。噴出される第1の流体のうち、被検査体から散乱する流体は、流出口の周りの開口から吸引装置に吸引されることにより飛散を防止されるか、又は流出口の周りの開口から噴出される空気流により飛散を防止される。その結果、第1の流体中の金属微粒子も、飛散を防止される。その結果、金属微粒子の飛散が著しく低減する。
【0015】
第3の流路の吸引路及び噴出路のいずれか一方が流出口の周りを延びると共に流出口と同じ側に開口する第1の開口と吸引装置及び空気供給源のいずれか一方に連結される第1の連結口とを有し、吸引路及び噴出路の他方が第1の開口の周りを延びると共に流出口と同じ側に開口する第2の開口と吸引装置及び空気供給源の他方に連結される第2の連結口とを有するならば、流出口から噴出される第1の流体が吸引路への吸引と空気流による遮蔽機能とにより飛散を防止される。その結果、第1の流体中の金属微粒子も、飛散を確実に防止されて、金属微粒子の飛散がより著しく低減する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る噴射装置の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1に示す噴射装置の縦断面図である。
【図3】図1に示す噴射装置を分解した縦断面図である。
【図4】図1に示す噴射装置の下端面の位置実施例を示す図であり、各ノズル部材にハッチングを付して示す。
【図5】図1に示す噴射装置の下端面の他の実施例を示す図であり、各ノズル部材にハッチングを付して示す。
【図6】本発明に係る噴射装置の他の実施例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図1から図3における上下方向を上下方向として説明する。しかし、装置に実際に使用に際しては、前記上下方向を、上下逆にした状態、横方向にした状態、斜め下向きにした状態、及び斜め上向きにした状態のいずれの状態で使用してもよい。
【0018】
図1から図3を参照するに、噴射装置10は、液晶表示パネルのような表示用基板のガラス基板12の補修に用いられる。ガラス基板12は、その一方の面に形成された複数の配線14を有しており、配線14の断線箇所16が噴射装置により補修される。
【0019】
噴射装置10は、該噴射装置10を上下方向へ貫通して延びる第1の流路20と、第1の流路20の途中の合流部22において第1の流路20にその周りから連通された第2の流路24と、第1の流路20の下流側の部分の周りに第1の流路20と同心状に形成された第3及び第4の流路26,28とを含む。
【0020】
第1の流路20は、図示しない第1の流体源からのエアロゾルを、第1の流体としてパイプ30を介して上流端の流入口32に受け、下流端の噴出口すなわち流出口34(図3及び図4参照)から第2の流体と共にガラス基板12に向けて噴出させる。
【0021】
第1の流体源は、金属微粒子35を含みかつ圧縮されたエアロゾルを発生する装置である。そのようなエアロゾルは、金や銀等の数ミクロン(μm)オーダ又はそれ以下の大きさを有する金属微粒子35を含む市販のスラリーを、窒素ガスのような不活性ガス等の気体によりエアロゾル化することにより、発生することができる。
【0022】
第2の流路24は、窒素ガスのような適宜な圧縮された気体からなる整流ガスを発生する第2の流体源(図示せず)にパイプ36により接続される。第2の流体源からの整流ガスは、圧縮されて第2の流路24に供給されて、合流部22においてエアロゾルに合流される。
【0023】
内側に位置する第3の流路26及び外側に位置する第4の流路28は、それぞれ、パイプ38及び40を介して吸引源及び圧縮空気源(いずれも図示せず)のいずれか一方及び他方に接続される。図示の例では、第3の流路26が吸引源に接続されており、第4の流路28が圧縮空気源に接続されている。
【0024】
しかし、第3及び第4の流路26及び28を図示の例とは逆に接続してもよい。すなわち、第3の流路26を圧縮空気源に接続し、第4の流路28を吸引源に接続してもよい。
【0025】
第1の流路20は、直列的に配置された、第1のノズル部材42と、第1のノズル部材42の周りにあって第1のノズル部材42の下流側に位置された第2のノズル部材44と、第2のノズル部材44の下流側に位置された第3のノズル部材46とにより形成されている。第1,第2及び第3のノズル部材42,44及び46は、それらの流体流路部が直列的に接続するように、結合されている。
【0026】
第2の流路24は、第1のノズル部材42と、第2のノズル部材44と、第1及び第2のノズル部材42及び44の周りに位置された第4のノズル部材48とにより形成されている。第1,第2及び第4のノズル部材42,44及び48は、第2の流路24が第1の流路20の周りを同軸的に延びる状態に,結合されている。
【0027】
第3の流路26は、第3のノズル部材46と、第3のノズル部材46の周りに同軸的に位置された筒状の第5のノズル部材50とにより、形成されている。第4の流路28は、第5のノズル部材50と、第5のノズル部材50の周りに同軸的に位置された筒状の第6のノズル部材52とにより形成されている。
【0028】
第1のノズル部材42は、円柱状の上部42aと、上部42aの下端に直列的に一体的に続く截頭円錐形の下部42bと、上部42a及び下部42bの境界部から半径方向外方に一体的に延びて下部42bを覆うスカート部42cとを有する。第1の流路20の上半部は、上部42a及び下部42bを貫通している。
【0029】
第2のノズル部材44は、第1のノズル部材42の下部42bの周りを延びて、下部42bと共同して、第2の流路24の傾斜環状流路部24dを形成する主部44aと、主部44aから外方へ延びるフランジ部44bと、主部44aの下端から下方へ延びて、第1のノズル部材42の下部42bと共同して、傾斜環状流路部24dに続く合流部22を形成する下部44cとを有する。
【0030】
第3のノズル部材46は、これを軸線方向に貫通して延びて第1の流路20の流出側流路として作用する流出側流路部を形成している棒状の部材である。
【0031】
第4のノズル部材48は、第1及び第2のノズル部材42及び44を下方から受け入れて、第2の流路24の上下の環状流路24a及び24b、並びに両環状流路24a及び24bを連通する穴54を形成している。
【0032】
第5及び第6のノズル部材50及び52は、それぞれ、第3のノズル部材46及び第5のノズル部材50の周りに同軸的に配置されている。パイプ38及び40は、それぞれ、第5及び第6のノズル部材50及び52の上端部に結合されている。
【0033】
第2のノズル部材44は、第4のノズル部材48に下方側から螺合のような適宜な手法により結合された第1の結合部材60により、第4のノズル部材48内に位置しかつ第1のノズル部材42の下部42bを受け入れた状態に第1のノズル部材42の下流側に結合されている。
【0034】
第3のノズル部材46は、第1の結合部材60に下方側から螺合のような適宜な手法により第1の結合部材60に結合された第2の結合部材62により第2のノズル部材44の下流側に結合されている。
【0035】
第5のノズル部材50は、第2の結合部材62に下方側から螺合のような適宜な手法により第2の結合部材62に結合された第3の結合部材64により、第3のノズル部材46の周りに位置する状態に、第2の結合部材62に結合されている。
【0036】
第6のノズル部材52は、螺合のような適宜な手法により、第5のノズル部材50の周りに位置する状態に、第5のノズル部材50に下方側に結合されている。
【0037】
第1及び第4のノズル部材42及び48の嵌合部、第2及び第3のノズル部材44及び48の嵌合部、並びに第2及び第3の部材44及び46の嵌合部等、部材相互の嵌合部に、Oリングのようなシール部材が設けられている。
【0038】
第3,第4及び第5のノズル部材46,48及び50を、それぞれ、第1,第2及び第3の結合部材60,62,64を用いることなく、適宜なノズル部材44,46,48等に結合してもよい。
【0039】
これとは逆に、第6のノズル部材52を、第5のノズル部材50、第2,第3の結合部材62,64等の適宜な部材に螺合のような適宜な手法により結合された他の結合部材により、第5のノズル部材50に下方側に結合してもよい。
【0040】
第1の流路20は、第1,第2及び第3のノズル部材42,44及び46を上下方向に貫通して延びており、また第1のノズル部材42の下方の空間を第1及び第2のノズル部材42及び44を流れる流体の合流部22としている。
【0041】
第2の流路24の上下の環状流路部24a,24bと傾斜環状流路部24dとは、第1の流路22の周りを同軸的に延びている。具体的には、第2の流路24の上環状流路部24aは上部42aの周りを上部42aと同軸的に延びており、下環状流路部24bは下部42b及びスカート部42c間をそれらと同軸的に延びている。
【0042】
上下の環状流路部24a及び24bは、環状連通流路部24cと、環状連通流路部24cを下環状流路部24bに連通させるべくスカート部42cに設けられた複数の穴54により、連通されている。上環状流路部24aは、パイプ36を介して、前記した第2の流体源(図示せず)に接続される。
【0043】
傾斜環状流路部24dは、下環状流路部24bから合流部22に向けて下部42bの周りを下部42bと同軸的に斜めに延びる截頭円錐形の形状を有する。
【0044】
傾斜環状流路部24dは、これを流れる整流ガスを旋回流に変換し、上部42aから合流部22に流出するエアロゾルを包み込んで整流する。エアロゾル及び整流ガスの整流された混合ガスは、第3ノズル部材46の流路部に流出し、最終的に流出口34からガラス基板12に噴射される。
【0045】
図4に示すように、第3及び第4の流路26及び28は、第1及び第2の流体の混合流体の流出口34と同心円状に、噴射装置10の下端面に開口している。
【0046】
噴射装置10とガラス基板12とは、第1,第2及び第4の流路20,24,28が、それぞれ、第1,第2及び第3の流体源に接続され、第3の流路26が吸引源に接続され、かつ噴出口34をガラス基板12の断線箇所16に対向させた状態で、配線14の長手方向に相対的に移動される。
【0047】
多数の金属微粒子35を含むエアロゾルは、圧縮された状態でパイプ30から流入口32に供給されて、第1の流路20を流れる。これに対し、第2の流体すなわち整流ガスは、パイプ36から上環状流路24aに供給され、上環状流路24aから下環状流路24bに流出し、さらに傾斜環状流路部24dを経て合流部22に達する。
【0048】
第2の流路24を流れる整流ガスは、傾斜環状流路部24dを流れる間に旋回流とされて合流部22に達し、上部42aから合流部22に流出するエアロゾルを包み込んで整流し、整流したエアロゾルと共に第3ノズル部材46の流路部に流出する。
【0049】
このため、第1及び第2の流体の混合流体は、整流された状態で流出口34からガラス基板12に噴射される。その結果、エアロゾル中の金属微粒子35は、ガラス基板12の断線箇所16に吹き付けられて、断線箇所16に堆積し、固化する。それにより、断線箇所16を有する配線14は、断線箇所16に堆積固化された金属微粒子により補修されて、断線欠陥を修復される。
【0050】
噴射装置10において、流出口34から噴射されたエアロゾル中の金属微粒子35、及びガラス基板12に衝突して飛散する金属微粒子35は、エアロゾル中の液体、及び窒素のような気体と共に、第3の流路26に吸引されて、パイプ38を介して吸引源に排出される。このため、エアロゾル中の金属微粒子35が広範囲にわたって飛散することが確実に防止される。
【0051】
また、流出口34から噴射されたエアロゾル中の金属微粒子35、及びガラス基板12に衝突して飛散する金属微粒子35は、また、第4の流路28から噴射される空気により、その空気より外方へ飛散することを阻止される。これにより、エアロゾル中の金属微粒子35の広範囲にわたる飛散がより確実に防止される。
【0052】
上記の実施例では、第3及び第4の流路26及び28の下端を図4に示すように第1の流路22(流出路34)と同心円状に開口させている。これの代わりに、図5に示すように、第3及び第4の流路26及び28を、第1の流路20(流出口34)の周りを同心状に延びる長方形としてもよいし、楕円形を含む長円形の形状としてもよい。この場合、流出口34は、円形であってもよいし、長方形、長円形としてもよい。
【0053】
また、図6に示すように、第4の流路28を省略し、第3の流路26を吸引源又は圧縮空気源に接続してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、上記実施例に限定されず、特許請求の範囲に記載された趣旨を逸脱しない限り、種々に変更することができる。
【符号の説明】
【0055】
10 噴射装置
12 ガラス基板
14 配線
16 断線箇所
20,24,26,28 流路
22 合流部
35 金属微粒子
32 流入口
34 流出口
36,38,40 パイプ
42,44,46,48,50,52 ノズル部材
54 穴
60,62,64 結合部材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0056】
【特許文献1】米国特許公開US2006/0175431 A1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向へ延びる第1の流路であって、金属微粒子を含む第1の流体の流入口及び流出口をそれぞれ一端部及び他端部の側に有する第1の流路と、
第2の流体のための第2の流路であって、前記第1の流路の途中に前記第1の流路の周りから連通された第2の流路と、
前記第1の流路の他端部の側に形成され、前記流出口の周りを延びて前記流出口と同じ側に開口する第3の流路であって、吸引装置又は空気供給源に連結される連結部を有する第3の流路とを含む、金属微粒子の噴射装置。
【請求項2】
前記第3の流路は、それぞれが前記第1の流路の他端部の側に形成された吸引路及び噴出路を含み、
前記吸引路及び噴出路のいずれか一方は、前記流出口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第1の開口を有し、
前記吸引路及び噴出路の他方は、前記第1の開口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第2の開口を有し、
前記連結部は、前記第1の開口に連通されかつ前記吸引装置及び前記空気供給源のいずれか一方に連結される第1の連結口と、前記第2の開口に連通されかつ前記吸引装置及び前記空気供給源の他方に連結される第2の連結口とを含む、請求項1に記載の噴射装置。
【請求項3】
前記第3の流路は、前記第1の流路の他端部の側に形成された吸引路であって、前記流出口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第1の開口を有する吸引路と、前記第1の開口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第2の開口を有する噴出路とを含み、
前記連結部は、前記吸引路に設けられた第1の連結口であって、前記吸引装置に連結される第1の連結口と、前記噴出路に設けられた第2の連結口であって、前記空気供給源に連結される第2の連結口とを含む、請求項1及び2のいずれか1項に記載の噴射装置。
【請求項4】
一方向へ延びる第1の流路であって、金属微粒子を含む第1の流体の流入口及び噴射口をそれぞれ一端部及び他端部の側に有する第1の流路と、
第2の流体のための第2の流路であって、前記第1の流路の途中に前記第1の流路の周りから連通された第2の流路と、
前記第1の流路の他端部の側に形成された吸引路であって、前記噴射口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第1の開口と、吸引装置に連結される第1の連結口とを有する吸引路と、
前記第1の開口の周りを延びると共に前記流出口と同じ側に開口する第2の開口を有する噴出路であって、空気供給装置に連結される第2の連結口を有する噴出路とを含む、金属微粒子の噴射装置。
【請求項5】
前記第2の流路は、前記第2の流体の供給源に連通される流入ポートと、該流入ポートに連通されて、前記第1の流路の周りから該第1の流路に連通する截頭円錐形の流路部を有する、請求項1から4のいずれか1項に記載の噴射装置。
【請求項6】
前記第1の流路のうち、前記流出口及びその付近の直径寸法は、前記流入口付近の直径寸法より小さい、請求項1から5のいずれか1項に記載の噴射装置。
【請求項7】
前記流出口は、円形、長方形及び長円形から選択された1つの形状を有する、請求項1から6のいずれか1項に記載の噴射装置。
【請求項8】
前記第1及び第2の開口は、前記流出口の周りを同心状に延びている、請求項3から7のいずれか1項に記載の噴射装置。
【請求項9】
前記第1の流路は、第1のノズル部材と、該第1のノズル部材の周りにあって該第1のノズル部材の下流側に位置された第2のノズル部材と、該第2のノズル部材の下流側に位置された第3のノズル部材とにより形成されており、
前記第2の流路は、前記第1のノズル部材と、前記第2のノズル部材と、前記第1及び第2のノズル部材の周りに位置された第4のノズル部材とにより形成されており、
前記吸引路及び前記噴出路のいずれか一方は、前記第3のノズル部材と、該第3のノズル部材の周りに位置された第5のノズル部材とにより形成されており、
前記前記吸引路及び噴出路の他方は、前記第5のノズル部材と、該第5のノズル部材の周りに位置された第6のノズル部材とにより形成されている、請求項2から8のいずれか1項に記載の噴射装置。
【請求項10】
前記第2のノズル部材は、前記第4のノズル部材内に位置しかつ前記第1のノズル部材の下部を受け入れた状態に前記第1のノズル部材の下流側に結合されており、
前記第3のノズル部材は、前記第2のノズル部材の下流側に結合されており、
前記第5のノズル部材は、前記第3のノズル部材の周りに位置する状態に、前記第3のノズル部材に結合されており、
前記第6のノズル部材は、前記第5のノズル部材の周りに位置する状態に、前記第5のノズル部材に結合されている、請求項9に記載の噴射装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−172817(P2010−172817A)
【公開日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−17618(P2009−17618)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【出願人】(000153018)株式会社日本マイクロニクス (349)
【Fターム(参考)】