説明

金属板の静電粉体塗装装置

【課題】連続搬送中の金属板に適用することができる金属板の静電粉体塗装装
置を提供する。
【解決手段】ハウジング内に配設した電極により粉体を帯電させ、帯電した粉体を金属板の表裏面に付着させる静電粉体塗装装置において、前記金属板を前記ハウジング内の上下方向に連続的に通板させ、前記ハウジングの下部に前記金属板の表裏面側とハウジングの間に、それぞれ粉体を吹き上げる塗料吹上装置を内蔵した塗料受入具を配設するとともに、前記金属板を通板する開口が設けられた箱型形状のシール装置を前記ハウジングに設けたことを特徴とする、金属板の静電粉体塗装装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングの内部に粉体塗料を供給して、ハウジング内に配置した電極への高電圧印加によるコロナ放電により該粉体塗料を帯電させ、ハウジング内に連続的に搬送される金属板に静電粉体塗装する静電粉体塗装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、製品形状に成形する前に塗装を行う塗装鋼板(プレコート鋼板、PCM)が盛んに使用されている。プレコート鋼板を使用すると、成形後の塗装が不要であるため、鋼板使用メーカーにおける塗装工程の省略や設備投資の低減が可能となる半面、プレコート鋼板はその略全てが溶剤(VOC)を多量に含んだ溶剤型塗料を使用して製造されているため、環境への負荷が大きいという問題点がある。
【0003】
一方、環境問題や省資源の観点から、VOCを含まない塗料による塗装も実用化されており、その一つが粉体塗装であり、塗装方法としてコロナ放電を利用した塗装ガンによる静電粉体塗装法が代表的手法として使用され、これをプレコート鋼板製造に適用した事例もある。しかし工業化されている粉体プレコート鋼板の生産速度はラインスピードが20mpm程度と遅く、ロールコート法等の溶剤型塗料を使用した手法におけるラインスピードの60mpm〜150mpm程度と比較して生産性が劣るという問題点がある。また、塗装ガンを使用した静電粉体塗装法で溶剤型塗料を使用した手法のようなラインスピードを目指そうとすると、塗装ガンを数多く必要とし、設備費が増加するだけでなく、メンテナンスが困難になるといった問題もある。
【0004】
そこで、塗装ガンを使用しない粉体塗装法として、例えば、特許第3850960号公報(下記特許文献1)には、電界流動粉体静電塗装法が提案されている。しかし、特許文献1の方法は、塗装対象がコイル状鋼板のような連続した材料ではなく、事前に成形加工された材料単品で、これら材料をハンガーに吊下げた状態で塗装を実施する所謂ポストコート法であり、本発明が対象とする連続搬送中の金属板に適用することができなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3850960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来の、塗装ガンを適用した粉体プレコート鋼板製造設備は、ラインスピードが20mpm程度と低く、高速化には多数の塗装ガンを必要とするため、設備費やガンの維持管理面(メンテナンス)等で問題が有った。また、塗装ガンを使用せず、設備費や維持管理面で有利な前述の特許文献1に記載された電界流動粉体静電塗装設備は、塗装対象が所謂ポストコート用材料のため、そのままではプレコート鋼板製造設備としては適用できなかった。即ち、材料の通過方向が水平(被塗装面が床面に対して垂直)であり、新設ライン/既存ラインを問わず、特許文献1の塗装装置をそのまま設置しようとすると鋼板を振じって方向を変
えるための大きなスペースが必要となり、実質的には不可能であった。
【0007】
また、一般的な横型の処理ラインと同じように、板の長さ方向面を上下(被塗装面が床面に対して水平)とする場合、塗料供給装置の配置が、板下面の下部となり、塗料が主に下面に付着し、上面には少なく付着するため、付着量のコントロールが不能であり上面への塗装が困難であった。すなわち、板は重力によりカテナリーを形成するため、板の上下面で電界の差が生じ、結果として上下面の塗装量に違いが出る原因となる。従って、水平ラインにそのまま特許文献1の塗装装置を適用すると、塗料槽が下部にあるため、板の下面側のみが主に塗装され、上下面の塗料付着量に差が出るという問題点があるうえ、電極を板の上下に分割して配置したとしても、板の自重により形成されるカテナリーは通板中に変動し、さらに、板同士の接続部近傍ではその変動量も特に大きいため、電極と板との距離に上下面で差が出るとともにその差も変動する影響で塗料の帯電量に違いが出るため、結果的に上下面の塗装量がコントロールできないという問題点があった。
【0008】
本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、連続搬送中の金属板に適用することができる金属板の静電粉体塗装装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、前述の課題を解決するため、鋭意結果なされたものであり、その要旨とするところは、特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
(1)ハウジング内に配設した電極により粉体を帯電させ、帯電した粉体を金属板の表裏面に付着させる静電粉体塗装装置において、前記金属板を前記ハウジング内の上下方向に連続的に通板させ、前記ハウジングの下部に前記金属板の表裏面側とハウジングの間に、それぞれ粉体を吹き上げる塗料吹上装置を内蔵した塗料受入具を配設するとともに、前記金属板を通板する開口が設けられた箱型形状のシール装置を前記ハウジングに設けたことを特徴とする、金属板の静電粉体塗装装置。
【0010】
(2)前記静電粉体塗装装置の下部に配設された塗料受入具は、連結管で連結したことを特徴とする、(1)に記載の金属板の静電粉体塗装装置。
【0011】
(3)前記ハウジング内に供給された粉体を回収する集塵装置を配設し、該集塵装置により集塵した粉体を前記ハウジング内の塗料受入具に回収するとともに、前記シール装置に配設した排気口を排気配管を介して前記集塵装置に連結したことを特徴とする、(1)または(2)に記載の金属板の静電粉体塗装装置。
【0012】
(4)前記静電粉体塗装装置は、鋼板塗装ラインの垂直パスに設置されていることを特徴とする、(1)ないし(3)のいずれか一項に記載の金属板の静電粉体塗装装置。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、連続通板する金属板に適用することができる金属板の静電粉体塗装装置を提供することができ、具体的には下記のような産業上有用な著しい効果を奏する。
【0014】
前記金属板を前記ハウジング内を連続的に通板させ、前記ハウジングの下部で前記金属板の表裏面に、それぞれ粉体を吹き上げる塗料吹上装置を内蔵した塗料受入具を配設し、前記塗料受入具の間に金属板が通板する開口が設けられた箱型形状のシール装置を配設したことにより塗装装置内に金属板を連続搬送することができ、生産性が向上し、溶剤(VOC)を使用しない環境にも考慮した塗装を行うことができる。
【0015】
また、塗装装置の下部に配設された塗料受入具を連結管で連結したので、左右の塗料受入具の圧力バランスが均等となり、塗料受入具に充填される粉体塗料の量を均一化することができ、ハウジングの内部に粉体塗料を効果的に分散させることができる。
【0016】
また、金属板の表面側および裏面側に配置された塗料受入具は粉体塗料の充填槽が連結管により接続されたことにより、左右の塗料受入具に充填される粉体塗料の量を均一化することができ、前記塗料吹上装置は駆動装置により揺動して塗料受入具に充填された粉体塗料をほぐして上昇気流によって吹き上げることにより、ハウジングの内部に粉体塗料を効果的に分散させることができる。
【0017】
ハウジングの内部に供給された粉体塗料を回収する集塵装置を設け、集塵装置によって回収された粉体をハウジング内に戻すことにより、粉体塗料の無駄な使用を防ぎ、粉体塗料を節約することができる。
【0018】
静電粉体塗装装置を塗装鋼板ラインの垂直パスに設置することによって、鋼板の自重によるカテナリーの形成を防止してパスラインを直線状に保つことができるので搬送中の鋼板の表裏面に均一に粉体塗装を施すことができるうえ、静電粉体塗装装置の設置スペースを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の静電粉体塗装装置の実施形態を例示する側部断面図である。
【図2】図1のA-A矢視図である。
【図3】図2のB-B矢視図である。
【図4】図3のC-C矢視図である。
【図5】図4のD-D矢視図である。
【図6】ハウジング内に配置する電極の部分図である。
【図7】ハウジング内上部のシール部分の図である。
【図8】ハウジング内上部のシールのその他の実施例を例示する図である。
【図9】ハウジング内下部のシール装置の図である。
【図10】ハウジング内下部の塗料吹上装置の図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明を実施するための形態について、図1ないし図10を用いて詳細に説明する。
【0021】
図1ないし図10において、1は金属板、2は天井、3は入口シール、4は排気口、5はハウジング、6は電極、7は塗料回収口、8は出口シール、9は排気口、10は塗料受入具、11は塗料吹上装置、12は集塵装置、13は塗料回収装置、14は駆動装置、15は連結管、16はキャンバス、17は上昇気流発生装置、18は排気管、19は排気管、20はシール材、21は粉体を示す。
【0022】
図1において、ハウジング5の内部には上部から下部に向かって金属板が連続的に通板されている。この金属板1の表裏面には所定の間隔をあけて複数段の電極6を配置している。ハウジング5の下部には金属板1の表面および裏面とハウジング5の間に塗料を吹き上げる吹上装置を内蔵した塗料受入具10がそれぞれ配置され、この塗料受入具10は、連結管15を介して連結されている。出口シール8は上下に金属板1が通板できる開口部を有する箱型の形状をしており、前記した塗料受入具10の間に配置して、金属板1の表面側のハウジングと裏面側のハウジングを連結している。このそれぞれの塗料受入具10は連結管10で連結されている。ハウジング5の上部には入口シール3が設けられている。開口部にはシール材20を設けている。このシール材20は、金属板1が接触しても金属板1に傷の発生がないように非金属の材料を使用している。また、図8に示すようにハウジング5の天井2の開口部上面よりシール材20を懸垂させ、天井2の金属板1が侵入する開口部の周辺から塗料を吸い込むようにしてもよい。
【0023】
出口シール8には上下に開口部が形成され、この開口部を通って金属板1は通板される。このように出口シール8は上部開口部から通板された金属板1が出口シール8に侵入する際、出口シール8内に粉体を含んだ気体が侵入してきても、箱型の形状をしているので、この粉体を含む気体は一度この箱内に集められ、出口シール8に設けられた排気口9から排気管19を通って集塵機12に送られるので、出口シール8の下部開口部からのハウジング5内の気体が漏洩することを極力防止する。出口シール8の排気口9から吸引された粉体を含む気体は集塵機12内で粉体が回収されてハウジング5内に戻される。ハウジング5と出口シール8はキャンバス16を介して塗料受入具10に連結されている。塗料受入具10に充填されている塗料は塗料受入具10に内蔵した塗料吹上装置11により塗料がハウジング5内に吹き上げられる。この時、ハウジング5の下部に設けられた塗料受入具10のうち、金属板1の表面側に配置された塗料受入具10からは金属板1と金属板1の表面に配置した電極6及びハウジング5の間に吹き上げられ、ハウジング5の下部で金属板1の裏面側に設けられた塗料受入具10からは金属板1の裏面側および金属板1の裏面側に配置した電極6とハウジング5の間に吹き上げられる。吹き上げられた塗料は電極6により帯電し金属板1に付着する。ハウジング5の上部には排気口4を配設しており、ハウジング5内の気体はこの排気口4から排出される。
【0024】
電極について図6に示す。図6において、ハウジング5内には金属板1の表裏面に向け、所定の間隔をあけて複数の電極6が金属板1の高さ方向に配置されている。この電極6はハウジング5に通板される金属板1の幅方向に所定の間隔をあけてハウジング5の天井より懸垂支持されている。この懸垂支持された支持棒6-7に両端が支持されたエアー供給管6-5がそれぞれ金属板1の表裏面に複数段配置されている。そしてこのエアー供給管6-5には供給されたエアーを金属板1に向けて吹き出すエアー吹き出し口6-4が金属板1の幅方向に複数設けられている。前記エアー供給管6-5に沿って導電材6-6が配置されている。導電材6-6の端部にはケーブル6-1が接続されている。導電材6-6には、金属板1の幅方向に所定の間隔をあけて複数のコロナピン6-3が抵抗器6-2を介して取り付けられている。
【0025】
ケーブル6-1は静電高圧装置(図示しない)に連結され、この静電高圧装置から送電される静電高圧電源はケーブル6-1を通して導電材6-6に流れて抵抗器6-2を介して連結したコロナピン6-3から放電される。一方、ハウジング5内には前記した塗料吹上装置llにより吹上られた塗料が飛散している。この飛散している塗料は前記コロナピン6-3からの放電により帯電する。そして電極6に設けられたエアー吹き出し口6-4から吹き出したエアーにより金属板1面に向かった流れを作って金属板1の表裏面に付着して塗装する。
【0026】
次に図2について説明する。図2は図1の側部断面図であり、ハウジング5内には、金属板1の幅方向のハウジング5の天井2から支持棒6-7が懸垂支持されている。この支持棒6-7に両端が固定された電極6が金属板1の高さ方向に複数段配置されている。ハウジング5の上部には排気口4を設けている。そしてこの排気口4は排気管18を介して集塵機12に連結されている。そして集塵機12で回収された粉体21は集塵機12の下部に配置した塗料回収装置13によりハウジング5内の下部に戻される。
【0027】
また、ハウジング5の下部に配置した塗料受入具10には塗料受入具10内に充填されている塗料をほぐす駆動装置14が連結されており、この駆動装置14を駆動させて塗料受入具10を揺動させることにより、塗料受入具10内の塗料をほぐして、塗料吹上装置11から塗料が均等に放出されるようになっている。塗料受入具10は連結管15で連結されおり、金属板1の表裏面に設けられた塗料受入具10は同時に揺動することができる。このため、金属板1の表および裏用塗料受入具IOの塗料はバランスして充填される。また、ハウジング5と塗料受入具10とはキャンバス16を介して連結されており、塗料受入具10を揺動させてもこのキャンバス16が揺動を吸収するので上部のハウジング5は揺動しない。
【0028】
塗料吹上装置11は、この塗料吹上装置llに気流を発生させる上昇気流発生装置17と、上昇気流発生装置17に連結した塗料吹上ヘッダ11-1と、塗料吹上ヘッダ11-1に複数取り付けられている塗料吹上パイプ11-2から構成されている。図10に概略図を示す。図10において、この塗料吹上パイプ11-2には塗料吸込み口ll-3が設けられており、上昇気流発生装置17を作動させてエアーを塗料吹上ヘッダー11-1および塗料吹上パイプll-2に送風することにより上昇気流を塗料吹上パイプ11-2内に発生させ、塗料吹上パイプ11-2に設けた塗料吸込み口11-3から塗料受入具10内の塗料を吸引してハウジング5内へ放出させて飛散させる。
【0029】
図3は図2のB-B断面図であり、図4図は図3のC-C断面図である。図3および図4において、ハウジング5の下部は金属板1が通板される開口部8-1が出口シール8に設けられている。そして金属板1の表裏面には金属板1を挟むように2台の塗料受入具10が配置されている。この塗料受入具10は連結管15により連結されている。金属板1が通板される開口部8-1を持つ出口シール8の一方側には出口シール8内に侵入するハウジング5内の塗料を含む気体を回収する排気口9が設けられている。また、塗料受入具10は金属板1を挟んでハウジング5内に設けられ、それぞれの塗料受入具10の一方側には揺動装置14が連結されている。塗料受入具10の他方側には上昇気流発生装置17の吹上ヘッダ11-1がハウジング5と塗料受入具10の間に設置され、この吹上ヘッダ11-1から枝分けされた複数の塗料吹上パイプll-2が塗料受入具10の側部を貫通して塗料受入具10の塗料充填層内に設けられている。
【0030】
金属板1はハウジング5の上部から連続的に搬送され下部の出口シールから搬出される。上部では、入口シール3によりシールされているのでハウジング5内に充満している粉体21はハウジング5の上部からは飛散しない。ハウジング5内に通板された金属板1はハウジング5内に配置された電極6間を通過して、ハウジング下部の出口シール8から搬出される。
【0031】
電極6間を通過する際、金属板1には帯電した粉体21が付着して塗装が行われる。このように、金属板1の表面及び裏面用の塗料受入具10をハウジング5の下部にそれぞれ設け、これら塗料受入具10は連結管で連結し、ハウジング5の下部には出口シール8を配置したので、金属板への表裏面への塗装が連続的に行えるようになった。なお、上記ではハウジング5内の金属板1の搬送方向を、ハウジング5の上部から下部としたが、入口シール3と出口シール8の配設箇所を互いに入れ替えることで、金属板1の搬送方向をハウジング5の下部から上部とすることもまた、可能である。
【0032】
また、静電粉体塗装装置を塗装鋼板ラインの垂直パスに設置することによって、鋼板の自重によるカテナリーの形成を防止してパスラインを直線状に保つことができるので搬送中の鋼板の表裏面に均一に粉体塗装を施すことができるうえ、静電粉体塗装装置の設置スペースを低減することができる。この場合、静電粉体塗装装置、加熱装置、冷却装置を1セットとし、必要に応じて複数セット設けることにより複数層の塗装を行うことができる。
【0033】
本発明を適用することにより、従来の電界流動粉体静電塗装装置における材料の通過方向を変更し、さらに塗料槽の分割配置、材料侵入部のシール方法等を変更することで、プレコート鋼板製造用の電界流動粉体静電塗装装置を実現した。また、本塗装装置を用いた塗装テストを実施し、安定した塗装が可能であることを確認できた。なお、本発明を適用する金属板は、亜鉛めっき鋼板等の鋼板だけでなく、アルミ、銅などの非鉄金属板にも適用することができる。さらに、本発明を用いて塗装する粉体は樹脂粉体塗料に限定されるものではなく、その他帯電可能な粉体であれば使用することができる。
【符号の説明】
【0034】
1 金属板
2 天井
3 入口シール
4 排気口
5 ハウジング
6 電極
6-1 ケーブル
6-2 抵抗器
6-3 コロナピン
6-4 エアー吹き出し口
6-5 エアー供給管
6-6 導電材
6-7 支持棒
7 塗料回収口
8 出口シール
8-1 開口部
9 排気口
10 塗料受入具
11 塗料吹上装置
11-1 塗料吹上ヘッダ
11-2 塗料吹上パイプ
11-3 塗料吸込み口
12 集塵装置
13 塗料回収装置
14 駆動装置
15 連結管
16 キャンバス
17 上昇気流発生装置
18 排気管
19 排気管
20 シール材
21 粉体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング内に配設した電極により粉体を帯電させ、帯電した粉体を金属板の表裏面に付着させる静電粉体塗装装置において、前記金属板を前記ハウジング内の上下方向に連続的に通板させ、前記ハウジングの下部に前記金属板の表裏面側とハウジングの間に、それぞれ粉体を吹き上げる塗料吹上装置を内蔵した塗料受入具を配設するとともに、前記金属板を通板する開口が設けられた箱型形状のシール装置を前記ハウジングに設けたことを特徴とする、金属板の静電粉体塗装装置。
【請求項2】
前記静電粉体塗装装置の下部に配設された塗料受入具は、連結管で連結したことを特徴とする、請求項1に記載の金属板の静電粉体塗装装置。
【請求項3】
前記ハウジング内に供給された粉体を回収する集塵装置を配設し、該集塵装置により集塵した粉体を前記ハウジング内の塗料受入具に回収するとともに、前記シール装置に配設した排気口を排気配管を介して前記集塵装置に連結したことを特徴とする、請求項1または2に記載の金属板の静電粉体塗装装置。
【請求項4】
前記静電粉体塗装装置は、鋼板塗装ラインの垂直パスに設置されていることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の金属板の静電粉体塗装装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−217965(P2012−217965A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88704(P2011−88704)
【出願日】平成23年4月13日(2011.4.13)
【出願人】(306022513)新日鉄エンジニアリング株式会社 (897)
【出願人】(591013986)株式会社メサック (4)
【Fターム(参考)】