説明

釣竿ケース

【課題】重量の増大を抑制しつつ、ケース本体を無駄なく効果的に補強して、ショルダーベルトを肩に掛けて持ち運ぶ際のケース本体の変形を抑制できる釣竿ケースを提供する。
【解決手段】本発明に係る釣竿ケース1は、釣竿を収容するための釣竿収容部Sを形成するケース本体2を備え、肩掛け用のショルダーベルトがケース本体2の背面2aに止着されて成る。ケース本体2の少なくとも背面2aには補強体10が配置され、補強体10は、ケース本体2の長手方向に延在する所定幅の平板状の本体部材10aと、ケース本体2のねじれ変形を抑制するように本体部材10aの幅方向の両端に設けられるねじれ抑制部10b,10bとを備えて成る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣竿を収納する釣竿ケースに関し、特に補強構造を備えた釣竿ケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、釣竿を収容して携行できるようにする釣竿ケースが知られている。これらの釣竿ケースの多くは、釣竿を収容するための筒状の胴部として形成されるケース本体と、該ケース本体の底部に取り付く底体(ボトムカップ)とを備えており、その他、ショルダーベルトや小物用のポケット(フロントポケットやサイドポケット)等がケース本体に取り付けられている。
【0003】
ところで、この種の釣竿ケースでは、釣竿が収容される収容部に外力が作用して内部の釣竿が破損しないように、ケース本体を補強するための補強構造が一般に設けられる。例えば、特許文献1に開示される釣竿ケース100は、図9に示されるように、ショルダーベルトが止着される背負い面である背面102に対して互いに間隔を隔ててケース長手方向に沿って延在して取り付けられる一対の補強ロッド104,104を備えている。この場合、補強ロッド104,104は、背面102に設けられた挿通部105に挿通して設けられている。また、特許文献2では、ケース本体を構成する外装材と内装材との間に硬質ボードが略U字状に撓ませられた状態で介装されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−45099号
【特許文献2】特開2008−11722号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示される釣竿ケースは、2本のロッドによる補強だけであるため、特にケース本体の長手方向軸周りのねじれに対して弱く、ケース本体がねじれたり、弓状に変形し易い。
【0006】
これに対して、特許文献2の釣竿ケースは、板状の硬質ボードが組み込まれているため補強効果が高いが、硬質ボードがケース本体の前面を除くケース本体の大部分にわたって釣竿収容部を周回するように延在しているため、釣竿ケース全体の重量がかなり増大し、持ち運びに不便である。
【0007】
また、特許文献2では、釣人の背中が押し付くケース本体の背面で硬質ボードがU字状に折り返すため、釣竿ケースを安定して背負うことが難しく、歩行時に釣竿ケースがぐらつき易い。したがって、ショルダーベルトを肩に掛けて持ち運ぶ歩行時に釣竿ケースが障害物に接触し或いは他人にぶつかるなどの不都合が生じ易い。
【0008】
更に、このような釣竿ケースでは、ショルダーベルトを肩に掛けて持ち運ぶ際のケース本体の変形が、主に、ケース本体の背面に釣人の背中が押し付くことに起因して生じることを考慮して、無駄なく効果的に補強しつつ軽量化を図ることが望まれる。
【0009】
本発明は、上記した問題に着目してなされたものであり、重量の増大を抑制しつつ、ケース本体を無駄なく効果的に補強して、ショルダーベルトを肩に掛けて持ち運ぶ際のケース本体の変形を抑制できる釣竿ケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明は、釣竿を収容するための釣竿収容部を形成するケース本体を備え、肩掛け用のショルダーベルトが前記ケース本体の背面に止着されて成る釣竿ケースであって、前記ケース本体の少なくとも前記背面に補強体が配置され、該補強体は、前記ケース本体の長手方向に延在する所定幅の平板状の本体部材と、前記ケース本体のねじれ変形を抑制するように前記本体部材の幅方向の両端に設けられるねじれ抑制部とを備えて成ることを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、ショルダーベルトが止着されるケース本体の背面にケース本体の長手方向に延在する所定幅の平板状の補強体が設けられるため、補強ロッド等の局所的な補強に比べて十分な補強効果を得ることができる。しかも、補強体を、ケース本体の大部分にわたって周回させることなく、ショルダーベルトを肩に掛けて持ち運ぶ際に変形しやすいケース本体の背面に主として設けるため、重量の増大を抑制しつつ、ケース本体を無駄なく効果的に補強して、ショルダーベルトを肩に掛けて持ち運ぶ際のケース本体の変形を効果的に抑制できる。更に、本発明によれば、補強体の本体部材の幅方向の両端にねじれ抑制部が設けられるため、ケース本体のねじれ強度が向上し、ケース本体のねじれ変形を効果的に抑制する(ケース本体の保形性を向上させる)ことができる。つまり、本発明は、補強範囲をケース本体の変形しやすい部分に限定して重量増加を抑える一方で、補強範囲を限定したことによる補強効果の不足をねじれ抑制部によって補償することにより、前記目的を達成しようとするものである。
【0012】
なお、上記構成において、「ねじれ変形」とは、ケース本体の長手方向軸周りの変形のことである。また、上記構成において、「背面」とは、ショルダーベルトを肩に掛けて持ち運ぶ釣人の背中が押し付くケース本体の面として規定される。この場合、「面」とは、本明細書全体にわたって、ケース本体の外面のみならず、ケース本体を形成する所定の肉厚をもった壁部を意味する。また、上記構成において、補強体はケース本体の少なくとも背面に設けられていればよく、ケース本体の背面以外の面へと補強体が延在することを妨げるものではない。
【0013】
また、上記構成において、ねじれ抑制部は、例えば、本体部材の幅方向の両端を本体部材の他の部位よりも肉厚に形成して成る。この場合、ねじれ抑制部が本体部材の幅方向の両端から円弧状に膨出することが好ましい。また、ねじれ抑制部は、本体部材の幅方向の両端をそれぞれ釣竿収容部に向けて内側に屈曲させることにより形成されてもよい。更に、ねじれ抑制部は、本体部材の幅方向の両端のそれぞれに略Y形状を成す2つの屈曲部を設けることにより形成されてもよい。この場合、屈曲部は、前記釣竿収容部に向けて内側に屈曲する第1の屈曲部と、前記釣竿収容部に対して外側に方向付けられる第2の屈曲部とから成る。
【0014】
また、上記構成では、ケース本体が外装体と内装体とから成る積層構造を有し、外装体と前記内装体との間に形成される空隙部に補強体が挿脱自在に挿入して取り付けられることが好ましい。これにより、補強体の設置作業性が向上するとともに、必要に応じて補強体を挿脱することで、ケースの持ち運び性および収納性を向上させることもでき有益である。また、上記構成では、補強体が少なくともケース本体に対するショルダーベルトの両端の取付部間の長さ領域にわたって延在することが好ましい。これにより、ケース本体の背面の補強を十分に行なうことができ、釣竿ケースの変形を抑制して釣竿を保護することができる。また、上記構成では、ケース本体の背面が平坦面であることが好ましい。これによれば、釣竿ケースを安定して背負うことができ、歩行時における釣竿ケースのぐらつきを最小限に抑えることができる。また、上記構成では、補強体がケース本体の背面の領域内に収まるように配置されることが好ましい。これにより、補強体の設置範囲を変形しやすい領域に限定して釣竿ケースの軽量化を図ることができる。また、これに関連して、補強体が中空部を有していれば、補強体の軽量化を図ることもでき、釣竿ケース全体の軽量化に寄与し得る。
【発明の効果】
【0015】
本発明の釣竿ケースによれば、ショルダーベルトが止着されるケース本体の背面に平板状の補強体が配置され、該補強体は、その本体部材の幅方向の両端に、ケース本体のねじれ変形を抑制するねじれ抑制部を備えるため、重量の増大を抑制しつつ、ケース本体を無駄なく効果的に補強して、ショルダーベルトを肩に掛けて持ち運ぶ際のケース本体の変形を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】(a)は本発明の一実施形態に係る釣竿ケースの斜視図、(b)は(a)の釣竿ケースの平面図である。
【図2】図1の釣竿ケースのスライドファスナを下げて釣竿収容部を開放した状態で空隙部に補強体を挿通する状態を示す、釣竿ケースの上方から見た斜視図である。
【図3】(a)はケース本体の横断面図、(b)は補強体の部分斜視図である。
【図4】(a)は補強体の横断面図((b)のA−A線に沿う断面図)、(b)は(a)の補強体の正面図である。
【図5】(a)は第1の変形例に係る補強体の横断面図((b)のB−B線に沿う断面図)、(b)は(a)の補強体の正面図である。
【図6】(a)は中空部を有する図4の補強体の変形例の横断面図、(b)は中空部を有する図5の補強体の変形例の横断面図である。
【図7】(a)は中空部に隔壁を有する(複数の中空部を有する)図6の(a)の補強体の変形例の横断面図、(b)は中空部に隔壁を有する(複数の中空部を有する)図6の(b)の補強体の変形例の横断面図である。
【図8】(a)は第2の変形例に係る補強体の横断面図((b)のC−C線に沿う断面図)、(b)は(a)の補強体の正面図、(c)は(a)の補強体の側面図である。
【図9】従来の釣竿ケースの補強構造を示す部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る釣竿ケースの実施形態について説明する。
図1〜図3に示されるように、本実施形態の釣竿ケース1は、釣竿を収容するための釣竿収容部S(図2および図3参照)を形成する略筒状のケース本体2を備え、肩掛け用のショルダーベルト20がケース本体2に止着されて成る。ケース本体2は、図3に明確に示されるように、ナイロンやポリプロピレン等の合成樹脂の生地から成る外装体42と内装体40とを積層した2重構造を成す。また、ケース本体2は、前記2重構造を成す所定の肉厚の壁部として、ショルダーベルト20を肩に掛けて持ち運ぶ釣人の背中が押し付く背面2aと、この背面2aと反対側に位置して対向する前面2bと、背面2aと前面2bとを繋ぐ一対の対向する側面2c,2dとを有しており、それぞれの面を形成する各外装体42の両端を釣竿収容部Sへ向けて内側に折り返してその折り返された隣接する外装体42同士を糸41で縫い合わせることにより、断面が略矩形の筒状に形成される。そして、これらの面2a,2b,2c,2dのうち、特に背面2aは、ショルダーベルト20を肩に掛けた際に釣竿ケース1を安定して背負うことができるように平坦面として形成されている。なお、ケース本体2の底部は、例えば断面が略コ字状に成形されてケース本体2よりも剛性の大きい材料からなる合成樹脂製等の底体(ボトムカップ)9内に嵌合される。
【0018】
また、ケース本体2には、その上面2e(図1参照)から前面2bにわたって(例えば底体9に至るまで)、釣竿収容部Sを開放する釣竿取出し口19を開閉するためのスライドファスナ13が、上面2eおよび前面2bで分離される生地(外装体42および内装体40)間に縫着して設けられている。また、ケース本体2の両側面2c,2dにはそれぞれ小物用のサイドポケット5,6,7,8および手提げ用の第1の取っ手15が取り付けられるとともに、ケース本体2の背面2aには、前述したショルダーベルト20が止着される他、手提げ用の第2の取っ手16が取り付けられる
【0019】
また、このような本実施形態の釣竿ケース1には、ケース本体2の背面2aに補強体10が配置される。この補強体10は、ケース本体2の長手方向に延在する所定幅の平板状の本体部材10aと、ケース本体2のねじれ変形(ケース本体2の長手方向軸周りの変形・・・図1の(b)に矢印で示される方向のねじれ)を抑制するように本体部材10aの幅方向の両端に設けられるねじれ抑制部10b,10bとを備えて成り、背面2aを構成する外装体42と内装体40との間に形成される空隙部30(図2および図3参照)内に挿脱自在に挿入して取り付けられる。なお、空隙部30を設けることなく背面2aの内側に補強体10を直接に固着してもよいことは言うまでもない。
【0020】
また、本実施形態において、背面2aに設けられる補強体10は、少なくとも、ケース本体2に対するショルダーベルト20の両端の取付部(止着部)20a,20b間の長さ領域にわたって、好ましくは背面2aのほぼ全長にわたって延在して配置される(図1の破線参照)。また、本実施形態において、補強体10はケース本体2の背面2aの領域内に収まるように配置されている。
【0021】
また、ケース本体2のねじれ変形を抑制するように補強体10の本体部材10aの幅方向の両端に設けられるねじれ抑制部10b,10bは、本実施形態では、図4に明確に示されるように、本体部材10aの幅方向の両端を本体部材10aの他の部位よりも肉厚にすることにより形成される。特に、本実施形態において、この肉厚部10b,10bは、本体部材10aの幅方向の両端から本体部材10aの全長にわたって円弧状に膨出して成る。なお、本実施形態において、補強体10は、例えば、ABS、PC、PP、PS、PE等から例えば押し出し成形によって 形成される。
【0022】
以上のように、本実施形態によれば、ショルダーベルト20が止着されるケース本体2の背面2aにケース本体2の長手方向に延在する所定幅の平板状の補強体10が設けられるため、補強ロッド等の局所的な補強に比べて十分な補強効果を得ることができる。しかも、補強体10をショルダーベルト20を肩に掛けて持ち運ぶ際に変形しやすいケース本体2の背面2aに設けるため、重量の増大を抑制しつつ、ケース本体2を無駄なく効果的に補強して、ショルダーベルト20を肩に掛けて持ち運ぶ際のケース本体2の変形を効果的に抑制できる。更に、本実施形態によれば、補強体10の本体部材10aの幅方向の両端にねじれ抑制部10b,10bが設けられるため、補強体10のねじれ変形(図4の(a)に矢印で示される方向のねじれ)が抑制され、結果として、ケース本体2のねじれ強度が向上して、ケース本体2のねじれ変形(図1の(b)に矢印で示される方向のねじれ)を効果的に抑制する(ケース本体の保形性を向上させる)ことができる。また、このようなねじれ抑制部10b,10bは、側方からの衝撃に強く、補強体10を破損し難くする。このように、本実施形態では、補強範囲をケース本体2の変形しやすい部分(背面2a)に限定して重量増加を抑える一方で、補強範囲を限定したことによる補強効果の不足をねじれ抑制部10b,10bによって補償するようにしている。
【0023】
また、本実施形態では、ケース本体2が外装体42と内装体40とから成る積層構造を有し、外装体42と内装体40との間に形成される空隙部30に補強体10が挿脱自在に挿入して取り付けられるため、補強体10の設置作業性が向上するとともに、必要に応じて補強体10を挿脱することで、釣竿ケース1の持ち運び性および収納性を向上させることもでき有益である。また、本実施形態では、補強体10が少なくともケース本体2に対するショルダーベルト20の両端の取付部(止着部)20a,20b間の長さ領域にわたって延在しているため、ケース本体2の背面2aの補強を十分に行なうことができ、釣竿ケース1の変形を抑制して釣竿を保護することができる。また、本実施形態では、ケース本体2の背面2aが平坦面として形成されているため、釣竿ケース1を安定して背負うことができ、歩行時における釣竿ケース1のぐらつきを最小限に抑えることができる。また、本実施形態では、補強体10がケース本体2の背面2aの領域内に収まるように配置されるため、補強体10の設置範囲を変形しやすい領域に限定して釣竿ケース1の軽量化を図ることができる。
【0024】
なお、本実施形態では、補強体10がケース本体2の背面2aにのみ設けられているが、補強体10がケース本体2の背面2aから側面2c,2dへと延在してもよいことは言うまでもない。
【0025】
図5は補強体の第1の変形例を示している。この変形例に係る補強体10Aは、本体部材10aの両端に形成されるねじれ抑制部10b’,10b’が、本体部材10aの幅方向の両端をそれぞれその全長にわたって釣竿収容部Sに向けて内側に屈曲させることにより形成されている。このような構成でも、補強体10のねじれ変形(図5の(a)に矢印で示される方向のねじれ)が抑制され、結果として、ケース本体2のねじれ強度が向上して、ケース本体2のねじれ変形(図1の(b)に矢印で示される方向のねじれ)を効果的に抑制する(ケース本体の保形性を向上させる)ことができる。
【0026】
図6は、前述した補強体10,10Aを中空体として形成した変形例を示している。図6の(a)は中空部47を有する図4の補強体10の変形例を示し、図6の(b)は中空部47を有する図5の補強体10Aの変形例を示している。このように補強体10,10Aが中空部47を有していれば、補強体10,10Aの軽量化を図ることもでき、釣竿ケース1全体の軽量化に寄与し得る。
【0027】
図7は、中空部47に複数の隔壁49を有する、すなわち、複数の区分けされた中空部47を有する補強体10,10Aの変形例を示している。図7の(a)は中空部47に複数の隔壁49を有する図6の(a)の補強体10の変形例を示し、図7の(b)は中空部47に複数の隔壁49を有する図6の(b)の補強体10Aの変形例を示している。このような構成は、隔壁49の存在により図6の構成よりも強度が増すため有益である。
【0028】
図8は補強体の更なる変形例を示している。この変形例に係る補強体10Bは、本体部材10aの両端に形成されるねじれ抑制部10b’,10b’が、本体部材10aの幅方向の両端のそれぞれに略Y形状を成す2つの屈曲部51,52を全長にわたって設けることにより形成される。この場合、第1の屈曲部52は、釣竿収容部Sに向けて内側に屈曲されており、一方、第2の屈曲部51は、釣竿収容部Sに対して外側に方向付けられている。このような構成でも、補強体10のねじれ変形(図8の(a)に矢印で示される方向のねじれ)が抑制され、結果として、ケース本体2のねじれ強度が向上して、ケース本体2のねじれ変形(図1の(b)に矢印で示される方向のねじれ)を効果的に抑制する(ケース本体の保形性を向上させる)ことができる。また、これに加え、屈曲部51,52が釣竿収容部Sに対して内側および外側の両方に(前後に向けて)屈曲されているため、図8の(c)に矢印で示される前後方向の撓みに対する強度も向上する。
【符号の説明】
【0029】
1 釣竿ケース
2 ケース本体
2a 背面
10,10A,10B 補強体
10a 本体部材
10b,10b’,10b” ねじれ抑制部
20 ショルダーベルト
30 空隙部
40 内装体
42 外装体
47 中空部
51 第2の屈曲部
52 第1の屈曲部
S 釣竿収容部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣竿を収容するための釣竿収容部を形成するケース本体を備え、肩掛け用のショルダーベルトが前記ケース本体の背面に止着されて成る釣竿ケースであって、
前記ケース本体の少なくとも前記背面に補強体が配置され、該補強体は、前記ケース本体の長手方向に延在する所定幅の平板状の本体部材と、前記ケース本体のねじれ変形を抑制するように前記本体部材の幅方向の両端に設けられるねじれ抑制部とを備えて成ることを特徴とする釣竿ケース。
【請求項2】
前記ねじれ抑制部は、前記本体部材の幅方向の両端を前記本体部材の他の部位よりも肉厚に形成して成ることを特徴とする請求項1に記載の釣竿ケース。
【請求項3】
前記ねじれ抑制部が前記本体部材の幅方向の両端から円弧状に膨出することを特徴とする請求項2に記載の釣竿ケース。
【請求項4】
前記ねじれ抑制部は、前記本体部材の幅方向の両端をそれぞれ前記釣竿収容部に向けて内側に屈曲させることにより形成されることを特徴とする請求項1に記載の釣竿ケース。
【請求項5】
前記ねじれ抑制部は、前記本体部材の幅方向の両端のそれぞれに略Y形状を成す2つの屈曲部を設けることにより形成され、前記屈曲部は、前記釣竿収容部に向けて内側に屈曲する第1の屈曲部と、前記釣竿収容部に対して外側に方向付けられる第2の屈曲部とから成ることを特徴とする請求項1に記載の釣竿ケース。
【請求項6】
前記ケース本体が外装体と内装体とから成る積層構造を有し、前記外装体と前記内装体との間に形成される空隙部に前記補強体が挿脱自在に挿入して取り付けられることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の釣竿ケース。
【請求項7】
前記補強体は、少なくとも前記ケース本体に対する前記ショルダーベルトの両端の取付部間の長さ領域にわたって延在することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の釣竿ケース。
【請求項8】
前記ケース本体の前記背面が平坦面であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の釣竿ケース。
【請求項9】
前記補強体が前記ケース本体の背面の領域内に収まるように配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の釣竿ケース。
【請求項10】
前記補強体が中空部を有することを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の釣竿ケース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−94096(P2013−94096A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238971(P2011−238971)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(000002495)グローブライド株式会社 (1,394)