説明

鉱物性混合物から砂製品を生成する材料再生システム

【課題】土木建築工事等により発生し、その表面に重金属等が付着又は結合している鉱物性混合物から該重金属等が除去された材料を生成することができるシステムを提供する。
【解決手段】材料再生システムRSにおいては、破砕設備Aは、鉱物性混合物に破砕処理を施す。湿式分級設備Bは、破砕処理が施された鉱物性混合物を、水を用いて、粒径が互いに異なる複数種の材料に分級する一方、重金属等を鉱物性混合物から水中に離脱させる。重金属除去設備Cは、湿式分級設備Bから排出された排水から重金属等を除去する。排水処理設備Dは、重金属等が除去された排水を処理するとともに、排水中の非水溶性物を沈殿させて排水を汚泥と処理水とに分離する。処理水供給設備Eは、処理水を湿式分級設備Bに供給する。汚泥脱水設備Fは、汚泥を脱水し、乾燥させる。後処理設備Gは、再生された材料に洗浄処理等の後処理を施す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木建築工事又は鉱業活動により発生する、寸法が区々の複数の鉱物性塊粒と、該鉱物性塊粒の表面又は表面近傍に付着又は結合している重金属及び/又は重金属化合物とを含んでいる鉱物性混合物から、上記重金属及び/又は重金属化合物が除去された土木建築用材料又は鉱業材料を再生する材料再生システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンクリート構築物の修理又は解体、地盤の掘削、土壌の改変、土地の造成、道路の建設又は補修などといった土木建築工事を行ったとき、あるいは鉱物の採掘などといった鉱業活動を行ったときには、土、砂、石、岩、コンクリート片、金属鉱石等の種々の鉱物性塊粒を含む大量の鉱物性混合物が発生する。このような鉱物性混合物は、これに適切に破砕処理を施した上で分級すれば、土木建築材料、例えば再生砂、再生砂利等、あるいは鉱業材料として再利用することができる。そこで、本願出願人は、すでに、岩石、コンクリートガラ、砂、土等を含む残土を受け入れ、該残土中の粗大物を破砕した上で分級し、所望の粒度の砂ないしは粒状物を含む混合物を製品砂として再生するようにした製品砂の製造装置ないしは製造方法を提案している(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−342655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような鉱物性混合物の表面又は表面近傍には有害な重金属及び/又は重金属化合物あるいはそのイオンが付着又は結合していることがある(以下、これらを「重金属等」と総称する。)。例えば、重金属等で汚染された土壌又は地盤の掘削又は造成等により発生した鉱物性混合物には、必然的に重金属等が付着又は結合していることになる。しかしながら、従来のこの種の土木建築用材料の再生システムでは、このような重金属等を十分に除去することができないといった問題がある。また、土木建築用材料を再生又は回収する際に水を使用する場合、重金属等を含む排水が周囲に排出され、重金属等が周囲に拡散するといった問題もある。
【0005】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたものであって、土木建築工事あるいは鉱業活動により発生した鉱物性混合物の表面又は表面近傍に重金属等が付着又は結合している場合でも、該鉱物性混合物から重金属等が除去された材料を再生又は回収することができ、かつ重金属等が外部に拡散するのを防止することができる材料再生システムを提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するためになされた本発明に係る材料再生システムは、土木建築工事又は鉱業活動(例えば、金属鉱石の掘削、採取等)により発生する、寸法が区々の複数の鉱物性塊粒と該鉱物性塊粒の表面又は表面近傍(表面下の非常に浅い部分)に付着又は結合している重金属等(重金属及び/又は重金属化合物あるいはそのイオン)とを含んでいる鉱物性混合物から、上記重金属等が除去された材料を再生又は回収する。この材料再生システムは、基本的態様においては、破砕設備と、湿式分級設備と、重金属除去設備と、排水処理設備と、処理水供給設備とを備えている。
【0007】
ここで、破砕設備は、鉱物性混合物に破砕処理を施し、予め設定された寸法より大きい寸法を有する鉱物性塊粒を破砕する。湿式分級設備は、破砕処理が施された鉱物性混合物を、水を用いて、粒径が互いに異なる複数種の材料に分級する一方、上記重金属等を鉱物性混合物から水中へ離脱させる。重金属除去設備は、湿式分級設備から排出された排水から上記重金属等を除去する。排水処理設備は、上記重金属等が除去された排水を処理するとともに、排水中の非水溶性物を沈殿させて排水を汚泥と処理水とに分離する。処理水供給設備は、処理水を湿式分級設備へ供給する。
【0008】
本発明に係る材料再生システムは、湿式分級設備で分級された各種材料のうちの少なくとも1種の土木建築用材料に対して、洗浄処理を含む後処理を施す後処理設備を備えているのが好ましい。この場合、処理水供給設備から後処理設備に処理水を供給する一方、後処理装置の排水を重金属除去設備に移送するのが好ましい。
【0009】
本発明に係る材料再生システムは、排水処理設備から排出された汚泥に脱水処理を施す汚泥脱水設備を備えているのが好ましい。この場合、汚泥脱水設備は、排水処理設備から排出された汚泥に圧力濾過を施して脱水するフィルタプレスを備えているのが好ましく、フィルタプレスにより脱水された汚泥を乾燥させて乾燥汚泥を生成する汚泥乾燥機を備えているのがとくに好ましい。
【0010】
本発明に係る材料再生システムにおいては、破砕設備は、鉱物性混合物に破砕処理を施すロッドミルブレーカを備えているのが好ましい。湿式分級設備は、ジェットトロンメルと湿式サイクロンとを備えているのが好ましい。重金属除去設備は、フェライト法により上記重金属等を除去する重金属処理装置を備えているのが好ましい。排水処理設備は、排水のPHを調整するPH調整槽と、PHが調整された排水に凝集剤を添加して凝集処理を施す反応槽と、排水を汚泥と処理水とに分離するシックナとを備えているのが好ましい。
【0011】
本発明に係る材料再生システムにおいて、土木建築工事又は鉱業活動により発生する鉱物性混合物ないしは鉱物性塊粒は、土、砂、石、岩、コンクリート片、アスファルト片、ガラス片、レンガ片、瓦片、陶器片、金属鉱石片のうちの少なくとも1つを含んでいる。また、上記重金属等に含まれる重金属としては、例えばクロム、マンガン、水銀、銅、鉛、カドミウム、亜鉛、ニッケル等が挙げられる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る材料再生システムによれば、土木建築工事又は鉱業活動により発生した鉱物性混合物の表面又は表面近傍に重金属等が付着又は結合している場合でも、該鉱物性混合物から実質的に上記重金属等が除去された材料を再生又は回収することができ、かつ上記重金属等が外部に拡散するのを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明に係る、表面又は表面近傍に重金属等が付着又は結合している鉱物性混合物から上記重金属等が除去された材料を再生又は回収する材料再生システムの基本構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す材料再生システムの具体的な構成の一部分を示すブロック図である。
【図3】図1に示す材料再生システムの具体的な構成の残りの部分を示すブロック図である。
【図4】鉱物性混合物が鉱物性塊粒として金属鉱石を含む場合における後処理装置の一部分の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の実施形態を具体的に説明する。まず、図1を参照しつつ、土木建築工事又は鉱業活動により発生する、寸法が区々の複数種の鉱物性塊粒と該鉱物性塊粒に付着又は結合している、毒性をもつ有害な重金属等(すなわち、重金属及び/又は重金属化合物あるいはそのイオン)とを含む鉱物性混合物から、実質的に上記重金属等が除去された材料を再生又は回収する、本発明に係る材料再生システムの基本構成を説明する。
【0015】
なお、本明細書において、「鉱物性塊粒」は、コンクリート構築物の修理又は解体、地盤の掘削、土壌の改変、土地の造成、道路の建設又は補修などといった土木建築工事により発生し、あるいは、金属鉱石の採取又は掘削などといった鉱業活動により発生する種々の鉱物、無機物等を主成分とする物質で形成された粉状、粒状又は塊状の物体、例えば土、砂、石、岩、コンクリート片、アスファルト片、ガラス片、レンガ片、瓦片、陶器片、金属鉱石片などを意味する。また、「鉱物性混合物」は、複数ないしは複数種の鉱物性塊粒を含む混合物を意味する。
【0016】
図1に示すように、本発明に係る材料再生システムRSは、破砕設備Aと、湿式分級設備Bと、重金属除去設備Cと、排水処理設備Dと、処理水供給設備Eと、汚泥脱水設備Fと、後処理設備Gとを備えている。
【0017】
ここで、破砕設備Aは、鉱物性混合物に破砕処理を施し、予め設定された寸法より大きい寸法を有する鉱物性塊粒を破砕する。湿式分級設備Bは、破砕処理が施された鉱物性混合物を、水を用いて、粒径が互いに異なる複数種の材料に分級する一方、上記重金属等を鉱物性混合物から水中へ離脱ないしは溶解させる。重金属除去設備Cは、湿式分級設備Bから排出された排水から上記重金属等を除去する。排水処理設備Dは、上記重金属等が除去された排水を処理するとともに、排水中の非水溶性物を沈殿させて排水を汚泥と処理水とに分離する。処理水供給設備Eは、処理水を湿式分級設備Bへ供給する(循環使用する)。汚泥脱水設備Fは、汚泥を脱水し、必要であれば乾燥させる。
【0018】
後処理設備Gは、湿式分級設備Bで分級された材料に、製品として適切なものとなるように洗浄処理、再破砕処理等の後処理を施す。後処理設備Gで必要とされる水、例えば洗浄処理用の水には、処理水供給設備Eから供給される処理水が用いられる。また、後処理設備Gから排出された排水は重金属除去設備Cに移送される。
【0019】
材料再生システムRSでは、各設備から排出された排水は、すべて重金属除去設備Cで上記重金属等が除去された後、排水処理設備Dで処理され、汚泥と処理水とに分離される。他方、各設備で必要とされる水は、少量の補給水を除けば、ほぼすべて処理水で賄われる。つまり、材料再生システムRSでは、水はほぼ完全に循環使用され、外部に排水を排出しない。すなわち、材料再生システムRSは、水の使用に関しては、いわゆるクローズドシステムである。このように、材料再生システムRSからは排水が排出されないので、材料再生システムRSから外部への上記重金属等及びその他の有害物質の拡散は、完全に防止される。
【0020】
この材料再生システムRSでは、鉱物性塊粒の表面又は表面近傍に付着又は結合している上記重金属等が湿式分級設備B中で水中に離脱ないしは溶解するので、湿式分級設備Bから排出される各種材料は実質的に上記重金属等を含まない。したがって、上記重金属等を含んでいる鉱物性混合物から、上記重金属等を含まない再生砂、再生砂利等の土木建築材料、あるいは金属鉱石等の鉱業材料を再生又は回収することができる。
【0021】
そして、湿式分級設備Bから排出される排水中の上記重金属等は重金属除去設備Cで除去又は大幅に低減される。また、排水中のその他の水質汚濁物質の大部分は、排水処理設備Dで、例えば凝集沈殿処理により処理されて汚泥とともに排水から除去され、活性炭吸着により排水から除去又は低減され、あるいは生物処理により排水から除去又は低減される。なお、汚泥は、汚泥脱水設備Fにより脱水され、あるいは乾燥させられた後、適切に処理又は処分される。
【0022】
重金属等及び水質汚濁物質が除去ないしは低減された排水は、再使用が可能な処理水となる。このように、鉱物性混合物によって材料再生システムRSに連続的に持ち込まれる上記重金属等及びその他の水質汚濁物質は、重金属除去設備C及び排水処理設備Dによって、材料再生システムRSから連続的に排出されてゆくので、処理水を循環使用しても、処理水中に上記重金属等及び水質汚濁物質が蓄積ないしは濃縮されることはなく、処理水の水質は、各設備で使用するのに適した状態に維持される。
【0023】
以下、図2及び図3を参照しつつ、本発明に係る材料再生システムRSの具体的な構成及び機能を説明する。
図2及び図3に示すように、材料再生システムRSにおいては、破砕設備Aは、前処理スクリーン1と、ジョークラッシャ2と、第1磁選機3とロッドミルブレーカ4とで構成されている。なお、鉱物性混合物は、受入保管ヤードで受入検査を受けた後、受入ピットに受け入れられ、貯留されている。この鉱物性混合物は、図示していないベルトコンベア又はタイヤショベルにより、連続的に又は間欠的に前処理スクリーン1に搬入される。
【0024】
前処理スクリーン1は、乾式の篩分装置であって、粒径が区々の種々の鉱物性塊粒を含んでいる鉱物性混合物を、例えば、粒径dが90mm以上(又は60mm以上)の鉱物性塊粒を含む鉱物性混合物と、粒径dが90mm未満(又は60mm未満)の鉱物性塊粒を含む鉱物性混合物とに篩分する。そして、粒径dが90mm以上の鉱物性塊粒は、ベルトコンベア等によりジョークラッシャ2に移送される。他方、粒径dが90mm未満の鉱物性塊粒は、ベルトコンベア等により、第1磁選機3を経由してロッドミルブレーカ4に移送される。
【0025】
ジョークラッシャ2は、詳しくは図示していないが、互いに対向して配置された固定板と可動板とを有し、回転体を回転させることにより可動板を固定板に対して往復移動させて被破砕物を破砕する破砕機であり、例えば固定板と可動板の最接近距離等を変えることにより、容易に破砕後の被破砕物の寸法ないしは粒度を調節することができるものである。そして、ジョークラッシャ2は、例えば、粒径が90mm以上(又は60mm以上)の鉱物性塊粒を破砕(粗破砕)して、例えば粒径が40mm未満の鉱物性塊粒を生成する。この鉱物性塊粒は、ベルトコンベア等により、第1磁選機3を経由してロッドミルブレーカ4に移送される。
【0026】
第1磁選機3は、鉱物性混合物の上方に配置された強力な磁石により、鉱物性混合物中の常磁性ないしは強磁性の金属、例えば鉄片又は鉄系合金片等を吸い付けて除去する。なお、除去された金属は、資源として再利用することができるので、所定の業者に売却される。なお、この第1磁選機3では、手選別により異物を除去することができ、この異物は、可燃物であれば燃料として再利用される(サーマルリサイクル)。
【0027】
ロッドミルブレーカ4は、詳しくは図示していないが、ドラムの中に破砕具として複数のスチールロッド(例えば、10本の75mmφ×2mのスチールロッド)を配置したものであり、ドラムの回転によってスチールロッドが互いに平行に転動して線接触し、その衝撃によりロッド間に存在する鉱物性塊粒を細かく破砕する。なお、鉱物性混合物は、ロッドミルブレーカ4に入る前に、処理水供給設備E(図1参照)から供給される処理水と混合される。ロッドミルブレーカ4内で鉱物性塊粒が破砕されるときに、鉱物性塊粒に付着又は結合している上記重金属等の一部は剥離、溶解等により水中に離脱する。
【0028】
湿式分級設備Bは、処理水供給設備Eから処理水が供給される湿式のジェットトロンメル5と、湿式の第1サイクロン6と、湿式の第2サイクロン7とで構成されている。ジェットトロンメル5、第1サイクロン6及び第2サイクロン7においては、いずれも、鉱物性塊粒が大量の水と接触するとともに個々の鉱物性塊粒同士が互いに擦れ合うので、鉱物性塊粒に付着又は結合している上記重金属等は、剥離、溶解等によりほぼ完全に水中に離脱する。
【0029】
ジェットトロンメル5は、詳しくは図示していないが、水を貯留することができる受槽と、水平面に対して傾斜して配置された略円筒形のドラムスクリーンとを有する篩分装置であって、ドラムスクリーンは、モータによりその中心軸(円筒の中心軸)まわりに回転することができるようになっている。また、ドラムスクリーン内に、水をスプレー状で供給することができるようになっている。なお、水をスプレー状でドラムスクリーン内に供給するのではなく、ドラムスクリーンの一部(下部)を、受槽に貯留された水ないしは混濁物に浸漬するようにしてもよい。
【0030】
そして、ドラムスクリーン内に水を供給しつつドラムスクリーンを回転させ、ロッドミルブレーカ4から、ドラムスクリーンの上側の開口端部(位置が高い方)を経由してドラムスクリーン内に鉱物性混合物を投入すると、鉱物性混合物は、基本的には重力により下側の開口端部(位置が低い方)に向かって移動する。その際、ドラムスクリーンの網目より細かい鉱物性塊粒、例えば粒径が5mm未満の鉱物性塊粒(以下「小径塊粒」という。)は、水とともにドラムスクリーンの網目を通り抜け、ドラムスクリーン外に出て受槽内に入る。なお、受槽内では、小径塊粒と水は、互いに混ざり合って水系混合物を形成している。
【0031】
他方、ドラムスクリーンの網目より粗い鉱物性塊粒、例えば粒径が5mm以上の鉱物性塊粒(以下「大径塊粒」という。)は、ドラムスクリーンの網目を通り抜けることができないので、下側の開口端部を経由して、ドラムスクリーン外に排出され、第2磁選機13に移送される。このジェットトロンメル5では、鉱物性塊粒が大量の水と接触するとともに鉱物性塊粒同士が互いに擦れ合うので、鉱物性塊粒に付着又は結合している重金属等は、剥離、溶解等により水中に離脱する。
【0032】
ジェットトロンメル5の受槽内の小径塊粒と水とからなる水系混合物は、第1サイクロン6に移送される。この第1サイクロン6は、詳しくは図示していないが、下方に向かって狭まる略円錐状のシリンダ内に水系混合物を圧送して旋回流を生じさせ、これによって生じる遠心力を利用して、水系混合物を、小径塊粒のうちで比較的粒径が大きいもの、例えば粒径が0.5mm以上のもの(以下「再生砂」という。)と、比較的粒径が小さいもの、例えば粒径が0.5mm未満のもの(以下「微細回収物」という。)を含有する水系混濁物とに分離する。この第1サイクロン6では、鉱物性塊粒が大量の水と接触するとともに鉱物性塊粒同士が互いに擦れ合うので、鉱物性塊粒に付着又は結合している上記重金属等は、剥離、溶解等により水中に離脱する。
【0033】
そして、第1サイクロン6によって分離された再生砂は、後処理設備の一部であるサンドスクラバ8に移送される。以下、再生砂のための後処理設備の具体的な構成及び機能を説明する。再生砂のための後処理設備は、サンドスクラバ8と、ジェットラダーシュート9と、サンドスクリーン10と、第1脱水スクリーン11とで構成されている。
【0034】
サンドスクラバ8には、処理水供給装置24から処理水(循環水)が供給される。そして、サンドスクラバ8は、詳しくは図示していないが、パドルミキサにより、水中で再生砂同士を揉み合わせながら送り出し、再生砂間の摩擦により再生砂の表面に付着している異物を剥離して除去する。なお、万一、再生砂に上記重金属等が残留している場合、この重金属等は再生砂から水中に離脱する。
【0035】
サンドスクラバ8によって異物が除去された再生砂は排水とともに、処理水供給装置24から処理水が供給されるジェットラダーシュート9に移送される。このジェットラダーシュート9は、所定の圧力及び水量で処理水(循環水)を流動させて再生砂にすすぎ洗浄処理を施す。なお、再生砂の表面に、万一、異物又は上記重金属等が残留している場合、これらはこのすすぎ洗浄処理により再生砂から離脱する。
【0036】
ジェットラダーシュート9によりすすぎ洗浄処理が施された再生砂は、排水とともに、処理水供給装置24から処理水が供給されるサンドスクリーン10に移送される。このサンドスクリーン10は、所定の圧力及び水量で処理水(循環水)を流動させて再生砂にすすぎ洗浄処理を施すとともに、万一異物が残留していれば、これを捕集する。サンドスクリーン10で捕集された異物は、可燃物であれば燃料として再利用される(サーマルリサイクル)。また、サンドスクリーン10では、再生砂は水中で脱水され、良質な洗い砂となって、第1脱水スクリーン11に移送される。なお、サンドスクリーン10の排水は重金属処理装置15に移送される。
【0037】
第1脱水スクリーン11では、再生砂に最終のすすぎ洗浄処理が施されるとともに、キレート処理が施される。第1脱水スクリーン11の排水は第1サイクロン6に戻される。なお、この排水を重金属処理装置15に排出してもよい。これにより、再生砂は良質な砂製品となり、保管ヤードに自然落下する。この砂製品は、例えばスライドベルトコンベア等により所定の貯留所に移送され、貯留される。保管ヤードないしは貯留所では、砂製品の品質検査を行い、砂製品中の重金属等の有無等を判定する。例えば、砂製品100m毎に検体を採取して品質検査を行い、また1か月に1回、公的機関の検査を受ける。そして、品質検査に合格した砂製品、すなわち重金属等を含んでいない砂製品のみを土木建築材料として使用し又は販売する。なお、品質検査が不合格の砂製品、すなわち上記重金属等を含んでいる砂製品はサンドスクラバ8に戻し、再度洗浄して上記重金属等を除去する。
【0038】
なお、鉱物性混合物ないしは鉱物性塊粒が金属鉱石、例えば鉄鉱石(赤鉄鉱、黄鉄鉱等)、銅鉱石(赤銅鉱、黄銅鉱等)、鉛鉱石(方鉛鉱等)、亜鉛鉱石(閃亜鉛鉱等)、マンガン鉱石、ニッケル鉱石などを含む場合は、第1脱水スクリーン11から排出された再生砂から、これらの金属鉱石が分離される。
【0039】
具体的には、図4に示すように、鉱物性混合物ないしは鉱物性塊粒が金属鉱石を含む場合は、第1脱水スクリーン11から排出された再生砂は、第1比重差分離装置31に移送され、ここで、金属鉱石からなる粒子(以下「鉱石」という。)と、それ以外の粒子、すなわち岩石やコンクリートから再生され金属鉱石を含まないた砂製品とに分離される。第1比重差分離装置31としては、例えば、上下に伸びる筒内を上向きに流れる水流により鉱石と砂製品を比重差で分離する湿式の比重差分離装置を用いることができる。鉱石の比重は4を超える一方、砂製品の比重は2.2〜2.6の範囲内であるので、鉱石と砂製品の比重差による分離は非常に容易である。なお、鉱石は、所定の業者に鉱業材料として売却される。
【0040】
前記のように第1サイクロン6から排出された、微細回収物を含有する水系混濁物は、第2サイクロン7に移送される。この第2サイクロン7は、詳しくは図示していないが、下方に向かって狭まる略円錐状のシリンダ内に水系混濁物を圧送して旋回流を生じさせ、これによって生じる遠心力を利用して、混合物を、微細回収物のうちで比較的粒径が大きいもの、例えば粒径dが0.075mm以上のもの(以下「再生微砂」という。)と、比較的粒径が小さいもの、例えば粒径dが0.075mm未満のもの(以下「微細物」という。)を含有する混濁水(排水)とに分離する。
【0041】
そして、第2サイクロン7によって分離された再生微砂は、再生微砂のための後処理設備である第2脱水スクリーン12に移送される。他方、微細物を含有する混濁水(排水)は重金属処理装置15に移送される。
【0042】
第2脱水スクリーン12では、再生微砂に最終のすすぎ洗浄処理が施されるとともに、キレート処理が施される。第2脱水スクリーン12の排水は第1サイクロン6に戻される。なお、この排水を重金属処理装置15に排出してもよい。これにより、再生微砂は良質な微砂製品となり、保管ヤードに自然落下する。この微砂製品は、例えばスライドベルトコンベア等により所定の貯留所に移送され、貯留される。保管ヤードないしは貯留所では、前記の砂製品の場合と同様に、微砂製品の品質検査を行い、品質検査に合格した微砂製品のみを土木建築材料として使用し又は販売する。なお、品質検査が不合格の微砂製品は第1サイクロン6又は第2サイクロン7に戻し、再度洗浄して重金属等を除去する。
【0043】
なお、鉱物性混合物ないしは鉱物性塊粒が金属鉱石を含む場合は、砂製品の場合と同様に、比重差分離装置(図示せず)を用いて、第2脱水スクリーン12から排出された再生砂から、これらの金属鉱石を分離すればよい。
【0044】
前記のとおり、ジェットトロンメル5から排出された大径塊粒(粒径dが5mm以上の鉱物性塊粒)は、第2磁選機13を経由して粗目スクリーン14に移送される。ここで、第2磁選機13は、大径塊粒の上方に配置された強力な磁石により、第1磁選機3で除去されなかった、大径塊粒中の常磁性ないしは強磁性の金属、例えば鉄片ないしは鉄系合金片等を吸い付けて除去する。
【0045】
そして、粗目スクリーン14は、大径塊粒を、粒径dが40mm以上のもの(以下「要破砕物」という。)と、粒径dが40mm未満のもの(以下「礫状製品」という。)とに篩分する。そして、要破砕物はインパクトクラッシャ25に移送され、該インパクトクラッシャ25によって破砕された後、粗目スクリーン14に戻される。したがって、大径塊粒はすべて40mm未満となって、粗目スクリーン14から排出されることになる。
【0046】
他方、礫状製品、すなわち粒径dが5mm以上40mm未満の鉱物性塊粒は、保管ヤードに自然落下する。この礫状製品は、例えばスライドベルトコンベア等により所定の貯留所に移送され、貯留される。保管ヤードないしは貯留所では、前記の砂製品の場合と同様に、礫状製品の品質検査を行い、品質検査に合格した礫状製品のみを土木建築材料として使用し又は販売する。なお、品質検査が不合格の礫状製品はジェットトロンメル5に戻して重金属等を除去する。
【0047】
なお、鉱物性混合物ないしは鉱物性塊粒が金属鉱石を含む場合は、図4に示すように、第2比重差分離装置32を用いて、粗目スクリーン14から排出された礫状製品から、これらの金属鉱石を分離すればよい。なお、第2比重差分離装置32の構成は、基本的には第1比重差分離装置31の構成と同様である。
【0048】
以下、重金属除去設備C、排水処理設備D、処理水供給設備E及び汚泥脱水設備Fの具体的な構成及び機能を説明する。
重金属除去設備Cは、排水中の上記重金属等を除去する重金属処理装置15を備えている。そして、この重金属処理装置15に、第2サイクロン7及びサンドスクリーン10から排出された排水が導入される。排水中の上記重金属等は、重金属処理装置15によって除去され、又は大幅に低減される。なお、上記重金属等としては、例えば、クロム、マンガン、銅、鉛、カドミウム、水銀、亜鉛、ニッケル、錫、コバルト、又はこれらの重金属の化合物、あるいはこれらの重金属又は化合物のイオンなどが挙げられる。
【0049】
重金属処理装置15としては、例えばフェライト法による重金属処理装置を用いることができる。フェライト法自体は当業者にはよく知られているのでその詳しい説明は省略するが、フェライト法による重金属処理装置は、例えば、排水に2価の鉄イオンを添加してこれを排水中の上記重金属等と反応させた後、排水中で酸化させ、スピネル格子構造をもつ非水溶性かつ強磁性のフェライトを生成し、このフェライトを磁気分離機で排水から分離することにより、排水中の上記重金属等を除去するものである。なお、フェライトは比重が大きいので(例えば、4.8〜4.9)、沈殿させて排水から分離してもよい。
【0050】
また、重金属処理装置15として、鉄粉法による重金属処理装置を用いてもよい。鉄粉法による重金属処理装置は、例えば、比表面積が大きい鉄粉(例えば、250000cm/g以上のもの)、例えば硫酸鉄(II)で表面処理を施した鉄粉を排水に添加し、排水中の上記重金属等を鉄粉に吸着させて排水中の上記重金属等を除去した後、鉄粉を磁気分離機で排水から分離するものである。なお、鉄粉は比重が大きいので(例えば、7.8〜7.9)、沈殿させて排水から分離してもよい。また、内部に鉄粉が充填された充填塔の形態の重金属処理装置を用いてもよい。この場合、排水が充填塔内を流通する際に、上記重金属等が鉄粉に吸着され、排水中の上記重金属等が除去される。
【0051】
さらに、重金属処理装置15として、キレート法による重金属処理装置を用いてもよい。キレート法による重金属処理装置としては、例えば、内部にキレート樹脂が充填された充填塔を用いることができる。この場合、充填塔内を排水が流通する際に、上記重金属等がキレート樹脂によって捕捉ないしは吸着され、排水中の上記重金属等が除去される。キレート樹脂は、上記重金属等で飽和したときには交換又は再生される。なお、キレート樹脂に代えて、上記重金属等を捕捉するイオン交換樹脂を用いてもよい。
【0052】
また、キレート法による重金属処理装置として、水溶性の液状のキレート剤を排水に添加し、排水中の上記重金属等をキレート剤に捕捉ないしは吸着させる重金属処理槽を用いてもよい。この場合、上記重金属等を捕捉ないしは吸着したキレート剤は、沈殿させて排水から分離することができる。なお、キレート剤に代えて、キレート剤を固定した非水溶性の無機多孔質の粉体又は粒子を排水に添加し、排水中の上記重金属等を無機多孔質の粉体又は粒子に捕捉ないしは吸着させるようにしてもよい。この場合も、上記重金属等を捕捉ないしは吸着した粉体又は粒子は、沈殿させて排水から分離することができる。なお、無機多孔質の粉体又は粒子に常磁性物質を含有させ、上記重金属を捕捉ないしは吸着した粉体又は粒子を磁気分離機で排水から分離するようにしてもよい。
【0053】
排水処理設備Dは、PH調整槽16と、反応槽17と、原水層18と、シックナ19とを備えている。処理水供給設備Eは、処理水槽23と、処理水供給設備24とを備えている。汚泥脱水設備Fは、フィルタプレス20と、汚泥改良機21と、汚泥乾燥機22とを備えている。
【0054】
なお、重金属処理装置15を、排水の流れ方向に関して、PH調整槽16の上流ではなく、PH調整槽16の下流側に設けてもよい。例えば、重金属処理装置15をPH調整槽16と反応槽17の間に設けてもよい。
【0055】
PH調整槽16では、排水に酸性液(例えば、塩酸、硫酸等)又はアルカリ性液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カルシウム水溶液等)が添加され、排水のPH(水素イオン濃度)が、所定の範囲内(例えば、8〜9PH、又は9〜10PH)となるように調整される。なお、詳しくは図示していないが、PH調整槽16では、排水のPHは、PHメータ等を備えたPH自動制御装置により自動的に調整される。PHが調整された排水は反応槽17に移送される。
【0056】
反応槽17では、排水に所定の無機系の凝集剤(例えば、塩化第2鉄水溶液、硫酸アルミニウム水溶液、ポリ塩化アルミニウム水溶液等)と高分子凝集剤とが添加される。これにより非水溶性の金属水酸化物のフロックが生成され、排水中の水質汚濁物質ないしは浮遊物は金属水酸化物のフロックに吸着され又はフロックに付着もしくは結合し、あるいは上記重金属イオンが残留している場合は、この重金属イオンが非水溶性の金属水酸化物となってフロックを形成する。そして、このようなフロックを含む排水は原水槽18に送られ、この原水槽18内でフロックが成長するとともに、排水中の水質汚濁物質ないしは浮遊物のフロックへの吸着、付着又は結合が促進される。
【0057】
原水槽18内のフロックを含む排水は、シックナ19に移送される。シックナ19は、詳しくは図示していないが、排水がほぼ静止している状態で非水溶性のフロックを重力により沈降させ、下部に位置する汚泥層(例えば、固形分の比率が2〜3%)と、上部に位置しほとんどフロックを含まない上澄水(処理水)層とを形成する。シックナ19の下部に堆積している汚泥は、適宜に又は連続的に、重力により、又はスラリーポンプ(図示せず)を用いてシックナ19から取り出され、フィルタプレス20に移送される。
【0058】
フィルタプレス20は、詳しくは図示していないが、バッチ式又は連続式の加圧式濾過器であって、シックナ19から受け入れた汚泥を濾過し、汚泥ケーキと濾過水とを生成する。フィルタプレス20の濾過圧力は、例えば汚泥ケーキの含水率が30〜40%となるように好ましく設定される。ここで、フィルタプレス20の濾過水(排水)はシックナ19に戻される。なお、フィルタプレス以外の濾過器、例えば真空濾過器(オリバー式濾過器)等を用いてもよい。フィルタプレス20から排出された汚泥のケーキは、汚泥改良機21に移送される。この汚泥改良機21では、汚泥の性状を改良するために、汚泥ケーキに助剤が添加され、攪拌・混練される。この後、汚泥ケーキは汚泥乾燥機22に移送され、乾燥させられて乾燥汚泥となる。この乾燥汚泥は、適切に処理ないしは処分される。なお、汚泥を乾燥させる必要がなければ、汚泥乾燥機22は設けなくてもよい。
【0059】
シックナ19から排出された処理水は処理水槽23に移送され、貯留される。処理水層23に貯留されている処理水は、ポンプ等を備えた処理水供給装置24により、水を必要とする前記各設備に供給される。なお、処理水槽23に貯留されている処理水が、漏水、蒸発等により減少したときには、適宜に処理水槽23に水道水が補給される。
【0060】
以上、本発明の実施形態に係る材料再生システムRSによれば、土木建築工事により発生し、又は鉱業活動により発生した鉱物性混合物が上記重金属等を含む場合でも、該鉱物性混合物から上記重金属等が除去された土木建築用材料又は鉱業材料を再生することができ、かつ上記重金属等が外部に拡散するのを確実に防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明に係る材料再生システムは、コンクリート構築物の解体、地盤の掘削、土壌の改変、土地の造成、道路の建設又は補修などといった土木建築工事を行ったとき、あるいは鉱業活動を行ったときに発生する鉱物性混合物を土木建築用材料又は鉱業材料として再生することができるので、土木建築事業又は鉱業の分野で利用することができ、土木建築事業又は鉱業における材料コストを低減することができる。
【符号の説明】
【0062】
RS 材料再生システム、A 破砕設備、B 湿式分級設備、C 重金属除去設備、D 排水処理設備、E 処理水供給設備、F 汚泥脱水設備、G後処理設備、1 前処理スクリーン、2 ジョークラッシャ、3 第1磁選機、4 ロッドミルブレーカ、5 ジェットトロンメル、6 第1サイクロン、7 第2サイクロン、8 サンドスクラバ、9 ジェットラダーシュート、10 サンドスクリーン、11 第1脱水スクリーン、12 第2脱水スクリーン、13 第2磁選機、14 粗目スクリーン、15 重金属処理装置、16 PH調整槽、17 反応槽、18 原水槽、19 シックナ、20 フィルタプレス、21 汚泥改良機、22 汚泥乾燥機、23 処理水槽、24 処理水供給装置、25 インパクトクラッシャ、31 第1比重差分離装置、32 第2比重差分離装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土木建築工事又は鉱業活動により発生する、寸法が区々の複数の鉱物性塊粒と該鉱物性塊粒の表面又は表面近傍に付着又は結合している重金属又は重金属化合物とを含んでいる鉱物性混合物から、上記重金属又は重金属化合物が除去された材料を再生する材料再生システム(RS)であって、
鉱物性混合物に破砕処理を施し、予め設定された寸法より大きい寸法を有する鉱物性塊粒を破砕する破砕設備(A)と、
破砕処理が施された鉱物性混合物を、水を用いて、粒径が互いに異なる複数種の材料に分級する一方、上記重金属又は重金属化合物を鉱物性混合物から水中へ離脱させる湿式分級設備(B)と、
上記湿式分級設備(B)から排出された排水から上記重金属又は重金属化合物を除去する重金属除去設備(C)と、
上記重金属又は重金属化合物が除去された排水を処理するとともに、排水中の非水溶性物を沈殿させて排水を汚泥と処理水とに分離する排水処理設備(D)と、
処理水を上記湿式分級設備(B)へ供給する処理水供給設備(E)とを備えていることを特徴とする材料再生システム。
【請求項2】
上記湿式分級設備(B)で分級された各種材料のうちの少なくとも1種の材料に対して、洗浄処理を含む後処理を施す後処理設備(G)を備えていて、
上記処理水供給設備(E)から上記後処理設備(G)に処理水が供給される一方、上記後処理装置(G)の排水が上記重金属除去設備(C)に移送されることを特徴とする、請求項1に記載の材料再生システム。
【請求項3】
上記排水処理設備(D)から排出された汚泥に脱水処理を施す汚泥脱水設備(F)を備えていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の材料再生システム。
【請求項4】
上記汚泥脱水設備(F)が、上記排水処理設備(D)から排出された汚泥に圧力濾過を施して脱水するフィルタプレス(20)を備えていることを特徴とする、請求項3に記載の材料再生システム。
【請求項5】
上記汚泥脱水設備(F)が、上記フィルタプレス(20)により脱水された汚泥を乾燥させて乾燥汚泥を生成する汚泥乾燥機(22)を備えていることを特徴とする、請求項4に記載の材料再生システム。
【請求項6】
上記破砕設備(A)が、鉱物性混合物に破砕処理を施すロッドミルブレーカ(4)を備えていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1つに記載の材料再生システム。
【請求項7】
上記湿式分級設備(B)が、ジェットトロンメル(5)と、湿式サイクロン(6、7)とを備えていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1つに記載の材料再生システム。
【請求項8】
上記重金属除去設備(C)が、フェライト法により上記重金属又は重金属化合物を除去する重金属処理装置(15)を備えていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1つに記載の材料再生システム。
【請求項9】
上記排水処理設備(D)が、排水のPHを調整するPH調整槽(16)と、PHが調整された排水に凝集剤を添加して凝集処理を施す反応槽(17)と、排水を汚泥と処理水とに分離するシックナ(19)とを備えていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1つに記載の材料再生システム。
【請求項10】
鉱物性混合物が、鉱物性塊粒として、土、砂、石、岩、コンクリート片、アスファルト片、ガラス片、レンガ片、瓦片、陶器片及び金属鉱石片のうちの少なくとも1つを含んでいることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1つに記載の材料再生システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−179549(P2012−179549A)
【公開日】平成24年9月20日(2012.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−43949(P2011−43949)
【出願日】平成23年3月1日(2011.3.1)
【特許番号】特許第4823387号(P4823387)
【特許公報発行日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【出願人】(592110071)株式会社山▲崎▼砂利商店 (6)
【Fターム(参考)】