説明

金属膜、電気化学センサ、蓄電デバイス及び摺動部材並びに金属膜の製造方法

【課題】比表面積の大きな金属膜を提供する。
【解決手段】金属膜10は、基材20の上に形成される金属膜である。金属膜10は、複数の柱状部11を有する。複数の柱状部11の少なくともひとつは、束部11a〜11dを有する。束部11a〜11dは、基端側から先端側に向かって放射状に設けられた複数の線状部12を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、金属膜、それを用いた電気化学センサ、蓄電デバイス及び摺動部材並びに金属膜の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、酵素センサなどの電気化学センサに対する注目が高まってきている。電気化学センサは、一般に、検出物質の有無や量などを、電気化学反応を利用して電流や電位等の電気信号として検出する装置である。この電気化学センサの感度は、作用電極の表面積が大きいほど高くなる。このため、電気化学センサの作用電極として、比表面積の大きな金属膜が広く使用されている。
【0003】
また、蓄電デバイスや摺動部材など、種々の用途においても、比表面積の大きな金属膜が求められている。
【0004】
例えば下記の特許文献1〜3には、金属膜の製造方法の一例が記載されている。具体的には、特許文献1には、三次元網状構造を有するウレタン等の樹脂からなる部材に金属めっきを施した後、加熱等により樹脂部分を除去することによって金属膜を製造する方法が記載されている。
【0005】
特許文献2には、金属粉末をエチレングリコールなどの有機成分に分散させて塗布し、焼結する方法ことにより金属膜を製造する方法が記載されている。
【0006】
特許文献3には、水素ガス、不活性ガス又はそれらの混合ガスの存在下、有機金属錯体を用いて、化学気相蒸着法により製膜することにより金属膜を製造する方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平4−218693号公報
【特許文献2】特開平11−271270号公報
【特許文献3】特開2008−266707号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、比表面積がさらに大きな金属膜が求められるようになってきている。
【0009】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、比表面積の大きな金属膜を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る金属膜は、基材の上に形成される金属膜である。本発明に係る金属膜は、基材から延びる複数の柱状部を有する。複数の柱状部の少なくともひとつは、束部を有する。束部は、基端側から先端側に向かって放射状に設けられた複数の線状部を含む。
【0011】
なお、本発明において、「金属膜」には、合金からなる「合金膜」が含まれるものとする。
【0012】
本発明に係る金属膜のある特定の局面では、複数の柱状部の少なくともひとつは、束部を複数有する。複数の束部は、金属膜の厚み方向に沿って配列されている。
【0013】
本発明に係る金属膜の他の特定の局面では、複数の束部は、基材とは反対側に位置している束部ほど線状部を多く有するように設けられている。
【0014】
本発明に係る金属膜の別の特定の局面では、複数の束部は、基材とは反対側に位置している束部ほど細い線状部を有するように設けられている。
【0015】
本発明に係る金属膜のさらに他の特定の局面では、柱状部は、先端側に向かって拡径している。
【0016】
本発明に係る金属膜のさらに別の特定の局面では、線状部の直径は、1nm〜50nmである。
【0017】
本発明に係る金属膜のまた他の特定の局面では、金属膜は、ニッケルまたはニッケルを含む合金からなる。
【0018】
本発明に係る金属膜のまた別の特定の局面では、金属膜は、無電解めっき膜または電解めっき膜により構成されている。
【0019】
ここで、「電解めっき膜」とは、電解めっき法により形成されためっき膜をいう。
【0020】
「無電解めっき膜」とは、無電解めっき法により形成されためっき膜をいう。
【0021】
本発明に係る電気化学センサは、上記本発明に係る金属膜からなる作用電極を備えている。
【0022】
本発明に係る蓄電デバイスは、セパレータ、集電体及び電極を有する。セパレータ、集電体及び電極の少なくともひとつが上記本発明に係る金属膜により構成されている。
【0023】
本発明に係る摺動部材は、第1の部材と、第1の部材に対して摺動する第2の部材とを有する。第1の部材の第2の部材に対する摺動面と、第2の部材の第1の部材に対する摺動面とのうちの少なくとも一方の上に、上記本発明に係る金属膜が形成されている。
【0024】
本発明に係る金属膜の製造方法は、上記本発明に係る金属膜の製造方法に関する。本発明に係る金属膜の製造方法では、無電解めっき法または電解めっき法により金属膜を形成する。
【0025】
本発明に係る金属膜の製造方法のある特定の局面では、ノニオン系界面活性剤を含むニッケルめっき浴を用いて無電解めっき法または電解めっき法により金属膜を形成する。
【0026】
本発明に係る金属膜の製造方法の他の特定の局面では、ノニオン系界面活性剤として、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシエチレンドデシルアミン及びポリオキシエチレンアルキルアミンのうちの少なくともひとつを用いる。
【0027】
本発明に係る金属膜の製造方法の別の特定の局面では、カチオン系界面活性剤を含むニッケルめっき浴を用いて無電解めっき法または電解めっき法により金属膜を形成する。
【0028】
本発明に係る金属膜の製造方法のさらに他の特定の局面では、カチオン系界面活性剤として、塩化トリメチルセチルアンモニウムを用いる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、比表面積の大きな金属膜を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態に係る金属膜の模式的断面図である。
【図2】実施例1において作製された金属膜の一部分を側方から撮影したSEM写真である。
【図3】実施例2において作製された金属膜の一部分を上方から撮影したSEM写真である。
【図4】実施例3において作製された金属膜の一部分を上方から撮影したSEM写真である。
【図5】実施例4において作製された金属膜の一部分を上方から撮影したSEM写真である。
【図6】酵素センサの模式的分解斜視図である。
【図7】酵素センサの模式的斜視図である。
【図8】蓄電デバイスとしてのコイン型非水電解質二次電池の略図的断面図である。
【図9】摺動部材の模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
【0032】
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものであり、図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
【0033】
図1は、本実施形態に係る金属膜の模式的断面図である。
【0034】
図1に示すように、本実施形態の金属膜10は、基材20の上に形成されている。金属膜10は、基材20から延びる複数の柱状部11を有する。複数の柱状部11のうちの少なくともひとつは、基端側(基材20側)から先端側に向かって放射状に設けられた複数の線状部12を含む束部を有している。このため、大きな比表面積が実現されている。
【0035】
具体的には、本実施形態では、複数の柱状部11の少なくともひとつは、複数の束部11a〜11dを有する。このため、より大きな比表面積が実現されている。
【0036】
なお、ここでは、柱状部が4つの束部を有する例について説明するが、ひとつの柱状部11に含まれる束部の数量は特に限定されない。
【0037】
また、本実施形態では、線状部12の直径が50nm以下と非常に細く、線状部を多くすることができる。従ってより大きな比表面積が実現されている。線状部12の直径が小さすぎると線状部12、ひいては柱状部11の機械的強度が低くなりすぎる場合がある。従って、線状部12の直径は、1nm以上であることが好ましい。
【0038】
複数の束部11a〜11dは、金属膜10の厚み方向Tに沿って配列されている。複数の束部11a〜11dは、束部の基端部が基材20または他の束部の先端部に接続されるように設けられている。具体的には、最も基材20側に位置している束部11aの基端部は、基材20に接続されている。束部11bの基端部は、束部11aの先端部に接続されている。束部11cの基端部は、束部11bの先端部に接続されている。最も基材20とは反対側に位置している束部11dの基端部は、束部11cの先端部に接続されている。
【0039】
複数の束部11a〜11dは、基材20とは反対側に位置している束部ほど大きな直径を有するように設けられている。具体的には、束部11a〜11dのうち、最も基材20側に位置している束部11aが最も小さな直径を有する。束部11bは、束部11aよりも大きな直径を有している。束部11cは、束部11bよりも大きな直径を有している。束部11dは、束部11cよりも大きな直径を有している。このため、柱状部11は、先端側(基材20とは反対側)に向かって拡径している。
【0040】
複数の束部11a〜11dは、先端側(基材20とは反対側)に位置している束部ほど線状部12を多く有するように設けられている。また、複数の束部11a〜11dは、先端側(基材20とは反対側)に位置している束部ほど細い線状部12を有するように設けられている。このため、金属膜10では、表面側(基材20とは反対側)にいくに従って比表面積が大きくなっている。金属膜10の基材20とは反対側の表層は、特に大きな比表面積を有する。従って、例えば本実施形態の金属膜10を電気化学センサの作用極として用いることにより、優れた感度の電気化学センサを実現することができる。
【0041】
金属膜10の構成材料は、特に限定されない。好ましく用いられる金属膜10の構成材料としては、ニッケルまたはニッケルを含む合金が挙げられる。ニッケルを含む合金の具体例としては、例えば、ニッケル−リン合金、ニッケル−タングステン−リン合金、ニッケル−モリブデン−リン合金等が挙げられる。
【0042】
なお、金属膜10は、例えば電解めっき法または無電解めっき法などのめっき法により形成することができる。すなわち、金属膜10は、電解めっき膜または無電解めっき膜により構成することができる。
【0043】
例えば、ニッケルまたはニッケルを主成分とする合金からなる金属膜10を形成する場合は、ノニオン系界面活性剤を含むニッケルめっき浴を用いることにより金属膜10を形成することができる。具体的には、ノニオン系界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルアミンが使用できる。例えば、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン及びポリオキシエチレンドデシルアミンのうちの少なくともひとつを含むニッケルめっき浴を用いることが好ましい。
【0044】
また、例えば、ニッケルまたはニッケルを主成分とする合金からなる金属膜10を形成する場合は、カチオン系界面活性剤として第4級アルキルアンモニウム塩を含むニッケルめっき浴を用いることにより金属膜10を形成することもできる。具体的には、例えば、第4級アルキルアンモニウム塩として、塩化トリメチルセチルアンモニウムを含むニッケルめっき浴を用いることが好ましい。
【0045】
(実施例1)
Pd触媒が表面に付与されたアルミナ基板を、アセチレン基含有ジオール化合物を1g/Lと、ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンオクタデシルアミン)を1g/Lとを添加したニッケルめっき浴(上村工業社製 ニムデンKPR−11、pH:6.5、浴温:80℃)に浸漬することによりニッケルからなる金属膜を形成した。図2に実施例1において作製された金属膜の一部分を側方から撮影したSEM写真を示す。
【0046】
(実施例2)
Pd触媒が表面に付与されたアルミナ基板を、アセチレン基含有ジオール化合物を1g/Lと、カチオン系界面活性剤(塩化トリメチルセチルアンモニウム)を1g/Lとを添加したニッケルめっき浴(上村工業社製 ニムデンKPR−11、pH:6.5、浴温:80℃)に浸漬することによりニッケルからなる金属膜を形成した。図3に実施例2において作製された金属膜の一部分を上方から撮影したSEM写真を示す。
【0047】
(実施例3)
Pd触媒が表面に付与されたアルミナ基板を、アセチレン基含有ジオール化合物を1g/Lと、ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンドデシルアミン)を1g/Lとを添加したニッケルめっき浴(上村工業社製 ニムデンKPR−11、pH:6.5、浴温:80℃)に浸漬することによりニッケルからなる金属膜を形成した。図4に実施例3において作製された金属膜の一部分を上方から撮影したSEM写真を示す。
【0048】
(実施例4)
Pd触媒が表面に付与されたアルミナ基板を、アセチレン基含有ジオール化合物を1g/Lと、ノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルアミン)を1g/Lとを添加したニッケルめっき浴(上村工業社製 ニムデンKPR−11、pH:6.5、浴温:80℃)に浸漬することによりニッケルからなる金属膜を形成した。図5に実施例4において作製された金属膜の一部分を上方から撮影したSEM写真を示す。
【0049】
図2〜図5に示す写真から、実施例1〜4のそれぞれにおいて得られた金属膜が、複数の柱状部を有していることが分かる。複数の柱状部の少なくともひとつが、基端側から先端側に向かって放射状に設けられた複数の線状部を含む束部を複数有することが分かる。複数の束部が金属膜の厚み方向に沿って配列されていることが分かる。複数の束部は、基材とは反対側に位置している束部ほど線状部を多く有するように設けられていることが分かる。複数の束部は、基材とは反対側に位置している束部ほど細い線状部を有するように設けられていることが分かる。柱状部は、先端側に向かって拡径している。
【0050】
上記実施形態の金属膜10は、例えば電気化学センサ、蓄電デバイス、摺動部材などの多種多様な用途に使用可能である。電気化学センサの具体例としては、バイオセンサ、ガスセンサ、臭覚センサ、味覚センサなどが挙げられる。蓄電デバイスの具体例としては、リチウムイオン二次電池や全固体二次電池などの二次電池、燃料電池、電気二重層キャパシタなどが挙げられる。
【0051】
図6は、金属膜10を用いた酵素センサの模式的分解斜視図である。図7は、金属膜10を用いた酵素センサの模式的斜視図である。
【0052】
図6及び図7に示すように、酵素センサ30は、例えば、ポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性の基材31の上に形成された作用電極33および参照電極32を有する。作用電極33は、上記実施形態の金属膜10により構成することができる。酵素センサ30では、作用電極33と参照電極32間にまたがるように、親水性高分子と酸化還元酵素とメディエータ(電子受容体)を含む酵素反応層34が配置されている。
【0053】
この酵素センサの酵素反応層34上に、基質を含む試料液を滴下すると、酵素反応層34が溶解し、基質と酵素が反応して基質が酸化され、これに伴い電子受容体が還元される。酵素反応終了後、この還元された電子受容体を電気化学的に酸化し、このとき得られる酸化電流値から試料液中の基質濃度を求めることができる。このような電気化学センサは、測定対象物である検知物質を基質とする酵素を選択することによって、様々な物質に対する測定が原理的には可能である。例えば、基質をグルコースとする酵素を用いると、グルコースセンサを構成することができる。
【0054】
本実施形態では、作用電極33が上記実施形態の比表面積の大きな金属膜10により構成されている。このため、酵素センサ30は、高い検出感度を有する。また、作用電極33と基材31との密着性に優れている。
【0055】
図8は、金属膜10を用いた蓄電デバイスとしてのコイン型非水電解質二次電池の略図的断面図である。図8に示すように、コイン型非水電解質二次電池400は、正極41、負極43、セパレータ45、電解質46とを有する。正極41および負極43は正極集電体42および負極集電体44と接するように配置してある。正極41や負極43等の材料としては一般的なものを使用できる。本実施形態では、負極集電体44が上記実施形態の金属膜10により構成されている。
【0056】
本実施形態の非水電解質二次電池400では、負極集電体44が上記実施形態の金属膜10により構成されている。このため、負極集電体44と負極43との密着性が優れている。また、負極集電体44の内部まで電極活物質が充填できるため充放電特性に優れた二次電池を実現できる。
【0057】
なお、本実施形態では、負極集電体が上記実施形態の金属膜10により構成されている例について説明したが、正極集電体を上記実施形態の金属膜10により構成してもよい。その場合であっても同様の効果が得られる。
【0058】
図9は、金属膜10を用いた摺動部材の模式的断面図である。図9に示すように、摺動部材50は、ピストン51と、シリンダブロック52とを有する。ピストン51は、シリンダブロック52内に摺動可能に配されている。ピストン51の外周面(摺動面)51aと、シリンダブロック52の内壁面(摺動面)52aとのうちの少なくとも一方の上には、上記実施形態の金属膜10からなり、潤滑オイルが含浸している潤滑層53が形成されている。具体的には、本実施形態では、ピストン51の外周面51aの上に潤滑層53が形成されている。潤滑層53は、上記実施形態の金属膜10により構成されている。従って、潤滑層53から潤滑オイルが流れ出しにくく、潤滑オイルの保持性に優れている。従って、ピストン51及びシリンダブロック52の摩耗を効果的に抑制することができる。
【符号の説明】
【0059】
10…金属膜
11…柱状部
11a〜11d…束部
12…線状部
20…基材
30…酵素センサ
31…基材
32…参照電極
33…作用電極
34…酵素反応層
41…正極
42…正極集電体
43…負極
44…負極集電体
45…セパレータ
46…電解質
50…摺動部材
51…ピストン
51a…外周面
52…シリンダブロック
53…潤滑層
400…コイン型非水電解質二次電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の上に形成される金属膜であって、
基材から延びる複数の柱状部を有し、
前記複数の柱状部の少なくともひとつは、基端側から先端側に向かって放射状に設けられた複数の線状部を含む束部を有する、金属膜。
【請求項2】
前記複数の柱状部の少なくともひとつは、前記束部を複数有し、
前記複数の束部は、前記金属膜の厚み方向に沿って配列されている、請求項1に記載の金属膜。
【請求項3】
前記複数の束部は、前記基材とは反対側に位置している束部ほど前記線状部を多く有するように設けられている、請求項2に記載の金属膜。
【請求項4】
前記複数の束部は、前記基材とは反対側に位置している束部ほど細い前記線状部を有するように設けられている、請求項2または3に記載の金属膜。
【請求項5】
前記柱状部は、先端側に向かって拡径している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属膜。
【請求項6】
前記線状部の直径は、1nm〜50nmである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属膜。
【請求項7】
ニッケルまたはニッケルを含む合金からなる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の金属膜。
【請求項8】
無電解めっき膜または電解めっき膜により構成されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の金属膜。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載された金属膜からなる作用電極を備える、電気化学センサ。
【請求項10】
セパレータ、集電体及び電極を有し、
前記セパレータ、前記集電体及び前記電極の少なくともひとつが請求項1〜8のいずれか一項に記載された金属膜により構成されている、蓄電デバイス。
【請求項11】
第1の部材と、前記第1の部材に対して摺動する第2の部材とを有し、
前記第1の部材の前記第2の部材に対する摺動面と、前記第2の部材の前記第1の部材に対する摺動面とのうちの少なくとも一方の上に、請求項1〜8のいずれか一項に記載された金属膜が形成されている、摺動部材。
【請求項12】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の金属膜の製造方法であって、
無電解めっき法または電解めっき法により前記金属膜を形成する、金属膜の製造方法。
【請求項13】
ノニオン系界面活性剤を含むニッケルめっき浴を用いて無電解めっき法または電解めっき法により前記金属膜を形成する、請求項12に記載の金属膜の製造方法。
【請求項14】
前記ノニオン系界面活性剤として、ポリオキシエチレンオクタデシルアミン、ポリオキシエチレンドデシルアミン及びポリオキシエチレンアルキルアミンのうちの少なくともひとつを用いる、請求項13に記載の金属膜の製造方法。
【請求項15】
カチオン系界面活性剤を含むニッケルめっき浴を用いて無電解めっき法または電解めっき法により前記金属膜を形成する、請求項12に記載の金属膜の製造方法。
【請求項16】
前記カチオン系界面活性剤として、塩化トリメチルセチルアンモニウムを用いる、請求項15に記載の金属膜の製造方法。

【図1】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−14814(P2013−14814A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149898(P2011−149898)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(000006231)株式会社村田製作所 (3,635)
【Fターム(参考)】