金属顔料を含む化粧品
本発明は、基体を封入する層を有する金属基体から成る金属効果顔料を含む化粧品に関する。前記層は、ゾル−ゲル法で製造され、汗と唾液に対しバリア効果を有し、皮膚と金属基体との間の直接接触を防止し、金属顔料は、可湿性である。発明の製品は、クリーム、ローション、アイシャドー、マニキュア液、口紅、マスカラ、ジェル、メーキャップ調合品、又は、セルフタンニングのクリーム若しくはローションの形態とすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、金属顔料を含む化粧品に関する。化粧品は、ルースパウダー若しくはプレストパウダー、アイシャドー、口紅、アイライナー、マニキュア液、ほう紅、ヘアカラー、マスカラ、液状セルフタンニング等の形態でありえる。
【背景技術】
【０００２】
【特許文献１】DE4437753A1
【特許文献２】DE19836810A1
【特許文献３】DE10114445A1
【特許文献４】DE10114446A1
【特許文献５】EP0673980A2
【特許文献６】US6398861B1
【０００３】
ルースパウダー若しくはプレストパウダー、アイシャドー、口紅、アイライナー、マニキュア液、ほう紅、ヘアカラー、マスカラ、液状セルフタンニング等のような当該タイプの化粧品は、担体材料又は基礎調合品に加え、皮膚、唇又は髪に特定の色効果を得る目的又は皮膚の欠陥乃至ひびを光学的に覆う目的を備えた様々なタイプの色を与える手段及び効果を与える手段から成る。
【０００４】
これら色を与える手段及び効果を与える手段は、着色剤、ラッカー有機着色剤（lacquered organic colorants）、無機若しくは有機顔料、及び／又は、効果顔料であり、特に効果顔料の場合、塗布された製品の視角次第で異なる色印象又は明るさ印象を達成したいという要望に特別な強調点が置かれる。この目的を達成するために、特に真珠光沢顔料が化粧品分野で従来用いられている。
【０００５】
真珠光沢顔料は、基体としてフレーク形状のマイカ粒子に基づいており、金属酸化物、主に二酸化チタン又は酸化鉄で覆われる。しかしながら、酸化チタンに基づくこのタイプの顔料は、それらの組成に起因して比較的透明であり、概して、いわゆる「視射角」（glancing angle）だけで色印象を呈する一方で、酸化鉄に基づく顔料は、より大きな適用範囲を提供するが、角度に依存する色印象又は明るさ印象は、バックグラウンドに押される。これら顔料の長所は、例えば結合剤におけるマイナス効果を実質的に排除するこれらの高い化学的安定性及び熱安定性にあり、且つ、皮膚に良好な耐用性を示すことである。
【０００６】
金属効果顔料が今まで化粧品目的のために用いられてきた範囲では、それらは、カバーし、色を強調し、及び、非常に光沢があるという長所を有しているが、しかしながら、金属成分からの金属イオン、例えば、銅又は亜鉛イオンが担体媒体から放出され、結合剤のゲル化や色変化のような望まれない効果を生じさせることを特に考慮すれば、特に、それらが常に衛生的な要件と塗布の特定の要件とにかなわないという短所を有する。塗布された状態においては、汗又は唾液との接触が起こりえて、当該汗又は唾液は、酸性又はアルカリ性媒体を意味し、増加されたイオン放出の原因ともなり、担体物質に影響を及ぼすだけでなく、場合によっては皮膚炎のような健康関連の被害を直接に導きえる。
【０００７】
特許文献１から、化粧品目的にも使用できる光沢のある顔料が知られており、当該顔料は、少なくとも５層からなり、したがって生産するのに高価である。
【０００８】
特許文献２は、水性媒体で覆われる金属顔料を記述し、当該顔料は以下に記述される欠点を含む。
【０００９】
特許文献３と特許文献４とは、化粧品の適用には認められない鉄顔料を記述する。特許文献５に記載の鉄顔料にとっても、同様のことがあてはまり、当該顔料は、酸素雰囲気中で高温で扱われる。
【００１０】
特許文献６は、そのような金属顔料ではない金属顔料化合物を記述する。水性システム（aqueous system）が参照され、以下に記述される発明の技術的な解決に完全に不適当である界面活性剤の使用に言及する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
これを出発点として、本発明は、化粧品分野で従来用いられている顔料よりも、衛生的な要件、健康関連の要件、及び、塗布の特定の要件によりよくかなうように、上記のタイプの顔料をさらに発展させる目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
この目的は、金属基体が前記金属基体を均一に封入する層を有するように、本発明にしたがってかなえられ、前記層は、ゾル−ゲル法によって作り出され、汗と唾液に対してバリア効果をもたらし、皮膚と金属基体との間の直接接触を防止する。
【００１３】
そのようなゾル−ゲル法において、バリア層は、適した触媒を用いて適した単一の金属酸化の前段階、例えばアルコキシシラン（alkoxy silanes）から、有機溶液又は懸濁液で金属基体まわりに作り上げられる。例えば水ガラスで水溶液からコーティングする方法と比較して、このプロセスは、補助研磨剤（auxiliary grinding agents）で覆われる基礎顔料を活性化するための又は脱脂するための更なる前処理が全く要求されない長所を提示し、得られた層は、例えば塩化物又は硫酸塩のようなさらなるイオンに汚染されない。加えて、このようにして得られた層は、単一の前段階から得られるので、特に平坦で、高密度な層、したがって高品質で、光学的に知覚できない層の長所を提示し、当該層は、さらに、化粧品の塗布に特に関連することであるが、健康関連の及び衛生上の観点から無害でもある。
【００１４】
このように改良された金属顔料は、覆われていない金属顔料又は水性システムで覆われた顔料と比較して、いかなる塊状傾向又は凝集傾向も示さないか、又は、かなり減少してわずかにだけ示す。光学特性は、周囲の層によって影響を受けないか、又は、ほんの少しだけ影響を受ける。同様なことが触覚に関する特性にあてはまる。
【００１５】
層は、好ましくは、化粧品の結合剤／担体材料と適合している。
【００１６】
層は、好ましくは、ゾル−ゲル法で製造された二酸化珪素（SiO2）から成る。化学的に近似した表面が、数多くの化粧化合物で、例えばベントナイトの形態で見出される。
【００１７】
本発明にとって、金属顔料は可湿性であるので、それは異なる化粧品の最も広範囲にわたる多様性に、優れて且つ均質に取り込まれることができることを強調しておくべきである。
【００１８】
調合における金属顔料の割合は、有利には、０．２〜１０％、特に０．２〜５％である。
【００１９】
製品は、特に、クリーム又はローションの形態で利用可能である。これに関連して、製品が、適切な投与で、皮膚の色を変えること無しに皮膚の均一な光学的印象をもたらすことができることは、特に有利である。しかしながら、皮膚の吹き出物等を平らにし又は隠すための製品にも実施されうる。
【００２０】
製品は、セルフタンニングのクリーム又はローションの形態でも有利に利用可能である。
【００２１】
製品がその塗布の際に滑らかに感じることを達成するために、フレーク形状の顔料は、厚さに対する直径の大きな比率（アスペクト比）及び小さな表面粗さだけを有することが必要である。これは、封入を形成するシリカ粒子が１００ｎｍ未満の平均直径を有するようにして本発明にしたがい達成される。これら粒子が、走査型電子顕微鏡のもとで観察される解像限界でさえ越えるほど微細な場合は、特に有利である。
【００２２】
光学的な外観と安定性とに関して特に好都合な特性は、整髪用ジェルとして実施される化粧品でも達成される。マニキュア液としての実施も同様に可能である。
【００２３】
後者は、それが、ニトロセルロースに基づき、且つ、特にベンゾトリアゾールを含みうることを特徴とし、こうして、長期間の金属着色性調合品の保存期限をも確実にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２４】
本発明は、好ましい例示的な実施形態に基づき以下により詳細に記述される。
【００２５】
第一の例示的な実施形態：ほう紅（熱い状態で注入される）
【表１】
製造方法
１．フェーズ１の最初の４成分が、均一に分散するまでミキサーで均質化される。
２．その後、顔料ビジョネールラバ（VisioneireLava）が加えられ、均質に混合される。
３．フェーズ２の成分が共にミキサーで撹拌され、８０℃〜８５℃の間に加熱される。
４．フェーズ１からの顔料混合物が、フェーズ２の中でゆっくりと撹拌される。
５．均質になるまで混合する。
６．８２℃の温度で、受け皿状の型に注入される。
【００２６】
第二の例示的な実施形態：ファンデーション（シリコーン中水滴（Water-in-Silicone））
【表２】
製造方法
１．フェーズＡにおける顔料をすりつぶす。
２．フェーズＢの最初の３成分をフェーズＡに加え、７５℃で両フェーズとも溶融する。
３．ビジョネールマイズゴールド（Visionaire Maize Gold）をフェーズＡとＢの組み合わせの中で撹拌する。
４．フェーズＣを共に混合し、７０℃まで加熱する。
５．フェーズＣを均質化のもとでフェーズＡとＢとからの混合物にゆっくりと加える。
６．パドルミキサーで室温まで冷却する。
【００２７】
第三の例示的な実施形態：金属光沢のスタイリングジェル
【表３】
製造
１．水中で増粘剤を操作する。
２．ＡＭＰでｐＨ６．５〜７の間に中和する。
３．プロピレングリコールの中へ混合する。
４．フェーズ３を作るために水中でポリクオタニウム−１１を混合する。
５．ｐＨ６．５〜７の間にフェーズ３を中和する。
６．フェーズ３をフェーズ１と２との組み合わせに加える。
７．保存剤を混合する。
８．真珠光沢顔料と金属顔料とを混合する。
【００２８】
第四の例示的な実施形態：保湿クリーム
【表４】
製造
１．フェーズ１を７８℃まで加熱し混合する。
２．フェーズ２を７８℃まで加熱し混合する。
３．均質化のもとでフェーズ２をフェーズ１に加える。
４．パドルミキサーで室温まで冷却する。
【００２９】
第五の例示的な実施形態：ブロンズ及び真珠光沢口紅
【表５】
製造
１．低せん断ミキサーでフェーズ１を混合する。
２．８０℃〜８４℃の間に加熱する。
３．フェーズ２を加え、均質になるまで混合する。
４．フェーズ３を加える。
５．７０℃で口紅の型に注ぎ込む。
【００３０】
第六の例示的な実施形態：ブロンズ及び真珠光沢アイシャドー（プレスト）
【表６】
製造
１．フェーズ１の成分をミキサーで均質になるまで混合する。
２．フェーズ２を加え、均質に混合する。
３．フェーズ３にスプレーし、均質に混合する。
【００３１】
第七の例示的な実施形態：マニキュア液
【表７】
製造
１．ステアラルコニウムベントナイトを酢酸ブチル中で分散させ、３０重量％ステアララルコニウムベントナイトの割合で、２：１のイソプロパノール／水の混合物で活性化する。
２．特別な色の配合を達成するためにいくつかの任意に所望の追加の着色剤（ビジョネール（登録商標）シナモン（Visionaire Cinnamon）を除く）を含んで、残った成分に溶液を加え、均一に混ぜ合わせる。
３．最低限のせん断応力のもとでビジョネール（登録商標）シナモンを加え、均一に混ぜ合わせる。
【００３２】
第八の例示的な実施形態：銀マスカラ
【表８】
【００３３】
第九の例示的な実施形態：セルフタンニングローション
【表９】
製造
１．混合容器に脱イオン水を注ぎ、撹拌している間に容器内に塩化ナトリウムを溶かし、７５℃まで加熱する。
２．フェーズ２の成分を均質化し、７５℃まで加熱する。
３．７５℃の温度を維持して、フェーズ２の中でフェーズ３を撹拌する。
４．フェーズ２と３との混合物にフェーズ１を加え、均質に分散させる。
５．パドルミキサーに分散品を移す。
６．撹拌している間に混合物を５０℃までゆっくりと冷却する。
７．前もって混合させたフェーズ４だけでなくフェーズ５をも加える。
８．均一に撹拌している間に室温まで冷却する。
９．適した容器に充填する。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、金属顔料を含む化粧品に関する。化粧品は、ルースパウダー若しくはプレストパウダー、アイシャドー、口紅、アイライナー、マニキュア液、ほう紅、ヘアカラー、マスカラ、液状セルフタンニング等の形態でありえる。
【背景技術】
【０００２】
【特許文献１】DE4437753A1
【特許文献２】DE19836810A1
【特許文献３】DE10114445A1
【特許文献４】DE10114446A1
【特許文献５】EP0673980A2
【特許文献６】US6398861B1
【０００３】
ルースパウダー若しくはプレストパウダー、アイシャドー、口紅、アイライナー、マニキュア液、ほう紅、ヘアカラー、マスカラ、液状セルフタンニング等のような当該タイプの化粧品は、担体材料又は基礎調合品に加え、皮膚、唇又は髪に特定の色効果を得る目的又は皮膚の欠陥乃至ひびを光学的に覆う目的を備えた様々なタイプの色を与える手段及び効果を与える手段から成る。
【０００４】
これら色を与える手段及び効果を与える手段は、着色剤、ラッカー有機着色剤（lacquered organic colorants）、無機若しくは有機顔料、及び／又は、効果顔料であり、特に効果顔料の場合、塗布された製品の視角次第で異なる色印象又は明るさ印象を達成したいという要望に特別な強調点が置かれる。この目的を達成するために、特に真珠光沢顔料が化粧品分野で従来用いられている。
【０００５】
真珠光沢顔料は、基体としてフレーク形状のマイカ粒子に基づいており、金属酸化物、主に二酸化チタン又は酸化鉄で覆われる。しかしながら、酸化チタンに基づくこのタイプの顔料は、それらの組成に起因して比較的透明であり、概して、いわゆる「視射角」（glancing angle）だけで色印象を呈する一方で、酸化鉄に基づく顔料は、より大きな適用範囲を提供するが、角度に依存する色印象又は明るさ印象は、バックグラウンドに押される。これら顔料の長所は、例えば結合剤におけるマイナス効果を実質的に排除するこれらの高い化学的安定性及び熱安定性にあり、且つ、皮膚に良好な耐用性を示すことである。
【０００６】
金属効果顔料が今まで化粧品目的のために用いられてきた範囲では、それらは、カバーし、色を強調し、及び、非常に光沢があるという長所を有しているが、しかしながら、金属成分からの金属イオン、例えば、銅又は亜鉛イオンが担体媒体から放出され、結合剤のゲル化や色変化のような望まれない効果を生じさせることを特に考慮すれば、特に、それらが常に衛生的な要件と塗布の特定の要件とにかなわないという短所を有する。塗布された状態においては、汗又は唾液との接触が起こりえて、当該汗又は唾液は、酸性又はアルカリ性媒体を意味し、増加されたイオン放出の原因ともなり、担体物質に影響を及ぼすだけでなく、場合によっては皮膚炎のような健康関連の被害を直接に導きえる。
【０００７】
特許文献１から、化粧品目的にも使用できる光沢のある顔料が知られており、当該顔料は、少なくとも５層からなり、したがって生産するのに高価である。
【０００８】
特許文献２は、水性媒体で覆われる金属顔料を記述し、当該顔料は以下に記述される欠点を含む。
【０００９】
特許文献３と特許文献４とは、化粧品の適用には認められない鉄顔料を記述する。特許文献５に記載の鉄顔料にとっても、同様のことがあてはまり、当該顔料は、酸素雰囲気中で高温で扱われる。
【００１０】
特許文献６は、そのような金属顔料ではない金属顔料化合物を記述する。水性システム（aqueous system）が参照され、以下に記述される発明の技術的な解決に完全に不適当である界面活性剤の使用に言及する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【００１１】
これを出発点として、本発明は、化粧品分野で従来用いられている顔料よりも、衛生的な要件、健康関連の要件、及び、塗布の特定の要件によりよくかなうように、上記のタイプの顔料をさらに発展させる目的に基づく。
【課題を解決するための手段】
【００１２】
この目的は、金属基体が前記金属基体を均一に封入する層を有するように、本発明にしたがってかなえられ、前記層は、ゾル−ゲル法によって作り出され、汗と唾液に対してバリア効果をもたらし、皮膚と金属基体との間の直接接触を防止する。
【００１３】
そのようなゾル−ゲル法において、バリア層は、適した触媒を用いて適した単一の金属酸化の前段階、例えばアルコキシシラン（alkoxy silanes）から、有機溶液又は懸濁液で金属基体まわりに作り上げられる。例えば水ガラスで水溶液からコーティングする方法と比較して、このプロセスは、補助研磨剤（auxiliary grinding agents）で覆われる基礎顔料を活性化するための又は脱脂するための更なる前処理が全く要求されない長所を提示し、得られた層は、例えば塩化物又は硫酸塩のようなさらなるイオンに汚染されない。加えて、このようにして得られた層は、単一の前段階から得られるので、特に平坦で、高密度な層、したがって高品質で、光学的に知覚できない層の長所を提示し、当該層は、さらに、化粧品の塗布に特に関連することであるが、健康関連の及び衛生上の観点から無害でもある。
【００１４】
このように改良された金属顔料は、覆われていない金属顔料又は水性システムで覆われた顔料と比較して、いかなる塊状傾向又は凝集傾向も示さないか、又は、かなり減少してわずかにだけ示す。光学特性は、周囲の層によって影響を受けないか、又は、ほんの少しだけ影響を受ける。同様なことが触覚に関する特性にあてはまる。
【００１５】
層は、好ましくは、化粧品の結合剤／担体材料と適合している。
【００１６】
層は、好ましくは、ゾル−ゲル法で製造された二酸化珪素（SiO2）から成る。化学的に近似した表面が、数多くの化粧化合物で、例えばベントナイトの形態で見出される。
【００１７】
本発明にとって、金属顔料は可湿性であるので、それは異なる化粧品の最も広範囲にわたる多様性に、優れて且つ均質に取り込まれることができることを強調しておくべきである。
【００１８】
調合における金属顔料の割合は、有利には、０．２〜１０％、特に０．２〜５％である。
【００１９】
製品は、特に、クリーム又はローションの形態で利用可能である。これに関連して、製品が、適切な投与で、皮膚の色を変えること無しに皮膚の均一な光学的印象をもたらすことができることは、特に有利である。しかしながら、皮膚の吹き出物等を平らにし又は隠すための製品にも実施されうる。
【００２０】
製品は、セルフタンニングのクリーム又はローションの形態でも有利に利用可能である。
【００２１】
製品がその塗布の際に滑らかに感じることを達成するために、フレーク形状の顔料は、厚さに対する直径の大きな比率（アスペクト比）及び小さな表面粗さだけを有することが必要である。これは、封入を形成するシリカ粒子が１００ｎｍ未満の平均直径を有するようにして本発明にしたがい達成される。これら粒子が、走査型電子顕微鏡のもとで観察される解像限界でさえ越えるほど微細な場合は、特に有利である。
【００２２】
光学的な外観と安定性とに関して特に好都合な特性は、整髪用ジェルとして実施される化粧品でも達成される。マニキュア液としての実施も同様に可能である。
【００２３】
後者は、それが、ニトロセルロースに基づき、且つ、特にベンゾトリアゾールを含みうることを特徴とし、こうして、長期間の金属着色性調合品の保存期限をも確実にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２４】
本発明は、好ましい例示的な実施形態に基づき以下により詳細に記述される。
【００２５】
第一の例示的な実施形態：ほう紅（熱い状態で注入される）
【表１】
製造方法
１．フェーズ１の最初の４成分が、均一に分散するまでミキサーで均質化される。
２．その後、顔料ビジョネールラバ（VisioneireLava）が加えられ、均質に混合される。
３．フェーズ２の成分が共にミキサーで撹拌され、８０℃〜８５℃の間に加熱される。
４．フェーズ１からの顔料混合物が、フェーズ２の中でゆっくりと撹拌される。
５．均質になるまで混合する。
６．８２℃の温度で、受け皿状の型に注入される。
【００２６】
第二の例示的な実施形態：ファンデーション（シリコーン中水滴（Water-in-Silicone））
【表２】
製造方法
１．フェーズＡにおける顔料をすりつぶす。
２．フェーズＢの最初の３成分をフェーズＡに加え、７５℃で両フェーズとも溶融する。
３．ビジョネールマイズゴールド（Visionaire Maize Gold）をフェーズＡとＢの組み合わせの中で撹拌する。
４．フェーズＣを共に混合し、７０℃まで加熱する。
５．フェーズＣを均質化のもとでフェーズＡとＢとからの混合物にゆっくりと加える。
６．パドルミキサーで室温まで冷却する。
【００２７】
第三の例示的な実施形態：金属光沢のスタイリングジェル
【表３】
製造
１．水中で増粘剤を操作する。
２．ＡＭＰでｐＨ６．５〜７の間に中和する。
３．プロピレングリコールの中へ混合する。
４．フェーズ３を作るために水中でポリクオタニウム−１１を混合する。
５．ｐＨ６．５〜７の間にフェーズ３を中和する。
６．フェーズ３をフェーズ１と２との組み合わせに加える。
７．保存剤を混合する。
８．真珠光沢顔料と金属顔料とを混合する。
【００２８】
第四の例示的な実施形態：保湿クリーム
【表４】
製造
１．フェーズ１を７８℃まで加熱し混合する。
２．フェーズ２を７８℃まで加熱し混合する。
３．均質化のもとでフェーズ２をフェーズ１に加える。
４．パドルミキサーで室温まで冷却する。
【００２９】
第五の例示的な実施形態：ブロンズ及び真珠光沢口紅
【表５】
製造
１．低せん断ミキサーでフェーズ１を混合する。
２．８０℃〜８４℃の間に加熱する。
３．フェーズ２を加え、均質になるまで混合する。
４．フェーズ３を加える。
５．７０℃で口紅の型に注ぎ込む。
【００３０】
第六の例示的な実施形態：ブロンズ及び真珠光沢アイシャドー（プレスト）
【表６】
製造
１．フェーズ１の成分をミキサーで均質になるまで混合する。
２．フェーズ２を加え、均質に混合する。
３．フェーズ３にスプレーし、均質に混合する。
【００３１】
第七の例示的な実施形態：マニキュア液
【表７】
製造
１．ステアラルコニウムベントナイトを酢酸ブチル中で分散させ、３０重量％ステアララルコニウムベントナイトの割合で、２：１のイソプロパノール／水の混合物で活性化する。
２．特別な色の配合を達成するためにいくつかの任意に所望の追加の着色剤（ビジョネール（登録商標）シナモン（Visionaire Cinnamon）を除く）を含んで、残った成分に溶液を加え、均一に混ぜ合わせる。
３．最低限のせん断応力のもとでビジョネール（登録商標）シナモンを加え、均一に混ぜ合わせる。
【００３２】
第八の例示的な実施形態：銀マスカラ
【表８】
【００３３】
第九の例示的な実施形態：セルフタンニングローション
【表９】
製造
１．混合容器に脱イオン水を注ぎ、撹拌している間に容器内に塩化ナトリウムを溶かし、７５℃まで加熱する。
２．フェーズ２の成分を均質化し、７５℃まで加熱する。
３．７５℃の温度を維持して、フェーズ２の中でフェーズ３を撹拌する。
４．フェーズ２と３との混合物にフェーズ１を加え、均質に分散させる。
５．パドルミキサーに分散品を移す。
６．撹拌している間に混合物を５０℃までゆっくりと冷却する。
７．前もって混合させたフェーズ４だけでなくフェーズ５をも加える。
８．均一に撹拌している間に室温まで冷却する。
９．適した容器に充填する。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
ゾル−ゲル法で製造され、汗と唾液に対してバリア効果をもたらし、人体と金属基体との間の直接接触を防止する、基体を封入する層を有する金属基体から成る金属効果顔料を含む化粧品であって、前記金属顔料が可湿性である化粧品。
【請求項２】
化粧品は、クリーム、ローション、アイシャドー、マニキュア液、口紅、マスカラ、ジェル、メーキャップ調合品、又は、セルフタンニングのクリーム若しくはローションの形態で利用可能であることを特徴とする請求項１に記載の化粧品。
【請求項３】
基体を封入する層は、二酸化珪素から成ることを特徴とする請求項１又は２のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項４】
化粧品は、皮膚の色を変えること無しに皮膚の均一な光学的印象を与えることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項５】
化粧品は、吹き出物等を隠すか又は平らにすることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項６】
化粧品は、０．２％〜４０％、好ましくは０．２％〜１０％、特に好ましくは０．２％〜５％の割合の金属顔料を含むことを特徴とする請求項１〜５のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項７】
化粧品が、マニキュア液であることを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項８】
化粧品が、ニトロセルロースに基づくことを特徴とする請求項７に記載の化粧品。
【請求項９】
化粧品は、付加的にベンゾトリアゾールを含むことを特徴とする請求項１〜８のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項１０】
金属顔料のコーティングを生成するシリカ粒子は、１００ｎｍ未満の平均直径を有し、したがって、製品は、その塗布の際に滑らかに感じることを特徴とする請求項１〜９のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項１】
ゾル−ゲル法で製造され、汗と唾液に対してバリア効果をもたらし、人体と金属基体との間の直接接触を防止する、基体を封入する層を有する金属基体から成る金属効果顔料を含む化粧品であって、前記金属顔料が可湿性である化粧品。
【請求項２】
化粧品は、クリーム、ローション、アイシャドー、マニキュア液、口紅、マスカラ、ジェル、メーキャップ調合品、又は、セルフタンニングのクリーム若しくはローションの形態で利用可能であることを特徴とする請求項１に記載の化粧品。
【請求項３】
基体を封入する層は、二酸化珪素から成ることを特徴とする請求項１又は２のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項４】
化粧品は、皮膚の色を変えること無しに皮膚の均一な光学的印象を与えることを特徴とする請求項１〜３のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項５】
化粧品は、吹き出物等を隠すか又は平らにすることを特徴とする請求項１〜４のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項６】
化粧品は、０．２％〜４０％、好ましくは０．２％〜１０％、特に好ましくは０．２％〜５％の割合の金属顔料を含むことを特徴とする請求項１〜５のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項７】
化粧品が、マニキュア液であることを特徴とする請求項１〜６のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項８】
化粧品が、ニトロセルロースに基づくことを特徴とする請求項７に記載の化粧品。
【請求項９】
化粧品は、付加的にベンゾトリアゾールを含むことを特徴とする請求項１〜８のいずれか一項に記載の化粧品。
【請求項１０】
金属顔料のコーティングを生成するシリカ粒子は、１００ｎｍ未満の平均直径を有し、したがって、製品は、その塗布の際に滑らかに感じることを特徴とする請求項１〜９のいずれか一項に記載の化粧品。
【公表番号】特表２００７−５１９７６１（Ｐ２００７−５１９７６１Ａ）
【公表日】平成１９年７月１９日（２００７．７．１９）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−５５１７６７（Ｐ２００６−５５１７６７）
【出願日】平成１７年１月２５日（２００５．１．２５）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＥＰ２００５／０００６８２
【国際公開番号】ＷＯ２００５／０７４８６５
【国際公開日】平成１７年８月１８日（２００５．８．１８）
【出願人】（５０２０９９９０２）エッカルト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (48)
【Ｆターム（参考）】
【公表日】平成１９年７月１９日（２００７．７．１９）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年１月２５日（２００５．１．２５）
【国際出願番号】ＰＣＴ／ＥＰ２００５／０００６８２
【国際公開番号】ＷＯ２００５／０７４８６５
【国際公開日】平成１７年８月１８日（２００５．８．１８）
【出願人】（５０２０９９９０２）エッカルト ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト (48)
【Ｆターム（参考）】
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