説明

鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリングの温度を推定するための方法および装置

本発明は、計算モデル(Tbearing,estimator)を用いて鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリング(1)の温度(TB,est)を推定する方法に関し、該方法では、・前記計算モデル(Tbearing,estimator)は、該計算モデル(Tbearing,estimator)の入力パラメータとして前記鉄道車両の速度(vtrain)と周辺温度(Tamb)とに依存して、前記輪軸ベアリング(1)の温度(TB,est)を推定するように構成されており、・前記輪軸ベアリング(1)と異なりかつ該輪軸ベアリング(1)と直接的または間接的に熱伝導結合している、前記輪軸の別の部品(6)の温度を測定温度(Tmeas)として、運転中に測定し、・前記輪軸ベアリング(1)と異なる部品(6)の温度を、前記計算モデル(Tbearing,estimator)によって推定温度(Tmeas,est)として推定し、・前記輪軸ベアリング(1)の温度(TB,est)の推定に関する前記計算モデル(Tbearing,estimator)の精度を改善するため、前記計算モデル(Tbearing,estimator)は、前記測定温度(Tmeas)と前記推定温度(Tmeas,est)との比較に基づいて該計算モデル(Tbearing,estimator)を常時または一時的または周期的に校正または補償するために用いられる補正項(K)を有することを特徴とする、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計算モデルを用いて鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリングの温度を推定する、請求項1の上位概念に記載の方法と、該方法のための請求項6の上位概念に記載の装置と、該方法を用いて推定された温度の、請求項9および10の上位概念に記載の使用とに関する。
【0002】
鉄道車両交通では現在、鉄道車両の部品およびユニットの不具合を識別するために該部品およびユニットの状態の変化を検出するための診断システムや監視システムがますます使用されてきている。とりわけ鉄道車両の輪軸では、異常発熱に関する損傷の検出を行うことが特に重要である。
【0003】
現在の高速列車は国境を越えて走行するので、たとえばガイドライン96/48/EG等である、相互運用性を保証するための相応の基準を遵守しなければならない。この基準ではとりわけ、鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリングのオンボード監視が要求されている。たとえば輪軸ベアリングの異常発熱等である危険な運転状態を知るためには、とりわけ輪軸ベアリングの温度監視が必要とされる。
【0004】
EP1365163A1から、鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリングの温度を監視するための装置が公知となっている。この文献では、輪軸ベアリングの封止部材にセンサ部品が直接配置されている。すなわち、輪軸ベアリングの負荷区域に可能な限り近傍に配置されている。しかし、経験的に温度が最高になる輪軸ベアリングの負荷区域に直接、すなわち外部のベアリングリングの周方向で見て上側に温度センサを設けると、温度センサの機械的接続部および該温度センサの配線にある程度の手間がかかり、スペース上の理由から、この温度センサの取付けは構造的に困難であることが多い。このことはとりわけ、たとえば二重ベアリングの場合に、1ベアリングユニットにおいて考慮しなければならない負荷区域が複数存在する場合に当てはまる。
【0005】
課題
上述の従来技術に対して本発明の課題は、計算モデルを用いて鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリングの温度を推定するための方法ないしは装置であって、信号処理技術上小さい手間で、かつ該当の輪軸ベアリングに温度センサを直接取り付けることなく、輪軸ベアリングの温度を十分な精度で推定できる方法ないしは装置を提供することである。
【0006】
前記課題は、請求項1ないしは請求項6の特徴によって解決される。
【0007】
発明の開示
本発明の方法は、
・計算モデルの入力パラメータとして鉄道車両の速度および周辺温度に依存して、該当する輪軸ベアリングの温度、または該当する輪軸ベアリングの特徴的な場所の温度を推定するために、該計算モデルが構成されており、
・さらに、前記輪軸ベアリングと異なりかつ該輪軸ベアリングと直接的または間接的に熱伝導結合している、輪軸の別の部品の温度を運転中に測定温度として、少なくとも1つの温度センサによって測定し、
・前記計算モデルを用いて、前記輪軸ベアリングと異なる部品の温度を推定温度として推定し、
・前記輪軸ベアリングの温度の推定に関しての前記計算モデルの精度を改善するため、前記計算モデルは、前記測定温度と前記推定温度との比較に基づいて該計算モデルを常時、一時的または周期的に校正または補償するための補正項を有する
ことを特徴とする。
【0008】
換言すると、温度センサを取り付け該温度センサの配線を行うための状況が該当する輪軸ベアリング自体よりも有利である、該当する輪軸ベアリングと異なる位置における温度を測定および推定することにより、計算モデルの自動校正または自動補償が行われる。
【0009】
鉄道車両の速度および周辺温度の他にさらに別の入力パラメータを計算モデルに使用することができる。その際には、前記計算モデルが、測定位置における温度、すなわち、前記輪軸ベアリングと異なる部品または該輪軸ベアリングと異なるユニットにおける温度から、ベアリング温度を推定できるようにしなければならない。前記計算モデルは、前記輪軸ベアリングに熱伝導によって流入した熱が熱伝導ないしは熱伝達によって測定場所に伝わり、さらに、たとえば鉄道車両の速度に起因する走行風による輪軸の部品の冷却や、または周辺の高い温度による該輪軸の部品の加熱等である外部の要因によって影響されるという考えに基づいている。本願にて開示する方法を使用せずに、測定場所に基づいて単に診断閾値を低く選択すると、相応の妨害が生じた場合の誤作動を勘案しなければならない。
【0010】
計算モデルの入力パラメータには、測定場所における温度の他に、速度および外部温度がある。本発明の方法は結果として、輪軸ベアリング内部の推定温度、ないしは、該輪軸ベアリングの負荷区域等である特徴的な場所における温度を出力する。前記計算モデルは、たとえば
・ベアリングの摩擦による熱流入
・輪軸内の熱伝導
・自由対流
・強制対流
等である熱的な周辺条件を考慮する。
【0011】
補正項Kは、前記測定場所における測定された温度と推定された温度との比較に基づいて、連続的または周期的に適合される。前記補正項の影響により、運転時間が長くなるとともに計算モデルの精度が上昇する。モデル作成当初の初期誤差、低精度、実際の特性からの偏差、たとえば鉄道車両において典型的な妨害影響によって発生する、実際の特性からの偏差は、前記補正項によって十分に補償される。
【0012】
前記温度推定は、ベアリングの異常発熱の識別(異常発熱識別)に使用することができる。その際には、推定温度値と温度限界値とを比較し、該推定温度値が該温度限界値を超えた場合、輪軸ベアリングの異常高温を表す信号を生成し、該推定温度値が該温度限界値を下回る場合、該当する輪軸ベアリングが熱的に問題なく作動していることを表す信号を生成する。
【0013】
このことの他にさらに、またはこのことの代わりに代替的に、輪軸ベアリングに対して設けられた制動装置または該輪軸ベアリングに隣接する制動装置、とりわけ摩擦式制動装置が開放された状態にあるかまたは緊締された状態にあるかを判定できるようにするために、本発明の方法によって推定された、鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリングの温度を、温度限界値との比較に使用することもできる。
【0014】
詳細にはその際には、輪軸ベアリングの推定温度が前記温度限界値を超えることにより、該輪軸ベアリングに対して設けられた摩擦式制動装置または該輪軸ベアリングに隣接する摩擦式制動装置が緊締された状態にあることを表す信号が出力され、輪軸ベアリングの推定温度が該温度限界値を下回ると、該輪軸ベアリングに対して設けられた摩擦式制動装置または該輪軸ベアリングに隣接する摩擦式制動装置が開放された状態にあることを表す信号が出力される。
【0015】
このことは、たとえば輪軸ベアリングの軸に対して設けられたディスクブレーキ等である摩擦式制動装置の緊締時に摩擦熱が発生するという経験に基づいている。この摩擦熱は、軸に沿った熱伝達、熱伝導によって、および/または対流によって、隣接する輪軸ベアリングに伝わる。
【0016】
輪軸ベアリング温度が比較的低い場合、このことは、該輪軸ベアリングが通常動作していることを示唆するだけでなく、隣接する摩擦式制動装置が開放された状態にあることも示唆する。それに対して、輪軸ベアリング温度が比較的高い場合、このことは、該輪軸ベアリングが異常高温になっていること、および/または、該当する輪軸ベアリングに隣接する摩擦式制動装置が緊締された状態にあることを示唆する。
【0017】
本発明の方法に基づいて推定された輪軸ベアリング温度により、鉄道車両の車軸の輪軸ベアリングの熱的状態を監視するだけでなく、該輪軸ベアリングに隣接する、該鉄道車両の摩擦式制動装置の動作(緊締または開放)も監視することができる。
【0018】
従属請求項に記載された手段により、請求項1および6に記載された発明を有利に発展および改善することができる。
【0019】
上述の方法の特に有利な実施形態では、該方法は、鉄道車両の輪軸の複数の輪軸ベアリングの温度を推定するために使用され、以下のステップを有する:
・前記輪軸ベアリングのうち少なくとも複数のいずれかの輪軸ベアリングに対してそれぞれ計算モデルを設けることにより、各計算モデルの入力パラメータとして前記鉄道車両の速度に依存してそれぞれ、前記鉄道車両の周辺温度の値を推定し、
その際には、
・前記少なくとも複数のいずれかの輪軸ベアリングに対して設けられた各計算モデルの、前記鉄道車両の周辺温度の値を推定する精度を改善するために、各該当する輪軸ベアリングと異なる部品の各推定温度と各測定温度との比較に基づいて該当の計算モデルを常時、一時的または周期的に校正するための補正項が、各計算モデルごとに設けられており、
・前記少なくとも複数のいずれかの輪軸ベアリングに対して設けられた計算モデルに基づいて推定された前記周辺温度の値から、合成周辺温度を形成し、各輪軸ベアリングの各温度の値を推定するために設けられた各計算モデルの入力パラメータとして該合成周辺温度を使用する。
【0020】
前記周辺温度を推定するための計算モデルはとりわけ、複数の輪軸ベアリングを監視しなければならない場合に適用することができる。すなわち、ベアリング監視が行われる鉄道車両ではすべての輪軸ベアリングを監視しなければならない。その際には、前記輪軸ベアリングと異なる部品に設けられる測定場所も複数設けられ、たとえば、車両あたり8つ設けられ、それぞれ2つの車輪と1つの車軸とから成る輪軸を2つ含む台車1つあたり4つ設けられる。このような測定場所が複数設けられている場合に有利なのは、周辺温度推定が、輪軸ベアリングにおける1つまたは少数の異常高温によって影響を受けることがないことである。また、たとえば太陽光の入射等である妨害に影響を受けることが少なくなる。
【0021】
その際には周辺温度は、車輪ベアリング温度を推定するための計算モデルの入力パラメータとして専用の温度センサを用いて測定されることがなくなり、この周辺温度も計算モデルによって推定されるので、このような専用の温度センサを省略することができる。その際には計算モデルは、各該当の輪軸ベアリングに不具合がない場合の、各該当の輪軸ベアリングと異なる部品において測定される現在の温度が得られるように、現在の周辺温度を推定できるように構成される。
【0022】
しかし、輪軸ベアリングに不具合が存在し、たとえば異常高温になっている場合、該輪軸ベアリングの上昇した温度が計算モデルに入力されると、周辺温度の推定結果に誤差が生じてしまう。このような誤差を防ぐためには、前記少なくとも複数のいずれかの輪軸ベアリングに対して設けられた計算モデルから推定された周辺温度の値から合成周辺温度を形成する。これにより、輪軸ベアリングが異常高温になっている場合には、この輪軸ベアリングによる誤差が低減するかまたは全く生じなくなる。
【0023】
輪軸ベアリングのうちいずれかにおいて生じた異常高温により、計算モデルによって推定される周辺温度が高くなることなく、適正な高さの輪軸ベアリング温度が得られるようにするためには、周辺温度の複数の個々の推定結果から合成値を形成する。
【0024】
このことはたとえば、n個の最低推定周辺温度を使用し、たとえば該n個の最低推定周辺温度の平均値として使用することにより実現される。その際には、周辺温度の合成値は、個々の輪軸ベアリングの温度を推定するための計算モデルの統一入力パラメータとして使用される。
【0025】
このようにして、前記方法は相応に高精度になり、妨害影響に影響を受けにくくなる。このことは重要である。というのも、前記方法の確実性の他に誤作動も回避しなければならないからである。
【0026】
上記でも述べたように、鉄道車両の輪軸ベアリングの温度を推定するための計算モデルおよび/または鉄道車両の周辺温度を推定するための計算モデルはそれぞれ、以下の要素のうち少なくともいずれかの複数の要素のモデリングに基づいている:
輪軸ないしは輪軸ベアリングの部品の熱容量、
輪軸ないしは輪軸ベアリングの部品における熱伝導、
輪軸ないしは輪軸ベアリングの部品間の熱伝達抵抗、
輪軸ないしは輪軸ベアリングの部品と周辺との間に強制対流または自由対流によって強制的に生じる熱伝達。
【0027】
さらに、鉄道車両の輪軸ベアリングの温度を推定するための計算モデルおよび/または鉄道車両の周辺温度を推定するための計算モデルではそれぞれ基本校正ないしは基本パラメータ決定を行う。この基本校正ないしは基本パラメータ決定に基づいて、鉄道車両の運転中に計算モデルの精度を改善するための補正項を適合する。換言すると、計算モデルの初期校正または基本校正は、車両パラメータから導出できるか、またはシミュレーション(たとえば有限要素法)によって求められるか、または測定データに基づいて行うことができる。
【0028】
本発明はまた、上述の方法を実施するための装置にも関する。この装置には、輪軸ベアリングと異なりかつ該輪軸ベアリングと直接的または間接的に熱伝導結合している、輪軸の別の部品の温度を測定するための温度センサと、マイクロコンピュータとが設けられており、該マイクロコンピュータには、該輪軸ベアリングの温度を推定するための計算モデルおよび/または鉄道車両の周辺温度を推定するための計算モデルが実装されている。
【0029】
特に有利なのは、前記温度センサと、鉄道車両の空転防止装置の速度センサとを組み合わせて、複合センサを構成することである。このことにより、センサ設置および配線によって温度センサにかかる手間が増えることがない。
【0030】
さらに、前記輪軸ベアリングと異なる前記輪軸の別の部品は、たとえば、該輪軸ベアリングを少なくとも部分的にカバーする輪軸ベアリングカバーである。
【0031】
本発明をさらに発展させる別の構成については、図面を参照した本発明の有利な実施例の説明とともに以下で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】温度センサを備えた、鉄道車両の輪軸ベアリングを概略的に示す図である。
【図2】図1の輪軸ベアリングの輪軸ベアリング温度ないしは鉄道車両の周辺温度を推定するための方法における計算モデルの概略的な等価回路図である。
【図3】図1の輪軸ベアリングの輪軸ベアリング温度を推定するための方法を示すブロック回路図である。
【図4】鉄道車両の周辺温度を推定するための方法を示すブロック回路図である。
【図5】鉄道車両の輪軸ベアリングの輪軸ベアリング温度を推定するための方法と鉄道車両の周辺温度を推定するための方法とを組み合わせた方法を示すブロック回路図である。
【図6】試験スタンドでの温度特性を示すグラフである。
【0033】
実施例の説明
図1に、鉄道車両の輪軸ベアリング1を概略的に示す。この輪軸ベアリング1では、輪軸の軸または車軸2の両端に、同図では明示的に示されていない2つの車輪が設けられている。ここでは、車輪に隣接してそれぞれ輪軸ベアリング1が設けられており、該輪軸ベアリング1は車軸2を台車に支承する。この台車も、同図には示されていない。有利には輪軸ベアリング1は二重ベアリングである。すなわち、軸方向に配列された2つの輪軸ベアリングが、たとえば2つの転がり軸受の形態で設けられている。
【0034】
以下の説明は、計算モデルを用いて輪軸ベアリング1の温度を推定するための方法および装置についてのものである。前記輪軸ベアリング1の温度を推定するための計算モデルは、輪軸ないしは輪軸ベアリング1の部品の熱容量と、該輪軸ないしは輪軸ベアリング1の部品における熱伝導と、該輪軸ないしは輪軸ベアリング1の部品間の熱伝達抵抗と、鉄道車両の走行速度によって強制的に生じる強制対流と、自由対流と、該輪軸ないしは輪軸ベアリング1の部品相互間の熱伝達ないしは該部品から周辺への熱伝達とのモデリングに基づいている。前記強制対流は、鉄道車両の速度に依存する。
【0035】
前記計算モデルの等価回路図を図2に示しており、この等価回路図は以下の要素を有する:
車軸2は熱容量Cを有し、抵抗R01によって表された熱伝導が該車軸から、熱容量Cを有する輪軸ベアリング1へ行われ、ないしはその逆方向に行われる。というのも、有利には転がり軸受として構成される輪軸ベアリング1の内側リングが車軸2と直接熱伝導結合しているからである。簡略化すると、1つの二重ベアリングにまとめられた両輪軸ベアリング1は熱容量Cを有する。さらに、自由対流および強制対流、すなわち車軸2から周辺への熱伝達を、抵抗R0aおよびR0bによって示す。強制対流は、鉄道車両の走行速度vtrainに起因して生じる。ここでは、車軸2は温度Tを有すると仮定する。
【0036】
熱容量Cを有する輪軸ベアリング1から該輪軸ベアリング1の共通のケーシング4へ熱伝導が生じ、かつ、熱容量Cを有する車軸2へ抵抗R01を介して熱伝導が生じる。このケーシング4は熱容量Cを有する。さらに、輪軸ベアリング1内に熱が流入する。この熱の流入は、鉄道車両の速度vtrainに依存する。ここでは、輪軸ベアリング1は温度Tを有すると仮定する。
【0037】
熱容量Cを有する輪軸ベアリング1のケーシング4から該輪軸ベアリング1(C)への熱伝導を抵抗R12によって表し、該ケーシング4から熱容量Cを有する輪軸ベアリングカバー6への熱伝導を、抵抗R23によって表す。抵抗R2aおよびR2bは自由対流および強制対流を表しており、ひいては、ケーシング4から周辺への熱伝達ないしは周辺からケーシング4への熱伝達を表している。ここでは、ケーシング4が温度Tを有すると仮定する。
【0038】
輪軸ベアリングカバー6において作用する自由対流および強制対流、ひいては、該軸ベアリングカバーから周辺への熱伝達を、抵抗R3aおよびR3bによって表す。
【0039】
このケーシング4は、有利には転がり軸受として構成された輪軸ベアリング1の外側のベアリングリングと直接伝熱結合しており、またケーシング4の端面は、輪軸ベアリングカバー6にも直接伝熱結合している。前記ケーシング4と前記輪軸ベアリングカバー6との間の熱伝導は、抵抗R23を介して行われる。自由対流と走行速度vtrainに起因する強制対流とによって輪軸ベアリングカバー6と周辺温度Tambを有する周辺との間に生じる熱伝達を、熱伝達抵抗R3aおよびR3bによって表す。
【0040】
輪軸ベアリングカバー6は、輪軸ベアリング1からある程度突出した軸2の端部を包囲する。この端部には、図中には特に示されていない速度センサの磁極ホイール8が設けられている。この速度センサは、スリップ制御される制動を実施できるようにするため、鉄道車両の空転防止装置へ速度信号を送信する。
【0041】
輪軸ベアリング1の温度Tを直接測定する代わりに、輪軸ベアリングカバー6の温度Tを温度センサ10によって測定する。さらに、鉄道車両の走行速度vtrainを直接的または間接的に測定するために、図中に示されていないセンサも設けられており、また、周辺温度Tambを測定するためのセンサも設けられている。この周辺温度Tambを測定するためのセンサも、図中に示されていない。
【0042】
図3にブロック回路図として示された、計算モデルTbearing,estimatorの実施例では、温度センサ8によって測定された輪軸ベアリングカバー6の温度TをTmeasとして示す。さらに図3では、計算モデルTbearing,estimatorによって推定すべき、輪軸ベアリング1の温度Tを、TB,estによって示す。鉄道車両の周辺温度の符号Tambならびに速度の符号vtrainに変更はない。
【0043】
計算モデルTbearing,estimatorは、図2に示された該計算モデルの構成により、入力パラメータとしての鉄道車両の速度vtrainと周辺温度Tambとに依存して、輪軸ベアリング1の温度TB,estを推定することができる。
【0044】
さらに、ケーシング4と輪軸ベアリング1とに熱伝導結合されている輪軸ベアリングカバー6の温度Tmeasが、運転中に測定温度として、温度センサ10によって測定される。このことと並行して、輪軸ベアリングカバー6の温度は推定温度Tmeas,estとしても、計算モデルTbearing,estimatorによって推定される。
【0045】
輪軸ベアリング1の温度TB,estを推定する、計算モデルTbearing,estimatorの精度を改善するため、該計算モデルTbearing,estimatorは補正項Kを有する。この補正項Kを用いて、輪軸ベアリングカバー6の測定温度Tmeasと該輪軸ベアリングカバー6の推定温度Tmeas,estとの比較に基づいて、前記計算モデルTbearing,estimatorは常時、一時的または周期的に、校正ないしは補償される。
【0046】
換言すると、輪軸ベアリング1と異なりかつ輪軸ベアリング1と熱伝導ないしは熱伝達によって熱力学的に結合している、輪軸の別の場所における温度を測定および推定することにより、該輪軸ベアリング1の温度TB,estを推定するために設けられた計算モデルTbearing,estimatorの自動校正または自動補償が行われる。この輪軸ベアリングと異なる輪軸の別の場所は、有利には輪軸ベアリングカバー6である。というのも、スペース上の理由から、輪軸ベアリング1自体に温度センサ10を取り付けるよりも、この輪軸ベアリングカバー6に温度センサ10を取り付ける方が簡単であり、また輪軸ベアリングカバー6には、磁極ホイール8と共働する、空転保護装置用の速度センサが配置されることにより、有利には、温度センサ10と該速度センサとを組み合わせて複合センサ10を構成できるからである。
【0047】
さらに、計算モデルTbearing,estimatorでは、鉄道車両の運転中に該計算モデルTbearing,estimatorの精度を改善するための補正項Kを適合する基礎となる、基本校正または基本パラメータ決定が行われる。計算モデルTbearing,estimatorの初期校正または基本校正はたとえば、車両パラメータから導出されるか、またはシミュレーション(たとえば有限要素法)によって求められるか、または測定データによって行うことができる。
【0048】
特に有利には、上述の方法は、鉄道車両の複数の輪軸の輪軸ベアリング1の温度を推定するのに適した実施形態を有する。こうするためには、鉄道車両の輪軸ベアリングのうち少なくともいずれかの複数の輪軸ベアリング1、有利にはすべての輪軸ベアリング1に対してそれぞれ、計算モデルTambestimatorを設ける。この計算モデルTambestimatorは、各計算モデルTambestimatorの入力パラメータとしての、鉄道車両の速度vtrainに依存して、該鉄道車両の周辺温度の値Tamb,estを推定するためのモデルである。図4に、このような計算モデルTambestimatorをブロック回路図として示している。この計算モデルTambestimatorはたとえば、各輪軸ベアリング1に対して設けられた計算モデルTbearing,estimatorとまとめられる。
【0049】
鉄道車両の周辺温度の値Tambを推定する各計算モデルTambestimatorの精度を改善するために、各計算モデルTambestimatorごとに補正項Kが設けられている。この補正項Kを用いて、該当する計算モデルTambestimatorが、該当する輪軸ベアリング1の各輪軸ベアリングカバー6の各推定温度Tmeas,estと各測定温度Tmeasとの比較に基づいて、常時または一時的または周期的に、校正または補償される。したがって、周辺温度Tambを推定するための計算モデルTambestimatorの動的補償は、図3に示された計算モデルTbearing,estimatorと同様に行われる。
【0050】
その際には、輪軸ベアリング1に不具合がない場合に輪軸ベアリングカバー6において測定される温度Tmeasが得られるように、図2に示された構造を有する計算モデルTambestimatorは現在の周辺温度Tambを推定するように構成されている。しかし、1つまたは複数の輪軸ベアリング1に不具合があり、たとえば異常高温が生じている場合、計算モデルTambestimatorに入力された、該当の輪軸ベアリング1の上昇した温度により、周辺温度Tambの推定結果に誤差が生じてしまう。
【0051】
このことを阻止するために有利なのは、図5に示されているように、輪軸ベアリング1〜nに対して設けられた計算モデルTambestimator,〜Tambestimator,に基づいて推定された周辺温度の値Tamb,1〜Tamb,nから、合成周辺温度Tamb,resを形成することである。この合成周辺温度Tamb,resは、各輪軸ベアリング1の各温度の値TB,est,1〜TB,est,nを推定するのに使用される各計算モデルTbearing,estimator,〜Tbearing,estimator の入力パラメータとして使用される。このことにより、異常高温になった輪軸ベアリング1によって、周辺温度Tambの推定結果の誤差が平均化される。それゆえ、輪軸ベアリング1のうちいずれかにおいて異常高温が生じた場合に、該当の計算モデルTambestimatorによって高い周辺温度が推定されないようにし、輪軸ベアリング温度TB,estが適正な高さになるようにするために、周辺温度Tambの複数の個々の推定結果から合成値を形成する。
【0052】
このことはたとえば、n個の最低推定周辺温度Tambのみを使用し、たとえば該n個の最低推定周辺温度Tambの平均値として使用することにより実現される。この周辺温度の合成値Tamb,resは、各輪軸ベアリング1の温度Tbearing,1〜Tbearing,nを推定するための各計算モデルTambestimator,〜Tambestimator,の統一的な入力パラメータとして使用される。
【0053】
図6に、輪軸ベアリング試験スタンドにおける試験の結果として温度‐時間グラフを示す。この試験では、図2および図3の計算モデルTbearing,estimatorをテストした。しかしこのテストでは、輪軸ベアリング試験スタンドのためだけに、輪軸ベアリング1の負荷区域に直接、温度センサを配置し、この温度センサを用いて、該負荷区域の温度であるTB,measを所定の時間にわたって直接測定した。輪軸ベアリング1にて直接測定された温度の特性経過を、図6において点線(・・・・)で示す。実線(−)は、図2および図3の計算モデルTbearing,estimatorを用いて推定された温度TB,estの特性経過を示し、破線(‐‐‐)は、輪軸ベアリングカバー6にて測定された温度Tmeasを示す。計算モデルTbearing,estimatorにはさらに、鉄道車両の周辺温度Tambと、該鉄道車両の走行速度vtrainとが入力される。ここで有利には、この周辺温度Tambは測定によって得られたものであり、走行速度vtrainはベンチレータによってシミュレートされた。計算モデルTbearing,estimatorによって推定された温度TB,est(実線)と測定された温度TB,meas(破線)とを比較すると、良好な一致が見られ、偏差は僅かであることが判明した。
【0054】
前記温度推定は、ベアリングの異常発熱の識別(異常発熱識別)に使用することができる。その際にはたとえば、推定温度値TB,estと温度限界値とを比較し、該推定温度値TB,estが該温度限界値を超えた場合、輪軸ベアリング1の異常高温を表す信号を生成し、該推定温度値TB,estが該温度限界値を下回る場合、該当する輪軸ベアリング1が熱的に問題なく作動していることを表す信号を生成する。
【0055】
このことの他にさらに、またはこのことの代わりに代替的に、輪軸ベアリング1に対して設けられた制動装置または該輪軸ベアリング1に隣接する(図中に示されていない)制動装置、とりわけディスク制動装置が開放された状態にあるかまたは緊締された状態にあるかを判定できるようにするために、本発明の方法によって推定された、輪軸ベアリング1の推定温度TB,estを、温度限界値との比較に使用することもできる。
【0056】
その際には、輪軸ベアリング1の推定温度TB,estが前記温度限界値を超えることにより、該輪軸ベアリング1に対して設けられた摩擦式制動装置または該輪軸ベアリング1に隣接する摩擦式制動装置が緊締された状態にあることを表す信号が出力され、輪軸ベアリングの推定温度TB,estが該温度限界値を下回ると、該輪軸ベアリング1に対して設けられた摩擦式制動装置または該輪軸ベアリング1に隣接する摩擦式制動装置が開放された状態にあることを表す信号が出力される。
【0057】
このことは、摩擦式制動装置の緊締時に摩擦熱が発生するという経験に基づいている。この摩擦熱は、車軸2に沿った熱伝達、熱伝導によって、および/または対流によって、隣接する輪軸ベアリング1に伝達される。
【0058】
輪軸ベアリング推定温度TB,estが比較的低い場合、このことは、該輪軸ベアリング1が通常動作していることを示唆するだけでなく、隣接する摩擦式制動装置が開放された状態にあることも示唆する。それに対して、輪軸ベアリング推定温度TB,estが比較的高い場合、このことは、該輪軸ベアリング1が異常高温になっていること、および/または、該当する輪軸ベアリング1に隣接する摩擦式制動装置が緊締された状態にあることを示唆する。
【0059】
それゆえ、本発明の方法に基づいて推定された輪軸ベアリング温度TB,estにより、鉄道車両の輪軸ベアリング1に隣接する摩擦式制動装置の動作(緊締または開放)も監視することができる。
【符号の説明】
【0060】
1 輪軸ベアリング
2 車軸
4 ケーシング
6 輪軸ベアリングカバー
8 磁極ホイール
10 温度センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
計算モデル(Tbearingestimator)を用いて鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリング(1)の温度(TB,est)を推定する方法であって、
・前記計算モデル(Tbearing,estimator)は、該計算モデル(Tbearingestimator)の入力パラメータとして前記鉄道車両の速度(vtrain)と周辺温度(Tamb)とに依存して、前記輪軸ベアリング(1)の温度(TB,est)を推定するように構成されている、方法において、
・前記輪軸ベアリング(1)と異なりかつ該輪軸ベアリング(1)と直接的または間接的に熱伝導結合している、前記輪軸の部品(6)の温度を測定温度(Tmeas)として、運転中に測定し、
・前記輪軸ベアリング(1)と異なる部品(6)の温度を、前記計算モデル(Tbearingestimator)によって推定温度(Tmeas,est)として推定し、
・前記輪軸ベアリング(1)の温度(TB,est)の推定に関する前記計算モデル(Tbearingestimator)の精度を改善するため、前記計算モデル(Tbearingestimator)は、前記測定温度(Tmeas)と前記推定温度(Tmeas,est)との比較に基づいて該計算モデル(Tbearingestimator)を常時または一時的または周期的に校正または補償するために用いられる補正項(K)を有する
ことを特徴とする、方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法を用いて、鉄道車両の複数の輪軸の輪軸ベアリングの温度を推定し、
・前記輪軸ベアリングのうち少なくともいずれかの複数の輪軸ベアリング(1〜n)に対してそれぞれ計算モデル(Tambestimator,〜Tambestimator,)を設けることにより、各計算モデル(Tambestimator,〜Tambestimator,)の入力パラメータとして前記鉄道車両の速度(vtrain)に依存してそれぞれ、前記鉄道車両の周辺温度の値(Tamb,1〜Tamb,n)が推定されるようにし、
その際には、
・前記少なくともいずれかの複数の輪軸ベアリング(1〜n)に対して設けられた各計算モデル(Tambestimator,〜Tambestimator,)の、前記鉄道車両の周辺温度の値(Tamb,1〜Tamb,n)の推定に関する精度を改善するために、各該当する輪軸ベアリング(1〜n)と異なる部品(6)の各推定温度(Tmeas,est,1〜Tmeas,est,n)と各測定温度(Tmeas,1〜Tmeas,n)との比較に基づいて該当の計算モデル(Tambestimator,〜Tambestimator,)を常時または一時的または周期的に校正するための各補正項(Ka,1〜Ka,n)が、各計算モデル(Tambestimator,〜Tambestimator,)ごとに設けられており、
・前記少なくともいずれかの複数の輪軸ベアリング(1〜n)に対して設けられた前記計算モデル(Tambestimator,〜Tambestimator,)に基づいて推定された前記周辺温度の値(Tamb,1〜Tamb,n)から、合成周辺温度(Tams,res)を形成し、各輪軸ベアリング(1〜n)の各温度の値(TB,est,1〜TB,est,n)を推定するために設けられた各計算モデル(Tbearing,estimator,〜Tbearing,estimator,)の入力パラメータとして該合成周辺温度(Tams,res)を使用する、
ことを特徴とする、方法。
【請求項3】
前記少なくともいずれかの複数の輪軸ベアリング(1〜n)に対して設けられた計算モデル(Tambestimator,〜Tambestimator,)に基づいて推定された前記周辺温度の値(Tamb,1〜Tamb,n)から前記合成周辺温度(Tamb,res)を、n個の最低推定周辺温度(Tamb)の平均値または中央値の形成によって算出する、
請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記輪軸ベアリング(1)の温度を推定するための計算モデル(Tbearing,estimator)および/または前記鉄道車両の周辺温度(Tamb)を推定するための計算モデル(Tambestimator,〜Tambestimator,)は、
前記輪軸または前記輪軸ベアリングの部品(1,2,4,6)の熱容量と、
前記輪軸または前記輪軸ベアリングの部品(1,2,4,6)における熱伝導と、
前記輪軸または前記輪軸ベアリングの部品(1,2,4,6)間の熱伝達抵抗と、
強制対流または自由対流によって、前記輪軸または前記輪軸ベアリングの部品(1,2,4,6)と周辺との間に強制的に生じる熱伝達と
のうち、少なくともいずれかの複数の要素のモデリングに基づく、
請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記輪軸ベアリング(1)の温度を推定するための計算モデル(Tbearingestimator)および/または前記鉄道車両の周辺温度(Tamb)を推定するための計算モデル(Tambestimator)において、該鉄道車両の運転中に両計算モデル(Tbearingestimator,Tambestimator)の精度を改善するための補正項(K,K)を適合する基礎となる基本校正または基本パラメータ決定をそれぞれ行う、
請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
請求項1から5までのいずれか1項記載の方法を実施するための装置であって、
前記輪軸ベアリング(1)と異なりかつ該輪軸ベアリング(1)と直接的または間接的に熱伝導結合している、前記輪軸の部品(6)の温度を測定するための温度センサ(10)と、マイクロコンピュータとが設けられており、
前記マイクロコンピュータに、前記輪軸ベアリング(1)の温度を推定するための計算モデル(Tbearingestimator)および/または前記鉄道車両の周辺温度(Tamb)を推定するための計算モデル(Tambestimator)が実装されている
ことを特徴とする、装置。
【請求項7】
前記温度センサ(10)は、前記鉄道車両の空転防止装置の速度センサと組み合わされて、複合センサを構成する、
請求項6記載の装置。
【請求項8】
前記輪軸ベアリング(1)と異なる、前記輪軸の部品(6)は、該輪軸ベアリング(1)を少なくとも部分的にカバーする輪軸ベアリングカバー(6)である、
請求項6または7記載の装置。
【請求項9】
温度限界値との比較のための、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法によって推定された、前記鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリング(1)の推定温度(TB,est)の使用であって、
前記輪軸ベアリング(1)の推定温度(TB,est)が前記温度限界値を超えることにより、該輪軸ベアリング(1)に対して設けられた少なくとも1つの摩擦式制動装置または該輪軸ベアリング(1)に隣接する少なくとも1つの摩擦式制動装置が緊締された状態にあることを表す信号が出力され、
前記輪軸ベアリング(1)の推定温度(TB,est)が前記温度限界値を下回ることにより、該輪軸ベアリングに対して設けられた摩擦式制動装置または該輪軸ベアリング(1)に隣接する摩擦式制動装置が開放された状態にあることを表す信号が出力される
ことを特徴とする、前記鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリング(1)の推定温度(TB,est)の使用。
【請求項10】
温度限界値との比較のための、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法によって推定された、前記鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリング(1)の推定温度(TB,est)の使用であって、
前記輪軸ベアリング(1)の推定温度(TB,est)が前記温度限界値を超えることにより、該輪軸ベアリング(1)が異常高温であることを表す信号が出力され、
前記輪軸ベアリング(1)の推定温度(TB,est)が前記温度限界値を下回ることにより、該輪軸ベアリング(1)が熱的に問題なく作動していることを表す信号が出力される
ことを特徴とする、前記鉄道車両の輪軸の輪軸ベアリング(1)の推定温度(TB,est)の使用。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2013−504073(P2013−504073A)
【公表日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528354(P2012−528354)
【出願日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際出願番号】PCT/EP2010/063206
【国際公開番号】WO2011/029859
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(503159597)クノル−ブレムゼ ジステーメ フューア シーネンファールツォイゲ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (44)
【氏名又は名称原語表記】Knorr−Bremse Systeme fuer Schienenfahrzeuge GmbH
【住所又は居所原語表記】Moosacher Strasse 80,D−80809 Muenchen,Germany
【Fターム(参考)】