説明

鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置

【課題】鉄道模型車両の走行を検知してレールへの給電電圧極性が自動で切り換わるシステムを提供する。
【解決手段】鉄道模型車両の走行により生じる電流の検出回路等により閉塞区間を構成するレール上に鉄道模型車両のありなしを検知し、鉄道模型車両が軌道上を走行している閉塞区間では直流電源装置の出力とレールの接続を保持し、軌道上に鉄道模型車両が存在しない閉塞区間では直流電源装置の出力とレールの接続を遮断し、鉄道模型車両が進入した閉塞区間では鉄道模型車両が進入前に走行していた閉塞区間での走行と同じ向きの走行を続けられるようにプラス・マイナス極性を切り換えて直流電源装置の出力とレールを接続し、鉄道模型車両が通過して軌道上に鉄道模型車両が存在しなくなった閉塞区間では直流電源装置の出力とレールの接続を遮断する機能を機能を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道模型車両走行用直流電源出力の極性切換に関するものである。更に詳細には、リバースと呼ぶ形状に設置してある鉄道模型車両走行用の軌道上を鉄道模型車両が同じ向きに走行を続けられるように、この軌道に給電する直流電源の出力極性を自動で切り換える装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道模型車両走行用直流電源装置の出力極性を自動で切り換える装置としては、例えば実用新案出願平11−4221号公報がある。従来のオートリバース運転システム装置の構成および動作などを、図7(a)、図7(b)を参照して説明する。図7(a)は鉄道模型車両の電気的構造を示し、図7(b)は、従来のオートリバース運転システム装置の実施例を示すものである。図7(b)では以後の説明を簡単にするため、鉄道模型車両20の本体を省略し車輪、駆動用モータ、および車輪と電気的に接続する台車だけを記入している。図7(b)に示す実施例は、左側レール93、右側レール94からそれぞれプラス電位、マイナス電位を鉄道模型車両20が車輪を介してその駆動モータ21に受電して、同レールを走行するようにしたもので、左側レール93に接続する左側接続具53と、右側レール94に接続する右側接続具54と、これら左・右接続具に給電する電源装置56と、左側・右側レールに対する給電電位のプラス・マイナスを反転する切換リレー55と、レールの一方端に前進中の鉄道模型車両20が当接する位置として配装する当接バー57付前進端位置感知用センサ58と、同じく他方端に後退中の鉄道模型車両20が当接する位置として配装する当接バー59付後退端位置感知用センサ60と、前進端位置感知用センサ58から発する鉄道模型車両20の当接信号および後退端位置感知用センサ60から発する鉄道模型車両20の当接信号によってプラス・マイナス反転動作指令を切換リレー55に対して賦与する電気回路と、を備えた装置である。この装置の特徴は、鉄道模型車両20が矢印61の前進向きに走行して前進端位置感知用センサ58の当接バー57に当接したときには、切換リレー55が左側・右側レールに対する給電電位のプラス・マイナスを自動的に反転して鉄道模型車両20の駆動モータ21を逆転状態とし、また鉄道模型車両20が矢印62の後退向きに走行して後退端位置感知用センサ60の当接バー59に当接したときには切換リレーが左側・右側レールに対する給電電位のプラス・マイナスを自動的に反転して鉄道模型車両20の駆動モータ21を正転状態に戻すことによって前進運転・後退運転を自動的に繰り返すことにある。
次に、鉄道模型車両20が左右2本一対のレールから車輪を介してその駆動モータ21に受電し、同レールを走行するシステムについて、図7(a)、図7(b)を参照して説明する。
左右2本一対の左側レール93および右側レール94は、鉄道模型車両20への給電用接点としての役割を持つため金属製であり、互いに電気的に絶縁されている。図7(b)に示すように、電源装置56の出力は、切換リレー55、左側接続具53、右側接続具54を介して2本一対の左側レール93および右側レール94に一方がプラス、他方がマイナスになるように接続されており、金属製車輪24と26,29と31のそれぞれが左側レール93,右側レール94に接触することから鉄道模型車両20の駆動モータ21は受電できる。左右で一対をなす車輪24と25,26と27,28と29、および30と31についてはそれぞれが互いに電気的に絶縁されている。一方、図7(a)、(b)に示す台車22に組み込まれている車輪24と25,26と27のうち24と26とはそれぞれ台車22に電気的に接続し、また、図7(a)、(b)に示す台車23に組み込まれている車輪28と29、30と31のうち29と31とはそれぞれ台車23に電気的に接続する構造であり、車輪24と26および台車22、車輪29と31および台車23はそれぞれ電気的に接続し、鉄道模型車両20の本体と台車22および台車23とはそれぞれ絶縁されている。左側レール93は車輪24、26および台車22を介して駆動モータ21の一方の電源端子に接続され、また、右側レール94は車輪29、31および台車23を介して駆動モータ21の他方の電源端子に接続されているので鉄道模型車両20の駆動モータ21は左側レール93,右側レール94から受電して走行できる構造になっている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、図7(b)、図8(a)を参照して説明すると、図7(b)に示すように、従来のオートリバース運転システム装置は、鉄道模型車両20が前進端位置感知用センサ58と後退端位置感知用センサ60との間で前進運転・後退運転を自動的に繰り返す単純な往復走行を実現してはいるが、例えば、図8(a)に示すように、より複雑なリバースと呼ぶレールのレイアウト上で自動的に鉄道模型車両20を走行させるシステムにはなっていない。
図8(a)は、本発明が自動的な鉄道模型車両走行の実現を課題としているリバースと呼ぶレールのレイアウト例である。図8(a)を参照して説明する。左右2本一対のレールでリバースをレイアウトするためには、図8(a)に示すように、左右2本一対のレールの双方を2カ所で切断しギャップ95、96および97、98を設けてレールを二つの閉塞区間に分割し第一閉塞区間4および第二閉塞区間5を設け、レールに給電する直流電源装置3と第一閉塞区間4および第二閉塞区間5のそれぞれとを給電電位のプラス・マイナスを反転する切換スイッチ68,69を介在させて接続する必要がある。リバースにレイアウトされたレール電位の関係は、例えばレール93の電位とレール91の電位とが同じプラス電位であるときレール94の電位はマイナス電位でありレール91の電位とレール94の電位とはプラス・マイナスが反転しているため、鉄道模型車両がギャップ95、96を通過することは可能であるがギャップ97、98を通過することはできないようになっている。従来の技術では、図8(a)に示すように第一閉塞区間4、第二閉塞区間5で構成されるリバース上を鉄道模型車両20が第二閉塞区間5を矢印71の向きに走行し、第一閉塞区間4を矢印72の向きに走行し、続いて第二閉塞区間5を矢印73の向きに走行するような運転をするためには、鉄道模型車両20が第二閉塞区間5を矢印71の向きに走行している間に第一閉塞区間4への給電をレール93とレール91、およびレール94とレール92の電位が同じになるように給電電位のプラス・マイナスを反転する切換スイッチ68を操作し、鉄道模型車両20が第一閉塞区間4を矢印72の向きに走行している間に第二閉塞区間5への給電をレール91とレール94、およびレール92とレール93の電位が同じになるように給電電位のプラス・マイナスを反転する切換スイッチ69を操作しなければならないが、これらの操作を手動で行わなければならなかった。鉄道模型車両の走行を注視しながら切換スイッチ68,69を手動で操作することは困難な作業である。
本発明の目的は、このような問題点を解決するため、鉄道模型車両20が第二閉塞区間5を矢印71の向きに走行し第一閉塞区間4に進入するとき第一閉塞区間4に接続する切換スイッチ68がレール93とレール91、およびレール94とレール92の電位をそれぞれ同じにするようにレール91とレール92への給電電位を自動的に切換えて接続し、第一閉塞区間4を矢印72の向きに走行し第二閉塞区間5に進入するとき第二閉塞区間5に接続する切換スイッチ69がレール91とレール94、およびレール92とレール93の電位をそれぞれ同じにするようにレール94とレール93への給電電位を自動的に切換えて接続するようなシステムを提供することである。図8(b)は、図8(a)に示したリバースと呼ぶレイアウトと電気的に等価であり、本発明装置の動作説明を容易にするためのシステム図であり、図8(a)に示したスイッチ68,69をそれぞれ本発明装置1、本発明装置2に置き換えたシステム図である。図8(b)を参照して、本発明の課題について説明する。図8(a)を参照して説明した本発明装置が解決しようとする課題は、図8(b)に示すシステムにおいては、第二閉塞区間5を走行する鉄道模型車両20がギャップ95、96を通過して第一閉塞区間4に進入するときに、例えば、第二閉塞区間5のレール94の電位がプラス電位であり第一閉塞区間4のレール92の電位がマイナス電位であると鉄道模型車両20は第一閉塞区間4に進入できないため、鉄道模型車両20の車輪29、31がギャップ96をまたいでレール94とレール92を電気的に短絡すると第一閉塞区間4のレールに給電する本発明装置1がレール94の電位がプラス電位であることを検出しレール92の電位をプラス電位に反転する機能を提供する課題に置き換えられている。
本発明が解決しようとしている課題は、閉塞区間を互いに電気的に絶縁して順次繋げ鉄道模型車両が連続する複数の閉塞区間を続けて走行できるような形状に設置してある軌道を構成するそれぞれの閉塞区間について、軌道上を鉄道模型車両が走行している閉塞区間では直流電源装置3の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を保持し、軌道上に鉄道模型車両が存在しない閉塞区間では直流電源装置3の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を遮断し、鉄道模型車両が進入した閉塞区間では鉄道模型車両が進入前に走行していた閉塞区間での走行と同じ向きに走行を続けられるようにプラス・マイナス極性を切り換えて直流電源装置3の出力と閉塞区間を構成するレールとを接続し、鉄道模型車両が通過して軌道上に鉄道模型車両が存在しなくなった閉塞区間では直流電源装置3の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を遮断する機能を持ち、さらに直流電源装置3を操作してその出力電圧を0ボルトから昇圧して軌道上に停止している鉄道模型車両を発進させる閉塞区間では直流電源装置3に内蔵する直流電源出力のプラス・マイナス極性反転スイッチを操作することで鉄道模型車両の前進、または後退の向きを選択できる機能を持つ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するため、本発明では、左右2本一対のレールからなり、駆動用直流モータを内蔵し直流電源装置に接続されたレールから電源の供給を受けて走行する鉄道模型車両走行用の軌道をこの軌道上で走行する鉄道模型車両一編成の全長より長い寸法で切断してできる閉塞区間を複数作り、これらの閉塞区間を互いに電気的に絶縁して順次繋げ鉄道模型車両が連続する複数の閉塞区間を続けて走行できるような形状に設置してある軌道において、この軌道を構成する複数の閉塞区間に電源を供給する直流電源装置とそれぞれの閉塞区間とを複数のリレーおよびこれらのリレーを制御するリレー制御回路を介在させて接続し、鉄道模型車両の走行により生じる電流の検出回路、閉塞区間を構成するレールに給電する電圧のプラス・マイナス極性検出回路、リレー制御回路に入力する直流電源装置の出力電圧を検出する入力電圧検出回路、およびリレー制御回路に入力する直流電源出力のプラス・マイナス極性を検出する入力極性検出回路によって複数のリレーを制御する手段で、鉄道模型車両が軌道上を走行している閉塞区間では直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を保持し、軌道上に鉄道模型車両が存在しない閉塞区間では直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を遮断し、鉄道模型車両が進入した閉塞区間では鉄道模型車両が進入前に走行していた閉塞区間での走行と同じ向きの走行を続けられるようにプラス・マイナス極性を切り換えて直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとを接続し、鉄道模型車両が通過して軌道上に鉄道模型車両が存在しなくなった閉塞区間では直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を遮断する機能、さらに直流電源を操作してその出力電圧を0ボルトから昇圧して軌道上に停止している鉄道模型車両を発進させる閉塞区間に対しては直流電源に内蔵される直流電源出力のプラス・マイナス極性反転スイッチを操作することで鉄道模型車両の前進、または後退の向きを選択できる機能を提供することを特徴とする鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置。
【発明の効果】
【0005】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、リバースと呼ぶレールレイアウト上での鉄道模型車両運転において、レールへの給電電圧極性切換操作が自動化され手動でのスイッチ操作が不要になり運転操作が容易になる。従って、より複雑なレールレイアウト上での鉄道模型車両走行運転も可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明に係わる鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態を示すシステム図であり、本発明装置1、本発明装置2、直流電源装置3、第一閉塞区間4および第二閉塞区間5についてそれぞれ相互間の結線を示し、本発明装置1および直流電源装置3についてはそれぞれの回路構成をそれぞれのブロック枠内に示している。本発明装置をシステムに組み込むには最低2台必要であることから、図1に示すように本発明装置1および本発明装置2がシステムに組み込まれ結線されており、本発明装置2では回路構成の記載を省略してあるがその回路構成および機能は本発明装置1と同じである。本発明装置に給電をする鉄道模型車両走行用の直流電源装置3は一般の市販品であり0ボルトから約16ボルト程度までの範囲で出力電圧調整が可能で出力極性反転スイッチ7を備えている。また、VCCは本発明装置1、本発明装置2の回路駆動用電源である。
まず、図1を参照して、リレーX、Yの動作について説明する。本発明装置の特徴は、リレーXと協働する常開接点X−1a、X−2a、およびリレーYと協働する常開接点Y−1a、Y−2aを直流電源装置3の出力端子T1、T2とレール91、92の間に介在させ、リレーX、Yのスイッチング動作を利用して直流電源装置3の出力端子T1、T2をそれぞれレール91、92に直接接続するか、電圧極性が反転するように接続するか、または直流電源装置3の出力端子T1、T2とレール91、92との接続を開放するかの選択を鉄道模型車両の走行を検知して自動で行うための制御方式にある。
リレーXおよびリレーYについては、リレーXだけが励磁されリレーXと協働する常開接点X−1a、および常開接点X−2aだけが閉成すると直流電源装置3の出力端子T1はダイオードD1を経由してレール91に接続し、出力端子T2はダイオードD2を経由してレール92にそれぞれ接続するが、リレーYだけが励磁されリレーYと協働する常開接点Y−1a、および常開接点Y−2aだけが閉成すると直流電源装置3の出力端子T1はダイオードD2を経由してレール92に接続し、出力端子T2はダイオードD1を経由してレール91に接続することから、リレーXまたはリレーYのいずれかを励磁する手段で直流電源装置3の出力端子T1、T2とレール91、92との接続を入れ換えることができる。一方、リレーXまたはリレーYのいずれかが励磁されている状態では出力端子T1、T2がそれぞれレール91、92へ接続するかまたは出力端子T1、T2がそれぞれレール92、91へ接続しているので、直流電源装置3の出力極性反転スイッチ7を操作して出力端子T1、T2の出力電圧極性を反転させることでレール91、92への給電電圧極性を反転できるようになっている。また、本システムは、リレーXおよびリレーYの双方が減勢されそれらの常開接点の全てが開放し直流電源装置3の出力端子T1、T2とレール91、92とが直接接続されていない状態において、例えば直流電源装置3の出力端子T1とレール91とを直接電線で接続するような方法で外部からレール91に電圧を印可すると、リレーXまたはリレーYのいずれかが励磁され自己保持し、出力端子T1とレール91との外部接続を開放してもレール91、92にはそれぞれ直流電源装置3の出力端子T1、T2の出力が給電され続け、逆に、直流電源装置3の出力端子T1とレール92とを直接電線で接続するような方法で外部からレール92に電圧を印可するとリレーXまたはリレーYのいずれかが励磁され自己保持し、出力端子T1とレール92との外部接続を開放してもレール91、92にはそれぞれ直流電源装置3の出力端子T2、T1の出力が給電され続けるように動作する。
次に、リレーX、Yの動作に係わる電流検出回路11、出力極性検出回路12、入力極性検出回路13、および入力電圧検出回路14についてそれぞれ説明する。
図3は入力電圧検出回路14の回路図であり、説明の都合上、入力電圧検出回路14の入力IN5、IN6に接続する直流電源装置3、および入力電圧検出回路14の出力OUT4、OUT5に接続する周辺回路も示している。図3に示すように、入力電圧検出回路14は本発明装置を構成する回路の一部であり直流電源装置3の出力電圧レベルを検知し、直流電源装置3の電圧レベルが0ボルトから約2ボルトの範囲ではリレーXを励磁し、直流電源装置3の電圧レベルが約2ボルトに達するとリレーXおよびリレーYを減勢するための出力をする回路の具体的実施例であり、本発明装置を実現するために発明した回路である。図1、図3を参照して入力電圧検出回路14について説明する。オペアンプIC11は差動増幅器として作用するが、その非反転入力端子にはダイオードD13またはダイオードD14を経由して入力IN5に接続する直流電源装置3の出力端子T1の電位または入力IN6に接続するT2の電位のいずれか高い方の電位が入力され、その反転入力端子にはダイオードD11またはダイオードD12を経由して入力IN5に接続する直流電源装置3の出力端子T1の電位または入力IN6に接続する出力端子T2の電位のいずれか低い方の電位が入力されるため、オペアンプIC11の出力は直流電源装置3の出力端子T1の電位と出力端子T2の電位との電位差すなわち直流電源装置3の出力電圧にほぼ比例した、1/2VCC電位に対して0またはプラス側電位の出力になる。オペアンプIC11の出力は抵抗、ダイオードを経由してトランジスタTR11のベースに接続されており、オペアンプIC11の出力レベルが上昇してトランジスタTR11への入力電圧が閾値を超えるとトランジスタTR11はオン状態になり、トランジスタTR11のコレクタがトランジスタTR12のベースに接続しているのでトランジスタTR12はオフ状態になる。本発明入力電圧検出回路14では直流電源装置3の出力電圧が約2ボルト以上でトランジスタTR11がオン状態になりトランジスタTR12がオフ状態になるように閾値を定めてあり、直流電源装置3の出力電圧が0ボルトから約2ボルト以下の範囲ではトランジスタTR11はオフ状態であるから、トランジスタTR12はオン状態、トランジスタTR13もオン状態であり入力電圧検出回路14の出力端子OUT4はVCCを出力し、一方、トランジスタTR12がオン状態であることからコンデンサC11のプラス極側端子の電位がダイオードD15によりほぼ1/2VCC電位にクランプされ、出力OUT5はグランド電位になっている。従って、直流電源装置3の出力電圧が0ボルトから約2ボルト以下の範囲では入力電圧検出回路14の出力OUT4はVCCを出力し出力OUT5はグランド電位であることから図3に示す結線によりリレーXは励磁され、リレーXと協働する常開接点X−1a、および常開接点X−2aが閉成され、図1に示すように、直流電源装置3の出力端子T1、T2はそれぞれ出力極性検出回路12の入力IN1、入力IN2に接続され入力IN1と入力IN2との間には電位差が生じ出力極性検出回路12が後述するように作動してトランジスタTR1をオン状態にし、リレーXを自己保持させる。直流電源装置3の出力電圧を上昇させ約2ボルトに達しオペアンプIC11の出力レベルが上昇してトランジスタTR11への入力電圧が閾値を超えるとトランジスタTR11はオン状態、トランジスタTR12はオフ状態、トランジスタTR13はオフ状態になるので、入力電圧検出回路14の出力OUT4はリレーXへの給電を遮断し、その出力OUT5は、トランジスタTR12がオフ状態になりダイオードD15によるクランプを解除されたコンデンサC11のプラス極側端子の電位がほぼ1/2VCC電位からVCC電位に急激に上昇するためコンデンサC11のマイナス極側端子に接続している入力電圧検出回路14の出力OUT5の電位も一瞬上昇し、出力OUT5に接続しているトランジスタTR6のベースに約0,1秒間ベース電流を流しトランジスタTR6をオン状態にし、その間トランジスタTR4をオフ状態にする。トランジスタTR4がオフ状態になるとリレーXおよびリレーYは共に減勢状態になりレーXと協働する常開接点X−1a、および常開接点X−2aおよびリレーYと協働する常開接点Y−1a、および常開接点Y−2aが共に開放され、リレーXおよびリレーYのいずれかが、自己保持状態にあるときには、それを解除する。
図4は出力極性検出回路12の回路図であり、説明の都合上、ダイオードD1、D2およびトランジスタTR1、TR2との接続も示している。図4に示すように、出力極性検出回路12はレール91の電位とレール92の電位とを比較し、いずれが高いかを検出し出力する回路の具体的実施例であり、本発明装置を実現するために発明した回路である。出力極性検出回路12について図4を参照して説明する。オペアンプIC1、およびオペアンプIC2は共に差動増幅器として作用するが、入力端子IN1に接続するオペアンプIC1の反転入力端子とオペアンプIC2の非反転入力端子にはダイオードD1を経由してレール91の電位が、入力IN2に接続するオペアンプIC1の非反転入力端子とオペアンプIC2の反転入力端子にはダイオードD2を経由してレール92の電位が入力され、オペアンプIC1の出力は入力IN2の電位が入力IN1の電位より高いとき1/2VCC電位に対してプラス電位の出力をしてトランジスタTR8をオン状態にし、オペアンプIC2の出力は入力IN1の電位が入力IN2の電位より高いとき1/2VCC電位に対してプラス電位の出力をしてトランジスタTR9をオン状態にする。出力端子OUT1は抵抗を介してトランジスタTR9のコレクタに接続しておりトランジスタTR9がオン状態であるとトランジスタTR1をオン状態にし、出力OUT2は抵抗を介してトランジスタTR8のコレクタに接続しておりトランジスタTR8がオン状態であるとトランジスタTR2をオン状態にする。出力極性検出回路12は、その入力IN1と入力IN2との間の電位差が約1ボルト以上であると入力IN1と入力IN2の電位差の極性向きを検知するように設定されている。図1に示すように、出力極性検出回路12は、その入力IN1に常開接点X−2aと常開接点Y−2aとが共に接続され、その入力IN2に常開接点X−1aと常開接点Y−1aとが共に接続されており、リレーXまたはリレーYのいずれかが励磁され直流電源3の出力端子T1、T2が入力IN1または入力IN2にそれぞれ接続された状態において、入力IN1の電位が1/2VCC電位に対して+側電位であると出力極性検出回路12の出力OUT1に接続するトランジスタTR1のベースをドライブしてトランジスタTR1をオン状態にし、逆に入力IN2の電位が1/2VCC電位に対して+側電位であるとその出力OUT2に接続するトランジスタTR2のベースをドライブしてトランジスタTR2をオン状態にする。また、入力IN1の電位が1/2VCC電位に対して−側電位であると出力極性検出回路12は出力OUT2に接続するトランジスタTR2のベースをドライブしてトランジスタTR2をオン状態にし、逆に入力IN2の電位が1/2VCC電位に対して−側電位であるとその出力OUT1に接続するトランジスタTR1のベースをドライブしてトランジスタTR1をオン状態にする。さらに出力極性検出回路12は、その入力IN1にダイオードD1を経由してレール91が接続し、その入力IN2にダイオードD2を経由してレール92が接続されていることから、リレーXおよびリレーYの双方が減勢され直流電源装置3の出力端子T1、T2が入力IN1または入力IN2のいずれとも接続せず開放されている状態において、レール91またはレール92に前述したような方法で電線などを用いて外部から電圧が印可されレール91に接続する入力IN1の電位と1/2VCC電位との電位差、およびレール92に接続する入力IN2の電位と1/2VCC電位との電位差のいずれか一方が約1ボルト以上、または双方がそれぞれ逆電位で約0.5ボルト以上になると、入力IN1の電位が1/2VCC電位に対して+側電位のときはトランジスタTR1をオン状態にし、入力IN2の電位が1/2VCC電位に対して+側電位のときはトランジスタTR2をオン状態にし、逆に入力IN1の電位が1/2VCC電位に対して−側電位のときはトランジスタTR2をオン状態にし、入力端子IN2の電位が1/2VCC電位に対して−側電位のときはトランジスタTR1をオン状態にする。
図5は入力極性検出回路13の回路図であり、説明の都合上、直流電源装置3、トランジスタTR3、およびリレーZの励磁コイルとの接続も示している。
図5に示すように、入力極性検出回路13は本発明装置を構成する回路の一部であり直流電源装置3の出力電圧極性を検知し、直流電源装置3の出力端子T2の電位が出力端子T1の電位より高いときにTR21をオン状態にする回路の具体的実施例であり、本発明装置を実現するために発明した回路である。入力極性検出回路13について図1、図5を参照して説明する。オペアンプIC21は差動増幅器として作用するが、その非反転入力端子には入力IN3に接続する直流電源装置3の出力端子T2が接続され、またその反転入力端子には入力IN4に接続する出力端子T1が接続され、直流電源装置3の出力端子T2の電位が出力端子T1の電位より高いとオペアンプIC21は1/2VCC電位に対してプラス電位の出力をするのでトランジスタTR21をオン状態にする。入力極性検出回路13では、その入力IN3と入力IN4との間の電位差が約0.5ボルト以上で入力IN3と入力IN4の電位差の極性向きを検知するように設定されている。トランジスタTR21のコレクタは入力極性検出回路13の出力OUT3に接続し抵抗を経由してトランジスタTR3のベースに接続していることから、トランジスタTR21がオン状態になるとトランジスタTR3もオン状態になりTR3のコレクタに接続しているリレーZが励磁される。従って、図1を参照して説明すると、直流電源装置3の出力端子T1の電位が出力端子T2の電位に対して+側電位であるとリレーZは減勢されリレーZと協働する常開接点Z−1a、および常開接点Z−2aが開放になり常閉接点Z−1b、および常閉接点Z−2bが閉成しトランジスタTR1のコレクタがリレーXの励磁コイルに接続しトランジスタTR2のコレクタはリレーYの励磁コイルに接続するが、直流電源装置3の出力端子T2の電位が出力端子T1の電位に対して+側電位であるときはリレーZが励磁されリレーZと協働する常開接点Z−1a、および常開接点Z−2aが閉成し、トランジスタTR1のコレクタがリレーYの励磁コイルに接続しトランジスタTR2のコレクタはリレーXの励磁コイルにそれぞれ接続する。例えば、直流電源装置3の出力端子T1の電位が出力端子T2の電位に対して+側電位でありトランジスタTR1のコレクタがリレーXの励磁コイルに接続しているとき、リレーXおよびリレーYの双方が減勢された状態において直流電源3の出力端子T1を直接電線で接続するような方法でレール91に外部から+側電位を印可すると出力極性検出回路12の入力IN1が1/2VCC電位に対して+側電位になりオペアンプIC2が入力電位の向きを検知してトランジスタTR9をオン状態にし、トランジスタTR1をオン状態にするとリレーXが励磁されリレーXと協働する常開接点X−1a、常開接点X−2aが閉成し直流電源装置3の出力端子T1が常開接点X−2aを経由して出力極性検出回路12の入力IN1に接続し入力IN1の電位は+側電位に保たれることから、リレーXは自己保持状態になる。この例における条件の下で、レール91に対して直流電源3の出力端子T2を直接電線で接続するような方法で外部から加える電位を−側電位にしたときには、出力極性検出回路12の入力IN1が1/2VCC電位に対して−側電位になるが、このように入力IN1が1/2VCC電位に対して−側電位のとき出力極性検出回路12は前述したようにトランジスタTR1ではなくトランジスタTR2をオン状態にするように作用する。トランジスタTR2がオン状態になるとリレーYが励磁されリレーYと協働する常開接点Y−1a、常開接点Y−2aが閉成し直流電源3の出力端子T2が常開接点Y−2aを経由して出力極性検出回路12の入力IN1に接続し入力IN1の電位は−側電位に保たれることから、リレーYは自己保持状態になる。同様に、レール92に対して直流電源3の出力端子T1を直接電線で接続するような方法で外部から+側電位が印可されるとトランジスタTR2がオン状態になりリレーYが自己保持状態になり、レール92に対して直流電源3の出力端子T2を直接電線で接続するような方法で外部から−電位が印可されるとトランジスタTR1がオン状態になりリレーXが自己保持状態になる。リレーXまたはリレーYのいずれかが自己保持状態にあり、常開接点X−1aと常開接点X−2a、または常開接点Y−1aと常開接点Y−2aのいずれかが閉成すると直流電源3の出力端子T1、T2はレール91、92接続されて直流電源装置3の電源からレール91、92へ給電が可能になる。一方、前述したように直流電源装置3の出力端子T1の電位が−電位であり、出力端子T2の電位が+電位であると、入力極性検出回路13が直流電源3の出力端子T1、T2の電位向きを検出してトランジスタTR3がオン状態になりリレーZが励磁されリレーZと協働する常開接点Z−1a、常開接点Z−2が閉成するためトランジスタTR1のコレクタがリレーYの励磁コイルに接続し、トランジスタTR2のコレクタがリレーXの励磁コイルに接続しているので、リレーXおよびリレーYの双方が減勢された状態でレール91に直流電源装置3の出力端子T1を直接電線で接続するような方法で外部から−側電位が印可され出力極性検出回路12の入力IN1が基準電位に対して−側電位になり入力電位の向きを検知するとトランジスタTR2がオン状態になりリレーXを励磁すると、リレーXと協働する常開接点X−1a、常開接点X−2aが閉成するため直流電源3の出力端子T1が常開接点X−2aを経由して出力極性検出回路12の入力IN1に接続することから入力IN1には直流電源装置3の出力端子T1の−側電位が印可されリレーXは自己保持状態になる。同様に、レール91に対して直流電源装置3の出力端子T2を直接電線で接続するような方法で外部から+側電位が印可されると、トランジスタTR1がオン状態になりリレーYが励磁され常開接点Y−2aが閉成し直流電源装置3の出力端子T2の+側電位が入力IN1印可されリレーYが自己保持状態になり、レール92に対して直流電源3の出力端子T1を直接電線で接続するような方法で外部から−側電位が印可されると、トランジスタTR1がオン状態になりリレーYが励磁され常開接点Y−1aが閉成し直流電源3の出力端子T1の−側電位が入力IN2に印可されリレーYが自己保持状態になり、レール92に対して直流電源3の出力端子T2を直接電線で接続するような方法で外部から+側電位が印可されると、トランジスタTR2がオン状態になりリレーXが励磁され常開接点X−1aが閉成し直流電源3の出力端子T2の+側電位が入力IN2に印可されリレーXが自己保持状態になる。
以上の説明から、直流電源装置3の出力端子T1またはT2を直接電線で接続するような方法でレール91または92のいずれかに接続し外部からレールに電圧が印可されるとレールに印可された電圧の極性と同じ極性で直流電源装置3がレール91、92に給電するようにリレーXまたはYが励磁され自己保持状態になることから、図2(b)に示すように、鉄道模型車両20が第二閉塞区間5を走行して第一閉塞区間4に進入するときギャップ95、96をまたいで例えばレール94とレール92を電気的に短絡するとレール94の極性と同じ極性で直流電源装置3がレール91、92に給電するようにリレーXまたはYが励磁され自己保持状態になる。
図3に示す入力電圧検出回路14は、本発明装置の起動時、すなわち直流電源装置3の電圧を0ボルトから上昇させ約2ボルトに達すると前述したようにリレーXを減勢させ、リレーXと協働する常開接点X−1a、および常開接点X−2aを開放して、直流電源装置3の出力端子T1、T2とレール91、92との接続を開放する。但し、これらはレール91、92上に鉄道模型車両20が存在せず次に説明する電流検出回路11が電流検出をしないときの作用であり、レール91、92上に鉄道模型車両20が存在し、電流検出回路11が電流検出をすると図1に示すトランジスタTR7によって入力電圧検出回路14の出力OUT5は減勢されリレーXは励磁され続ける。
図6は電流検出回路11の回路図であり、説明に必要なレール91、レール92、および鉄道模型車両駆動モータ21との接続も示している。
図6に示すように、電流検出回路11は本発明装置を構成する回路の一部であり直流電源装置3からダイオードD1を経由してレール91、およびダイオードD2を経由してレール92へ給電される電流の有無をそれぞれ検知し、レール91、レール92またはレール91およびレール92の双方から鉄道模型車両20への給電があるかないかを検知する回路の具体的実施例であり、本発明装置を実現するために発明した回路である。電流検出回路11について図6を参照して説明する。例えば、レール91とレール92上に鉄道模型車両20が存在しレール91がマイナス電位、レール92がプラス電位であるとダイオードD1には矢印41の向きに電流が流れトランジスタTR41のベース電位がそのエミッタ電位より高くトランジスタTR41はオン状態になり、トランジスタTR41のコレクタは抵抗R45とダイオードD42を経由して抵抗R41の一方端45に接続し、抵抗R41の他方端46がダイオードD41と抵抗R44を経由して1/2VCCに接続していることから抵抗R41には矢印47の向きに電流が流れ、抵抗R41の一方端45の電位が抵抗R41の他方端46の電位より低い向きに電位差を発生する。また、ダイオードD2には矢印44の向きに電流が流れトランジスタTR44のベース電位がそのエミッタ電位より低くトランジスタTR44はオン状態になるので抵抗R41の一方端45がダイオードD43と抵抗R46を経由して1/2VCCに接続し、トランジスタTR44のコレクタは抵抗R47とダイオードD44を経由して抵抗R41の他方端46に接続していることから抵抗R41には矢印47の向きに電流が流れ抵抗R41の一方端45の電位が抵抗R41の他方端46の電位より低い向きに電位差を発生する。本電流検出回路11は、ダイオードD1に矢印41の方向に電流が流れるとTR41がオン状態になり、ダイオードD1に矢印42の方向に電流が流れるとTR42がオン状態になり、ダイオードD2に矢印43の方向に電流が流れるとTR43がオン状態になり、ダイオードD2に矢印44の方向に電流が流れるとトランジスタTR44がオン状態になる回路構成になっており、ダイオードD1またはダイオードD2に流れる電流の向きがいずれであっても抵抗R41にはその一方端45の電位がその他方端46の電位より低い向きの電位差を発生する。抵抗R41の一方端45および他方端46には差動増幅器として作用するオペアンプIC41の非反転入力端子および反転入力端子がそれぞれ接続されており、ダイオードD1またはダイオードD2に電流がれて抵抗R41の両端に電位差が生じるとオペアンプIC41は1/2VCC電位に対してマイナス側電位の出力をし、トランジスタTR45をオン状態にして本電流検出回路11の出力端子OUT6に1/2VCCを出力する。抵抗R48およびコンデンサC41を経由してオペアンプIC41の出力端子に接続する本電流検出回路のもう一方の出力端子OUT7は、鉄道模型車両20がレール91とレール92の双方から離脱してダイオードD1およびダイオードD2に流れる電流が遮断されオペアンプIC41の出力電位がマイナス側電位から1/2VCC電位へ急激に上昇するとコンデンサC41の充電電流が抵抗R48と抵抗R49に流れることからグランドに対してプラスの電圧を約0.1秒の間出力する。電流検出回路11はダイオードD1、D2の両端電圧を検知してレール91、レール92に流れる電流の有無を検出する回路であり、レール91とレール92の上に鉄道模型車両20が存在しないときは、レール91とレール92との間は電気的に開放でありダイオードD1、D2には電流が流れずダイオードD1、D2双方の両端電圧は0ボルトであるが、例えば図1の第二閉塞区間5で示すように鉄道模型車両20がレール91とレール92の上に存在すると、駆動用モータ21に電流が流れ、ダイオードD1、D2に電流が流れダイオードD1、D2双方の両端に電圧が発生し、前記抵抗R41の両端に電位差が発生し、オペアンプIC41が作動することで電流検出をする機能を備えている。図6に示すように、電流検出回路11の出力には2種類あり、一方の出力OUT7は、レール91とレール92上を鉄道模型車両20が走行しリレーX、Yのいずれかが励磁され自己保持状態になっており直流電源装置3の出力端子とレール91、レール92とが接続されている状態から鉄道模型車両20がレール91とレール92上を離脱してレール91とレール92の間を電気的に開放にすると、電流検出回路11は電流が0になったことを検知し自己保持状態になっているリレーXまたはリレーYを減勢し直流電源装置3の出力端子とレール91、レール92との接続を開放する出力であり、他方の出力OUT6は、鉄道模型車両20を停止状態から走行を開始するために直流電源装置3の電圧を0ボルトから上昇させ約2ボルトに達すると、入力電圧検出回路14の出力OUT5が作用してリレーXまたはリレーYを減勢し自己保持状態を解除する構造になっているので、レール91とレール92の上に鉄道模型車両20が存在するときにはこの出力OUT5を減勢してリレーXまたはリレーYの自己保持状態を継続させる出力である。
これまで説明したように、リレーX、リレーYは、電流検出回路11、出力極性検出回路12、入力極性検出回路13、および入力電圧検出回路14からの情報信号で動作し、鉄道模型車両走行用レールへの給電極性を反転して接続する、または給電を遮断するスイッチとして作用するが、鉄道模型車両走行に伴うレールへの給電電位の切り換えに対するリレーXおよびリレーYの動作の関わりは次のようになる。
図2(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は鉄道模型車両20が走行して第二閉塞区間5から第一閉塞区間4へ移動するときに車輪とレールとの接触状態変化を示す遷移図である。図1および図2(a)、(b)、(c)、(d)、(e)を参照して鉄道模型車両20の走行と鉄道模型車両20の走行に伴い変化する本発明装置1の動作を説明する。第一閉塞区間4および第二閉塞区間5は前述したようにそれぞれがレール91、92およびレール93、94で構成される。図1に示すように、本発明装置1、本発明装置2は共に直流電源装置3から受電し、本発明装置1は第一閉塞区間4のレール91、92へ、および本発明装置2は第二閉塞区間5のレール93、94へそれぞれ給電する。例えば、直流電源装置3の出力電圧を0ボルトから上昇させた時、直流電源装置3の出力端子T1は+側電位、出力端子T2は−側電位で出力し、本発明明装置2が第二閉塞区間5のレール93へは−側電位、レール94へは+側電位になる極性で給電し、この条件の下で鉄道模型車両20はレール93、94上を第一閉塞区間4に向けて走行するものとして説明する。図2(a)に示すように、鉄道模型車両20の車輪全てがレール93またはレール94の上にありレール91、92には接触していない状態で、直流電源装置3の出力を0ボルトから約4ボルトまで上昇させると鉄道模型車両20は走行を開始するが、この間レール93、レール94との間には車両の駆動用モータ21が接続しているため本発明明装置2は電流を検出しレール93に−側電位、レール94に+側電位になる給電を保持する。一方本発明装置1については次の動作をする。まず、直流電源装置3の出力電圧を0ボルトから上昇させると入力電圧検出回路14が作動し前述したようにリレーXはあらかじめ励磁され、常開接点X−1a、常開接点X−2aが閉成していることでレール91、92に給電する。直流電源装置3の出力電圧が約1ボルトに達すると前述したように出力極性検出回路12が作動しトランジスタTR1をオン状態にするのでリレーXは自己保持状態になり、レール91、92への給電を保持する。直流電源装置3の出力が約2ボルトに達すると前述したように入力電圧検出回路14の出力端子OUT4は開放に転じVCCを遮断するがリレーXは自己保持状態にあることからレール91、92には給電が保持される。一方、入力電圧検出回路14の出力端子OUT4が開放に転じた直後出力端子OUT5は約0.1秒遅れて約0.1秒幅の正極性パルスを出力しその間トランジスタTR6がオン状態になりトランジスタTR4が約0.1秒オフ状態になりリレーXが減勢されこれと協動するリレーXの常開接点X−1a、X−2aが開放になるが、図1に示すように、これら常開接点の両端は全て同じ抵抗値の抵抗R1、R2、R3、R4で終端されおり、レール91の電位は抵抗R2とR4、レール92の電位は抵抗R1とR3とでそれぞれ分圧された電位、すなわち直流電源装置3の出力端子T1の+側電位と出力端子T2の−側電位との中間電位になっている。この結果、レール91の電位とレール92の電位とは同電位になり、双方の間の電圧は0ボルトである。直流電源装置3の出力電圧を約3ボルト以上約16ボルトまでの範囲で変化させても本発明明装置1はこの状態を維持し同時にリレーXおよびリレーYの常開接点は全て開放でありレール91、92には直流電源装置3の出力が直接接続されておらず、第二閉塞区間5から鉄道模型車両20が進入すると出力極性検出回路12はレール93、レール94の電圧極性を検出できる状態になっている。図2(b)に示すように、第二閉塞区間5で走行を開始した鉄道模型車両20が走行を続け車輪30、31だけがギャップ95、96を通過し車輪28、29はギャップ95、96を通過する前の状態では、前述したように車輪29と31とは電気的に接続していることからレール92とレール94とは電気的に短絡されレール92の電位は94の電位と同電位の+電位になる。一方、この時点に至る前に車輪30もギャップ95を通過するが、車輪28と30とは電気的に絶縁されており車輪30がギャップ95を通過するときにレール91とレール93を短絡する確率は低いものの、短絡するとレール91はレール93と同電位の−電位になる。以上の説明から、レール91、92の電位は車輪30、31がギャップ95、96を通過する前は共に直流電源装置3の出力端子T1の+側電位と出力端子T2の−側電位との中間電位であり通過後はレール92の電位が直流電源装置3の+電位になり、レール91の電位は直流電源装置3の出力端子T1の+側電位と出力端子T2の−側電位との中間電位を維持するか、または車輪21がレール91と93とを短絡すると直流電源装置3の−電位になることからレール91、92間に電圧が発生し、この電圧を出力極性検出回路12が検出しTR2がオン状態になるとリレーYが励磁されこれと協動するリレーYの常開接点Y−1a、Y−2aが閉成してリレーYが自己保持状態になり、レール92には+電位、レール91には−電位での給電が保持される。この状態ではレール91と93およびレール92と94とはそれぞれ互いに同極性で同じ電圧を保持し鉄道模型車両20は+電位の電源をレール92,94の双方から車輪31、29を介して集電し、−電位の電源をレール93から車輪24、26を介して集電して同じ向きに走行を継続できる。図2(c)、図2(d)に示すように、鉄道模型車両20の最後尾の車輪24、25がギャップを通過し終わる直前までは集電する車輪24、26が第一閉塞区間4のレール91または第二閉塞区間5のレール93と接触し、集電する車輪29と31が第一閉塞区間4のレール92と接触しているため本発明装置1、2とも電流検出をしており図2(b)に示す状態と同様にレール91と93、レール92と94はそれぞれ互いに同電位を保持しており鉄道模型車両20は同じ向きに走行を継続できる。図2(e)に示すように、車輪が全て第一閉塞区間4のレール91、92上に移動した後はレール91、92には給電が保持されており鉄道模型車両20が走行できる状態であるが、車輪が全て離脱した第二閉塞区間5のレール93およびレール94の電気的状態は変化する。第二閉塞区間5のレール93、94から車輪が全て離脱すると、レール93、94の間には駆動用モータ21の接続が解除され電流が流れなり本発明装置1と同じ機能をもつ本発明装置2の電流検出回路が電流0を検出し直流電源装置3の出力端子T1、T2とレール93、94との接続を開放し、図2(a)に示した、第一閉塞区間において本発明装置1の出力極性検出回路12がレール91、92の電圧極性を検出できる状態と同様に第二閉塞区間に接続する本発明装置2の出力極性検出回路12がレール93、94の電圧極性を検出できる状態になる。鉄道模型車両20の停止については、例えば、図1に示す第一閉塞区間4上を鉄道模型車両20が走行中に直流電源3の出力電圧を約4ボルトまで減圧すると鉄道模型車両20は停止するが、前述したように出力極性検出回路12は、その入力IN1と入力IN2との間の電位差が約1ボルト以上ではリレーXまたはリレーYを自己保持状態にしているで、鉄道模型車両20が停止するまではレール91、92に給電を保持する。
以上説明した実施例に示すように、本発明鉄道模型車両20走行用直流電源出力極性自動切換装置は、閉塞区間を互いに電気的に絶縁して順次繋げ鉄道模型車両20が連続する複数の閉塞区間を続けて走行できるような形状に設置してある軌道を構成するそれぞれの閉塞区間について、軌道上を鉄道模型車両20が走行している閉塞区間では直流電源装置3の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を保持し、軌道上に鉄道模型車両20が存在しない閉塞区間では直流電源装置3の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を遮断し、鉄道模型車両20が進入した閉塞区間では鉄道模型車両20が進入前に走行していた閉塞区間での走行と同じ向きの走行を続けられるようにプラス・マイナス極性を切り換えて直流電源装置3の出力と閉塞区間を構成するレールとを接続し、鉄道模型車両20が通過して軌道上に鉄道模型車両20が存在しなくなった閉塞区間では直流電源装置3の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を遮断する機能、さらに直流電源を操作してその出力電圧を0ボルトから昇圧して軌道上に停止している鉄道模型車両20を発進させる閉塞区間に対しては直流電源に内蔵される直流電源出力のプラス・マイナス極性反転スイッチを操作することで鉄道模型車両20の前進、または後退の向きを選択できる機能を提供する課題を解決した装置であり、この課題を解決していることから、本発明鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置は、リバースと呼ばれるレイアウトの鉄道模型車両走行用軌道上を鉄道模型車両20が同じ向きに走行するための給電電位の反転切り換え、給電の遮断を自動で行うことを特徴とする装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明装置実施の形態に係わるシステム図であり、本発明装置2台とレール、直流電源装置、本発明装置駆動用電源との結線を示し、本発明装置の回路構成を示すブロック図も併記している。
【図2】(a)、(b)、(c)、(d)、(e)は、鉄道模型車両が第二閉塞区間のレール上を走行し、第二閉塞区間から第一閉塞区間へギャップを通過して進入し、第二閉塞区間から離脱して第一閉塞区間のレール上を走行するまでに変化する鉄道模型車両の車輪とレールとの接触状態遷移図。
【図3】本発明装置実施の形態に係わる入力電圧検出回路の回路図を含み、この回路図に接続する直流電源装置、および一部の周辺回路を示す図面である。
【図4】本発明装置実施の形態に係わる出力極性検出回路の回路図を含み、この回路図に接続する一部の周辺回路を示す図面である。
【図5】本発明装置実施の形態に係わる入力極性検出回路の回路図を含み、この回路図に接続する直流電源装置、および一部の周辺回路を示す図面である。
【図6】本発明装置実施の形態に係わる電流検出回路の回路図を含み、この回路図に接続するレールおよび鉄道模型車両を示す図面である。
【図7】(a)、(b)はそれぞれ、従来の鉄道模型車両の電気回路図、および従来の鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置の一例であるオートリバース運転システム装置のシステム図である。
【図8】(a)、(b)はそれぞれ、リバースと呼ぶレールレイアウト上で鉄道模型車両走行を走行させるときのシステム図、および図8(a)に示したリバースと呼ぶイアウトと電気的に等価であり、図8(a)に示した切換スイッチを本発明装置に置き換えた、本発明装置の動作説明を容易にするためのシステム図である。
【符号の説明】
【0008】
1 本発明装置(鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置)
2 本発明装置(鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置)
3 直流電源装置(一般市販品の鉄道模型車両走行用直流電源)
4 第一閉塞区間(鉄道模型用軌道の閉塞)
5 第二閉塞区間(鉄道模型用軌道の閉塞)
7 出力極性反転スイッチ(鉄道模型車両走行用直流電源に内蔵)
11 電流検出回路(本発明装置の一部を構成する発明回路)
12 出力極性検出回路(本発明装置の一部を構成する発明回路)
13 入力極性検出回路(本発明装置の一部を構成する発明回路)
14 入力電圧検出回路(本発明装置の一部を構成する発明回路)
20 鉄道模型車両
21 駆動用モータ(鉄道模型車両駆動用)
22 台車(鉄道模型車両用)
23 台車(鉄道模型車両用)
24 車輪(鉄道模型車両用)
25 車輪(鉄道模型車両用)
26 車輪(鉄道模型車両用)
27 車輪(鉄道模型車両用)
28 車輪(鉄道模型車両用)
29 車輪(鉄道模型車両用)
30 車輪(鉄道模型車両用)
31 車輪(鉄道模型車両用)
41 矢印(電流の向きを示す)
42 矢印(電流の向きを示す)
43 矢印(電流の向きを示す)
44 矢印(電流の向きを示す)
45 一方端(抵抗R41の)
46 他方端(抵抗R41の)
47 矢印(電流の向きを示す)
53 左側接続具
54 右側接続具
55 切換リレー(給電電位のプラス・マイナス反転用)
56 電源装置
57 当接バー
58 前進端位置感知用センサ
59 当接バー
60 後退端位置感知用センサ
61 矢印(鉄道模型車両の前進向きを示す)
62 矢印(鉄道模型車両の後退向きを示す)
68 切換スイッチ(給電電位のプラス・マイナス反転用)
69 切換スイッチ(給電電位のプラス・マイナス反転用)
71 矢印(鉄道模型車両走行向きを示す)
72 矢印(鉄道模型車両走行向きを示す)
73 矢印(鉄道模型車両走行向きを示す)
91 鉄道模型車両走行用レール(第一閉塞区間用)
92 鉄道模型車両走行用レール(第一閉塞区間用)
93 鉄道模型車両走行用レール(第二閉塞区間用)
94 鉄道模型車両走行用レール(第二閉塞区間用)
95 ギャップ(鉄道模型車両走行用レールの絶縁部)
96 ギャップ(鉄道模型車両走行用レールの絶縁部)
97 ギャップ(鉄道模型車両走行用レールの絶縁部)
98 ギャップ(鉄道模型車両走行用レールの絶縁部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右2本一対のレールからなり、駆動用直流モータを内蔵し直流電源装置に接続されたレールから電源の供給を受けて走行する鉄道模型車両走行用の軌道をこの軌道上で走行する鉄道模型車両一編成の全長より長い寸法で切断してできる閉塞区間を複数作り、これらの閉塞区間を互いに電気的に絶縁して順次繋げ鉄道模型車両が連続する複数の閉塞区間を続けて走行できるような形状に設置してある軌道において、この軌道を構成する複数の閉塞区間に電源を供給する直流電源装置と電源供給を受けるそれぞれの閉塞区間との間に介在させる装置であって、複数のリレーおよびこれらのリレーを制御するリレー制御回路を備え、鉄道模型車両の走行により生じる電流の検出回路、閉塞区間を構成するレールに給電する電圧のプラス・マイナス極性検出回路、リレー制御回路に入力する直流電源装置の電圧を検出する入力電圧検出回路、およびリレー制御回路に入力する直流電源装置出力のプラス・マイナス極性を検出する入力極性検出回路によって複数のリレーを制御し、鉄道模型車両が軌道上を走行している閉塞区間では直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を保持し、軌道上に鉄道模型車両が存在しない閉塞区間では直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を遮断し、鉄道模型車両が進入した閉塞区間では鉄道模型車両が進入前に走行していた閉塞区間での走行と同じ向きの走行を続けられるようにプラス・マイナス極性を切り換えて直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとを接続し、鉄道模型車両が通過して軌道上に鉄道模型車両が存在しなくなった閉塞区間では直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を遮断する機能を持ち、さらに直流電源装置を操作してその出力電圧を0ボルトから昇圧して軌道上に停止している鉄道模型車両を発進させる閉塞区間では直流電源装置に内蔵されるプラス・マイナス極性反転スイッチを操作することで鉄道模型車両の前進、または後退の向きを選択できる機能を持つことを特徴とする鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置。
【請求項2】
前記リレー制御回路は、直流電源装置から閉成されたリレー接点を経由して閉塞区間を構成するレールに給電される電圧のプラス・マイナス極性、および直流電源装置と閉塞区間を構成するレールとの接続がリレー接点により開放された状態の閉塞区間に鉄道模型車両が進入したときレールに印可される電圧のプラス・マイナス極性を検出する出力極性検出回路を含んでおり、この出力極性検出回路が鉄道模型車両走行の向きに対するプラス・マイナス極性の接続条件を満たすリレーを選択してこれを自己保持させることで鉄道模型車両が軌道上を走行する閉塞区間では直流電源装置の出力のプラス・マイナス極性を切り換えてレールに接続し電源供給ができるようになっている請求項1に記載の鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置。
【請求項3】
前記リレー制御回路は、直流電源装置からリレー接点を経由して閉塞区間に流れる電流を検出する電流検出回路を含んでおり、この電流検出回路の指令によって鉄道模型車両が軌道上を走行している閉塞区間では直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとを接続するリレーの自己保持状態を継続し、鉄道模型車両が存在しない閉塞区間では直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとを接続するリレーの自己保持状態を解除するようになっている請求項1または2に記載の鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置。
【請求項4】
前記リレー制御回路は、この回路に入力する直流電源装置の出力電圧を検出する入力電圧検出回路を含んでおり、停止している鉄道模型車両を発進させるために直流電源装置を操作してその出力電圧を0ボルトから昇圧して出力極性検出回路がプラス・マイナス極性の条件を満たすリレーを選択し自己保持させる電圧に達するまでは、直流電源装置の出力と全ての閉塞区間を構成するレールとをそれぞれ接続し、さらに昇圧すると鉄道模型車両が軌道上にある閉塞区間ではプラス・マイナス極性の条件を満たすリレーだけを自己保持状態にして直流電源装置と閉塞区間を構成するレールとの接続を保持し、鉄道模型車両が存在しない閉塞区間ではリレーの自己保持状態を解除して直流電源装置の出力と閉塞区間を構成するレールとの接続を開放するようになっている請求項1から3のいずれかに記載の鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置。
【請求項5】
前記リレー制御回路は、この回路に入力する直流電源出力のプラス・マイナス極性を検出する入力極性検出回路を含んでおり、停止している鉄道模型車両を発進させるために直流電源装置を操作してその出力電圧を0Vから昇圧するとき、直流電源装置に内蔵される直流電源出力のプラス・マイナス極性反転スイッチを操作するとこの入力極性検出回路が直流電源装置出力のプラス・マイナス極性を検出しリレーを制御することで鉄道模型車両の前進、または後退の向きを選択できるようになっている請求項1から4のいずれかに記載の鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置。
【請求項6】
前記リレー制御回路は、入力電圧検出回路、出力極性検出回路、入力極性検出回路、を含んでおり、これら回路への入力電圧に対するこれら回路動作の閾値として、入力電圧検出回路については約2ボルト、出力極性検出回路については約1ボルト、入力極性検出回路については約0.5ボルト、に設定されているがシステムを構成するために組み合わせる直流電源装置の特性によっては閾値を変更することがあり、本発明の主旨を逸脱しない限りにおいてこれら閾値を種々改変している請求項1から5のいずれかに記載の鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置。
【請求項7】
前記複数のリレーおよびこれらのリレーを制御するリレー制御回路は、その電源VCCに電池または電池以外の直流電源全てのいずれかを接続して動作することから、本発明の主旨を逸脱しない限りにおいてこれら直流電源を種々改変して成る請求項1から6のいずれかに記載の鉄道模型車両走行用直流電源出力極性自動切換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−43384(P2006−43384A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−254975(P2004−254975)
【出願日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(504332986)株式会社技研 (2)
【Fターム(参考)】