説明

金属表面の化学的保護方法

金属表面に保護被膜を形成する方法は酸素含有層を有する金属素材を供給し;少なくとも二の化合物を金属材の酸素含有層に適用し、ただし、適用される第一化合物は分子大化合物であり;少なくとも第二化合物を金属材の酸素含有層に適用する、ただし、第二化合物は分子小である段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
当出願は2006年9月19日に提出された米国特許出願第11/532,945号についての優先権を主張し、その内容はここで参照により組み入れられる。
【0002】
この発明は金属表面の化学的保護方法に関する。
【背景技術】
【0003】
金属負極、正極及び固体または溶媒含有電解質を含む電気化学電池は当該分野において知られる。そのような電池は繰返充電/放電循環期に関して限度を有し、その初期充放電能力に比較して繰返循環期を通した充放電能力低下を有するであろう。それゆえに高初容量を有し、そして繰返充放電周期について同能力を維持する電池を製造する改良方法の必要が当該分野である。
【0004】
電気化学電池に関連する別問題は再充放電周期を通して樹枝状付着物の発生である。樹枝状付着物は電気化学電池単体が充電されるときに負極で形成されることが可能である。樹枝状付着物は繰返循環過程で生長し、電池の充電及び放電を許容しない電池性能低減または短絡をもたらすことが可能である。それゆえに改良循環期寿命を有する電池および電極製造方法の必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
金属表面に保護被膜を形成する方法は、酸素含有層を有する金属材料を用意する工程、少なくとも2つの化合物を金属材料の酸素含有層に適用する工程(ただし、適用される第一化合物は大分子化合物である。);及び少なくとも第二化合物を金属材料の酸素含有層に適用する工程(ただし、第二化合物は小分子である。)を含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】インピーダンス試験実験装備の描写説明図である。
【0007】
【図2】金属表面に施用された異なった珪素含有先駆物質についての抵抗プロット図である。
【0008】
【図3】金属表面に施用された異なった燐含有先駆物質についての抵抗プロット図である。
【0009】
【図4】第一分子大型化合物を加え、そして次に第二分子小型化合物を加える二段操作の描写説明図である。
【0010】
【図5】金属表面に施用された異なった硼素含有先駆物質についての抵抗プロット図である。
【0011】
【図6】第一分子大型化合物を適用し、そして次に第二分子小型化合物を適用する製法を使用する異なった試料についての抵抗プロット図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
用語電気化学電池とは負極、正極及び二個間で介在されるイオン導電性電解質を有する装置をいう。電気化学電池は電池、蓄電器または他の同様装置であることが可能である。電池は一次または二次化学現象であることが可能である。電池は固体電解質または液状電解質を有することが可能である。ここで使用される用語負極とは放電周期中に酸化する電極をいう。
【0013】
酸素含有層を有する金属素材を含む負極を有する電気化学電池が開示される。負極金属材質は周期表に表示されるようなアルカリ金属またはアルカリ土類金属であることが可能である。非限定金属物質例は:リチウム、ナトリウム、及びマグネシウムを含む。この発明の望ましい側面から金属材質はリチウムである。
【0014】
酸素含有層は金属素材を雰囲気に暴露することにより形成されるかまたは別な方法で金属素材に形成されることが可能である。電気化学電池はまたどんな適当物質からも形成されることが可能である正極を含む。電解質は負極と正極間で介在され、しかも固体電解質、液体電解質、ならびに溶媒および塩を加えた膨潤重合体基剤であるゲルポリマー電解質を含むどんな形態であることが可能である。固体電解質はポリマー基型、無機層またはこれら2つの混合物でありうる。ポリマー電解質の例はPEO主成分、及びPEG主成分ポリマーを含む。無機電解質は硫化物ガラス、燐化物ガラス、酸化物ガラス及びそれらの混合物でありうる。液体電解質の例は金属状態塩を含めた炭酸溶剤を、例えば、エチレン炭素/炭酸ジエチル(EC/DEC)中1MLiPF6を含む。
【0015】
電気化学電池の負極はDまたはPブロック先駆物質を酸素含有層と反応させることにより形成される化学結合保護層を包含する。用語DまたはPブロック先駆物質は周期表DまたはPブロックの元素を有する化合物を含む。DまたはPブロック元素例は少し例を挙げれば燐、硼素、珪素、チタン、モリブデン、タンタル、バナジウムを含む。DまたはPブロック先駆物質は有機−金属化合物であることが可能である。有機−金属化合物の例は:金属間化合物、合金及び結合有機置換基を有する金属を含む。この発明の望ましい側面からDまたはPブロック先駆物質は珪素、硼素または燐を含むことが可能である。DまたはPブロック先駆物質は金属材料の酸素含有層と反応して保護層を形成する。
【0016】
1つの実施形態ではDまたはPブロック先駆物質はあるハロゲン官能価を含有することが可能である。先駆物質は化学式:AR12X(ただし、Aは燐または硼素から選択され、Xはハロゲンまたは含ハロゲン化合物であり、しかもR1はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個の炭素を含有するアルコキシ基、または1〜20個の炭素を有する芳香族基から選択され、R2はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個の炭素含有アルコキシ基、1〜20個の炭素を有する芳香族基から選択される。)の化合物であることが可能である。
【0017】
ハロゲンは塩素、臭素、弗素、及び沃素であることが可能である。アルキル、アルコキシ、及び芳香族基は弗素化または部分弗素化されてもよい。
【0018】
列挙されない他のアルキル基はこの発明で使用可能ではあるが、アルキル基はメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、tert-ペンチル、イソオクチル、tert-オクチル、2-エチヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、1-メチルシクロペンチル、1-メチルシクロヘキシル、1-メチルシクロヘキシルおよび1-メチル-4-イソプロピルシクロヘキシルであることが可能である。アルキル基はまた官能化されることも可能である。適性官能基は:エーテル、スルフィド、スルホキシドを含む。
【0019】
芳香族基はフェニル基、パラ、メタあるいはオルト位にアルキル置換基を有するフェニル基、及び多芳香族化合物であることが可能である。適性多芳香族化合物の非限定例はナフタレン誘導体を含む。
【0020】
もう1つの実施形態ではDまたはPブロック先駆物質は化学式:AR1234Xの化合物(ただし、Aは燐であり、Xはハロゲンまたは含ハロゲン化合物であり、しかもR1はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、炭素1〜20個含有アルコキシ基、1〜20個の炭素を有する芳香族基、もしくは酸素から選択され、R2はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、炭素1〜20個含有アルコキシ基、1〜20個の炭素を有する芳香族基、もしくは酸素から選択され、R3はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、炭素1〜20個含有アルコキシ基、1〜20個の炭素を有する芳香族基、もしくは酸素から選択され、R4はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、炭素1〜20個含有アルコキシ基、1〜20個の炭素を有する芳香族基、もしくは酸素から選択される。)であることが可能である。
【0021】
化合物が二重結合酸素またはほかの二重結合置換基を含む場合はR基の数は計4未満であることが可能である。
【0022】
以前に記述された実施形態に関するようにハロゲン、アルキル、アルコキシ及び芳香族基の記載は同じであり、繰り返されない。
【0023】
この発明の別実施形態ではDまたはPブロック先駆物質は化学式:SiR123Xの化合物(ただし、Xはハロゲンまたは含ハロゲン化合物であり、ならびにR1は水素、ハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、炭素1〜20個含有アルコキシ基、または1〜20個の炭素を有する芳香族基から選択され、R2は水素、ハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、炭素1〜20個含有アルコキシ基、または1〜20個の炭素を有する芳香族基から選択され、R3は水素、ハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、炭素1〜20個含有アルコキシ基、または1〜20個の炭素を有する芳香族基から選択される。)であることが可能である。
【0024】
以前に記述された実施形態に関するようにハロゲン、アルキル、アルコキシ及び芳香族基の記載は同じであり、繰り返されない。
【0025】
酸素含有層を有する金属表面を保護する方法は少なくとも2つの化合物を金属材料の酸素含有層に適用することを含む。この方法はより詳細に以下に記載されるように、金属表面の酸素含有層に適用される複数の化合物を含むことが可能である。複数の化合物は金属素材の酸素含有層に適用されるときに複数化合物の第一が大分子であり、続いて適用される化合物は小分子である。別側面から複数の化合物各自は先行適用化合物より小分子であることが可能である。
【0026】
2つの化合物は金属材料の酸素含有層に適用されるときに適用される第一化合物は大分子化合物であり、第二化合物は小分子である。1つの側面から第二化合物は第一化合物よりも立体障害が少ない。
【0027】
少なくとも2つの化合物は前に概略述べられたDまたはPブロック先駆物質であることが可能である。1つの側面から第一化合物は大分子化合物であることが可能である。大分子化合物は7〜20個の炭素を有することが可能である。第二化合物は1〜10個の炭素及び一側面から1〜6個の炭素を有する小分子化合物であることが可能である。より小化合物適用が次に続くより大化合物適用の組合せは保護される金属素材表層領域の稠密被覆面積を許容し、さらに一定固体電解質界面を提供する。第一および第二化合物は同一DまたはPブロック元素を有することが可能であるかもしくは異なるDまたはPブロック元素を有することが可能である。1つの面から少なくとも一の化合物は生ずる固体電解質界面の疎水性を増大する。
【0028】
第一および第二化合物は酸素含有層を有する金属に液体または蒸気として加えられることが可能である。液体として加えられるときは第一化合物は金属表面に液体浸漬、吹付、塗被かそうではない塗布により適用可能であり、そして第一化合物を酸素含有層と反応させることを許容する。第一化合物はその後に第二化合物を適用するより前に乾燥されることが可能であり、そして酸素含有層と反応させることを許容する。追加的に任意の適当蒸着手法もまた利用可能である。例えば、金属は気化第一化合物を含む容器に配置されることが可能である。蒸気は金属を周囲し、酸素含有層と反応する。第二化合物も同様に適用されることが可能である。異なった圧力と温度は第一および第二化合物の性質に基づいて使用可能である。
【実施例】
【0029】
実施例項に詳述される実験ではリチウム金属試験片は表1に記載される異なった第一および第二化合物にさらされた。第一化合物と第二化合物の組合せは以下の実施例に詳述されるように及び以下の参照図に示されるように利用された。リチウム板は密封フラスコに室温で第一または第二化合物を含む不活性雰囲気で配置された。板材は第一それから第二化合物に第一および第二化合物がリチウムの金属含酸素層と反応するのに適した時間をさらされ、保護層を形成した。種々の分析手順は異なった試料の抵抗を測定するためにインピーダンス試験を含めて実施された。
【0030】
【表1】

【0031】
実施例1
【0032】
リチウム金属の原試料及びクロロトリメチルシラン、クロロジメチルフェネチルシランで処理された試料ならびに上述手順によって第二化合物のクロロトリメチルシランが続く第一化合物のクロロジメチルフェネチルシランで処理された試料は抵抗を規定するインピーダンス実験を使用して解析された。インピーダンス試験はリチウムの異なった処理試料と参照として処理しないリチウムについて実施された。使用実験装備は図1に示される。異なった試料は前に記載される手順を用いて形成された。リチウム試料は実験用装備において配置試料を陽極位置で試験された。インピーダンス値は異なった試料抵抗を計算するために使用され、図2に異なった試料について示される。図2においてわかるように処理試料の抵抗はどれも未処理対照未満である。しかしながら最少抵抗は第二の分子小化合物が続く第一の分子大化合物を適用する二段プロセスを使用して形成された試料で達成される。より抵抗の少ない金属材料は電気化学電池で電極として用いるために好ましい。
【0033】
実施例2
【0034】
実施例1のものと同様の実験はクロロジエチルホスフィン(CDEP)、クロロジイソプロピルホスフィン(CDIPP)、P-クロロジフェニルホスフィン(PCDPP)、及び塩化ホスフィン酸ジメチル(DMPC)を含む:燐系先駆物質を有する第一および第二化合物を使用して実施された。前記載実施例についてのように試料は上述の手順を用いて形成され、インピーダンス分析にかけられ、図3に示す抵抗値を発生した。前例に関して処理試料はすべて対照よりも低抵抗を有した。最少抵抗は第一化合物のPCDPPを第二化合物のCDIPPが続いて適用する二段製法の調製試料において達成された。二段プロセスを使用して調製される試料の図解描写は図4に示される。2つの化合物の界面被度は分子大化合物だけよりも大であることをわかることができる。分子大PCDPPは表面の一部を充填し、しかるに分子小化合物は大分子化合物だけでは覆われることができない表面の別部分に充填する。このようにより大表面積は覆われることが可能である。
【0035】
実施例3
【0036】
前例のものと同様の実験は硼素系先駆物質を有し、ブロモジメチルボラン(BDMB)を含む:第一化合物と、P-クロルジフェニルホスフィン(PCDPP)を含むDまたはP構成部分系先駆物質を有する第二化合物を使用して実施された。前記載実施例についてのように試料は上述の手順を用いて形成され、インピーダンス分析にかけられ、図5に示される抵抗値を発生した。前例に関して処理試料はすべて対照よりも低抵抗を有した。最少抵抗は第一化合物のPCDPPを第二化合物のBDMBが続いて適用する二段製法の調製試料において達成された。
【0037】
異なった組合せの試料は表1に記載される物質を上載手順及び実験プロトコルによって調えられた。異なった材質の抵抗は図6に示される。図6から見られることができるように処理試料の全部は対照よりも低抵抗を有した。第一の大分子化合物それにまた第二の小分子化合物を適用する二段法で処理された試料は最少抵抗値を呈示した。さらに二段法を使用して形成された試料の中で同DまたはPブロック元素を有するものは最低抵抗値を示した。
【0038】
この発明は例証的手法で記述された。使用された術語は限定よりむしろ本質的に記述単語の範疇に入ると意味されることは理解されるべきである。多くの改良法及び変法の発明は上述の教示にかんがみて可能性はある。それゆえに添付特許請求の範囲内で、この発明は特に記載されるものではなく実行されることが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸素含有層を有する金属材料を用意する工程、
少なくとも2つの化合物を該金属材料の該酸素含有層に適用する工程を含む金属表面を保護する方法であって、適用される第一の化合物は大分子化合物であり、そして該少なくとも第二の化合物は小分子化合物である、方法。
【請求項2】
複数の化合物が該金属材料の該酸素含有層に適用され、該複数の化合物の第一は大分子であり、続いて適用される化合物は小分子である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該複数の化合物はそれぞれ先行適用される化合物より小分子である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
2つの化合物は該金属表面の該酸素含有層に適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
該少なくとも第二の化合物を適用する前に該第一の化合物を乾燥する工程を含む請求項1に記載の方法。
【請求項6】
該少なくとも2つの化合物は液体として適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
該少なくとも2つの化合物は蒸気として適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
該大分子化合物は7〜20個の炭素を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
該小分子化合物は1〜10個の炭素を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも2つの化合物はDまたはPブロック先駆物質である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
第一および第二の化合物は同一のDまたはPブロック元素を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
該第一および第二の化合物は異なるDまたはPブロック元素を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
金属材料はアルカリ金属、及びアルカリ土類金属から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
該金属材料はリチウムを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
該DまたはPブロック先駆物質は、化学式:AR12X(ただし、Aは燐または硼素から選択され、Xはハロゲンまたは含ハロゲン化合物である、しかもR1はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個炭素含有アルコキシ基、または1〜20個の炭素を有する芳香族基から選択され、R2はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個炭素含有アルコキシ基、または1〜20個の炭素を有する芳香族基から選択される。)の化合物を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
ハロゲンは塩素、臭素、弗素、及び沃素から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
アルキル、アルコキシ、及び芳香族基は弗素化または部分弗素化されていてもよい、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
アルキル基は官能化される、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
アルキル基はメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、tert-ペンチル、イソオクチル、tert-オクチル、2-エチヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、1-メチルシクロペンチル、1-メチルシクロヘキシル、1-メチルシクロヘキシル、および1-メチル-4-イソプロピルシクロヘキシルから選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
芳香族基はフェニル基、パラ、メタあるいはオルト位のアルキル置換基を有するフェニル基、及び多芳香族化合物から選択される、請求項15に記載の方法。
【請求項21】
アルキル及びアルコキシ基は環式である、請求項15に記載の方法。
【請求項22】
該DまたはPブロック先駆物質は、化学式:AR1234X(ただし、Aは燐であり、Xはハロゲンまたは含ハロゲン化合物である、しかもR1はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個炭素含有アルコキシ基、1〜20個の炭素を有する芳香族基、もしくは酸素から選択されR2はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個炭素含有アルコキシ基、1〜20個の炭素を有する芳香族基、もしくは酸素から選択され、R3はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個炭素含有アルコキシ基、1〜20個の炭素を有する芳香族基、もしくは酸素から選択され、R4はハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個炭素含有アルコキシ基、1〜20個の炭素を有する芳香族基、もしくは酸素から選択される。)の化合物を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項23】
ハロゲンは塩素、臭素、弗素、及び沃素から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
アルキル、アルコキシ、及び芳香族基は弗素化または部分弗素化されていてもよい、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
アルキル基は官能化される、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
アルキル基はメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、tert-ペンチル、イソオクチル、tert-オクチル、2-エチヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、1-メチルシクロペンチル、1-メチルシクロヘキシル、1-メチルシクロヘキシル、および1-メチル-4-イソプロピルシクロヘキシルから選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
アルキル及びアルコキシ基は環式である、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
該DまたはPブロック先駆物質は、化学式:SiR123X(ただし、Xはハロゲンまたは含ハロゲン化合物であり、ならびにR1は水素、ハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個炭素含有アルコキシ基、または1〜20個の炭素を有する芳香族基から選択され、R2は水素、ハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個炭素含有アルコキシ基、または1〜20個の炭素を有する芳香族基から選択されR3は水素、ハロゲン、1〜20個の炭素を有するアルキル基、1〜20個炭素含有アルコキシ基、または1〜20個の炭素を有する芳香族基から選択される。)の化合物を含む、請求項10に記載の方法。
【請求項29】
ハロゲンは塩素、臭素、弗素、及び沃素から選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
アルキル、アルコキシ、及び芳香族基は弗素化または部分弗素化されていてもよい、請求項28に記載の方法。
【請求項31】
アルキル基は官能化される、請求項28に記載の方法。
【請求項32】
アルキル基はメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、tert-ペンチル、イソオクチル、tert-オクチル、2-エチヘキシル、 ノニル、デシル、ウンデシル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、1-メチルシクロペンチル、1-メチルシクロヘキシル、1-メチルシクロヘキシル、および1-メチル-4-イソプロピルシクロヘキシルから選択される、請求項28に記載の方法。
【請求項33】
アルキル及びアルコキシ基は環式である、請求項28に記載の方法。
【請求項34】
該第二の該少なくとも2つの化合物は該第一の化合物より立体障害が少ない、請求項1に記載の方法。
【請求項35】
酸素含有層を有する金属材料を用意する工程、
第一の化合物を該金属材料の該酸素含有層に適用する工程(ただし、適用される該第一の化合物は大分子化合物である。)、
第二の化合物を該金属材料の該酸素含有層に適用する工程(ただし、適用される該第二の化合物は小分子化合物である。)を含む、金属表面を保護する方法。
【請求項36】
酸素含有層を有する金属電極を準備する工程、
第一の化合物を該電極の該酸素含有層に適用する工程(ただし、適用される該第一の化合物は大分子化合物である。)、
第二の化合物を該電極の該酸素含有層に適用する工程(ただし、適用される第二の化合物は小分子化合物である。)を含む、電極を形成する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−504435(P2010−504435A)
【公表日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−529364(P2009−529364)
【出願日】平成19年9月19日(2007.9.19)
【国際出願番号】PCT/US2007/078895
【国際公開番号】WO2008/036742
【国際公開日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(507342261)トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド (135)
【Fターム(参考)】