【課題】従来の塗装による遮熱塗装は遮熱材料と塗料を現場混合となり比重の相違等で均一性が不確実で遮熱効果の均一性が難しい面があるが本発明は遮熱板とし工場製造した均一性−均等性能の遮熱板とし製造、現場では敷設作業とした極めて効率的且つ経済的な優れた工法の提供。
【解決手段】ポリエチレン、ポリプロピレン基盤上に不織布を張りその上に下塗塗料を塗り中塗塗料中にシリカ系中空セミックφ２０−４０ミクロン２０％混入塗料を塗り上塗塗料同セラミック１００ミクロンを４０％混合した各水性塗料を塗布したものを工場製作し現場屋上スラグに敷設する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は従来の鉄筋コンクリ−ト及び鉄骨鉄筋コンクリ−ト建物屋上に遮熱塗料又は光反射塗料を塗布していたが、本発明は特殊プラスチック軽量基盤上に不織布を張りその上にアクリル、シリコン塗料等下塗し固定化し更にその上に中空セラミック４０−５０ミクロンを２０−３０％（容積比）混入塗布仕上げの上塗には塗料中に中空セラミック３０−４０％（容積比）混入仕上がる遮熱板である。
【０００２】
本発明は従来現場塗装作業と異なり雨天施工も可能とし工期の大幅短縮工費の大幅削減を可能にした画期的発明である。
【０００３】
本遮熱板は工場で製造し現場搬入屋上敷設のみで少人数施工が可能で敷設後の屋内温度の比較は下記測定温度変化グラフで効果は一目瞭然であり冷暖房経費の節減並びにＣＯ２排出減量が大幅にカウント出来る。
【０００４】
本発明の塗装材及び基盤は廃プラ（ポリプロ、ポリエチ）等のリタ−ンコンパウンドの再利用品を主体したエコ材料で且中空セラミックは珪砂等（火山灰）を原料とし珪素系で水に不溶成分であるが基盤構成体はプラスチック製で塗料をアクリル、シリコン等で自然劣化はあり約１０年の敷設交換はあり、一般塗装の劣化より２−３年の耐久性はある。
【実施例】
【０００５】
屋上面積 １２００ｍ^２
鉄筋コンクリ−ト４階建の某中学校屋上及び４階教室内 温度測定比較
屋上面の材質 表面セメント防水材モルタル仕上げ
測定方法 外気温 屋上表面温度 ４階直下室内温度 各計測
測定日（教室内） 平成２０年８月１３日 施工前 ３５．８℃
平成２０年８月１３日 施工後 ３０．６℃
▲５．２℃
外気温 ３２℃−３４℃
屋上表面温度 ４７℃（ＰＭ１３：００）
教室内温度 ３５．８℃（ＰＭ１３：４０）
（夏休み中教室内締め切り状態）
測定結果 下記グラフ参照
測定結果の説明

遮熱板敷設前と敷設後を比較すると、敷設前は最上階の教室の気温は、暑い日には３５℃近く、屋上表面温度も４５℃から５０℃近くになっていたが、敷設後には屋上表面温度が４０℃以下、最上階教室の気温（夏休み中で生徒の利用がなかったため窓や廊下側のドアは締め切った状態で計測した）はほぼ３０℃前後にまで低下した。これによりエアコン導入回避の可能性が見えた。
【図面の簡単な説明】
【０００６】
【図１】 遮熱板の構成を示す図
【符号の説明】
【０００７】
▲１▼ 基盤 ポリプロピレン又はポリエチレン素材
▲２▼ 不織布 ポリエチレン製
▲３▼ 下塗塗料 アクリル、シリコン（水性）
▲４▼ 中塗塗料 アクリル、シリコン中空シリコン素材
セラミック ２０ミクロン２０％容積比
▲５▼ 上塗塗料 アクリル、シリコン中空シリコン素材
セラミック ４０ミクロン４０％容積比

【特許請求の範囲】
【請求項１】
鉄筋鉄骨コンクリ−ト建物の屋上スラグにあらかじめ製作した特殊遮熱板を敷設夏期外温の室内浸透を防止、冬期室内暖房熱の外部逸散を遮断冷房暖房効果を少ないエネルギ−で快適に過ごす消エネ効果抜群な遮熱板である。
その優れた遮熱効果で冷暖房による消費エネルギ−が大幅に減る事により多大なＣＯ２排出削減が期待できる。
即ち、本遮熱板はポリエチレン、ポリプロピレン基盤上に不織布を張りその上に下塗塗料を塗り中塗塗料中にシリカ系中空セミックφ２０−４０ミクロン２０％混入塗料を塗り上塗塗料同セラミック１００ミクロンを４０％混合した各水性塗料を塗布したものを工場製作し現場屋上スラグに敷設する。
従来の断熱塗装は現場施工のため多くの職人を必要としたが本発明工法は大幅な人員の削減と大幅な工期の短縮で施工費の削減が可能となる。

【図１】

【公開番号】特開２０１０−１０１１４７（Ｐ２０１０−１０１１４７Ａ）
【公開日】平成２２年５月６日（２０１０．５．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−２９４９２４（Ｐ２００８−２９４９２４）
【出願日】平成２０年１０月２３日（２００８．１０．２３）
【出願人】（５０５３５７８３４）環境開発株式会社 (3)
【出願人】（５０５３５７３７３）
【出願人】（５０８０４０６２５）
【Ｆターム（参考）】