鋏
【課題】 本発明は、果実や野菜などのへた等の摘み軸を主として切り取る鋏に関するものである。
【解決手段】 同一方向に弯曲する一方の切刃部1と他方の受刃部6とが相交叉する相刃体の各柄部5,10に通ずる枢軸11に近接する位置に、下方へクランク状に曲折して前記切刃部と受刃部の各基部との間に段部3,8を形成し、切刃部の基部2は傾斜状に成り受刃部の基部7は垂直状に成り、前記受刃部の内側面部18を,前記切刃部の刃面に形成する外側面部17の傾斜度及び弯曲度に合わせた傾斜度及び弯曲度に形成し、切刃部の切り刃16面が受刃部の内側面部に向って断ち切るように両刃部の刃面及び内外側面を摺接するよう成る鋏である。
【解決手段】 同一方向に弯曲する一方の切刃部1と他方の受刃部6とが相交叉する相刃体の各柄部5,10に通ずる枢軸11に近接する位置に、下方へクランク状に曲折して前記切刃部と受刃部の各基部との間に段部3,8を形成し、切刃部の基部2は傾斜状に成り受刃部の基部7は垂直状に成り、前記受刃部の内側面部18を,前記切刃部の刃面に形成する外側面部17の傾斜度及び弯曲度に合わせた傾斜度及び弯曲度に形成し、切刃部の切り刃16面が受刃部の内側面部に向って断ち切るように両刃部の刃面及び内外側面を摺接するよう成る鋏である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、果実や野菜などのへた等の摘み軸を主として切り取る鋏に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、剪定鋏としては下記するような公知文献は見られるが、これらの鋏の基本は従来周知の剪定鋏であるから、野菜類や果実類のへた等のある凹み部分に両刃先を挿入して切り取るには不便な構造であることから、発明者はこれを改良することを長年研究していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平5−74238号公報
【特許文献2】登録実用新案第3121120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明に係る鋏は剪定鋏似ではあるけれども、その目的は、野菜や果実の外面にある凹み部分に両刃先部を挿入して切茎やへた等を簡単かつ確実に切り取ることができる鋏を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、同一方向に弯曲する一方の切刃部と他方の受刃部とが相交叉する相刃体の各柄部に通ずる枢軸に近接する位置に、下方へクランク状に曲折して前記切刃部と受刃部の各基部との間に段部を形成し、切刃部の基部は傾斜状に成り受刃部の基部は垂直状に成り、前記受刃部の内側面部を,前記切刃部の刃面に形成する外側面部の傾斜度及び弯曲度に合わせた傾斜度及び弯曲度に形成し、切刃部の切り刃面が受刃部の内側面部に向って断ち切るように両刃部の刃面及び内外側面を摺接するよう成る鋏である。
【発明の効果】
【0006】
本発明はこのように、従来その切り取りがきわめて困難であった野菜類や果実類の凹み部分に存するへたや残茎を、周囲の本体を傷つけることなく簡単かつ確実に切り取ることができるようになるから、作業場における鋏使用者の疲労も起らず、作業効率を向上することができ、きわめて利便性の高い鋏となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】開口時の正斜視図
【図2】開口時の背斜視図
【図3】開口時の平面図
【図4】開口時の正面図
【図5】開口時の背面図
【図6】閉口時の正面図
【図7】図6の左側面図
【図8】図6の右側面図
【図9】(a)は図6A−A線の断面図、(b)は図6B−B線の断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
相交叉する切刃部と受刃部とは共に、枢軸に近接する位置において、両柄部に対し一段下方にクランク形状にそれぞれ角度を異にして曲折した形態によって、野菜や果実のへた等の凹み部分に挿入することができるから、そのまま切刃部を作動すれば、相対する受刃部との間でへた等を直に裁断することができるようになる。
【実施例】
【0009】
1は一方の刃材である切刃部で、この切刃部の基部2は外側部から内側部にかけて約25〜30°の傾斜角度に成るとともに、クランク形状に曲折した段部3を形成し、これにつづき水平部4を形成して柄部5につづくように成る。
【0010】
6は他方の刃材である受刃部で、この受刃部の基部7は外側部が内側部にかけて垂直状に成るとともに、クランク形状に曲折した段部8を形成し、これにつづき水平部9を形成して柄部10につづくように成る。
【0011】
11は前記切刃部1の水平部4を上側に,前記受刃部6の水平部9を下側に位置し重ね合わせて枢支した枢軸部で、この枢軸部の両水平部の合わせ面部にはスペーサー12を介装する。
【0012】
13は前記切刃部1の垂直状に成る外側縁部14から適度の弯形状に成る内側縁部15にかけて形成する内側面部で、この内側面部の内側縁部15には切り刃16を設ける。
【0013】
17は前記切刃部1の内側面部13の反対側になる外側面部で、頭部全体を示す平面図(図3参照)からは、この外側面部においては切刃部1の傾斜角に成る基部2に連がる刃面形態が明らかになる。
【0014】
18は前記受刃部6の垂直状に成る外側縁部19から適度の弯形状に成る内側縁部20にかけて形成する内側面部で、この内側面部の反対側には外側面部21を形成し、その内側縁部に受け刃22を設ける。
【符号の説明】
【0015】
1 切刃部
2 基部
3 段部
4 水平部
5 柄部
6 受刃部
7 基部
8 段部
9 水平部
10 柄部
11 枢軸部
12 スペーサー
13 内側面部
14 外側縁部
15 内側縁部
16 切り刃
17 外側面部
18 内側面部
19 外側縁部
20 内側縁部
21 外側面部
22 受け刃
【技術分野】
【0001】
本発明は、果実や野菜などのへた等の摘み軸を主として切り取る鋏に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、剪定鋏としては下記するような公知文献は見られるが、これらの鋏の基本は従来周知の剪定鋏であるから、野菜類や果実類のへた等のある凹み部分に両刃先を挿入して切り取るには不便な構造であることから、発明者はこれを改良することを長年研究していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平5−74238号公報
【特許文献2】登録実用新案第3121120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明に係る鋏は剪定鋏似ではあるけれども、その目的は、野菜や果実の外面にある凹み部分に両刃先部を挿入して切茎やへた等を簡単かつ確実に切り取ることができる鋏を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、同一方向に弯曲する一方の切刃部と他方の受刃部とが相交叉する相刃体の各柄部に通ずる枢軸に近接する位置に、下方へクランク状に曲折して前記切刃部と受刃部の各基部との間に段部を形成し、切刃部の基部は傾斜状に成り受刃部の基部は垂直状に成り、前記受刃部の内側面部を,前記切刃部の刃面に形成する外側面部の傾斜度及び弯曲度に合わせた傾斜度及び弯曲度に形成し、切刃部の切り刃面が受刃部の内側面部に向って断ち切るように両刃部の刃面及び内外側面を摺接するよう成る鋏である。
【発明の効果】
【0006】
本発明はこのように、従来その切り取りがきわめて困難であった野菜類や果実類の凹み部分に存するへたや残茎を、周囲の本体を傷つけることなく簡単かつ確実に切り取ることができるようになるから、作業場における鋏使用者の疲労も起らず、作業効率を向上することができ、きわめて利便性の高い鋏となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】開口時の正斜視図
【図2】開口時の背斜視図
【図3】開口時の平面図
【図4】開口時の正面図
【図5】開口時の背面図
【図6】閉口時の正面図
【図7】図6の左側面図
【図8】図6の右側面図
【図9】(a)は図6A−A線の断面図、(b)は図6B−B線の断面図
【発明を実施するための形態】
【0008】
相交叉する切刃部と受刃部とは共に、枢軸に近接する位置において、両柄部に対し一段下方にクランク形状にそれぞれ角度を異にして曲折した形態によって、野菜や果実のへた等の凹み部分に挿入することができるから、そのまま切刃部を作動すれば、相対する受刃部との間でへた等を直に裁断することができるようになる。
【実施例】
【0009】
1は一方の刃材である切刃部で、この切刃部の基部2は外側部から内側部にかけて約25〜30°の傾斜角度に成るとともに、クランク形状に曲折した段部3を形成し、これにつづき水平部4を形成して柄部5につづくように成る。
【0010】
6は他方の刃材である受刃部で、この受刃部の基部7は外側部が内側部にかけて垂直状に成るとともに、クランク形状に曲折した段部8を形成し、これにつづき水平部9を形成して柄部10につづくように成る。
【0011】
11は前記切刃部1の水平部4を上側に,前記受刃部6の水平部9を下側に位置し重ね合わせて枢支した枢軸部で、この枢軸部の両水平部の合わせ面部にはスペーサー12を介装する。
【0012】
13は前記切刃部1の垂直状に成る外側縁部14から適度の弯形状に成る内側縁部15にかけて形成する内側面部で、この内側面部の内側縁部15には切り刃16を設ける。
【0013】
17は前記切刃部1の内側面部13の反対側になる外側面部で、頭部全体を示す平面図(図3参照)からは、この外側面部においては切刃部1の傾斜角に成る基部2に連がる刃面形態が明らかになる。
【0014】
18は前記受刃部6の垂直状に成る外側縁部19から適度の弯形状に成る内側縁部20にかけて形成する内側面部で、この内側面部の反対側には外側面部21を形成し、その内側縁部に受け刃22を設ける。
【符号の説明】
【0015】
1 切刃部
2 基部
3 段部
4 水平部
5 柄部
6 受刃部
7 基部
8 段部
9 水平部
10 柄部
11 枢軸部
12 スペーサー
13 内側面部
14 外側縁部
15 内側縁部
16 切り刃
17 外側面部
18 内側面部
19 外側縁部
20 内側縁部
21 外側面部
22 受け刃
【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一方向に弯曲する一方の切刃部と他方の受刃部とが相交叉する相刃体の各柄部に通ずる枢軸に近接する位置に、下方へクランク状に曲折して前記切刃部と受刃部の各基部との間に段部を形成し、切刃部の基部は傾斜状に成り受刃部の基部は垂直状に成り、前記受刃部の内側面部を,前記切刃部の刃面に形成する外側面部の傾斜度及び弯曲度に合わせた傾斜度及び弯曲度に形成し、切刃部の切り刃面が受刃部の内側面部に向って断ち切るように両刃部の刃面及び内外側面が摺接するよう成ることを特徴とする鋏。
【請求項1】
同一方向に弯曲する一方の切刃部と他方の受刃部とが相交叉する相刃体の各柄部に通ずる枢軸に近接する位置に、下方へクランク状に曲折して前記切刃部と受刃部の各基部との間に段部を形成し、切刃部の基部は傾斜状に成り受刃部の基部は垂直状に成り、前記受刃部の内側面部を,前記切刃部の刃面に形成する外側面部の傾斜度及び弯曲度に合わせた傾斜度及び弯曲度に形成し、切刃部の切り刃面が受刃部の内側面部に向って断ち切るように両刃部の刃面及び内外側面が摺接するよう成ることを特徴とする鋏。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2011−50603(P2011−50603A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−202970(P2009−202970)
【出願日】平成21年9月2日(2009.9.2)
【出願人】(592063951)皆川農器製造株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月2日(2009.9.2)
【出願人】(592063951)皆川農器製造株式会社 (3)
【Fターム(参考)】
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